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明細書 :高分化度の多能性幹細胞由来細胞の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2018-113962 (P2018-113962A)
公開日 平成30年7月26日(2018.7.26)
発明の名称または考案の名称 高分化度の多能性幹細胞由来細胞の製造方法
国際特許分類 C12N   5/074       (2010.01)
C12N   1/00        (2006.01)
FI C12N 5/074 ZNA
C12N 1/00 G
請求項の数または発明の数 14
出願形態 OL
全頁数 15
出願番号 特願2018-004816 (P2018-004816)
出願日 平成30年1月16日(2018.1.16)
優先権出願番号 2017006673
優先日 平成29年1月18日(2017.1.18)
優先権主張国 日本国(JP)
発明者または考案者 【氏名】川上 民裕
出願人 【識別番号】000003001
【氏名又は名称】帝人株式会社
【識別番号】596165589
【氏名又は名称】学校法人 聖マリアンナ医科大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100169085、【弁理士】、【氏名又は名称】為山 太郎
審査請求 未請求
テーマコード 4B065
Fターム 4B065AA90X
4B065AC20
4B065BA18
4B065BD25
4B065BD33
4B065BD39
4B065CA60
要約 【課題】多能性幹細胞由来の細胞が特定細胞系統に分化する過程に、相対的に低分化度の段階と高分化度の段階とが存在する場合において、低分化度の細胞の分化を促進させる工程を含む、高分化度の多能性幹細胞由来細胞の製造方法を提供する。
【解決手段】多能性幹細胞由来細胞が特定細胞系統に分化する過程に、相対的に低分化度の段階と相対的に高分化度の段階とが存在する場合において、特定細胞系統への分化段階が低分化度である多能性幹細胞由来細胞と、同一細胞系統への分化段階が高分化度である多能性幹細胞由来細胞とを共培養することで、低分化度の多能性幹細胞由来細胞を高分化度の多能性幹細胞由来細胞に分化させる工程を含む、高分化度の多能性幹細胞由来細胞の製造方法。
【選択図】図9
特許請求の範囲 【請求項1】
多能性幹細胞由来細胞が特定細胞系統に分化する過程に、相対的に低分化度の段階と相対的に高分化度の段階とが存在する場合において、
特定細胞系統への分化段階が低分化度である多能性幹細胞由来細胞と、同一細胞系統への分化段階が高分化度である多能性幹細胞由来細胞とを共培養することで、低分化度の多能性幹細胞由来細胞を高分化度の多能性幹細胞由来細胞に分化させる工程を含む、高分化度の多能性幹細胞由来細胞の製造方法。
【請求項2】
共培養する高分化度の多能性幹細胞由来細胞が、当該細胞系統への分化段階が低分化度の多能性幹細胞由来細胞の培養系から、当該細胞系統への分化度の指標に基づいて高分化度の細胞を分離して得たものである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
共培養する高分化度の多能性幹細胞由来細胞が、当該細胞系統への分化段階が低分化度の多能性幹細胞由来細胞の培養上清中に存在していた細胞である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
特定細胞系統への分化がメラノサイトへの分化であり、低分化度の多能性幹細胞由来細胞が着色のないメラノサイトであり、高分化度の多能性幹細胞由来細胞が着色のあるメラノサイトである、請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
共培養工程が、表皮誘導を刺激する成分、ケラチノサイトへの最終分化を刺激する成分、および増殖因子もしくは培養剤を含む培地中で行われる、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
表皮誘導を刺激する成分が、SCF、BMP-2、BMP-4、BMP-7、Smad1、Smad5、Smad7、GDF-6、EGF、Wnt3a、およびbFGFからなる群から選択される一つ以上の成分である、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
ケラチノサイトへの最終分化を刺激する成分が、アスコルビン酸および/または活性型ビタミンDである、請求項5または6に記載の製造方法。
【請求項8】
