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明細書 :蛋白質の標識化合物

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 平成29年3月30日(2017.3.30)
発明の名称または考案の名称 蛋白質の標識化合物
国際特許分類 C07D 213/82        (2006.01)
C07D 401/12        (2006.01)
C07D 213/89        (2006.01)
C07D 401/14        (2006.01)
C07D 475/04        (2006.01)
C07D 233/60        (2006.01)
C07D 493/10        (2006.01)
C07D 241/08        (2006.01)
C07C 309/89        (2006.01)
C07C 309/77        (2006.01)
FI C07D 213/82
C07D 401/12 CSP
C07D 213/89
C07D 401/14
C07D 475/04
C07D 233/60
C07D 493/10 C
C07D 241/08
C07C 309/89
C07C 309/77
国際予備審査の請求
全頁数 97
出願番号 特願2016-504177 (P2016-504177)
国際出願番号 PCT/JP2015/054685
国際公開番号 WO2015/125892
国際出願日 平成27年2月19日(2015.2.19)
国際公開日 平成27年8月27日(2015.8.27)
優先権出願番号 2014029863
優先日 平成26年2月19日(2014.2.19)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , ST , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JP , KE , KG , KN , KP , KR , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT , TZ , UA , UG , US
発明者または考案者 【氏名】浜地 格
【氏名】松尾 和哉
【氏名】増田 真理恵
【氏名】西川 雄貴
出願人 【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000796、【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 4C055
4C063
4C071
4H006
Fターム 4C055AA01
4C055AA18
4C055BA42
4C055BB02
4C055CA18
4C055CA39
4C055CA42
4C055CB17
4C055DA01
4C055DA57
4C063AA01
4C063BB07
4C063CC31
4C063CC79
4C063DD11
4C063DD12
4C063DD42
4C063EE10
4C071AA04
4C071AA07
4C071BB01
4C071BB07
4C071CC12
4C071DD19
4C071EE04
4C071FF17
4C071GG03
4C071HH05
4C071JJ05
4C071LL10
4H006AA01
4H006AB20
4H006AB80
4H006AB84
要約 本発明は、一般式(I)
[化1]
JP2015125892A1_000070t.gif
(式中、Zは
[化2]
JP2015125892A1_000071t.gif
を示す。
Y1はN又はCR1を示し、Y2はN又はCR2を示し、Y3はN又はCR3を示し、Y4はN又はCR4を示し、これら式中のR1~R4のいずれか1つは下記式
-(L1)n1-Lg
(式中、L1は2価の連結基を示し、n1は0又は1を示し、Lgは蛋白質に対するリガンドを示す)
で表す基を示し、R1~R4の他の3つの基は水素原子又は置換基を示し、
R5~R9のいずれか1つは下記式
-(L2)n2-pr
(式中、L2は2価の連結基を示し、n2は0又は1を示し、prはプローブを示す)
で表す基を示し、R5~R9の他の4つの基は水素原子又は置換基を示す。)
で表される化合物又はその塩を提供する。
特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(I)
【化1】
JP2015125892A1_000057t.gif
(式中、Zは
【化2】
JP2015125892A1_000058t.gif
を示す。
Y1はN又はCR1を示し、Y2はN又はCR2を示し、Y3はN又はCR3を示し、Y4はN又はCR4を示し、これら式中のR1~R4のいずれか1つは下記式
-(L1)n1-Lg
(式中、L1は2価の連結基を示し、n1は0又は1を示し、Lgは蛋白質に対するリガンドを示す)
で表す基を示し、R1~R4の他の3つの基は水素原子又は置換基を示し、
R5~R9のいずれか1つは下記式
-(L2)n2-pr
(式中、L2は2価の連結基を示し、n2は0又は1を示し、prはプローブを示す)
で表す基を示し、R5~R9の他の4つの基は水素原子又は置換基を示す。)
で表される化合物又はその塩。
【請求項2】
下記式(II)又は(III)で表される化合物又はその塩
【化3】
JP2015125892A1_000059t.gif
(式中、R1a~R4aのいずれか1つは下記式
-L1-Ra
(式中、L1は2価の連結基を示し、RaはNHRb、OH、COR、SH又はC≡CHを示す。Rbは水素原子又はアミノ基の保護基を示し、RcはOH、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、OBt、OAt又はOSuを示す。R1a~R4aの他の3つの基は水素原子又は置換基を示し、
R5a~R9aのいずれか1つは下記式
-L2-Ra
(式中、L2は2価の連結基を示し、Raは前記に定義されるとおりである。)
で表す基を示し、R5a~R9aの他の4つの基は水素原子又は置換基を示す。)
【請求項3】
下記式(IIA)又は(IIIA)で表される請求項2に記載の化合物又はその塩
【化4】
JP2015125892A1_000060t.gif
(式中、R1、R3、R4、 R5、R6、R7、R9は各々同一又は異なって、水素原子又は置換基を示す。L1a、L2aは同一又は異なって2価の連結基を示し、RaはNHRb、OH、COR、SH又はC≡CHを示す。Rbは水素原子又はアミノ基の保護基を示し、RcはOH、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、OBt、Oat又はOSuを示す。)
【請求項4】
下記式(IIA1)又は(IIIA1)で表される請求項2に記載の化合物又はその塩
【化5】
JP2015125892A1_000061t.gif
(式中、R1、R3、R4、 R5、R6、R7、R9は各々同一又は異なって、水素原子又は置換基を示す。n3、n4、n5、n6、n7は、各々同一又は異なって1~10の整数を示す。Rbは水素原子又はアミノ基の保護基を示す。)
【請求項5】
一般式(IV)
【化6】
JP2015125892A1_000062t.gif
(式中、Z
【化7】
JP2015125892A1_000063t.gif
を示す。
Y1aはN又はCR1aを示し、Y2aはN又はCR2aを示し、Y3aはN又はCR3aを示し、Y4aはN又はCR4aを示し、これら式中のR1a~R4aのいずれか1つは下記式
-(L1)n1-Ra
(式中、L1は2価の連結基を示し、n1は0又は1を示す。RaはNHRb、OH、COR、SH又はC≡CHを示す。Rbは水素原子又はアミノ基の保護基を示し、RcはOH、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、OBt、OAt又はOSuを示す。)
で表す基を示し、R1a~R4aの他の3つの基は水素原子又は置換基を示し、
R5~R9のいずれか1つは下記式
-(L2)n2-pr
(式中、L2は2価の連結基を示し、n2は0又は1を示し、prはプローブを示す)
で表す基を示し、R5~R9の他の4つの基は水素原子又は置換基を示す。)
で表される化合物又はその塩。
【請求項6】
下記式(V)又は(VI)で表される請求項5に記載の化合物又はその塩:
【化8】
JP2015125892A1_000064t.gif
(式中、R1a~R4aのいずれか1つは下記式
-L1-Ra
(式中、L1は2価の連結基を示し、RaはNHRb、OH、COR、SH又はC≡CHを示す。Rbは水素原子又はアミノ基の保護基を示し、RcはOH、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、OBt、Oat又はOSuを示す。R1a~R4aの他の3つの基は水素原子又は置換基を示し、
R5~R9のいずれか1つは下記式
-(L2)n2-pr
(式中、L2は2価の連結基を示し、n2は0又は1を示し、prはプローブを示す)
で表す基を示し、R5~R9の他の4つの基は水素原子又は置換基を示す。)
【請求項7】
下記式(VA)又は(VIA)で表される請求項5に記載の化合物又はその塩
【化9】
JP2015125892A1_000065t.gif
(式中、R1、R3、R4、 R5、R6、R7、R9は各々同一又は異なって、水素原子又は置換基を示す。L1a、L2aは同一又は異なって2価の連結基を示し、RaはNHRb、OH、COR、SH又はC≡CHを示す。Rbは水素原子又はアミノ基の保護基を示し、RcはOH、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、OBt、Oat又はOSuを示す。prはプローブを示す。)
【請求項8】
一般式(VII)
【化10】
JP2015125892A1_000066t.gif
(式中、XbはCl又はBrを示す。R5~R9のいずれか1つは下記式
-(L2)n2-pr
(式中、L2は2価の連結基を示し、n2は0又は1を示し、prはプローブを示す)
で表す基を示し、R5~R9の他の4つの基は水素原子又は置換基を示す。)
で表される化合物又はその塩。
【請求項9】
下記のいずれかである化合物又はその塩:
【化11】
JP2015125892A1_000067t.gif
【化12】
JP2015125892A1_000068t.gif
【化13】
JP2015125892A1_000069t.gif
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、蛋白質を標識することができる化合物又はその塩及びその中間体又はその塩、該化合物で標識された蛋白質、該蛋白質の複合体及び蛋白質のリガンドのスクリーニング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
蛋白質へのスルホニル化は、一般にTexas Redのような塩化スルホニル化合物によって行われるが、その反応性の高さから精製蛋白質のランダム修飾にしか適応できず、夾雑系での選択的な標識は困難である。また、塩化スルホニルの安定性や反応性を改善する目的で、活性スルホニル誘導体がいくつか報告されている。例えば、perfluorophenolのスルホン酸エステルやトリクロロフェノールのスルホン酸エステルなどがO-スルホニル化合物として知られ、スルホン酸ベンゼントリアゾールアミドやスルホン酸N-メチルイミダゾールアミドなどのN-スルホニル化合物が知られている。しかし、いずれも蛋白質へのbioconjugation法としては利用されていない。
【0003】
夾雑環境下において特定の蛋白質を選択させるために用いられる蛋白質リガンドと、蛋白質と共有結合を形成させるための反応基を連結させた標識剤を用いて、選択的に標的蛋白質を標識する手法はaffinity標識法として知られている。このaffinity標識法では遺伝子工学で発現させた蛋白質だけではなく、天然に発現する蛋白質にも適応可能である。しかし、通常のaffinity標識法では特異的な修飾は可能であるが、標識後の蛋白質の活性部位がリガンドで塞がれるため、活性は維持されない。
【0004】
本発明者らは、標識後の機能解析を可能にする手法を開発してきた。近年開発したリガンド指向型化学は、プローブ分子と蛋白質リガンドを切断型反応基で連結することにより、tracelessな標識を可能にする手法である。これまでにLDT(Ligand-direct Tosyl)化学 (非特許文献1)やLDAI(Ligand-directed Acyl Imidazole)化学(非特許文献2)などが開発され、他のグループ (非特許文献3~5)からも新たなリガンド指向型化学がいくつか報告されてきている。これらの手法は確かに有用だが、その適応範囲(標識可能な蛋白質の種類)および反応速度、細胞内での安定性などの点から万能ではなかった。LDT化学は細胞膜上蛋白質への応用例が少なく、LDAI化学は細胞内の標識例が少ない。したがって、より一般性(汎用性)の高いリガンド指向型標識法の開発が望まれる。
【先行技術文献】
【0005】

【非特許文献1】Tsukiji, S.; Miyagawa, M.; Takaoka, Y.; Tamura, T.; Hamachi, I. Nat. Chem. Biol. 2009, 5, 341-343.
【非特許文献2】Fujishima, S.; Yasui, R.; Miki, T.; Ojida, A.; Hamachi, I. J. Am. Chem. Soc. 2012, 134, 3961-3964.
【非特許文献3】Hughes, C. C. ; Yang, Y.-L.; Liu, W.-T.; Dorrestein, P. C.; Clair, J. L.; Fenical, W. J. Am. Chem. Soc. 2009, 131, 12094-12096.
【非特許文献4】Otsuki, S.; Nishimura, S.; Takabatake, H.; Nakajima, K.; Takasu, Y.; Yagura, T.; Sakai, Y.; Hattori, A.; Kakeya, H. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2013, 23, 1608-1611.
【非特許文献5】Yamaguchi, T.; Asanuma, M.; Nakanishi, S.; Saito, Y.; Okazaki, M.; Dodo, K.; Sodeoka, M. Chem. Sci. 2014, 5, 1021-1029.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、一般性(汎用性)の高いリガンド指向型標識技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の蛋白質を標識することができる化合物又はその塩及びその中間体又はその塩、該化合物で標識された蛋白質及び蛋白質の標識方法、標識蛋白質を使用するスクリーニング方法を提供するものである。
項1. 一般式(I)
【0008】
【化1】
JP2015125892A1_000003t.gif

【0009】
(式中、Zは
【0010】
【化2】
JP2015125892A1_000004t.gif

【0011】
を示す。
Y1はN又はCR1を示し、Y2はN又はCR2を示し、Y3はN又はCR3を示し、Y4はN又はCR4を示し、これら式中のR1~R4のいずれか1つは下記式
-(L1)n1-Lg
(式中、L1は2価の連結基を示し、n1は0又は1を示し、Lgは蛋白質に対するリガンドを示す)
で表す基を示し、R1~R4の他の3つの基は水素原子又は置換基を示し、
R5~R9のいずれか1つは下記式
-(L2)n2-pr
(式中、L2は2価の連結基を示し、n2は0又は1を示し、prはプローブを示す)
で表す基を示し、R5~R9の他の4つの基は水素原子又は置換基を示す。)
で表される化合物又はその塩。
項2. 下記式(II)又は(III)で表される化合物又はその塩
【0012】
【化3】
JP2015125892A1_000005t.gif

【0013】
(式中、R1a~R4aのいずれか1つは下記式
-L1-Ra
(式中、L1は2価の連結基を示し、RaはNHRb、OH、COR、SH又はC≡CHを示す。Rbは水素原子又はアミノ基の保護基を示し、RcはOH、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、OBt、OAt又はOSuを示す。R1a~R4aの他の3つの基は水素原子又は置換基を示し、
R5a~R9aのいずれか1つは下記式
-L2-Ra
(式中、L2は2価の連結基を示し、Raは前記に定義されるとおりである。)
で表す基を示し、R5a~R9aの他の4つの基は水素原子又は置換基を示す。)
項3. 下記式(IIA)又は(IIIA)で表される項2に記載の化合物又はその塩
【0014】
【化4】
JP2015125892A1_000006t.gif

【0015】
(式中、R1、R3、R4、 R5、R6、R7、R9は各々同一又は異なって、水素原子又は置換基を示す。L1a、L2aは同一又は異なって2価の連結基を示し、RaはNHRb、OH、COR、SH又はC≡CHを示す。Rbは水素原子又はアミノ基の保護基を示し、RcはOH、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、OBt、Oat又はOSuを示す。)
項4. 下記式(IIA1)又は(IIIA1)で表される項2に記載の化合物又はその塩
【0016】
【化5】
JP2015125892A1_000007t.gif

【0017】
(式中、R1、R3、R4、 R5、R6、R7、R9は各々同一又は異なって、水素原子又は置換基を示す。n3、n4、n5、n6、n7は、各々同一又は異なって1~10の整数を示す。Rbは水素原子又はアミノ基の保護基を示す。)
項5. 一般式(IV)
【0018】
【化6】
JP2015125892A1_000008t.gif

【0019】
(式中、Z
【0020】
【化7】
JP2015125892A1_000009t.gif

【0021】
を示す。
【0022】
Y1aはN又はCR1aを示し、Y2aはN又はCR2aを示し、Y3aはN又はCR3aを示し、Y4aはN又はCR4aを示し、これら式中のR1a~R4aのいずれか1つは下記式
-(L1)n1-Ra
(式中、L1は2価の連結基を示し、n1は0又は1を示す。RaはNHRb、OH、COR、SH又はC≡CHを示す。Rbは水素原子又はアミノ基の保護基を示し、RcはOH、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、OBt、OAt又はOSuを示す。)
で表す基を示し、R1a~R4aの他の3つの基は水素原子又は置換基を示し、
R5~R9のいずれか1つは下記式
-(L2)n2-pr
(式中、L2は2価の連結基を示し、n2は0又は1を示し、prはプローブを示す)
で表す基を示し、R5~R9の他の4つの基は水素原子又は置換基を示す。)
で表される化合物又はその塩。
項6. 下記式(V)又は(VI)で表される項5に記載の化合物又はその塩:
【0023】
【化8】
JP2015125892A1_000010t.gif

【0024】
(式中、R1a~R4aのいずれか1つは下記式
-L1-Ra
(式中、L1は2価の連結基を示し、RaはNHRb、OH、COR、SH又はC≡CHを示す。Rbは水素原子又はアミノ基の保護基を示し、RcはOH、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、OBt、Oat又はOSuを示す。R1a~R4aの他の3つの基は水素原子又は置換基を示し、
R5~R9のいずれか1つは下記式
-(L2)n2-pr
(式中、L2は2価の連結基を示し、n2は0又は1を示し、prはプローブを示す)
で表す基を示し、R5~R9の他の4つの基は水素原子又は置換基を示す。)
項7. 下記式(VA)又は(VIA)で表される項5に記載の化合物又はその塩
【0025】
【化9】
JP2015125892A1_000011t.gif

【0026】
(式中、R1、R3、R4、 R5、R6、R7、R9は各々同一又は異なって、水素原子又は置換基を示す。L1a、L2aは同一又は異なって2価の連結基を示し、RaはNHRb、OH、COR、SH又はC≡CHを示す。Rbは水素原子又はアミノ基の保護基を示し、RcはOH、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、OBt、Oat又はOSuを示す。prはプローブを示す。)
項8. 一般式(VII)
【0027】
【化10】
JP2015125892A1_000012t.gif

【0028】
(式中、XbはCl又はBrを示す。R5~R9のいずれか1つは下記式
-(L2)n2-pr
(式中、L2は2価の連結基を示し、n2は0又は1を示し、prはプローブを示す)
で表す基を示し、R5~R9の他の4つの基は水素原子又は置換基を示す。)
で表される化合物又はその塩。
項9. 下記のいずれかである化合物又はその塩:
【0029】
【化11】
JP2015125892A1_000013t.gif

