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明細書 :円偏光蛍光材料

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2018-028000 (P2018-028000A)
公開日 平成30年2月22日(2018.2.22)
発明の名称または考案の名称 円偏光蛍光材料
国際特許分類 C08G  61/02        (2006.01)
C09K  11/06        (2006.01)
C09K   9/02        (2006.01)
FI C08G 61/02
C09K 11/06
C09K 9/02 B
請求項の数または発明の数 6
出願形態 OL
全頁数 26
出願番号 特願2016-159587 (P2016-159587)
出願日 平成28年8月16日(2016.8.16)
発明者または考案者 【氏名】杉野目 道紀
【氏名】長田 裕也
【氏名】西川 剛
出願人 【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000796、【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 4J032
Fターム 4J032CA14
4J032CB04
4J032CC01
4J032CD09
4J032CE03
4J032CE17
4J032CG03
4J032CG08
要約 【課題】高い蛍光発光性を示す円偏光蛍光材料を提供する。
【解決手段】式(1)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含む、円偏光蛍光材料である。
JP2018028000A_000033t.gif
(R~Rは各々独立にH、直鎖/分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、脂肪族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基を示す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(1):
【化1】
JP2018028000A_000031t.gif
(式中、R~Rは、同一又は異なって、水素原子、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、脂肪族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基を示す。前記R~Rで示される各基は、さらに1個以上の置換基を有していてもよい。また、前記R~Rで示される各基の中に、1個以上のヘテロ原子を有していてもよい。
また、R~Rのうち少なくとも1つが光学活性置換基を含む。
また、R~Rのうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される繰り返し単位、及び下記式(2):
【化2】
JP2018028000A_000032t.gif
(式中、R及びRの少なくとも一方は、アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基を示し、R及びRの一方が、前記基以外の基である場合は、該基は、水素原子、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基である。前記R及びRで示される各基は、さらに1個以上の置換基を有していてもよい。また、前記R及びRで示される各基の中に、1個以上のヘテロ原子を有していてもよい。
また、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、脂肪族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基を示す。前記R及びRで示される各基は、さらに1個以上の置換基を有していてもよい。また、前記R及びRで示される各基の中に、1個以上のヘテロ原子を有していてもよい。
また、R~Rのうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含む、円偏光蛍光材料。
【請求項2】
前記R及びRの少なくとも一方は、アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基を示し、前記アリール基が、さらに1個以上の置換基を有する場合は、該置換基は、炭素、窒素、酸素及びフッ素から選択される少なくとも一つの元素のみからなる、請求項1に記載の円偏光蛍光材料。
【請求項3】
前記R及びRの少なくとも一方は、アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基を示し、前記アリール基が、さらに1個以上の置換基を有する場合は、該置換基は、炭素、酸素及びフッ素から選択される少なくとも一つの元素のみからなる、請求項1又は2に記載の円偏光蛍光材料。
【請求項4】
前記R及びRの少なくとも一方は、アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基を示し、前記芳香族複素環基及び脂肪族複素環基は、酸素、硫黄及び窒素からなる群より選択される少なくとも一つの原子を環構成原子として有するヘテロ環基である、請求項1~3のいずれかに記載の円偏光蛍光材料。
【請求項5】
前記R及びRの両方が、同一又は異なって、アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基である、請求項1~4のいずれかに記載の円偏光蛍光材料。
【請求項6】
前記共重合体は、前記式(2)で表される繰り返し単位を、前記共重合体の全構造単位100モル%に対して、0.1~50モル%含む、請求項1~5のいずれかに記載の円偏光蛍光材料。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、円偏光蛍光材料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、らせん状の高分子を用いた材料が、様々な分野で用いられている。このようならせん状の高分子の中には、光学活性を有するものが存在し、その特性を利用して様々な分野で用いられている。
【0003】
ところで、近年ディスプレイ等の表示装置に用いられるフィルム等には、光学活性を示す材料を利用した技術が用いられれている。らせん状の高分子の中でも光学活性を示すものは、その特性を生かして、このようなフィルムに利用できることが期待される。
【0004】
近年、3Dメガネや、表示が立体的に見える3Dディスプレイ等の画像を立体的に見せる技術が要求されている。このような技術には、円偏光材料が用いられ、様々な用途によって、その用途に適した色に発光する蛍光発光性が求められる。
【0005】
特定の構造を有することにより、光学活性を示すらせん状の高分子が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の光学活性らせんポリマーは、触媒に用いることが検討されているが、蛍光発光性については検討されておらず、蛍光発光性を示すことが要求される分野に用いる円偏光材料として、期待される蛍光発光性を発揮できないという問題がある。蛍光発光性は、エックス線、紫外線、可視光等が照射されてそのエネルギーを吸収することで電子が励起した後、基底状態に戻る際にエネルギーを放出することにより発光する性質であり、単に光学活性を示すこととは異なる性質である。すなわち、光学活性を示すポリマーが、全て蛍光発光性を示すものではない。
【0007】
従って、3Dメガネや、3Dディスプレイ等の画像を立体的に見せる技術の分野や、その他の様々な分野で要求される蛍光発光性を示すことができる、円偏光蛍光材料の開発が求められている。
【先行技術文献】
【0008】

