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明細書 :カーボンナノチューブ分散複合材料の製造方法並びにその適用物

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4593472号 (P4593472)
登録日 平成22年9月24日(2010.9.24)
発行日 平成22年12月8日(2010.12.8)
発明の名称または考案の名称 カーボンナノチューブ分散複合材料の製造方法並びにその適用物
国際特許分類 C04B  35/10        (2006.01)
C04B  35/64        (2006.01)
C22C  49/14        (2006.01)
C22C  47/14        (2006.01)
F28F  21/02        (2006.01)
C22C 101/10        (2006.01)
FI C04B 35/10 Z
C04B 35/64 E
C22C 49/14
C22C 47/14
F28F 21/02
C22C 101:10
請求項の数または発明の数 3
全頁数 8
出願番号 特願2005-515075 (P2005-515075)
出願日 平成16年10月29日(2004.10.29)
国際出願番号 PCT/JP2004/016496
国際公開番号 WO2005/040067
国際公開日 平成17年5月6日(2005.5.6)
優先権出願番号 2003368399
2004057083
優先日 平成15年10月29日(2003.10.29)
平成16年3月2日(2004.3.2)
優先権主張国 日本国(JP)
日本国(JP)
審査請求日 平成19年4月11日(2007.4.11)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】000183369
【氏名又は名称】住友精密工業株式会社
【識別番号】000205627
【氏名又は名称】大阪府
発明者または考案者 【氏名】片桐 一彰
【氏名】垣辻 篤
個別代理人の代理人 【識別番号】100123467、【弁理士】、【氏名又は名称】柳舘 隆彦
審査官 【審査官】押見 幸雄
参考文献・文献 特開2005-097046(JP,A)
特開2005-041765(JP,A)
特開2003-301048(JP,A)
特開平10-168502(JP,A)
調査した分野 C04B 35/00-35/84
C22C 1/00-49/14
B22F 1/00- 9/30
特許請求の範囲 【請求項1】
アルミナ粉体あるいはアルミニウ厶粉体又はアルミニウム合金粉体と、10wt%以下の予め放電プラズマ処理した長鎖状カーボンナノチューブとを、ボールミルで混練分散する工程、分散材を放電プラズマ焼結する工程とを有するカーボンナノチューブ分散複合材料の製造方法。
【請求項2】
アルミナ粉体あるいはアルミニウム粉体又はアルミニウム合金粉体と、予め放電プラズマ処理した長鎖状カーボンナノチューブとを、ボールミルで混練分散する工程、分散剤を用いて前記粉体とカーボンナノチューブとを湿式分散させる工程、乾燥した混練分散材を放電プラズマ焼結する工程とを有するカーボンナノチューブ分散複合材料の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のカーボンナノチューブ分散複合材料の製造方法により製造されたカーボンナノチューブ分散複合材料にて形成された熱交換器。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、耐腐食性、耐熱性を有するアルミナセラミックスの特徴を生かしかつ電気伝導性と熱伝導性並びに優れた強度特性を付与した複合材料に関し、長鎖状のカーボンナノチューブを汎用性に富むアルミニウム粉体又はアルミニウム合金粉体の焼結体内に網状に分散させたカーボンナノチューブ分散複合材料の製造方法並びにその複合材料の適用物に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、カーボンナノチューブを用いて種々の機能を持たせた複合材料が提案されている。例えば、優れた強度と成形性並びに導電性を兼ね備えた成形体を目的として、平均直径が1~45nm、平均アスペクト比が5以上であるカーボンナノチューブを、炭素繊維、金属被覆炭素繊維、カーボン粉末、ガラス繊維などの充填材を混練したエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの樹脂中に分散させたカーボン含有樹脂組成物を加工、成形して得ることが提案(特開2003-12939)されている。
【0003】
また、アルミニウ厶合金材の熱伝導率、引っ張り強度を改善する目的で、アルミニウム合金材の含有成分である、Si,Mg,Mnの少なくとも一種を、カーボンナノ繊維と化合させ、カーボンナノ纎維をアルミニウ厶母材に含有させたアルミニウム合金材が提案されている。これは、カーボンナノ繊維を0.1~5vol%溶融アルミニウム合金材内に混入し、混練した後ビレットとし、該ビレットを押出成形して得られたアルミニウム合金材の押出型材として提供(特開2002-363716)されている。
【0004】
さらに、燃料電池のセパレータ等に適用できる成形性に優れた高導電性材料を目的として、PPSやLCP等の流動性に優れた熱可塑性樹脂に金属化合物(ホウ化物:TiB2、WB、MoB、CrB、AlB2、MgB、炭化物:WC、窒化物:TiN等)およびカーボンナノチューブを適量配合することにより、成形性と導電性を両立させた樹脂成形体が提案(特開2003-34751)されている。
【0005】
また、電気的性質、熱的性質、機械的性質の向上を図るために、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、ゴム及び熱可塑性エラストマーなどの有機高分子のマトリックス中にカーボンナノチューブを配合して磁場中で配向させ、一定方向に配列されて複合された状態で成形された複合成形体が提案され、カーボンナノチューブとマトリックス材料との濡れ性や接着性を向上させるために、カーボンナノチューブの表面をあらかじめ脱脂処理や洗浄処理などの種々処理を施すことが提案(特開2002-273741)されている。
