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明細書 :リン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体およびその合成方法ならびに骨標的薬物輸送担体

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2019-026661 (P2019-026661A)
公開日 平成31年2月21日(2019.2.21)
発明の名称または考案の名称 リン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体およびその合成方法ならびに骨標的薬物輸送担体
国際特許分類 C08G  79/04        (2006.01)
A61L  27/18        (2006.01)
A61K  47/34        (2017.01)
FI C08G 79/04
A61L 27/18
A61K 47/34
請求項の数または発明の数 3
出願形態 OL
全頁数 15
出願番号 特願2017-143922 (P2017-143922)
出願日 平成29年7月25日(2017.7.25)
発明者または考案者 【氏名】岩▲崎▼ 泰彦
【氏名】大高 晋之
【氏名】横田 淳司
【氏名】根尾 昌志
出願人 【識別番号】399030060
【氏名又は名称】学校法人 関西大学
【識別番号】502437894
【氏名又は名称】学校法人大阪医科薬科大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100136319、【弁理士】、【氏名又は名称】北原 宏修
【識別番号】100148275、【弁理士】、【氏名又は名称】山内 聡
【識別番号】100142745、【弁理士】、【氏名又は名称】伊藤 世子
審査請求 未請求
テーマコード 4C076
4C081
4J030
Fターム 4C076AA95
4C076BB32
4C076CC09
4C076CC26
4C076EE20A
4C076EE48A
4C076FF02
4C076FF70
4C081AB04
4C081BA12
4C081CA151
4C081CC01
4C081CE02
4C081DA01
4J030CA01
4J030CB32
4J030CD03
4J030CE02
4J030CE11
4J030CG00
要約 【課題】本発明の課題は、比較的容易に種々の薬物を担持して骨に輸送することができる骨標的薬物輸送担体として利用することができると共に、生体に対する毒性が低い化合物を提供することである。
【解決手段】本発明に係るリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体は、(a)リン酸ジエステルまたはその塩の単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステルの単位とを含有する。このようなリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体は、骨標的薬物輸送担体として利用することができる。
【選択図】図5
特許請求の範囲 【請求項1】
(a)リン酸ジエステルまたはその塩の単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステルの単位とを含有するリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体。
【請求項2】
(a)アルコキシ基を有するリン酸トリエステル単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステル単位とを含有するリン酸トリエステル共重合体の水溶液にトリメチルアミンを加えた後、その混合液にプロトンを接触させることによって、(a)リン酸ジエステル単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステル単位を含有するリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体を合成する、リン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体の合成方法。
【請求項3】
(a)リン酸ジエステル塩単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステル単位とを含有するリン酸エステル共重合体を備える、骨標的薬物輸送担体。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、リン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体およびその合成方法に関する。また、本発明は、骨標的薬物輸送担体にも関する。
【背景技術】
【0002】
近年、骨を標的とする薬物輸送担体の開発が進められている(例えば、非特許文献1等参照)。
【先行技術文献】
【0003】

【非特許文献1】勝見英正、「骨疾患治療の効率化を目指したDrug Delivery Systemの開発」、Drug Delivery System,2016年,第31巻,第3号,第246-247頁
【非特許文献2】Yuya Hirano、Yasuhiko Iwasaki、”Bone-specific poly(ethylene sodium phosphate)-bearing biodegradable nanoparticles”、Colloids and Surface B: Biointerfaces、153、2017、p.104-110
