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明細書 :無線通信システム、統合端末装置、アクセスポイント、及び無線通信方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6083608号 (P6083608)
公開番号 特開2015-115613 (P2015-115613A)
登録日 平成29年2月3日(2017.2.3)
発行日 平成29年2月22日(2017.2.22)
公開日 平成27年6月22日(2015.6.22)
発明の名称または考案の名称 無線通信システム、統合端末装置、アクセスポイント、及び無線通信方法
国際特許分類 H04W  16/14        (2009.01)
H04W  84/12        (2009.01)
H04W  56/00        (2009.01)
FI H04W 16/14
H04W 84/12
H04W 56/00 130
請求項の数または発明の数 10
全頁数 28
出願番号 特願2013-253647 (P2013-253647)
出願日 平成25年12月6日(2013.12.6)
審査請求日 平成28年1月13日(2016.1.13)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
発明者または考案者 【氏名】布 房夫
【氏名】杉山 隆利
【氏名】守倉 正博
【氏名】井上 文博
個別代理人の代理人 【識別番号】110001634、【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
審査官 【審査官】石田 昌敏
参考文献・文献 特開2008-167149(JP,A)
特開2012-169740(JP,A)
井上 文博 Fumihiro INOUE,優先制御を用いた無線LANと無線センサネットワークの共存方式 Coexistence scheme of Wireless LAN and Wireless Sensor Network Employing Priority Control,情報処理学会 研究報告 ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) 2013-UBI-038 [online],日本,情報処理学会,2013年 5月 9日
藤井 陽平 Yohei FUJII,無線LANと無線センサネットワークとの共存方式 Coexistence Scheme between WLAN and Wireless Sensor Network,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.111 No.68 IEICE Technical Report,日本,社団法人電子情報通信学会 The Institute of Electronics,Information and Communication Engineers,2011年 5月19日,第111巻,pp.65-70
調査した分野 H04W 4/00-99/00
H04L 12/28
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
IEEE 802.11x
IEEE 802.16x
特許請求の範囲 【請求項1】
複数の第1の無線通信装置と、複数の前記第1の無線通信装置と通信するアクセスポイントとを有する第1の無線通信システムと、第2の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置であり、かつ、前記第2の無線通信装置との通信を集中制御する統合端末装置とを有する複数の第2の無線通信システムとが共存する無線通信システムであって、
複数の前記統合端末装置の中から代表統合端末装置と決定された前記統合端末装置は、
前記第1の無線通信システムのチャネルの予約を要求するためのチャネル予約信号を前記アクセスポイントに送信するチャネル予約送信部を備え、
複数の前記第2の無線通信システムそれぞれにおける前記統合端末装置は、
前記代表統合端末装置の前記チャネル予約送信部が送信した前記チャネル予約信号によって予約を要求したチャネルを用いて、前記第1の無線通信システムが使用する周波数チャネルにおいて、自装置が属する前記第2の無線通信システムとは異なる前記第2の無線通信システムが有する他の前記統合端末装置と互いに直交する周波数チャネルにより他の前記統合端末装置と同期して、前記第2の無線通信システムにおけるビーコン信号、及びデータ信号の送信を行う同期通信部を備える、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
複数の第1の無線通信装置と、複数の前記第1の無線通信装置と通信するアクセスポイントとを有する第1の無線通信システムと、第2の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置であり、かつ、前記第2の無線通信装置との通信を集中制御する統合端末装置とを有する複数の第2の無線通信システムとが共存する無線通信システムであって、
前記アクセスポイント、あるいは、前記統合端末装置は、
複数の前記統合端末装置それぞれのビーコン周期に基づいて複数の前記統合端末装置の中から代表統合端末装置を決定する代表決定部を備え、
前記代表決定部を備える前記アクセスポイント、あるいは、前記代表統合端末装置と決定された前記統合端末装置は、
ビーコン周期の開始時刻を前記統合端末装置に通知する通知部を備え、
前記代表統合端末装置と決定された前記統合端末装置は、
前記第1の無線通信システムのチャネルの予約を要求するためのチャネル予約信号を前記アクセスポイントに送信するチャネル予約送信部を備え、
前記統合端末装置は、
前記代表統合端末装置の前記チャネル予約送信部が送信した前記チャネル予約信号によって予約を要求したチャネルを用いて、前記第1の無線通信システムが使用する周波数チャネルにおいて他の前記統合端末装置と互いに直交する周波数チャネルにより他の前記統合端末装置と同期して、前記第2の無線通信システムにおけるビーコン信号、及びデータ信号の送信を行う同期通信部を備え、
前記統合端末装置の前記同期通信部は、通知された前記ビーコン周期の開始時刻から始まるビーコン周期により前記第2の無線通信システムにおけるビーコン信号を送信する、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項3】
前記チャネル予約信号は、複数の前記統合端末装置それぞれが前記第2の無線通信装置との通信に使用する期間のうち最長の期間のチャネルの予約を要求するための情報を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記統合端末装置は、自装置のビーコン周期及び前記第2の無線通信装置との通信に使用する期間を前記アクセスポイントに通知する、あるいは、前記アクセスポイントを介して他の前記統合端末装置に通知する統合端末情報通知部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
【請求項5】
前記第1の無線通信システムは、無線LANの無線通信システムであり、
前記第2の無線通信システムは、無線PANの無線通信システムである、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【請求項6】
複数の第1の無線通信装置と、複数の前記第1の無線通信装置と通信するアクセスポイントとを有する第1の無線通信システムと、第2の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置であり、かつ、前記第2の無線通信装置との通信を集中制御する統合端末装置とを有する複数の第2の無線通信システムとが共存する無線通信システムにおける前記統合端末装置であって、
複数の前記統合端末装置の中から決定された代表統合端末装置が前記アクセスポイントに送信したチャネル予約信号によって予約を要求したチャネルを用いて、前記第1の無線通信システムが使用する周波数チャネルにおいて、自装置が属する前記第2の無線通信システムとは異なる前記第2の無線通信システムが有する他の前記統合端末装置と互いに直交する周波数チャネルにより他の前記統合端末装置と同期して、前記第2の無線通信システムにおけるビーコン信号、及びデータ信号の送信を行う同期通信部、
を備えることを特徴とする統合端末装置。
【請求項7】
複数の第1の無線通信装置と、複数の前記第1の無線通信装置と通信するアクセスポイントとを有する第1の無線通信システムと、第2の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置であり、かつ、前記第2の無線通信装置との通信を集中制御する統合端末装置とを有する複数の第2の無線通信システムとが共存する無線通信システムにおける前記統合端末装置であって、
複数の前記統合端末装置それぞれのビーコン周期に基づいて複数の前記統合端末装置の中から代表統合端末装置を決定する代表決定部と、
複数の前記統合端末装置の中から決定された代表統合端末装置が前記アクセスポイントに送信したチャネル予約信号によって予約を要求したチャネルを用いて、前記第1の無線通信システムが使用する周波数チャネルにおいて他の前記統合端末装置と互いに直交する周波数チャネルにより他の前記統合端末装置と同期して、前記第2の無線通信システムにおけるビーコン信号、及びデータ信号の送信を行う同期通信部と、
を備えることを特徴とする統合端末装置。
【請求項8】
複数の第1の無線通信装置と、複数の前記第1の無線通信装置と通信するアクセスポイントとを有する第1の無線通信システムと、第2の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置であり、かつ、前記第2の無線通信装置との通信を集中制御する統合端末装置とを有する複数の第2の無線通信システムとが共存する無線通信システムにおける前記アクセスポイントであって、
複数の前記統合端末装置それぞれのビーコン周期に基づいて前記統合端末装置の中から、複数の前記統合端末装置が互いに直交する周波数チャネルにより同期通信するときに用いる前記第1の無線通信システムのチャネルの予約を要求するためのチャネル予約信号を送信する代表統合端末装置を決定する代表決定部、
を備えることを特徴とするアクセスポイント。
【請求項9】
複数の第1の無線通信装置と、複数の前記第1の無線通信装置と通信するアクセスポイントとを有する第1の無線通信システムと、第2の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置であり、かつ、前記第2の無線通信装置との通信を集中制御する統合端末装置とを有する複数の第2の無線通信システムとが共存する無線通信システムが実行する無線通信方法であって、
複数の前記統合端末装置の中から代表統合端末装置と決定された前記統合端末装置が、
前記第1の無線通信システムのチャネルの予約を要求するためのチャネル予約信号を前記アクセスポイントに送信するチャネル予約送信ステップと、
複数の前記第2の無線通信システムそれぞれにおける前記統合端末装置が、
前記チャネル予約送信ステップにおいて送信された前記チャネル予約信号によって予約を要求したチャネルを用いて、前記第1の無線通信システムが使用する周波数チャネルにおいて、自装置が属する前記第2の無線通信システムとは異なる前記第2の無線通信システムが有する他の前記統合端末装置と互いに直交する周波数チャネルにより他の前記統合端末装置と同期して、前記第2の無線通信システムにおけるビーコン信号、及びデータ信号の送信を行う同期通信ステップと、
を有することを特徴とする無線通信方法。
【請求項10】
複数の第1の無線通信装置と、複数の前記第1の無線通信装置と通信するアクセスポイントとを有する第1の無線通信システムと、第2の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置であり、かつ、前記第2の無線通信装置との通信を集中制御する統合端末装置とを有する複数の第2の無線通信システムとが共存する無線通信システムが実行する無線通信方法であって、
前記アクセスポイント、あるいは、前記統合端末装置が、
複数の前記統合端末装置それぞれのビーコン周期に基づいて複数の前記統合端末装置の中から代表統合端末装置を決定する代表決定ステップと、
前記代表決定ステップを実行する前記アクセスポイント、あるいは、前記代表統合端末装置と決定された前記統合端末装置が、
ビーコン周期の開始時刻を前記統合端末装置に通知する通知部ステップと、
前記代表統合端末装置と決定された前記統合端末装置が、
前記第1の無線通信システムのチャネルの予約を要求するためのチャネル予約信号を前記アクセスポイントに送信するチャネル予約送信ステップと、
前記統合端末装置が、
前記チャネル予約送信ステップにおいて送信された前記チャネル予約信号によって予約を要求したチャネルを用いて、前記第1の無線通信システムが使用する周波数チャネルにおいて他の前記統合端末装置と互いに直交する周波数チャネルにより他の前記統合端末装置と同期して、前記第2の無線通信システムにおけるビーコン信号、及びデータ信号の送信を行う同期通信ステップと、
を有し、
前記同期通信ステップでは、前記統合端末装置が、通知された前記ビーコン周期の開始時刻から始まるビーコン周期により前記第2の無線通信システムにおけるビーコン信号を送信する、
ことを特徴とする無線通信方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システム、統合端末装置、アクセスポイント、及び無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、センサネットワーク等での活用、普及が期待されるシステムとして、Zigbee(登録商標。以下同様。)による無線通信ネットワークがある(例えば、非特許文献1参照。)。Zigbeeは、無線PAN(Personal Area Network)の一つであり、この無線通信ネットワークでは、例えば2つのトポロジが利用できる。第1のトポロジは、スター型のトポロジであり、コーディネータと呼ばれる無線局を中心として、その周辺にエンドデバイスと呼ばれる無線局が配置される。スター型のトポロジは1ホップのみのシンプルなネットワークである。他のトポロジは、P to P(Peer to peer)型のトポロジであり、基本的には無線局間で一対一の通信を行うトポロジである。スター型のトポロジでは、スーパーフレーム構成を用いたビーコンモードが用意されている。
【0003】
図13は、スター型のトポロジが用いる無線PAN(Personal Area Network)のスーパーフレーム構成を示す図である。ビーコンモードでは、ビーコン信号(Beacon)が送信されてから次のビーコン信号が送信されるまでの時間が、アクティブ期間(同図におけるSuperframeの期間)とインアクティブ期間(同図におけるInactive Period)とに分割される。コーディネータは、アクティブ期間とインアクティブ期間とを表す情報をビーコン信号に含めて送信する。アクティブ期間には、キャリアセンスを使用した通信を行う期間(CAP:Contention Access Period、自由競争通信期間)の他に、特定のエンドデバイスにのみ通信を許可する割当期間(CFP:Contention Free Period、無競争通信期間)を設けることができる。アクティブ期間では、スーパーフレームと呼ばれる仮想的時間割の中で、コーディネータとエンドデバイスが相互に通信を行う。なお、ビーコン信号はキャリアセンスを行わず一定周期(Baecon interval:ビーコン周期)で強制的に送信される。アクティブ期間では、信号の送受信が行われる一方、インアクティブ期間では信号の送受信が行われない。したがって、インアクティブ期間において、無線局は、他無線局の送信状況をキャリアセンスする必要が無く、消費電力を低減することができる。
【0004】
ビーコンモードではコーディネータがキャリアセンスを行わずに無線PANビーコン信号を送信する。このため無線PANのビーコン送信時に無線LANの信号が送信されている場合は信号の衝突が発生し、無線PANのエンドデバイスはビーコンを正しく受信できずスーパーフレームによる通信が行えなくなる。これを解決するため、無線PANのコーディネータに無線LANの無線機能を統合した統合端末の利用が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。統合端末は、無線PANのビーコン送信に先立って、無線LANのチャネル予約信号(RTS信号)を送信することでチャネルを予約し、無線PANのビーコン送信時に無線LANの信号が送信されることを回避する。予約される期間長は、チャネル予約信号の送信時点からスーパーフレームの終了時点までの期間となる。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開2012-169740号公報
【0006】

