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明細書 :ヘリカーゼを用いたPCR

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2018-014924 (P2018-014924A)
公開日 平成30年2月1日(2018.2.1)
発明の名称または考案の名称 ヘリカーゼを用いたPCR
国際特許分類 C12N  15/09        (2006.01)
C12Q   1/68        (2018.01)
FI C12N 15/00 ZNAA
C12Q 1/68 A
請求項の数または発明の数 7
出願形態 OL
全頁数 10
出願番号 特願2016-147582 (P2016-147582)
出願日 平成28年7月27日(2016.7.27)
発明者または考案者 【氏名】保川 清
【氏名】藤原 伸介
【氏名】柳原 格
【氏名】名倉 由起子
出願人 【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
【識別番号】503092180
【氏名又は名称】学校法人関西学院
【識別番号】506286928
【氏名又は名称】地方独立行政法人 大阪府立病院機構
個別代理人の代理人 【識別番号】110000796、【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 4B063
Fターム 4B063QA01
4B063QA13
4B063QQ42
4B063QR10
4B063QR32
4B063QR56
4B063QR62
4B063QS25
4B063QS34
4B063QS39
4B063QX02
要約 【課題】擬陽性を抑制することにより正確性を高めたデジタルPCRの方法の提供。
【解決手段】ヘリカーゼを含有したPCRミックスデタルPC用に0.1~500nLに分注され、ヘリカーゼ濃度が、10nM以下である、PCRキット。
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
0.05~500nLに分注された、ヘリカーゼ含有PCRミックス。
【請求項2】
デジタルPCR用である、ヘリカーゼ含有PCRミックス。
【請求項3】
デジタルPCR用である、0.1~500nLに分注された、ヘリカーゼ含有PCRミックス。
【請求項4】
ヘリカーゼがTK0566及びTK0178並びにこれらの改変体よりなる群より選択される、少なくとも1種である、請求項1~3のいずれかに記載のPCRミックス。
【請求項5】
ヘリカーゼ濃度が100nM以下である、請求項1~4のいずれかに記載のPCRミックス。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載のPCRミックスを備える、又は、請求項1~5のいずれかに記載のPCRミックスを調製するための、PCRキット。
【請求項7】
請求項1~5のいずれかに記載のPCRミックスを用いて、PCRにより核酸を増幅する方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘリカーゼを用いたPCRに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルPCRは、各サンプル中の核酸の初期量を測定する際に、増幅サイクル数に依存することなく絶対定量やレアな対立遺伝子の検出を行うことができる手法として、近年注目を集めており、例えば、遺伝子検査、特に、CNV(コピー数多型)解析、Rare sequence検出、遺伝子発現解析などのアプリケーションに有用であると考えられている。デジタルPCR関連の研究開発も精力的に進められている(例えば特許文献1~3)。
【0003】
デジタルPCRでは、例えば、核酸サンプル(例えば、DNAやcDNA等のターゲット核酸を含むサンプル)を必要に応じて希釈したうえで多数のウェルに分配し、個々のウェルで(同時並行に)PCRを行う。このとき、1つあるいは複数のターゲット分子を含むウェルもあれば、ターゲット分子を全く含まないウェルも存在する。PCR終了後にウェル毎にPCR増幅の有無を解析し、増幅があったウェルはターゲット分子が入っていたポジティブ反応として、増幅がなかったウェルはターゲットを含まないネガティブ反応として数をカウントする。このようにして、PCR後に各ウェルのシグナルの有無を検出することで、ポジティブ反応及び/又はネガティブ反応の割合を基に、サンプル中のターゲット分子の絶対定量が可能となる。スタンダードやコントロールサンプルとの比較は必要ない。なお、サンプル中のターゲット分子はランダムに分配されるため、ポジティブ反応とされたウェルに、1分子のみ分配されたという確証はない。そこで、ターゲット核酸が複数分配された可能性のあるウェルを算出するため、統計学的処理(例えばポアソンモデルを用いた処理)により、補正係数を適用し、ターゲット核酸の絶対数を算出することができる。
【0004】
このように、デジタルPCRでは、ウェルにおいて核酸増幅が起こるか起こらないかでターゲット核酸の絶対定量を行う技術であるため、擬陽性(すなわちターゲット核酸を含まないウェルで増幅(例えば非特異的増幅)が見られること)が存在すると、その正確性が大きく損なわれるおそれがある。特に、反応液の容量が大きい(例えば1μL以上)場合には、反応液を電気泳動にかけて増幅産物のバンドを解析することにより、そのバンドが特異的増幅産物であるか非特異的増幅産物であるかを判断できるが、デジタルPCRのように反応液の容量が小さい(例えば1μL未満)場合には、そのような解析ができないため、特に高い正確性及び反応効率が要求される。従って、デジタルPCRのような反応液容量が小さいPCRにおいて、出来る限り正確性を高めるために擬陽性を抑制することが求められている。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】国際公開第2009/033178号
【特許文献2】国際公開第2013/113889号
【特許文献3】国際公開第2014/043581号
【特許文献4】国際公開第2016/013620号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、デジタルPCRの正確性を高めること、特にデジタルPCRにおける擬陽性を抑制すること、を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、ヘリカーゼをPCR反応液に含ませることにより、極微量(例えばナノリットルオーダー又はそれ以下)のPCR反応液を用いたPCRにおいて擬陽性を抑制できることを見出し、さらに改良を重ねて本発明を完成させるに至った。
【0008】
本発明は例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.
0.05~500nLに分注された、ヘリカーゼ含有PCRミックス。
項2.
デジタルPCR用である、ヘリカーゼ含有PCRミックス。
項3.
デジタルPCR用である、0.1~500nLに分注された、ヘリカーゼ含有PCRミックス。
項4.
ヘリカーゼがTK0566及びTK0178並びにこれらの改変体よりなる群より選択される、少なくとも1種である、請求項1~3のいずれかに記載のPCRミックス。
項5.
ヘリカーゼ濃度が100nM以下である、請求項1~4のいずれかに記載のPCRミックス。
項6.
請求項1~5のいずれかに記載のPCRミックスを備える、又は、請求項1~5のいずれかに記載のPCRミックスを調製するための、PCRキット。
項7.
請求項1~5のいずれかに記載のPCRミックスを用いて、PCR(好ましくはデジタルPCR)により核酸を増幅する方法。(好ましくは、請求項1~5のいずれかに記載のPCRミックスを用いて、アニーリング温度が55~63℃であるPCRにより核酸を増幅する方法。)
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、特に極微量(例えばナノリットルオーダー又はそれ以下)のPCR反応液を用いたPCRにおいても、擬陽性を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例で用いたプローブ(PCRプライマー)の配列を示す。下線部がGであるプローブには蛍光色素VICが、Aであるプローブには蛍光色素FAMが結合している。
【図2】実施例において、アニーリング温度を56℃でデジタルPCRを行ったときの、各ウェルの蛍光の分布を示す。
【図3】実施例において、アニーリング温度を60℃でデジタルPCRを行ったときの、各ウェルの蛍光の分布を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の各実施形態について、さらに詳細に説明する。