【特許文献1】国際公開第2007/094362号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、蛍光発光性を示す円偏光蛍光材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構造の繰り返し単位を有する共重合体を含む円偏光蛍光材料によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
即ち、本発明は、下記の円偏光蛍光材料に関する。
1.下記式(1):
【0012】
【化1】
JP2018028000A_000002t.gif

【0013】
(式中、R~Rは、同一又は異なって、水素原子、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、脂肪族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基を示す。前記R~Rで示される各基は、さらに1個以上の置換基を有していてもよい。また、前記R~Rで示される各基の中に、1個以上のヘテロ原子を有していてもよい。
また、R~Rのうち少なくとも1つが光学活性置換基を含む。
また、R~Rのうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される繰り返し単位、及び下記式(2):
【0014】
【化2】
JP2018028000A_000003t.gif

【0015】
(式中、R及びRの少なくとも一方は、アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基を示し、R及びRの一方が、前記基以外の基である場合は、該基は、水素原子、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基である。前記R及びRで示される各基は、さらに1個以上の置換基を有していてもよい。また、前記R及びRで示される各基の中に、1個以上のヘテロ原子を有していてもよい。
また、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、脂肪族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基を示す。前記R及びRで示される各基は、さらに1個以上の置換基を有していてもよい。また、前記R及びRで示される各基の中に、1個以上のヘテロ原子を有していてもよい。
また、R~Rのうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含む、円偏光蛍光材料。
2.前記R及びRの少なくとも一方は、アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基を示し、前記アリール基が、さらに1個以上の置換基を有する場合は、該置換基は、炭素、窒素、酸素及びフッ素から選択される少なくとも一つの元素のみからなる、項1に記載の円偏光蛍光材料。
3.前記R及びRの少なくとも一方は、アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基を示し、前記アリール基が、さらに1個以上の置換基を有する場合は、該置換基は、炭素、酸素及びフッ素から選択される少なくとも一つの元素のみからなる、項1又は2に記載の円偏光蛍光材料。
4.前記R及びRの少なくとも一方は、アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基を示し、前記芳香族複素環基及び脂肪族複素環基は、酸素、硫黄及び窒素からなる群より選択される少なくとも一つの原子を環構成原子として有するヘテロ環基である、項1~3のいずれかに記載の円偏光蛍光材料。
5.前記R及びRの両方が、同一又は異なって、アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基である、項1~4のいずれかに記載の円偏光蛍光材料。
6.前記共重合体は、前記式(2)で表される繰り返し単位を、前記共重合体の全構造単位100モル%に対して、0.1~50モル%含む、項1~5のいずれかに記載の円偏光蛍光材料。
【発明の効果】
【0016】
本発明の円偏光蛍光材料は、蛍光発光性を示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施例1~6の円偏光蛍光材料の蛍光発光波長スペクトルの測定結果を示す図である。
【図2】実施例1~6の円偏光蛍光材料の蛍光発光の様子を示す写真である。
【図3】実施例2の円偏光蛍光材料のキラリティ強度の測定結果を示す図である。
【図4】実施例4の円偏光蛍光材料のキラリティ強度の測定結果を示す図である。
【図5】実施例6の円偏光蛍光材料のキラリティ強度の測定結果を示す図である。
【図6】実施例9の円偏光蛍光材料のキラリティ強度の測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の円偏光蛍光材料について詳細に説明する。

【0019】
本発明の円偏光蛍光材料は、下記式(1):