【非特許文献3】Shiyi Zhang et al.、”Rapid and Versatile Construction of Diverse and Functional Nanostructures Derived from a Polyphosphoester-Based Biomimetic Block Copolymer System”、Journal of the American Chemical Society、2012、134、p.18467-18474
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、比較的容易に種々の薬物を担持して骨に輸送することができる骨標的薬物輸送担体として利用することができると共に、生体に対する毒性が低い化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1局面に係るリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体は、(a)リン酸ジエステルまたはその塩の単位(以下「リン酸ジエステル等単位」という。)と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステルの単位(以下「エチニレン基含有リン酸トリエステル単位」という。)とを含有する。このリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体は、(a)リン酸ジエステル等単位と、(b)エチニレン基含有リン酸トリエステル単位とを主成分としてもよいし、(a)リン酸ジエステル等単位と、(b)エチニレン基含有リン酸トリエステル単位とのみから構成されていてもよい。なお、ここで「主成分」とは50モル%超を占める成分を意味し、そのモル比率は60モル%超であることが好ましく、70モル%超であることがより好ましく、80モル%超であることがさらに好ましく、90モル%超であることが特に好ましい。また、リン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体中の(a)リン酸ジエステル等単位は、骨に対する親和性を高める観点から70モル%以上を占めることが好ましく、80モル%以上を占めることがより好ましく、90モル%以上を占めることがさらに好ましく、95モル%以上を占めることが特に好ましい。リン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体中の(b)エチニレン基含有リン酸トリエステル単位は、骨に対する親和性を低下させることなく薬物の担持能力を確保する観点から、30モル%以下であることが好ましく、20モル%以下であることがより好ましく、10モル%以下であることがさらに好ましく、5モル%以下であることがさらに好ましく、3モル%以下であることが特に好ましい。
ところで、本発明の第1局面に係るリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体の化学構造式は、下式(1)の通りである。
【0006】
【化1】
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【0007】
上式(1)中、XはH又はアルカリ金属イオンを示し、RおよびRはアルキレン基を示し、Rはエチニレン基を含むペンダント基を示す。ここで、エチニレン基は、末端に位置することが好ましく、エチニレン基の末端には水素原子(H)が結合されるのが好ましい。上記アルカリ金属イオンはナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)であることが好ましく、RおよびRはエチレン基(-CHCH-)であることが好ましく、Rは3-ブチン基(-CHCHC≡CH)であることが好ましい。
【0008】
本願発明者らの鋭意検討の結果、上述の特定のリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体は、クリック反応や、チオール基との反応を利用することによりエチニレン基に対して比較的容易に種々の薬物を担持することができる。また、このリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体は、薬物を骨に輸送することができる骨標的薬物輸送担体として利用することができるのみならず、生体適合性が高いことが判明した。したがって、この特定のリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体は、上述の課題を解決することができる。
【0009】
本発明の第2局面に係るリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体の合成方法は、第1局面に係るリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体の合成方法である。このリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体の合成方法では、(a)アルキル基を有するリン酸トリエステル単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステル単位とを含有するリン酸トリエステル共重合体の水溶液にトリメチルアミンが加えられた後、その混合液にプロトンが接触させられることによって、(a)リン酸ジエステル単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステル単位を含有するリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体が合成される。なお、上述の混合液にプロトンを接触させる方法としては、混合液を陽イオン交換樹脂に通液させること等が挙げられる。