【0012】
本発明は、極微量に分注された、ヘリカーゼ含有PCRミックスを包含する。当該PCRミックスは、0.05~500nLに分注されていることが好ましく、0.1~100nLに分注されていることがより好ましく、0.5~50nLに分注されていることがより好ましい。

【0013】
また、PCRミックスとは、ターゲット核酸が増幅するPCR反応に必要な成分が少なくとも1種含まれる溶液(特に水溶液)をいう。PCRミックスは、PCR反応液(ターゲット核酸が増幅するPCR反応に必要な成分が全て含まれており、適切に温度を変化させればPCRを行うことができる)又はPCR反応液調製途中液(温度を変化させてもPCRは起こらないが、PCR反応に必要な成分が1種以上含まれている)を包含する。PCRに必要な成分とは、その成分が欠けるとターゲット核酸が増幅するPCRが起こらない成分をいい、ポリメラーゼ(特にDNA/RNAポリメラーゼ)、dNTP(dATP、dTTP、dGTP、dCTP)、オリゴヌクレオチド(プライマー)、ターゲット核酸(DNA又はRNA)が挙げられる。これらの成分の含有量は、適宜設定することができる。特に制限されるわけではないが、例えば、プライマー濃度はミックス内の濃度が0.05~0.5μM程度が好ましく、0.1~0.4μM程度がより好ましく、0.1~0.3μM程度がさらに好ましい。

【0014】
なお、本発明のPCRミックスはヘリカーゼを含む(すなわち、ヘリカーゼ含有PCRミックスである)。また、ターゲット核酸は、いわゆるテンプレートとして働く核酸であればよく、増幅対象核酸を有する核酸が好ましい。また、核酸の中でも、DNAであることが好ましい。

【0015】
PCRミックスが含有するヘリカーゼとしては、公知のヘリカーゼを用いることができ、例えば、高熱性アーキア由来DEAD-box型RNAヘリカーゼ及びその改変体を用いることができる。より具体的には例えば、国際公開第2016/013620号に記載の高熱性アーキア由来DEAD-box型RNAヘリカーゼ及びその改変体を用いることができる。