【0020】
【化3】
JP2018028000A_000004t.gif

【0021】
(式中、R~Rは、同一又は異なって、水素原子、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、脂肪族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基を示す。前記R~Rで示される各基は、さらに1個以上の置換基を有していてもよい。また、前記R~Rで示される各基の中に、1個以上のヘテロ原子を有していてもよい。

【0022】
また、R~Rのうち少なくとも1つが光学活性置換基を含む。

【0023】
また、R~Rのうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される繰り返し単位、及び下記式(2):

【0024】
【化4】
JP2018028000A_000005t.gif

【0025】
(式中、R及びRの少なくとも一方は、アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基を示し、R及びRの一方が、前記基以外の基である場合は、該基は、水素原子、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基である。前記R及びRで示される各基は、さらに1個以上の置換基を有していてもよい。また、前記R及びRで示される各基の中に、1個以上のヘテロ原子を有していてもよい。

【0026】
また、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、脂肪族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基を示す。前記R及びRで示される各基は、さらに1個以上の置換基を有していてもよい。また、前記R及びRで示される各基の中に、1個以上のヘテロ原子を有していてもよい。

【0027】
また、R~Rのうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含む円偏光蛍光材料である。

【0028】
1.式(1)で表される繰り返し単位
本発明の円偏光蛍光材料は、下記式(1)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含む。

【0029】
【化5】
JP2018028000A_000006t.gif

【0030】
上記式(1)中、R~Rは、水素原子、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、脂肪族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基を示す。

【0031】
上記直鎖または分岐アルキル基としては特に限定されず、例えば、炭素数1~18の直鎖または分岐アルキル基が挙げられる。上記直鎖または分岐アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert-ブチル基等が挙げられる。

【0032】
上記不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基としては特に限定されず、例えば、炭素数1~18の不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基が挙げられる。上記不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基としては、具体的には、ビニル基、アリル基などの炭素数2~18のアルキレン基、エチニル基、プロパルギル基等が挙げられる。

【0033】
上記環状アルキル基としては特に限定されず、例えば、炭素数3~10の環状アルキル基が挙げられる。上記環状アルキル基としては、具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。

【0034】
上記アリール基としては特に限定されず、例えば、炭素数6~14のアリール基であることが好ましい。アリール基の具体例としては、フェニル基、キシリル基、ベンジル基、トリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、アズレニル基等が挙げられる。

【0035】
芳香族複素環基としては特に限定されず、例えば、1~3個の窒素原子、1個の酸素原子および1個の硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1種と炭素原子とからなる5~14員環の単環式、二環式または三環式の芳香族複素環基等が挙げられる。上記芳香族複素環基としては、具体的には、ピリジル基、キノリニル基、イソキノリニル基、インドリル基、ピロリル基、フリル基、ベンゾフリル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、イソベンゾフラニル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、トリアジニル基、キノキサリニル基、イミダゾリル基、ベンズオキサゾリル基等が挙げられる。

【0036】
脂肪族複素環基としては特に限定されず、例えば、1~3個の窒素原子、1個の酸素原子および1個の硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1種と炭素原子とからなる5~7員環の単環式脂肪族複素環基が挙げられる。上記脂肪族複素環基としては、具体的には、ピペリジノ基、ピロリジノ基、テトラヒドロフラニル基、モルホリニル基、ピペラジニル基、チオモルホリニル基、イミダゾリジニル基、チアゾリジニル基、ヘキサヒドロピリミジニル基等が挙げられる。

【0037】
上記ハロゲン原子としては特に限定されず、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。

【0038】
上記アミノ基としては特に限定されず、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert-ブチルアミノ基、無置換のアミノ基等が挙げられる。

【0039】
上記アルコキシ基としては特に限定されず、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基等が挙げられる。

【0040】
上記カルバモイル基としては特に限定されず、例えば、ナフチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基等が挙げられる。

【0041】
上記アルコキシカルボニル基としては特に限定されず、例えば、炭素数が2~10のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。

【0042】
上記ペルフルオロアルキル基としては特に限定されず、例えば、炭素数が1~6のペルフルオロアルキル基等が挙げられる。

【0043】
上記R~Rで示される各基は、さらに1個以上の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert-ブチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、エチニル基、プロパルギル基等の不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基;トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロシクロプロピル基等のパーフルオロアルキル基;アミノ基;メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、トリエチルアミノ基等のアルキルアミノ基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基等のアルコキシ基;ハロゲン原子、カルバモイル基等が挙げられる。