【0010】
ところで、この合成方法を化学反応式で示すと、以下の化学反応式(A)に示される通りとなる。
【0011】
【化2】
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【0012】
上式(A)中、RおよびRはアルキレン基を示し、Rはアルキル基を示し、Rはエチニレン基を含むペンダント基を示す。なお、RおよびRはエチレン基(-CHCH-)であることが好ましく、Rはメチル基であることが好ましく、Rは3-ブチン基(-CHCHC≡CH)であることが好ましい。
【0013】
また、(a)アルキル基を有するリン酸トリエステル単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステル単位とを含有するリン酸トリエステル共重合体を合成する方法としては、例えば、ジアザビシクロウンデセン(DBU)の存在下、以下の化学構造式(2)に示される化合物と、化学構造式(3)に示される化合物とを開環重合させる方法等が挙げられる。
【0014】
【化3】
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【0015】
【化4】
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【0016】
上式(2)および(3)中、R、R、RおよびRは、上述と同様の基(グループ)を示す。なお、上述の化学構造式(2)に示される化合物としては、例えば、2-メトキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン、2-エトキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン等の2-アルコキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン等が挙げられる。また、上述の化学構造式(3)に示される化合物としては、例えば、2-ブチノキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン等が挙げられる。
【0017】
本発明の第3局面に係る骨標的薬物輸送担体は、特定のリン酸エステル共重合体を備える。その特定のリン酸エステル共重合体は、(a)リン酸ジエステル塩単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステル単位とを含有する。このリン酸エステル共重合体は、クリック反応を利用することによりエチニレン基に対して比較的容易に種々の薬物を担持することができる。また、なお、この特定のリン酸エステル共重合体は、骨との親和性が極めて高く、骨標的薬物輸送担体として機能するのみならず骨の改質剤としても機能する。このため、この骨標的薬物輸送担体は、骨標的薬物輸送担体兼骨改質剤とも言える。さらに、このリン酸エステル共重合体は、生体に対する毒性が低いことが判明した。したがって、この骨標的薬物輸送担体は、生体毒性の低い有用な骨標的薬物輸送担体として利用することができる。
【0018】
また、第3局面に係る発明は、「(a)リン酸ジエステル塩単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステル単位とを含有するリン酸エステル共重合体を、骨を標的とする薬物輸送担体として使用する方法」や、「(a)リン酸ジエステル塩単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステル単位とを含有するリン酸エステル共重合体を担体として使用して薬物を骨に輸送する方法」、「薬物輸送担体としての使用のための、(a)リン酸ジエステル塩単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステル単位とを含有するリン酸エステル共重合体」、「骨に薬物を輸送するための担体の製造のための、(a)リン酸ジエステル塩単位と、(b)エチニレン基(-C≡C-)を含むペンダント基を有するリン酸トリエステル単位とを含有するリン酸エステル共重合体の使用」と表現することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】2-ブチノキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホランのH-NMRスペクトルである。
【図2】2-ブチノキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホランの赤外線吸収スペクトルである。
【図3】リン酸トリエステル共重合体のH-NMRスペクトルである。
【図4】リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体のH-NMRスペクトルである。
【図5】2匹のマウスに蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体/リン酸緩衝生理食塩水溶液およびCy5 Azide/ジメチルスルホキシド溶液をそれぞれ投与した後の各マウスの尾骨のIVIS像である。なお、本図の上側のIVIS像が蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体/リン酸緩衝生理食塩水溶液を投与したマウスの尾骨のIVIS像であり、本図の下側のIVIS像がCy5 Azide/ジメチルスルホキシド溶液を投与したマウスの尾骨のIVIS像である。
