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明細書 :フレキシブルラジオ帽

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2018-204122 (P2018-204122A)
公開日 平成30年12月27日(2018.12.27)
発明の名称または考案の名称 フレキシブルラジオ帽
国際特許分類 A42B   3/30        (2006.01)
A42B   1/24        (2006.01)
FI A42B 3/30
A42B 1/24 F
A42B 1/24 G
請求項の数または発明の数 12
出願形態 OL
全頁数 10
出願番号 特願2017-106883 (P2017-106883)
出願日 平成29年5月30日(2017.5.30)
発明者または考案者 【氏名】福田 伸子
【氏名】白川 直樹
出願人 【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
審査請求 未請求
テーマコード 3B107
Fターム 3B107AA01
3B107BA08
3B107EA06
3B107EA08
要約 【課題】スポーツや作業時、スポーツ観戦時にラジオ放送等を聴取する際、ラジオまたはスピーカーが落下したり動作や視界の妨げになったりしないように身体に装着する手段を提供する。
【解決手段】プラスチックフィルム、紙、不織布、布などの自在に曲げられる素材上に作製されたラジオを帽子、野球帽のブリムの部分に埋め込むか、ブリムの芯材そのものにラジオを作製する。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
そのフレキシブルに湾曲するまたは固定的に湾曲した芯材と外装材とから成るつばまたはクラウンの内部に、前記芯材の湾曲する形状に沿って、ラジオ回路とその操作部を配置したフレキシブルな基板を固定、または直接ラジオ回路とその操作部を固定したことを特徴とする帽子。
【請求項2】
前記帽子は、野球帽、バイザー、ヘルメットであることを特徴とする請求項1に記載の帽子。
【請求項3】
前記芯材に所定の穴を設け、
前記所定の穴の底部に前記フレキシブルな基板をあるいは直接ラジオ回路とその操作部を固定したことを特徴とする請求項2に記載の帽子。
【請求項4】
前記芯材はフレキシブルなプラスチックフィルム、紙、不織布、または布からなる単層、または前記単層を重ねて接合した積層された芯材であって前記穴は前記単層に穴を穿ち、または前記単層をくり抜いたように設けたことを特徴とする請求項3に記載の帽子。
【請求項5】
さらに前記芯材に他の穴を設けてその穴に前記ラジオ回路に電力を供給する電池を保持する電池ホルダを固定したことを特徴とする請求項4に記載の帽子。
【請求項6】
さらに前記外装材の内側あるいは前記芯材に前記ラジオ回路に接続されるアンテナを縫い込むことを特徴とする請求項5に記載の帽子。
【請求項7】
さらに前記芯材に他の穴を設けてその穴の底部に前記ラジオ回路のオーディオ出力に接続されるスピーカーを固定したことを特徴とする請求項6に記載の帽子。
【請求項8】
前記外装材の一部から前記ラジオ回路のオーディオ出力に接続されイヤホン端子を終端とするケーブルを引き出したことを特徴とする請求項6に記載の帽子。
【請求項9】
前記フレキシブルな基板に前記ラジオ回路のオーディオ出力を無線送信する無線送信部を配置したことを特徴とする請求項6に記載の帽子。
【請求項10】
前記穴および他の穴が開口する面に対応する外装材を面ファスナまたはボタンで開閉可能な蓋に構成したことを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の帽子。
【請求項11】
前記固定は、両面接着テープ、接着剤または縫合により固定したことを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載の帽子。
【請求項12】
前記ラジオ回路に代わってデジタルオーディオプレーヤー回路を前記配置しまたは前記固定したことを特徴とする請求項1から11に記載の帽子。

発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明はフレキシブルラジオを内蔵した帽子に関する。
【背景技術】
【0002】
