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明細書 :チャットシステム、管理装置、端末装置、宛先選択支援方法および宛先選択支援プログラム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2018-092528 (P2018-092528A)
公開日 平成30年6月14日(2018.6.14)
発明の名称または考案の名称 チャットシステム、管理装置、端末装置、宛先選択支援方法および宛先選択支援プログラム
国際特許分類 G06F  13/00        (2006.01)
G06F   3/048       (2013.01)
H04M   3/56        (2006.01)
H04N   7/14        (2006.01)
FI G06F 13/00 650B
G06F 3/048
H04M 3/56 C
H04N 7/14 110
請求項の数または発明の数 10
出願形態 OL
全頁数 14
出願番号 特願2016-237624 (P2016-237624)
出願日 平成28年12月7日(2016.12.7)
発明者または考案者 【氏名】阿部 香澄
【氏名】池田 成満
【氏名】長井 隆行
出願人 【識別番号】504133110
【氏名又は名称】国立大学法人電気通信大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100107766、【弁理士】、【氏名又は名称】伊東 忠重
【識別番号】100070150、【弁理士】、【氏名又は名称】伊東 忠彦
審査請求 未請求
テーマコード 5B084
5C164
5E555
5K201
Fターム 5B084AA01
5B084AA16
5B084AB06
5B084AB07
5B084AB11
5B084BA03
5B084BB03
5B084CF12
5B084DA02
5B084DB01
5B084DC05
5C164FA09
5C164UB83S
5C164VA07P
5C164VA36S
5E555AA02
5E555AA61
5E555BA11
5E555BA78
5E555BB11
5E555BC02
5E555BC04
5E555BD01
5E555BD07
5E555CA13
5E555CA41
5E555CA42
5E555CA47
5E555CB12
5E555CB74
5E555DA23
5E555DB18
5E555DB20
5E555DB57
5E555DC13
5E555DC21
5E555DC26
5E555DC35
5E555DC37
5E555DD06
5E555DD08
5E555EA05
5E555EA09
5E555FA00
5K201AA05
5K201BA19
5K201BB09
5K201CA01
5K201CA04
5K201CB06
5K201CB10
5K201CB13
5K201CB16
5K201CC01
5K201CC08
5K201DC05
5K201DC06
5K201EC06
5K201EF01
5K201EF03
5K201EF04
5K201EF10
要約 【課題】チャットシステムにおいて適切な接続先を容易に選択することのできるユーザインタフェースを提供する。
【解決手段】表示画面上のタッチパネルからチャットの接続先を選択可能とした端末装置を備えたチャットシステムであって、前記端末装置の接続先候補となる他の端末装置のユーザの通話可能度合いを示す情報を取得する手段と、取得した前記通話可能度合いを示す情報に応じて、前記端末装置に表示される接続先選択画面における接続先候補毎のボタンの表示を変化させる手段とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲 【請求項1】
表示画面上のタッチパネルからチャットの接続先を選択可能とした端末装置を備えたチャットシステムであって、
前記端末装置の接続先候補となる他の端末装置のユーザの通話可能度合いを示す情報を取得する手段と、
取得した前記通話可能度合いを示す情報に応じて、前記端末装置に表示される接続先選択画面における接続先候補毎のボタンの表示を変化させる手段と
を備えたことを特徴とするチャットシステム。
【請求項2】
前記端末装置が乳幼児によって使用される場合に、接続先候補となる前記他の端末装置のユーザにより設定された話したさの度合いを示す情報、前記乳幼児と前記ユーザとのチャット履歴を示す情報、前記ユーザの周辺環境を示す情報、の少なくともいずれかに基づいて前記通話可能度合いを示す情報を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載のチャットシステム。
【請求項3】
前記端末装置が乳幼児以外によって使用される場合に、接続先候補に含まれる乳幼児について、該乳幼児の保護者により設定された話したさの度合いを示す情報、該乳幼児の周辺環境を示す情報、該乳幼児の状態を示す情報、の少なくともいずれかに基づいて前記通話可能度合いを示す情報を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載のチャットシステム。
【請求項4】
前記接続先候補毎のボタンの表示の変化は、該ボタンの大きさの変化、該ボタンに表示される顔の大きさの変化、該ボタンの点滅、該ボタンの色の変化、該ボタンの表示位置の変化、の少なくともいずれかとする
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のチャットシステム。
【請求項5】
表示画面上のタッチパネルからチャットの接続先を選択可能とした端末装置を備えたチャットシステムの管理装置であって、
前記端末装置の接続先候補となる他の端末装置のユーザの通話可能度合いを示す情報を取得する手段と、
取得した前記通話可能度合いを示す情報に応じて、前記端末装置に表示される接続先選択画面における接続先候補毎のボタンの表示を変化させる手段と
を備えたことを特徴とする管理装置。
【請求項6】
表示画面上のタッチパネルからチャットの接続先を選択可能とした端末装置を備えたチャットシステムの前記端末装置であって、
接続先候補となる他の端末装置のユーザの通話可能度合いを示す情報に応じて、接続先選択画面における接続先候補毎のボタンの表示を変化させる手段
を備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項7】
表示画面上のタッチパネルからチャットの接続先を選択可能とした端末装置を備えたチャットシステムの管理装置が実行する方法であって、
前記端末装置の接続先候補となる他の端末装置のユーザの通話可能度合いを示す情報を取得し、
取得した前記通話可能度合いを示す情報に応じて、前記端末装置に表示される接続先選択画面における接続先候補毎のボタンの表示を変化させる
処理を実行することを特徴とする宛先選択支援方法。
【請求項8】
表示画面上のタッチパネルからチャットの接続先を選択可能とした端末装置を備えたチャットシステムの管理装置に、
前記端末装置の接続先候補となる他の端末装置のユーザの通話可能度合いを示す情報を取得し、
取得した前記通話可能度合いを示す情報に応じて、前記端末装置に表示される接続先選択画面における接続先候補毎のボタンの表示を変化させる
処理を実行させることを特徴とする宛先選択支援プログラム。
【請求項9】
表示画面上のタッチパネルからチャットの接続先を選択可能とした端末装置を備えたチャットシステムの前記端末装置が実行する方法であって、
接続先候補となる他の端末装置のユーザの通話可能度合いを示す情報に応じて、接続先選択画面における接続先候補毎のボタンの表示を変化させる
処理を実行することを特徴とする宛先選択支援方法。
【請求項10】
表示画面上のタッチパネルからチャットの接続先を選択可能とした端末装置を備えたチャットシステムの前記端末装置に、
接続先候補となる他の端末装置のユーザの通話可能度合いを示す情報に応じて、接続先選択画面における接続先候補毎のボタンの表示を変化させる
処理を実行させることを特徴とする宛先選択支援プログラム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、チャットシステム、管理装置、端末装置、宛先選択支援方法および宛先選択支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
子育てをしている家庭においては、例えば家事の間だけでも誰かに子供(乳幼児)の相手をしてもらえたら助かるという状況が多々ある。一方で、祖父母(子供から見て)は子供(孫)とのコミュニケーションを欲している場合が多いが、遠方に住んでいる場合には頻繁に会いに行くわけにもいかないというのが現実である。そこで、昨今のIT(情報通信技術)を活用した解決が望まれる。
【0003】
本発明者は、ビデオチャット等を用いた、乳幼児が集中しやすく、長期的に飽きにくいコミュニケーション手法を研究してきているが、ビデオチャットを開始する際の接続先選択におけるユーザインタフェースに問題があることを見いだした。
【0004】
ビデオチャットにおいて、大人の場合は、この時間はこの人と話しても大丈夫であるといった判断をすることができるが、乳幼児の場合、そういった相手の事情は考えられず、接続先選択画面から目に入った相手を選択してしまうと考えられる。図1は一般的なビデオチャットにおける接続先選択画面の例を示す図であり、右側の一覧に示されるように、接続先候補となる相手が均一な大きさのアイコンにより表示されている。そのため、乳幼児は、深く考えることなく、目に入ったアイコンを選択してしまう。
【0005】
また、相手と通話できる度合いを表すために、例えばSkype(商標または登録商標)等のシステムでは、単なる「オンライン」「オフライン」という状態だけでなく、「退席中」「取り込み中」といった詳細な状態をユーザ自身が設定できるようにし、その状態がアイコンとともに相手に示されるようになっている。しかし、この手法は、文字が読めず、まだ相手のことを十分に考えられない乳幼児にとって、相手を選ぶ基準とはなりにくい。
【0006】
このことから、乳幼児に対して、かけてもよい相手を誘導できるユーザインタフェースが必要である。
【0007】
特許文献1は、小さな子供への効果的な携帯電話通信の提供に関する問題の解決を一つの目的に掲げているが、接続先選択の場面に着目したものではない。また、特許文献2は、メッセージチャットにおける表示制御に関するものであるが、接続先選択の場面に着目したものではない。
【0008】
一方、乳幼児の相手をする祖父母等の側についても、乳幼児にいつ発信していいのかわからず、発信の心的障壁があると考えられる。例えば、乳幼児が寝ているときなどにビデオチャットを発信してしまっては、子供を起こすことになってしまい、子供の親に迷惑をかけてしまう懸念があるため、躊躇してしまう。
【0009】
なお、ビデオチャットについて説明してきたが、音声のみのチャットについても同様である。
【先行技術文献】
【0010】

