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明細書 :センサ出力読出し回路

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2020-060422 (P2020-060422A)
公開日 令和2年4月16日(2020.4.16)
発明の名称または考案の名称 センサ出力読出し回路
国際特許分類 G01J   1/44        (2006.01)
G01J   1/02        (2006.01)
FI G01J 1/44 A
G01J 1/02 Y
請求項の数または発明の数 3
出願形態 OL
全頁数 14
出願番号 特願2018-190940 (P2018-190940)
出願日 平成30年10月9日(2018.10.9)
発明者または考案者 【氏名】熊本 敏夫
出願人 【識別番号】591141784
【氏名又は名称】学校法人大阪産業大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100098305、【弁理士】、【氏名又は名称】福島 祥人
【識別番号】100108523、【弁理士】、【氏名又は名称】中川 雅博
【識別番号】100187931、【弁理士】、【氏名又は名称】澤村 英幸
審査請求 未請求
テーマコード 2G065
Fターム 2G065AA04
2G065AB02
2G065BA13
2G065BA33
2G065BC02
2G065BC03
2G065BC14
2G065DA20
要約 【課題】部品コストおよび消費電力を低減しつつセンサの出力信号の正極性および負極性の成分のレベルを判定することを可能とするセンサ出力読出し回路を提供する。
【解決手段】センサ出力読出し回路100のウィンドウ比較器3において、正側半波整流部31は出力信号V0から正極性の成分を抽出することにより正極性信号V1を出力する。負側半波整流部32は出力信号V0から負極性の成分を抽出することにより負極性信号V2を出力する。レベルシフト回路40は正極性信号Vo1の基準レベルが負極性信号Vo2の基準レベルよりも低くなるように正極性信号V1および負極性信号V2の少なくとも一方のレベルをシフトする。電圧比較器CPはレベルシフト回路40から出力される正極性信号Vo1と負極性信号Vo2とを比較し、判定結果を示す出力信号Voutを出力する。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
センサから出力される正極性および負極性の成分を含む出力信号のレベルを判定するセンサ出力読出し回路であって、
前記出力信号から正極性の成分を含む正極性信号および負極性の成分を含む負極性信号を抽出するとともに、前記正極性信号の基準レベルが前記負極性信号の基準レベルよりも低くなるように前記正極性信号および前記負極性信号の少なくとも一方のレベルをシフトする信号処理部と、
前記信号処理部から出力される前記正極性信号と前記負極性信号とを比較することにより前記出力信号の正極性の成分が予め定められた第1のしきい値以上であるか否かおよび前記出力信号の負極性の成分が予め定められた第2のしきい値以下であるか否かを判定する比較部とを備えた、センサ出力読出し回路。
【請求項2】
前記信号処理部は、
前記出力信号から半波整流により前記正極性信号を得る第1のダイオードと、
前記出力信号から半波整流により前記負極性信号を得る第2のダイオードと、
前記第1のダイオードにより得られる前記正極性信号の基準レベルが前記負極性信号の基準レベルよりも低くなるように前記正極性信号および前記負極性信号の少なくとも一方のレベルをシフトする抵抗回路とを含む、請求項1記載のセンサ出力読出し回路。
【請求項3】
前記信号処理部は、
前記出力信号から半波整流により前記正極性信号を得る第1のダイオードと、
前記出力信号から半波整流により前記負極性信号を得る第2のダイオードと、
前記第1のダイオードにより得られる前記正極性信号を受ける第1の制御端子を有し、エミッタフォロワ接続またはソースフォロワ接続される第1のトランジスタと、
前記第2のダイオードにより得られる前記負極性信号を受ける第2の制御端子を有し、エミッタフォロワ接続またはソースフォロワ接続させる第2のトランジスタと、
前記第1のトランジスタからの出力信号の基準レベルが前記第2のトランジスタからの出力信号の基準レベルよりも低くなるように前記第1のトランジスタからの出力信号および前記第2のトランジスタからの出力信号のレベルをシフトする抵抗回路とを含む、請求項1記載のセンサ出力読出し回路。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、センサから出力される正極性および負極性の成分を有する出力信号の正側および負側のレベルを判定するセンサ出力読出し回路に関する。
【背景技術】
【0002】
人体を検出するために焦電型赤外線センサが用いられている(例えば特許文献1および2参照)。デュアル焦電型赤外線センサは、急激な温度変化および低周波での温度ゆらぎに強い性質を有するため、種々の人体検出装置に用いられている(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2013-231667号公報
【特許文献2】特開平10-160856号公報
【0004】