ハンズフリーに放送を聞き音楽を楽しむために小型ラジオ、携帯型ラジオを装着する帽子が報告されている(特許文献1、特許文献2)。
【0003】
しかし、帽子側面のシート状ラジオの特別な嵌合手段(特許文献1)が必要であり、および、ゴムバンドによる(特許文献2)装着法では、ラジオ本体が剥き出しになっている。
【0004】
また、着用可能で、かつ高品質なオーディオ・システム(携帯スピーカー)の例が報告されている(特許文献3)。
【0005】
しかし、変換器(スピーカー用)を着脱可能なヘッドバンド等のアダプターに配置する必要がある。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】登録実用新案3041751号公報
【特許文献2】登録実用新案3079893号公報
【特許文献3】特表平11-501479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、スポーツや作業時、スポーツ観戦時にラジオ放送等を聴取する際、ラジオまたはスピーカーが落下したり動作や視界の妨げになったりしないように身体に装着する手段を提供することが課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
プラスチックフィルム、紙、不織布、布などの自在に曲げられる素材上に作製されたラジオを帽子、野球帽のブリム(つば)の部分に埋め込んだ。
【0009】
帽子をかぶったまま、視界が遮られたり、動作が妨げられたり、落下の危険を心配することなく、同じくブリムに埋め込んだスピーカーや、ブリム内のラジオ本体から外に出したイヤホンからラジオが聴けるように構成した。
【0010】
(1) そのフレキシブルに湾曲するまたは固定的に湾曲した芯材と外装材とから成るつばまたはクラウンの内部に、前記芯材の湾曲する形状に沿って、ラジオ回路とその操作部を配置したフレキシブルな基板を固定、または直接ラジオ回路とその操作部を固定したことを特徴とする帽子。
(2) 前記帽子は、野球帽、バイザー、ヘルメットであることを特徴とする(1)に記載の帽子。
【0011】
(3) 前記芯材に所定の穴を設け、
前記所定の穴の底部に前記フレキシブルな基板をあるいは直接ラジオ回路とその操作部を固定したことを特徴とする(2)に記載の帽子。
(4)
前記芯材はフレキシブルなプラスチックフィルム、紙、不織布、または布からなる単層、または前記単層を重ねて接合した積層された芯材であって前記穴は前記単層に穴を穿ち、または前記単層をくり抜いたように設けたことを特徴とする(3)に記載の帽子。
【0012】
(5) さらに前記芯材に他の穴を設けてその穴に前記ラジオ回路に電力を供給する電池を保持する電池ホルダを固定したことを特徴とする(4)に記載の帽子。
【0013】
(6) さらに前記外装材の内側あるいは前記芯材に前記ラジオ回路に接続されるアンテナを縫い込むことを特徴とする(5)に記載の帽子。
(7) さらに前記芯材に他の穴を設けてその穴の底部に前記ラジオ回路のオーディオ出力に接続されるスピーカーを固定したことを特徴とする(6)に記載の帽子。
(8) 前記外装材の一部から前記ラジオ回路のオーディオ出力に接続されイヤホン端子を終端とするケーブルを引き出したことを特徴とする(6)に記載の帽子。
(9) 前記フレキシブルな基板に前記ラジオ回路のオーディオ出力を無線送信する無線送信部を配置したことを特徴とする(6)に記載の帽子。
【0014】
(10) 前記穴および他の穴が開口する面に対応する外装材を面ファスナまたはボタンで開閉可能な蓋に構成したことを特徴とする(7)乃至(9)いずれかに記載の帽子。
(11) 前記固定は、両面接着テープ、接着剤または縫合により固定したことを特徴とする(7)乃至(10)いずれかに記載の帽子。
【0015】
(12) 前記ラジオ回路に代わってデジタルオーディオプレーヤー回路を前記配置しまたは前記固定したことを特徴とする(1)乃至(11)に記載の帽子。
【発明の効果】
【0016】
帽子をかぶったまま、視界が遮られたり、動作が妨げられたり、落下の危険を心配することなく、同じくブリムに埋め込んだスピーカーや、ブリム内の本体から外に出したイヤホンからラジオを聴くことができるようになった。
帽子のブリムにラジオが装着されているため、帽子の外観が維持されたままラジオを聴くことができる。
また、ブリムにスピーカーが付いている場合では、ラジオ以外の周囲の音も聞こえるので、周囲で起こっていることにも注意を払うことができる。