【0006】
カーボンナノチューブを含むフィールドエミッタとして、インジウム、ビスマスまたは鉛のようなナノチューブ濡れ性元素の金属合金、Ag,AuまたはSnの場合のように比較的柔らかくかつ延性がある金属粉体等の導電性材料粉体とカーボンナノチューブをプレス成形して切断や研摩後、表面に突き出しナノチューブを形成し、該表面をエッチングしてナノチューブ先端を形成、その後金属表面を再溶解し、突き出しナノチューブを整列させる工程で製造する方法が提案(特開2000-223004)されている。
【0007】
多様な機能を多面的に実現し、機能を最適にするためのセラミックス複合ナノ構造体を目的に、ある機能を目的に選定する複数の多価金属元素の酸化物にて構成されるように、例えば異種の金属元素が酸素を介して結合する製造方法を選定して、さらに公知の種々方法にて、短軸断面の最大径が500nm以下の柱状体を製造することが提案(特開2003-238120)されている。
【0008】
上述の樹脂中やアルミニウム合金中に分散させようとするカーボンナノチューブは、得られる複合材料の製造性や所要の成形性を得ることを考慮して、できるだけ長さの短いものが利用されて、分散性を向上させており、カーボンナノチューブ自体が有するすぐれた電気伝導と熱伝導特性を有効に活用しようとするものでない。
【0009】
また、上述のカーボンナノチューブ自体を活用しようとする発明では、例えばフィールドエミッタのように具体的かつ特定の用途に特化することができるが、他の用途には容易に適用できず、一方、ある機能を目的に多価金属元素の酸化物を選定して特定の柱状体からなるセラミックス複合ナノ構造体を製造する方法では、目的設定とその元素の選定と製造方法の確率に多大の工程、試行錯誤を要することが避けられない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
この発明は、例えば絶縁性であるが、耐腐食性、耐熱性を有するアルミナセラミックスあるいは汎用性に富むアルミニウ厶の特徴を純粋に生かし、これに電気伝導性と熱伝導性を付与した複合材料の提供を目的とし、セラミックスや金属粉体基材の有する特性とともにカーボンナノチューブ自体、その本来的な長鎖状や網状の構造が有するすぐれた電気伝導と熱伝導特性並びに強度特性をできるだけ活用したカーボンナノチューブ分散複合材料の製造方法の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明者らは、独立行政法人科学技術振興機構の開発委託に基づき、カーボンナノチューブを基材中に分散させた複合材料において、カーボンナノチューブの電気伝導特性と熱伝導特性並びに強度特性を有効利用できる構成について種々検討した結果、長鎖状のカーボンナノチューブ(カーボンナノチューブのみを予め放電プラズマ処理したものを含む)を焼成可能なセラミックスや金属粉体とボールミルで混練分散し、これを放電プラズマ焼結にて一体化することで、焼結体内に網状にカーボンナノチューブを巡らせることができ、前記目的を達成できることを知見し、この発明を完成した。
【0012】
すなわち、この発明は、アルミナ粉体あるいはアルミニウム粉体又はアルミニウ厶合金粉体と、予め放電プラズマ処理した長鎖状カーボンナノチューブとを、ボールミルで混練分散する工程、あるいはさらに分散剤を用いて前記粉体とカーボンナノチューブとを湿式分散させる工程、乾燥した混練分散材を放電プラズマ焼結する工程とを有することを特徴とするカーボンナノチューブ分散複合材料の製造方法である。
【発明の効果】
【0013】
この発明による複合材料は、耐腐食性、耐熱性に優れるアルミナ粉体、または耐食性や放熱性にすぐれた純アルミニウム、アルミニウ厶合金粉体の焼結体を基体とすることで、前記材料自体が本来的に腐食性や高温環境下でのすぐれた耐久性を有しており、これに長鎖状カーボンナノチューブを均一に分散させたことにより、カーボンナノチューブ自体が有するすぐれた電気伝導と熱伝導特性並びに強度とを併せて、所要特性の増強、相乗効果、あるいは新たな機能を発揮させることができる。
【0014】
この発明による複合材料は、アルミナ粉体あるいはアルミニウム粉体又はアルミニウ厶合金粉体と長鎖状カーボンナノチューブを、ボールミルで混練分散させて、分散材を放電プラズマ焼結するという比較的簡単な製法で製造でき、例えば、腐食、高温環境下での電極や発熱体、配線材料、熱伝導度を向上させた熱交換器やヒートシンンク材料、ブレーキ部品として応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、 プラズマ焼結温度と電気伝導率との関係を示すグラフである。
【図2】図2は、焼結加圧力と電気伝導率との関係を示すグラフである。
【図3】図3は、この発明によるアルミニウ厶をマトリックスとしたカーボンナノチューブ分散複合材料の電子顕微鏡写真の模式図である。
【図4】図4は、この発明による繭状のカーボンナノチューブの電子顕微鏡写真の模式図である。
【図5】図5は、この発明による繭状のカーボンナノチューブの電子顕微鏡写真の模式図である。
【図6】図6は、この発明によるカーボンナノチューブ分散複合材料の電子顕微鏡写真の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
この発明において、耐腐食性、耐熱性の機能を発揮するアルミナを採用するが、粉体の粒子径としては、必要な焼結体を形成できる焼結性を考慮したり、カーボンナノチューブとの混練分散時の解砕能力を考慮して決定するが、およそ10μm以下が好ましく、例えば大小数種の粒径とすることもでき、5μm以下、さらに1μm以下が好ましい。また、粉体には球体以外に繊維状、不定形や種々形態のものも適宜利用することができる。