【非特許文献1】B.H. Jung et al.、”Ubiquitous Wearable Computer (UWC)- Aided Coexistence Algorithm in an Overlaid Network Environment of WLAN and ZigBee Networks”、2007年、in Proc. ISWPC '07、p.212-217
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した従来技術では、統合端末が一台の場合しか想定しておらず、複数台の統合端末が存在する時に、無線LANのスループットに向上の余地がある。つまり、従来の統合端末を利用した無線通信システムでは、無線LANシステム(第1の無線通信システム)のセル内に、それぞれが統合端末を有する複数の無線PANシステム(第2の無線通信システム)が存在する場合、無線PANシステムの数だけ独立に無線LANのチャネルが予約される。その予約されたチャネルにおいては無線LANの通信が行えないため、無線LANシステムのスループット特性が劣化する問題を抱えている。
【0008】
上記事情に鑑み、本発明は、第1の無線通信システムと共存する複数の第2の無線通信システムにおける通信のために第1の無線通信システムのチャネルを予約する場合に、第1の無線通信システムのスループットの低下を防ぐ無線通信システム、統合端末装置、アクセスポイント、及び無線通信方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、第1の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置と通信するアクセスポイントとを有する第1の無線通信システムと、第2の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置であり、かつ、前記第2の無線通信装置との通信を集中制御する統合端末装置とを有する複数の第2の無線通信システムとが共存する無線通信システムであって、複数の前記統合端末装置の中から代表統合端末装置と決定された前記統合端末装置は、前記第1の無線通信システムのチャネルの予約を要求するためのチャネル予約信号を前記アクセスポイントに送信するチャネル予約送信部を備え、前記統合端末装置は、前記代表統合端末装置の前記チャネル予約送信部が送信した前記チャネル予約信号によって予約を要求したチャネルを用いて、前記第1の無線通信システムが使用する周波数チャネルにおいて他の前記統合端末装置と互いに直交する周波数チャネルにより他の前記統合端末装置と同期して、前記第2の無線通信システムにおけるビーコン信号、及びデータ信号の送信を行う同期通信部を備える、ことを特徴とする無線通信システムである。
【0010】
本発明の一態様は、上述する無線通信システムであって、前記アクセスポイント、あるいは、前記統合端末装置は、複数の前記統合端末装置それぞれのビーコン周期に基づいて複数の前記統合端末装置の中から代表統合端末装置を決定する代表決定部を備え、前記代表決定部を備える前記アクセスポイント、あるいは、前記代表決定部を備え、代表統合端末装置と決定された前記統合端末装置は、ビーコン周期の開始時刻を前記統合端末装置に通知する通知部を備え、前記統合端末装置の前記同期通信部は、通知された前記ビーコン周期の開始時刻から始まるビーコン周期によりビーコン信号を送信する、ことを特徴とする。
【0011】
本発明の一態様は、上述する無線通信システムであって、前記チャネル予約信号は、複数の前記統合端末装置それぞれが前記第2の無線通信装置との通信に使用する期間のうち最長の期間のチャネルの予約を要求するための情報を含む、ことを特徴とする。
【0012】
本発明の一態様は、上述する無線通信システムであって、前記統合端末装置は、自装置のビーコン周期及び前記第2の無線通信装置との通信に使用する期間を前記アクセスポイントに通知する、あるいは、前記アクセスポイントを介して他の前記統合端末装置に通知する統合端末情報通知部をさらに備える、ことを特徴とする。
【0013】
本発明の一態様は、上述する無線通信システムであって、前記第1の無線通信システムは、無線LANの無線通信システムであり、前記第2の無線通信システムは、無線PANの無線通信システムである、ことを特徴とする。
【0014】
本発明の一態様は、第1の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置と通信するアクセスポイントとを有する第1の無線通信システムと、第2の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置であり、かつ、前記第2の無線通信装置との通信を集中制御する統合端末装置とを有する複数の第2の無線通信システムとが共存する無線通信システムにおける前記統合端末装置であって、複数の前記統合端末装置の中から決定された代表統合端末装置が自装置であった場合、前記第1の無線通信システムのチャネルの予約を要求するためのチャネル予約信号を前記アクセスポイントに送信するチャネル予約送信部と、代表統合端末装置が送信した前記チャネル予約信号によって予約を要求したチャネルを用いて、前記第1の無線通信システムが使用する周波数チャネルにおいて他の前記統合端末装置と互いに直交する周波数チャネルにより他の前記統合端末装置と同期して、前記第2の無線通信システムにおけるビーコン信号、及びデータ信号の送信を行う同期通信部と、を備えることを特徴とする統合端末装置である。
【0015】
本発明の一態様は、上述する統合端末装置であって、複数の前記統合端末装置それぞれのビーコン周期に基づいて前記統合端末装置の中から代表統合端末装置を決定する代表決定部をさらに備える、ことを特徴とする。
【0016】
本発明の一態様は、第1の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置と通信するアクセスポイントとを有する第1の無線通信システムと、第2の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置であり、かつ、前記第2の無線通信装置との通信を集中制御する統合端末装置とを有する複数の第2の無線通信システムとが共存する無線通信システムにおける前記アクセスポイントであって、複数の前記統合端末装置それぞれのビーコン周期に基づいて前記統合端末装置の中から、複数の前記統合端末装置が互いに直交する周波数チャネルにより同期通信するときに用いる前記第1の無線通信システムのチャネルの予約を要求するためのチャネル予約信号を送信する代表統合端末装置を決定する代表決定部、を備えることを特徴とするアクセスポイントである。
【0017】
本発明の一態様は、第1の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置と通信するアクセスポイントとを有する第1の無線通信システムと、第2の無線通信装置と、前記第1の無線通信装置であり、かつ、前記第2の無線通信装置との通信を集中制御する統合端末装置とを有する複数の第2の無線通信システムとが共存する無線通信システムが実行する無線通信方法であって、複数の前記統合端末装置の中から代表統合端末装置と決定された前記統合端末装置が、前記第1の無線通信システムのチャネルの予約を要求するためのチャネル予約信号を前記アクセスポイントに送信するチャネル予約送信ステップと、前記統合端末装置が、前記チャネル予約送信ステップにおいて送信された前記チャネル予約信号によって予約を要求したチャネルを用いて、前記第1の無線通信システムが使用する周波数チャネルにおいて他の前記統合端末装置と互いに直交する周波数チャネルにより他の前記統合端末装置と同期して、前記第2の無線通信システムにおけるビーコン信号、及びデータ信号の送信を行う同期通信ステップと、を有することを特徴とする無線通信方法である。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、第1の無線通信システムと共存する複数の第2の無線通信システムにおける通信のために第1の無線通信システムのチャネルを予約する場合に、第1の無線通信システムのスループットの低下を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態による無線通信システムの例を示す図である。
【図2】無線LANと無線PANの周波数チャネル配置を示す図である。
【図3】同実施形態による無線通信システムにおける無線PANのビーコン送信タイミングの同期を示す図である。
【図4】同実施形態による代表統合端末の条件を説明するための図である。
【図5】第一の実施形態による統合端末100の構成を示すブロック図である。
【図6】同実施形態によるアクセスポイント200の構成を示すブロック図である。
【図7】第二の実施形態による統合端末101の構成を示すブロック図である。
【図8】同実施形態による統合端末101を用いた無線通信システムの動作を示す図である。
【図9】図8の続きの動作を示す図である。
【図10】図9の続きの動作を示す図である。
【図11】図10の続きの動作を示す図である。
【図12】計算機シミュレーションにより本実施形態の無線通信システムにおける無線LANのシステムスループットを測定した結果のグラフを示す図である。
【図13】無線PANのスーパーフレーム構成を示す図である。
【図14】従来技術を適用した無線通信システムを示す図である。
【図15】図14に示す無線通信システムにおける無線LANと無線PANの共存方式の手順を示す図である。
【図16】図14に示す統合端末91の構成を示すブロック図である。
【図17】従来技術を適用した無線通信システムにおいて複数の無線PANシステムが存在する例を示す図である。
【図18】図17に示す無線通信システムによる無線LANと無線PANの共存方式の手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。