【非特許文献1】谷腰欣司著 「センサーのしくみ」 株式会社電波新聞社 第1版 2010年4月15日発行 第70頁~第72頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デュアル焦電型赤外線センサの出力信号は、微弱である。そのため、焦電型赤外線センサの出力信号を読み出すためには、増幅回路および比較器により構成されるセンサ出力読出し回路が必要となる。デュアル焦電型赤外線センサの出力信号は、正極性の成分および負極性の成分を有する。したがって、センサ出力読出し回路では、デュアル焦電型赤外線センサの出力信号が増幅回路により増幅された後、増幅された正極性の成分のレベルが正のしきい値以上であるか否かが判定されるとともに、増幅された負極性の成分のレベルが負のしきい値以下であるか否かが判定される。このように、出力信号の正極性の成分が正のしきい値以上であるかおよび負極性の成分が負のしきい値以下であるかを判定するレベル判定回路は、ウィンドウ比較器と呼ばれる。ウィンドウ比較器では、正極性の成分を正のしきい値と比較するために1つの電圧比較器が用いられ、負極性の成分のレベルを負のしきい値と比較するために他の1つの電圧比較器が用いられる。各電圧比較器は、演算増幅器(オペアンプ)により構成されるため、ウィンドウ比較器には少なくとも2つの演算増幅器が必要である。それにより、部品コストが高くなるとともに消費電力が大きくなる。
【0006】
本発明の目的は、部品コストおよび消費電力を低減しつつセンサの出力信号の正極性および負極性の成分のレベルを判定することを可能とするセンサ出力読出し回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明に係るセンサ出力読出し回路は、センサから出力される正極性および負極性の成分を含む出力信号のレベルを判定するセンサ出力読出し回路であって、出力信号から正極性の成分を含む正極性信号および負極性の成分を含む負極性信号を抽出するとともに、正極性信号の基準レベルが負極性信号の基準レベルよりも低くなるように正極性信号および負極性信号の少なくとも一方のレベルをシフトする信号処理部と、信号処理部から出力される正極性信号と負極性信号とを比較することにより出力信号の正極性の成分が予め定められた第1のしきい値以上であるか否かおよび出力信号の負極性の成分が予め定められた第2のしきい値以下であるか否かを判定する比較部とを備える。
【0008】
そのセンサ出力読出し回路においては、出力信号から正極性信号および負極性信号が抽出され、正極性信号の基準レベルが負極性信号の基準レベルよりも低くなるように正極性信号および負極性信号の少なくとも一方のレベルがシフトされる。さらに、正極性信号と負極性信号とが比較される。この場合、正極性信号の正極性の成分が負極性信号の基準レベルと比較されることにより、出力信号の正極性の成分が予め定められた第1のしきい値以上であるか否かが判定される。また、負極性信号の負極性の成分が正極性信号の基準レベルと比較されることにより、出力信号の負極性の成分が予め定められた第2のしきい値以下であるか否かが判定される。このような構成により、比較部を1つの電圧比較器により実現することができる。したがって、部品コストおよび消費電力を低減しつつセンサの出力信号の正極性および負極性の成分のレベルを判定することが可能となる。
【0009】
(2)信号処理部は、出力信号から半波整流により正極性信号を得る第1のダイオードと、出力信号から半波整流により負極性信号を得る第2のダイオードと、第1のダイオードにより得られる正極性信号の基準レベルが負極性信号の基準レベルよりも低くなるように正極性信号および負極性信号の少なくとも一方のレベルをシフトする抵抗回路とを含んでもよい。
【0010】
この場合、第1および第2のダイオードならびに抵抗回路により、出力信号から正極性信号および負極性信号を抽出するとともに、正極性信号の基準レベルを負極性信号の基準レベルよりも低くすることができる。したがって、信号処理部によるセンサ出力読出し回路のコストの上昇が抑制される。
【0011】
(3)信号処理部は、出力信号から半波整流により正極性信号を得る第1のダイオードと、出力信号から半波整流により負極性信号を得る第2のダイオードと、第1のダイオードにより得られる正極性信号を受ける第1の制御端子を有し、エミッタフォロワ接続またはソースフォロワ接続される第1のトランジスタと、第2のダイオードにより得られる負極性信号を受ける第2の制御端子を有し、エミッタフォロワ接続またはソースフォロワ接続させる第2のトランジスタと、第1のトランジスタからの出力信号の基準レベルが第2のトランジスタからの出力信号の基準レベルよりも低くなるように第1のトランジスタからの出力信号および第2のトランジスタからの出力信号のレベルをシフトする抵抗回路とを含んでもよい。
【0012】
この場合、第1および第2のダイオード、第1および第2のトランジスタならびに抵抗回路により、出力信号から正極性信号および負極性信号を抽出するとともに、正極性信号および負極性信号を抽出するとともに、正極性信号の基準レベルを負極性信号の基準レベルよりも低くすることができる。したがって、信号処理部によるセンサ出力読出し回路のコストの上昇が抑制される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、部品コストおよび消費電力を低減しつつセンサの出力信号の正極性の成分および負極性の成分のレベルを判定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態に係るセンサ出力読出し回路の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のセンサ出力読出し回路の動作を説明するための波形図である。
【図3】本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路の第1の構成例を示す回路図である。
【図4】本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路の第2の構成例を示す回路図である。
【図5】本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路の第3の構成例を示す回路図である。
【図6】本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路の第4の構成例を示す回路図である。
【図7】本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路の第5の構成例を示す回路図である。
【図8】本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路の第6の構成例を示す回路図である。
【図9】本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路の第7の構成例を示す回路図である。
【図10】比較例に係るセンサ出力読出し回路の回路図である。
【図11】図10のセンサ出力読出し回路の動作を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態に係るセンサ出力読出し回路について説明する。

