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明細書 :発光体の製造方法、発光体、真偽判別体、メモリ媒体、及びマスクパターン形成方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2019-085499 (P2019-085499A)
公開日 令和元年6月6日(2019.6.6)
発明の名称または考案の名称 発光体の製造方法、発光体、真偽判別体、メモリ媒体、及びマスクパターン形成方法
国際特許分類 C09K  11/06        (2006.01)
B41M   3/14        (2006.01)
FI C09K 11/06 680
B41M 3/14
請求項の数または発明の数 10
出願形態 OL
全頁数 20
出願番号 特願2017-215091 (P2017-215091)
出願日 平成29年11月7日(2017.11.7)
発明者または考案者 【氏名】井村 考平
【氏名】香村 惟夫
出願人 【識別番号】899000068
【氏名又は名称】学校法人早稲田大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110002675、【氏名又は名称】特許業務法人ドライト国際特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 2H113
Fターム 2H113AA03
2H113AA06
2H113BB08
2H113BB22
2H113CA39
2H113CA40
2H113CA42
2H113DA46
2H113DA48
2H113DA66
2H113EA10
2H113EA27
2H113FA45
要約 【課題】所定パターンを容易に形成し得る発光体の製造方法、発光体、真偽判別体、メモリ媒体、マスクパターン形成方法を提案する。
【解決手段】本発明では、電子線反応化合物により生成した化合物含有溶液を形成対象物の表面に塗布して電子線反応膜を形成する(膜形成工程)。そして、電子線反応膜に電子線を照射することによって、二光子励起により発光する有機ポリマーからなる発光体を製造できる(照射工程)。したがって、二光子励起により光化学反応を起こさせる発光体を、微細加工が可能な電子線の照射により形成できるので、二光子励起で発光(光化学反応)する所定パターンを容易に形成し得る。
【選択図】図2
特許請求の範囲 【請求項1】
電子線反応化合物により生成した化合物含有溶液を形成対象物の表面に塗布して電子線反応膜を形成する膜形成工程と、
前記電子線反応膜に電子線を照射することによって、二光子励起により発光する有機ポリマーからなる発光体を製造する照射工程と、を備える発光体の製造方法。
【請求項2】
前記膜形成工程では、
前記電子線反応化合物がポリスチレンであり、前記化合物含有溶液は、前記ポリスチレンが0.01~20wt%含まれたポリスチレン溶液である、請求項1に記載の発光体の製造方法。
【請求項3】
前記照射工程における前記電子線の照射はドーズ量が110μC/cm以上30mC/cm未満である、請求項1又は2に記載の発光体の製造方法。
【請求項4】
前記照射工程では、前記電子線を所定パターンに照射することで、前記所定パターンの前記発光体を形成する、請求項1~3のいずれか1項に記載の発光体の製造方法。
【請求項5】
鎖状構造でなるポリマーの一部にトランスブタジエン類似構造を有し、かつ、前記ポリマー同士を連結する架橋構造を有した有機ポリマーからなり、二光子励起により発光する、発光体。
【請求項6】
前記トランスブタジエン類似構造は、主鎖の一部に炭素の二重結合と単結合を交互に有し、側鎖にベンゼンを有する、請求項5に記載の発光体。
【請求項7】
一光子励起によっても発光する、請求項5又は6に記載の発光体。
【請求項8】
発光体が所定パターンで形成された真偽判別体であって、
前記発光体は請求項5~7のいずれか1項に記載の発光体である、真偽判別体。
【請求項9】
電子線が照射されることにより請求項5~7のいずれか1項に記載の発光体となる電子線反応膜が形成された記録層を備え、前記記録層には、書き込むデータに応じて前記電子線反応膜の所定箇所に前記電子線が照射される、メモリ媒体。
【請求項10】
電子線が照射されることにより請求項5~7のいずれか1項に記載の発光体となる電子線反応膜を基体上に形成する膜形成工程と、
前記電子線を前記電子線反応膜の所定箇所に照射し、前記電子線が照射された箇所の前記電子線反応膜を前記発光体とする照射工程と、