【0021】
[本発明の実施形態の概要]
国際標準規格IEEE 802.11準拠の無線LAN(Local area network)及びIEEE 802.15.4準拠の無線PAN(Personal Area network)は、いずれも2.4GHz(ギガヘルツ)帯の周波数を使用する。そのため、両者が同一場所で運用された場合、データフレーム信号の衝突などの干渉問題が生じる。干渉問題を解決する方法として時間的に両者を分離して運用する方法があり、この方法の実現手段として両者の無線機能を有する統合端末を用いるものがある。なお、IEEE 802.15.4準拠の無線PANは、ビーコンモードとノンビーコンモードがあり、本実施形態では、ビーコンモードで運用される無線PANを対象とする。

【0022】
図14は、従来技術を適用した無線通信システムを示す図である。同図に示す無線通信システムにおいては、無線LAN(WLAN:Wireless Local Area Network)システム(第1の無線通信システム)と、無線PAN(WPAN:Wireless Personal Area Network)システム(第2の無線通信システム)とが共存している。つまり、無線LANシステムのセル内に、無線LANと同じ周波数を使用する無線PANシステムが存在する。無線LANシステムは、アクセスポイント(AP:Access Point)92と、無線LAN無線局93及び統合端末(H-STA:Hybrid station)91とを有する。無線LANシステムのセル内にある無線PANシステムは、統合端末91とネットワークデバイス(ND:Network Device)94とを有する。

【0023】
統合端末91は、無線PANのコーディネータの機能と無線LANの無線局の機能とを有し、1つの無線PANシステムに1台が存在する。統合端末91は、無線PANのコーディネータとしてネットワークデバイス94との通信を集中制御する機能と、無線LANの無線局として無線LANによりアクセスポイント92と通信する機能とを有する。統合端末91は、無線PANの通信時には無線LANの通信を停止させる。

【0024】
図15は、図14に示す無線通信システムにおける無線LANと無線PANの共存方式の手順を示す図である。
統合端末91は、ビーコンモードで稼働する無線PANの運用期間に先立って、無線LANで定義されるチャネル予約信号であるRTS(Request To Send)信号を送信する。チャネル予約信号を用いてチャネルを予約することにより、その予約期間内に無線LANの各局がデータフレーム信号やACK信号を送信することを回避し、その間に無線PANの無線局がビーコン信号を含む通信を行う。従って、無線LANと無線PANの信号の衝突を防ぐことが可能となる。

【0025】
具体的には、無線LANの無線局(STA:Station)でもあり、無線PANのコーディネータ(PAN coordinator)でもある統合端末(H-STA)91は、無線PANのスーパーフレーム用のチャネルを予約するために、RTSフレームを生成する(RTS frame generation)。統合端末91は、キャリアセンスによりDIFS(Department of Insurance and Financial Services)の期間アイドル状態を検出すると、バックオフ(Backoff)時間経過後にRTSフレームを設定したRTS信号を送信する。アクセスポイント92は、無線LAN無線局93が送信したデータ信号との衝突(collision)が発生するなどしてチャネル割り当て不可と判断した場合、RTS信号に対する応答であるCTS(Clear To Send)信号は送信しない。

【0026】
統合端末91は、CTS信号の受信待ち時間が経過した場合(CTS Timeout)、再びキャリアセンスを行い、DIFSの期間アイドル状態を検出すると、バックオフ時間経過後にRTS信号を送信する。アクセスポイント92は、チャネルの割り当てが可能な場合、RTS信号受信してからSIFS(Short interframe space)時間経過後にCTS信号を返送する。統合端末91は、CTS信号を受信すると、RTSフレーム生成からスーパーフレームを確保するための試行期間(Superframe protection attempt period)TSPAPの経過後にスーパーフレーム期間(Superframe duration)TSDを開始し、無線PANのビーコン信号を送信し、データ通信を行う。

【0027】
なお、統合端末91からの無線信号を受信可能な無線LAN無線局93(STAs visible from H-STA)は、RTS信号を受信すると、RTS信号に設定されている(NAV:Network Allocation Vector)が示すスーパーフレーム期間TSDの終了まで無線信号の送信を停止する。また、統合端末91からの無線信号を受信できない無線LAN無線局93(STAs hidden from H-STA)は、アクセスポイント92からのCTS信号を受信すると、CTS信号に設定されているNAVが示すスーパーフレーム期間TSDの終了まで無線信号の送信を停止する。

【0028】
図16は、統合端末91の構成を示すブロック図である。統合端末91は、アンテナ10、第1のスイッチ11、第2のスイッチ12、受信処理部13、送信処理部14、制御部15、ビーコン生成部16、ビーコン生成タイミング算出部17、データ処理部18、及び無線LAN処理部19を備えて構成される。

【0029】
第1のスイッチ11は、無線LAN処理部19による無線LAN信号の送受信処理と、受信処理部13や送信処理部14等により行われる無線PAN信号の送受信処理とを切り替える。すなわち、第1のスイッチ11により、無線LANと無線PANとのそれぞれの信号を切り替えながら送受信する。第2のスイッチ12は、アンテナ10を介して行われる受信処理部13による受信処理と送信処理部14による送信処理とを切替える。