【特許文献1】特表2014-515571号公報
【特許文献2】特開2014-067358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述したように、乳幼児等の子供が利用する可能性のあるチャットシステムでは、発信側・受信側ともに接続先の選択において問題があった。
【0012】
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、チャットシステムにおいて適切な接続先を容易に選択することのできるユーザインタフェースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、表示画面上のタッチパネルからチャットの接続先を選択可能とした端末装置を備えたチャットシステムであって、前記端末装置の接続先候補となる他の端末装置のユーザの通話可能度合いを示す情報を取得する手段と、取得した前記通話可能度合いを示す情報に応じて、前記端末装置に表示される接続先選択画面における接続先候補毎のボタンの表示を変化させる手段とを備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明にあっては、チャットシステムにおいて適切な接続先を容易に選択することのできるユーザインタフェースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】一般的なビデオチャットにおける接続先選択画面の例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【図3】ビデオチャットロボットの外観構成例を示す図である。
【図4】ビデオチャットロボットの情報処理にかかるハードウェア構成例を示す図である。
【図5】手渡し遊びの操作例を示す図(その1)である。
【図6】手渡し遊びの操作例を示す図(その2)である。
【図7】手渡し遊びの操作例を示す図(その3)である。
【図8】ユーザ状態管理テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図9】実施形態の処理例を示すシーケンス図である。
【図10】接続先選択画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。なお、音声と映像を用いるビデオチャットシステムを例に説明するが、接続先選択のユーザインタフェースについては、音声のみのチャットシステムにも適用できることは言うまでもない。