【0030】
【化12】
JP2015125892A1_000014t.gif

【0031】
【化13】
JP2015125892A1_000015t.gif

【発明の効果】
【0032】
本発明の化合物は、蛋白質の標識に広く用いることができる。
本発明の化合物により標識された蛋白質は、標識が蛋白質のリガンド結合部位の近傍に存在するため、FRET、BRETなどのエネルギー移動の検出により、蛋白質に対するリガンド候補物質をスクリーニングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の化合物によるリガンド指向性N-スルホニルピリドン(LDSP)化学の概要を示す。(A)反応様式、(B)N-スルホニル化合物及びO-スルホニル化合物骨格の設計及び合成
【図2】蛋白質との反応性。モデル蛋白質として精製した炭酸脱水酵素 (Carbonic Anhydrase: CA)を選択した。リガンドはベンゼンスルホンアミドであり、プローブはクマリンである。蛋白質との反応性はN-スルホニルピリドンの方が圧倒的によい。Condition : [CA2] = 10 μM, [reagent] = 20 μM in 50 mM HEPES (pH 8) 6h @ 37℃
【図3】N-スルホニル ピリドンの加水分解耐性評価(標識剤の安定性)。ラベル化剤の安定性は高く、24h後も90%以上が残存していた。50mM HEPES (pH 7.4, 100mM NaCl) @37℃
【図4】精製した炭酸脱水酵素CA1&CA2の修飾。(a) CA1標識反応のゲル中の蛍光分析。CA1蛋白質(5 μM)をDc-SP-SA (10 μM)と混合し、50 mM HEPESバッファー(100 mM NaCl, pH 7.4)中、37℃で反応させた。(b) CA2標識反応のゲル中の蛍光分析。CA1蛋白質(5 μM)をDc-SP-SA (10 μM)と混合し、50 mM HEPESバッファー(100 mM NaCl, pH 7.4)中、37℃で反応させた。レーン8において, 100% Dc-標識化CA1をLDAI化学で調製した。CA1, CA2いずれにおいても効率的なラベル化が行われた。いずれの場合も12時間でほぼ飽和(迅速な反応)し、EZA添加でラベル化バンドは見られない。また、GSH(1mM)の影響はあまりなかった。[protein] = 5μM, [Dc-SP-SA] = 10μM, 50mM HEPES (7.4) + 100mM NaCl @ 37℃
【図5】各リガンド指向型化学の比較のための標識剤の構造
【図6】in vitroでのLDT, LDAI 及びLDSPを用いたリガンド指向型化学による標識の比較。 (a) CA1/CA2標識反応のゲル中の蛍光分析。CA1蛋白質(5 μM)をDc-SP-SA/Dc-Ts-SA/Dc-AI-SA (10 μM)と混合し、50 mM HEPESバッファー(100 mM NaCl, pH 7.4)中、37℃で反応させた。 (b) 50 mM HEPESバッファー(100 mM NaCl, pH 7.4)、37℃、12時間でのCA1/CA2蛋白質のDc-SP-SA, Dc-Ts-SA, Dc-AI-SA (10 μM)との標識反応物のMALDI-TOF質量分析 : ●, 単一標識CA1/CA2; ●●, 二重標識CA1/CA2; ●●● 三重標識CA1/CA2。初速度・最終的なラベル化率ともに、LDSP化学が最も良い。CA1の方がCA2よりも全体的にラベル化率が高い。
【図7】CA1の標識部位(LDSP化学)。 (a) CA1の一次構造及びリシルエンドペプチダーゼ(LEP)消化により生成した各フラグメントの帰属. (b) LEP-消化Dc-標識CA1のRP-HPLC追跡. ピークは吸光度検出(λ=220及び425nm)でモニターした。(c) Dc標識L1(HPLC保持時間; 73min)のMALDI-TOF MS/MS分析. (d) Dc標識L2+L3 (HPLC保持時間; 62min)のMALDI-TOF MS/MS分析. (e) 阻害剤とCA1との複合体(PDB:1BZM)における結晶構造. Dc-SP-SAにより修飾されたアミノ酸(Tyr 21, Lys 171)はcolored stick modelでハイライトされている。活性部位の亜鉛イオンは黄色のボールで示されている。(f) 相対的アミノ酸(反応部位)選択性。CA1のラベル化部位はTyr21, Lys171であり、いずれも活性中心近傍に位置する
【図8】CA2の標識部位(LDSP化学)。 (a) LEP-消化Dc-標識CA2のRP-HPLC追跡. ピークは吸光度検出(λ=220及び425nm)でモニターした。(b) Dc標識L1(HPLC保持時間; 75min)のMALDI-TOF MS/MS分析. (c) Dc標識L2+L3 (HPLC保持時間; 67min)のMALDI-TOF MS/MS分析. (d) 阻害剤とCA2との複合体(PDB:3K34)の結晶構造. Dc-SP-SAにより修飾されたアミノ酸(Tyr 7, Lys 169)はcolored stick modelでハイライトされている。活性部位の亜鉛イオンは黄色のボールで示されている。(e) 相対的アミノ酸(反応部位)選択性。CA2のラベル化部位はTyr7, Lys169であり、いずれも活性中心近傍に位置する。スルホナートエステルとスルホンアミド結合が形成された。<Peptide Mapping condition>[labeled CA2] = 10 μM, [LEP] = 33 wt%, 50 mM HEPES (pH = 7.4), 37℃, 6hHPLC: CH3CN (0.1% TFA)/H2O (0.1% TFA) = 5/95 to 55/45 (100 min)
【図9】標識蛋白質の安定性。Dc-SP-SA によるDc-標識CA1 (a, 115%, 5μM) & CA2 (b, 59%, 5μM)を調製した。TOYO PEARLにより精製した標識蛋白質を48hインキュベートした。得られた標識蛋白質はほとんど分解せず、LDSP化学は安定な結合を供するラベル化法であることが明らかになった。
【図10】LDSP化学による細胞内在性蛋白質の標識。Target proteins 1.CA2Carbonic Anhydrase 2 Cytosolic protein 2.CA12 Carbonic Anhydrase 12 Single-pass type I membrane protein (Extracellular region) 3. R Folate Receptor Lipid-anchor protein 4. GFR Epidermal Growth Factor Receptor Single-pass type I membrane protein (Intracellular region) 5. COX-2 Cyclooxygenase-2 Inducible protein localized at specific organelles
【図11】細胞内在性蛋白質の標識方法。(A)主にアルキン分子をラベル化。膜透過性・合成の容易さから、アルキンを選択した。(B)検出方法
【図12】MCF7細胞内CA2の標識。標的蛋白質CA2(Carbonic Anhydrase 2)はCytosolic proteinである。反応条件: MCF7細胞(1ディッシュ当たり2×105 細胞), 10 μM 試薬Al-SP-SA, 血清フリーDMEM, 37 °C, 20 h. 標識後、細胞を洗浄し、溶解した。Biotin-O3-N3 と細胞溶解物とのクリック反応を行い、ウェスタンブロッティング(WB)で分析した。(a) SAv-HRP及び抗-CA2抗体による検出 ◆, 内因性ビオチン化タンパク質(b) 抗-CA2抗体分析での免疫沈降。MCF7細胞内のCA2をラベル化できた。また、IPによりCA2であることを確認した。内因性CA2の高度に特異的な標識が観察され、LDSP化学はCA2のような細胞内蛋白質(細胞質に分布)の標識に適応可能であることが明らかになった。
【図13】細胞内CA2標識の比較。LDSP化学で迅速かつ特異的なラベル化が確認できた。一方、LDT化学やLDAI化学では6時間以内ではCA2へのラベル化は確認できなかった。
【図14】MCF7 細胞上での内因性CA12の化学標識。標的蛋白質 CA12(Carbonic Anhydrase 12)はSingle-pass type I membrane protein (Extracellular region)である。反応条件: MCF7 細胞(1ディッシュ当たり2×105 細胞), 1 μM 試薬Alexa-SP-SA, 血清フリーDMEM, 37 °C, 6 h. 標識後、細胞を洗浄及び溶解した。次いで、ウェスタンブロッティングで分析した。(a)抗-Alexa488及び抗-CA12抗体による検出。細胞膜非透過性のalexa488をプローブにしたところ、細胞膜上のCA12へのラベル化が明確に確認された。このことから、LDSP化学は細胞膜蛋白質(1回膜貫通型蛋白質)に適応可能であることが明らかになった。
【図15】MCF7細胞上でのCA12イメージングのCLSMの結果(Alexa488 : -EZA)Ethoxzolamide (EZA): 6-ethoxy-1,3-benzothiazole-2-sulfonamide
【図16】MCF7細胞上でのCA12イメージングのCLSMの結果( Alexa488 : +EZA)
【図17】他の膜蛋白質(葉酸受容体&EGFR)の標識 (a) 反応条件: KB (1ディッシュ当たり2×105 細胞), 1 μM 試薬Al-SP-Fol, 血清フリーRPMI, 37 °C, 18 h. 標識後、細胞を洗浄及び溶解した。ビオチン-O3-N3 (化合物9)を用いたクリック反応を細胞溶解物で行い、ウェスタンブロッティングで分析した。SAv-HRP及び抗-FR抗体による検出. ◆, 内因性ビオチン化タンパク質 (b) 反応条件: A431 (1ディッシュ当たり2×105細胞, 48h プレインキュベーション), 5 μM 試薬Al-SP-Erl, 血清フリーDMEM, 37℃, 8 h. 標識後、細胞を洗浄及び溶解した。ビオチン-O3-N3を用いたクリック反応を細胞溶解物で行い、ウェスタンブロッティングで分析した。SAv-HRP及び抗-FR抗体による検出. ◆, 内因性ビオチン化タンパク質. ●, 非特異的バンド。FRのラベル化(Lipid-anchor protein : 細胞外ドメイン)及びEGFRのラベル化(Single-pass type I membrane protein : 細胞内ドメイン)を確認した。このことから、LDSP化学は細胞内外に関わらず、様々な細胞膜蛋白質のラベル化に適応可能であることが明らかになった。FR(Folate Receptor、Lipid-anchor protein)、EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor、Single-pass type I membrane protein (Intracellular region))、FRとEGFRは特異的にラベル化された。
【図18】刺激誘導性細胞内蛋白質(COX-2)の標識。反応条件: RAW264.7 (1ディッシュ当たり2×105 細胞, 12時間LPS-前処理), 5 μM試薬Al-SP-IMC/Al-SP-Cbz, 血清フリーDMEM, 37℃, 12 h. 標識後、細胞を洗浄及び溶解した。 Avビーズを用いてPreclearを行った。ビオチン-O3-N3を用いたクリック反応をpreclearした細胞溶解物で行い、 ウェスタンブロッティングで分析した。(a) SAv-HRP及び抗-COX2抗体による検出 (b) 抗-COX2抗体分析による免疫沈降。LPS刺激によって誘導されたCOX-2(小胞体などに局在)へのラベル化が確認できた。内在性ビオチン化蛋白質と分子量がほぼ同じため、IPすることで確認した。この結果から、LDSP化学は、細胞内の特定オルガネラに分布する刺激応答型蛋白質への適応が可能であることが明らかになった。
【図19】細胞内CA2をFRETを用いたリガンド認識センサー化し、リガンドスクリーニング系へと展開。1.細胞内CA2をフルオレセインで標識。2.TMR-SAを用いて、標識したCA2を認識させて複合体形成。3.フルオレセインとTMR間でFRETが起き、480 nm励起でTMRの蛍光が観測される。4.さらに別のリガンドを添加することで、FRETが解消するため、細胞内でのCA2のリガンド交換(リガンド認識)をレシオイメージングできる。
【図20】FRETに用いた2つの標識化合物と2つのリガンドの構造と結果。(a) アセチル基は細胞内エステラーゼによって速やかに切断される。(b) DMSO添加時(非リガンド)、レシオ値(TMR/フルオレセイン)が一定であった。
【図21】FRETの結果を示す。(a) EZA添加時(リガンド)、数分程度で変化(レシオ値の減少)が飽和した。(b) 細胞内蛋白質のリガンド認識の応答を蛍光変化で経時的に検討できるスクリーニング系に応用可能であることが明らかになった。
【図22】CA2 labeling in vitro。N-Sulfonyl pyridone based reagent underwent efficient affinity labeling reaction. [protein] = 5μM; [Dc-SP-SA] = 10μM; 50mM HEPES (7.4) + 100mM NaCl; [GSH] = 1mM, [EZA] = 100μM; @ 37℃
【図23】Comparing labeling properties by ligand-directed chemistry in vitro。LDSP chemistry based protein labeling was the most efficient. <Labeling condition>[CA2] = 5 μM; [Reagent] = 10 μM; 50 mM HEPES (pH = 7.4); 37℃
【図24】Summary of protein labeling under cellular condition。Various types of endogenous proteins were successfully labeled using LDSP chemistry。
【図25】Construction of in cell biosensor for ligand recognition。In cell biosensor for ligand recognition using LDSP chemistry-based protein labeling. FRET : Fluorescence resonance energy transfer.
【図26】Construction of in cell biosensor for ligand recognition。In cell biosensor for ligand recognition using LDSP chemistry-based protein labeling. FRET : Fluorescence resonance energy transfer.
【図27】Fluorescein labeling of CA2 in MCF7。CA2 in MCF7 cells were specifically labeled using acetyl-fluorescein type labeling reagent. Condition : MCF7 cell = 2×105 cells, [labeling reagent] = 1 μM, 37℃, 5% CO2, 6h
【図28】TMR-SA could interact with Fluorescein labeled CA2。FRET (Fluorescence resonance energy transfer) between FL and TMR。
【図29】FRET analyses (Time-lapse movie). Ratio (TMR/FL) dramatically decreased with EZA binding of CA2 in cells.
【図30】Summary of FRET analyses。In cell biosensor was successfully constructed。Kinetics of ligand recognition in cell was estimated。
【図31】反応性拡張とチューニング
【図32】タンパク質ラベル化反応速度の調節。24hまでの反応追跡(精製hCAを用いた試験管実験)
【図33】タンパク質ラベル化反応速度の調節。反応開始2hまでの反応追跡(精製hCAを用いた試験管実験)
【図34】タンパク質ラベル化反応速度の加速。生細胞内(MCF-7)での内在性hCAのラベル化実験
【図35】ラベル化時間1分でのhCAXII/IXのイメージング・動態解析を実現
【図36】化合物A-6(OG-SP-C5-FZP)、A-8(OG-SP-O3FZP)を用いてGABA受容体のラベル化及びウェスタンブロッティング(WB)を行い、抗Fl抗体で染色した結果を示す。Inhibitorの構造も併せて示す。
【図37】化合物B-10を用い、HSP-90の生細胞(SKBR3)系でのGABA受容体のラベル化及びウェスタンブロッティング(WB)を行った結果を示す。inhibitorとしてpU-H71を使用した。Cはコントロールを示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明のリガンド指向性N-スルホニルピリドン(LDSP)化学の概要を図1に示す。

【0035】
本発明のN-スルホニルピリドン化合物及びO-スルホニルピリジノール化合物は、1.蛋白質スルホニル化の新規反応基を有し、2.リガンド認識駆動によるラベル化反応の反応性を調節することができ、3.リガンド/プローブ部位の多様性を有するものである。

【0036】
本発明の化合物は、リガンド(Lg)の部分で蛋白質に結合し、蛋白質中の求核基(Nu-H)がスルホニルピリドンもしくはスルホニルピリジノールのS原子を攻撃し、S-N結合もしくはS-O結合が切断される。その後、ピリドン基もしくはピリジノール基を有するリガンドは蛋白質から離れ、プローブ(pr)が蛋白質のNuと連結されて蛋白質がプローブ標識されることになる。

【0037】
蛋白質中の求核基(Nu-H)としては、NH2(Lys又はN末端)、OH(Ser又はTyr)が挙げられ、特にNH2である。蛋白質中のSH(Cys由来)との反応生成物は活性エステルを生じ、さらにNH2又はOHと反応するので、標識生成物(標識蛋白質)には残らない。

【0038】
プローブ(pr)としては、蛍光物質、発光物質、量子ドット(蛍光性のナノ粒子)、アルキン(-C≡C)、ビオチン、アビジン類(アビジン、ストレプトアビジン、ニュートラアビジン)、酵素、光架橋剤、ペプチド、水溶性高分子、放射性同位体などが挙げられる。蛍光物質としては、Alexa-350、Alexa-430、Alexa-488、Alexa-532、Alexa-546、Alexa-555、Alexa-568、Alexa-594、Alexa-633、Alexa-647、Alexa-660、Alexa-680、Alexa-750、Cy2、Cy3、Cy3.5、Cy5、Cy5.5、Cy7、BODIPY 505/515、インチオシアン酸フルオレセイン(FITC)、イソチオシアン酸エオシン、PE、Rhodamine B、BODIPY 580/605、Texas Red、APC、インドシアニングリーン、ユウロピウムやサマリウムなどのランタノイド錯体などを挙げることができる。さらに、核磁気共鳴法による検出のためのガドリニウムに代表される常磁性体、酸化鉄微粒子に代表される磁性粒子や核磁気共鳴活性核種をプローブとして使用することもできる。

【0039】
発光物質としては、ルミノール、イソルミノール、ルシフェリン、ジオキセタン、ルシゲニン(ビス-N-メイチルアクリジニウムナイトレート)、アクリジニウムエステル、アダマンチル1,2-ジオキセタンアリルリン酸、ナイトリックオキサイド、ビス(2,4,6-トリクロロフェニル)オキサレートなどを挙げることができる。

【0040】
プローブの酵素としてルシフェラーゼ、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼが挙げられる。酵素は、酵素の発色・発光性基質と組み合わせて使用できる。このような基質としては、ルシフェリン、3,3′-ジアミノベンジジン(DAB)、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルリン酸(BCIP)、3,3′-(3,3′-ジメトキシ-4,4′-ビフェニレン)ビス[2-(4-ニトロフェニル)-5-フェニル-2H-テトラゾリウム クロライド](NBT)などを挙げることができる。

【0041】
光架橋剤を標識基として用いた場合、標識された神経伝達物質受容体、グルタミン酸受容体、GABA受容体、グリシン受容体等の受容体タンパク質に、それに対してリガンド(例えばタンパク質)が結合した際に光を照射することにより、リガンドと受容体を結合させることができるので、リガンドと受容体のタンパク質間相互作用の検出に有用である。

【0042】
ペプチドを標識基として用いた場合、標識された、膜表面にある神経伝達物質受容体、グルタミン酸受容体、GABA受容体、グリシン受容体等のタンパク質は細胞内輸送等のタンパク質の機能が改変されるので、このような機能改変に有用である。また、PEGなどの水溶性高分子を標識基として用いた場合、標識された神経伝達物質受容体、グルタミン酸受容体、GABA受容体、グリシン受容体等のタンパク質は、血中半減期が増大したり、可溶化の度合いが高まることによる膜タンパク質の安定性向上といった効果が期待できる。