【図6】2匹のマウスに蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体/リン酸緩衝生理食塩水溶液およびCy5 Azide/ジメチルスルホキシド溶液をそれぞれ投与した後に同マウスを屠殺して得られた各マウスの左大腿骨背部のIVIS像である。なお、本図の上側のIVIS像が蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体/リン酸緩衝生理食塩水溶液を投与したマウスの左大腿骨背部のIVIS像であり、本図の下側のIVIS像がCy5 Azide/ジメチルスルホキシド溶液を投与したマウスの左大腿骨背部のIVIS像である。
【図7】血液凝固活性試験におけるリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体またはポリリン酸添加前の液の写真図である。
【図8】血液凝固活性試験におけるリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の添加系の写真図である。
【図9】血液凝固活性試験におけるポリリン酸の添加系の写真図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<実施例>
以下、実施例を示して本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に限定されることはない。
【実施例1】
【0021】
1.リン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体およびリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の合成
(1)2-ブチノキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホランの合成
先ず、300mL容量の三ツ口フラスコにシリンジで200mLの超脱水テトラヒドロフラン(THF)を加えた後に、その三ツ口フラスコの底部分を、-5℃~-10℃の不凍液入りの容器に浸け、さらに三ツ口フラスコ中の超脱水テトラヒドロフランを羽根つき攪拌機で攪拌して超脱水テトラヒドロフランを十分に冷却した。
【実施例1】
【0022】
次に、9mL(119.4mmol)の3-ブチン-1-オールをシリンジで先の三ツ口フラスコに加えた後さらに、18mL(129.8mmol)のテトラエチルアミン(TEA)をシリンジで同三ツ口フラスコに加えた。
【実施例1】
【0023】
次いで、滴下漏斗に17.07g(119.4mmol)の2-クロロ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン(COP)および50mLの超脱水テトラヒドロフラン(THF)を加えた。
【実施例1】
【0024】
上述の滴下漏斗の脚部を上述の三ツ口フラスコの口の一つに挿通して固定した後、羽根つき攪拌機の羽根を300rpmで回転させて三ツ口フラスコ中の混合液を攪拌させながら、滴下漏斗から2-クロロ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン溶液を三ツ口フラスコ内の混合液に滴下した。なお、この際、三ツ口フラスコの底部分を、-5℃~-10℃の不凍液入りの容器に浸けたままとし、反応液の温度を-5℃~-10℃に保つようにした。滴下開始から20分後に滴下を完了し、その後、滴下開始から12時間後まで攪拌を継続した。なお、このときの化学反応は、以下の化学反応式(B)に示される通りである。
【実施例1】
【0025】
【化5】
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【実施例1】
【0026】
三ツ口フラスコ中の反応液を減圧濾過した後、その濾液をロータリーエバポレーターにより濃縮した。最後に、その濃縮物を減圧蒸留して精製した。なお、減圧蒸留は0.4kPaの圧力下、オイルバスの温度を140~150℃にして実施した。なお、このとき、内部に挿通した水銀温度計は110~115℃を示していた。
【実施例1】
【0027】
(2)2-ブチノキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホランの同定
上述の精製物を重水に溶解させて重水溶液を調製した。その重水溶液を日本電子株式会社製の400MHz核磁気共鳴(NMR)装置にセットして測定を行ったところ、図1に示されるH-NMRスペクトルが得られた。このH-NMRスペクトルからその精製物が2-ブチノキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホランであることが同定された。
【実施例1】
【0028】
また、同精製物をKBrと混ぜて錠剤化し、その錠剤を日本分光株式会社製のフーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)にセットして測定を行ったところ、図2に示される赤外線吸収スペクトルが得られた。この赤外線吸収スペクトルからその精製物に-C≡CH基およびリン酸エステル基が含まれていることが確認された。
【実施例1】
【0029】
(3)リン酸トリエステル共重合体の合成
先ず、重合管に強力攪拌子を入れた後、その重合管に三方コックを取り付けた。なお、この三方コックの2つの口にはそれぞれダイアフラムポンプ、アルゴンガスタンクを接続した。残った一つの口をモノマー等の化合物の注入用の口として利用した。
【実施例1】
【0030】
次に、ダイアフラムポンプを作動させると共にアルゴンガスタンクの弁を開状態とした後、三方コックを操作して重合管とダイアフラムポンプとを連通させて重合管内を減圧した。なお、この減圧操作の際、重合管をアルコールランプであぶって加熱した。次に、三方コックを操作して重合管とアルゴンガスタンクを連通させて重合管にアルゴンガスを注入した。そして、この減圧操作とアルゴンガス注入操作を数回繰り返した。このようにしてアルゴンガス封入重合管を2本用意した。