【0030】
受信処理部13は、他の無線PANのノードから送信される信号、例えば、ビーコン信号や、データ信号等を、アンテナ10を介して受信し、受信した無線信号について、A/D(アナログ/デジタル)変換、周波数変換、復調等の処理を行い、ベースバンド信号を抽出する。ベースバンド信号は、制御部15に供給され、データ信号であった場合には、データ処理部18に出力される。それ以外の場合、例えば、ベースバンド信号が制御信号であった場合には、その制御信号に応じた処理が制御部15を介して行われる。送信処理部14は、ビーコン生成部16から供給されるビーコン信号や、制御部15を介してデータ処理部18から供給されるデータ信号について、変調、D/A(デジタル-アナログ)変換、周波数変換等の処理を行い、第2のスイッチ12、第1のスイッチ11、及びアンテナ10を介して無線PANの無線信号として送信する。

【0031】
ビーコン生成部16は、ビーコン生成タイミング算出部17によって算出されたタイミングに応じて無線PANのビーコン信号を生成し、送信処理部14に出力する。ビーコン信号には、そのビーコン信号が出力されるビーコン周期を示す情報、スーパーフレーム長を示す情報、タイムスロットの自由競争通信期間(以下、「CAP」と記載する。)と無競争通信期間(以下、「CFP」と記載する。)を示す情報、CFPにおけるGTS(Guaranteed Time Slot:割当期間)の割当を示す情報などが含まれる。GTSは、通信可能ノード(ネットワークデバイス94)を1つに限定した期間である。

【0032】
無線LAN処理部19は、制御部15の指示により起動し、無線LAN信号の送受信を行う。無線LANにおける信号の送受信は、一般的に、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)と呼ばれる手順で行われる。すなわち、受信電力に基づいてチャネルに信号が送出されているかどうかを判断し(キャリアセンス)、信号が出ていない場合には、信号の送信を開始する。

【0033】
また、このような受信電力に基づくキャリアセンスに併せて、図14に示す無線通信システムでは、仮想的なキャリアセンスを行う。仮想的なキャリアセンスとは、受信した信号から当該信号の送受信に必要な時間を取得し、当該時間が経過するまでは、受信電力が閾値より低い場合であっても、信号が送出していると判断し、自己の信号の送信を行わない。なお、無線LANのノードが受信した信号から当該時間を取得するために、NAVと呼ばれる制御用のパラメータが全ての無線LAN信号に含まれている。

【0034】
無線LAN処理部19は、キャリアセンスによりチャネルに信号が出ていないと判断すると、無線LANのチャネルの予約を要求するためのチャネル予約信号(RTS信号)を送信する。例えば、無線LAN処理部19を介して、統合端末91が無線LANのアクセスポイント92と接続している場合には、RTS信号は、無線LANのアクセスポイント92を宛先として送信される。

【0035】
RTS信号を受信した無線LANのアクセスポイント92は、CTS信号を送信する。これらの信号には、仮想的なキャリアセンスの時間を示すNAVが格納されている。したがって、RTS信号、またはCTS信号を受信した他の無線LAN無線局93は、このNAVが示す時間の間はチャネルに信号を送出しない。すなわち、一時的にチャネルを予約した状態となる。そして、チャネルの予約が完了すると、無線LAN処理部19は、制御部15にチャネル予約が成功したことを通知するとともに、省電力状態に入り、次の起動の指示を待つ。一方、所定の時間を経過してもチャネルの予約ができない場合には、制御部15により省電力状態へ移行するための指示が入力される。

【0036】
制御部15は、無線PANのビーコン信号を送信する周期が近づいてくると、無線LAN処理部19を起動するための指示を通知する。また、この起動時に、制御部15は、無線LAN処理部19に対して、無線PANのビーコン信号を送信してからその後に続くアクティブ期間が終了する時刻を併せて通知する。無線LAN処理部19は、制御部15の指示によって起動し、上記のようにRTS信号を送出する際に、アクティブ期間が終了する時刻までに必要な時間をNAVに設定して送信する。このようにすることで、アクティブ期間が終了するまでの間、チャネルを予約することができ、無線PANの通信に必要な期間を担保することができる。

【0037】
また、制御部15は、ビーコン信号を送出する周期に基づいて、ビーコン生成部16等の他の処理部を起動し、ビーコン信号の生成から始まる無線PAN信号の送受信処理を開始する。なお、他の無線PAN信号の送受信を行う処理部については、インアクティブ期間期間は省電力動作を行っている。
データ処理部18は、CAPに行われる他の無線PANのノードとのデータ通信処理などを行う。

【0038】
上述の従来技術を適用した無線通信システムによる通信方式では、無線LANのセル内に複数の無線PANシステムが存在する場合、そのシステム数だけ無線LANのチャネルが予約されるため無線LANのスループット特性が劣化する。

【0039】
図17は、従来技術を適用した無線通信システムにおいて複数の無線PANシステムが存在する例を示す図である。同図に示す無線通信システムでは、無線LANシステムと複数の無線PANシステムが共存する。つまり、無線LANシステムのセル内に、無線LANと同じ周波数を使用する複数の無線PANシステムが存在する。同図においては、1つの無線LAN(WLAN)のセル内に、2つの無線PAN(WPAN)システムが存在している。同図においては、それぞれの無線PANシステムの統合端末91を、統合端末91-1、統合端末91-2と記載している。

【0040】
図18は、図17に示す無線通信システムによる無線LANと無線PANの共存方式の手順を示す図である。統合端末91-1がRTS信号を送信し、無線LANのアクセスポイント92が統合端末91-1にチャネルを割当ててCTS信号を返送する。無線LANシステムは、RTS信号またはCTS信号に設定されているNAVが示す時間まで通信を停止する。CTS信号を受信した統合端末91-1は、割り当てられたチャネルをスーパーフレームに用い、自無線PANシステムのネットワークデバイス94と通信する。統合端末91-1は、スーパーフレームの開始時に、WSN(ワイヤレスセンサーネットワーク)ビーコンなどの無線PANのビーコン信号を送信する。

【0041】
その後、統合端末91-2がRTS信号を送信し、無線LANのアクセスポイント92が統合端末91-2にチャネルを割当ててCTS信号を返送する。無線LANシステムは、RTS信号またはCTS信号に設定されているNAVが示す時間まで、再び通信を停止する。このように、複数の統合端末91を非同期で動作させる場合、それぞれの無線PANシステムは異なる通信期間で通信を行う。無線LANシステムは統合端末91の台数に応じて通信停止期間が割り当てられ、スループット特性が劣化する。

【0042】
この問題に対して本実施形態では、複数の無線PANシステムのビーコン周期を同期させることで、無線LANチャネルの予約期間中に複数の無線PANが同時に通信を行うようにする。
図1は、本発明の一実施形態による無線通信システムの例を示す図である。同図において、図17に示す従来技術を適用した無線通信システムと同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。同図に示す無線通信システムは、図17に示す従来技術を適用した無線通信システムの統合端末91に代えて統合端末1(統合端末装置)を備え、アクセスポイント92に代えてアクセスポイント2を備える。なお、同図においては、無線LANのセル内に2つの無線PANシステムを備える場合について示しているが、本実施形態の無線通信システムは、無線LANシステムのセル内にそれぞれ直交するチャネルを使用するn個(nは2以上4以下の整数)の無線PANシステムを備え得る。これは、無線LANのチャネル幅20MHz(メガヘルツ)中に、直交する無線PANのチャネルが4つあるためである。以下では、i番目(iは1以上n以下の整数)の無線PANシステムの統合端末1を、統合端末1-iと記載する。

【0043】
図2は、無線LANと無線PANの周波数チャネル配置を示す図である。IEEE 802.11gで規定される無線LANのチャネル幅は5MHzであり、1チャネルは22MHzである。一方、IEEE 802.11.15.4で規定されるWSN(無線PANの適用例の一つ)の1チャネル幅は5MHzであり、1チャネルは2MHzである。つまり、無線LANの1チャネル中には、直交する無線PANチャネルが4つある。各無線PANシステム(統合端末1)は、無線LANが使用する周波数チャネル中の直交する4つの無線PANチャネルの中から異なる周波数チャネルを選ぶことで同時に通信できる。

【0044】
図3は、本実施形態による無線通信システムにおける無線PANのビーコン送信タイミングの同期を示す図である。同図では、チャネル使用中(Busy)の期間に、統合端末1-nにおいて、スーパーフレームのチャネル予約のため、RTSフレームが発生している(ステップS11)。統合端末1-nは、チャネルが空きとなった後、DIFSの期間アイドル状態を検出すると、無線LANのRTS信号を送信する(ステップS12)。無線LANのアクセスポイント2がRTS信号を受信し、チャネルが割り当て可能な場合はCTS信号を返送する(ステップS13)。無線LANシステム(アクセスポイント2と、RTS信号またはCTS信号を受信した無線LAN無線局93)は、NAVで示される時刻まで通信を停止する(ステップS14)。統合端末1-1は、統合端末1-nと無線PANのビーコン周期を同期させ、互いに直交する無線PANチャネルを用いてWPANビーコンを送信し、スーパーフレームで通信を行う(ステップS15)。なお、統合端末1が3台以上の場合、他の統合端末1も、統合端末1-1、1-nと無線PANのビーコン周期を同期させ、互いに直交する無線PANチャネルを用いてWPANビーコンを送信し、スーパーフレームで通信を行う。