【0017】
<構成>
図2は本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。図2において、主に乳幼児が使用するビデオチャットロボット1と、主に祖父母等の通信相手が使用する端末装置2とが、インターネット等のネットワークNを介して接続可能になっている。また、ネットワークNには、ビデオチャットロボット1または端末装置2におけるビデオチャットの接続時に接続先の情報を提供するとともに、必要に応じてビデオチャットの中継を行う管理サーバ3が接続されている。

【0018】
ビデオチャットロボット1は、ビデオチャット部11とハンド制御部12と映像制御部13とを備えている。ビデオチャット部11は、ビデオチャットロボット1側でのビデオチャットについての処理を実行する機能を有している。ハンド制御部12は、ビデオチャットロボット1に備えられたハンド(後述)を制御する機能を有している。映像制御部13は、ハンドの制御に連動してビデオチャット上の映像を制御する機能を有している。なお、ハンドの制御に連動したビデオチャット上の映像の制御を端末装置2側または管理サーバ3側で行う場合には、映像制御部13は不要となる。

【0019】
図3はビデオチャットロボット1の外観構成例を示す図である。図3において、ビデオチャットロボット1は、頭部筐体101と胴部筐体106とを備えている。頭部筐体101には、前面に画面部102が設けられるとともに、画面部102の上部にはカメラ103が設けられ、画面部102の両側にはスピーカ104が設けられ、下部にはマイク105が設けられている。胴部筐体106には、手を模し、物品が載置可能な状態と、物品が取り込まれて隠された状態とを有するハンド107が設けられている。また、画面部102には操作入力のためのタッチパネルが設けられている。更に、ビデオチャットロボット1には、利用者(子供)に追従して利用者の正面を向くための自走機構や回転機構を設けることができる。利用者の認識は、カメラ103やその他のセンサによる顔認識や色認識等で行うことができる。