【0017】
この発明において、耐腐食性、熱伝導性、耐熱性等の必要とする機能を発揮する純アルミニウ厶、JISなどのアルミニウム合金を採用するが、粉体の粒子径としては、必要な焼結体を形成できる焼結性、並びにカーボンナノチューブとの混練分散時の解砕能力を有するおよそ200μm以下、さらに150μm以下の粒子径のものが好ましく、大小数種の粒径とすることもでき、50μm~150μmが好ましい。また、粉体には球体以外に繊維状、不定形、樹木状や種々形態のものも適宜利用することができる。

【0018】
この発明において、使用する長鎖状のカーボンナノチューブは、文字どおりカーボンナノチューブが連なり長鎖を形成したもので、これらが絡まったりさらには繭のような塊を形成しているもの、あるいはカーボンナノチューブのみを放電プラズマ処理して得られる繭や網のような形態を有するものを用いる。また、カーボンナノチューブ自体の構造も単層、多層のいずれも利用できる。

【0019】
この発明による複合材料おいて、カーボンナノチューブの含有量は、所要形状や強度を有する焼結体が形成できれば特に限定されるものでないが、セラミックス粉体又は金属粉体の種や粒径を適宜選定することで、例えば重量比で90wt%以下を含有させることが可能であり、通常は10wt%以下である。特に複合材料の均質性を目的とする場合は、例えばカーボンナノチューブの含有量を3wt%以下、0.05wt%程度まで少なくして、混練分散方法を工夫する必要がある。

【0020】
この発明によるカーボンナノチューブ分散複合材料の製造方法は、
(P)長鎖状カーボンナノチューブを放電プラズマ処理する工程、
(1)セラミックス粉体又は金属粉体あるいはセラミックスと金属との混合粉体と、長鎖状カーボンナノチューブとを、ボールミルで混練分散する工程、
(2)さらに、分散剤を用いて前記粉体とカーボンナノチューブとを湿式分散させる工程、
(3)乾燥した混練分散材を放電プラズマ焼結する工程とを有する含むもので、(P)(1)(3)、(P)(1)(2)(3)の各工程がある。

【0021】
ボールミルで混練分散する工程は、前述の長鎖状のカーボンナノチューブをアルミナ粉体あるいはアルミニウム粉体又はアルミニウム合金粉体において、これをほぐし解砕することが重要である。混練分散するには、公知の粉砕、破砕、解砕を行うための各種のミル、クラッシャー、シェイカー装置が適宜採用でき、その機構も回転衝撃式、回転剪断式、回転衝撃剪断式、媒体撹拌式、撹拌式、撹拌羽根のない撹拌式、気流粉砕式など公知の機構を適宜利用できる。