【0044】
上記R~Rで示される各基の中に、1個以上のヘテロ原子を有していてもよい。このようなヘテロ原子としては特に限定されず、例えば、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等が挙げられる。

【0045】
上記R~Rで示される各基は、リン原子を含まないことが好ましい。上記R~Rで示される各基がリン原子を含まないことで、本発明の円偏光蛍光材料がより高い蛍光発光性を示すことができる。

【0046】
上記R~Rは、同一であるか、又は異なっていてもよい。

【0047】
上記R~Rで示される各基は、少なくとも1つが光学活性置換基を含む。上記R~Rで示される各基の少なくとも1つが光学活性置換基を含む場合、当該基は、中心不斉構造、軸性不斉構造、または面性不斉構造を有する基である。

【0048】
上記R~Rのうち少なくとも2つは、互いに結合して環を形成していてもよく、この場合、通常隣接するR及びR、R及びR、R及びRが環を形成する。

【0049】
上記式(1)で表される繰り返し単位としては、下記式(3)及び(4)で表される繰り返し単位が好ましい。上記式(1)で表される繰り返し単位が下記式(3)及び(4)で表される繰り返し単位であることにより、共重合体がらせん状である場合に、らせんの巻き方向の制御に優れる。

【0050】
【化6】
JP2018028000A_000007t.gif

【0051】
式中、Xは、酸素原子又は硫黄原子を示す。R及びR10は、同一又は異なって、炭素数1~12のアルキル基であることが好ましい。また、mは、1~12の整数であることが好ましい。nは、0~11の整数であることが好ましい。また、mとnとの和は、1~12の整数であることが好ましい。

【0052】
【化7】
JP2018028000A_000008t.gif

【0053】
式中、Xは、酸素原子又は硫黄原子を示す。R及びR10は、同一又は異なって、炭素数1~12のアルキル基であることが好ましい。また、mは、1~12の整数であることが好ましい。nは、0~11の整数であることが好ましく、2~6の整数であることがより好ましく、3~5であることが更に好ましく、4であることが特に好ましい。また、mとnとの和は、2~18の整数であることが好ましい。

【0054】
上記式(1)で表される繰り返し単位としては、下記式(5)で表される繰り返し単位が好ましい。上記式(1)で表される繰り返し単位が下記式(5)で表される繰り返し単位であることにより、共重合体の合成、単離及び同定が容易となる。

【0055】
【化8】
JP2018028000A_000009t.gif

【0056】
式中、Meは、メチル基を表す。

【0057】
上記式(1)で表される繰り返し単位は、R~Rのいずれかが、スルホン酸ナトリウムで置換されたアルキル基であってもよい。R~Rのいずれかが、スルホン酸ナトリウムで置換されたアルキル基であることにより、共重合体が水溶性を示すことができる。

【0058】
式中、R及びR10は、同一又は異なって、炭素数1~12のアルキル基であることが好ましい。また、nは、0~11の整数であることが好ましい。

【0059】
2.式(2)で表される繰り返し単位
本発明の円偏光蛍光材料は、下記式(2)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含む。

【0060】
【化9】
JP2018028000A_000010t.gif

【0061】
上記式(2)中、R及びRの少なくとも一方は、アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基を示す。

【0062】
上記R及びRで示される各基は、さらに1個以上の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert-ブチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、エチニル基、プロパルギル基等の不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基;トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロシクロプロピル基等のパーフルオロアルキル基;アミノ基;メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、トリエチルアミノ基等のアルキルアミノ基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基等のアルコキシ基;ハロゲン原子、カルバモイル基等が挙げられる。

【0063】
上記R及びRが有する置換基は、リン原子を含まないことが好ましい。上記置換基がリン原子を含まないことで、本発明の円偏光蛍光材料がより高い蛍光発光性を示すことができる。

【0064】
上記R及びRで示される各基が、さらに1個以上の置換基を有する場合、置換基の数は、1~3個が好ましい。

【0065】
上記R及びRで示される各基の中に、1個以上のヘテロ原子を有していてもよい。このようなヘテロ原子としては特に限定されず、例えば、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等が挙げられる。

【0066】
上記アリール基としては特に限定されず、例えば、炭素数が6~14のアリール基が好ましい。上記アリール基としては、例えば、フェニル基、キシリル基、ベンジル基、トリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、アズレニル基等が挙げられる。