増殖因子もしくは培養剤がCa塩、KGF、GM-CSF、HGF、α-MSH、DBcAMP、L-チロシン、およびトランスフェリンからなる群から選択される一つ以上の成分である、請求項5から7のいずれかに記載の製造方法。
【請求項9】
共培養工程が、SCF、Wnt3a、BMP4、アスコルビン酸、活性型ビタミンD、αMSH、 DBcAMP、L-チロシン、トランスフェリン、KGF、GM-CSF、HGF、bFGF、ハイドロコーチゾン、およびエンドセリン1を含有する培地中で行われる、請求項4に記載の製造方法。
【請求項10】
多能性幹細胞がヒト多能性幹細胞である、請求項1から9のいずれかに記載の製造方法。
【請求項11】
ヒト多能性幹細胞がヒトiPS細胞である、請求項10に記載の製造方法。
【請求項12】
共培養工程が、他の細胞も他の細胞の培養上清も用いない工程である、請求項1から11のいずれかに記載の製造方法。
【請求項13】
SCF、Wnt3a、BMP-4、アスコルビン酸、活性型ビタミンD、αMSH、
DBcAMP、L-チロシン、トランスフェリン、KGF、GM-CSF、HGF、bFGF、ハイドロコーチゾン、およびエンドセリン1を含有する動物細胞培養用培地。
【請求項14】
請求項13に記載の培地を用いた動物細胞の培養方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、多能性幹細胞由来細胞の分化誘導技術に関する。さらに詳細には、多能性幹細胞由来の細胞が特定細胞系統に分化する過程に、相対的に低分化度の段階と高分化度の段階とが存在する場合において、低分化度の細胞の分化を促進させる工程を含む、高分化度の多能性幹細胞由来細胞の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人工多能性幹細胞(iPS細胞)や胚性幹細胞を含む多能性幹細胞は、体を構成するすべての細胞、組織、臓器に分化誘導できる潜在性をもつとともに、制限のない増殖の可能性があり、再生医療を含むさまざまな臨床応用が期待されている。
そうした応用分野の一つとして、皮膚色素が関係する疾患が挙げられる。
色素細胞障害の発症にはヒト表皮性メラノサイト(色素細胞)が関与している。白斑や遺伝性対側性色素異常症のような皮膚色素の疾患では、病変部位におけるメラノサイトの喪失に至るが、その機序は未だ明確にはされていない。
こうした疾患に対しては、脱色性皮膚病変部位への通常の表皮性メラノサイトの自家移植による治療がしばしばなされるが、脱色部位における効果が常に認められるわけではない(非特許文献1)。
【0003】
白斑はメラノサイトの喪失によって生ずると考えられているが、ヒト表皮性メラノサイトについては、増殖や分化の制御に重要な役割を果たす因子がいくつか同定されている。
ヒト表皮性メラノサイトの増殖や分化の制御においては、幹細胞因子(SCF)、Wnt3a、骨形成タンパク質4(BMP-4)、アスコルビン酸、1,25-ジヒドロキシビタミンD(活性型ビタミンD)、αヒトメラノサイト刺激ホルモン(αMSH)、N6,2’-O-ジブチリルアデノシン 3’,5’-環状一リン酸ナトリウム塩(DBcAMP)、L-チロシン、トランスフェリン、ケラチノサイト増殖因子(KGF)、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、肝細胞増殖因子(HGF)、塩基性繊維芽細胞増殖因子(bFGF)、ハイドロコーチゾン、およびエンドセリン1が重要であることがわかっている(非特許文献2-7、特許文献1)。本明細書では、これらの因子につき、括弧内の表記も用いる。
すでに、ヒトiPS細胞からメラノサイトへ分化させた報告はあるが(非特許文献8、9)、いずれも表皮性メラノサイトを大量培養できる技術ではない。
【0004】
また、特許文献2には、幹細胞からメラノサイトへの分化を誘導し、細胞増殖を刺激する増殖因子に関する記載があり、特許文献3には特定の薬剤のほか、特定のフィーダー細胞を用いて多能性幹細胞からメラノサイトの集団を得る方法が記載されている。
しかし、広範囲の白斑や脱色素斑病変に対するメラノサイト移植治療では、より容易にメラノサイトを大量産生できる製造方法が求められている。
これを実現するためには、多能性幹細胞由来の細胞が特定細胞系統に分化する過程に、相対的に低分化度の段階と高分化度の段階とが存在する場合において、低分化度の細胞の分化を促進させる技術が求められる。
【0005】
特許文献4には、膵前駆細胞から内分泌前駆細胞までのいずれかの段階の細胞をフィーダー細胞とし、その上で、内分泌前駆細胞まで分化させた細胞を単一細胞に分散させてから培養したところ、生体内の膵島と同様の三次元構造を有する細胞塊が得られることが記載されている。これは、分化段階の低い細胞と分化段階の高い細胞とを共培養することで、分化段階の高い細胞の分化段階をさらに進めるものである。しかし、この技術は分化段階の低い細胞の分化を進めて分化段階の高い細胞のそれに追いつかせるものではない。