【0016】
(1)センサ出力読出し回路の構成および動作
図1は本発明の一実施の形態に係るセンサ出力読出し回路の構成を示すブロック図である。図2は図1のセンサ出力読出し回路の動作を説明するための波形図である。本実施の形態のセンサ出力読出し回路100は、赤外線センサ1の出力を読み出す赤外線センサ出力読出し回路である。

【0017】
図1のセンサ出力読出し回路100は、増幅部2およびウィンドウ比較器3を備える。ウィンドウ比較器3は、正側半波整流部31、負側半波整流部32、レベルシフト回路40および電圧比較器CPを含む。本実施の形態では、正側半波整流部31、負側半波整流部32およびレベルシフト回路40が信号処理部を構成する。また、電圧比較器CPが比較部を構成する。

【0018】
赤外線センサ1の出力信号Vsoutは、図2に示すように、正極性および負極性の成分を有する両極性の信号である。増幅部2は、赤外線センサ1の出力信号Vsoutを増幅し、増幅された出力信号V0を導出する。

【0019】
図2に示すように、出力信号V0は、共通電圧VCOMを中心として正極性の成分および負極性の成分を有する。正側半波整流部31は、出力信号V0から正極性の成分を抽出するように出力信号V0を半波整流し、図2に示される正極性信号V1を出力する。正極性信号V1は、基準レベルVr以上の電圧を有する。負側半波整流部32は、出力信号V0から負極性の成分を抽出するように出力信号V0を半波整流し、図2に示される負極性信号V2を出力する。負極性信号V2は、基準レベルVr以下の電圧を有する。

【0020】
レベルシフト回路40は、正極性信号V1および負極性信号V2の少なくとも一方のレベルをシフトし、正極性信号Vo1および負極性信号Vo2を生成する。この場合、レベルシフト回路40は、正極性信号V1のレベルを低下させかつ負極性信号V2のレベルを上昇させてもよい。レベルシフト回路40は、正極性信号V1のレベルを低下させかつ負極性信号V2のレベルを維持してもよい。レベルシフト回路40は、正極性信号V1のレベルを維持しかつ負極性信号V2のレベルを上昇させてもよい。レベルシフト回路40は、正極性信号V1のレベルを負極性信号V2のレベルに比べて相対的に低下させてもよい。レベルシフト回路40は、負極性信号V2のレベルを正極性信号V1のレベルに比べて相対的に上昇させてもよい。これらのいずれかにより、図2に示すように、正極性信号Vo1の比較の対象となる基準レベルVr2が負極性信号Vo2の比較の対象となる基準レベルVr1よりも高くなる。