【実施例1】
【0031】
次いで、三方コックを操作してシリンジの挿通孔を確保してアルゴンガス封入重合管に4.97g(36mmol)の2-メトキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホランおよび0.704g(4mmol)の2-ブチノキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホランをそれぞれシリンジで加えた後、三方コックを操作してこのモノマー充填重合管とダイアフラムポンプとを連通させてモノマー充填重合管内を減圧することによりモノマー充填重合管を2時間脱気した。
【実施例1】
【0032】
続いて、三方コックを操作してモノマー充填重合管とアルゴンガスタンクを連通させてモノマー充填重合管にアルゴンガスを注入した。そして、そのアルゴンガス封入モノマー充填重合管を氷浴に浸けて十分に冷却した後に、三方コックを操作してシリンジの挿通孔を確保してアルゴンガス封入モノマー充填重合管に20μL(0.5mmol)のメタノール(重合開始剤)および2mLのジクロロメタンをそれぞれシリンジで加えた。そして、その開始剤添加重合管を十分に攪拌した。
【実施例1】
【0033】
さらに続いて、三方コックを操作してシリンジの挿通孔を確保して開始剤添加重合管に70.3μL(0.47mmol)のジアザビシクロウンデセンをシリンジで加えた。その後、三方コックを操作してジアザビシクロウンデセン添加重合管を完全に密閉状態とし、そのジアザビシクロウンデセン添加重合管を振盪機で3時間、振盪させた。なお、このときの重合反応は、以下の重合反応式(C)に示される通りである。
【実施例1】
【0034】
【化6】
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【実施例1】
【0035】
振盪終了後、即座に三方コックを操作してシリンジの挿通孔を確保してジアザビシクロウンデセン添加重合管にシリンジで少量の酢酸(重合停止剤)を加えた。
【実施例1】
【0036】
その後、重合管からその内容物を取り出し、その内容物をジクロロメタンで希釈した後にその希釈液にトルエンを加えて、沈殿物を得た。さらに、得られた沈殿物をエタノールに溶解させた後、そのエタノール溶液にジエチルエーテルを加えて、再び沈殿物を得た。その沈殿物をデシケータに静置して減圧乾燥させ、目的のリン酸トリエステル共重合体を得た。なお、このリン酸トリエステル共重合体の収量は3.65gであり、収率は64.3%であった。
【実施例1】
【0037】
(4)リン酸トリエステル共重合体の物性測定
上述の通りして得られたリン酸トリエステル共重合体を重水に溶解させて重水溶液を調製した。その重水溶液を日本電子株式会社製の400MHz核磁気共鳴(NMR)装置にセットして測定を行ったところ、図3に示されるH-NMRスペクトルが得られた。このH-NMRスペクトルのピーク面積比からリン酸トリエステル共重合体中の2-メトキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン由来単位と2-ブチノキシ-2-オキソ-1,3,2-ジオキサホスホラン由来単位とのモル比率が94:6であることが判明した。また、ゲルクロマトグラフィー(GPC)法により同リン酸トリエステル共重合体の分子量および分散度(Mw/Mn)を測定したところ、その数平均分子量は0.87×10であり、その分散度は1.21であった。なお、このときの測定条件等は以下の通りであった。
【実施例1】
【0038】
・送液ポンプ:PU-2080
・移動相流速:0.75mL/分
・カラム:PLgel 5μm MIXED-C(ポリマーラボラトリーズ社製)
・検出器:RI-2031(日本分光株式会社製)
・展開溶媒:クロロホルム(CHCl
【実施例1】
【0039】
また、このリン酸トリエステル共重合体の収率(=リン酸トリエステル共重合体の質量/仕込みモノマーの質量×100)は64.4%であった。
【実施例1】
【0040】
(5)リン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体の合成
上述の通りにして得られたリン酸トリエステル共重合体3.65gを水に溶解させた。そして、そのリン酸トリエステル共重合体水溶液をナスフラスコに移し、そのナスフラスコに30%テトラメチルアミン(TMA)水溶液8g加えた。そして、そのナスフラスコに攪拌子を入れた後にそのナスフラスコをセプタムで密栓した。それから攪拌子入りのナスフラスコをマグネティックスターラーの上に配設して、ナスフラスコの内容物を室温で24時間攪拌した。
【実施例1】
【0041】
次に、超純水で2回洗浄した陽イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製強酸性陽イオン交換樹脂アンバーライト(登録商標)IR120)21.78gが入ったビーカーに、上記ナスフラスコの内容物を加えた後、そのビーカーの内容物を1時間攪拌した。そして、そのビーカーの内容物を濾紙で濾過し、その濾液を回収した。また、その濾液を濾紙で濾過し、再度その濾液を回収した。その後、その濾液を純水で6時間透析した。なお、このとき、透析膜としてSpectra/Por(登録商標)MWCO=3500を用いた。透析終了後にその濾液を凍結乾燥して目的のリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体を得た。なお、このときの化学反応は、以下の化学反応式(D)に示される通りである。
【実施例1】
【0042】
【化7】
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【実施例1】