【0016】
また、TK0566及びTK0178並びにこれらの改変体を特に好適に用いることができる。TK0566及びTK0178は、いずれもサーモコッカス属に属する好熱菌サーモコッカス・コダカレンシス由来のへリカーゼである。TK0566のアミノ酸配列を配列1に、TK0178のアミノ酸配列を配列2に、それぞれ示す。ここでの改変体とは、アミノ酸配列は同一ではないが、同一性が高く、且つヘリカーゼ活性を有するものをいう。TK0566の改変体は、TK0566のアミノ酸配列において、1又は2以上のアミノ酸が欠失、置換又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつヘリカーゼ活性を有する、ヘリカーゼである。TK0178の改変体は、TK0178のアミノ酸配列において、1又は2以上のアミノ酸が欠失、置換又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつヘリカーゼ活性を有する、ヘリカーゼである。ここで、「1又は2以上のアミノ酸が欠失、置換又は付加」における「1又は2以上」とは、好ましくは1~30(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30)、より好ましくは1~20、さらに好ましくは1~10、よりさらに好ましくは1~5、特に好ましくは1、2又は3をいう。TK0566の改変体のアミノ酸配列は、TK0566のアミノ酸配列と、同一性が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがさらに好ましく、98%以上であることがよりさらに好ましく、99%以上であることが特に好ましい。TK0178の改変体のアミノ酸配列は、TK0178のアミノ酸配列と、同一性が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがさらに好ましく、98%以上であることがよりさらに好ましく、99%以上であることが特に好ましい。

【0017】
なお、本明細書において、ヘリカーゼ活性を有するとは、ATP加水分解のエネルギーを用いて二本鎖核酸のらせんを不安定にし、二本鎖核酸を一本鎖核酸に巻き戻す活性を示すことをいう。二本鎖核酸の巻き戻し活性、及びATP加水分解活性は、国際公開第2016/013620号に記載の手法により測定できる。

【0018】
ヘリカーゼ含有PCRミックスにおけるヘリカーゼの含有割合(濃度)は、適宜設定することができ、通常100nM以下であり、例えば1~100nMが好ましく、5~75nMがより好ましく、10~50nMがさらに好ましい。ヘリカーゼ種類及びその含有割合(濃度)により、PCRにおける擬陽性の抑制効率が変動し得るため、ヘリカーゼ種類及びその含有割合(濃度)を調整することが重要となる場合がある。特に、ヘリカーゼとしてTK0566又はその改変体を用いる場合は、10~30nMが好ましい。また特に、ヘリカーゼとしてTK0178又はその改変体を用いる場合は、15~45nMが好ましい。

【0019】
上記ヘリカーゼ含有PCRミックス(特にPCR反応液)は、デジタルPCR用として特に好ましく用いることができる。また、その他、極微量のPCRミックスを用いてPCRを行う必要がある場合に、そのPCR用として好ましく用いることができる。

【0020】
本発明は、上記ヘリカーゼ含有PCRミックス(特にPCR反応液)を用いてPCRを行い、核酸を増幅する方法も包含する。PCRの温度サイクル(変性、アニーリング、及び伸張反応の各温度)やサイクル数など、反応条件は適宜設定することができる。例えば、変性を90~97℃で10~50秒、アニーリングを50~65℃で1~5分、伸張反応温度を65~75℃で1~5分、程度の条件で行うことができる。また、サイクル数としては、例えば、35~45サイクル程度を挙げることができる。

【0021】
PCRにおける擬陽性を抑制するためには、各種条件のなかでもアニーリング温度の調整が重要である。アニーリング温度は、用いるプライマーにもよるが、特に55~63℃(55、56、57、58、59、60、61、62、又は63℃)程度であることが好ましい。

【0022】
本発明は、(i)上記ヘリカーゼ含有PCRミックスを備えるPCRキット、又は、(ii)上記ヘリカーゼ含有PCRミックスを調製するためのPCRキット、をも包含する。(i)のキットは、ヘリカーゼ含有PCRミックス(PCR反応液でもPCR反応液調整途中液でもよい)を備えており、その他にPCRに必要又は便利な器具及び/又は試薬等が備えられる。(i)のキットに備えられる器具や試薬としては、PCRチューブ、PCR用マイクロチップ、ヘリカーゼ(特にTK0566又はTK0178、あるいはそれらの改変体)、ポリメラーゼ(特にDNA/RNAポリメラーゼ)、dNTP(dATP、dTTP、dGTP、dCTP)、オリゴヌクレオチド(フォワードプライマー及び/又はリバースプライマー)、増幅ターゲット核酸(DNA又はRNA)などが例示できるが、特に限定はされない。なお、本発明に用いるプライマーは標識されていることが好ましく、当該標識としては蛍光標識やRI(ラジオアイソトープ)標識等が例示できる。また、(ii)のキットは、上記ヘリカーゼ含有PCRミックス(特にPCR反応液)を調整するための器具及び/又は試薬等が備えられたキットであり、当該器具及び/又は試薬を用いて上記ヘリカーゼ含有PCRミックスを調製することができるキットである。(ii)のキットにえられる器具や試薬としては、例えば、上記(i)のキットに備えられる器具や試薬と同じ物を用いることができる。

