【非特許文献1】Neurosci Lett.2007 Jun 29;421(3):250-2. Epub 2007 Jun 2. Pharmacological validationof a model of cystitis pain in the mouse. Wantuch C, Piesla M,Leventhal L. 【非特許文献2】NeurourolUrodyn. 2011 Nov;30(8):1659-65. doi: 10.1002/nau.21180. Epub 2011 Jun 29.Functional characterization of a chronic cyclophosphamide-induced overactivebladder model in mice. Boudes M, Uvin P, Kerselaers S, Vennekens R, VoetsT, De Ridder D. 【非特許文献3】J Urol. 2004 Oct;172(4 Pt 1):1529-32. Intravesical botulinum toxin aadministration produces analgesia against acetic acid induced bladder painresponses in rats. Chuang YC, Yoshimura N, Huang CC, Chiang PH, Chancellor MB. 【非特許文献4】J Urol. 1996 Mar;155(3):1133-8. Bladder injury model induced in ratsby exposure to protamine sulfate followed by bacterial endotoxin. Stein PC,Pham H, Ito T, Parsons CL. 【非特許文献5】Sci Rep. 2012;2:317. Epub 2012 Mar 19.BALB/c-Fcgr2bPdcd1 mouseexpressing anti-urothelial antibody is a novel model of autoimmune cystitis.Sugino Y, Nishikawa N, Yoshimura K, Kuno S, Hayashi Y, Yoshimura N, Okazaki T,Kanematsu A, Ogawa O. 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 そこで、本発明は、慢性膀胱炎の症状を示すモデル非ヒト動物を容易に製造する方法の提供を目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 前記目的を達成するために、本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物の製造方法は、過酸化水素を非ヒト動物に投与する工程を含むことを特徴とする。 【0008】 本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物は、本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物の製造方法によって得られることを特徴とする。 【0009】 本発明の慢性膀胱炎の治療候補剤のスクリーニング方法は、下記(A)~(C)の工程を含むことを特徴とする。 (A)被検物質を、本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物に投与する工程 (B)前記被検物質を投与した前記モデル非ヒト動物における慢性膀胱炎の症状の改善を確認する工程 (C)前記(B)工程で得られた結果に基づいて、慢性膀胱炎の症状を改善する被検物質を選択する工程 【発明の効果】 【0010】 本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物の製造方法によれば、簡便な処理によって、慢性膀胱炎の病態を適切に表すモデル動物を提供できる。前記製造方法により得られたモデル非ヒト動物では、例えば、膀胱粘膜の障害および破綻、それによって引き起こされる粘膜透過性の増加による炎症性細胞の浸潤および間質層の過形成という慢性膀胱炎のサイクルが再現されているため、慢性膀胱炎の病態を適切に表しているといえる。このため、前記モデル非ヒト動物は、例えば、慢性膀胱炎の治療候補剤のスクリーニングに、極めて有用といえる。さらに、本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物の製造方法によれば、一般に安価で入手可能な過酸化水素を非ヒト動物に投与することによって、前記モデル非ヒト動物が得られるため、モデル動物を作製するのに必要な手間およびコストの観点からも有利である。 【図面の簡単な説明】 【0011】 【図1】実施例1において、本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物と従来の膀胱炎モデル動物の排尿回数および膀胱重量の増加を比較した結果を示すグラフである。 【図2】実施例1において、本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物における粘膜透過性および血管透過性を示すグラフである。 【図3】実施例1において、本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物における膀胱組織を示す写真である。 【図4】実施例1において、本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物における膀胱組織を示す写真である。 【図5】実施例1において、本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物に対する既存治療薬の薬効評価を示すグラフである。 【図6】実施例1において、本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物における炎症マーカーおよび線維化マーカーの発現誘導を示すグラフである。 【図7】実施例2において、本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物における膀胱痛の評価を示すグラフである。 【図8】実施例2において、本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物における膀胱痛の評価に対する既存治療薬の薬効評価を示すグラフである。 【発明を実施するための形態】 【0012】 (1)慢性膀胱炎モデル非ヒト動物の製造方法 本発明の慢性膀胱炎モデル非ヒト動物の製造方法は、前述のように、過酸化水素を非ヒト動物に投与する工程を含むことを特徴とする。