【0067】
上記アリール基が置換基を有する場合は、当該置換基は、炭素、窒素、酸素及びフッ素から選択される少なくとも一つの元素のみからなることが好ましく、炭素、酸素及びフッ素から選択される少なくとも一つの元素のみからなることがより好ましい。

【0068】
上記アリール基の具体例としては、下記式(6)~(10)で表される基が挙げられる。

【0069】
【化10】
JP2018028000A_000011t.gif

【0070】
式中、Meは、メチル基を表す。

【0071】
これらの中でも、式(6)~(9)で表される基が好ましく、(7)~(9)で表わされる基がより好ましい。

【0072】
上記芳香族複素環基としては特に限定されず、酸素、硫黄及び窒素からなる群より選択される少なくとも一つの原子を環構成原子として有するヘテロ環基が挙げられ、より具体的には、1~3個の窒素原子、1個の酸素原子および1個の硫黄原子からなる群より選ばれた少なくとも1種と炭素原子とからなる5~14員環の単環式、二環式または三環式の芳香族複素環基が挙げられる。芳香族複素環基の具体例としては、ピリジル基、キノリニル基、イソキノリニル基、インドリル基、ピロリル基、フリル基、ベンゾフリル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、イソベンゾフラニル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、トリアジニル基、キノキサリニル基、イミダゾリル基、ベンズオキサゾリル基等が挙げられる。

【0073】
上記芳香族複素環基の具体例としては、下記式(11)、(12)で表される基が挙げられる。

【0074】
【化11】
JP2018028000A_000012t.gif

【0075】
式中、Meは、メチル基を表す。

【0076】
上記脂肪族複素環基としては特に限定されず、酸素、硫黄及び窒素からなる群より選択される少なくとも一つの原子を環構成原子として有するヘテロ環基が挙げられ、より具体的には、1~3個の窒素原子、1個の酸素原子および1個の硫黄原子からなる群より選ばれた少なくとも1種と炭素原子とからなる5~7員環の単環式脂肪族複素環基が挙げられる。脂肪族複素環基の具体例としては、ピペリジノ基、ピロリジノ基、テトラヒドロフラニル基、モルホリニル基、ピペラジニル基、チオモルホリニル基、イミダゾリジニル基、チアゾリジニル基、ヘキサヒドロピリミジニル基等が挙げられる。

【0077】
及びRの一方が、上記アリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基以外の基である場合は、当該基は、水素原子、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基である。これらの基については、上記R~Rと同じである。

【0078】
及びRは、両方がアリール基、芳香族複素環基、又は脂肪族複素環基であることが、より強い蛍光発光性を示すことができる点で好ましく、両方がアリール基であることがより好ましい。

【0079】
上記R及びRで示される各基は、リン原子を含まないことが好ましい。上記R及びRで示される各基がリン原子を含まないことで、本発明の円偏光蛍光材料がより高い蛍光発光性を示すことができる。

【0080】
及びRは、同一であるか、又は異なっていてもよい。

【0081】
及びRは、水素原子、直鎖または分岐アルキル基、不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基、環状アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、脂肪族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、又はペルフルオロアルキル基を示す。これらの基については、上記R~Rと同じである。

【0082】
上記R及びRは、同一であるか、又は異なっていてもよい。

【0083】
~Rのうち少なくとも2つは、互いに結合して環を形成していてもよく、この場合、通常隣接するR及びR、R及びR、R及びRが環を形成する。

【0084】
なお、上記式(2)で表される繰り返し単位は、光学活性置換基を有しないことが好ましく、すなわち、上記R~Rは、光学活性置換基を有しない基であることが好ましい。

【0085】
3.共重合体
本発明の円偏光蛍光材料は、上記式(1)で表される繰り返し単位、及び、上記式(2)で表される繰り返し単位を有する共重合体を含む。上記共重合体は、らせん状のらせん共重合体であることが好ましい。このような構造をとることにより、共重合体がより高い蛍光発光性を示すことができる。通常上記式(1)で表される繰り返し単位、及び、上記式(2)で表される繰り返し単位を有する共重合体は、らせん構造となり、これにより円偏光性を示す。

【0086】
式(1)及び(2)で表される繰り返し単位を有する共重合体としては、ランダム共重合体及びブロック共重合体が挙げられる。これらの中でも、効果的な主鎖らせん不斉制御が可能となる点で、ランダム共重合体が好ましい。