【0045】
このように、無線PANのビーコン送信タイミングを同期させることにより、無線LANのチャネルの予約期間を最小限に抑えることが可能となり、無線LANのスループット特性が改善される。このとき、複数存在する統合端末1の中から一台のみがチャネル予約信号を送信することで、統合端末間での競合を防ぎつつ、確実なチャネル予約信号の送信が可能となる。このチャネル予約信号の送信を行う唯一の統合端末1を代表統合端末と呼ぶ。以下では、統合端末1間の無線PANのビーコン周期の同期をとる無線通信システムの構成と無線通信方法、さらには、無線LANのチャネル予約信号を送信する代表統合端末の選び方とその周知方法について詳細に説明する。

【0046】
[代表統合端末の条件]
図4は、代表統合端末の条件を説明するための図であり、n=3の場合を示している。
図1に例を示した本実施形態の無線通信システムは、無線LANのセル内に複数(最大4つまで)の無線PANシステムが存在し、それぞれの無線PANシステムには一台ずつ統合端末1が存在する。国際標準規格IEEE 802.15.4準拠の無線PANでは、図13に示すビーコン周期(Baecon interval)は、15.36ms(ミリ秒)×2BO(0≦BO≦14、BOは整数、BO:Beacon order)に設定されており、この一定時間間隔ごとにビーコン信号が送信される。したがって、図4に示すように、複数ある統合端末1の最初の無線PANビーコン送信開始時点を同期することで、以降のそれぞれの無線PANシステムの統合端末1がビーコン信号を送信する時点も一致する。また図2に示したように、無線LANの一つのチャネル内に直交する無線PANのチャネルは4つ存在するため、同時に4つの無線PANが通信を行うことが可能である。複数ある統合端末1のうちチャネル予約信号(RTS信号)を送信する統合端末1は1台のみで十分であり、送信は無線PANのビーコン周期が最も短い統合端末1が行うことで、全ての無線PANのビーコン信号の送信に先立ってチャネルの予約が行われる。またこの時のチャネル予約期間は、複数の無線PANシステムのうち最長のスーパーフレームの終了時点までとする。複数の統合端末1の中で、このチャネル予約信号の送信を行う1台の統合端末1が代表統合端末である。代表統合端末が全ての統合端末1を代表して自端末のビーコン信号送信に先立ってチャネル予約信号を送信すれば、全ての無線PANシステムにおけるビーコン信号送信時に、無線LANチャネルを予約できる。上記のビーコン周期の同期、及びチャネル予約信号を送信する代表統合端末の決定とその周知は、以下の第1の実施形態、または第2の実施形態のいずれかにより実現される。

【0047】
[第1の実施形態]
本実施形態では、無線LANのアクセスポイントに代表統合端末決定の機能を付加する。本実施形態の無線通信システムは、図1に示す無線通信システムの統合端末1として、後述する図5の統合端末100を備え、無線LANのアクセスポイント2として、後述する図6のアクセスポイント200を備える。

【0048】
本実施形態の無線通信システムにおけるアクセスポイント200には、既存の無線LANのアクセスポイントの機能に、チャネル予約信号を送信する代表統合端末を決定するための機能が付加される。各統合端末100は、無線LANの信号を用いて、自端末の無線PANのビーコン周期及びスーパーフレーム長の情報を、代表統合端末決定の機能を持つアクセスポイント200に送信する。アクセスポイント200は、各統合端末100のMACアドレス、ビーコン周期及びスーパーフレーム長の情報を記述した統合端末情報テーブルを作成する。アクセスポイント200は、統合端末情報テーブルの情報をもとに、後述する代表端末決定方法に従って代表統合端末を決定する。アクセスポイント200は、代表統合端末のMACアドレスと、統合端末情報テーブルに記述されている中で最長のスーパーフレーム長と、次の無線PANビーコン送信時刻となるTSF(Timing Synchronization Function)タイマの値とを記したフレームを生成し、各統合端末100へマルチキャストする。

【0049】
なお、TSFとは無線LANにおいてアクセスポイントと無線局間で時刻を合わせる機能であり、アクセスポイント200は自局のTSFタイマの値をビーコン信号に載せて送信する。各端末局(無線LAN無線局93と統合端末100)は、自局のタイマをアクセスポイント200から受信したビーコン信号に記述されたTSFタイマ値に合わせることで、端末局間の同期が実現される。これらを受信した統合端末100のうち代表統合端末として指定された統合端末100は、アクセスポイント200から受信したフレームに記述されたTSFタイマ値の時刻をビーコン周期の開始時刻とした無線PANビーコンの送信時刻に先立って、無線LANのチャネル予約信号の送信を行う。このときのチャネル予約期間は、アクセスポイント200から通知されたスーパーフレーム長の終了時刻、すなわち、統合端末情報テーブルに記述されている各統合端末100のスーパーフレーム長なかで最長のスーパーフレーム長の終了時刻までとする。各統合端末100は、指定されたTSFタイマ値の時刻を自装置におけるビーコン周期の開始時刻とし、互いに直交するチャネルにより同期して、無線PANのビーコン信号及びスーパーフレームの通信を行う。

【0050】
無線LANシステムにおいて代表統合端末決定の機能を持つアクセスポイント200に新しく統合端末100が接続されるときや接続が解除される度に、アクセスポイント200は統合端末情報テーブルに情報の追加・削除を行う。アクセスポイント200は、統合端末100の接続や解除を、無線LANの接続確立手順や接続解除手順により検出する。アクセスポイント200は、代表統合端末やスーパーフレーム長に変更があれば再び統合端末情報テーブルの情報を設定したフレームを生成・マルチキャストし、同様の動作を行う。

【0051】
図5は、統合端末100の構成を示すブロック図である。同図において、図16に示す従来の統合端末91と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。統合端末100は、アンテナ10、第1のスイッチ11、第2のスイッチ12、受信処理部13、送信処理部14、制御部15a、ビーコン生成部16、ビーコン生成タイミング算出部17、データ処理部18、及び無線LAN処理部19を備えて構成される。

【0052】
制御部15aは、統合端末91の制御部15と同様の機能を有する。さらに制御部15aは、以下の機能を有する。すなわち、制御部15aは、自端末の無線PANのビーコン周期あるいはスーパーフレーム長が変更された時、また無線LANに加入した時に、無線PANのビーコン周期及びスーパーフレーム長を記述したデータ信号を無線LAN処理部19に出力し、アンテナ10を介してアクセスポイント200に送信する。制御部15aは、この送信したデータ信号に対してアクセスポイント200から送信されたデータ信号を無線LAN処理部19から受けると、このデータ信号に記述されているTSFタイマ値をビーコン生成タイミング算出部17に出力する。ビーコン生成タイミング算出部17は、TSFタイマ値をビーコン周期の開始時刻としたビーコン周期によりビーコン信号の送信タイミングを算出し、算出したタイミングでビーコン生成部16にビーコン生成命令を出す。これにより、ビーコン生成部16は、TSFタイマ値の時刻に基づいたビーコン周期により、送信処理部14にビーコン信号を出力する。さらに、制御部15aは、アクセスポイント200から送信されたデータ信号に記述されている代表統合端末のMACアドレスが自端末のものであるかを判断する。制御部15aは、記述されている代表統合端末のMACアドレスが自端末のものである場合、アクセスポイント200からのデータ信号に記述されているTSFタイマ値をビーコン周期の開始時刻としたビーコン信号の送信に先立って、次のビーコン送信時刻とスーパーフレーム長とからチャネル予約信号の予約期間長を計算し、無線LAN処理部19に出力する。

【0053】
図6は、アクセスポイント200の構成を示すブロック図である。
同図に示すようにアクセスポイント200は、アンテナ20、スイッチ21、受信処理部22、送信処理部23、多重分離部24、制御部25、及びデータ処理部26を備えて構成される。スイッチ21は、アンテナ20を介して行われる受信処理部22による受信処理と送信処理部23による送信処理とを切替える。受信処理部22は、受信した無線LANの信号についてA/D変換、周波数変換、復調などを行う。送信処理部23は、送信する無線LANの信号について変調、D/A変換、周波数変換などを行う。多重分離部24は、受信したデータ信号が統合端末情報であれば制御部25に出力し、その他のものはデータ処理部26に出力する。制御部25は、内部に備える記憶部251に、自局に接続されている各統合端末100の統合端末情報を記述した統合端末情報テーブルを記憶する。制御部25は、統合端末情報テーブルの情報に基づいて代表統合端末を決定する。制御部25は、自局が保持する統合端末情報テーブルに記述された統合端末情報に変更があるたびに代表統合端末を決定する。制御部25は、決定した代表統合端末のMACアドレス、予約するべきスーパーフレーム長、次のビーコン送信時刻となるTSFタイマ値を含んだデータ信号を送信処理部23に出力し、マルチキャストを行う。