【0020】
図4はビデオチャットロボット1の情報処理にかかるハードウェア構成例を示す図である。図4において、ビデオチャットロボット1は、バス1000を介して相互に接続されたCPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003、HDD(Hard Disk Drive)/SSD(Solid State Drive)1004、接続I/F(Interface)1005、通信I/F1006を備えている。

【0021】
CPU1001は、RAM1003をワークエリアとしてROM1002またはHDD/SSD1004等に格納されたプログラムを実行することで、ビデオチャットロボット1の動作を統括的に制御する。接続I/F1005は、カメラ1007、マイク1008、スピーカ1009、タッチパネル1010、載置センサ1011、モータ1012とのインタフェースである。通信I/F1006は、ネットワークを介して他の情報処理装置(端末装置2、管理サーバ3等)と通信を行うためのインタフェースである。ビデオチャットロボット1の機能は、CPU1001において所定のプログラムが実行されることで実現される。プログラムは、記録媒体を経由して取得されるものでもよいし、ネットワークを経由して取得されるものでもよいし、ROM組込でもよい。

【0022】
なお、端末装置2および管理サーバ3は一般的なコンピュータのハードウェア構成を備えている。また、ビデオチャットを行う端末装置2は、カメラ、マイク、モニタ、スピーカ等の映像・音声の入出力機能を備えている。

【0023】
ビデオチャットロボット1によれば、音声と映像によるビデオチャットにより、普通の会話のほか、歌(いっしょに歌を歌う)、本(本を読み聞かせる)、おいでおいで、かくれんぼ等の遊びを行うことができる。また、ビデオチャットロボット1に特別に設けられたハンド等の機構により手渡し遊びを行うことができる。

【0024】
図5~図7はビデオチャットロボット1による手渡し遊びの操作例を示す図である。図5(a)は、子供CHがビデオチャットロボット1のハンド107に物品OBJを載置しようとしている状態を示している。図5(b)は、その際の祖父GF側の端末装置2において表示される画面例を示しており、主画面には物品OBJを持った子供CHの映像が表示されており、副画面には祖父GF本人の映像(ビデオチャットロボット1側に表示されている映像)が表示されている。

【0025】
図6(a)は、ビデオチャットロボット1においてハンド107がそれまでの開状態から閉状態となったことで、物品OBJが隠されて見えなくなり、画面部102に祖父GFとともに物品OBJの画像(合成画像)が表示された状態を示している。これにより、子供CHは、自分が渡した物品OBJが祖父GFに渡ったと認識する。また、図6(b)は、その際の祖父GF側の端末装置2において表示される画面例を示しており、主画面には子供CHの映像が表示されており、副画面には祖父GF本人の映像と物品OBJの画像が表示されている。

【0026】
図7(a)は、祖父GFが物品返却の操作(該当ボタンの押下等)を行ったことで、祖父GF側の端末装置2の副画面から物品OBJが消えた状態を示している。また、図7(b)は、ビデオチャットロボット1のハンド107が開状態となって、物品OBJが再び見えるようになった状態を示している。これにより、子供CHは、物品OBJが祖父GFから戻ってきたと認識する。

【0027】
図2に戻り、端末装置2は、ビデオチャット部21と映像制御部22とを備えている。ビデオチャット部21は、端末装置2側でのビデオチャットについての処理を実行する機能を有している。映像制御部22は、ビデオチャットロボット1のハンドの制御に連動してビデオチャット上の映像を制御する機能を有している。なお、ビデオチャットロボット1のハンドの制御に連動したビデオチャット上の映像の制御をビデオチャットロボット1側または管理サーバ3側で行う場合には、映像制御部22は不要となる。ビデオチャットロボット1の映像制御部13と端末装置2の映像制御部22とで、連携してビデオチャット上の映像の制御を行ってもよい。

【0028】
管理サーバ3は、ビデオチャット制御部31と映像制御部32とログ取得部33とユーザ状態管理部34とユーザ状態管理テーブル35とを備えている。ビデオチャット制御部31は、ビデオチャットロボット1と端末装置2の間のビデオチャットを制御する機能を有している。映像制御部32は、ビデオチャットロボット1のハンドの制御に連動してビデオチャット上の映像を制御する機能を有している。ログ取得部33は、ビデオチャットロボット1と端末装置2の接続履歴(接続開始・終了日時、接続端末ID等)や手渡し遊びの動作状況等のログを取得する機能を有している。