【0043】
(6)リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の合成
上述の通りにして得られたリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体を少量の純水に溶かした後、そのリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えてそのリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体水溶液のpHを7.0に調整した。次に、そのpH調整済みのリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体水溶液を純水で6時間透析した。なお、このとき、透析膜としてSpectra/Por(登録商標)MWCO=3500を用いた。透析終了後にその濾液を凍結乾燥して目的のリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体を得た。なお、このときの化学反応は、以下の化学反応式(E)に示される通りである。
【実施例1】
【0044】
【化8】
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【実施例1】
【0045】
(7)リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の物性測定
上述の通りして得られたリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体を重水に溶解させて重水溶液を調製した。その重水溶液を日本電子株式会社製の400MHz核磁気共鳴(NMR)装置にセットして測定を行ったところ、図4に示されるH-NMRスペクトルが得られた。このH-NMRスペクトルのピーク面積比からリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体中のリン酸ジエステル塩単位とリン酸トリエステル単位とのモル比率が94:6であることが判明した。また、ゲルクロマトグラフィー(GPC)法により同リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の分子量および分散度(Mw/Mn)を測定したところ、その数平均分子量は1.09×10であり、その分散度は1.37であった。なお、このときの測定条件等は以下の通りであった。
【実施例1】
【0046】
・送液ポンプ:PU-2080
・移動相流速:0.75mL/分
・カラム:Shodex SB803+SB806M(昭和電工株式会社製)
・検出器:RI-2031(日本分光株式会社製)
・展開溶媒:酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムおよびエチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム塩の水溶液。なお、ここで、酢酸ナトリウムの濃度は0.1mol/Lであり、塩化ナトリウムの濃度は0.3mol/Lであり、エチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム塩(EDTA・2Na)の濃度は1.0mmol/Lである。
【実施例1】
【0047】
また、同リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の分子量の計算値は1.09×10であった。また、ゲルクロマトグラフィー法でその分散度(Mw/Mn)測定したところ、分散度は1.37であった。
【実施例1】
【0048】
2.リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の物性評価
(1)リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の薬物輸送機能の検証
(1-1)蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の合成
先ず、上述の通りにして得られたリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体550mgを20体積%のt-ブタノール水溶液2.43mLに溶解させた。次に、その溶液に10mg/mLのCy5 Azide/ジメチルスルホキシド溶液(フナコシ株式会社製)220μLを加えた。次いで、その混合液にさらに2.6mol/Lのアルコルビン酸ナトリウム58.6μLおよび1.6mol/Lの硫酸銅5水和物(CuSO・5HO)9.5μLを加えた。その後、その混合液を室温暗所で24時間攪拌した。そして、その混合液を純水で3日間透析した。なお、このとき、透析膜としてSpectra/Por(登録商標)MWCO=3500を用いた。透析終了後にその混合液を凍結乾燥して目的の蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体を得た。なお、このときの化学反応は、以下の化学反応式(F)に示される通りである。
【実施例1】
【0049】
【化9】
JP2019026661A_000011t.gif

【実施例1】
【0050】
(1-2)マウス実験
(i)マウス頭部・背部の除毛
マウスの頭部および背部にEpilat除毛クリーム(クラシエホールディングス株式会社製)を塗布した後、同除毛クリームをマウスの頭部および背部の皮膚になじませながらぬるま湯をかけて同部位の除毛を行った。
【実施例1】
【0051】
(ii)尾静脈ラインの準備