【0021】
電圧比較器CPは、正極性信号Vo1と負極性信号Vo2とを比較し、比較結果を示す出力信号Voutを出力する。この場合、図2に示すように、正極性信号Vo1の正極性の成分と負極性信号Vo2の基準レベルVr2とが比較され、正極性信号Vo1の基準レベルVr1と負極性信号Vo2の負極性の成分とが比較される。それにより、出力信号Voutは、正極性信号Vo1の正極性の成分が基準レベルVr2以上であるときおよび負極性信号Vo2の負極性の成分が基準レベルVr1以下であるときにハイレベルとなり、それ以外の場合にローレベルとなる。したがって、出力信号V0の正極性の成分が正側の第1のしきい値Vth1以上のときおよび出力信号V0の負極性の成分が負側の第2のしきい値Vth2以下のときに、出力信号Voutがハイレベルとなる。

【0022】
なお、正側半波整流部31、負側半波整流部32およびレベルシフト回路40が一体化されていてもよい。その場合、出力信号V0に対して正極性の半波整流、負極性の半波整流およびレベルシフトが同時に行われる。

【0023】
(2)第1の構成例
図3は本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路100の第1の構成例を示す回路図である。

【0024】
図3に示すように、赤外線センサ1は、逆極性に接続された2つの焦電素子S1,S2、Nチャネル電界効果トランジスタ(以下、FETと略記する。)Qsおよび抵抗R0を含む。焦電素子S1,S2の一端は接地電位GNDを受ける接地端子に接続され、他端はFETQsのゲートに接続されている。FETQsのドレインは電源電圧VDDを受ける電源端子に接続され、ソースはノードNsに接続されている。ノードNsと接地電位GNDを受ける接地端子との間には抵抗R0が接続されている。

【0025】
増幅部2aは、演算増幅器OP2、キャパシタC3,C4および抵抗R3~R6を含む。ノードNsと演算増幅器OP2の反転入力端子との間に、キャパシタC3および抵抗R3が直列に接続されている。演算増幅器OP2の反転入力端子と出力端子との間にキャパシタC4および抵抗R4が並列に接続されている。抵抗R5,R6は、電源端子と接地端子との間に直列に接続され、抵抗R5,R6の接続点が演算増幅器OP2の非反転入力端子に接続されている。抵抗R5,R6の接続点の電圧は、電源電圧VDDと接地電位GNDとの間の共通電圧VCOMである。演算増幅器OP2の出力端子はノードN0に接続されている。

【0026】
ウィンドウ比較器3aは、ダイオードD1,D2、抵抗R7~R12および電圧比較器CPを含む。電圧比較器CPは、演算増幅器により構成される。ダイオードD1のアノードはノードN0に接続され、カソードはノードN1に接続されている。ダイオードD2のカソードはノードN0に接続され、アノードはノードN2に接続されている。電源端子とノードN1との間に抵抗R7,R8が直列に接続され、ノードN1と接地端子との間に抵抗R9が接続されている。電源端子とノードN2との間に抵抗R10が接続され、ノードN2と接地端子との間に抵抗R11,R12が直列に接続されている。ノードN1は、電圧比較器CPの非反転入力端子に接続され、ノードN2は、電圧比較器CPの反転入力端子に接続されている。

【0027】
赤外線センサ1の出力信号VsoutはノードNsに導出される。増幅部2により出力信号Vsoutが増幅され、増幅された出力信号V0がノードN0に導出される。出力信号V0は、正極性の成分が抽出されるようにダイオードD1により半波整流される。ノードN1の電圧レベルは、抵抗R7~R9によりシフトダウンされる。この場合、ダイオードD1による正極性の半波整流および抵抗R7~R9によるシフトダウンが同時に行われる。それにより、ノードN1に正極性信号Vo1が現れる。また、出力信号V0は、負極性の成分が抽出されるようにダイオードD2により半波整流される。ノードN2の電圧レベルは、抵抗R10~R12によりシフトアップされる。この場合、ダイオードD2による負極性の半波整流および抵抗R10~R12によるシフトアップが同時に行われる。それにより、ノードN2に負極性信号Vo2が現れる。電圧比較器CPは、シフトダウンされた正極性信号Vo1とシフトアップされた負極性信号Vo2とを比較し、比較結果を示す出力信号Voutを導出する。