【0006】
また、特許文献5には、ヒト由来の多能性幹細胞を、ヒト由来の多能性幹細胞から樹立した間葉系幹細胞との共培養下で分化誘導する方法が記載されているが、この間葉系幹細胞はフィーダー細胞として機能するのみで、それ自体の分化段階が進行するわけではない。
特許文献6にも、血管内皮細胞や間葉系細胞とともに、臓器細胞を培養することで器官芽を作製する技術が開示されているが、これも分化段階の低い細胞の分化を進めて分化段階の高い細胞のそれに追いつかせる技術ではない。
【先行技術文献】
【0007】

【特許文献1】特開2015-146803号公報
【特許文献2】特表2014-534815号公報
【特許文献3】特表2013-520163号公報
【特許文献4】特開2014-161257号公報
【特許文献5】国際公開WO2012/043814
【特許文献6】国際公開WO2013/047639
【0008】

【非特許文献1】J Dermatol. 2013 Sep;40(9):771-2
【非特許文献2】J Dermatol Sci. 2015 Dec; 80(3):203-11
【非特許文献3】J Dermatol Sci. 2014 Aug; 75(2):100-8
【非特許文献4】J Dermatol Sci. 2013 Jul; 71(1):45-57
【非特許文献5】Pigment Cell Melanoma Res. 2011 Jun; 24(3):462-78
【非特許文献6】J Invest Dermatol. 2008 May; 128(5):1220-6
【非特許文献7】J Dermatol Sci. 2014 Oct; 76(1):72-4
【非特許文献8】PLoS One. 2011; 6(1): e16182
【非特許文献9】Proc Natl Acad Sci U S A. 2011; 108(36): 14861-6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、多能性幹細胞由来の細胞が特定細胞系統に分化する過程に、相対的に低分化度の段階と高分化度の段階とが存在する場合において、低分化度の細胞の分化を促進させる工程を含む、高分化度の多能性幹細胞由来細胞の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、多能性幹細胞由来細胞が特定細胞系統に分化する過程に、相対的に低分化度の段階と相対的に高分化度の段階とが存在する場合において、特定細胞系統への分化段階が低分化度である多能性幹細胞由来細胞と、同一細胞系統への分化段階が高分化度である多能性幹細胞由来細胞とを共培養することで、低分化度の多能性幹細胞由来細胞を高分化度の多能性幹細胞由来細胞に分化させる工程を含む、高分化度の多能性幹細胞由来細胞の製造方法である。
【0011】
本発明はまた、SCF、Wnt3a、BMP-4、アスコルビン酸、活性型ビタミンD、αMSH、DBcAMP、L-チロシン、トランスフェリン、KGF、GM-CSF、HGF、bFGF、ハイドロコーチゾン、およびエンドセリン1を含有する動物細胞培養用培地である。
さらに、本発明はかかる動物細胞培養用培地を用いた動物細胞の培養方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、多能性幹細胞由来の細胞から、効率よく、短期間に、および/またはフィーダー細胞を用いることなく、目的とする細胞系統に分化した高分化度の多能性幹細胞由来細胞を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】マトリゲル(商標)でゲル状に被覆した培養皿上のヒトiPS細胞由来の表皮性メラノサイトを示す図。黒点または黒みがかった領域として認識できる。
【図2】iPS細胞巣の境界にみられる高密度のヒトiPS細胞由来の表皮性メラノサイトを示す図。
【図3】細胞質中に多数のメラニン顆粒が認められるヒトiPS細胞由来のメラノサイトを示す図。
【図4】左から順にヒトiPS細胞、ヒトiPS細胞由来のメラノサイト、HEMa-LP細胞(正常ヒト成人の表皮性メラノサイト、以下同じ。)における多能化遺伝子であるNANOGのmRNA発現量をRT-PCR法により比較した図。縦軸は405nmにおける吸光度を示す。
【図5】左から順にヒトiPS細胞、ヒトiPS細胞由来のメラノサイト、HEMa-LP細胞におけるメラノサイト特有のMITFのmRNA発現量をRT-PCR法により比較した図。縦軸は405nmにおける吸光度を示す。