溶液を用いて前記電子線反応膜を除去して、所定パターンの前記発光体を前記基体上に形成するパターン形成工程と、を備える、マスクパターン形成方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、発光体の製造方法、発光体、真偽判別体、メモリ媒体、及びマスクパターン形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、二光子励起により蛍光発光する樹脂組成物を含むインキを用い、印刷物に模様を描画し、印刷物の真偽判別を行うことが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2011-39979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、かかる樹脂組成物は二光子励起により発光させることができるものの、樹脂組成物のみでは微細な模様等の所定パターンを形成できないためインキに含有させる必要があった。そのため、二光子励起により光化学反応が起こるだけでなく、インキ等に含有させずに所定パターンを容易に形成し得る新たな材料の開発も望まれている。
【0005】
そこで、本発明は以上の点を考慮してなされたもので、所定パターンを容易に形成し得る発光体の製造方法、発光体、真偽判別体、メモリ媒体、マスクパターン形成方法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の発光体の製造方法は、電子線反応化合物により生成した化合物含有溶液を形成対象物の表面に塗布して電子線反応膜を形成する膜形成工程と、前記電子線反応膜に電子線を照射することによって、二光子励起により発光する有機ポリマーからなる発光体を製造する照射工程と、を備えるものである。
【0007】
本発明の発光体は、鎖状構造でなるポリマーの一部にトランスブタジエン類似構造を有し、かつ、前記ポリマー同士を連結する架橋構造を有した有機ポリマーからなり、二光子励起により発光するものである。
【0008】
本発明の真偽判別体は、発光体が所定パターンで形成された真偽判別体であって、前記発光体が上記の発光体としたものである。
【0009】
本発明のメモリ媒体は、電子線が照射されることにより上記の発光体となる電子線反応膜が形成された記録層を備え、前記記録層には、書き込むデータに応じて前記電子線反応膜の所定箇所に前記電子線が照射されるものである。
【0010】
本発明のマスクパターン形成方法は、電子線が照射されることにより上記の発光体となる電子線反応膜を基体上に形成する膜形成工程と、前記電子線を前記電子線反応膜の所定箇所に照射し、前記電子線が照射された箇所の前記電子線反応膜を前記発光体とする照射工程と、溶液を用いて前記電子線反応膜を除去して、所定パターンの前記発光体を前記基体上に形成するパターン作成工程と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、二光子励起により発光させることができる発光体を微細加工が可能な電子線の照射により形成できることから、電子線の照射によって所定パターンでなる発光体を容易に形成し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】発光体の製造方法の説明に供する概略図である。
【図2】本発明の発光体における一光子励起及び二光子励起の発光による光ルミネセンス強度を示したグラフである。
【図3】本発明の発光体及び電子線反応膜における一光子励起発光スペクトルを示すグラフである。
【図4】本発明の発光体及び電子線反応膜における二光子励起発光スペクトルを示すグラフである。
【図5】二光子励起発光スペクトル及び一光子励起発光スペクトルの強度差を示すグラフである。
【図6】図6Aは、紫外線の光強度を大きくすると、一光子励起発光スペクトルの光ルミネセンス強度が大きくなることを示すとともに、二光子励起発光スペクトルとスペクトル形状が異なることを示すグラフであり、図6Bは、二光子励起発光スペクトルが二成分以上の分子からの発光であることを示すグラフである。
【図7】本発明の発光体及び電子線反応膜におけるMALDI質量スペクトルを示すグラフである。
【図8】本発明の発光体及び電子線反応膜における吸収スペクトルを示すグラフである。
【図9】電子線反応膜に対して電子線を照射して発光体を形成したときの説明に供するSEM写真である。
【図10】発光体を二光子励起により発光させたときの説明に供する二光子発光写真である。
【図11】二光子励起により発光させた発光体を示す二光子発光写真と、一光子励起により発光させた発光体を示す一光子発光写真である。
【図12】所定パターンに形成された発光体を二光子励起により発光させたときの説明に供する二光子発光写真である。
【図13】空間分解能の説明に供するグラフである。
【図14】真偽判別体に紫外光を照射させたときの説明に供する概略図である。
【図15】真偽判別体に近赤外パルス光を照射させて二光子励起により発光させたときの説明に供する概略図である。
【図16】メモリ媒体の説明に供する概略図である。
【図17】図17Aは、マスクパターン形成方法(1)の説明に供する概略図であり、図17Bは、マスクパターン形成方法(2)の説明に供する概略図であり、図17Cは、マスクパターン形成方法(3)の説明に供する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下図面について、本発明の一実施形態を詳述する。以下の説明において、同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。