【0029】
ユーザ状態管理部34は、ユーザ毎に接続先選択画面に表示されるユーザ名やアイコン画像等をユーザ状態管理テーブル35に保持して管理する機能を有している。また、ユーザ状態管理部34は、ビデオチャット制御部31を介してビデオチャットロボット1や端末装置2から、各ユーザにより設定される話したさの度合いを示す情報、各ユーザの周辺環境を示す情報等を取得し、ログ取得部33のログも考慮して、各ユーザについて通話可能度合いを示す情報を決定して管理する機能も有している。更に、ユーザ状態管理部34は、定期的あるいはビデオチャットロボット1等からの要求時に、接続先候補のユーザの通話可能度合いを示す情報を提供する機能も有している。なお、接続先選択画面の生成は、管理サーバ3のビデオチャット制御部31で行って、接続を行おうとするビデオチャットロボット1または端末装置2に送信してもよいし、接続を行おうとするビデオチャットロボット1または端末装置2のビデオチャット部11、21で行ってもよい。

【0030】
図8はユーザ状態管理テーブル35のデータ構造例を示す図である。図8において、ユーザ状態管理テーブル35は、「ユーザID(端末ID)」「ロボットフラグ」「ユーザ名」「アイコン画像」「オンライン/オフライン」「取得情報」「他ユーザID毎の通話可能度合い」等の項目を有している。

【0031】
「ユーザID(端末ID)」は、ユーザまたは端末(ビデオチャットロボット1、端末装置2)を識別する情報である。「ロボットフラグ」は、当該ユーザの使用する端末が乳幼児の使用するビデオチャットロボット1であるか否かを示す情報である。「ユーザ名」は、接続先選択画面に表示されるユーザの名前の情報である。「アイコン画像」は、接続先選択画面に表示されるユーザの顔などが表示されるボタンアイコンの画像の情報(生データまたは保存先へのリンク)である。なお、本実施形態では、乳幼児が興味を示して選択するのは相手の顔が大きく表示されているアイコンであるという習性を利用しており、アイコンの大きさを制御することで顔の大きさも比例して大きくなることが制御上容易であるため、アイコン画像における顔の大きさを均一化しておくことが望ましい。例えば、カメラ撮影によりアイコン画像を登録する際に顔の輪郭のガイドを表示することができる。また、画像処理により、顔の大きさを均一化することもできる。

【0032】
「オンライン/オフライン」は、当該ユーザの使用する端末がオンラインかオフラインかを示す情報である。「取得情報」は、各端末から取得した、各ユーザにより設定される話したさの度合いを示す情報、各ユーザの周辺環境を示す情報等である。「他ユーザID毎の通話可能度合い」は、次のような観点から決定される。

【0033】
ロボットフラグがON(ユーザが乳幼児)の場合は、
・接続先候補となる他のユーザにより設定される話したさの度合いを示す情報
・乳幼児と他のユーザとのチャット履歴を示す情報
・他のユーザの周辺環境を示す情報
等に基づいて「他ユーザID毎の通話可能度合い」が決定される。

【0034】
話したさの度合いは、例えば、「話したくない」、「普通」、「話したい」の3段階が設定される。「話したくない」が設定された場合には、これが他の情報よりも最優され、通話可能度合いを低くする。

【0035】
チャット履歴は、過去にチャットを行った時間帯と通話時間(接続時間)と接続回数とが考慮され、過去と同じ時間帯であればあるほど通話可能度合いを相対的に高くする。また、過去の通話時間が長く、接続回数が多いほど、通話可能度合いを相対的に高くする。なお、ビデオチャットロボット1に画像処理による乳幼児の笑顔度を取得する機能や、父母等による乳幼児の楽しんでいる度合いの評価を入力する機能があって、それらがチャット履歴に含まれる場合は、チャット履歴から、相手の乳幼児を楽しませた度合いとして、過去の笑顔度の平均得点や、母親の評価によって、通話可能度合いを変化させることができる。