【図6】左から順にヒトiPS細胞、ヒトiPS細胞由来のメラノサイト、HEMa-LP細胞におけるメラノサイト特有のTRP1のmRNA発現量をRT-PCR法により比較した図。縦軸は405nmにおける吸光度を示す。
【図7】左から順にヒトiPS細胞、ヒトiPS細胞由来のメラノサイト、HEMa-LP細胞におけるメラノサイト特有のチロシナーゼのmRNA発現量をRT-PCR法により比較した図。縦軸は405nmにおける吸光度を示す。
【図8】マトリゲルでゲル状に被覆した培養皿上での8週間の培養によりコンフルエントに達したヒトiPS細胞由来の表皮性メラノサイトを示す図。
【図9】コンフルエントに達したプレートからの二つの黒いコロニーが、ヒトiPS細胞由来メラノサイトのマトリゲル上の新たな培養系で生着し、増殖している状況を示す図。図中には、二つのコロニーの部分拡大図も示されている。
【図10】ヒトiPS細胞由来メラノサイトの培養液から取得した着色細胞が、ヒトiPS細胞由来メラノサイトのマトリゲル上の新たな培養系で、黒みがかった部分として生着し、増殖している状況を示す図(左)、ならびにピペットで取得したコロニー細胞や、培地から取得した細胞により、マトリゲルでゲル状に被覆した培養皿上、新たなヒトiPS細胞由来のメラノサイトの誘導、増殖がもたらされたことを示す図(右)。図中には、着色細胞の部分拡大図も示されている。
【図11】マトリゲルでゲル状に被覆した培養皿上、培養後12日でみられた多数のヒトiPS細胞由来メラノサイトを示す図。
【図12】遠心操作により遠沈管の底に集まった黒色のヒトiPS細胞由来メラノサイト塊(左)およびその黒色の溶液(右)を示す図。
【図13】ヌードマウス背部の注射部位の皮膚に青色ないし黒色の着色が認められたことを示す図。
【図14】ヌードマウス背部の注射部位の皮膚に青色ないし黒色の着色が認められたことを示す図。
【図15】ヌードマウス背部の注射部位に黒い塊が認められたことを示す解剖図。
【図16】ヌードマウス背部の注射部位に黒い塊が認められたことを示す解剖図。
【図17】着色部位切片のフォンタナ・マッソン染色によりメラノサイトの細胞塊であることが示された100倍の拡大図。
【図18】着色部位切片のフォンタナ・マッソン染色によりメラノサイトの細胞塊であることが示された400倍の拡大図。
【図19】ヌードマウス背部の注射部位の真皮におけるメラノサイトの細胞塊が、抗Melan-A抗体を用いた免疫染色で陽性であったことを示す、400倍の拡大図。
【図20】ヌードマウス背部の注射部位の真皮におけるメラノサイトの細胞塊が、抗Melan-A抗体を用いた免疫染色で陽性であったことを示す、1000倍の拡大図。
【図21】本発明の製造方法および特許文献1に記載の製造方法により取得したヒトiPS細胞由来メラノサイトの培養物における黒色部分の面積の割合を比較した図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、多能性幹細胞由来細胞が特定細胞系統に分化する過程に、相対的に低分化度の段階と相対的に高分化度の段階とが存在する場合において、特定細胞系統への分化段階が低分化度である多能性幹細胞由来細胞と、同一細胞系統への分化段階が高分化度である多能性幹細胞由来細胞とを共培養することで、低分化度の多能性幹細胞由来細胞を高分化度の多能性幹細胞由来細胞に分化させる工程を含む、高分化度の多能性幹細胞由来細胞の製造方法である。

【0015】
かかる、共培養に用いる同一細胞系統への分化段階が高分化度である多能性幹細胞由来細胞としては、当該細胞系統への分化段階が低分化度の多能性幹細胞由来細胞の培養系から、当該細胞系統への分化度の指標に基づいて高分化度の細胞を分離して得た細胞を用いることが好ましい。

【0016】
また、共培養に用いる同一細胞系統への分化段階が高分化度である多能性幹細胞由来細胞としては、当該細胞系統への分化段階が低分化度の多能性幹細胞由来細胞の培養上清中に存在している細胞も用いられる。
例えば、特定細胞系統への分化がメラノサイトへの分化である場合、低分化度の多能性幹細胞由来細胞が着色のないメラノサイトであり、高分化度の多能性幹細胞由来細胞が着色のあるメラノサイトであるとして、高分化度の多能性幹細胞由来のメラノサイトを製造することができる。
この場合のメラノサイト系統への分化度の指標は着色の有無である。

【0017】
また、この場合の低分化度の多能性幹細胞由来細胞の培養系から、当該細胞系統への分化度の指標に基づいて高分化度の細胞を分離して得た細胞として、例えばiPS細胞由来メラノサイトがコンフルエントになった状態(通常、5-6週以降)で認められる黒色細胞塊を用いることができる。