【0014】
(1)本発明の概略
本発明は、後述する電子線反応膜に対して電子線が照射されることにより発光体を形成することができ、この発光体が二光子励起により発光することを特徴としている。この実施形態においては、一光子励起及び二光子励起の両方で発光する発光体であればよいが、より好ましくは、一光子励起による発光が抑制され、二光子励起によってのみ発光する発光体であることが望ましい。この場合、発光体は、一光子励起禁制(一光子励起による発光が抑制されることを示す)、二光子励起許容(二光子励起により発光するこを示す)になる分子構造を有する。

【0015】
ここで、先ず始めに、発光体の製造方法について説明する。図1に示すように、電子線反応膜2となる化合物含有溶液を用意する。化合物含有溶液としては、例えばポリスチレンを純水に含有させたポリスチレン溶液を用いることができる。ポリスチレン溶液は、ポリスチレンが0.01~20wt%であることが望ましい。0.01wt%未満のときは、ポリスチレンの薄膜作製が困難であり、20wt%超のときは、固体のポリスチレンが溶媒に溶けきらないため、0.01~20wt%であることが望ましい。また、キャスト法により最適な膜厚の電子線反応膜2を形成する際のポリスチレンの濃度として、より好ましくは0.1~5wt%であることが望ましい。ポリスチレンが0.1wt%未満のとき、形成される電子線反応膜2の膜厚が薄くなるため電子線による反応が進行し難く、ポリスチレンが10wt%超のときには、形成される電子線反応膜2の膜厚が厚くなり電子線による散乱が大きく寄与しナノスケールでのパターニングが難しいため、上述したようにポリスチレンは0.1~5wt%であることが、より好ましい。

【0016】
次いで、発光体を形成する形成対象物1の表面にポリスチレン溶液を塗布して、キャスト法又はスピンコート法によって、形成対象物1の表面にポリスチレン溶液を均一に延ばす。次いで、形成対象物1の表面に伸ばした膜状のポリスチレン溶液を乾燥させることにより電子線反応膜2を形成する。形成対象物1としては、硬質な基板の他、軟質なフィルム等を適用することができる。電子線反応膜2の膜厚を1.0μm超とすると、電子線の散乱が寄与し、電子線による反応領域が広がってしまうため、ナノスケールのパターニングを実現し難くなる。よって、電子線反応膜2の膜厚は、ナノスケールのパターニングを実現するためには、1.0μm以下であることが望ましい。

【0017】
次に、電子線反応膜2に対して電子線を照射することにより、電子線の照射箇所に発光体を形成する。本発明では、製造過程で行われる電子線の照射条件を変えることにより、二光子励起により発光する発光体を形成できる。

【0018】
ここで、上述した電子線の照射条件について検証した試験について以下説明する。初めに、ポリスチレンが1wt%のポリスチレン溶液と、ガラス製でなる複数の基板とを用意した。次いで、ポリスチレン溶液を各基板にそれぞれ塗布して、キャスト法によってポリスチレン溶液を延ばして複数の電子線反応膜2を形成した。電子線反応膜2の膜厚はそれぞれ900nmであった。次いで、各基板毎にそれぞれ電子線の照射条件(ドーズ量)を変え、形成された発光体について一光子励起により発光するか、二光子励起により発光するかについて確認した。

【0019】
図2は、光ルミネセンス(PL:Photo Luminescence)強度と、製造時の電子線のドーズ量との関係を示したグラフである。電子線のドーズ量とは、電子線を照射した際の電子注入量を評価したパラメータであり、下記の式により表すことができる。

【0020】
ドーズ量=(照射電流[A]×照射時間[s])/照射面積[m

【0021】
一光子発光(一光子励起による発光)測定では、紫外光レーザー(励起波長:375nm、光強度1μW)を発する光源を用いた。一方、二光子発光(二光子励起による発光)測定では、近赤外パルス光を発するモードロックチタンサファイアレーザー(中心波長:800nm、パルス幅:<60fs、光強度600μW)を光源として用いた。そして、電子線のドーズ量を変えた各発光体に対して、紫外光及び近赤外パルス光を照射して、各発光体が発光するか否かを確認した。その結果を図2に示す。

【0022】
図2中、「TPL」は、二光子励起による光ルミネセンス強度を示し、「PL」は、一光子励起による光ルミネセンス強度を示す。図2に示すように、電子線のドーズ量が110μC/cm以上770μC/cm以下の領域では、二光子励起によって発光する発光体を形成できることが確認できた。また、電子線のドーズ量が110μC/cm以上770μC/cm以下の領域では、光強度1μWの紫外光レーザーを照射したとき、一光子励起による発光も生じるものの、二光子励起による発光に比べて、一光子励起による発光が抑制されることが確認できた。

【0023】
電子線のドーズ量が110μC/cm以上770μC/cm以下の領域では、ドーズ量を上げてゆくと、二光子励起による光ルミネセンス強度が大きくなってゆくことも確認できた。また、電子線のドーズ量が110μC/cm以上770μC/cm以下の領域では、ドーズ量を上げてゆくと、一光子励起による光ルミネセンス強度についても僅かに大きくなってゆくことが確認できた。