【0036】
周辺環境は、接続先候補となる他のユーザがチャットアプリを起動したり、操作しているという情報であり、ユーザがチャットアプリを起動したり操作などした直後であるほど、ユーザが応答できる可能性が高いとして、通話可能度合いを高くする。また、家庭内の電力消費状況を監視できるスマートハウスなどと連携できる場合には、スマートハウスから得られたセンサ情報によりユーザが在宅であると判断した場合に、通話可能度合いを高くする。

【0037】
ロボットフラグがOFF(ユーザが乳幼児以外)の場合は、
・接続先候補に含まれる乳幼児について、乳幼児の保護者により設定される話したさの度合いを示す情報
・乳幼児の周辺環境を示す情報
・乳幼児の状態を示す情報
等に基づいて「他ユーザID毎の通話可能度合い」が決定される。

【0038】
乳幼児の話したさの度合いは、乳幼児の父母等が設定するものであり、例えば、「話したくない」、「普通」、「話したい」の3段階が設定される。「話したくない」が設定された場合には、これが他の情報よりも最優され、通話可能度合いを低くする。全ての接続先候補に一括で設定することも、個々にそれぞれ設定することも可能である。

【0039】
乳幼児の周辺環境は、接続先候補となる乳幼児の居所内の情報であり、スマートハウスや育児日誌アプリなどと連携し、テレビがついているか、お風呂中か、外出先か、寝かしつけ後か、などを検出し、それぞれのシーン別に設定した通話可能度合いに変化させる。

【0040】
乳幼児の状態は、乳幼児の心的状態やビデオチャットロボット1との距離等の情報であり、ビデオチャットロボット1周辺の音(乳幼児の泣き声)、乳幼児との距離(ビデオチャットロボット1の近くにいてビデオチャットロボット1に興味を示しているか)に応じて通話度合いを変化させる。

【0041】
<動作>
図9は上記の実施形態の処理例を示すシーケンス図である。図9において、端末装置2で乳幼児以外のユーザがビデオチャット部21に対して話したさの度合いを設定(設定変更を含む)したり、環境変化等があると(ステップS101)、端末装置2のビデオチャット部21は管理サーバ3に対してその旨の情報を送信する(ステップS102)。管理サーバ3のビデオチャット制御部31は、端末装置2から情報を受信すると、受信した情報をユーザ状態管理部34に引き渡し、ユーザ状態管理部34は、ユーザ状態管理テーブル35の接続先候補の通話可能度合いを更新する(ステップS103)。通話可能度合いを決定する手法は図8において説明した通りである。

【0042】
また、ビデオチャットロボット1で乳幼児の父母等がビデオチャット部11に対して話したさの度合いを設定(設定変更を含む)したり、環境変化や状態変化等があると(ステップS104)、ビデオチャットロボット1のビデオチャット部11は管理サーバ3に対してその旨の情報を送信する(ステップS105)。管理サーバ3のビデオチャット制御部31は、ビデオチャットロボット1から情報を受信すると、受信した情報をユーザ状態管理部34に引き渡し、ユーザ状態管理部34は、ユーザ状態管理テーブル35の接続先候補の通話可能度合いを更新する(ステップS106)。通話可能度合いを決定する手法は図8において説明した通りである。

【0043】
その後、ビデオチャットロボット1において父母等または乳幼児が自らビデオチャットのアプリを起動すると(ステップS107)、ビデオチャットロボット1のビデオチャット部11は管理サーバ3に対して接続先候補情報を要求する(ステップS108)。管理サーバ3のビデオチャット制御部31は、端末装置2から接続先候補情報の要求を受信すると、受信した情報をユーザ状態管理部34に引き渡し、ユーザ状態管理部34は、要求元のビデオチャットロボット1の乳幼児が接続可能な接続先候補情報を応答する(ステップS109)。この際、接続先候補情報には、接続先候補のユーザID、ユーザ名、アイコン画像、通話可能度合いを含める。オフラインのユーザについては、接続先候補には含めない。なお、ビデオチャットロボット1でのアプリ起動時に接続先候補情報を応答する場合について説明したが、その後も、他のユーザの状態が変化した場合には接続先候補情報を提供する。この場合、ビデオチャットロボット1側から要求を行って取得してもよいし、管理サーバ3側から一方的に提供してもよい。