あるいは、当該細胞系統への分化段階が低分化度の多能性幹細胞由来細胞の培養上清中に存在している細胞として、例えばiPS細胞由来メラノサイトの細胞培養3-4週程度、ほぼ毎日培養液を交換しながら培養する際に、培養液を回収し、それを遠沈して得た細胞を用いることもできる。
こうした細胞と共培養することで、新しい培養系のiPS細胞も刺激を受け、メラノサイト色素細胞への分化が加速される。

【0018】
また、本発明の製造方法における共培養工程は、表皮誘導を刺激する成分、ケラチノサイトへの最終分化を刺激する成分、および/または増殖因子もしくは培養剤を含む培地中で行うことが好ましい。
かかる表皮誘導を刺激する成分としては、SCF、BMP-2、BMP-4、BMP-7、Smad1、Smad5、Smad7、GDF-6、EGF、Wnt3a、およびbFGFからなる群から選択される一つ以上の成分であることが好ましい。

【0019】
また、かかるケラチノサイトへの最終分化を刺激する成分としては、アスコルビン酸および/または活性型ビタミンDを用いることが好ましい。
また、かかる増殖因子もしくは培養剤としては、Ca塩、KGF、GM-CSF、HGF、α-MSH、DBcAMP、L-チロシン、およびトランスフェリンからなる群から選択される一つ以上の成分を用いることが好ましい。

【0020】
本発明の製造方法における共培養工程では、SCF、Wnt3a、BMP-4、アスコルビン酸、活性型ビタミンD、αMSH、DBcAMP、L-チロシン、トランスフェリン、KGF、GM-CSF、HGF、bFGF、ハイドロコーチゾン、およびエンドセリン1を含有する培地を用いることが特に好ましい。
なお、かかる培地は本発明の製造方法以外の動物細胞培養に用いることもできる。

【0021】
本発明の製造方法で用いられる多能性幹細胞としては、ヒト多能性幹細胞を用いることが好ましく、特にヒトiPS細胞を用いることが好ましい。
また、本発明の製造方法における共培養工程は、他の細胞も他の細胞の培養上清も用いない工程であることが好ましい。
【実施例】
【0022】
1.ヒトiPS細胞の生成と解析
40歳の健常人である日本人男性の血液から増殖させたT細胞をセンダイウイルスベクター(SeVdp)により、4つの初期化因子OCT3/4、SOX2、cMYC、 K
LF4を発現させて初期化した(感染の多重度=2、37℃、2時間)。J Biol Chem. 2011 Feb 11; 286(6):4760-71参照。SeVdpは国立研究開発法人 産業技術総合研究所 幹細胞工学研究センターの中西真人博士から譲り受けた。
この形質転換細胞を、ヒトT細胞培地(RPMI1640、10%ウシ胎児血清、1%ペニシリン-ストレプトマイシン(Thermo Fisher Scientific社、ウォルサム、マサチューセッツ)、インターロイキン2(PeproTech社、ロッキー・ヒル、ニュージャージー)
)中、X線を照射したマウス胎児線維芽細胞(MEF)上に播種した。
【実施例】
【0023】
2日後、培地を霊長類ES細胞培養用培地(ReproCELL社、横浜)にbFGF(5ng
/ml、R&D Systems社、ミネアポリス、ミネソタ)を加えたものに交換し、コロニーが
みられるまで培養した。iPS細胞のコロニーを機械的に吸い上げ、増殖と解析のため、X線を照射したMEF上においた。確立されたiPS細胞のセルライン、WT-iPSC1は、ヒトiPS細胞用培地(hiPSCM)中で維持した。この培地は、DMEM/F12(Sigma-Aldrich社、セントルイス、ミズーリ)に20%KnockOut(商標)血清サプ
リメント(Invitrogen社)、1%非必須アミノ酸(Thermo Fisher Scientific社)、0.1mM 2-メルカプトエタノール、1% ペニシリン-ストレプトマイシン、および5ng/ml bFGFを加えたものである。
【実施例】
【0024】
SeVdpを完全に除去すべく、siRNA混合物(500μlのOptiMEM(登録商標
)中、40nM L527siRNA-1および2.5μl RNAiMAX(Thermo Fisher Scientific社))を何回か培地に加えた。
L527siRNA-1: 5’-GGUUCAGCAUCAAAUAUGAAG-3’(配列番号1)
L527siRNA-2: 5’-UCAUAUUUGAUGCUGAACCAU-3’(配列番号2)
そしてこのiPS細胞セルラインの真正性を公知文献に従って確認した。Stem Cell Research, Volume 17, Issue 1, July 2016, Pages 22-24、Stem Cell Research, Volume 17, Issue 1, July 2016, Pages 16-18、およびStem Cell Research, 16 (3) (2016), pp.