【0054】
本実施形態の無線通信システムにおける動作を説明する。
各統合端末100の制御部15aは、自端末の無線PANのビーコン周期あるいはスーパーフレーム長が変更された時、または、無線LANに加入した時に、自端末の無線PANのビーコン周期及びスーパーフレーム長を記述した統合端末情報のデータ信号を無線LAN処理部19に出力する。無線LAN処理部19は、無線LANのアクセスポイント2を宛先として制御部15aから入力されたデータ信号を、アンテナ10を介して送信する。

【0055】
アクセスポイント200のアンテナ20が統合端末100から受信したデータ信号は、受信処理部22に出力される。受信処理部22は、受信したデータ信号のA/D変換、周波数変換、復調などを行い、多重分離部24に出力する。多重分離部24は、受信したデータ信号が統合端末情報であれば制御部25に出力する。制御部25は、受信したデータ信号から送信元の統合端末100のMACアドレスと、無線PANのビーコン周期及びスーパーフレーム長とを読み出す。制御部25は、読み出したMACアドレスが記憶部251に記憶している統合端末情報テーブルに登録されていない場合、読み出したMACアドレスと、無線PANのビーコン周期及びスーパーフレーム長とを対応付けて統合端末情報テーブルに追加する。制御部25は、読み出したMACアドレスが記憶部251に記憶している統合端末情報テーブルにすでに登録されている場合、読み出したMACアドレスと対応付けて統合端末情報テーブルに記述されている無線PANのビーコン周期及びスーパーフレーム長を、データ信号から読み出した無線PANのビーコン周期及びスーパーフレーム長に更新する。

【0056】
制御部25は、統合端末情報テーブルを参照し、後述する代表統合端末決定方法に従い代表統合端末を決定する。制御部25は、統合端末情報テーブルから読み出した代表統合端末のMACアドレス、及び最長のスーパーフレーム長と、次の無線PANビーコン送信時刻となるTSFタイマの値を記したフレームを生成し、多重分離部24へ出力してマルチキャストするよう指示する。多重分離部24は、制御部25から入力されたフレームを設定したデータ信号を送信処理部23に出力する。送信処理部23は、データ信号に変調、D/A変換、周波数変換などを行い、アンテナ20からマルチキャストにより送信する。

【0057】
各統合端末1のアンテナ10は、アクセスポイント200から受信したデータ信号を無線LAN処理部19に出力する。無線LAN処理部19は、受信したデータ信号に無線LAN信号の受信処理を行い、制御部15aに出力する。制御部15aは、受信したデータ信号に設定されているTSFタイマ値をビーコン生成タイミング算出部17に出力する。制御部15aは、アクセスポイント200から受信したデータ信号に記述されている代表統合端末のMACアドレスが自端末のものでない場合、処理を終了する。
一方、制御部15aは、アクセスポイント200から受信したデータ信号に記述されている代表統合端末のMACアドレスが自端末のものである場合、自端末が代表統合端末であると判断する。代表統合端末の制御部15aは、受信したデータ信号に記述されているTSFタイマ値が示す無線PANビーコン送信時刻に先立って、チャネル予約信号であるRTS信号に設定すべき予約期間長を計算する。予約期間長は、RTS信号の送信開始(または送信終了)から無線PANビーコン送信時刻までの時間と、受信したデータ信号に記述されているスーパーフレーム長の時間とを合計した値である。代表統合端末の制御部15aは、計算した予約期間長を無線LAN処理部19に出力する。

【0058】
代表統合端末の無線LAN処理部19は、キャリアセンスによりチャネルに信号が送信されていないことを確認すると、アンテナ10を介してRTS信号をアクセスポイント200に対して送信する。このとき、無線LAN処理部19は、RTS信号に、制御部15aから通知された予約時間長を示すNAVを設定する。つまり、RTS信号は、複数の統合端末100それぞれがネットワークデバイス94との通信に使用する期間のうち、最長の期間のチャネルの予約を要求するための情報を含む。RTS信号を受信した無線LAN無線局93は、NAVが示す期間、無線LAN信号の送信を行わない。

【0059】
アクセスポイント200のアンテナ20が代表統合端末から受信したRTS信号は、受信処理部22においてA/D変換、周波数変換、復調され、多重分離部24に出力される。多重分離部24は、受信したRTS信号を制御部25に出力する。制御部25は、チャネルを割当て可能な場合、CTS信号を生成し、多重分離部24へ出力する。多重分離部24は、制御部25から入力されたCTS信号を送信処理部23に出力する。送信処理部23は、CTS信号に変調、D/A変換、周波数変換などを行い、アンテナ20から送信する。

【0060】
代表統合端末のアンテナ10は、アクセスポイント200から受信したCTS信号を無線LAN処理部19に出力する。無線LAN処理部19は、CTS信号を受信するとチャネルの予約が完了したと判断し、制御部15aに予約の成功を通知する。

【0061】
代表統合端末を含む各統合端末100のビーコン生成タイミング算出部17は、アクセスポイント200からCTS信号が送信されたか否かにかかわらず、制御部15aから通知されたTSFタイマ値が示す無線PANビーコン送信時刻にビーコン生成部16にビーコン生成命令を出力する。各統合端末100のビーコン生成部16は、ビーコン生成命令に従って送信処理部14にビーコン信号を出力し、送信処理部14は、アンテナ10から他の無線PANシステムと同期してビーコン信号を送信する。ビーコン信号送信後、各無線PANシステムにおいて統合端末100は、自端末のスーパーフレーム長の期間、ネットワークデバイス94との間でデータ信号の送受信を行う。

【0062】
以降、代表統合端末の制御部15aは、TSFタイマ値が示す時刻をビーコン周期の開始時刻としたビーコン周期によるビーコン信号送信に先立って予約期間長を計算し、無線LAN処理部19に出力する。代表統合端末の無線LAN処理部19は、キャリアセンスによりチャネルに信号が送信されていないことを確認すると、制御部15aから通知された予約時間長を示すNAVをRTS信号に設定し、アンテナ10を介してアクセスポイント200に対して送信する。
代表統合端末を含む各統合端末100のビーコン生成タイミング算出部17は、TSFタイマ値が示す時刻をビーコン周期の開始時刻とした自端末のビーコン周期により、ビーコン生成部16にビーコン生成命令を出力する。各統合端末100のビーコン生成部16は、ビーコン生成命令に従って送信処理部14にビーコン信号を出力し、送信処理部14は、アンテナ10から他の無線PANシステムと同期してビーコン信号を送信する。ビーコン信号送信後、各無線PANシステムにおいて統合端末100は、自端末のスーパーフレーム長の期間、ネットワークデバイス94との間でデータ信号の送受信を行う。

【0063】
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、統合端末に対し自律分散的に代表統合端末を決定する機能を付加する。本実施形態の無線通信システムは、図1に無線通信システムの統合端末1として、後述する図7の統合端末101を備える。本実施形態の無線通信システムにおける無線LANのアクセスポイント2は、図17に示す無線LANのアクセスポイント92のように従来技術のアクセスポイントを用いることができる。

【0064】
それぞれの統合端末101は、無線LAN内に存在する各統合端末101のMACアドレスと無線PANビーコン周期、及びスーパーフレーム長とを記述した統合端末情報テーブルをもつ。統合端末101は、自端末が無線LANに新しく加わったとき、自端末の統合端末情報テーブルの設定内容を示すテーブル情報を、アクセスポイント2を介してマルチキャストする。他の統合端末101からのテーブル情報を受け取った統合端末101は、自端末の統合端末情報テーブルの設定内容と比較して差分があればその差分を統合端末情報テーブルに追加する。統合端末101は、アクセスポイント2を介して更新した統合端末情報テーブルの設定内容を示すテーブル情報をマルチキャストする。これを繰り返すことでそれぞれの統合端末101が無線LAN内の全ての統合端末101の情報を保持する。各統合端末101は、統合端末情報テーブルに設定されている情報をもとに、後述する代表統合端末決定方法に従い代表統合端末を決定する。代表統合端末は、次の無線PANビーコン送信時刻となるTSFタイマの値を、アクセスポイント2を介し各統合端末101へマルチキャストし、毎回の無線PANビーコン送信に先立って無線LANのチャネル予約信号を送信する。代表統合端末を含む各統合端末101は、TSFタイマの値の時刻をビーコン周期の開始時刻とした自端末のビーコン周期により、無線PANのビーコン信号を送信してスーパーフレームの通信を行う。

【0065】
代表統合端末が無線LANから離脱したと判断される場合、他の統合端末101は自端末の統合端末情報テーブルから代表統合端末の情報を削除し、再び、後述する代表統合端末決定方法で代表統合端末を決定する。ここで代表となった統合端末101は、次の無線PANビーコン送信時刻をマルチキャストし、同様に、無線PANビーコン送信時点に先立って無線LANチャネルの予約を行う。