【0017】
近年、ワイドバンドFMでAM放送を聴くことができるようになっており、ワイドバンドFMの選局が可能なICを使用すれば、AM難聴地域でも、従来はほとんどAMでしか聴けなかった野球中継をFMラジオで聴くことができ、野球場での観戦中にも帽子をかぶって応援しながらゲームの詳細も知ることができる。
【0018】
また、野球場などスポーツ施設内で特定のチームを応援するローカルFM放送を受信しながら観戦できるなど、ファンに対するエンターテイメントのアイテムとしても利用できる。
【0019】
また、ラジオはリアルタイムでの公式情報を入手できる媒体のひとつであり、デマなどに惑わされることなく正しい情報を得られる確率が高いことから、災害時などに作業をしながら情報を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】イヤホンを使用する場合の実施例1を表した帽子の例である。
【図2】スピーカーを使用する場合の実施例2を表した帽子の例である。
【図3】実施例1の帽子のブリム(つば)を構成する積層体の構成を表した図である。図3(a)はブリム芯A、図3(b)はブリム芯B、図3(c))はブリム芯Cの平面図である。
【図4】実施例1の積層体の断面の概略図である。
【図5】積層体をさらに外装布で包んで帽子に取り付けた場合の実施例1の帽子の断面の概略図である。
【図6】実施例2の帽子のブリム(つば)を構成する積層体の構成を表した図である。図6(a)はブリム芯A、図6(b)はブリム芯B、図6(c))はブリム芯C、図6(d)はブリム芯Dの平面図である。
【図7】実施例2の積層体の断面の概略図である。
【図8】積層体をさらに外装布で包んで帽子に取り付けた場合の実施例2の帽子の断面の概略図である。
【図9】本発明の構成をあらわす下部ブリム布側から見た帽子の概略図であり、図9(a)は実施例1に対応し、図9(b)は実施例2に対応している。本体内の詳細配線は省略、点線部は配線のうち縫い込まれているあるいは布の下であることを示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1、および図2に本発明を実施する帽子の斜視図、図9に本発明を実施する帽子の下部ブリム布側から見た概略図を示す。
【実施例1】
【0022】
厚さ25μmのプラスチックフィルム上にスクリーン印刷で銅インクを印刷、熱処理した回路配線を作製する(図示せず)。
【実施例1】
【0023】
その上にデジタルシグナルプロセッシング(DSP)ラジオ用のIC、抵抗、コンデンサ、タクトスイッチ、バッテリーホルダ、スイッチなどの素子を導電性接着剤あるいははんだで固定して、自在に曲げられる厚さ2mmのフレキシブルラジオ本体部を作製し、および厚さ4mmの電池ホルダ・スイッチ部を作製した(図5を参照)。
【実施例1】
【0024】
次に図3に示すような、厚さ0.5mmのポリエステル製アイロン接着芯で、端に25mm角の電池ホルダ・スイッチ部用穴があるブリム芯Aを2枚、端の電池ホルダ・スイッチ部用穴に加えて中心に40mm×50mmのフレキシブルラジオ本体部用の穴、配線およびイヤホン線用穴、イヤホン専用穴があるブリム芯Bを4枚、および厚さ1mmの発泡ポリエチレン製のポリ芯で穴のないブリム芯Cを1枚作製する。
いずれのブリム芯の外形・サイズは同じである。
【実施例1】
【0025】
ブリム芯Aを2枚重ね、さらにその上に電池ホルダ・スイッチ部用穴が一致するようにブリム芯Bを4枚重ね、各々のブリム芯は中温のアイロンで熱により接着した。
【実施例1】
【0026】
前記のように接着されたブリム芯のブリム芯A側とブリム芯Cは接着剤で接着した。
図4に接着されたブリム芯からなる積層体の断面を示す。
【実施例1】
【0027】
ブリム芯C側が野球帽のブリム上部にくるように外装材としてオックス生地を裁断して作製された上部ブリム布と下部ブリム布で挟んだ。
下部ブリム布には、電池ホルダ・スイッチに該当する部分が面ファスナを介して布が開閉できるようになっている。
【実施例1】
【0028】
同様に、フレキシブルラジオ本体に該当する部分には面ファスナを介して薄手の布地が開閉できるようになっており、ボリュームや選局を行うタクトスイッチを押せるようになっている。
【実施例1】
【0029】
ブリムとクラウンを縫合し、ブリムの所定の位置にフレキシブルラジオ本体、電池ホルダ・スイッチ部を弱粘着両面テープで固定して、フレキシブルラジオ帽を作製した。