【0043】
光架橋剤としては、フェニルアジドなどのアリールアジド、ジアジリン、ベンゾフェノンなどの反応性の高い基が挙げられる。これらの基は光照射により近傍にある化合物と速やかに反応するので、リガンドと受容体のタンパク質間相互作用の検出に有用である。

【0044】
水溶性高分子としてはポリエチレングリコール(PEG)などが挙げられる。

【0045】
放射性同位体としては、放射性同位体、好ましくはH、35Sなどが挙げられる。

【0046】
ペプチドとしては、tatペプチドなどの膜透過性ペプチド、各種ホーミングペプチド、各種ペプチドリガンド等が挙げられる。

【0047】
標識対象の蛋白質としては、特に限定されず、例えば受容体、酵素、抗原などが挙げられる。

【0048】
リガンドとしては、標的対象の蛋白質との関係で決定され、蛋白質が受容体の場合には受容体に結合する物質、蛋白質が酵素の場合には酵素の基質、蛋白質が抗原の場合には抗体もしくは抗体断片などが挙げられる。

【0049】
抗体もしくはその断片としては、モノクローナル抗体、一本鎖抗体、例えばFv、scFv、Fab、F(ab')2、Fab'、Fd、dAb、CDR、scFv-Fc断片、ナノボディ、アフィボディ、ダイアボディ、アビマー、バーサボディなどが挙げられる。

【0050】
酵素としては、例えば、酸化還元酵素、加水分解酵素、転移酵素、異性化酵素などが挙げられる。酸化還元酵素としては、例えば、グルコースオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ、ホルムアルデヒドオキシダーゼ、ソルビトールオキシダーゼ、フルクトースオキシダーゼ、ザルコシンオキシダーゼ、フルクトシルアミンオキシダーゼ、ピルビン酸オキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、サルコシンオキシダーゼ、コリンオキシダーゼ、アミンオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、コレステロールデヒドロゲナーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、ホルムアルデヒドデヒドロゲナーゼ、ソルビトールデヒドロゲナーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナーゼ、グリセロールデヒドロゲナーゼ、グルタメートデヒドロゲナーゼ、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、ウリカーゼなどが挙げられる。加水分解酵素としては、例えば、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、インベルターゼ、マルターゼ、β-ガラクトシダーゼ、リゾチーム、ウレアーゼ、エステラーゼ、ヌクレアーゼ、ホスファターゼなどが挙げられる。転移酵素としては、例えば、各種アシル転移酵素、キナーゼ、アミノトランスフェラーゼなどが挙げられる。異性化酵素としては、例えば、ラセマーゼ、ホスホグリセリン酸ホスホムターゼ、グルコース6-リン酸イソメラーゼなどが挙げられる。

【0051】
受容体としては、 ムスカリン性アセチルコリン受容体、アデノシン受容体、アドレナリン受容体、GABA受容体、アンギオテンシン受容体、カンナビノイド受容体、コレシストキニン受容体、ドーパミン受容体、グルカゴン受容体、ヒスタミン受容体、嗅覚受容体、オピオイド(エンケファリン、エンドルフィン等)受容体、ロドプシン、セクレチン受容体、 セロトニン受容体、ソマトスタチン受容体、ガストリン受容体、P2Y受容体、HER2受容体、EGF受容体、エリスロポエチン受容体、インスリン受容体、成長因子受容体、サイトカインの受容体、ニコチン性アセチルコリン受容体、グリシン受容体、グルタミン酸受容体(NMDA受容体、AMPA受容体、カイニン酸受容体)、イノシトール3リン酸(IP3)受容体、P2X受容体、性ホルモン(アンドロゲン、エストロゲン、プロゲステロン)受容体、ビタミンD受容体、糖質コルチコイド受容体、鉱質コルチコイド受容体、甲状腺ホルモン受容体、レチノイド受容体、ペルオキシソーム増殖剤受容体 (PPAR)、などが挙げられる。

【0052】
抗原としては、任意の蛋白質、例えばHsp90が挙げられる。

【0053】
蛋白質とリガンドの組み合わせの代表例を以下の表1に示すが、標識対象の蛋白質と該蛋白質に結合するリガンドの組み合わせはこれらに限定されず、現在知られている蛋白質とリガンドの組み合わせ、或いは将来発見される蛋白質とリガンドの組み合わせのいずれを使用してもよい。

【0054】
【表1】
JP2015125892A1_000016t.gif

【0055】
Benzenesulfonamideを有する化合物の製造例をスキーム1~3に示す。

【0056】
葉酸を有する化合物の製造例をスキーム4に示す。

【0057】
Erlotinibアナログを有する化合物の製造例をスキーム5に示す。Erlotinib又は他のアナログを有する化合物もスキーム5に準じて容易に合成できる。

【0058】
Indometacinを有する化合物の製造例をスキーム6に示す。

【0059】
これら以外のリガンドを有する化合物は、本明細書及び公知文献の記載に基づき容易に合成できる。

【0060】
本明細書に化合物の塩としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの無機酸塩や炭酸塩、さらにメタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩などの有機酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、トリエチルアミン塩などのアミン塩が挙げられる。本発明の化合物はさらに水和物及び溶媒和物を包含する。

【0061】
標識が有用であると思われる多種蛋白質(ヘテロ)複合体の組み合わせを以下の表2に示す。例えば、EGFR(標的蛋白質1)とHER2(標的蛋白質2)はどちらも細胞膜に存在し、EGFRとHER2の間でのヘテロ複合体を組んだ時に細胞内へとシグナルが伝わることが知られている。そこで、このEGFRとHER2をそれぞれ異なる蛍光色素などでラベル化できれば、ヘテロ複合体を組んだ時にFERTが生じるなどの応用が期待でき、非常に有用と考えられる。表2は、他の有用な組み合わせも記載する。

【0062】
【表2】
JP2015125892A1_000017t.gif

【0063】
本発明の一般式(I)の化合物において、
n1は0又は1であり、好ましくは1である。
n2は0又は1であり、好ましくは1である。
Zは

【0064】
【化14】
JP2015125892A1_000018t.gif

【0065】
を示す。

【0066】
L1、L2は同一であっても異なっていてもよく、2価の連結基が挙げられる。2価の連結基としては、-O-、-CO-、-COO-、-O-CO-、-NHCO-、-CONH-、-(CH)m1-(m1は1~10、好ましくは1~6の整数を示す)、-C(COOH)-、アリーレン基(特に、オルト、メタ、パラなどのフェニレン)、ヘテロアリーレン基、-NH-、-(CHCHO)m2-(m2は1~10の整数を示す。)、-(CHCH(CH)O)m2-(m2は1~10の整数を示す。)などが挙げられ、これらは1種のみでもよく、同一又は異なる2種以上を組み合わせて1つの二価の連結基を構成してもよい。

【0067】
~Yは、全てNでない(CR、CR、CR、CR)か、いずれか1つ又は2つがNであるのが好ましく、全てNでない(CR、CR、CR、CR)か、いずれか1つがNであるのがより好ましく、全てNでない(CR、CR、CR、CR)のが最も好ましい。N原子を有する場合、Y及び/又はYがNであるのが好ましく、YがNであり、Y,Y,Yは各々CR,CR,CRであるのがより好ましい。

【0068】
R1~R9、R1a~R9aの置換基として、電子吸引性基(CN、NO、NO、COOH,ハロゲン原子(F,Cl,Br,I),COCHなどのアルキルカルボニル基、COOCHなどのアルコキシカルボニル基など、CONH,SONHなど)或いは電子供与性基(メチル基などのアルキル基、メトキシ基などのアルコキシ基、OH、NH、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基など)を導入することで、受容体中の求核基(Nu)がN-スルホニルピリドン或いはO-スルホニルピリジノールのS原子を攻撃し、S-N結合もしくはS-O結合が切断される程度を調節することができる。一般に、S-N結合はより切れやすく、S-O結合はより切れにくい。これらの置換基の立体的な嵩高さもN-スルホニルピリドンのS-N結合或いはO-スルホニルピリジノールの切断の程度に影響する。当業者は、このような求核基(Nu)とN-スルホニルピリドン或いはO-スルホニルピリジノールの反応性を考慮して置換基を選択することができる。反応性を高くするためには、R~Rにおいて電子吸引性基を導入すればよく、反応性を低下させる場合には電子供与性基を導入すればよい。また、Y~YのいずれかがNであれば、反応性は高くなる。

【0069】
図31にはN-スルホニルピリドン(N-SP)とO-スルホニルピリジノール(O-SP)において、置換基(OCH3、Cl、あるいは環内窒素原子(NN))を導入することで、無置換の化合物と比較してpKaがどのように変化するのかを示す。図32-34において、N-SPとO-SPは、置換基あるいは無置換に応じて、(●)Alkyne-N-SP(OMe)-SA、(◆)Alkyne-N-SP-SA、(■)Alkyne-N-SP(NN)-SA、(▲)Alkyne-N-SP(OMe)-SA、(○)Alkyne-O-SP(OMe)-SA、(◇)Alkyne-O-SP-SA、(□)Alkyne-O-SP(NN)-SA、(△)Alkyne-O-SP(OMe)-SAである。図32~34に示されるように、N-スルホニルピリドン(N-SP)は反応性が高いが、環内に窒素原子が2つあるNN体については、O-SPの方が反応性が高い場合があり、O-SPも十分に使用できる。

【0070】
さらに、図35に示すように、本発明の化合物を用いるとラベル化時間が1分間でも十分な蛋白質の標識が実現できる。一方、反応性を低下させた本発明の化合物は、例えば1)目的の蛋白質をより特異的に標識したい場合、2)生体内に本発明化合物を投与して、血流等により目的部位まで運んだ後に目的の蛋白質を標識したい場合、等に好適である。

【0071】
R1~R4およびR5~R9のあるいはR1a~R4aおよびR5a~R9aの両方にアミド基を有する化合物は、効率よく標識できるので好ましい。

【0072】
R~R9の7つの基(Y~YがN原子を1個含む場合には6つの基、N原子を2個含む場合には5つの基、N原子を3個含む場合には4つの基、N原子を4個含む場合には3つの基)は、同一又は異なって水素原子又は置換基を示す。置換基としては、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、ハロゲン原子、OH、CN、NO、COOH、NH、アリール、アラルキル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、アシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、フルオロアルキル、パーフルオロアルキル、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、モノアルキル置換スルファモイル、ジアルキル置換スルファモイル、アルキルスルホニルアミノが挙げられる。R~R9の隣接する2つの基はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、以下の5員環又は6員環を形成してもよい。

【0073】
【化15】
JP2015125892A1_000019t.gif

【0074】
本明細書において、アルキルとしては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ヘキシルなどの直鎖状又は分枝鎖状のC1-18アルキル、好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-4アルキルが挙げられる。

【0075】
シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルなどのC3-10シクロアルキル、好ましくはC3-6シクロアルキル、より好ましくはC5-6シクロアルキルが挙げられる。環の一部がヘテロ元素で置換されていたり、置換基を持っていてもよい。

【0076】
アルコキシとしては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシ、n-ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ポリエチレングリコール誘導体などの直鎖状又は分枝鎖状のC1-18アルコキシ、好ましくはC1-6アルコキシ基、より好ましくはC1-4アルコキシ基が挙げられる。

【0077】
アルケニルとしては、ビニル、1-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、イソプロペニル、1-、2-若しくは3-ブテニル、2-、3-若しくは4-ペンテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、5-ヘキセニル、1-シクロペンテニル、1-シクロヘキセニル、3-メチル-3-ブテニルなどの直鎖状、分枝鎖状又は環状のC2-18アルケニル、好ましくはC2-6アルケニル、より好ましくはC2-4アルケニルが挙げられる。

【0078】
ハロゲン原子としては、F,Cl,Br,Iが挙げられる。

【0079】
アリールとしては、5又は6員の芳香族炭化水素環からなる単環又は多環系の基を意味し、具体例としては、フェニル、ナフチル、トルイル、キシリル、フルオレニル、アントリル、ビフェニリル、テトラヒドロナフチル、クロマニル、2,3-ジヒドロ-1,4-ジオキサナフタレニル、インダニル及びフェナントリル、好ましくはフェニルが挙げられる。

【0080】
アリールオキシとしては、フェニルオキシ、ナフチルオキシなどが挙げられる。

【0081】
アラルキルオキシとしては、ベンジルオキシ、ナフチルメチルオキシなどが挙げられる。

【0082】
アラルキルとしては、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチルなどが挙げられる。

【0083】
モノアルキルアミノとしては、メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n-ブチルアミノ、イソブチルアミノ、tert-ブチルアミノ、n-ペンチルアミノ、イソペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、好ましくはメチルアミノ、エチルアミノが挙げられる。

【0084】
ジアルキルアミノとしては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジn-プロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジn-ブチルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジtert-ブチルアミノ、ジn-ペンチルアミノ、ジイソペンチルアミノ、ジヘキシルアミノ、好ましくはジメチルアミノ、ジエチルアミノが挙げられる。

【0085】
アシルアミノとしては、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ、バレリルアミノ、ベンゾイルアミノ、好ましくはアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。

【0086】
アシルとしては、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、ベンゾイル、好ましくはアセチル、ベンゾイルなどが挙げられる。

【0087】
アルキルカルボニルオキシの具体例としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n-プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、n-ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、tert-ブチルカルボニルオキシ、n-ペンチルカルボニルオキシ、イソペンチルカルボニルオキシ、ヘキシルカルボニルオキシ、好ましくはメチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシが挙げられる。

【0088】
アリールカルボニルオキシの具体例としては、フェニルカルボニルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ、フルオレニルカルボニルオキシ、アントリルカルボニルオキシ、ビフェニリルカルボニルオキシ、テトラヒドロナフチルカルボニルオキシ、クロマニルカルボニルオキシ、2,3-ジヒドロ-1,4-ジオキサナフタレニルカルボニルオキシ、インダニルカルボニルオキシ及びフェナントリルカルボニルオキシ、好ましくはフェニルカルボニルオキシが挙げられる。

【0089】
アルコキシカルボニルとしては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル及びヘキシルオキシカルボニルなどのC1-6アルコキシカルボニル、好ましくはC1-4アルコキシカルボニルが挙げられる。

【0090】
アルコキシカルボニルアミノとしては、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、イソプロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ、イソブトキシカルボニルアミノ、tert-ブトキシカルボニルアミノ、ペンチルオキシカルボニルアミノ、イソペンチルオキシカルボニルアミノ及びヘキシルオキシカルボニルアミノなどのC1-6アルコキシカルボニルアミノ、好ましくはC1-4アルコキシカルボニルアミノが挙げられる。

【0091】
フルオロアルキルとしては、モノフルオロメチル、ジフルオロメチルが挙げられる。

【0092】
パーフルオロアルキルとしては、C2n+1(nは1~6の整数)で表される直鎖または分岐鎖を有するパーフルオロアルキル、特にトリフルオロメチルが挙げられる。

【0093】
モノアルキルカルバモイルとしては、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n-プロピルカルバモイル、イソプロピルカルバモイル、n-ブチルカルバモイル、イソブチルカルバモイル、tert-ブチルカルバモイル、n-ペンチルカルバモイル、イソペンチルカルバモイル、ヘキシルカルバモイル、好ましくはメチルカルバモイル、エチルカルバモイルが挙げられる。

【0094】
ジアルキルカルバモイルとしては、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジn-プロピルカルバモイル、ジイソプロピルカルバモイル、ジn-ブチルカルバモイル、ジイソブチルカルバモイル、ジtert-ブチルカルバモイル、ジn-ペンチルカルバモイル、ジイソペンチルカルバモイル、ジヘキシルカルバモイル、好ましくはジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイルが挙げられる。

【0095】
モノアルキル置換スルファモイルとしては、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、n-プロピルスルファモイル、イソプロピルスルファモイル、n-ブチルスルファモイル、イソブチルスルファモイル、tert-ブチルスルファモイル、n-ペンチルスルファモイル、イソペンチルスルファモイル、ヘキシルスルファモイル、好ましくはメチルスルファモイル、エチルスルファモイルが挙げられる。

【0096】
ジアルキル置換スルファモイルとしては、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、ジn-プロピルスルファモイル、ジイソプロピルスルファモイル、ジn-ブチルスルファモイル、ジイソブチルスルファモイル、ジtert-ブチルスルファモイル、ジn-ペンチルスルファモイル、ジイソペンチルスルファモイル、ジヘキシルスルファモイル、好ましくはジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイルが挙げられる。

【0097】
アルキルスルホニルアミノとしては、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、n-プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、n-ブチルスルホニルアミノ、イソブチルスルホニルアミノ、tert-ブチルスルホニルアミノ、n-ペンチルスルホニルアミノ、イソペンチルスルホニルアミノ、ヘキシルスルホニルアミノ、好ましくはメチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノが挙げられる。

【0098】
アリーレンとしては、フェニレン、ナフチレン、トルイレン、キシリレン、フルオレニレン、ビフェニレン、テトラヒドロナフチレン、インダニレン及びフェナントリレン、好ましくはフェニレン、ビフェニレンが挙げられる。

【0099】
ヘテロアリーレンとしては、ピリジレン、ピラジレン、ピリミジレン、ピリダジレン、オキサゾリレン、チアゾリレン、イソオキサゾリレン、イソチアゾリレン、インドリレン、キノリレン、イソキノリレン、テトラヒドロキノリレン、テトラヒドロイソキノリレン、ベンゾチアゾリレン、ベンゾオキサゾリレン、ベンゾイソオキサゾリレン、ベンゾイミダゾリレン、クロメニレン、イソインドリレン、シンノリレン、好ましくはピリジレン、ピラジレン、ピリミジレンが挙げられる。

【0100】
アミノ基の保護基(Rb)としては、Cbz(ベンジルオキシカルボニル)、Boc(tert-ブトキシカルボニル)、Fmoc(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)、Troc(2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル)、Alloc(アリルオキシカルボニル)などが挙げられる。

【0101】
COOBt(Rc=OBt)は1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)のエステルを示し、COOAt(Rc=OAt)は1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール(HOAt)のエステルを示し、COOSu(Rc=OSu)はN-ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)のエステルを示す。