先ず、KN-392 SPチューブ(株式会社夏目製作所製,ポリエチレン製,内径/外径=0.28/0.61mm)を1.2mの長さに切断した。次に、同SPチューブの先端に瞬間接着剤(東亜合成化学株式会社製アロンアルファ(登録商標))で26G,30G針を接着した。次いで、30G 1mLシリンジを用いて同SPチューブにリン酸緩衝生理食塩水を満たした。続いてマウスの尾静脈に、その針を刺して静脈ラインを作製した。なお、針が尾静脈に正常に刺さっているかは、リン酸緩衝生理食塩水を抵抗感なく尾静脈に注入することができるか否かで確認することができる。そして、その針を瞬間接着剤(東亜合成化学株式会社製アロンアルファ(登録商標))でマウスの皮膚に接着した。マウスの尾が動いて針が血管を突き破らないように針挿入口を医療用紙テープで固定した。
【実施例1】
【0052】
(iii)コントロール蛍光液の調製
0.1mg/mLのCy5 Azide/ジメチルスルホキシド溶液(フナコシ株式会社製)をリン酸緩衝生理食塩水で1/100に希釈した。同希釈液の発色を、0.1mg/mLの蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体のリン酸緩衝生理食塩水溶液の発色と比較したところ、ほぼ同等であった。また、それらの溶液のIVIS像を比較したところ、両溶液の発色はほぼ同等であった。
【実施例1】
【0053】
(iv)IVIS測定条件
励起/吸光フィルタEx/Emとして620/670nmを採用した。
【実施例1】
【0054】
(v)マウスへの投与実験
上述のようにして準備した尾静脈ラインを通じて2匹のマウスに0.1mg/mLの蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体/リン酸緩衝生理食塩水溶液200μLおよび0.1mg/mLのCy5 Azide/ジメチルスルホキシド溶液150μLをそれぞれ投与した後、しばらくしてからマウスの尾骨のIVIS像を得た(in vivo観察)。それらのIVIS像を図5に示す。図5の上側のIVIS像は、0.1mg/mLの蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体/リン酸緩衝生理食塩水溶液を投与したマウスの尾骨のIVIS像であり、図5の下側のIVIS像は、0.1mg/mLのCy5 Azide/ジメチルスルホキシド溶液を投与したマウスの尾骨のIVIS像である。両図から明らかなように、0.1mg/mLの蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体/リン酸緩衝生理食塩水溶液を投与したマウスの尾骨には蛍光の発光が認められるが、0.1mg/mLのCy5 Azide/ジメチルスルホキシド溶液を投与したマウスの尾骨には蛍光の発光が認められなかった。すなわち、リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体は骨に特異的に吸着する能力を有することが立証された。
【実施例1】
【0055】
また、上述の尾骨のIVIS像を得た後、両マウスを屠殺して各マウスから左大腿骨背部を採取し、その左大腿骨背部のIVIS像を得た(ex vivo観察)。それらのIVIS像を図6に示す。図6の上側のIVIS像は、0.1mg/mLの蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体/リン酸緩衝生理食塩水溶液を投与したマウスの左大腿骨背部のIVIS像であり、図6の下側のIVIS像は、0.1mg/mLのCy5 Azide/ジメチルスルホキシド溶液を投与したマウスの左大腿骨背部のIVIS像である。両図から明らかなように、0.1mg/mLの蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体/リン酸緩衝生理食塩水溶液を投与したマウスの左大腿骨背部には蛍光の発光が認められるが、0.1mg/mLのCy5 Azide/ジメチルスルホキシド溶液を投与したマウスの左大腿骨背部には蛍光の発光が認められなかった。すなわち、リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体は骨に特異的に吸着する能力を有することが立証された。
【実施例1】
【0056】
上記結果より、蛍光化リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体は、骨に対して極めて優れた親和性があり、マウス内に投与された際、積極的に骨に吸着することが認められた。
【実施例1】
【0057】
(2)リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の血液凝固活性
(2-1)ヒト血小板貧血漿の調製
真空採血管(ニプロ株式会社製ネオチューブNP-HE0909)を用いてヒト新鮮血を9mL採取した。そして、このヒト新鮮血を遠沈管に加えた後にさらに3.8質量%のクエン酸三ナトリウムを体積比で1/10加えた。そして、この遠沈管を遠心分離機にセットして遠心分離機を12,000rpmで15分間運転させた。遠沈管内の内容物の上澄みだけを回収し、ヒト血小板貧血漿を得た。
【実施例1】
【0058】
(2-2)血液凝固活性試験