【0028】
本例のセンサ出力読出し回路100のウィンドウ比較器3aでは、ダイオードD1,D2および抵抗R7~R12の他に1つの電圧比較器CPのみが用いられる。したがって、部品コストおよび消費電力を低減しつつ出力信号Vsoutの正極性および負極性の成分のレベルを判定することが可能となる。

【0029】
(3)第2の構成例
図4は本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路100の第2の構成例を示す回路図である。

【0030】
図4のセンサ出力読出し回路100が図3のセンサ出力読出し回路100と異なるのは以下の点である。図4のセンサ出力読出し回路100は、増幅部2bを含む。増幅部2bは、図3の増幅部2aの構成に加えて演算増幅器OP1、キャパシタC1,C2および抵抗R1,R2をさらに含む。それにより、増幅部2bは2段の増幅回路を含む。ノードNsは、演算増幅器OP1の非反転入力端子に接続されている。キャパシタC1および抵抗R1は、演算増幅器OP1の反転入力端子と接地端子との間に直列に接続されている。キャパシタC2および抵抗R2は、演算増幅器OP1の反転入力端子と出力端子との間に並列に接続されている。演算増幅器OP1の出力端子は、キャパシタC3の一端に接続されている。

【0031】
図4のセンサ出力読出し回路100では、赤外線センサ1の出力信号Vsoutが増幅部2bにより2段階に増幅される。図4のセンサ出力読出し回路100の他の部分の構成および動作は、図3のセンサ出力読出し回路100と同様である。

【0032】
本例のセンサ出力読出し回路100のウィンドウ比較器3aにおいても、ダイオードD1,D2および抵抗R7~R12の他に1つの電圧比較器CPのみが用いられる。したがって、部品コストおよび消費電力を低減しつつ出力信号Vsoutの正極性および負極性の成分のレベルを判定することが可能となる。

【0033】
(4)第3の構成例
図5は本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路100の第3の構成例を示す回路図である。

【0034】
図5のセンサ出力読出し回路100が図3のセンサ出力読出し回路100と異なるのは以下の点である。図5のセンサ出力読出し回路100は、増幅部2cおよびウィンドウ比較器3bを含む。

【0035】
増幅部2cは、演算増幅器OP2、キャパシタC3および抵抗R3,R5,R6,R13,R14を含む。ノードNsと演算増幅器OP2の反転入力端子との間に、キャパシタC3および抵抗R3が直列に接続されている。演算増幅器OP2の反転入力端子とノードN3との間に抵抗R13が接続され、反転入力端子とノードN4との間に抵抗R14が接続されている。

【0036】
ウィンドウ比較器3bは、ダイオードD3,D4、NPNバイポーラトランジスタQ1,Q2(以下、バイポーラトランジスタQ1,Q2と略記する。)、抵抗R15~R17および電圧比較器CPを含む。ダイオードD3のアノードはノードN3に接続され、カソードは演算増幅器OP2の出力端子に接続されている。ダイオードD4のアノードは演算増幅器OP2の出力端子に接続され、カソードはノードN4に接続されている。バイポーラトランジスタQ1のベースはノードN3に接続され、コレクタは電源端子に接続され、エミッタはノードN5に接続されている。ノードN5と接地端子との間には、抵抗R15が接続されている。バイポーラトランジスタQ2のベースはノードN4に接続され、コレクタは電源端子に接続され、エミッタは抵抗R16を介してノードN6に接続されている。ノードN6と接地端子との間に抵抗R17が接続されている。ノードN5は、電圧比較器CPの反転入力端子に接続され、ノードN6は、電圧比較器CPの非反転入力端子に接続されている。

【0037】
赤外線センサ1の出力信号Vsoutは、増幅部2cにより増幅されるとともに、負極性の成分が抽出されるようにダイオードD3により半波整流され、かつ正極性の成分が抽出されるようにダイオードD4により半波整流される。それにより、ノードN3に負極性信号V2が現れ、ノードN4に正極性信号V1が現れる。ノードN5には、負極性信号V2からバイポーラトランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧だけ降下した負極性信号Vo2が出力される。ノードN6には、正極性信号V1からバイポーラトランジスタQ2のベース・エミッタ間電圧および抵抗R16による電圧降下分だけ降下した正極性信号Vo1が出力される。この場合、正極性信号Vo1の基準レベルVr1は、負極性信号Vo2の基準レベルVr2よりも低くなる。電圧比較器CPは、正極性信号Vo1と負極性信号Vo2とを比較し、比較結果を示す出力信号Voutを導出する。