611-613参照。
【実施例】
【0025】
2.ヒトiPSセルライン、WT-iPSC1の確立
このヒトiPS細胞は、hiPSCM中、マイトマイシンCで処理したMEF上に播種した。アポトーシスの有効な阻害およびヒトiPS細胞の生残率を高めるため、p160-Rho結合キナーゼ(ROCK)の選択的阻害剤であるY-27632を培地に加えた。
腸細胞への分化が始まる前に、ヒトiPS細胞をディスパーゼ(Sigma-Aldrich社)を用いて細胞塊として分散させ、増殖因子を減らしたマトリゲル基底膜マトリックス(BD Biosciences社、レキシントン、ケンタッキー)上におき、MEFの馴化培地で2ないし3日間培養した。
【実施例】
【0026】
3.細胞培養
正常ヒト成人表皮メラノサイト(HEMa-LP細胞)はInvitrogen Gibco社(カールスバッド、カリフォルニア)から購入した。このメラノサイトは、Gibco社のメラノサイト培地254CF中、ヒトメラノサイト成長サプリメント(HMGS-2)および0.2mMの塩化カルシウムを加えて維持した。HMGS-2には3ng/mlのbFGF、0.18μg/mlのハイドロコーチゾン、および10nMのエンドセリン1が含まれる。
また、本発明の製造方法における培地としては、例えば次の組成のもの(「ヒトiPS細胞由来メラノサイト培地」とも表記する。)が用いられるが、添加される因子の種類については、当業者であればこれを参考に適宜取捨選択が可能であり、またそれらの因子の濃度についても適宜最適化ができるであろう。
【実施例】
【0027】
メラノサイト培地254CF(Gibco社)、HMGS-2(Gibco社)、0.2mM塩化カルシウム、50ng/ml SCF(R&D Systems社)、50ng/ml Wnt3a(R&D Systems社)、20nMヒト組み換えBMP-4(R&D Systems社)、0.3mM アスコルビン酸(Sigma-Aldrich社)、10-7M 1,25-ジヒドロキシビタミンD(Enzo Life Sciences社、プリマスミーティング、ペンシルベニア)、100μM αMSH(Sigma-Aldrich社)、0.2mM DBcAMP(Sigma-Aldrich社)、0.1mM L-チロシン(Sigma-Aldrich社)、100μg/ml トランスフェリン(Sigma-Aldrich社)、10ng/ml KGF(Sigma-Aldrich社)、0.1ng/ml GM-CSF(Sigma-Aldrich社)、0.1ng/ml HGF(Sigma-Aldrich社)。
【実施例】
【0028】
4.ヌードマウス
5週齢オスのKSN/SlcヌードマウスをSLC社(名古屋)から購入した。これらのマウスは、すべて日本実験動物ケア評価認証協会の施設で飼われ、摂餌させた。ヒトiPS細胞由来のメラノサイトをこれらのマウスに皮内注射した。
【実施例】
【0029】
5.統計的分析
すべてのデータは平均値±標準偏差で表した。0.05未満のp値は統計学的に有意とした。母集団間の定量的パラメータ差は、マン・ホイットニーのU検定で評価した。
【実施例】
【0030】
[参考例1]ヒトiPS細胞からメラノサイトへの分化
ヒトiPS細胞をメラノサイトに分化誘導すべく、DMEM/F12中、マトリゲル(BD Biosciences社)でゲル状に被覆した60mm培養皿においた。
ヒトiPS細胞をMEFの馴化培地中、マトリゲル上で1日間、継代培養した後、これらの細胞を、前記した培地である、HMGS-2、0.2mM塩化カルシウム、50ng/ml SCF、50ng/ml Wnt3a、20nMヒト組み換えBMP-4、0.3mM アスコルビン酸、10-7M 1,25-ジヒドロキシビタミンD、100μg/ml αMSH、0.2mM DBcAMP、0.1mM L-チロシン、100μg/m
l トランスフェリン、10ng/ml KGF、0.1ng/ml GM-CSF、0.
1ng/ml HGFを含むメラノサイト培地254CF中で培養した。
【実施例】
【0031】
[参考例2]ヒトiPS細胞から分化したメラノサイトのRT-PCR分析
RNeasyミニキット(Qiagen社、ヒルデン、ドイツ)を用いて細胞からRNAを抽出し、そのうち2μgのRNAから、SuperScript(商標) III逆転写酵素およびオリゴ-dT
プライマー(Thermo Fisher Scientific社)を製造業者の使用説明書に従って用いてcDNAを合成し、PowerSYBR(商標) Green PCR Master Mix(Applied Biosystis社、フォスターシティ、カリフォルニア)およびStepOne(商標) Real-Time PCR System(Applied Biosystis社)を用いたリアルタイムPCRにより、その定量分析を行った。
用いたPCRプライマーは次の通りである。
NANOG: 5'-CAAAGGCAAACAACCCACTT-3'(配列番号3)