測定用キュベットに攪拌子を投入した後、その測定用キュベットに、上述の通りにして得られたヒト血小板貧血漿480μL、0.315mol/Lの塩化カルシウム(CaCl)水溶液9.51μL、10U/mLのThrombin溶液50.5μLを加えた。そして、この測定用キュベットをマグネティックスターラーの上に配設して、測定用キュベットの内容物を37℃で15分間攪拌した。なお、この試験では、このようにして2つの測定用キュベットが用意された。次に、一方の測定用キュベットに50mmol/Lのリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体(上述の通りにして得られたもの)を60μL加え、もう一方の測定用キュベットに50mmol/Lのポリリン酸(バイオエネックス株式会社製,平均鎖長60-70)を60μL加えた。なお、両液共に終濃度は5mmol/Lであった。なお、この液の写真を図7に示した。そして、それらの測定用キュベットをマグネティックスターラーの上に配設して、測定用キュベットの内容物を室温で10分間攪拌した後にその様子を観察したところ、ポリリン酸の添加系ではその液が懸濁したが(図8参照)、リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の添加系では液の懸濁は観察されなかった(図9参照)。すなわち、ポリリン酸の添加系ではその液中で血栓が形成されたが、リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の添加系では血栓が形成されることはなかった。
【実施例1】
【0059】
(3)リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体の生体適合性試験
「Yasuhiko Iwasaki et al.、”Comparative physicochemical properties and cytotoxicity of polyphosphoester ionomers with bisphosphonates”、Journal of Biomaterials Science, Polymer Edition、[online]、英国、Taylor & Francis、2012年8月8日発行、第24巻、第7号、p.882-895、インターネット(URL: http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/09205063.2012.710823)」では、「化学構造式(4)に示されるリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体のxとyとの比すなわちリン酸ジエステル塩単位とリン酸トリエステル単位とのモル比」と、「骨吸着性および生体適合性」との関係性が報告されている。この文献では、xが大きくなるほど、すなわちリン酸ジエステル塩単位が増えるほど、骨吸着性が良好になると報告されていると共に、リン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体はxとyとの比に寄らず良好な生体適合性を示すことが報告されている。上述の通りにして合成されたリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体は、同文献に示されるリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体と構造的に類似しており、同様の物性を示すものと思われる。したがって、上述の通りにして合成されたリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体も、良好な骨吸着性および生体適合性を示すものと推察される。
【実施例1】
【0060】
【化10】
JP2019026661A_000012t.gif

【実施例1】
【0061】
(4)リン酸ジエステル塩の骨改質性
「Sujit Kootala et al.、Anti-Resorptive Functions of Poly(ethylene sodium phosphate) on Human Osteoclasts、Macromolecular Bioscience、[online]、アメリカ合衆国、John Wiley & Sons, Inc.、2015年7月29日発行、第15巻、第12号、p.1634-1640、インターネット(URL: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/mabi.201500166/abstract)」では、ポリリン酸ジエステル塩が破骨細胞の活性を抑制することが報告されている。上述の通りにして合成されたリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体は、同文献に示されるポリリン酸ジエステル塩と構造的に類似しており、同様の物性を示すものと思われる。したがって、上述の通りにして合成されたリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体も、良好な破骨細胞活性抑制効果を示すものと推察される。よって、上述の通りにして合成されたリン酸ジエステル塩-リン酸トリエステル共重合体は、骨の改質効果も有するものと推察される。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明に係るリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体は、骨標的薬物輸送担体として利用することができるという特徴を有し、骨の治療や再生等に有用である。また、このリン酸ジエステル-リン酸トリエステル共重合体は、骨改質剤として利用することができるという特徴を有し、骨の強度や靭性の改質に有用であると思われる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
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【図4】
3
【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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