【0038】
本例のセンサ出力読出し回路100のウィンドウ比較器3bにおいては、ダイオードD3,D4、バイポーラトランジスタQ1,Q2および抵抗R15~R17の他に1つの電圧比較器CPのみが用いられる。したがって、部品コストおよび消費電力を低減しつつ出力信号Vsoutの正極性および負極性の成分のレベルを判定することが可能となる。

【0039】
(5)第4の構成例
図6は本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路100の第4の構成例を示す回路図である。

【0040】
図6のセンサ出力読出し回路100が図5のセンサ出力読出し回路100と異なるのは以下の点である。図6のセンサ出力読出し回路100は、増幅部2dを含む。増幅部2dは、図5の増幅部2cの構成に加えて、演算増幅器OP1、キャパシタC1,C2および抵抗R1,R2をさらに含む。それにより、増幅部2dは2段の増幅回路を含む。演算増幅器OP1、キャパシタC1,C2および抵抗R1,R2の接続は、図4の増幅部2bにおける演算増幅器OP1、キャパシタC1,C2および抵抗R1,R2の接続と同様である。

【0041】
図6のセンサ出力読出し回路100では、赤外線センサ1の出力信号Vsoutが増幅部2dにより2段階に増幅される。図6のセンサ出力読出し回路100の他の部分の構成および動作は、図5のセンサ出力読出し回路100と同様である。

【0042】
本例のセンサ出力読出し回路100のウィンドウ比較器3bにおいては、ダイオードD3,D4、バイポーラトランジスタQ1,Q2および抵抗R15~R17の他に1つの電圧比較器CPのみが用いられる。したがって、部品コストおよび消費電力を低減しつつ出力信号Vsoutの正極性および負極性の成分のレベルを判定することが可能となる。

【0043】
(6)第5の構成例
図7は本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路100の第5の構成例を示す回路図である。

【0044】
図7のセンサ出力読出し回路100が図5のセンサ出力読出し回路100と異なるのは以下の点である。図7のセンサ出力読出し回路100は、増幅部2eおよびウィンドウ比較器3cを含む。

【0045】
増幅部2eにおいては、演算増幅器OP2の非反転入力端子がノードNsに接続されている。キャパシタC3および抵抗R3は、演算増幅器OP2の反転入力端子と接地端子との間に直列に接続されている。増幅部2eの他の部分の構成は、図5の増幅部2cの構成と同様である。

【0046】
ウィンドウ比較器3cは、NPNバイポーラトランジスタQ3,Q4(以下、バイポーラトランジスタQ3,Q4と略記する。)、抵抗R18~R20および電圧比較器CPを含む。バイポーラトランジスタQ3のベースはノードN3に接続され、エミッタは抵抗R19を介してノードN7に接続されている。抵抗R18は、電源端子とノードN7との間に接続されている。バイポーラトランジスタQ3のコレクタは接地端子に接続されている。バイポーラトランジスタQ4のベースはノードN4に接続され、エミッタは抵抗R20を介して電源端子に接続されている。バイポーラトランジスタQ4のコレクタは接地端子に接続されている。電圧比較器CPの非反転入力端子はノードN7に接続され、反転入力端子はノードN8に接続されている。

【0047】
赤外線センサ1の出力信号Vsoutは、増幅部2eにより増幅されるとともに、負極性の成分が抽出されるようにダイオードD3により半波整流され、かつ正極性の成分が抽出されるようにダイオードD4により半波整流される。それにより、ノードN3に負極性信号V2が現れ、ノードN4に正極性信号V1が現れる。ノードN7には、負極性信号V2からバイポーラトランジスタQ3のベース・エミッタ間電圧および抵抗R19の電圧降下分だけ上昇した負極性信号Vo2が出力される。ノードN8には、正極性信号V1からバイポーラトランジスタQ2のベース・エミッタ間電圧だけ上昇した正極性信号Vo1が出力される。この場合、正極性信号Vo1の基準レベルVr1は、負極性信号Vo2の基準レベルVr2よりも低くなる。電圧比較器CPは、正極性信号Vo1と負極性信号Vo2とを比較し、比較結果を示す出力信号Voutを導出する。