【0023】
なお、本明細書において「含む」とは、「本質的にからなる」と、「からなる」をも包含する(The term "comprising" includes "consisting essentially of” and "consisting of.")。
【実施例】
【0024】
以下、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。また、TK0566は国際公開第2016/013620号の実施例に記載される方法により発現及び精製した。また、TK0178は、TK0178遺伝子を増幅させるために用いたプライマーセット(下記表1参照)、及び増幅させた核酸を処理する制限酵素をBamHI及びNotIに変更した以外は、当該TK0566の発現及び精製方法と同様にして調製した。
【実施例】
【0025】
【表1】
JP2018014924A_000002t.gif
【実施例】
【0026】
ヘリカーゼのデジタルPCRに対する効果の検討
QuantStudioTM 3D Digital PCR Master Mix V2(Thermo Fisher)に、以下のヘリカーゼ、ターゲット核酸(テンプレート核酸)、プローブ(SNP検出用PCRプライマーセット)を加え、検討に用いるPCRミックスを調製した。なお、ポリメラーゼは当該Master Mixに含まれる。
【実施例】
【0027】
へリカーゼ:TK0566またはTK0178を、 終濃度0、20、又は40nM
ターゲット核酸(ヒトゲノムDNA): 5ng
プローブ(PCRプライマー):C___1202883_20 returned 1 TaqMan SNP Genotyping Assay(Thermo Fisher)を終濃度0.2μM
【実施例】
【0028】
そして、得られたPCRミックスを用い、以下の反応条件で、デジタルPCRを行った。
温度条件:「95℃ 30秒、56℃又は60℃ 2分、72℃ 30秒」を39サイクル
デジタルPCR用装置: Digital PCR 3D(Thermo Fisher Scientific社)
デジタルPCR用チップ: 20,000ウェルのチップ
【実施例】
【0029】
なお、調製したPCRミックス量は14.5μLであり、これを20,000ウェルに等しく分注した。従って、1ウェルあたり0.725nL分注されたことになる。また、用いたプローブ(C___1202883_20)は、methylenetetrahydrofolate reductase(NAD(P)H)遺伝子のSNP(ID:rs1801133)を検出するためのプローブである。VIC又はFAMで標識された当該プローブ(TaqMan Probe)の配列を図1に示す。SNPのCを検出するプローブ(GAAAAGCTGCGTGATGATGAAATCG[G] CTCCCGCAGACACCTTCTCCTTCAA)には蛍光色素VICが、SNPのTであるプローブ(GAAAAGCTGCGTGATGATGAAATCG[A] CTCCCGCAGACACCTTCTCCTTCAA)には蛍光色素FAMが結合している。よって、デジタルPCRにより、VICの蛍光が検出されたウェルにはSNPがCであるDNAが含まれており、FAMの蛍光が検出されたウェルにはSNPがTであるDNAが含まれていることが分かる。なお、C___1202883_20には、当該2種類の蛍光色素標識プローブをフォワードプライマーとして核酸増幅が可能なリバースプライマーも含まれている。
【実施例】
【0030】
アニーリング温度56℃での結果を図2に示す。TK0566とTK0178のいずれも、20nMを反応液に添加することによりポジティブなサンプルの蛍光強度が増加し、ポジティブとネガティブの判定における改善が見られた。
【実施例】
【0031】
アニーリング温度60℃での結果を図3に示す。反応液にTK0566を20nMを添加することにより同様の改善が見られた。しかし、40nM添加した場合にはそのような改善が見られなかった。また、反応液にTK0178を20nM添加した場合には、同様の改善が見られ、40nM添加した場合には同様の改善が顕著に見られた。
【実施例】
【0032】
なお、図2及び図3は、各ウェルにおける蛍光強度を測定し、VIC蛍光強度(横軸)及びFAM蛍光強度(縦軸)に従ってプロットを行った図である。プロットされた各点は4色(黄・青・赤・緑)で色分けされている。赤はVICの蛍光が検出され、FAMの蛍光が検出されなかったウェル、青はFAMの蛍光が検出され、VICの蛍光が検出されなかったウェル、黄はVICとFAMの蛍光がともに検出されなかったウェル、緑はVICとFAMの蛍光がともに検出されたウェルを示す。これら色分けされた点の分布が、同じ色の点は出来るだけ一カ所に固まっており、異なる色の点はできるだけ離れていればいるほど、ターゲット核酸の増幅の有無の区別が付きやすいこととなり、よって擬陽性を減らすことができる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2