【0044】
ビデオチャットロボット1のビデオチャット部11は、接続先候補情報を受信すると、接続先選択画面を表示する(ステップS110)。接続先選択画面は、通話可能度合いが高い接続先候補のアイコン画像の大きさまたは顔の大きさが大きくなるように表示される。この際、アイコン画像に占める顔の比率が均一である場合はアイコン画像の大きさを変えることで顔の大きさも同率で変わることとなるが、顔の比率が均一でない場合は、アイコン画像の大きさだけ、または、アイコン画像の大きさを変えずに画像処理により顔の大きさだけを変えるようにしてもよい。また、アイコン画像の大きさないしは顔の大きさだけでなく、画面上の配置も通話可能度合いに応じたものとすることができる。例えば、通話可能度合いが最も高いものを画面の中央、次をその左右の上方等に配置することができる。更に、アイコンの点滅、色の変化(彩度、明度、コントラスト)等を変えることで、注意を引く度合いを変えてもよい。

【0045】
図10は接続先選択画面の例を示しており、通話可能度合いが最も高い「じいじ」のアイコン画像が最も大きく画面中央に表示され、次いで左上に「ゆーさん」、右上に「香おばちゃん」、左下に「パパ」の順にアイコン画像が表示されている。これにより、相手の事情を考慮できず、文字が読めない乳幼児であっても、顔が大きく目立つ中央に表示された「じいじ」を選択する可能性が高くなり、着信側の状態や乳幼児との親密度等に合致した発信行動に誘導することができる。

【0046】
なお、接続先選択画面の生成については、接続先候補情報に基づいてビデオチャットロボット1のビデオチャット部11において行ってもよいし、管理サーバ3側のビデオチャット制御部31において行ってもよい。

【0047】
図9に戻り、次いで、ビデオチャットロボット1において接続先選択画面から接続先の選択が行われると(ステップS111)、ビデオチャット部11は管理サーバ3に対して接続先を特定して接続要求を行う(ステップS112)。管理サーバ3のビデオチャット制御部31は、ビデオチャットロボット1から接続要求を受信すると、接続先の端末装置2に接続要求を送信する(ステップS113)。

【0048】
そして、端末装置2においてユーザが接続許可の操作を行うと(ステップS114)、ビデオチャット部21は管理サーバ3に接続許可を通知し(ステップS115)、ビデオチャットロボット1と端末装置2の間でビデオチャットが開始される(ステップS116、S117)。

【0049】
なお、ビデオチャットロボット1を使用する乳幼児が接続先選択を行う場合について説明したが、端末装置2を使用する乳幼児以外のユーザが使用する場合も同様の接続先選択画面を提供することで、接続先候補に含まれる乳幼児の状態がわかりやすくなり、発信時の心的障壁を低下させることができる。

【0050】
<総括>
以上説明したように、本実施形態によれば、チャットシステムにおいて適切な接続先を容易に選択することのできるユーザインタフェースを提供することができる。

【0051】
より具体的には、接続先選択画面において、相手の状態に応じてアイコンや顔の大きさ、配置等の注意を引き付ける度合いを変化させることで、文字が読めない乳幼児でも発信可能な相手の順列をつけることができ、相手の状態や親密度等に応じた選択を誘導することができる。

【0052】
これにより、乳幼児側では、接続できる可能性が高く、乳幼児の満足度を高められる相手を容易に選択することができ、その結果、乳幼児自身のチャット利用意向が高まるとともに、乳幼児の親の満足度も高まって、一層の利用を促進することができる。

【0053】
乳幼児に限らず、乳幼児に対して発信しようとする大人に対しても、乳幼児の家庭で乳幼児がチャットしていて欲しい・欲しくないタイミングがわかった上で発信をすることができ、発信する際の心的障壁を下げることができる。

【0054】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0055】
1 ビデオチャットロボット
11 ビデオチャット部
12 ハンド制御部
13 映像制御部
101 頭部筐体
102 画面部
103 カメラ
104 スピーカ
105 マイク
106 胴部筐体
107 ハンド
2 端末装置
21 ビデオチャット部
22 映像制御部
3 管理サーバ
31 ビデオチャット制御部
32 映像制御部
33 ログ取得部
34 ユーザ状態管理部
35 ユーザ状態管理テーブル
N ネットワーク
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9