【0087】
式(1)及び(2)で表される繰り返し単位を有する共重合体としては、ランダム共重合体が好ましい。上記共重合体がランダム共重合体であることにより、本発明の円偏光蛍光材料が、より高い蛍光発光性を示す。

【0088】
共重合体は、式(2)で表される繰り返し単位を、共重合体の全構造単位100モル%に対して、0.1~50モル%含むことが好ましく、1~10モル%含むことがより好ましく、2.5~7.5モル%含むことが更に好ましい。式(2)で表される繰り返し単位の量を上記範囲とすることにより、円偏光蛍光材料がより高い蛍光発光性を示すことができる。

【0089】
共重合体の数平均分子量(以下、Mnという)は、3,000~3,000,000が好ましい。なお、共重合体の分子量分布(以下、Mw/Mnという)は、光学収率などにさほど大きな影響はないため、任意である。

【0090】
4.他の成分
本発明の円偏光蛍光材料は、上記共重合体のみからなるものであってよいが、他に、上記共重合体以外の重合体、低分子可塑剤等を含有していてもよい。

【0091】
上記共重合体以外の重合体としては特に限定されず、例えば、ポリスチレン、ポリメタクリレート等が挙げられる。

【0092】
上記低分子可塑剤としては特に限定されず、例えば、フタル酸エステル類等が挙げられる。

【0093】
上記共重合体は、溶媒中に溶解させて用いてもよい。すなわち、本発明の円偏光蛍光材料は、溶媒中に上記共重合体が溶解した溶液であってもよい。このような円偏光蛍光材料は、より高い蛍光発光性を示すことができる。また、溶媒の種類を選定することで、円偏光蛍光材料の円偏光蛍光のキラリティを、右円偏光、又は左円偏光に切り替える(スイッチング)することができる。

【0094】
共重合体を溶解させるための溶媒としては特に限定されず、トリクロロエタン(TCE)、クロロホルム、テトラヒドロフラン(THF)、n-オクタン、シクロオクタン、1,4-ジオキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン、ジエチルエーテル、ヘキサン、イソプロピルアルコール、ジクロロメタン等を用いることができる。これらの中でも、クロロホルム、n-オクタン、トリクロロエタン、テトラヒドロフラン、シクロオクタン等を好適に用いることができる。

【0095】
上記溶媒は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。

【0096】
5.製造方法
本発明の円偏光蛍光材料を構成する共重合体の製造方法としては特に限定されず、例えば、重合開始剤を用いて単量体として下記式(13)で表される単量体、及び、下記式(14)で表される1,2-ジイソシアノベンゼン誘導体を溶媒中で共重合させることにより製造することができる。

【0097】
【化12】
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【0098】
式中、R~Rは、上記と同一である。

【0099】
【化13】
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【0100】
式中、R~Rは、上記と同一である。

【0101】
上記式(13)で表される単量体としては、下記式(15)及び(16)の単量体が好ましい。

【0102】
【化14】
JP2018028000A_000015t.gif

【0103】
【化15】
JP2018028000A_000016t.gif

【0104】
式中、R、R10、m、n及びXは、上記と同一である。

【0105】
また、上記式(15)で表される単量体としては、下記式(17)の単量体がより好ましい。

【0106】
【化16】
JP2018028000A_000017t.gif

【0107】
また、上記式(16)で表される単量体としては、下記式(18)の単量体がより好ましい。

【0108】
【化17】
JP2018028000A_000018t.gif

【0109】
式中、n-Pentは、ノルマルペンチル基を表す。

【0110】
上記式(13)及び(14)で表される単量体を共重合させるための溶媒としては特に限定されず、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、トルエン等を用いることができる。これらの中でも、溶解性の点で、THFが好ましい。

【0111】
上記溶媒は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。

【0112】
上記重合開始剤としては特に限定されず、例えば、芳香族化合物または芳香族複素環化合物と、ニッケルまたはパラジウム化合物とを配位子の存在下で反応させて得られる重合開始剤を用いればよい。