および5'-TCTGCTGGAGGCTGAGGTAT-3'(配列番号4)
PAX3: 5'-CTGGAACATTTGCCCAGACT -3'(配列番号5)
および5'-GCTGTCGGTTCCTAGTCCAG-3'(配列番号6)
microphthalmia-associated transcription factor (MITF): 5'-CCGGGTGCAGAATTGTAACT-3'(配列番号7)
および5'-GGACAATTTTGGCATTTTGG-3'(配列番号8)
tyrosinase-related protein 1 (TRP1): 5'-AGCAGTAGTTGGCGCTTTGT-3'(配列番号9)
および5'-TCAGTGAGGAGAGGCTGGTT-3'(配列番号10)、ならびに
tyrosinase: 5'-TTGTACTGCCTGCTGTGGAG-3'(配列番号11)
および5'-CAGGAACCTCTGCCTGAAAG-3'(配列番号12)
【実施例】
【0032】
[参考例3]ヒトiPS細胞由来メラノサイトのヌードマウスへの皮内注射
すべての実験手順は、聖マリアンナ医科大学の動物実験委員会の承認を得ている。
プレート上のヒトiPS細胞由来のメラノサイトをStemPro(登録商標) Accutase(登録商標)(Gibco社)を用いて剥離し、洗浄し、遠心して細胞塊とした。このメラノサイトを等張の塩化ナトリウム溶液中、3×10細胞/mlの密度で懸濁した。
ヌードマウス(n=5)をジエチルエーテルで麻酔し、1mlの細胞懸濁液をマウス背部側面に皮内注射した。そのヌードマウスの皮膚標本を4%のホルムアルデヒドを含むPBSで固定し、パラフィンに包埋した。
【実施例】
【0033】
[参考例4]メラノサイト関連の染色
このホルマリンで固定し、パラフィンに包埋した組織標本を4μmの切片とした。これをフォンタナ・マッソン染色のため、フォンタナのアンモニア銀溶液中、製造業者の使用説明書に従って10時間、室温放置した。また、形態学的分析のため、この組織標本のヘマトキシリン染色およびエオジン染色も行った。さらに、このホルマリン固定、パラフィン包埋組織標本を、抗Melan-Aモノクローナル抗体(Dako社、サンタクララ、カリフォルニア)の50倍希釈液中、4℃で終夜放置した。次に、この組織切片スライドをビオチン化二次抗体およびペルオキシダーゼ標識アビジン(Dako社)、ならびに発色基質であるジアミノベンジジンで処理した。一次抗体の代わりにトリス緩衝食塩水を用いたものを陰性対照とした。
【実施例】
【0034】
[実施例1]本発明方法による低分化度ヒトiPS細胞由来メラノサイトの分化誘導
ヒトiPS細胞由来メラノサイトをSCF、Wnt3a、BMP-4、アスコルビン酸、活性型ビタミンD、αMSH、DBcAMP、L-チロシン、トランスフェリン、KGF、GM-CSF、HGF、bFGF、ハイドロコーチゾン、およびエンドセリン1を含む培地で20日間培養すると、マトリゲルでゲル状に被覆した培養皿上、ヒトiPS細胞巣の縁に、黒い顆粒をもつ多数の着色細胞の生成が認められた(図1-3)。
【実施例】
【0035】
そのヒトiPS細胞由来の着色細胞のNANOG、MITF、TRP-1、およびチロシナーゼの発現をRT-PCR法で調べた(図4-7)。これらの着色細胞における多能化能のマーカーであるNANOGのmRNA発現は、ヒトiPS細胞のものより顕著に低かった(p<0.001)。一方、これらの着色細胞におけるメラノサイト特異的なマーカーであるMITF、TRP-1、およびチロシナーゼのmRNA発現は、ヒトiPS細胞のものより顕著に高かった(p<0.001)。そして、これらの着色細胞におけるNANOG、MITF、TRP-1、およびチロシナーゼのmRNA発現は、正常ヒトメラノサイトであるHEMa-LP細胞のものと同等であった。こうした事実から、これらの着色細胞はヒトiPS細胞由来のメラノサイトであるといえる。
【実施例】
【0036】
およそ5-6週後、ヒトiPS細胞由来メラノサイトはマトリゲルでゲル状に被覆した培養皿上、コンフルエントに達した(図8)。培養皿中での緩やかなピペッティングにより、ヒトiPS細胞由来メラノサイトのコロニーを吸い上げ上げた。マトリゲルでゲル状に被覆した培養皿上、ヒトiPS細胞由来メラノサイト培地中で2日間培養した新たなヒトiPS細胞由来メラノサイトの培養系に、このコロニーを直接加えた。3日後、これらのメラノサイトのコロニーはマトリゲル上に生着し、他のヒトiPS細胞由来メラノサイトとともに分化、増殖していた(図9)。
【実施例】
【0037】
一方、ピペッティングによる細胞取得とは別の操作も行った。すなわち、ヒトiPS細胞由来細胞の培養開始から3週後、その培地を回収して遠心し、遠沈管の底に認められた黒い細胞塊を新たなヒトiPS細胞由来メラノサイト培地に直接加え、緩やかに攪拌した。マトリゲルでゲル状に被覆した培養皿上、ヒトiPS細胞由来メラノサイト培地中で2日間培養した新たなヒトiPS細胞由来メラノサイトの培養系に、この細胞を含む培地を直接加えた。数日後、これらのメラノサイトは少数の黒い小粒子を含み、マトリゲル上に生着し、他のヒトiPS細胞由来メラノサイトとともに分化、増殖していた(図10)。