【0066】
図7は、統合端末101の構成を示すブロック図である。同図において、図16に示す統合端末91と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。統合端末101は、アンテナ10、第1のスイッチ11、第2のスイッチ12、受信処理部13、送信処理部14、制御部15b、ビーコン生成部16、ビーコン生成タイミング算出部17、データ処理部18、及び無線LAN処理部19を備えて構成される。

【0067】
制御部15bは、統合端末91の制御部15と同様の機能を有する。さらに制御部15bは、以下の機能を有する。制御部15bは、無線LAN内に存在する各統合端末101のMACアドレスと無線PANビーコン周期、及びスーパーフレーム長とを記述した統合端末情報テーブルを記憶する記憶部151を備える。制御部15bは、自端末のMACアドレス、無線PANのビーコン周期及びスーパーフレーム長を統合端末情報テーブルに設定すると、統合端末情報テーブルの設定内容を示すテーブル情報を無線LAN処理部19に出力し、アクセスポイント2を介してマルチキャストする。制御部15bは、他の統合端末101から送信されたテーブル情報が記述されたデータ信号を、無線LAN処理部19を介して受信すると、受信したテーブル情報と自端末の統合端末情報テーブルの記述内容を比較する。制御部15bは、差分があればその差分により自端末の統合端末情報テーブルを修正し、修正後の統合端末情報テーブルの設定内容を示すテーブル情報を再び無線LAN処理部19に出力しマルチキャストする。

【0068】
制御部15bは、記憶部151に記憶している統合端末情報テーブルの設定内容に基づいて、後述する代表統合端末方法により代表統合端末を決定する。自端末が代表統合端末である場合、制御部15bは、次のビーコン送信時刻となるTSFタイマ値を、無線LAN処理部19を介してマルチキャストする。さらに代表統合端末の制御部15bは、TSFタイマ値をビーコン周期の開始時刻としたビーコン信号の送信に先立って、次のビーコン送信時刻と、統合端末情報テーブルに記述されている中で最長のスーパーフレーム長とからチャネルの予約期間長を計算し、無線LAN処理部19に出力する。無線LAN処理部19は、制御部15bが計算した予約期間長に基づくNAVを設定したチャネル予約信号を生成し、アクセスポイント2へ送信する。

【0069】
代表統合端末以外の統合端末の制御部15bは、代表統合端末からTSFタイマ値が設定されたデータ信号を、無線LAN処理部19を介して受信する。制御部15bは、代表統合端末からのデータ信号に設定されているTSFタイマ値をビーコン生成タイミング算出部17に出力する。ビーコン生成タイミング算出部17は、TSFタイマ値をビーコン周期の開始時刻としたビーコン周期によりビーコン信号の送信タイミングを算出し、算出したタイミングでビーコン生成部16にビーコン生成命令を出す。

【0070】
また、制御部15bは、代表統合端末が無線LANから離脱したことを検知する。代表統合端末が離脱したと判断した場合、制御部15bは、統合端末情報テーブルから代表統合端末の情報を削除し、後述する代表端末決定方法により再び代表統合端末を決定する。

【0071】
図8~図11は、本実施形態による無線通信システムの動作を示す図である。これらの図は、無線通信システムが3台の統合端末101を備える場合の例を示している。3台の統合端末101をそれぞれ、統合端末101-1、101-2、101-3と記載する。

【0072】
図8において、統合端末101-1、及び統合端末101-2の記憶部151には、統合端末101-1、及び統合端末101-2それぞれのMACアドレス、ビーコン周期、及びスーパーフレーム長を記述した統合端末情報テーブルが記憶されている。この時点で代表統合端末は、統合端末101-1である。

【0073】
統合端末101-3が新規に無線LANのBSS(Basic Service Set)に加わった場合、統合端末101-3の制御部15bは、自端末のMACアドレス、ビーコン周期、及びスーパーフレーム長を設定した統合端末情報テーブルを生成して記憶部151に記憶する。統合端末101-3の制御部15bは、生成した統合端末情報テーブルの設定内容を示すテーブル情報を無線LAN処理部19に出力する。無線LAN処理部19は、テーブル情報を設定したデータ信号を、アンテナ10からマルチキャストにより送信する(ステップS21)。アクセスポイント2は、統合端末101-3から受信したデータ信号をマルチキャストにより送信する。

【0074】
図9において、統合端末101-1及び統合端末101-2のアンテナ10は、アクセスポイント2からマルチキャストにより送信されたデータ信号を受信して無線LAN処理部19に出力する。無線LAN処理部19は、受信したデータ信号に対して無線LANの受信処理を行い、受信したデータ信号に設定されているテーブル情報を制御部15bに出力する。制御部15bは、受信したテーブル情報に記述されている統合端末101-3のMACアドレス、ビーコン周期、及びスーパーフレームを、自端末の記憶部151が記憶している統合端末情報テーブルに追加する(ステップS22)。

【0075】
図10において、統合端末101-1及び統合端末101-2の制御部15bは、更新後の統合端末情報テーブルの設定内容を示すテーブル情報を無線LAN処理部19に出力する。無線LAN処理部19は、テーブル情報を設定したデータ信号を、アンテナ10からマルチキャストにより送信する(ステップS23)。アクセスポイント2は、統合端末101-1、及び統合端末101-2から受信したデータ信号をそれぞれ、マルチキャストにより送信する。

【0076】
上記のステップS22、及びステップS23を繰り返すことで、全ての統合端末101の情報が行き渡る。すなわち、各統合端末101のアンテナ10は、アクセスポイント2からマルチキャストにより送信されたデータ信号を受信して無線LAN処理部19に出力する。無線LAN処理部19は、受信したデータ信号に対して無線LANの受信処理を行い、受信したデータ信号に設定されているテーブル情報を制御部15bに出力する。制御部15bは、受信したテーブル情報と、自端末の記憶部151が記憶している統合端末情報テーブルの設定内容とを比較する。統合端末101-1及び統合端末101-2の制御部15bは、受信したテーブル情報と、自端末が記憶している統合端末情報テーブルの記述内容に差分がないため、処理を終了する。

【0077】
図11において、統合端末101-3の制御部15bは、自端末が記憶している統合端末情報テーブルに、受信したテーブル情報との差分である統合端末101-1、及び統合端末101-2のMACアドレス、ビーコン周期、及びスーパーフレームを読み出して設定する。統合端末101-3の制御部15bは、生成した統合端末情報テーブルの設定内容を示すテーブル情報を無線LAN処理部19に出力する。無線LAN処理部19は、テーブル情報を設定したデータ信号を、アンテナ10からマルチキャストにより送信する(ステップS24)。アクセスポイント2は、統合端末101-3から受信したデータ信号をマルチキャストにより送信する。統合端末101-1及び統合端末101-2は、統合端末101-3から受信したデータ信号に設定されているテーブル情報と、自端末が記憶している統合端末情報テーブルの記述内容に差分がないため、処理を終了する。

【0078】
各統合端末101の制御部15bは、自端末の統合端末情報テーブルを更新した場合、更新された統合端末情報テーブルの設定内容に基づき、後述する代表無線端末決定方法に従い代表統合端末を決定する。自端末が代表統合端末であると判断した統合端末101-1は、次の無線PANのビーコン送信時刻となるTSFタイマの値をビーコン生成タイミング算出部17に出力するとともに、アクセスポイント2を介して他の統合端末101-2、及び統合端末101-3へマルチキャストする。代表統合端末以外の統合端末101-2、及び統合端末101-3の制御部15bは、マルチキャストにより受信した統合端末101-1からのデータ信号に設定されているTSFタイマ値をビーコン生成タイミング算出部17に出力する。

【0079】
代表統合端末である統合端末101-1が、無線PANビーコン送信時点に先立って無線LANのチャネル予約信号であるRST信号を送信し、各統合端末101は同期して、互いに直交する無線周波数チャネルによって無線PANのビーコン信号及びスーパーフレームの通信を行う動作手順は第1の実施形態と同様である。
すなわち、代表統合端末である統合端末101-1において、制御部15bは、TSFタイマ値とスーパーフレーム長から予約期間長を計算し、無線LAN処理部19に出力する。無線LAN処理部19は、キャリアセンスによりチャネルに信号が送信されていないことを確認すると、制御部15bから通知された予約時間長を示すNAVを設定したRTS信号を、アンテナ10を介して送信する。アクセスポイント2は、チャネルを割当て可能な場合、CTS信号を送信する。代表統合端末を含む各統合端末101のビーコン生成タイミング算出部17は、TSFタイマ値の時刻にビーコン生成部16にビーコン生成命令を出力する。各統合端末101のビーコン生成部16は、送信処理部14にビーコン信号を出力し、送信処理部14は、アンテナ10から他の無線PANシステムと同期してビーコン信号を送信する。ビーコン信号送信後、各無線PANシステムにおいて統合端末101は、自端末のスーパーフレーム長の期間、ネットワークデバイス94との間でデータ信号の送受信を行う。