【0024】
ただし、上記において、電子線のドーズ量が110μC/cm以上770μC/cm以下の領域で、二光子励起により発光する発光体が製造できることを述べたが、電子線のドーズ量としては、110μC/cm以上30mC/cm未満であることが望ましい。電子線のドーズ量を30mC/cm以上として製造した場合には、二光子励起による発光が観測されなかった。これは、電子線が必要以上に照射されることによりポリマー分子が分裂していくためである。よって、二光子励起により発光することを特徴とする発光体を製造できる電子線のドーズ量としては、30mC/cm未満であることが望ましい。

【0025】
また、電子線のドーズ量が、110μC/cm未満のときには、電子線のドーズ量が足らず目的である分子の生成が抑制される。よって、二光子励起により発光することを特徴とする発光体を製造できる電子線のドーズ量は、110μC/cm以上であることが望ましい。より好ましくは、110μC/cm以上10mC/cm以下であることが望ましい。その理由としては、上記の範囲内のときには電子線のドーズ量に対して二光子励起発光強度は単調に増加する傾向にあるためである。

【0026】
次に、実施例1として、上述したように、実際にポリスチレンが1wt%のポリスチレン溶液により電子線反応膜を形成し、電子線照射前の電子線反応膜(試料)と、電子線照射後の電子線反応膜(試料)とについて、それぞれ一光子励起発光の有無を確認した。電子線の照射は、照射電流40pA、照射時間8s、照射面積2.77×10—6cmであり、ドーズ量を110μC/cmとした。電子線照射前の電子線反応膜と、電子線照射後の電子線反応膜(すなわち、発光体)とにそれぞれ紫外光を照射し、光ルミネセンス強度を測定したところ、図3に示すような結果が得られた。

【0027】
図3中、「without irradiation」は電子線照射前を示し、「with irradiation」は電子線照射後を示す。図3から、電子線照射前の試料では、300~350nmにピークが観測され、紫外光による一光子励起により発光することが確認できた。一方、電子線照射後の試料では、電子線照射前の試料に比べて発光強度のピークが格段的に低減している結果が得られた。

【0028】
次に、電子線照射前と電子線照射後との試料について、それぞれ二光子励起発光の有無を確認するために、モードロックチタンサファイアレーザー(中心波長:750~820nm、パルス幅:<60fs)を光源として、近赤外パルス光を照射し、光ルミネセンス強度を測定したところ、図4に示すような結果が得られた。なお、図4中、縦軸に示した「TPL intensity」は近赤外パルス光を用いた二光子励起過程による発光強度を示す。

【0029】
図4から、電子線照射後の試料(図4中「a1」)では、500nm近傍にカソードルミネッセンススペクトルと類似した二光子励起由来の発光ピークを観測することができた。

【0030】
可視域の発光は、通常、ポリスチレンからは観測されないため、電子線の照射により生成された反応生成物由来であると推定できる。なお、電子線照射前の試料(図4中「b1」)では、二光子励起由来の発光ピークを観測できなかった。

【0031】
次に、上述した電子線照射後の試料(実施例1)について、近赤外パルス光を照射したときの二光子励起による発光スペクトル(二光子励起発光スペクトル)と、紫外光を照射したときの一光子励起による発光スペクトル(一光子発光スペクトル)と、に関し、光ルミネセンス強度の強度差を調べた。実施例1の発光体には、光強度が600μWの近赤外パルス光を照射し、また、光強度が1μWの紫外光を照射した。その結果、図5に示すような結果が得られた。

【0032】
この場合、一光子励起による微弱な発光を観測した。また、600nmの波長位置において、二光子励起により発光したときの光ルミネセンス強度と、一光子励起により発光したときの光ルミネセンス強度とについて、光ルミネセンス強度の比(強度比)を調べた。その結果、二光子励起により発光したときの光ルミネセンス強度の方が、一光子励起により発光したときの光ルミネセンス強度よりも、強度比が約80倍も大きくなることが確認できた。

【0033】
また、図5で示したそれぞれの発光スペクトルを各ピーク強度で規格化したところ、図6Aに示すような結果が得られた。紫外線の光強度を大きくすると発光強度も大きくなるため、一光子励起による光ルミネセンス強度は励起光強度により制御することが可能であることを確認した。

【0034】
また、図6Aに示すように、二光子励起により発光させた際の発光スペクトルでは、480nm近傍と500nm近傍に発光ピークがそれぞれ観測され、そこからなだらかに低下してゆくことが確認できた。これに対して、一光子励起により発光させた際の発光スペクトルでは、480nm近傍に発光ピークが観測され、そこからなだらかに低下してゆくことが確認できた。