【0048】
本例のセンサ出力読出し回路100のウィンドウ比較器3bにおいては、ダイオードD3,D4、バイポーラトランジスタQ3,Q4および抵抗R18~R20の他に1つの電圧比較器CPのみが用いられる。したがって、部品コストおよび消費電力を低減しつつ出力信号Vsoutの正極性および負極性の成分のレベルを判定することが可能となる。

【0049】
(7)第6の構成例
図8は本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路100の第6の構成例を示す回路図である。

【0050】
図8のセンサ出力読出し回路100が図5のセンサ出力読出し回路100と異なるのは以下の点である。図8のセンサ出力読出し回路100は、ウィンドウ比較器3dを含む。図8のウィンドウ比較器3dは、図5のバイポーラトランジスタQ1,Q2の代わりにNチャネルMOS電界効果トランジスタQ5,Q6(以下、MOSトランジスタQ5,Q6と略記する。)を含み、図5の抵抗R15~R17の代わりに抵抗R21,R22を含む。MOSトランジスタQ5のゲートはノードN3に接続され、ドレインは電源端子に接続され、ソースはノードN9に接続されている。抵抗R21は、MOSトランジスタQ5のソースと接地端子との間に接続されている。MOSトランジスタQ6のゲートはノードN4に接続され、ドレインは電源端子に接続され、ソースはノードN10に接続されている。抵抗R22は、MOSトランジスタQ6のソースと接地端子との間に接続されている。電圧比較器CPの反転入力端子はノードN9に接続され、電圧比較器CPの非反転入力端子はノードN10に接続されている。抵抗R21の抵抗値は抵抗R22の抵抗値よりも大きい。

【0051】
赤外線センサ1の出力信号Vsoutは、増幅部2cにより増幅されるとともに、負極性の成分が抽出されるようにダイオードD3により半波整流され、かつ正極性の成分が抽出されるようにダイオードD4により半波整流される。それにより、ノードN3に負極性信号V2が現れ、ノードN4に正極性信号V1が現れる。抵抗R21による電圧降下は抵抗R22による電圧降下より大きい。そのため、ノードN9の電位はノードN10の電位よりも高い。それにより、ノードN10に出力される正極性信号Vo1の基準レベルVr1は、ノードN9に出力される負極性信号Vo2の基準レベルVr2よりも低くなる。電圧比較器CPは、正極性信号Vo1と負極性信号Vo2とを比較し、比較結果を示す出力信号Voutを導出する。

【0052】
本例のセンサ出力読出し回路100のウィンドウ比較器3dにおいては、ダイオードD3,D4、MOSトランジスタQ5,Q6および抵抗R21,R22の他に1つの電圧比較器CPのみが用いられる。したがって、部品コストおよび消費電力を低減しつつ出力信号Vsoutの正極性および負極性の成分のレベルを判定することが可能となる。

【0053】
(8)第7の構成例
図9は本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路100の第7の構成例を示す回路図である。

【0054】
図9のセンサ出力読出し回路100が図8のセンサ出力読出し回路100と異なるのは以下の点である。図9のセンサ出力読出し回路100は、増幅部2dを含む。増幅部2dは、図8の増幅部2cの構成に加えて、演算増幅器OP1、キャパシタC1,C2および抵抗R1,R2をさらに含む。それにより、増幅部2dは2段の増幅回路を含む。演算増幅器OP1、キャパシタC1,C2および抵抗R1,R2の接続は、図6の増幅部2dにおける演算増幅器OP1、キャパシタC1,C2および抵抗R1,R2の接続と同様である。

【0055】
図9のセンサ出力読出し回路100では、赤外線センサ1の出力信号Vsoutが増幅部2dにより2段階に増幅される。図9のセンサ出力読出し回路100の他の部分の構成および動作は、図8のセンサ出力読出し回路100と同様である。

【0056】
本例のセンサ出力読出し回路100のウィンドウ比較器3dにおいては、ダイオードD3,D4、MOSトランジスタQ5,Q6および抵抗R21,R22の他に1つの電圧比較器CPのみが用いられる。したがって、部品コストおよび消費電力を低減しつつ出力信号Vsoutの正極性および負極性の成分のレベルを判定することが可能となる。

【0057】
(9)本実施の形態の効果
以下、本実施の形態に係る図4のセンサ出力読出し回路100と比較例に係るセンサ出力読出し回路200とを比較することにより、実施の形態に係るセンサ出力読出し回路100の効果について説明する。