【0102】
n3、n4、n5、n6、n7は、各々同一又は異なって1~10の整数、好ましくは1~6の整数を示す。

【0103】
本発明の好ましい化合物は、以下の式(IA)~式(IB)の化合物であり、より好ましくは式(IC)~式(ID)の化合物である。

【0104】
【化16】
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【0105】
(式中、R、R~R、R~R、L,L,pr、Lgは前記に定義される通りである。sは1~10の整数、好ましくは2~6の整数を示し、tは1~10の整数、好ましくは2~6の整数を示す。)
本発明の式(I)の化合物は、以下のスキームAに従い合成することができる。

【0106】
【化17】
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【0107】
(式中、Y~Y、Z、R~R、Xは前記に定義されるとおりである。)
反応は、化合物(1)1モルに対し、化合物(VII)を1モルから過剰量、塩基(Base)を1モルから過剰量使用し、溶媒中で室温から溶媒の沸騰する温度下に1~24時間反応させることにより有利に進行する。溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロルエタンなどの塩素化炭化水素、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチルなどのエステル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、エーテル、ジイソプルイピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族または脂環式炭化水素、DMF、DMSO、ジオキサン、N-メチルピロリドンなどが挙げられる。塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、DBUなどが挙げられる。

【0108】
原料化合物(1)、(VII)は、市販されているものが利用可能であるか、実施例や公知の文献などに準じた方法で製造できる。

【0109】
化合物(1)と化合物(VII)の反応をHPLCで分析すると、同一分子量を示す2種の化合物、O-スルホニル化合物(O型)とN-スルホニル化合物(N型)が得られる。

【0110】
N-スルホニル化合物(N-スルホニルピリドン)とO-スルホニル化合物(O-スルホニルピリジノール)の反応性(ヒト炭酸脱水酵素CA2の標識、pH8, 37℃, 6h)は図2のように、N-スルホニル化合物の方が効率がよく、O-スルホニル化合物は選択性がよい。これらの化合物は、標識対象の蛋白質に応じて使い分けができる。

【0111】
このN-スルホニルピリドン骨格および、O-スルホニルピリジノール骨格を持ったモデル化合物の安定構造を計算すると、N型の方がピリドン骨格に対して、フェニルスルホニル部位が直交しており、反応性に寄与していると考えられる。反応性は、R~Rにおいて、電子吸引性基、電子供与性基の導入により調節できる。

【0112】
つまり、本発明では、より効率的な標識を望む場合にはN-スルホニルピリドン型の化合物が好ましく、より選択性の高い標識を望む場合にはO-スルホニルピリジノール型の化合物が好ましい、ということもできる。

【0113】
化合物(IA)~(IB)は、スキームBに従い、スキームAと同様の反応条件で得ることができる。なお、原料化合物(2)、(VII-1)は、市販されているものが利用可能であるか、実施例や公知の文献などに準じた方法で製造できる。

【0114】
【化18】
JP2015125892A1_000022t.gif

【0115】
(式中、R、R~R、R~R、L,L,pr、Lgは前記に定義される通りである。)
本発明の化合物(IC)~(ID)は、スキームCに従い、スキームAと同様な反応条件で得ることができる。なお、原料化合物(3)、(4)は、市販されているものが利用可能であるか、実施例や公知の文献などに準じた方法で製造できる。

【0116】
【化19】
JP2015125892A1_000023t.gif

【0117】
(式中、R、R~R、R~R、L,L,pr、Lg、s、tは前記に定義される通りである。)
本発明の中間体化合物(II)、(III)は、以下のスキームDに従い、スキームAと同様な反応条件で得ることができる。なお、原料化合物(1a)と(VIIa)は、市販されているものが利用可能であるか、実施例や公知の文献などに準じた方法で製造できる。

【0118】
【化20】
JP2015125892A1_000024t.gif

【0119】
(式中、R1a~R9a、Xは前記に定義されるとおりである。)
本発明の中間体化合物(IIA)、(IIIA)は、スキームEに従いスキームAと同様の反応条件で得ることができる。なお、原料化合物(3a)と(VII-2)は、市販されているものが利用可能であるか、実施例や公知の文献などに準じた方法で製造できる。

【0120】
【化21】
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【0121】
(式中、R、R~R、R、L1a,L2a,Rは前記に定義される通りである。)
化合物(IIA)と化合物(IIIA)は、カラムクロマトグラフィーのような通常の精製手段により分離することができる。

【0122】
本発明の中間体化合物(IIA1)又は(IIIA1)は、スキーム15,16に準じて得ることができる。

【0123】
本発明の中間体化合物(IV)は、以下のスキームFに従い、スキームAと同様の反応条件で得ることができる。なお、原料化合物(1)、(VII)は、市販されているものが利用可能であるか、実施例や公知の文献などに準じた方法で製造できる。

【0124】
【化22】
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【0125】
(式中、Y1a~Y4a、R~R、X及びZは前記に定義される通りである。)
本発明の中間体化合物(V)、(VI)は、以下のスキームGに従い、スキームAと同様の反応条件で得ることができる。なお、原料化合物(1)、(VII)は、市販されているものが利用可能であるか、実施例や公知の文献などに準じた方法で製造できる。

【0126】
【化23】
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【0127】
(式中、R1a~R4a、R~R及びXは前記に定義される通りである。)
本発明の中間体化合物(VA)、(VIA)は、スキームHに従いスキームAと同様の反応条件で得ることができる。なお、原料化合物(3a)、(VII)は、市販されているものが利用可能であるか、実施例や公知の文献などに準じた方法で製造できる。

【0128】
【化24】
JP2015125892A1_000028t.gif

【0129】
(式中、R、R~R、R~R、L1a,L2a,Rは前記に定義される通りである。)
1-1 CA1及びCA2の試験管内標識
試験管内での炭酸脱水酵素CA1・CA2ラベリングの結果を図4に示す。また、Dc-SP-SAの構造を図5に示す。
CA1の標識
3時間以内で100%修飾され、その後も150%弱まで標識が進行した。またEZA(ethoxzolamide:強力な阻害剤)存在下ではほとんど蛍光バンドは確認されず(レーン6)、GSH(グルタチオン:1mM)ではほぼ影響しない(レーン7)ことが分かった。
CA2の標識
12時間で100%程度の標識が確認でき、CA1と同様に阻害剤存在下では標識は確認できなかった(レーン6)。GSHにもほとんど影響しない(レーン7)ことが示唆された。

【0130】
さらに、図22のSDS-PAGEの結果から、1, 3, 6, 12, 24時間と時間経過にしたがって、ラベル化が進行し、約100%のラベル化が確認された。また、強力な阻害剤EZAを添加しておくと、ラベル化は完全に阻害され、細胞内に高濃度で存在するGSH存在下でもラベル化はほとんど阻害されなかった。したがって、N-スルホニルピリドンは蛋白質アフィニティラベリングに適した反応基であり、LDSP化学でのCAの標識は、リガンド認識駆動によって効率的に進行することが示唆された。

【0131】
次に、LDT, LDAI化学とLDSP化学を比較した。用いた化合物(Dc-Ts-SA、Dc-Al-SA、Dc-SP-SA)の構造式を図5に示し、試験管でのLDT, LDAI 及びLDSPを用いたリガンド指向型化学による標識の比較を図6に示す。

【0132】
反応効率・反応初速度ともに、LDT < LDAI < LDSPの順であり、初速度で比較すると、CA1の場合、LDSPはLDTの約20倍、LDAIの約1.9倍となった。また、MALDI-TOF MSでもSDS-PAGEとほぼ同程度の標識が確認できた。また、CA2の場合、LDSPはLDTの約10倍、LDAIの約1.8倍となった。MALDI-TOF MSでもSDS-PAGEとほぼ同程度の標識が確認できた。

【0133】
以上の検討から、CA1&CA2の標識においてLDSP化学は最も迅速かつ効率的であり、唯一色素が2分子修飾されたピークが観測された(図23)。

【0134】
1-2 CA1&CA2の標識部位(図7,8)
ペプチドマッピングを行うと、CA1(図7)ではTyr21とLys171に標識されており(Tyr21 : Lys171 = 60 : 40)、いずれも活性中心近傍に位置していた。

【0135】
CA2(図8)においては、Tyr7とLys169に標識されており(Tyr7 : Lys169 = 50 : 25)、いずれも活性中心近傍に位置していた。

【0136】
1-3 N-スルホニルピリドンの安定性(本発明化合物の安定性評価)
N-スルホニルピリドン骨格の安定性を評価するため、Dc-SP-SAのバッファー中での加水分解を評価した。

【0137】
【化25】
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【0138】
50mM HEPES (7.4) + 100mM NaClに溶解したDc-SP-SA 5μMを37℃で静置し、加水分解評価を行った。内部標準として4-ニトロベンゼンスルホンアミドを加え、HPLCにインジェクションした。

【0139】
HPLC 条件
ACN (0.1% TFA) / H2O (0.1% TFA) = 10/90-10/90 (10min)-70/30 (60min)
励起430 nm / 発光580 nm 200-600nm 検出
上記の結果、バッファー中では本発明の化合物(I)であるDc-SP-SAはほとんど加水分解しなかった(半減期は24 h以上)。したがって、N-スルホニル ピリドン骨格は安定性が高く、蛋白質標識に適した反応基である。

【0140】
1-4 標識蛋白質の安定性(図9)
LDSP化学では、Lysと反応すると、スルホンアミドが形成されるため安定な結合となる。しかし、Tyrではアリールスルホン酸エステルとなるため、その安定性が問題になりうるが、標識CA1およびCA2をゲルろ過精製後、37℃で静置し、分解するかSDS-PAGEで検討した。CA1およびCA2ともにほとんど分解しないことが示唆された。よって、LDSP化学による標識蛋白質の安定性は高い。

【0141】
以上の試験管レベルでの試験から、以下のことが明らかになった。
○反応基を合成する際、N-スルホニル化合物とO-スルホニル化合物が生成するが、より高極性なN-スルホニル化合物が蛋白質ラベリングには適した反応基である
○LDSP化学がin vitroにおいて、CA1&CA2を効率的に標識でき、LDT, LDAI化学よりも効率的かつ迅速に標識できる。LDT化学の10~20倍程度、LDAI化学の2倍程度の初速度である。
○本発明化合物の安定性および標識蛋白質の安定性は非常に高い。
○LDSP化学による標識アミノ酸はLysあるいはTyrである。
LDSP 化学による以下の1.~5.の細胞内在性蛋白質のラベル化を図10に示す。
1. CA2(Carbonic Anhydrase 2;細胞質蛋白質)、
2. CA12(Carbonic Anhydrase 12;1回膜貫通型膜蛋白質 (細胞外ドメイン))
3. FR (Folate Receptor;脂質アンカー蛋白質)
4. EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor;1回膜貫通型膜蛋白質 (細胞内ドメイン))
5. COX-2(Cyclooxygenase-2; 特定のオルガネラに局在する誘導型酵素)。

【0142】
2 MCF7細胞内炭酸脱水酵素(細胞質CA2, 膜上CA12)の標識
試験管レベルで効率的な標識が確認できたため、細胞内蛋白質の標識を検討した。細胞質に分布する蛋白質として、MCF7(ヒト乳癌由来)細胞中のCA2を採用した。

【0143】
用いた化合物はアルキン分子を蛋白質に修飾するものである。

【0144】
【化26】
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【0145】
細胞系でのラベル化を検討するにあたって、アルキンをプローブ部位に有するラベル化剤を用いて、標識した。標識後、クリック反応によりビオチン分子biotin-O3-N3を修飾して、SAv-HRPで検出している(図11)。分子量が小さく、適度に疎水性のため、細胞膜透過性が高いアルキンを選択することで、ラベル化後に細胞を破砕し、そこで、銅イオンを用いたclick chemistryを用いて、ビオチン分子を導入し、ウエスタンブロッティング(WB)で検出可能な系とした。アルキン型で標識したものは全て同様に検出できる。

【0146】
2-1 LDSP化学による細胞標識(図12)
MCF7細胞内の細胞質蛋白質であるCA2のラベル化を検討した。本発明のラベル化剤を利用して、標識したところ、CA2と同じ分子量位置において、強力な阻害剤であるEZAのありなしで差があるバンドが明確に確認できた。図12のSAvでの検出(レーン1, 2)を見ると、30kDa付近にバンドが確認できるが、これは阻害剤添加によって完全に観測できなくなった。このバンドはCA2抗体で検出される、免疫沈降法を利用して、CA2であることを確認した。CA2抗体で免疫沈降すると、CA2抗体で検出されるバンド(レーン3, 4)とほぼ同じ位置にあり、バンドが濃縮されるとともに、ビオチン化された蛋白質も濃縮されていたことから、ラベル化蛋白質はCA2であることを確認した。検出されたバンドは内在性のビオチン化蛋白質以外にはCA2由来のバンドのみであり、非常に選択的なラベル化が確認できた。

【0147】
2-2 リガンド指向性化学の比較(図13)
細胞内CA2標識で3つのリガンド指向型化学を比較した。6時間までの標識ではLDT, LDAI型標識剤でほとんど標識バンドが確認できなかったが、LDSP化学でのみ明確にバンドが確認できた。

【0148】
以上から、LDSP化学は細胞内で特異的に標識可能な新規のリガンド指向型化学である。

【0149】
以上を簡単にまとめると、以下の表3のようになる。

【0150】
【表3】
JP2015125892A1_000031t.gif

【0151】
LDT化学はラベル化速度は低く、細胞内ラベル化も進行するものの特異性が低い。

【0152】
LDAI化学は中程度の反応速度を有するが、細胞内でのラベル化反応が進行しない。

【0153】
これらに対し、LDSP化学は試験管レベルだけでなく、細胞レベルでも迅速かつ特異的に反応が進行することが分かった。

【0154】
したがって、N-スルホニルピリドンもしくはO-スルホニルピリジノールを利用したLDSP化学は蛋白質ラベリングに非常に適していることが示唆された。

【0155】
2-3 CA12の細胞上での標識(図14)
細胞膜非透過性のAlexa型標識剤を用いてMCF7細胞の膜上に存在するCA12が標識可能かWB(ウェスタンブロッティング)で検討した。アルキン型では細胞膜を透過するため、click反応によって予め細胞膜非透過性のalexa488という蛍光色素を連結したラベル化剤を利用して、CA12のラベル化を検討した。その結果、50kDa付近にこのようにCA12に由来するラベル化バンドが確認でき、阻害剤EZAを添加するとラベル化が阻害されたことから、CA12へのアフィニティラベル化が確認できた。

【0156】
以上から、LDSP化学は細胞内の蛋白質だけではなく、膜蛋白質へのラベル化が確認できた。

【0157】
2-4 Alexa型CA12標識剤によるイメージング評価(図15、左が蛍光顕微鏡像、右が光学顕微鏡像)
次に、alexa型プローブを用いてCA12イメージングを検討した。

【0158】
●阻害剤無条件
6時間後、細胞を洗浄すると膜上と顆粒状の蛍光が観測できた。阻害剤添加条件と比較すると、膜上の蛍光はCA12を示し、細胞内の顆粒状の蛍光はインターナライズによって、細胞内に取り込まれたCA12を示すものである。よって、これらはMCF7細胞膜上に存在するCA12をイメージングしていると考えられる。

【0159】
次にネガティブコントロールのEZA添加条件(図16、左が蛍光顕微鏡像、右が光学顕微鏡像)。

【0160】
6時間後にも蛍光がわずかに細胞内から観測されたが、かなり暗く、ほとんど蛍光が観測できない状態であった。以上から、Aleza488-SP-SAは細胞膜上のCA12をイメージングできた。

【0161】
2-5. 細胞内CA2および細胞膜上CA12の標識のまとめ
○細胞内CA2標識において、CA2特異的に標識が進行し、免疫沈降によってCA2であることが確認された。
○LDT, LDAI, LDSP化学で細胞内CA2の標識を比較したところ、LDSP化学が最も迅速かつ特異的に標識が進行することが示唆された。
○細胞膜非透過性のAlexa488型で標識すると、細胞膜上のCA12が標識でき、イメージングも可能であった。

【0162】
3. 膜蛋白質(細胞外ドメインFR, 細胞内ドメインEGFR)の標識
3-1 LDSP化学による膜結合タンパク質の標識(図17)
LDSP化学の適応範囲を検討した。膜蛋白質の細胞外ドメインへの標識を狙い、KB細胞膜上に存在する葉酸受容体(FR : folate receptor)を選択し、膜蛋白質の細胞内ドメインへの標識は、A431細胞の膜を貫通している上皮成長因子受容体(EGFR : Epidermal Growth Factor Receptor)のキナーゼドメインを選択した。

【0163】
FRおよびEGFRともに特異的な標識が確認でき、いずれも阻害剤添加条件で標識が阻害されることからリガンド認識駆動で標識が進行することが示唆された。

【0164】
3-2. 膜蛋白質標識まとめ
LDSP化学を用いて、細胞膜蛋白質であるFRとEGFRに特異的な標識が確認された。LDSP化学は細胞内外を問わず、特異的な標識が進行するリガンド指向型化学であると言える。

【0165】
4. 細胞内局在性誘導型酵素(COX2)の標識
細胞内かつ局在性の蛋白質にLDSP化学の適応を試みた。標的として誘導性酵素であるCOX-2(シクロオキシゲナーゼ2)を選択した。COX-2はアラキドン酸からプロスタグランジンを合成する際の律速段階を触媒する酵素で、炎症性刺激(サイトカインや増殖因子)によって誘導される。

【0166】
4-1. RAW264.7細胞内COX-2の標識
RAW264.7細胞内での標識を試みた。用いた細胞はRAW264.7細胞(マウスマクロファージ由来)である。炎症性刺激として、LPS(リポポリサッカライド)を添加した。なお、COX-2の分子量は70kDaであり、BSA or 内在性Bt化蛋白質と判別しにくいため、アビジンビーズを用いてpreclear処理およびCOX-2抗体でIPを行い、確認した(図18)。

【0167】
リガンドがついていない標識剤(Al-SP-Cbz)ではほとんど非特異反応は見られなかった。一方、リガンドが付いている標識剤(Al-SP-IMC)では、疎水性が高いためか多少の非特異反応は見られるものの、LPS(lipopolysaccharide)刺激を行った条件でCOX-2のバンド位置が濃く検出された。Anti-COX2で免疫沈降すると、確かにCOX-2への標識が確認された。