【0080】
以降、代表統合端末の制御部15bは、自端末のビーコン周期によるビーコン信号送信に先立って予約期間長を計算し、無線LAN処理部19に出力する。代表統合端末の無線LAN処理部19は、キャリアセンスによりチャネルに信号が送信されていないことを確認すると、制御部15aから通知された予約時間長を示すNAVをRTS信号に設定し、アンテナ10を介してアクセスポイント200に対して送信する。代表統合端末を含む各統合端末100のビーコン生成タイミング算出部17は、TSFタイマ値が示す時刻をビーコン周期の開始時刻とした自端末のビーコン周期により、ビーコン生成部16にビーコン生成命令を出力する。各統合端末100のビーコン生成部16は、ビーコン生成命令に従って送信処理部14にビーコン信号を出力し、送信処理部14は、アンテナ10から他の無線PANシステムと同期してビーコン信号を送信する。ビーコン信号送信後、各無線PANシステムにおいて統合端末100は、自端末のスーパーフレーム長の期間、ネットワークデバイス94との間でデータ信号の送受信を行う。

【0081】
なお、代表統合端末が無線LANから離脱したと判断される場合、他の統合端末101の制御部15bは、自端末が記憶している統合端末情報テーブルから代表統合端末の情報を削除し、再び、後述する代表統合端末決定方法で代表統合端末を決定する。自端末が代表統合端末であると判断した統合端末101の制御部15bは、上記と同様に次のビーコン送信時刻をマルチキャストし、無線LANチャネルの予約を行う。

【0082】
代表統合端末が無線LANから離脱したことの判断は、次の(イ)、(ロ)のいずれかの方法により行う。

【0083】
(イ)制御部15bは、それぞれの無線PANのフレームの誤り確率がしきい値以上であるかどうかによって、代表統合端末が離脱したかどうかを判断する。代表統合端末が無線LANから離脱するとチャネル予約信号が送信されなくなるため、無線LANと無線PANの信号が衝突することが考えられる。よって、制御部15bは、無線PANのフレーム誤り率がしきい値以上であれば、代表統合端末が離脱したことにより無線LANのチャネル予約が行われなくなっていると判断する。

【0084】
(ロ)代表統合端末の無線LAN処理部19は、自端末が無線LAN内にいることを知らせるメーセージ(キープアライブ信号)を一定周期ごとにアクセスポイント2を介して無線LAN内にマルチキャストする。制御部15bは、このキープアライブ信号がある一定期間のあいだ受信されなかったことを検出した場合、代表統合端末は無線LANから離脱したと判断する。

【0085】
[代表統合端末の決定方法]
次に、代表統合端末の決定方法について説明する。第1の実施形態では、アクセスポイント200の制御部25が、第2の実施形態では、各統合端末101の制御部15bが、以下の方法Aまたは方法Bにより代表統合端末を決定する。第1の実施形態の場合、統合端末1、アクセスポイント2は、統合端末100、アクセスポイント200であり、第2の実施形態の場合、統合端末1は、統合端末101である。

【0086】
(方法A)ビーコン周期が最も短い統合端末1を代表統合端末とする。

【0087】
(方法B)最も短いビーコン周期を持つ統合端末1が複数存在する場合、下記の条件(i)、(ii)、(iii)を用いて、最も短いビーコン周期を持つ統合端末1の中から代表統合端末を決定する。なお、条件の優先順位は条件(i)、(ii)、(iii)の順である。

【0088】
(i)直前まで代表統合端末であった統合端末1。
(ii)無線LANのRSSI(received signal strength indicator、受信信号強度)が最も大きい統合端末1。
(iii)MACアドレスが最も小さい統合端末1。

【0089】
条件(i)は、直前までに代表統合端末であった統合端末1が、一旦、オフになり、その後、代表端末決定処理中に復帰した場合や、代表統合端末と同じビーコン周期の統合端末1が新たに無線LANのBSS(Basic Service Set)に加入した場合を想定し、代表統合端末を頻繁に変更しないための条件である。

【0090】
条件(ii)の無線LANのRSSIが最も大きい統合端末1を決定する方法としては、以下の(a)、(b)がある。

【0091】
(a)無線LANのアクセスポイント2が、RSSIの最も大きい統合端末1を決定する方法。
(b)無線LANのアクセスポイント2が、周囲の統合端末1の無線LANにおけるRSSIリストを報知する方法。

【0092】
(a)の方法では、無線LANのアクセスポイント200が統合端末100の無線LANからの信号を受信した際に、制御部25がそのRSSIを記憶してリストを作成し、そのリストの中から最もRSSIの高い統合端末100を選択して代表統合端末を決定し、周囲の統合端末100に通知する。

【0093】
(b)の方法では、リストを作成する方法は上記の(a)と同じであるが、アクセスポイント2は、代表統合端末を決定せずリストを報知する。リストを受信した統合端末101の制御部15bは、他の統合端末101の無線LANのRSSIを知り、RSSIが最も大きい統合端末101を代表統合端末と判断する。

【0094】
条件(iii)については、「MACアドレスが最も大きい統合端末1」でもよい。また、「MACアドレスをパラメータとしてある定められた関数(例えば、ハッシュ関数など)を用いて計算される値が最も小さい(もしくは大きい)統合端末1」を選択するという条件でもよい。

【0095】
[達成される優れた効果]
本実施形態によれば、無線LANのセル内に複数の無線PANシステムが存在し、無線PANシステムの通信中に無線LANが通信を停止する場合に、無線LANのシステムスループットの向上が可能である。
また、本実施形態によれば、統合端末間での競合を防ぐことができ、確実なチャネル予約信号の送信が可能となる。

【0096】
[産業への活用(分野、製品、装置、方法など)]
スマートグリッドを構成する要素であるHEMS(Home Energy Management System)やBEMS(Building Energy Management System)を実現するため、オフィスや宅内などに複数の無線PANの無線端末が収容されると考えられる。多数の無線PANの端末がアクセスを試みることにより無線LANのスループット特性が大きく劣化する恐れがある。その際に、本実施形態を用いることにより、無線LANのシステムスループットの低下を防ぐことが可能である。

【0097】
[本発明の実施形態に関わる具体的な実験データ]
計算機シミュレーションにより、1台の無線LANアクセスポイントと、2台の統合端末と、複数台の無線LAN端末(無線LAN無線局93)からなる無線LANシステムにおけるシステムスループットを測定した結果について説明する。この計算機シミュレーションでは、統合端末として、上述した実施形態の統合端末1を用いた場合と、従来の統合端末を用いた場合とについて、無線LANにおけるシステムスループットを測定した。表1に、シミュレーション諸元を示す。なお、CWminは、バックオフ時間を決定するためのCW(Contention Window)の最小値である。

【0098】
【表1】
JP0006083608B2_000002t.gif

【0099】
図12は、計算機シミュレーションにより無線LANにおけるシステムスループットを測定した結果のグラフを示す。無線LANの物理層パラメータはIEEE 802.11g規格に従う。また、統合端末は、無線PANのビーコン送信時点から5ms(ミリ秒)だけ先立って無線LANのチャネル予約信号を送信キューに発生させる。従来方式では二つの無線PANのビーコン周期は重なっていないものとする。同図に示すように、本実施形態の統合端末1を用いた場合のスループットは、無線LAN無線局93の台数によらず、従来の統合端末を用いた場合のスループットよりも向上している。

【0100】
[実用化技術としての完成度]
上述した実施形態で説明した技術は、国際標準規格IEEE 802.11及びIEEE 802.15.4に準拠しており、使用するパラメータ等も規格内に定義されている。従来の統合端末に対して、無線LANのTSFタイマの時刻情報に基づいて無線PANのビーコン送信を行う機能と、チャネル予約信号を送信する代表統合端末を決定する手続きとを実装するのみで本実施形態は実現可能となり、実用化への障害は少ないものと期待される。

【0101】
上述した実施形態における統合端末100、統合端末101、及びアクセスポイント200の機能の一部をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。

【0102】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0103】
同一周波数を用いる異なる無線通信方式の無線通信システムが共存する場合に利用可能である。
【符号の説明】
【0104】
1…統合端末(統合端末装置), 2…アクセスポイント, 10…アンテナ, 11…第1のスイッチ, 12…第2のスイッチ, 13…受信処理部, 14…送信処理部(同期通信部), 15…制御部, 15a…制御部(チャネル予約送信部、通知部、統合端末情報通知部), 15b…制御部(代表決定部、チャネル予約送信部、通知部、統合端末情報通知部), 16…ビーコン生成部(同期通信部), 17…ビーコン生成タイミング算出部(同期通信部), 18…データ処理部, 19…無線LAN処理部(チャネル予約送信部、通知部、統合端末情報通知部), 20…アンテナ, 21…スイッチ, 22…受信処理部, 23…送信処理部, 24…多重分離部, 25…制御部(代表決定部), 26…データ処理部, 91…統合端末, 92…アクセスポイント, 93…無線LAN端末局(第1の無線通信装置), 94…ネットワークデバイス(第2の無線通信装置), 100、101…統合端末(統合端末装置), 151…記憶部, 200…アクセスポイント, 251…記憶部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
14
【図16】
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【図17】
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【図18】
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