【0058】
図10は比較例に係るセンサ出力読出し回路の回路図である。図10のセンサ出力読出し回路200は、図4のセンサ出力読出し回路100と以下の点で異なる。

【0059】
図10に示すように、センサ出力読出し回路200は、ウィンドウ比較器5を備える。センサ出力読出し回路200の増幅部2bの構成は、図4の増幅部2bの構成と同様である。

【0060】
図10のウィンドウ比較器5は、電圧比較器CP1,CP2、抵抗R31~R35およびダイオードD5,D6を含む。抵抗R31~R34は、電源端子と接地端子との間に直列に接続されている。電圧比較器CP1の反転入力端子には、抵抗R31,R32の接続点の電圧が基準電圧Vref1として与えられる。電圧比較器CP2の非反転入力端子には、抵抗R33,R34の接続点の電圧が基準電圧Vref2として与えられる。電圧比較器CP1の非反転入力端子および電圧比較器CP2の反転入力端子には、ノードN0の出力信号V0が与えられる。電圧比較器CP1の出力端子はダイオードD5を通してノードNoutに接続されている。電圧比較器CP2の出力端子はダイオードD6を通してノードNoutに接続されている。ノードNoutと接地端子との間に、抵抗R35が接続されている。

【0061】
図11は図10のセンサ出力読出し回路200の動作を示す波形図である。電圧比較器CP1は、出力信号V0を基準電圧Vref1と比較する。出力信号V0が基準電圧Vref1以上であるときには、電圧比較器CP1の出力信号がハイレベルとなり、出力信号V0が基準電圧Vref1よりも低いときには、電圧比較器CP1の出力信号がローレベルとなる。電圧比較器CP2は、出力信号V0を基準電圧Vref2と比較する。出力信号V0が基準電圧Vref2以下であるときには、電圧比較器CP2の出力信号がハイレベルとなり、出力信号V0が基準電圧Vref2よりも高いときには、電圧比較器CP2の出力信号がローレベルとなる。それにより、ノードNoutの出力信号Voutは、出力信号V0が基準電圧Vref1以上であるときおよび出力信号V0が基準電圧Vref2以下であるときにハイレベルとなり、出力信号V0が基準電圧Vref1よりも低くかつ基準電圧Vref2よりも高いときにローレベルとなる。

【0062】
図4のセンサ出力読出し回路100と図10のセンサ出力読出し回路200とを比較すると、図4のセンサ出力読出し回路100のウィンドウ比較器3aは1つの電圧比較器CPを含むのに対して、図10のセンサ出力読出し回路200のウィンドウ比較器5は2つの電圧比較器CP1,CP2を含む。このように、本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路100では、電圧比較器CPの数が少ない。したがって、本実施の形態に係るセンサ出力読出し回路100では、比較例のセンサ出力読出し回路200に比べて部品コストおよび消費電力が低減される。

【0063】
(10)他の実施の形態
上記実施の形態では、センサ出力読出し回路100が赤外線センサ1に適用されているが、本発明に係るセンサ出力読出し回路は、赤外線センサ1に限らず、両極性の出力信号を導出する他のセンサに適用されてもよい。

【0064】
赤外線センサ1等のセンサの出力信号Vsoutが比較的大きい場合には、増幅部2が設けられなくてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1…赤外線センサ,2,2a,2b,2c,2d,2e…増幅部,3,3a,3b,3c,3d,5…ウィンドウ比較器,31…正側半波整流部,32…負側半波整流部,40…レベルシフト回路,100,200…センサ出力読出し回路,C1~C4…キャパシタ,CP,CP1,CP2…電圧比較器,D1~D6…ダイオード,GND…接地電位,N0~N10,Nout,Ns…ノード,OP1,OP2…演算増幅器,Q1~Q4…バイポーラトランジスタ,Q5,Q6…MOSトランジスタ,Qs…FET,R0,R1~R22,R31~R35…抵抗,S1,S2…焦電素子,V0,Vout,Vsout…出力信号,V1,Vo1…正極性信号,V2,Vo2…負極性信号,VCOM…共通電圧,VDD…電源電圧,Vr,Vr1,Vr2…基準レベル,Vth1,Vth2…しきい値
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
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【図9】
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【図10】
9
【図11】
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