【0168】
LDSP化学によって、LPS刺激で誘導されるCOX-2の標識が確認できた。これはLDSP化学が細胞内に局在する誘導性酵素にも適応可能であることを示唆している。

【0169】
以上より、N-スルホニルピリドンもしくはO-スルホニルピリジノールを反応基としたリガンド指向型化学であるLDSP化学を開発した。細胞内外を問わず、ほ乳類細胞における内在性蛋白質CA2, CA12, FR, EGFR, COX2の特異的な標識に成功した。本発明のLDSP化学はより幅広い適応範囲を有しており、一般性(汎用性)の高い標識法である。

【0170】
5. 標識蛋白質の複合体(図20)
標識蛋白質と当該蛋白質に対する標識されたリガンドとの反応性を検討するためには、FRET、BRETなどのエネルギー移動を生じる標識の組み合わせを選択することが好ましい。このような組み合わせとしては、種々のものがあるが、例えばFRETの組み合わせとしては、以下の表4のようなものが挙げられ、BRETの組み合わせは以下の表5のようなものが挙げられるが、これらに限定されず、任意の組み合わせが使用できる。

【0171】
【表4】
JP2015125892A1_000032t.gif

【0172】
【表5】
JP2015125892A1_000033t.gif

【0173】
5-1 バイオセンサーの構築
LDSP化学では細胞内蛋白質であろうと、細胞膜蛋白質であろうと関係なく、標的を選ばず、リガンド部位を交換するだけで、内在性蛋白質の特異的なラベル化が進行することが確認できたので(図24)、次に細胞内蛋白質のラベル化を利用したバイオセンサーの構築を検討した。
MCF7細胞内のCA2を、アセチルフルオレセイン型ラベル化剤でラベル化する(図25)。アセチルフルオレセインは細胞内のエステラーゼによって速やかにアセチル基が加水分解され、フルオレセインとなり、フルオレセインがラベル化されたCA2が得られる。
LDSP化学ではラベル化後、リガンド部位が残らないため、ローダミン連結リガンドを添加すると、フルオレセイン化CA2がローダミンリガンドを認識し、フルオレセインとローダミンの間でエネルギー移動が生じ、フルオレセインで励起すると、ローダミン蛍光が観測される状態になる。ここにCA2のリガンドではない化合物を添加しても、FRETしたままである。

【0174】
しかし、CA2のリガンドを添加すると、ローダミンリガンドが追い出されるため、FRETが解消され、フルオレセイン励起でローダミン蛍光が観測されなくなる(図26)。このFRETを利用した細胞内でのリガンド結合のバイオセンサーを構築できる。

【0175】
まず、フルオレセインラベル化CA2が得られるか、検討した(図27)。ウエスタンブロッティングの結果から、多少膜上のCA12にラベル化が進行するが、CA2メインにラベル化が進行することが示唆された。また、イメージング結果を見ると、このように阻害剤がない状態では細胞内全体が染まり、阻害剤添加条件ではほとんど細胞内から蛍光は見られなかった。このことから、細胞内CA2のラベル化およびイメージングに成功した。

【0176】
次に、ローダミンリガンドを添加した。ローダミン蛍光をフルオレセイン蛍光で割ったものをレシオとして定義すると、ローダミンリガンドを添加する前にはローダミンの蛍光はみられず、レシオ画像も得られなかった。また、ローダミンリガンド添加した場合には、ローダミン由来の蛍光が確認でき、このようなレシオ画像が得られた(図28)。

【0177】
そこに、リガンドではない化合物を添加しても、添加後40minの間はレシオ値にほとんど変化はなかったが、CA2のリガンドであるEZAを添加すると、すみやかにレシオ値が低下した(図29)。

【0178】
以上をまとめると、CA2のリガンドではない化合物を添加してもレシオ値に変化はないが、CA2のリガンドを添加すると、レシオ値が経時的に減少した。これはリガンド分子の細胞膜透過性や細胞内での蛋白質との相互作用などを総合的に反映した結果であると考えられる。レシオ値のプロットはこのようになっており、リガンドに単に応答するだけでなく、リガンド交換のkineticsまで解析可能なバイオセンサーの構築が可能であることが示唆された(図30)。