【0035】
このように、二光子励起により発光させた際の発光スペクトル(二光子励起発光スペクトル)と、一光子励起により発光させた際の発光スペクトルとは、異なることが確認できた。二光子励起及び一光子励起による発光スペクトルの形状が異なるため、二光子励起及び一光子励起による光ルミネセンス強度の強度比が大きい、例えば600nmを検出波長として選択することで、二光子励起による発光のみを検出することもできる。

【0036】
図6Bは、図6Aに示した二光子励起発光スペクトルをガウス波形により成分フィッティングした概形を示す。図6Bから、二光子励起発光スペクトルは少なくとも二成分以上の分子からの発光により構成されたスペクトルであり、それぞれ「一光子・二光子励起許容分子」と「一光子励起禁制・二光子励起許容分子」であることが確認できた。

【0037】
次に、電子線照射前の試料と電子線照射後の試料について、MALDI(Matrix Assisted Laser Desorption / Ionization)質量スペクトルをそれぞれ調べたところ、図7に示すような結果が得られた。

【0038】
質量スペクトル中に観察される周期的なピークの隣接ピークとの質量差△mは、104でありモノマーの質量と一致している。電子線照射前後の質量スペクトルは、ともにこの周期性が保たれており、電子線照射後の試料においてもポリスチレンの骨格が保持されていることが確認できた。

【0039】
次に電子線照射前の試料と電子線照射後の試料について電子吸収スペクトルを調べたところ、図8に示すような結果が得られた。電子線照射前の試料(図8中「b2」)では260nm近傍に吸収ピークがあり、電子線照射後の試料(図8中「a2」)では280nm近傍に吸収ピークがあることが確認できた。このような吸収ピークの長波長シフトは、共役系の生成を示唆する。

【0040】
以上の結果から、ポリスチレンに電子線が照射されることにより、ポリスチレンで架橋反応が進行するとともに、共役系構造が生成されることが推測できた。このように架橋構造及び共役系構造を有した分子構造からなる有機ポリマーとなることで、二光子励起により発光する励起特性を有する発光体となることが確認できた。

【0041】
次に、上述した実施例1として作製した電子線反応膜に、走査型電子顕微鏡を使用してドーズ量635μC/cmで、約20μm間隔で電子線を直線的に照射した。その後、クロロホルム溶液に浸漬させた後の電子線反応膜をSEM(Scanning Electron Microscope)写真により確認したところ、図9に示すような結果が得られた。電子線を照射した箇所の構造がクロロホルム溶液に溶解せず残されていることが確認された。

【0042】
次に、この電子線を照射した電子線反応膜に対して、モードロックチタンサファイアレーザー(中心波長:800~820nm、パルス幅:<60fs)を光源として近赤外パルス光を照射し、二光子発光写真により確認したところ、図10に示すような結果が得られた。図10から、電子線を照射した箇所に合わせて直線状に発光していることが確認できた。

【0043】
次に、モードロックチタンサファイアレーザー(中心波長:750~820nm、パルス幅:<60fs)を光源として、光強度(レーザ強度)600μWの近赤外パルス光を照射し、実施例1の発光体について二光子励起により発光させ、二光子検出器により光子を測定した。また、励起波長375nm、光強度1μWの紫外光を照射し、実施例1の発光体について一光子励起により発光させ、光検出器により光子を測定した。

【0044】
その結果、図11に示すような結果が得られた。図11中、「TPL」は二光子発光写真を示し、「PL」は一光子発光写真を示す。図11に示すように、二光子励起では、励起光の光子のカウント数は258kcpsであった。図11の「PL」では、「TPL」の二光子発光写真で発光していた箇所が僅かに発光していた。この一光子励起では、励起光の光子のカウント数は6.4kcpsであった。以上より、二光子励起による発光に比べて、一光子励起による発光が抑制されていることが確認できた。

【0045】
次に、ナノスケールの光学パターンが作製できることを確認するために、上述した実施例1として作製した電子線反応膜に、走査型電子顕微鏡を使用してドーズ量1900μC/cmで、約10μm間隔で電子線を格子状に照射した。次に、この電子線を照射した電子線反応膜に対して、モードロックチタンサファイアレーザー(中心波長:750~820nm、パルス幅:<60fs)を光源として近赤外パルス光を照射し、二光子発光写真により確認したところ、図12に示すような結果が得られた。図12から、電子線を照射した箇所に合わせて格子状に発光しており、ナノスケールの光学パターンが作製できることを確認した。