作製した帽子の断面の概略図を図5に示す。
【実施例1】
【0030】
本実施例1ではラジオ回路にケーブル経由でイヤホン端子を接続したが、例えば、ラジオ回路に無線通信部を加えてラジオ出力を送信可能とし、イヤホン端子に無線受信部を追加構成してワイヤレス構成としてもよい。
また、ラジオ回路に代わりまたはラジオ回路に追加して録音回路とメモリを配置し、マイクケーブルを引き出し外部マイクに接続して録音可能に構成してもよいし、そのマイクを上述したように、ワイヤレス構成としてもよい。
また、本発明では、メモリに録音した音声等を再生・聴取可能に適宜変更して構成できることは言うまでもない。
【実施例2】
【0031】
厚さ25μmのプラスチックフィルム上にスクリーン印刷で銅インクを印刷、熱処理した回路配線上に、デジタルシグナルプロセッシング(DSP)ラジオ用のICや抵抗、コンデンサ、タクトスイッチ、バッテリーホルダ、スイッチなどの素子を導電性接着剤あるいははんだで固定して、自在に曲げられる厚さ2mmのフレキシブルラジオ本体部および厚さ4mmの電池ホルダ・スイッチ部を作製した。
また、厚さ350μmの平面状圧電スピーカーをフレキシブルラジオ本体部にワイヤを介して接続した。
【実施例2】
【0032】
厚さ0.5mmのポリエステル製アイロン接着芯で、端に25mm角の電池ホルダ・スイッチ部用穴があるブリム芯Aを2枚、端の電池ホルダ・スイッチ部用穴に加えて中心に40mm×50mmのフレキシブルラジオ本体部用の穴、配線用穴があるブリム芯Bを3枚作製した。
【実施例2】
【0033】
厚さ0.5mmの発泡ポリエチレン製プラ芯で、端に電池ホルダ・スイッチ部用穴、中心に40mm×50mmのフレキシブルラジオ本体部用の穴、配線用穴があるブリム芯Cを1枚作製した。
【実施例2】
【0034】
厚さ1mmの発泡ポリエチレン製のポリ芯で穴のないブリム芯Dを1枚作製する(図6)。いずれのブリム芯の外形・サイズは同じである。
【実施例2】
【0035】
ブリム芯Aを2枚重ね、さらにその上に電池ホルダ・スイッチ部用穴が一致するようにブリム芯Bを3枚重ね、各々のブリム芯は中温のアイロンで熱により接着した。
【実施例2】
【0036】
前記のようにブリム芯A、Bを接着したもののブリム芯A側をブリム芯Dと接着剤で接着し、ブリム芯B側をブリム芯Cと接着剤で接着する。
接着されたブリム芯の断面は図7のような形となる。
【実施例2】
【0037】
ブリム芯Cが野球帽のブリム上部にくるようにオックス生地を裁断して作製された上部ブリム布と下部ブリム布で挟んだ。
下部ブリム布には、電池ホルダ・スイッチに該当する部分が面ファスナを介して布が開閉できるようになっている。
【実施例2】
【0038】
同様に、フレキシブルラジオ本体に該当する部分には面ファスナを介して薄手の布地が開閉できるようになっており、ボリュームや選局を行うタクトスイッチを押せるようになっている。
【実施例2】
【0039】
ブリムとクラウンを縫合し、ブリムの所定の位置にフレキシブルラジオ本体、電池ホルダ・スイッチ部、圧電スピーカーを弱粘着両面テープで固定して、フレキシブルラジオ帽を作製した。
断面の概略図を図8に示す。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は広くウエアラブルエレクトロニクス機器、エンターテイメント機器として利用することができ、スポーツ時やスポーツ観戦時、作業中、災害時の情報収集などで活用できる。
【符号の説明】
【0041】
1 帽子
2 ブリム(つば)
3 クラウン
4 DSPラジオ本体(フレキシブルラジオ本体)
5 電池ホルダおよびスイッチ
6 イヤホン
7 スピーカー
8a ブリム芯A、8b ブリム芯B、8c ブリム芯C、8d ブリム芯D
9 フレキシブルラジオ本体用穴
10 電池ホルダ・スイッチ部用穴
11 配線およびイヤホン線用穴
12 イヤホン線用穴
13 上部ブリム布
14 下部ブリム布
15 面ファスナ
16 電池ホルダ・スイッチ部用布
17 選局・ボリューム調整用窓布
18 選局・ボリューム用タクトスイッチ
19 電池
20 電源スイッチ
21 電池ホルダ・スイッチ位置
22 フレキシブルラジオ本体位置
23 配線用穴
24 面スピーカー接着部
25 イヤホン端子
26 クラウン内側
27 アンテナ
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8