【0179】
以上のように、本発明の化合物を用いて、様々な蛋白質の特異的ラベル化に成功するとともに、リガンド認識をレシオ値変化で読み出せるバイオセンサーの構築に成功した。
6.スクリーニング法(図19~21)
蛋白質とリガンドの複合体は、これらの標識がエネルギー移動を伴う関係の場合、FRET、BRETなどによりリガンドと蛋白質の分離を細胞内で検出することができる。例えば蛋白質とリガンドの複合体に蛋白質のリガンドの候補化合物を溶液中で接触させた場合、候補物質がリガンドよりも蛋白質に対する親和性が高い場合、リガンドが蛋白質から離れてエネルギー移動が起こらなくなり、これを検出することで、蛋白質に対する新たなリガンドを細胞内でスクリーニングすることができる。
【実施例】
【0180】
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明する。
【実施例】
【0181】
実施例で用いた阻害剤と購入先を以下に示す。
【実施例】
【0182】
阻害剤 購入先
EZA sigma-aldrich
Folic acid sigma-aldrich
Erlotinib cayman-chemical
Indomethacin 東京化成工業
実施例1
材料と方法
全ての化学物質及び生物化学的試薬は、市販品を購入し、さらに精製することなく使用した。薄層クロマトグラフィー(TLC)はsilica gel 60 F254 をプレコートしたアルミニウムシート(Merck社)を用いて行い、蛍光クエンチング又はニンヒドリン染色により可視化した。クロマトグラフィーによる精製は、シリカゲル60 N (neutral, 40-50 μm, 関東化学社)上のフラッシュカラムクロマトグラフィーを用いて行った。
【実施例】
【0183】
物理化学的測定: 1H-NMR スペクトルは400 MHz Varian Mercury spectrometerで記録した。ケミカルシフトは、 残留溶媒ピーク又はテトラメチルシラン(δ=0 ppm)により標準化した。 MALDI-TOF MSスペクトルをマトリクスとしてα-シアノ-4-ヒドロキシ桂皮酸(CHCA)又はシナピン酸(SA)を用いてAutoflex III (Bruker Daltonics, Bremen, Germany) で記録した。高分解能マススペクトルをエレクトロスプレーイオン化(ESI)を備えたExactive (Thermo Scientific, CA, USA)で測定した。逆相HPLC (RP-HPLC)をダイオードアレイ及び蛍光検出器並びにYMC-Pack Triat C18又は ODS-Aカラムを備えたHitachi Chromaster systemで測定した。全てのランを0.1% TFA (溶媒 A)及び0.1% 水性 TFA (溶媒 B)をアセトニトリル中に含有する直線グラジエントで行った。
【実施例】
【0184】
合成
スキーム 1. 化合物 1及び8の合成
【実施例】
【0185】
【化27】
JP2015125892A1_000034t.gif
【実施例】
【0186】
反応条件: (a) DMF (N,N-ジメチルホルムアミド)溶媒中のN-(tert-ブトキシカルボニル)-1,2-ジアミノエタン, トリエチルアミン(TEA)、 (b) DCM(ジクロロメタン)溶媒中のTFA (トリフルオロ酢酸)、(c) DCM 溶媒中の3-(クロロスルホニル)ベンゾイルクロリド, TEA、(d) DMF溶媒中のBoc-NH-(CH2)5-NH2・HCl, EDCI・HCl (1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド), HOBt・H2O (1-ヒドロキシベンゾトリアゾール 一水和物), TEA、(e) DCM/DMF溶媒中の1-3, TEA、(f) DCM溶媒中のTFA (トリフルオロ酢酸)、 (g) DMF溶媒中のTEA, SA-OSu
【実施例】
【0187】
【化28】
JP2015125892A1_000035t.gif
【実施例】
【0188】
化合物 1-2
DMF (販売元:和光純薬工業) (8 mL)中の1-1 (385 mg, 1.0 mmol), N-(tert-ブトキシカルボニル)-1,2-ジアミノエタン(販売元:東京化成工業) (320 mg, 2.0 mmol), 及び TEA (販売元:和光純薬工業) (420 μL, 3.1 mmol)の溶液を室温で4時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH = 10 : 1)により精製して化合物1-2 (350 mg, 87 %)を黄色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.96 (br, 1H), 8.70 (s, 1H), 7.43 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.65 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 5.06 (br, 1H), 3.56 (m, 2H), 3.45 (q, J = 6.8 Hz, 4H), 3.36 (m, 2H), 1.24 (t, J = 7.2 Hz, 6H)。
【実施例】
【0189】
化合物 1-3
DCM (販売元:和光純薬工業) (2 mL)中の化合物1-2 (100 mg, 0.25 mmol) 及び TFA (販売元:関東化学) (1 mL)の溶液を室温で4時間撹拌した。溶媒を除去後、DCM/DMF (2mL/2mL)中の残渣を3-(クロロスルホニル)ベンゾイルクロリド(販売元:Acros Organics) (100 mg, 0.40 mmol) 及びTEA(108μL, 0.80 mmol)のDCM (10 mL) 溶液に滴下し、反応混合物を0℃ で1時間撹拌した。 溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: AcOEt : MeOH = 10 : 30 : 1)により粗精製して粗化合物1-3 (62 mg, 49 %) を黄色固体として得、これを直ちに次の反応に使用した。
【実施例】
【0190】
化合物 1-4
Boc-NH-(CH2)5-NH2・HCl (販売元:渡辺化学工業) (1432 mg, 6.0 mmol), 6-ヒドロキシニコチン酸(販売元:和光純薬工業) (696 mg, 5.0 mmol), HOBt・H2O (販売元:渡辺化学工業) (920 mg, 6.0 mmol), EDCI・HCl (販売元:渡辺化学工業) (1150 mg, 6.0 mmol) 及び TEA (4 mL, 30 mmol)のDMF (10 mL)溶液を室温で12時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2 上のフラッシュカラムクロマトグラフィー (CHCl3: MeOH : NH3aq = 100 : 10 : 1)により精製して化合物1-4 (1440 mg, 89 %)を無色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ8.02 (m, 1H), 7.96 (dd, J = 2.8, 9.6 Hz, 1H), 6.02 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.32 (m, 2H), 3.03 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.60 (quin., J = 6.8 Hz, 2H), 1.52 (m, 2H), 1.42 (s, 9H), 1.38 (m, 2H)。
【実施例】
【0191】
化合物 1-5 (1-5-N 及び 1-5-O の混合物)
化合物1-3 (62 mg, 144 μmol) 及び TEA (2.58 mL, 14.8 mmol)のDMF (0.5 mL) 及び DCM (2 mL)溶液を化合物1-4 (5.0 mg, 15 μmol)のDMF (0.5 mL)及びDCM(1mL)溶液に加えた。反応混合物を4時間室温で撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH : NH3aq = 10 : 1)により粗精製して化合物1-5-N及び化合物1-5-O (合計 5 mg, 10 %)の混合物を黄色固体として得た。混合物をさらに精製することなく次の反応に使用した。
【実施例】
【0192】
化合物 1 及び 8
化合物1-5-N 及び化合物1-5-O (10 mg, 12.6 μmol)、TFA (0.5 mL)の混合物の DCM (2 mL) 溶液を室温で3時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSA-OSu (7.5 mg, 25 μmol) 及び TEA (13 μL, 100 μmol)のDMF (100 mL)溶液に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をHPLC で精製して化合物1 (1.2 mg, 11 %) 及び化合物8 (1.6 mg, 14%)を黄色固体として得、その構造は(1)1H-NMR (400 MHz, CD3OD)δ8.80 (d, J= 2.0 Hz, 1H), 8.64 (s, 1H), 8.50 (m, 1H), 8.30 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.18 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.90 (m, 4H), 7.82 (dd, J= 2.8, 9.6 Hz, 1H), 7.74 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.80 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 6.56 (d, J = 2.4 Hz, 1H),6.38 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.65 (m, 2H), 3.61 (m, 2H), 3.51 (q, J = 7.2 Hz, 4H), 3.39 (m, 2H+2H), 1.66 (m, 2H+2H), 1.43 (m, 2H), 1.22 (t, J = 7.2 Hz, 6H).及び(8) 1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ8.63 (s, 1H), 8.57 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.46 (m, 1H), 8.22 (dd, J = 2.6, 8.4 Hz, 1H), 8.16 (m, 1H+1H), 7.93 (m, 4H), 7.73 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 7.48 (d, J= 9.2 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.77 (dd, J = 2.4, 7.2 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 3.68 (m, 2H), 3.61 (m, 2H), 3.51 (q, J = 7.2 Hz, 4H), 3.38 (m, 2H+2H), 1.65 (m, 2H+2H), 1.44 (m, 2H), 1.22 (t, J = 7.2 Hz, 6H).並びにHR-ESI MS m/zcalcd for [M+H]+ 876.2691, found (1)876.2814 及び(8) 876.2747により確認した。1 及び 8を、7とそのO-スルホニル誘導体に基づき同定した。
【実施例】
【0193】
スキーム 2. 化合物2の合成
【実施例】
【0194】
【化29】
JP2015125892A1_000036t.gif
【実施例】
【0195】
反応条件: (a) DCM溶媒中の4-ペンチン-1-アミン, TEA、 (b) DCM溶媒中の 化合物1-4, TEA、 (c) TFA, DCM溶媒、 (d) DMF溶媒中のSA-OSu、TEA。
【実施例】
【0196】
化合物 2-1
3-(クロロスルホニル)ベンゾイルクロリド (287 mg, 1.2 mmol) 及び TEA (280 μL, 2.0 mmol)のDCM (5 mL)溶液にDCM (10 mL)中の4-ペンチン-1-アミン(販売元:Aldrich) (83 mg, 1.0 mmol) 溶液を滴下した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。溶媒の留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: AcOEt = 8 : 1) で精製して化合物2-1 (274 mg, 96 %)を無色オイルとして得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.40 (s, 1H), 8.23 (m, 2H), 8.19 (m, 2H), 7.75 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.87 (br, 1H), 3.66 (m, 2H), 2.39 (m, 1H), 2.14 (m, 1H), 1.93 (quin, J = 6.4 Hz, 1H)。
【実施例】
【0197】
化合物 2-2
化合物1-4 (32 mg, 0.10 mmol)及びTEA(70 μL, 0.50 mmol)のDCM (10 mL)溶液に2-1 (100 mg, 0.35 mmol)のDCM(2 mL)溶液を加えた。反応混合物を5時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH = 10 : 1)により粗精製し、化合物2-2 (N-スルホニル誘導体) 及び O-スルホニル誘導体の混合物(合計25 mg, 44%)を無色オイルとして得た。混合物をさらに精製することなく次の反応に使用した。
【実施例】
【0198】
化合物 2
粗化合物2-2(25 mg, 0.43 mmol)の混合物, TFA(1 mL)のDCM (2mL)溶液を室温で3時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSA-OSu (149 mg, 0.50 mmol) 及びTEA(136 μL, 1.0 mmol)のDMF (3 mL) 溶液に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒の留去後、残渣をHPLC により精製して化合物2 (99 mg, 35 %) を無色オイルとして得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.79 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.85 (dd, J = 2.0, 9.6 Hz, 1H), 7.74 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.30 (m, 4H), 6.42 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.49 (m, 2H), 3.40 (m, 4H), 2.27 (m, 3H), 1.83 (m, 2H), 1.69 (m, 4H), 1.48 (m, 2H). HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+656.1843, found 656.1890.[O型:白色固体:1H-NMR (600 MHz, CD3OD) δ8.58 (d, J= 2.5 Hz, 1H), 8.46 (t, J = 1.9 Hz, 1H), 8.25 (dd, J = 2.4, 8.4 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 7.2 Hz, 1H) 7.93 (m, 4H), 7.74 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 3.49 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.38 (m, 4H), 2.27 (m, 3H), 1.83(quint, J = 7.2 Hz, 2H), 1.66 (m, 4H), 1.45 (m, 2H).HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+656.1843; found 656.1824。
【実施例】
【0199】
スキーム 3. 化合物3の合成
【実施例】
【0200】
【化30】
JP2015125892A1_000037t.gif
【実施例】
【0201】
反応条件: (a) DMF溶媒中の2-(2-アジドエトキシ)エタン-1-アミン、TEA, (b) DMF/50mM HEPES バッファー (pH 7.2)溶媒中の2、テトラキス(アセトニトリル)銅(I) ヘキサフルオロホスフェート, トリス (2-カルボキシエチル)ホスフィン。
【実施例】
【0202】
化合物 3-2
化合物3-1(販売元:Invitrogen) (異性体混合物: 5 mg, 7.8 μmol), TEA (31.4 mg, 312 μmol) 及び 2-(2-アジドエトキシ)エタン-1-アミン (4.9 mg, 21μmol)の混合物のDMF(2 mL)溶液を室温で16時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をHPLC により精製して化合物3-2 (単一異性体: 1.9mg, 38%)黄色固体として得た。MALDI-TOF MS m/z calcd for [M+H]+645, found 646.9により化合物3-2を確認した。
【実施例】
【0203】
化合物 3
DMF (3.5 mL) 及び 50mM HEPES バッファー (pH 7.2) (3 mL)中の化合物2 (0.54 mg, 1.5 μmol), 化合物3-2 (1.9 mg, 3.0 μmol), テトラキス(アセトニトリル)銅(I) ヘキサフルオロホスフェート(販売元:和光純薬工業) (5.5 mg, 15μmol) 及び トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン (販売元:東京化成工業) (8.5 mg, 30 μmol)の混合物の溶液を室温で8時間撹拌した。溶媒の留去後、残渣をHPLCにより精製して化合物3 (242 μg, 6 %)を得た。その構造は、MALDI-TOD MS m/z calcd for [M+Na] + 1324.2, found 1324.2により確認した。
【実施例】
【0204】
スキーム 4. 化合物4の合成
【実施例】
【0205】
【化31】
JP2015125892A1_000038t.gif
【実施例】
【0206】
反応条件: (a) DMF溶媒中のN-Boc-エチレンジアミン, EDCI, HOBt・H2O, TEA、(b) DCM/DMF溶媒中の2-1, TEA、(c) DCM 中のTFA, (d) DMF溶媒中の葉酸-OSu, TEA。
【実施例】
【0207】
化合物 4-1
DMF (10 mL)中のN-Boc-エチレンジアミン(販売元:東京化成工業) (3.2 g, 20 mmol), 6-ヒドロキシニコチン酸 (1391 mg, 10 mmol), HOBt・H2O (2.3 g, 15 mmol), EDCI・HCl (2.9 g, 15 mmol)及びTEA 2.8 mL, 20 mmol)溶液を室温で18時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH : NH3aq = 100 : 10 : 1)により精製して化合物4-1 (2.3 g, 82%)を無色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.03 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.96 (m, 1H), 6.51 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.40 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.24 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 1.40 (s, 9H)。
【実施例】
【0208】
化合物 4-2
化合物2-1 (86 mg, 0.30 mmol)のDCM (3 mL) 溶液にDCM (5 mL)中の化合物4-1 (20 mg, 71 μmol) 及びTEA(28 μL, 0.2 mmol) 溶液を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH = 8 : 1)により精製して化合物4-2 (N-スルホニル誘導体及びO-スルホニル誘導体)を無色オイル状の混合物(合計 20 mg, 49%)として得た。混合物をさらに精製することなく次の反応に使用した。
【実施例】
【0209】
化合物 4
粗化合物4-2 (20 mg, 35 μmol)混合物、TFA (1 mL)のDCM (2 mL) 溶液を室温で3時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣を葉酸-OSu (α及びγ置換体の混合物, 50 mg, 93 μmol) 及び TEA (14 μL, 0.1 mmol)のDMF (2 mL)溶液に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をHPLCで精製して化合物4 (8 mg, 27 %)を無色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (m, 1H), 8.62 (m, 1H), 8.49 (m, 1H), 8.23 (m, 2H), 7.88 (m, 1H), 7.66 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.63 (m, 2H), 6.61 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 6.43 (m, 1H), 4.46 (s, 2H), 4.30 (m, 1H), 3.30 (overlap, 6H), 2.20 (m, 7H), 1.70 (m, 2H). HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+854.2675, found 854.2814。
【実施例】
【0210】
スキーム 5. 化合物5の合成
【実施例】
【0211】
【化32】
JP2015125892A1_000039t.gif
【実施例】
【0212】
反応条件: (a) DMF溶媒中の2-(2-クロロエトキシ)エチル メタンスルホネート, K2CO3, (b) 酢酸溶媒中のHNO3 (発煙)、(c) EtOH溶媒中のFe, HClaq, (d) エタノール溶媒中の酢酸フォルムアミジン、(e)SOCl2溶媒中の DMF (cat.), (f) i-プロパノール溶媒中の3-エチニルアニリン、(g) DMF 溶媒中のピペラジン、(h) DMF溶媒中の6-ヒドロキシニコチン酸, EDCI, HOBt・H2O, TEA、 (i) DCM/DMF溶媒中の化合物2-1, TEA。
【実施例】
【0213】
化合物 5-2
DMF (50 mL)中の化合物5-1 (販売元:和光純薬工業) (8.5 g, 47 mmol), 2-(2-クロロエトキシ)エチル メタンスルホネート (13 g, 65 mmol), 及び炭酸カリウム(販売元:和光純薬工業) (13.8 g, 100 mmol)の混合物を70℃で7時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、次いで撹拌しながら氷水に注いだ。形成された固体を濾別し、冷水で洗浄した。オフホワイトの生成物を酢酸エチル (40 mL)から再結晶して11.3 gの化合物5-2(収率83%)を得た. 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.55 (dd, J = 2.0, 8.4 Hz, 1H), 7.43 (d, J= 2.0 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.80 (m, 3H+3H+2H), 3.73 (m, 2H+2H)。
【実施例】
【0214】
化合物 5-3
発煙硝酸(販売元:和光純薬工業) (830 μL, 20 mmol)を0℃で酢酸 (10 mL)中の化合物5-2 (1.2 g, 4.2 mmol)の撹拌溶液に滴下した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで氷水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機相を水、NaHCO3 水溶液及び ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮して化合物5-3を黄色オイルとして得た(1.3 g, 93%). 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ7.55 (s, 1H), 7.08 (s, 1H), 4.28 (dt, J = 1.6, 4.4 Hz, 2H), 3.96 (m, 3H+2H), 3.91 (s, 3H), 3.84 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.65 (t, J = 6.4 Hz, 2H) 。
【実施例】
【0215】
化合物 5-4
鉄粉末(販売元:和光純薬工業) (1.0 g, 18 mmol)を分割して化合物5-3 (600 mg, 1.8 mmol) のエタノール(30 mL)及び 2M塩酸aq (10 mL)溶液に加えた。混合物を還流下に30分間撹拌した。混合物を次いで室温に冷却し、10% 水酸化ナトリウムでpH8に調整した。形成した固体をろ過により除き、ろ液を真空下に濃縮して残渣を得た。この残渣をジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮して化合物5-4を黄色固体として得た(437 mg, 80%)。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.31 (s, 1H), 6.20 (s, 1H), 5.55 (br, 2H), 4.18 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.92 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.86 (m, 3H+2H), 3.80 (s, 3H), 3.66 (t, J = 2.0 Hz, 2H)。
【実施例】
【0216】
化合物 5-5
エタノール(30 mL)中の化合物5-4 (437 g, 1.4 mmol), 酢酸フォルムアミジン(販売元:和光純薬工業) (750 g, 7.2 mmol)の混合物を5時間還流した。混合物を室温に冷却し、真空下で留去した。残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー (CHCl3: MeOH = 8 : 1)で精製して化合物5-5を褐色固体として得た(314 mg, 73%)。 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ7.96 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.14 (s, 1H), 4.23 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.83 (m, 2H+3H), 3.74 (m, 2H+2H)。
【実施例】
【0217】
化合物 5-6
化合物5-5 (150 mg, 0.50 mmol)をチオニルクロリド(販売元:ナカライテスク) (20 mL)にマグネチックスターラーで撹拌しながら加えた。DMF(100 μL)をゆっくり滴下して、混合物を15時間加熱還流した。大部分の過剰なチオニルクロリドを減圧下に除去し、黄色残渣をクロロホルムに溶解し、飽和炭酸ナトリウム水溶液及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。クロロホルムを減圧下で除去し、生成物5-6 (131 mg, 82%)をオフホワイト固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.87 (s, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.37 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 4.06 (s, 3H), 4.02 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.88 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.70 (t, J = 3.68 Hz, 2H)。
【実施例】
【0218】
化合物 5-7
イソプロパノール(販売元:東京化成工業) (10 mL)中の化合物5-6 (100 mg, 0.32 mmol) 及び 3-エチニルアニリン(販売元:和光純薬工業) (74 mg, 0.63 mmol)の混合物を8時間還流下に撹拌した。混合物を留去し、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH = 8 : 1)により精製し、化合物5-7(115 mg, 90%)を黄色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3+CD3OD): δ 8.58 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.71 (m, 1H), 7.46 (m, 3H), 4.44 (t, J= 4.8 Hz, 2H), 4.06 (s, 3H), 4.05 (t, J= 4.4 Hz, 2H), 3.91 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.71 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.27 (s, 1H)。
【実施例】
【0219】
化合物 5-8
化合物5-7 (100 mg, 0.25 mmol) 及びヨウ化カリウム(販売元:和光純薬工業) (50 mg)をピペラジン(販売元:和光純薬工業) (433 mg, 5 mmol)のDMF(15 mL)溶液に加えた。この溶液を70℃で14時間撹拌した。反応 混合物を留去し、残渣をクロロホルムに溶解し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空下に除去した。粗生成物をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH = 7 : 1)で精製して化合物5-8の白色粉末(76 mg, 68%)を得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.64 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.82 (m, 1H), 7.82 (m, 3H), 4.31 (t, J= 4.8 Hz, 2H), 3.96 (s, 3H), 3.92 (t, J = 4.8 Hz), 3.71 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.42 (m, 4H), 3.09 (s, 1H), 2.62 (t, J= 5.2 Hz, 2H), 2.44 (m, 4H),1.45 (s, 9H)。
【実施例】
【0220】
化合物 5-9
化合物5-8 (70 mg, 0.16 mmol), 6-ヒドロキシニコチン酸(28 mg, 0.20 mmol), HOBt・H2O (31 mg, 0.20 mmol), EDCI・HCl (38 mg, 0.20 mmol) 及び TEA (174 μL, 1.0 mmol)のDMF (5 mL)溶液を室温で8時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH : NH3aq = 80 : 10 : 1)で精製し、化合物5-9 (52 mg, 57%)を無色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.45 (s, 1H), 7.91 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 7.77 (m, 1H+1H), 7.68 (m, 1H), 7.58 (dd, J= 2.4, 9.6 Hz, 1H), 7.37 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.27 (m, 1H), 7.16 (s, 1H), 6.50 (d, J = 9.6 Hz, 1H) 4.32 (m, 2H), 4.01 (s, 3H), 3.95 (m, 2H), 3.87 (m, 2H), 3.72 (m, 4H), 3.71 (s, 1H), 3.03 (m, 2H), 2.99 (m, 4H)。