【0046】
空間分解能を調べるために、図12中において、発光体を跨いだ白線aに沿って、光ルミネセンス強度を測定したところ、図13に示すような結果が得られた。図13の「Spatial resolution」は装置関数を示し、「Line profile」は、発光体を跨いだ白線aに沿った光ルミネセンス強度を示す。発光体の幅を評価するために、それぞれ半値全幅(FWHM)を調べたところ、装置関数が0.33μmであり、発光体の幅は0.94μmであった。このことからもナノスケールの光学パターンの作製できることを確認できた。

【0047】
(2)ポリスチレンを基に形成した本発明の発光体の分子構造について
次に、ポリスチレン溶液により電子線反応膜を生成した後、電子線反応膜に対して電子線を照射して発光体を形成するときの分子構造について以下説明する。ここで、図7及び図8の結果から、ポリスチレンに電子線が照射されることにより、ポリスチレンで架橋反応が進行するとともに、共役系構造が生成されることが推測できる。ポリスチレンから、架橋構造及び共役系構造を有した有機ポリマーへの形成について、ポリマーの一部の分子構造に着目して以下説明する。

【0048】
ポリスチレンに電子線が照射されると、下記の化1~化6に示すように、ポリスチレンの鎖状構造を有したポリマーの一部において水素の脱離反応が生じると推測される。すなわち、側鎖の水素が脱離して炭素-炭素の二重結合が主鎖に生成される。

【0049】
【化1】
JP2019085499A_000003t.gif

【0050】
【化2】
JP2019085499A_000004t.gif

【0051】
【化3】
JP2019085499A_000005t.gif

【0052】
【化4】
JP2019085499A_000006t.gif

【0053】
【化5】
JP2019085499A_000007t.gif

【0054】
【化6】
JP2019085499A_000008t.gif

【0055】
その結果、鎖状構造でなるポリマーの一部は、共役系構造として、化6に示すように、少なくともポリマーの主鎖の一部に炭素の二重結合と単結合を交互に有し、かつ側鎖にベンゼンを有したトランスブタジエン類似構造となる。なお、トランスブタジエンは二光子励起許容となる分子であることが一般的に知られており、可視域の光を発する特性を有する。本発明の発光体となる有機ポリマーにおいても、電子線が照射されることで、ポリマーの一部にトランスブタジエンと類似した分子構造が生成されることで、二光子励起許容となると推測される。

【0056】
ここで、トランスブタジエン類似構造とは、主鎖に炭素の二重結合と単結合を交互に有した鎖状構造を有するトランスブタジエンの骨格を維持したものであればよい。ここでは、出発物質としてポリスチレンを用いたことで、共役系構造として、化6に示したように、側鎖にベンゼンを有したトランスブタジエン類似構造となるが、出発物質が変わることで化6とは異なるトランスブタジエン類似構造が生成されることになる。

【0057】
また、ポリスチレンに電子線が照射されると、上述したように、ポリスチレンのポリマーの一部がトランスブタジエン類似構造になるとともに、当該ポリマーの他の一部において、化1、化2、化7及び化8に示すように、架橋反応が生じると推測される。すなわち、ポリマーの一部で側鎖の水素が脱離して、一のポリマーにおいて水素が脱離した箇所の炭素と、他のポリマーにおいて水素が脱離した箇所の炭素との単結合が生成される。

【0058】
【化7】
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【0059】
【化8】
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【0060】
その結果、鎖状構造でなるポリマーの一部にトランスブタジエン類似構造を有し、かつ、化8に示すように、鎖状構造でなるポリマー同士を連結する架橋構造を有した有機ポリマーが生成されると推測できる。そして、発光体は、このような分子構造を有することで、二光子励起により発光すると推測される。

【0061】
(3)作用及び効果
以上より、本発明では、電子線反応化合物(ポリスチレン)により生成した化合物含有溶液(ポリスチレン溶液)を形成対象物の表面に塗布して電子線反応膜を形成する(膜形成工程)。そして、電子線反応膜に電子線を照射することによって、二光子励起により発光する有機ポリマーからなる発光体を製造できる(照射工程)。したがって、二光子励起により光化学反応を起こさせる発光体を、微細加工が可能な電子線の照射により形成できるので、二光子励起で発光(光化学反応)する所定パターンを容易に形成し得る。

【0062】
このようにして製造された発光体は、鎖状構造でなるポリマーの一部にトランスブタジエン類似構造を有し、かつ、ポリマー同士を連結する架橋構造を有した有機ポリマーからなる。ポリスチレン溶液で生成した電子線反応膜から作製した有機ポリマーでは、主鎖の一部に炭素の二重結合と単結合を交互に有し、側鎖にベンゼンを有したトランスブタジエン類似構造を有する。このような分子構造を有した発光体は、電子線により形成できるので、二光子励起で発光(光化学反応)する所定パターンを容易に形成し得る。