【実施例】
【0038】
このように、「ピペッティングにより吸い上げたコロニー」や「培地から回収したヒトiPS細胞由来メラノサイト」の存在は、マトリゲルでゲル状に被覆した培養皿上、新たなヒトiPS細胞由来メラノサイトの分化、増殖を誘起した。12日後、マトリゲルでゲル状に被覆した培養皿上、これら二つの手法により、多数の良質なヒトiPS細胞由来メラノサイトを取得した(図11)。なお、従来の技術では、分化誘導から8週間でやっとメラノサイトが確認できる程度である。
【実施例】
【0039】
[実施例2]ヒトiPS細胞由来メラノサイトのヌードマウスの皮膚組織への浸潤
ヒトiPS細胞由来メラノサイトを遠心すると、その遠心ペレットもその上清も黒色であった(図12)。その細胞をヌードマウスの背部に皮内注射した。注射後3日で、マウス背部の注射部位において、青ないし黒に着色した皮膚の病斑が認められた(図13、14)。そして7日目に剖検したところ、注射したヌードマウスの背部に黒い塊が認められた(図15、16)。着色した病変部位切片をフォンタナ・マッソン組織化学染色したものを顕微鏡観察すると、陽性の黒色が認められ、メラノサイトであることが確認された(図17、18)。抗Melan-Aモノクローナル抗体を用いた免疫組織学的染色を行ったところ、陰性対照の染色切片と比較して、注射部位に対応し、細胞質が茶色ないし黒色の細胞が認められた(図19、20)。ヒトiPS細胞由来メラノサイトを注射したヌードマウス4頭すべてで、移植したメラノサイトは、主に真皮から皮下筋膜間に存在したが、一部は上皮にも存在した。
【実施例】
【0040】
[実施例3]ヒトiPS細胞由来メラノサイトのSCIDマウスへの移植後の長期観察
本発明の製造方法により取得したヒトiPS細胞由来メラノサイトの培養細胞をSCIDマウスに皮下注射した。投与後12ヶ月間観察を行った結果、がん化は認められなかった。これにより、本発明の製造方法により取得したヒトiPS細胞由来メラノサイトは、生体へ移植後もがん化のリスクがなく、安全性が高いことが証明された。
【実施例】
【0041】
[実施例4]本発明の製造方法と特許文献1に記載の製造方法の比較
メラノサイトからは黒色のメラニンが産生されるため、メラノサイトを細胞培養皿内で培養した際に生じる黒色部分の面積の割合を計測すれば、それがメラノサイトの分化度の指標となる。
【実施例】
【0042】
そこで、本発明の製造方法によるヒトiPS細胞由来メラノサイト、および特許文献1に記載の製造方法によるヒトiPS細胞由来メラノサイトを培養し、直径60mmの細胞培養皿内における黒色部分の面積の割合を画像処理ソフトウェアImageJを用いて計測した。その結果は図21に示すように、本発明の製造方法によるヒトiPS細胞由来メラノサイトの黒色部分の面積の割合は、21日目において2.3%であるのに対し、特許文献1に記載の製造方法によるヒトiPS細胞由来メラノサイトの黒色部分の面積の割合は0.1%であった。したがって、本発明の製造方法によれば、高分化度のメラノサイトが得られることが明らかとなった(p<0.01)。
【実施例】
【0043】
本発明の製造方法をメラノサイトへの分化に適用したところ、分化度の低いヒトiPS細胞由来メラノサイトから、分化度の高い良質のメラノサイトを多量に調製することが可能になった。また、こうしたメラノサイト用いてヌードマウスの皮膚に色素沈着させることができた。こうして得たメラノサイトは、例えば白斑や脱色素斑疾患など、皮膚色素細胞が欠乏した疾患の治療に用いられる。
【実施例】
【0044】
また、入れ墨をした患者がMRI診断を行うと、入れ墨顔料中にある強磁性の金属化合物に起因する皮膚火傷の問題があるほか、MRI像を歪めるおそれがあるが、金属化合物に代えてヒトiPS細胞由来のメラノサイトを用いれば、こうした問題や懸念もなくなる。
さらに、乳房切除術後の乳房再建術においては乳輪の再建が重要であるが、ヒトiPS細胞由来メラノサイトによる皮内注入は安全な乳輪再建術となろう。
他にも、白髪の黒毛化や、悪性黒色腫治療への応用も想定される。
【実施例】
【0045】
本発明の製造方法は、細胞医薬として自家移植に用いうる高分化度の多能性幹細胞由来細胞の効率的な製造を可能とするものであり、多様な生活の質の改善に資するものである。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の高分化度の多能性幹細胞由来細胞の製造方法によれば、意図した方向に高度に分化した多能性幹細胞由細胞を調製できるので、例えば細胞医薬の製造業で利用される。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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