【実施例】
【0221】
化合物 5
化合物5-9 (15 mg, 26 μmol)及びTEA(28 μL, 200 μmol)のDCM (5 mL)溶液に2-1 (29 mg, 100 μmol)のDCM (2 mL) 溶液を加えた。反応混合物を室温で5 時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をHPLCで精製して化合物5 (1.1 mg, 5 %)を無色固体として得た。その構造は、HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+ 818.2967, found 818.2982により確認した。
【実施例】
【0222】
スキーム 6. 化合物6の合成
【実施例】
【0223】
【化33】
JP2015125892A1_000040t.gif
【実施例】
【0224】
反応条件: (a) DMF溶媒中のNHS, EDCI, (b) DMF溶媒中のN-Boc- 2,2'-(エチレンジオキシ)ジエチルアミン, TEA、(c) DCM溶媒中の TFA, (d) DMF溶媒中の6-ヒドロキシニコチン酸、EDCI, HOBt・H2O, (e) DCM溶媒中の化合物2-1, TEA。
【実施例】
【0225】
化合物 6-1
インドメタシン(販売元:東京化成工業) (3.58 g, 10 mmol), NHS(販売元:東京化成工業) (2.3 g, 20 mmol) 及び EDCI・HCl (3.8 g, 20 mmol)のDMF (20 mL)溶液を室温で3 時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和NaHCO3aq及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空下に除去し、化合物6-1(4.5 g, 99 %)を無色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.65 (m, 4H), 7.11 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.93 (d, J= 8.8 Hz, 1H), 6.72 (dd, J = 2.4, 9.2 Hz, 1H), 4.23 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 2.79 (s, 4H), 2.42 (s, 3H)。
【実施例】
【0226】
化合物 6-2
化合物6-1 (341 mg, 0.75 mmol), N-Boc- 2,2'-(エチレンジオキシ)ジエチルアミン(販売元:Aldrich) (124 mg, 0.50 mmol) 及び TEA (140 μL, 1.0 mmol)のDMF (8 mL)溶液を3時間室温で撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH = 20 : 1)で精製し、化合物6-2(270 mg, 92 %)を無色アモルファスとして得た。1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.67 (m, 2H), 7.48 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.85 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.68 (dd, J = 2.4, 9.2 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.64 (s, 2H), 3.45 (m, 10H), 3.24 (q, J = 5.2 Hz, 2H), 2.39 (s, 3H), 1.43 (s, 9H)。
【実施例】
【0227】
化合物 6-3
化合物6-2 (100 mg, 0.17 mmol), TFA (1 mL)のDCM (3 mL)溶液を室温で3時間撹拌した 。溶媒を留去後、残渣を6-ヒドロキシニコチン酸(28 mg, 0.20 mmol), HOBt・H2O (31 mg, 0.20 mmol), EDCI・HCl (35 mg, 0.18 mmol) 及び TEA (70 μL, 0.50 mmol)のDMF(3 mL)溶液に加えた。反応混合物を室温で16 時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH : NH3aq = 150 : 10 : 1)で精製して化合物6-3 (65 mg, 63 %)を淡黄色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ7.97 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.91 (dd, J = 2.8, 9.6 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.53 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.98 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.64 (dd, J = 2.8, 9.2 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.60 (s, 2H), 3.55 (m, 8H), 3.45 (m, 2H), 3.63 (m, 2H), 2.28 (s, 3H)。
【実施例】
【0228】
化合物 6
化合物6-3 (10 mg, 16 μmol) 及び TEA (14 μL, 100 μmol)のDCM (2.5 mL)溶液に化合物2-1 (17 mg, 60 μmol)のDCM (2.5 mL) 溶液を加えた。反応混合物を2 時間室温で撹拌した。溶媒を留去後、残渣をHPLCにより精製して化合物6(4.4 mg, 32 %)を淡黄色固体として得た。構造は、HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+ 858.2570, found 858.2598により確認した。
【実施例】
【0229】
スキーム 7. 化合物7の合成
【実施例】
【0230】
【化34】
JP2015125892A1_000041t.gif
【実施例】
【0231】
反応条件: (a) DMF溶媒中のN-Cbz-エチレンジアミン, EDCI, HOBt・H2O, TEA, (b) DCM/DMF 溶媒中の化合物2-1, TEA。
【実施例】
【0232】
化合物 7-1
6-ヒドロキシニコチン酸(278 mg, 2.0 mmol), N-Cbz-エチレンジアミン(販売元:東京化成工業) (583 mg, 3.0 mmol), HOBt・H2O (382 mg, 2.5 mmol), EDCI・HCl (479 mg, 2.5 mmol) 及び TEA (700 μL, 5.0 mmol)のDMF(10 mL)溶液を室温で16 時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH : NH3aq = 100 : 10 : 1)により精製して化合物7-1 (499 mg, 79 %)を無色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (t, br, J = 5.2 Hz, 1H), 7.94 (d, J= 2.4 Hz, 1H), 7.80 (dd, J = 2.8, 6.0 Hz, 1H), 7.31 (m, 5H), 6.32 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.99 (s, 2H), 3.23 (q, J =5.6 Hz, 2H), 3.11 (q, J = 5.6 Hz, 2H)。
【実施例】
【0233】
化合物 7
化合物7-1 (15 mg, 48 μmol)及びTEA(140 μL, 1.0 mmol)のDCM (2 mL)及びDMF(0.5 mL)溶液に化合物2-1 (57 mg, 200 μmol)のDCM (2mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で2 時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をHPLCにより精製して化合物7 (10 mg, 38 %)を無色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.69 (m, 1H), 8.44 (m, 1H), 8.18 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.12 (dd, J = 2.0, 8.4 Hz, 1H), 7.72 (dd, J = 2.4, 9.6 Hz, 1H), 7.65 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.18 (m, 5H), 6.31 (d, 9.6 Hz, 1H), 4.99 (s, 2H), 3.38 (m, 2H+2H), 3.24 (m, 2H), 2.20 (m, 1H+2H), 1.73 (m, 2H). HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+ 565.1751, found 565.1790. O-スルホニル誘導体も無色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.83 (br, 1H), 8.69 (br, 1H), 8.57 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.47 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 8.23 (dd, J = 2.4, 8.4 Hz, 1H), 8.17 (m, 2H), 7.73 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.29 (m, 6H), 5.04 (s, 2H), 3.49 (m, 2H+2H), 3.34 (m, 2H), 2.28 (m, 1H+2H), 1.83 (quin., J = 7.2 Hz, 2H). HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+565.1751, found 565.1620。
【実施例】
【0234】
スキーム 8. 化合物11の合成
【実施例】
【0235】
【化35】
JP2015125892A1_000042t.gif
【実施例】
【0236】
反応条件: (a) DMF溶媒中の4-ペンチン-1-オール, DMAP (cat.), TEA, (b) DCM溶媒中のTFA, (c) DMF溶媒中のSA-OSu, TEA。
【実施例】
【0237】
化合物 11-2
化合物11-1 (273 mg, 0.67 mmol), DMAP (2 mg) 及び TEA (300 μL, 2.1 mmol)のDMF(5 mL)溶液に4-ペンチン-1-オール(販売元:和光純薬工業) (67 mg, 0.80 mmol) のDCM (2 mL) 溶液を加えた。反応混合物を室温で4 時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH = 25 : 1)により精製して化合物11-2 (240 mg, 79 %)を無色アモルファスとして得た後、直ちに次の反応に使用した。
【実施例】
【0238】
化合物 11
化合物11-2 (100 mg, 0.22 mmol) 及び TFA (1 mL)のDCM (3 mL)溶液室温で3時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSA-OSu (75 mg, 0.25 mmol) 及びTEA (140 μL, 1.0 mmol)のDMF (3 mL)溶液に加えた。反応混合物を室温で1 時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH = 10 : 1)により精製して化合物11 (81 mg, 69 %)を無色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.19 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.96 (m, 1H+4H), 7.44 (d, J = 1.2 Hz, 1H),4.53 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.40 (m, 2H), 3.22 (m, 2H), 2.38 (m, 2H), 2.28 (m, 1H), 2.01 (m, 2H), 1.66 (m, 2H), 1.53 (m, 2H), 1.44 (m, 2H). HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+ 536.1520, found 536.1532。
【実施例】
【0239】
スキーム 9. 化合物13の合成
【実施例】
【0240】
【化36】
JP2015125892A1_000043t.gif
【実施例】
【0241】
反応条件: (a) DCM溶媒中のTEA、(b)DMF溶媒中のTEA。
【実施例】
【0242】
化合物13-2
DCM(5 mL)中の4-Pentyn-1-ol (100 μL, 1.1 mmol) およびTEA (700 μL)に炭酸 N,N'- ジスクシンイミジル (販売元:東京化成工業)(769 mg, 3.0 mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。それを飽和NaHCO3水溶液とDCMで抽出し、その有機相をブラインで洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、濃縮することで粗精製の化合物13-2 (202 mg, 82%)を得た。これを直ちに次の反応に使用した。
【実施例】
【0243】
化合物 13
化合物13-1(25 mg, 64 μmol), 化合物13-2 (22 mg, 96 μmol) 及び TEA (140 μL, 1,0 mmol)のDMF(5 mL)溶液を室温で3 時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3: MeOH = 10 : 1) により精製して化合物13 (23 mg, 72 %)を無色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.35 (m, 1H), 8.13 (dd, J = 2.0, 6.4 Hz, 1H), 8.05 (dd, J = 2.0, 8.0 Hz, 1H), 7.96 (m, 4H), 7.72 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.82 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.44 (m, 2H+2H), 2.22 (m, 2H), 3.02 (m, 1H), 1.80 (m, 2H), 1.68 (m, 2H+2H), 1.48 (m, 2H). HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+504.1911, found 504.1947。
【実施例】
【0244】
スキーム 10. 化合物14の合成
【実施例】
【0245】
【化37】
JP2015125892A1_000044t.gif
【実施例】
【0246】
反応条件: (a) DMF溶媒中の6-ヒドロキシニコチン酸, EDCI・HCl, HOBt・H2O, TEA、b) DMF溶媒中のTEA, SA-OSu、(c)DMF/DCM溶媒中のTEA、(d) DCM溶媒中のTFA、(e) DMF溶媒中のTEA。
【実施例】
【0247】
化合物 14-2
DMF(5 mL)中の 化合物14-1 (塩酸塩; 30 mg, 93 μmol), 6-ヒドロキシニコチン酸 (25 mg, 186 μmol), HOBt・H2O (26 mg, 167 μmol), EDCI・HCl (32 mg, 167 μmol) および TEA (0.7 mL) の溶液を室温で8時間撹拌した。溶媒を留去し、その残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3 : MeOH : AcOH = 80 : 10 : 1 to 30 : 10 : 1)により精製して、化合物14-2 (31 mg, 82 %) を淡黄色固体として得た。 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.63 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 8.21 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 7.96 (m, 1H+2H), 7.87 (m, 2H+1H), 7.46 (br,2H), 6.30 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.24 (q, J = 6.4 Hz, 2H),3.18 (q, J = 6.4 Hz, 2H), 1.52 (m, 2H+2H), 1.31 (m, 2H)。
【実施例】
【0248】
化合物14-4
DMF (3 mL) 中の化合物14-2 (6 mg, 15 μmol) 及び TEA (0.5 mL) の溶液を、DCM (2 mL)中の 化合物14-3 (18 mg, 50 μmol) の溶液に添加した。その反応溶液を室温で8h撹拌した。溶媒を留去し、その残渣をSiO2上のフラッシュカラムクロマトグラフィー (CHCl3 : MeOH = 5 : 1) で精製し、粗精製の化合物14-4を得た後、さらにHPLCで精製して化合物 14-4 (3 mg, 27 %) を白色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.79 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.30 (m, 1H), 8.20 (m, 1H), 7.93 (m, 4H), 7.85 (dd,J = 2.4, 9.6 Hz, 1H), 7.74 (t, J= 8.2 Hz, 1H), 6.42 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.44 (m, 2H+2H+2H), 3.26 (m, 2H), 1.71 (m, 2H+2H), 1.48 (m, 2H), 1.38 (s, 9H)。
【実施例】
【0249】
化合物14
DCM (1 mL)中の化合物 14-4 (3.0 mg, 4.1 μmol) にTFA (1 mL) を添加し、室温で3h撹拌した。溶媒を留去後、その残渣を、DMF (1 mL)中の化合物14-5 (8.0 mg, 14 μmol) および TEA (100 μL) 溶液に添加し、室温で1時間撹拌した。溶媒を留去後、その残渣をHPLCで精製し、化合物 14 (0.54 mg, 12 %) を白色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.77 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.29 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.20 (m, 1H+1H), 7.91 (m, 4H), 7.81 (dd, J = 2.4, 8.4 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.81 (s, 2H), 6.88 (m, 2H+2H), 6.37 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.67 (m, 2H+2H), 3.38 (m, 2H+2H), 2.28 (s, 6H), 1.64 (m, 2H+2H), 1.44 (m, 2H). HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+ 1075.2484, found 1075.2455。
【実施例】
【0250】
スキーム 11. 化合物15の合成
【実施例】
【0251】
【化38】
JP2015125892A1_000045t.gif
【実施例】
【0252】
反応条件: (a) DMF溶媒中のTEA。
【実施例】
【0253】
DMF (2 mL)中の化合物14-1 (5 mg, 16 μmol), 化合物15-1 (10 mg, 19 μmol) および TEA (300 μL) の溶液を室温で1時間撹拌した。溶媒を留去後、その残渣をSiO2 上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3 : MeOH : NH3aq= 90 : 10 : 1) で精製し、化合物 15 (2 mg, 18 %) を赤色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.76 (m, 1H), 8.22 (dd, J = 2.0, 8.0 Hz, 1H), 7.95 (m, 4H), 7.49 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.12 (m, 2H), 7.06 (m, 2H), 6.99 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 3.45 (m, 4H), 3.30 (s, 12H), 1.75 (m, 4H), 1.53 (m, 2H). HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+698.2643, found 698.2689。
【実施例】
【0254】
生物化学実験: SDS-PAGE 及びウェスタンブロッティングをBio-Rad Mini-Protean III 電気泳動装置を用いて行った。蛍光及び化学発光シグナルを520DF30フィルター(ChemiDoc, Bio-Rad laboratory)及びImagequant LAS 4000 (GE Healthcare)を備えたChemiDoc XRS system で検出した。
【実施例】
【0255】
CA1&CA2の試験管内標識
CA1&CA2 (5 μM)をHEPES バッファー (50 mM, pH 7.4, 100mM NaCl)中のEZA (100 μM)の存在下又は非存在下にLDSP(Ligand-directed N-Sulfonyl Pyridone)試薬 (10 μM)を添加し、37 ℃で24時間インキュベートした。任意の時間で採取し、その標識率をMALDI-TOF MS 及び SDS-PAGEで決定した。
【実施例】
【0256】
Dc 標識 CA1&2のペプチドマッピング
HEPES バッファー (50 mM, pH 7.2)中のCA1又はCA2(10 μM) 及び 化合物1 (20 μM)の溶液を37℃で12時間インキュベートした。標識CA1又はCA2をサイズ排除クロマトグラフィー (TOYOPEARL HW-40F) で精製した。限外ろ過による濃縮後(Centricon Ultracel YM-10, Millipore), 溶液を尿素 (2 M)の存在下にリシルエンドペプチダーゼ(LEP) (LEP/蛋白質= 1/3 (w/w))と37℃で8 時間インキュベートした。消化されたサンプルをRP-HPLC (カラム; YMC-Pack Triat C18, 250×4.6 mm, 移動相; CH3CN (0.1% TFA含有) : H2O (0.1% TFA含有) = 5 : 95 to 55 : 45 (100分間にわたる直線グラジエント), 流量; 1.0 mL/min, 検出; UV (220-600 nm)にかけた。ペプチドマッピングのために、標識フラグメントをMALDI-TOF MS/MSによりさらに分析した。
【実施例】
【0257】
細胞培養: MCF7, A431 及び RAW264.7 細胞は10% FBS、ペニシリン (100 units/mL) 及び ストレプトマイシン(100 μg/mL)を添加したDulbecco’s Modified Eagle Medium (DMEM, 4.5 g of glucose/L)培地中で、5% CO2の湿潤雰囲気下に培養した。KB細胞は10% FBS, ペニシリン (100 units/mL) 及びストレプトマイシン(100 μg/mL)を添加したRPMI-1640(葉酸非添加)培地で培養した。全ての実験について、細胞はサブコンフルエント(< 80%)からトリプシン-EDTA 溶液または細胞スクレーパー法で回収し、新鮮な培地に再懸濁した。継代培養は2-3日毎に行った。
【実施例】
【0258】
哺乳類細胞における内因性タンパク質標識
CA2 標識
MCF7 細胞 (1ディッシュ当たり2×105 細胞)を FBS不含DMEM 中に化合物2 (10 μM) 添加して、EZA (100 μM)の存在下又は非存在下に37 ℃で培養した。 20時間後、細胞をPBSで3回洗浄し、氷上で1%プロテアーゼ阻害剤カクテルセット III (Calbiochem(登録商標))を含有するRIPA (放射免疫沈降アッセイ) バッファーを用いて溶解した。遠心分離(13,500rpm, 10min)後、上清をBiotin-O3-N3 とクリック条件 (BPAA, TCEP, Cu+)下に2時間反応させた。得られた溶液を2 × SDS-PAGEバッファー (pH 6.8, 125 mM トリス・HCl, 20% グリセロール, 4% SDS 及び 0.01% ブロモフェノールブルー, 100mM DTT) と混合し、室温で30分間ボルテックスした。得られたサンプルをSDS-PAGEで展開し、Immun-Blot PVDF 膜 (Bio-Rad)に転写した。標識生成物をSAv-HRP (Invitrogen社, ×5000)で検出した。CA2の免疫検出を抗-CA2 抗体 (Abcam社) 及び 抗-ウサギIgG抗体-HRP複合体(GE Healthcare社, ×5000)を用いて行った。HRPシグナルを、ECLプライムウェスタンブロッティング検出試薬(GE Healthcare)を用いてLAS 4000 imaging system (FujiFilm社)で検出した。
【実施例】
【0259】
免疫沈降剤法によるCA2の同定
標識及びクリック反応後、得られた各サンプルをProtein A セファロース4 Fast flow (GE healthcare社)で30分間前処理した。次に、サンプルを抗-CA2抗体と4℃で1時間インキュベートし、次いでProtein A セファロース4 Fast flowを加えてさらに4℃で8時間インキュベートした。セファロースをRIPA3回及びPBS(-)で1回洗浄した。タンパク質を200 mM DTT含有5×SDS-PAGE サンプルバッファーで溶出し、5分間ヒートブロックで煮沸し、SDS-PAGEで分離してSAv-HRP (Invitrogen社, ×5000)で分析した。
【実施例】
【0260】
CA12 標識
MCF7 細胞 (1ディッシュ当たり2×105 細胞)をEZA (100 μM)の存在下又は非存在下で3(1 μM)を含有するFBS 不含DMEM中37 ℃でインキュベートした。6時間後、細胞をPBSで3回洗浄し、氷上で1% プロテアーゼ阻害剤カクテルセットIIIを含有するRIPA バッファーを用いて溶解した。遠心分離後(13,500rpm, 10min)、上清を2×SDS-PAGE ローディングバッファーと混合し、室温で30分間ボルテックスした 。サンプルをSDS-PAGE で展開し、Immun-Blot PVDF 膜に転写した。抗-Alexa488 抗体 (Abcam社, ×1000) 及び 抗-ウサギIgG抗体-HRP 複合体(GE Healthcare)を用いて検出した。CA12の検出を抗-CA12抗体(cellsignaling社,×1000) 及び 抗-ウサギIgG抗体-HRP複合体(GE Healthcare社, ×5000)を用いて行った。 HRPシグナルをLAS 4000 imaging systemで検出した。
【実施例】
【0261】
FR 標識
KB 細胞 (1ディッシュ当たり2×105 細胞) を葉酸不含RPMI-1640中で、化合物4(1 μM)を添加し、葉酸 (100 μM)の存在下又は非存在下37 °Cでインキュベートした。20時間後、細胞をPBSで3回洗浄し、氷上で1% プロテアーゼ阻害剤カクテルセットIIIを含有するRIPA バッファーを用いて溶解した。Biotin-O3-N3とのクリック反応後、得られた溶液を2×SDS-PAGE ローディングバッファーと混合し、30分間室温でボルテックスした。サンプルをSDS-PAGE で展開し、Immun-Blot PVDF 膜に転写した。標識された生成物をSAv-HRP (Invitrogen社, ×5000)を用いて検出した。FRの免疫検出を抗-FR 抗体 (Abcam社,×500) 及び 抗-ウサギ IgG 抗体-HRP 複合体 (GE Healthcare社, ×5000)を用いて行った。HRP シグナルをLAS 4000 imaging systemで検出した。
【実施例】
【0262】
EGFR 標識
DMEM中 37℃で48時間プレインキュベートしたA431細胞(1ディッシュ当たり2×105細胞)を、化合物5 (5 μM)を添加したFBS 不含DMEM中37 °Cでエルロチニブ(erlotinib) (20 μM)の存在下又は非存在下でインキュベートした。8時間後、細胞をPBSで三回洗浄し、氷上で1% プロテアーゼ阻害剤カクテルセットIIIを含有するRIPA バッファーを用いて溶解した。 Biotin-O3-N3とのクリック反応後、得られた溶液を2×SDS-PAGEローディングバッファーと混合し、室温で30分間ボルテックスした。サンプルをSDS-PAGEにより展開し、Immun-Blot PVDF膜に転写した。標識生成物をSAv-HRP (Invitrogen社, ×5000)で検出した。EGFRの免疫検出を抗-EGFR抗体(cellsignaling社,×1000) 及び 抗ウサギIgG抗体-HRP複合体(GE Healthcare社, ×5000)を用いて行った。HRPシグナルをLAS 4000 imaging systemで検出した。
【実施例】
【0263】
COX2 標識
RAW264.7 細胞 (1ディッシュ当たり2×105 細胞) をLPS含有/不含DMEM(1 ng/mL)中37℃で12時間プレインキュベートし、化合物6 又は7 (各5 μM)を添加したDMEM中37℃でインキュベートした。12時間後、細胞をPBSで三回洗浄し、氷上で1% プロテアーゼ阻害剤カクテルセットIIIを含有するRIPA バッファーを用いて溶解した。内因性ビオチン化タンパク質をNeutrAvidin固定化タンパク質ビーズ(Thermo社)と4℃で1時間インキュベートすることにより予め除いた。ビーズの除去後、Biotin-O3-N3とのクリック反応を2時間行った。得られた溶液をCA2と同様な方法でCOX2 抗体 (Abcam社) と免疫沈降した。サンプルをSDS-PAGE で展開し、Immun-Blot PVDF膜に転写した。標識生成物をSAv-HRP (Invitrogen社, ×5000)で検出した。COX2の免疫検出を抗-COX2抗体 (Abcam社,×1000) 及び 抗-ウサギ IgG 抗体-HRP 複合体 (GE Healthcare社, ×5000)を用いて行った。HRP シグナルを LAS 4000 imaging systemで検出した。
【実施例】
【0264】
細胞内CA2のFRETセンサー化によるリガンドスクリーニング
MCF7細胞(1ディッシュ当たり1×105個)をガラスボトムディッシュに播種し、24時間 FBS含有DMEM培地中で培養した。細胞を洗浄し、AcFl-SP-SAを1 μM含むDMEM培地(FBS不含)で細胞内CA2を6時間標識化した。細胞を洗浄し、TMR-SAを5 μM含むDMEM培地(FBS不含)で6時間培養した。さらに洗浄することで、細胞内CA2のFRETセンサーとした。そこに、EZAを100μMあるいはDMSOを添加し、共焦点レーザー顕微鏡を用いて、TMR蛍光/フルオレセイン蛍光の変化を10分あるいは30分間測定した。
【実施例】
【0265】
化合物2、2a、2b、2c
化合物2、2a、2b、2cについて、N-スルホニルピリドン(N-SP)及びO-スルホニルピリジニウム(O-SP)の基本構造を以下に示す。
【実施例】
【0266】
【化39】
JP2015125892A1_000046t.gif
【実施例】
【0267】