【0113】
上記式(13)及び(14)で表される単量体を共重合させるための共重合反応の反応温度は、-20~60℃であることが好ましく、10~40℃であることがより好ましい。反応温度を上記範囲とすることにより、反応速度がより速くなり、共重合体の分子量を十分な分子量とすることができ、且つ、分子量分布がより狭くなり、らせん方向過剰率より向上させることができる。
【実施例】
【0114】
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
【実施例】
【0115】
実施例2
(共重合体の合成)
乾燥窒素を満たしたグローブボックス内で、下記式(i)で示されるモノマー(28.45mg、86.6μmol)と、下記式(ii)で示されるモノマーのテトラヒドロフラン溶液(60.11mM、75.8μL、4.56μmol、置換基X及びX;下記bで示される基、)とを混合した後、テトラヒドロフラン3mLを添加して、混合液を調製した。
【実施例】
【0116】
【化18】
JP2018028000A_000019t.gif
【実施例】
【0117】
【化19】
JP2018028000A_000020t.gif
【実施例】
【0118】
なお、実施例2において、上記式(ii)のX及びXは、以下のbで示される基である。
【実施例】
【0119】
【化20】
JP2018028000A_000021t.gif
【実施例】
【0120】
式中、Meは、メチル基を表わす。
【実施例】
【0121】
この混合液に対して、下記式(iii)で示される重合開始剤のテトラヒドロフラン溶液(12.34mM、73.9μL、0.912μmol)を添加し、常温(20℃)で17時間撹拌した。
【実施例】
【0122】
【化21】
JP2018028000A_000022t.gif
【実施例】
【0123】
上記式(iii)中、Meはメチル基を表す。
【実施例】
【0124】
次いで、NaBH(7.24mg、191μmol)を添加し、1時間撹拌した後、塩化メチレン15mLを加え、蒸留水10mLで有機層を洗浄した。次いで、有機層を、飽和食塩水10mLで更に洗浄した後、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。得られた粗生成物に対し、分取GPCによって精製を行ない、下記式(iv)で示される共重合体(27.7mg、92%)を調製した。
【実施例】
【0125】
【化22】
JP2018028000A_000023t.gif
【実施例】
【0126】
なお、実施例2において、上記式(iv)のX及びXは、以下のbで示される基である。
【実施例】
【0127】
【化23】
JP2018028000A_000024t.gif
【実施例】
【0128】
式中、Meは、メチル基を表わす。
【実施例】
【0129】
実施例1及び3~8
上記式(ii)で示されるモノマーの置換基X及びXを、表1に示す下記a~gで示される基、又はメチル基に変更した以外は実施例2と同様にして、円偏光蛍光材料である共重合体を調製した。
【実施例】
【0130】
【化24】
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【実施例】
【0131】
式中、Meは、メチル基を表わし、Phはフェニル基を表わす。
【実施例】
【0132】
実施例1~8で得られた共重合体の蛍光スペクトルを、以下の測定方法により測定して、蛍光発光波長発光特性を評価した。また、蛍光発光の絶対蛍光量子収率を以下の測定方法により測定することで、蛍光発光性を評価した。
【実施例】
【0133】
蛍光スペクトルの測定方法
得られた共重合体のクロロホルム溶液(0.03g/L)を調製し、石英セル(光路長10mm)に入れ、日本分光社製 FP-6300分光蛍光光度計を用いて、蛍光スペクトルを測定した。
【実施例】
【0134】
絶対蛍光量子収率の測定方法
得られた共重合体のクロロホルム溶液(0.03g/L)を調製し、石英セル(光路長10mm)に入れ、溶液絶対蛍光量子収率を、浜松ホトニクス社製 C11347絶対蛍光量子収率測定装置を用いて、絶対蛍光量子収率を測定した。
【実施例】
【0135】
結果を表1及び図1に示す。また、実施例1~6で調製された共重合体を、クロロホルム(CHCl)、及び、1,1,2-トリクロロエタン(1,1,2-TCE)のそれぞれに溶解させた溶液の蛍光発光の様子を図2に示す。
【実施例】
【0136】
【表1】
JP2018028000A_000026t.gif
【実施例】
【0137】
表1、図1及び2の結果から、実施例1~8で調製した円偏光蛍光材料は、蛍光発光性を示すことが分かった。また、R及びRの基を適宜変更することにより、極大蛍光発光波長を調整することができており、R及びRの基の選定により、所望の色に発光させることができることが分かった。
【実施例】
【0138】
(溶媒の選定による円偏光蛍光のキラリティスイッチング)