【0063】
(4)真偽判別体
次に、上述した発光体を用いた真偽判別体について以下説明する。例えば、銀行券、旅券、株券、商品券、収入印紙、各種チケット及びその他の有価証券等では、金銭的価値を有するため、真偽判別技術を付与することが求められている。また、金銭的価値を有しない書類等であっても、偽造品と真正品を見極める必要がある場合もある。この場合、図14に示すように、偽造品と真正品とを見極める必要がある真偽判別対象物5に対して、上述した発光体を用いた真偽判別体6を形成する。これにより、真偽判別対象物5では真偽判別体6が二光子励起により発光するか否かを基に、偽造品であるか、或いは真正品であるかを見極めることができる。

【0064】
この実施形態の場合、真偽判別対象物5は、例えば名刺や書類等のような紙媒体等や、樹脂製でなるフィルム等その他種々の材料により形成されたものを用いることができる。真偽判別対象物5には、表面の所定位置に例えば四辺状等の所定形状に形成された電子線反応膜7を有する。電子線反応膜7には、電子線照射装置によって所定パターンの電子線が予め照射され、電子線の照射箇所に発光体が形成されている。

【0065】
これにより、真偽判別対象物5では、図14に示すように、例えば紫外光が照射されても、発光体における一光子励起による発光が抑制される。一方、図15に示すように、真偽判別対象物5に近赤外パルス光が照射されると、発光体8が二光子励起により発光する。真偽判別対象物5について偽造品であるか真正品であるかを判断する判断者は、真偽判別体6において二光子励起により発光することを目安として、真偽判別対象物5が真正品であると判断できる。

【0066】
なお、このような真偽判別体6は、上記の「(1)本発明の概略」において説明した発光体の製造方法と同じ製造方法により製造することができる。例えば、電子線反応化合物(ポリスチレン)により生成した化合物含有溶液(ポリスチレン溶液)を、形成対象物となる真偽判別対象物5の表面に塗布して電子線反応膜を形成する(膜形成工程)。

【0067】
そして、電子線反応膜に所定パターンで電子線を照射することによって、二光子励起により発光する有機ポリマーからなる発光体を形成する。これにより、二光子励起によって発光する発光体8が所定パターンで形成された真偽判別体6を形成できる。

【0068】
以上の構成において、真偽判別体6は、発光体8を電子線により形成できるので、二光子励起で発光(光化学反応)する所定パターンを容易に形成し得る。

【0069】
(5)メモリ媒体
次に、上述した発光体を用いたメモリ媒体について以下説明する。図16に示すように、メモリ媒体10には、電子線反応膜からなる記録層10bが基板10aの表面に設けられている。記録層10bとなる電子線反応膜は、上記の「(1)本発明の概略」において説明した電子線反応膜の製造方法と同じ製造方法により製造することができる。例えば、電子線反応化合物(ポリスチレン)により生成した化合物含有溶液(ポリスチレン溶液)を、形成対象物となる基板10aの表面に塗布して電子線反応膜を形成する(膜形成工程)。

【0070】
メモリ媒体10の記録層10bには、電子線を照射する書き込み装置(図示せず)によってデータを書き込むことができる。この場合、書き込み装置は、電子線を照射する電子線照射部(図示せず)を備え、電子線照射部から照射された電子線を記録層10bに照射する。この際、書き込み装置は、書き込むデータに応じて電子線反応膜に電子線を照射する箇所を選定する。これにより、記録層10bの電子線が照射されなかった箇所は、電子線反応膜11bのまま維持され、電子線が照射された箇所には発光体11aが形成される。

【0071】
記録層10bに書き込まれたデータは、検出装置12によって読み出すことができる。検出装置12は、二光子を発する光源13を備え、光源13から発する二光子を、半透明鏡15及びレンズ16を介して記録層10bに照射する。ここでは、二光子としては近赤外パルス光を用いることができる。記録層10bは、発光体11aの形成箇所に近赤外パルス光が照射されると、二光子励起により発光する。一方、発光体11aが形成されていない電子線反応膜11bの形成箇所では、近赤外パルス光が照射されても、二光子励起による発光は生じない。

【0072】
記録層10bの発光体11aが発する可視光L2は、検出装置12のレンズ16及び半透明鏡15を介して光検出部14で受光される。これにより検出装置12は、記録層10bからの可視光L2の受光の有無に基づいてデータを再生することができる。