化合物2(無置換)において、Y3で表される環原子がNである(ピリジン環→ピラジン環)化合物2a、R4がClである化合物2b、R4がOCH3である化合物2cを以下のように合成した。
化合物2a: スキーム12でT1として記載
化合物2b: スキーム13でT2として記載
化合物2c: スキーム14でT3として記載
なお、化合物2-1は、スキーム2で示されている。
【実施例】
【0268】
【化40】
JP2015125892A1_000047t.gif
【実施例】
【0269】
【化41】
JP2015125892A1_000048t.gif
【実施例】
【0270】
反応条件: (a) Boc-NH-(CH2)5-NH2, EDCI・HCl, HOBt・H2O, TEA in DCM/DMF, (b) TFA in DCM, (c) SA-OSu, TEA in DMF, (d) 化合物2-1, TEA in DCM/DMF。
【実施例】
【0271】
化合物T1-1の合成
乾燥DMF (5 mL) / 乾燥 DCM (10 mL)中の5-ヒドロキシ-2-ピラジンカルボン酸(307 mg, 2.2 mmol), EDCI・HCl (427 mg, 2.2 mmol)及びHOBt・H2O (341 mg, 2.2 mmol)の撹拌溶液にN-Boc-1,5-ジアミノペンタン (366 mg, 1.8 mmol)及びTEA (757 μL, 5.4 mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。次いで溶媒を留去し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3 / MeOH = 9 / 1 + 1% NH3 aq)で精製し、化合物T1-1 (446.4 mg, 1.4 mmol, 76%)を黄色粉末として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ8.02 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 6.57 (br, 1H), 3.37 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.03 (q, J = 6.4 Hz, 2H), 1.61 (quint, J = 7.6 Hz, 2H), 1.50 (quint, J = 7.2 Hz, 2H), 1.34-1.41 (m, 11H)。
【実施例】
【0272】
化合物T1-2の合成
DCM (4 mL)中の化合物T1-1 (60.7 mg, 0.19 mmol)の撹拌溶液にTFA (1 mL)を加えた。反応混合物を室温で0.5時間撹拌し、真空中で乾燥した。粗製物を乾燥 DMF (1 mL)中のSA-OSu (83.3 mg, 0.28 mmol)及びTEA (265 μL, 1.9 mmol)に加えた。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。次いで溶媒を留去し、得られた混合物をシリカゲルカラム クロマトグラフィー(CHCl3 / MeOH = 7 / 1 + 1% AcOH)でほぼ精製し、粗化合物T1-2 (98.5 mg, 0.24 mmol, 126%)を無色オイルとして得た。1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ8.62 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 8.33 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.94 (m, 4H), 7.46 (br, 1H), 3.19-3.26 (m, 4H), 1.47-1.56 (m, 4H), 1.26-1.33 (m, 2H)。
【実施例】
【0273】
T1の合成
乾燥 DMF (1.5 mL)及びTEA (66 μL, 0.47 mmol)中の化合物T1-2 (19.3 mg, 47 μmol)の撹拌溶液に化合物2-1 (18.1 mg, 63 μmol)の乾燥 DCM (0.4 mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。留去後、粗製物をRP-HPLC (カラム; YMC-Pack ODS-A, 250×20 mm, 移動相; H2O(0.1% TFAを含む) : CH3CN (0.1% TFAを含む) = 65 / 35 → 60 / 40 (60分かけて直線勾配), 流速; 9.999 mL/min, 検出; UV (220 nm))で精製し、化合物T1-N (0.81 mg, 1.2 μmol, 2.7%)及び化合物T1-O (1.1 mg, 1.7 μmol, 3.6%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CD3OD): T1-N δ 8.81 (br, 1H), 8.63-8.65 (m, 2H), 8.57 (s, 1H), 8.34 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.92 (m, 4H), 7.77 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 3.49 (m, 2H), 3.40-3.43 (m, 4H), 2.26-2.30 (m, 3H), 1.82 (quint, J= 6.8 Hz, 2H), 1.66 (m, 4H), 1.45 (quint, J= 7.2 Hz, 2H). T1-Oδ8.83 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.53 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.49 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 8.21 (m, 2H), 7.94 (m, 4H), 7.77 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 3.49 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.37-3.44 (m, 4H), 2.24-2.31 (m, 3H), 1.84 (quint, J= 6.8 Hz, 2H), 1.64-1.71 (m, 4H), 1.45 (m, 2H).
【実施例】
【0274】
【化42】
JP2015125892A1_000049t.gif
【実施例】
【0275】
反応条件: (a) Boc-NH-(CH2)5-NH2, EDCI・HCl, HOBt・H2O, TEA in DCM/DMF, (b) TFA in DCM, (c) SA-OSu, TEA in DMF, (d) 化合物2-1, TEA in DCM/DMF。
【実施例】
【0276】
化合物T2-1の合成
乾燥 DMF (10 mL)中の5-クロロ-6-ヒドロキシニコチン酸(280 mg, 1.6 mmol), EDCI・HCl (309 mg, 1.6 mmol)及びHOBt・H2O (246 mg, 1.6 mmol)の撹拌溶液にN-Boc-1,5-ジアミノペンタン (272 mg, 1.3 mmol)及びTEA (561 μL, 4.0 mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。DCM (6 mL)で希釈後、反応混合物を室温でさらに1時間撹拌した。次いで溶媒を留去し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2 / MeOH = 9 / 1 + 1% NH3 aq)で精製して化合物T2-1 (232 mg, 0.65 mmol, 49%) を白色粉末として得た。1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ8.24 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.74 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.16 (q, J = 6.4 Hz, 2H), 2.87 (q, J = 6.4 Hz, 2H), 1.44 (quint, J = 7.3 Hz, 2H), 1.34-1.37 (m, 11H), 1.23 (m, 2H)。
【実施例】
【0277】
化合物T2-2の合成
DCM (4 mL)中の化合物T2-1 (36.5mg, 0.10 mmol)の撹拌溶液にTFA (1 mL)を加えた。反応混合物を室温で0.5時間撹拌し、真空中で乾燥した。粗製物を乾燥 DMF (1 mL)中のSA-OSu (47.0 mg, 0.16 mmol)及びTEA (140 μL, 1.0 mmol)に加えた。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。次いで溶媒を留去し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3 / MeOH = 6 / 1 + 1% AcOH)で精製して化合物T2-2 (25.8 mg, 59 μmol, 59%)を白色粉末として得た。1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ8.61 (t, J= 5.6 Hz, 1H), 8.19 (br, 1H), 8.06 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.90 (m, 4H), 7,45 (br, 2H), 3.15-3.20 (m, 4H), 1.48-1.55 (m, 4H), 1.32 (q, J = 7.4 Hz, 2H)。
【実施例】
【0278】
化合物T2の合成
To a stirred solution of乾燥 DMF (1 mL) 及びTEA (30 μL, 0.21 mmol)中の化合物T2-2 (9.1 mg, 21 μmol)の撹拌溶液に化合物2-1 (7.5 mg, 26 μmol)の乾燥DCM (3.5 mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で0.5時間撹拌した。留去後、粗製物をRP-HPLC (カラム; YMC-Pack ODS-A, 250×20 mm, 移動相; H2O(0.1% TFAを含有) : CH3CN (0.1% TFAを含有) = 65 / 35 → 60 / 40 (60分かけて直線勾配), 流速; 9.999 mL/min, 検出; UV (220 nm))により精製し、化合物T2-N (1.1 mg, 1.6 μmol, 7.6%)及び化合物T2-O (0.46 mg, 0.67 μmol, 3.2%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CD3OD): T2-Nδ8.80 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.55 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.94 (m, 4H), 7.77 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 3.50 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.37-3.42 (m, 4H), 2.27-2.31 (m, 3H), 1.84 (quint, J = 6.8 Hz, 2H), 1.69 (br, 4H), 1.48 (quint, J = 7.2 Hz, 2H). T2-Oδ8.53-8.54 (m, 2H), 8.36 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.22 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 7.94 (m, 4H), 7.77 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 3.50 (m, 2H), 3.37-3.40 (m, 4H), 2.25-2.31 (m, 3H), 1.84 (quint, J = 7.2 Hz, 2H), 1.65-1.69 (m, 4H), 1.46 (m, 2H).
【実施例】
【0279】
【化43】
JP2015125892A1_000050t.gif
【実施例】
【0280】
反応条件: (a) Boc-NH-(CH2)5-NH2, EDCI・HCl, HOBt・H2O, TEA in DCM/DMF, (b) 化合物2-1, TEA in DCM/DMF, (c) TFA in DCM, (d) SA-OSu, TEA in DMF。
【実施例】
【0281】
化合物T3-1の合成
乾燥 DCM (5 mL) / 乾燥 DMF (5 mL)中の6-ヒドロキシ-5-メトキシニコチン酸 (373 mg, 2.2 mmol), EDCI・HCl (426 mg, 2.2 mmol)及びHOBt・H2O (345 mg, 2.3 mmol)の撹拌溶液にN-Boc-1,5-ジアミノペンタン塩酸塩(309 mg, 1.9 mmol)及びTEA (796 μL, 5.7 mmol)を加えた。反応混合物を室温で4.5時間撹拌した。次いで溶媒を留去し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3 / MeOH = 9 / 1 + 1% NH3 aq)により精製して化合物T3-1(652 mg, 1.8 mmol, 95%)を黄色固体として得た。 1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ7.65 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.30-3.61 (m, 2H), 3.03 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.61 (quint, J = 7.6 Hz, 2H), 1.50 (quint, J = 8.0 Hz, 2H), 1.33-1.41 (m, 11H)。
【実施例】
【0282】
化合物T3-2の合成
乾燥DMF (0.3 mL)及びTEA (140 μL, 1.0 mmol)中の化合物T3-1 (35.6 mg, 0.1 mmol)の撹拌溶液に化合物2-1 (75.4 mg, 0.3 mmol)の乾燥DCM(0.5 mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を留去し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3 / MeOH = 15 / 1)で精製して化合物T3-2-Nと化合物T3-2-Oの混合物(52.6 mg, 87μmol, 87.0%)を無色オイルとして得た。
【実施例】
【0283】
化合物T3の合成
DCM (0.5 mL)中の化合物T3-2-Nと化合物T3-2-Oの混合物(26.3mg, 44 μmol)の撹拌溶液にTFA (0.2 mL)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、真空中で乾燥した。粗製物を乾燥DMF (0.5 mL)中のSA-OSu(23.2 mg, 78 μmol)とTEA (121 μL, 0.87 mmol)に加えた。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。留去後、粗製物をRP-HPLC (カラム; YMC-Pack ODS-A, 250×20 mm, 移動相;H2O(0.1% TFAを含む) : CH3CN (0.1% TFAを含む) = 80 / 20 → 40 / 60 (60分かけた直線勾配), 流速; 9.999 mL/min, 検出; UV (220 nm)) で精製して化合物T3-N (2.53 mg, 3.7 μmol, 8.4%)と化合物T3-O (1.0 mg, 1.5 μmol, 3.4%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CD3OD): T3-Nδ8.80 (br, 1H), 8.54 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 8.46 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.28 (d, J = 8.0 Hz 1H), 8.19 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.91 (m, 4H), 7.74 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.49 (m, 2H), 3.38-3.44 (m, 4H), 2.25-2.30 (m, 3H), 1.82 (quint, J = 6.8 Hz, 2H), 1.66-1.73 (m, 4H), 1.48 (m, 2H). 1H-NMR (600 MHz, CD3OD): T3-Oδ8.37 (t, J = 1.8 Hz, 1H), 8.08-8.12 (m, 2H), 8.06 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.84 (m, 4H), 7.76 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.65 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 3.73 (s, 3H), 3.41 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.23-3.24 (m, 4H), 2.15-2.21 (m, 3H), 1.75 (quint, J= 7.2 Hz, 2H), 1.58-1.60 (m, 4H), 1.38 (m, 2H).
【実施例】
【0284】
【化44】
JP2015125892A1_000051t.gif
【実施例】
【0285】
化合物M1の合成
【実施例】
【0286】
【化45】
JP2015125892A1_000052t.gif
【実施例】
【0287】
反応条件: (a) SOCl2 in allyl alcohol (b) 6-hydroxynicotinic acid, EDCI, HOBt・H2O, TEA in DMF, (b) 14-3, TEA in DMF, (c) Pd(PPh3)4, dimethylmalonate in DMF。
【実施例】
【0288】
化合物M1-2
アリルアルコール(2 mL)中の化合物M1-1 (1.3 g, 10 mmol)の撹拌溶液にSOCl2(2 mL)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で6時間撹拌した。混合物を濃縮し、化合物M1-2 (2.0 g, 9.6 mmol, 96%)を無色オイルとして得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ5.92 (m, 1H), 5.30 (m, 1H), 5.21 (m, 1H), 4.57 (m, 1H), 2.92 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.39 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.67 (quint, 3.6 Hz, 4H), 1.43 (m, 2H)。
【実施例】
【0289】
化合物M1-3
化合物M1-2 (415 mg, 2.0 mmol), 6-ヒドロキシニコチン酸(278 mg, 2.0 mmol), HOBt・H2O (320 mg, 2.1 mmol), EDCI・HCl (400 mg, 2.1 mmol)及びTEA (800 μL, 11 mmol)の DMF (10 mL)溶液を室温で16時間撹拌した。溶媒を留去して除き、残渣をSiO2フラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3 : MeOH = 20 : 1 + 0.1% NH3 aq)で精製し、化合物M1-3 (347 mg, 1.2 mmol, 59%)を白色固体として得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ8.02 (d, J= 2.8 Hz, 1H), 7.96 (dd, J = 2.8, 9.6 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.91 (m, 1H), 5.29 (m, 1H), 5.19 (m, 1H), 4.56 (m, 1H), 3.33 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.37 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.62 (m, 4H), 1.41 (m, 2H)。
【実施例】
【0290】
化合物M1-4
DMF (2 mL) 中の化合物M1-3 (50 mg, 0.17 mmol)及びTEA (240 μL, 1.7 mmol)の撹拌溶液に化合物14-3 (93 mg, 0.26 mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を留去して除き、残渣をSiO2フラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3 : MeOH = 25 : 1)により精製し、化合物M1-4 (N-スルホニル誘導体)とO-スルホニル誘導体の混合物(合計で70 mg, 0.11 mmol, 66%)を無色オイルとして得た。混合物は、それ以上精製することなく次の反応に使用した。
【実施例】
【0291】
化合物M1
A solution of the mixture of 粗M1-4 (42 mg, 68 μmol), Pd(PPh3)4(16 mg, 14 μmol)及びマロン酸ジメチル(100 μL, 0.87 mmol) のDMF (3 mL)溶液を室温で12時間撹拌した。溶媒を留去して除き、残渣をSiO2フラッシュカラムクロマトグラフィー (CHCl3 : MeOH = 10 : 1)で精製した。次いで、粗生成物をHPLCで精製し、化合物M1 (9.5 mg, 16 μmol, 24%)を無色オイルとして得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ8.80 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.30 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.89 (dd, J= 2.4, 9.6 Hz, 1H), 7.75 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.44 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.46 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.37 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 3.28 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 2.32 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 1.64 (m, 4H), 1.44 (m, 1H), 1.38 (s, 9H)。
【実施例】
【0292】
化合物M2の合成
【実施例】
【0293】
【化46】
JP2015125892A1_000053t.gif
【実施例】
【0294】
反応条件: (a) TFA in DCM, (b) SOCl2 in allyl alcohol (c) 6-hydroxynicotinic acid, EDCI, HOBt・H2O, TEA in DMF, (d) 14-3, TEA in DMF, (e) Pd(PPh3)4, dimethylmalonate in DMF。
【実施例】
【0295】
化合物M2-2
化合物M2-1 (318 mg, 1.2 mmol)及びTFA (2 mL)のDCM (4 mL)溶液を室温で3時間撹拌した。溶媒を留去して除き、残渣をアリルアルコール(1 mL)とSOCl2 (0.5 mL)の混合物に0℃ で加えた。混合物を濃縮し、化合物M2-2 (330 mg, 1.1 mmol, 97%) を褐色オイルとして得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ5.93 (m, 1H), 5.32 (m, 1H), 5.22 (m, 1H), 4.60 (m, 1H), 3.76 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.71 (m, 2H), 3.67 (m, 8H), 3.13 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.63 (t, J = 6.0 Hz, 2H)。
【実施例】
【0296】
化合物M2-3
M2-2 (200 mg, 0.67 mmol), 6-ヒドロキシニコチン酸(93 mg, 0.67 mmol), HOBt・H2O (123 mg, 0.81 mmol), EDCI・HCl (154 mg, 0.81 mmol)及びTEA (562 μL, 4.0 mmol)のDMF (5 mL)溶液を室温で16時間撹拌した。溶媒を留去して除き、残渣をSiO2フラッシュカラムクロマトグラフィー (CHCl3 : MeOH = 25 : 1 + 0.1% NH3 aq)により精製し、化合物M2-3 (155 mg, 0.41 mmol, 60%)を褐色オイルとして得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ8.04 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.99 (dd, J = 2.4, 9.6 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.91 (m, 1H), 5.30 (m, 1H), 5.19 (m, 1H), 4.58 (m, 1H), 3.73 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.61 (m, 10H), 3.52 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.59 (t, J = 6.0 Hz, 2H)。
【実施例】
【0297】
化合物M2-4
DMF (1 mL) 中の化合物M2-3 (47 mg, 0.12 mmol)とTEA (173 μL, 1.2 mmol)の撹拌溶液 に化合物14-3 (134 mg, 0.37 mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を留去して除き、残渣をSiO2フラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3 : MeOH = 30 : 1)で精製して化合物M2-4 (N-スルホニル誘導体) とO-スルホニル誘導体の混合物(合計で88 mg, 0.12 mmol, 100%)を褐色オイルとして得た。混合物は、さらに精製することなく次の工程で使用した。
【実施例】
【0298】
化合物M2
A solution of the mixture of 粗化合物M2-4 (88 mg, 0.12 mmol), Pd(PPh3)4 (29 mg, 25 μmol)及びマロン酸ジメチル(200 μL, 1.7 mmol)の混合物のDMF (5 mL)溶液を室温で4時間撹拌した。溶媒を留去して除き、残渣をSiO2フラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3 : MeOH = 20 : 1)で予備精製した。次いで予備精製物をHPLCで精製して化合物M2 (12 mg, 18 μmol, 14%)を無色オイルとして得た。1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ8.81 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.30 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.90 (dd, J= 2.8, 9.6 Hz, 1H), 7.75 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.71 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.61 (m, 10H), 3.55 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.46 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.27 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.52 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 1.38 (s, 9H)。
【実施例】
【0299】
スキーム17. 化合物A-6及びA-8の合成
【実施例】
【0300】
【化47】
JP2015125892A1_000054t.gif
【実施例】
【0301】
スキーム17に記載されている溶媒及び試薬を用いて、常法に従い化合物A-2~化合物A-8を合成した。
【実施例】
【0302】
化合物A-6、A-8が得られたことは、以下の物性値により確認した。
【実施例】
【0303】
化合物A-6
HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+ 1200.2815 (実測値)/1200.2828(理論値)
化合物A-8
HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+ 1290.3147 (実測値)/1290.3145(理論値)。
【実施例】
【0304】
スキーム18. 化合物B-10の合成
【実施例】
【0305】
【化48】
JP2015125892A1_000055t.gif
【実施例】
【0306】
スキーム18に記載されている溶媒及び試薬を用いて、常法に従い化合物B-2~化合物B-10を合成した。
【実施例】
【0307】
化合物B-10が得られたことは、以下の物性値により確認した。
【実施例】
【0308】
化合物B-10
HR-ESI MS m/z calcd for [M+H]+ 841.448 (実測値)/841.07(理論値)。
【実施例】
【0309】
GABA受容体のラベル化(図36)
HEK293T細胞にlipofectamine 2000(Invitrogen)を用い添付のマニュアルに従ってGABA受容体遺伝子導入して過剰発現させ、本発明のラベル化剤A-6及びA-8を利用して、標識したところ、GABA受容体と同じ分子量位置において、図36に構造式を示す阻害剤の有無で差があるバンドが明確に確認できた(図36)。図36において、阻害剤のない場合に50kDa付近にバンドが確認できるが(レーン1、3)、これは阻害剤添加によって完全に観測できなくなった(レーン2、4)。本発明のラベル化剤A-6、A-8によりGABA受容体の非常に選択的なラベル化が確認できた。
【実施例】
【0310】
Hsp90のラベル化(図37)
SKBR3細胞内の細胞質蛋白質であるHsp90のラベル化を検討した。本発明のラベル化剤B-10を利用して、標識したところ、Hsp90と同じ分子量位置において、下記に示す阻害剤(pU-H71)
【実施例】
【0311】
【化49】
JP2015125892A1_000056t.gif
【実施例】
【0312】
の有無で差があるバンドが明確に確認できた(図37)。
【実施例】
【0313】
図37において、阻害剤のない場合に90kDa付近にバンドが確認できるが(レーン1-3)、これは阻害剤添加によって完全に観測できなくなった(レーン4-6)。
【実施例】
【0314】
本発明のラベル化剤B-10によりHsp90の非常に選択的なラベル化が確認できた。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17
【図19】
18
【図20】
19
【図21】
20
【図22】
21
【図23】
22
【図24】
23
【図25】
24
【図26】
25
【図27】
26
【図28】
27
【図29】
28
【図30】
29
【図31】
30
【図32】
31
【図33】
32
【図34】
33
【図35】
34
【図36】
35
【図37】
36