実施例2で調製した共重合体の溶媒によるキラリティスイッチングを評価した。具体的には、溶媒としてクロロホルム(CHCl)、及び、トリクロロエタン(1,1,2-TCE)を用意した。それぞれの溶媒に、実施例2で調製した共重合体を0.03g/Lの濃度となるように添加して溶解させ、溶液を調製した。
【実施例】
【0139】
調製された溶液について、上記蛍光スペクトルの測定方法により、蛍光スペクトルを測定した。また、下記方法により円偏光蛍光スペクトルを測定し、円偏光蛍光発光特性を評価した。
【実施例】
【0140】
円偏光蛍光スペクトルの測定方法
得られた共重合体のクロロホルム溶液(0.03g/L)を調製し、石英セル(光路長10mm)に入れ、日本分光社製 CPL-200円偏光蛍光測定装置を用いて、円偏光蛍光スペクトルを測定した。
【実施例】
【0141】
結果を図3に示す。
【実施例】
【0142】
実施例4で調製した共重合体の溶媒によるキラリティスイッチングを評価した。具体的には、溶媒としてクロロホルム(CHCl)、及び、トリクロロエタン(1,1,2-TCE)を用意した。それぞれの溶媒に、実施例4で調製した共重合体を0.03g/Lの濃度となるように添加して溶解させ、溶液を調製した。
【実施例】
【0143】
調製された溶液について、上記蛍光スペクトルの測定方法により、蛍光スペクトルを測定した。また、上記円偏光蛍光スペクトルの測定方法により、円偏光蛍光発光特性を評価した。
【実施例】
【0144】
結果を図4に示す。
【実施例】
【0145】
実施例6で調製した共重合体の溶媒によるキラリティスイッチングを評価した。具体的には、溶媒としてクロロホルム(CHCl)、及び、1,1,2-トリクロロエチレン(1,1,2-TCE)とテトラヒドロフラン(THF)とを8:2の割合で混合した混合溶媒を用意した。それぞれの溶媒に、実施例6で調製した共重合体を0.03g/Lの濃度となるように添加して溶解させ、溶液を調製した。
【実施例】
【0146】
調製された溶液について、上記蛍光スペクトルの測定方法により、蛍光スペクトルを測定した。また、上記円偏光蛍光スペクトルの測定方法により、円偏光蛍光発光特性を評価した。
【実施例】
【0147】
結果を図5に示す。
【実施例】
【0148】
図3~5の結果から、実施例2、4、6において調製した共重合体の溶液のキラリティが、溶媒に依存して反転(スイッチング)していることが分かった。
【実施例】
【0149】
実施例9
式(i)のモノマーを、下記式(9-i)で示されるモノマー(9-i)に変更した。
【実施例】
【0150】
【化25】
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【実施例】
【0151】
式中、n-Pentは、ノルマルペンチル基を表す。
【実施例】
【0152】
また、式(ii)のモノマーとして、X及びXが(b)の基である下記式(9-ii)で示されるモノマー(9-ii)を用いた。
【実施例】
【0153】
【化26】
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【実施例】
【0154】
式中、Meはメチル基を表わす。
【実施例】
【0155】
添加したモノマー(9-i)とモノマー(9-ii)との当量比は、295:5であった。
【実施例】
【0156】
上記以外は実施例2と同様にして、下記式(9-iv)で示される共重合体を調製した。
【実施例】
【0157】
【化27】
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【実施例】
【0158】
式中、n-Pentは、ノルマルペンチル基を表し、Meはメチル基を表わす。
【実施例】
【0159】
実施例9で得られた共重合体の蛍光スペクトルを、上述した蛍光スペクトルの測定方法により測定した。但し、溶媒を、n-オクタン、シクロオクタンに変更して共重合体を溶解させ、それぞれの溶媒に共重合体を溶解させた溶液を用いて蛍光スペクトルの測定を行い、蛍光発光波長発光特性を評価した。また、それぞれの溶媒に共重合体を溶解させた溶液を用いて、蛍光発光の絶対蛍光量子収率を上述の測定方法により測定することで、蛍光発光性を評価した。結果を表2に示す。
【実施例】
【0160】
【表2】
JP2018028000A_000030t.gif
【実施例】
【0161】
また、調製された溶液について、上記円偏光蛍光スペクトルの測定方法により、円偏光蛍光発光特性を評価した。結果を図6に示す。
【実施例】
【0162】
表2の結果から、実施例9で調製した円偏光蛍光材料は、高い蛍光発光性を示すことが分かった。また、図6の結果から、実施例9において調製した共重合体の溶液のキラリティが、溶媒に依存して反転(スイッチング)していることが分かった。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5