【0073】
以上の構成において、メモリ媒体10は、電子線を記録層10bに照射することで、記録層10bの所定箇所にのみ発光体11aを形成できるので、二光子励起で発光(光化学反応)する所定パターンを容易に形成し得る。電子線の照射により形成された発光体11aでは、二光子励起により可視光L2を発することから、可視光L2を基にデータの書き込み箇所として検出することができる。

【0074】
なお、ここでは、記録層が形成される基体として、硬質な円盤状の基板10aを適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば四辺状など他の種々の形状の基板や、或いは軟質なフィルムを、基体として適用してもよい。

【0075】
(6)マスクパターン形成方法
次に、上述した発光体を用いたマスクパターン形成方法について以下説明する。上記の「(1)本発明の概略」において、電子線反応膜に電子線を照射することで形成される発光体は、例えばクロロホルム溶液に浸漬しても除去されない。一方、この電子線を照射していない電子線反応膜は、クロロホルム溶液に浸漬することで除去することができる。電子線反応膜及び発光体の、このような特性を利用することで、基板上にマスクパターンを製造することができる。

【0076】
マスクパターンを製造する際に用いる電子線反応膜は、上記の「(1)本発明の概略」において説明した電子線反応膜の製造方法と同じ製造方法により製造することができる。例えば、図17Aに示すように、電子線反応化合物(ポリスチレン)により生成した化合物含有溶液(ポリスチレン溶液)を形成対象物となる基板21の表面に塗布して電子線反応膜22aを形成する(膜形成工程)。

【0077】
次いで、電子線反応膜22aの所定箇所に電子線を照射することで、図17Bに示すように、電子線の照射箇所にのみ発光体22cを形成し、基板21上にパターニングされた電子線反応膜22bを形成する。次いで、基板21上に形成された発光体22cとパターニングされた電子線反応膜22bをクロロホルム溶液に浸漬させることで、図17Cに示すように、当該電子線反応膜22bのみを除去し、発光体22cを残存させる(パターン形成工程)。

【0078】
これにより、所定パターンの発光体22cのみを基板21の表面に残存させることができるので、所定パターンに形成された発光体22cをマスクパターンとして使用することができる。

【0079】
以上の構成において、電子線反応膜22aは、電子線が照射された箇所にのみ発光体22cが形成されるので、所定パターンを容易に形成し得る。この際、基板21上の発光体22cを二光子励起により発光させることで、基板21上に形成された、発光体22cのパターン形状を、パターニングした電子線反応膜22bの除去前や除去後に確認することもできる。

【0080】
なお、基体として、硬質な基板21を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず軟質なフィルム等その他種々の基体を適用してもよい。

【0081】
(7)他の実施の形態
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態におけるメモリ媒体では、記録層10bとなる電子線反応膜11bに、電子線により発光体11aを形成し、発光体11aにおける二光子励起による発光を基にデータを読み出すようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らない。例えば、上記の「(6)マスクパターン形成方法」で説明したように、クロロホルム溶液に浸漬することで電子線反応膜を除去し、所定パターンの発光体だけを残存させた記録層としてもよい。

【0082】
この場合。メモリ媒体の記録層には、電子線反応膜が除去された領域に凹み部が形成され、所定パターンの発光体が凸状に残存する。メモリ媒体では、記録層に形成された凹凸を読み出し光等で検出し得、この検出結果に基づいてデータを読み出すことができる。

【0083】
また、上述した実施形態においては、電子線が照射されることによって、二光子励起により発光する発光体が形成される電子線反応化合物として、ポリスチレンを適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らない。鎖状構造にトランスブタジエン類似構造を有し、かつ鎖状構造同士が架橋した架橋構造を有する有機ポリマーからなる発光体が形成できれば、ポリスチレン以外の他種々の材料を電子線反応化合物として用いても良い。

【0084】
また、発光体として、鎖状構造にトランスブタジエン類似構造を有し、かつ鎖状構造同士が架橋した架橋構造を有する有機ポリマーからなる発光体について説明したが、トランスブタジエン類似構造としては、例えば、トランスブタジエンの側鎖の水素がベンゼン等に置換した分子構造の他、トランスブタジエンの主鎖の炭素がベンゼンを構成しているトランススチルベンと類似した構造(トランススチルベン類似構造)、共役ポリエンと類似した構造(共役ポリエン類似構造)を含む。

【0085】
トランススチルベン類似構造とは、スチルベンのフェニル基に炭素が置換されているトランススチルベンに類似した構造である。

【0086】
共役ポリエン類似構造とは、ポリエンの側鎖に炭素やベンゼンが構成されている共役ポリエンに類似した構造である。
【符号の説明】
【0087】
2、7、11b、22a、22b 電子線反応膜
6 真偽判別体
8、11a、22c 発光体
10 メモリ媒体
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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