【0022】
特にボールミルは、公知の横型や遊星型、撹拌型等のミルの如く、ボール等のメディアを使用して粉砕、解砕を行う構成であればいずれの構造であっても利用できる。また、メディアもその材質、粒径を適宜選定することができる。

【0023】
湿式分散させる工程は、公知の非イオン系分散剤、陽陰イオン系分散剤を添加して超音波、ボールミルを用いて分散させることができ、前記の乾式分散時間の短縮や高効率化を図ることができる。また、湿式分散後のスラリーを乾燥させる方法は、公知の熱源やスピン法を適宜採用できる。

【0024】
放電プラズマ焼結(処理)する工程は、カーボン製のダイとパンチの間に乾燥した混練分散材を装填し、上下のパンチで加圧しながら直流パルス電流を流すことにより、ダイ、パンチ、および被処理材にジュール熱が発生し、混練分散材を焼結する方法であり、パルス電流を流すことで粉体と粉休、カーボンナノチューブの間で放電プラズマが発生し、粉体とカーボンナノチューブ表面の不純物などが消失して活性化されるなど等の作用により焼結が円滑に進行する。

【0025】
この発明において、放電プラズマ焼結は、用いるセラミックス粉体や金属粉体の通常の焼結温度より低温で処理することが好ましい。また、特に高い圧力を必要とせず、焼結時、比較的低圧、低温処理となるように条件設定することが好ましい。また、上記の混練分散材を放電プラズマ焼結する工程において、まず低圧下で低温のプラズマ放電を行い、その後高圧下で低温の放電プラズマ焼結を行う2工程とすることも好ましい。

【0026】
この発明による複合材料は、上述の比較的簡単な製法で製造でき、腐食、高温環境下での電極や発熱体、配線材料、熱伝導度を向上させた熱交換器やヒートシンク材料、ブレーキ部品として応用することができるが、特に、実施例に示すごとく、600W/mK以上の熱伝導率を得ることが可能となり、これらの材料は例えば予備成形後に放電プラズマ焼結装置にて所要形状に容易に焼成でき、熱交換器の用途に最適である。
【実施例】
【0027】
参考例1
平均粒子径0.6μmのアルミナ粉体と、長鎖状のカーボンナノチューブを、アルミナ製のボウルとボールを用いたボールミルで分散させた。まず、5wt%のカーボンナノチューブを配合し、予め十分に分散処理したアルミナ粉体を配合し、それらの粉末同士をドライ状態で96時間の混練分散を行った。
【実施例】
【0028】
さらに分散剤として非イオン性界面活性剤(トリトンX-100、1wt%)を加え、2時間以上、超音波をかけて湿式分散した。得られたスラリーをろ過して乾燥させた。
【実施例】
【0029】
乾燥した混練分散材を放電プラズマ焼結装置のダイ内に装填し、1300℃~1500℃で5分間のプラズマ固化した。その際、昇温速度は100℃/Min、230℃/Minとし、15~40MPaの圧力を負荷し続けた。得られた複合材料の電気伝導率を測定し、図1、図2の結果を得た。
【実施例】
【0030】
実施例1
平均粒子径30μmの純アルミニウム粉体と、0.25wt%の長鎖状のカーボンナノチューブとの混練解砕において、カーボンナノチューブのみを予め放電プラズマ焼結装置のダイ内に装填し、800℃で5分間の放電プラズマ処理し、ステンレス鋼製の容器を用いた遊星型ボールミルで、分散メディアを使用することなくドライ状態で3時間以下の種々時分単位と容器の回転数を組み合せた混練分散を行った。
【実施例】
【0031】
混練分散材を放電プラズマ焼結装置のダイ内に装填し、575℃で60分間の放電プラズマ焼結した。その際、昇温速度は100℃/Minとし、60MPaの圧力を負荷し続けた。
【実施例】
【0032】
得られた複合材料の強制破断面の電子顕微鏡写真図を図3に示す。スケールが100μmオーダーの図3を5.0μmオーダーに拡大した際の網状のカーボンナノチューブの電子顕微鏡写真図を図4に示す。
【実施例】
【0033】
得られた複合材料の熱伝導率を測定した結果、221W/mKであった。なお、純アルミニウム粉体のみを上記条件の放電プラズマ焼結して得た固化体の熱伝導率は、194W/mKであり、この発明による複合材料の熱伝導率は約14%上昇したことが分かる。
【実施例】
【0034】
参考例2
平均粒子径100μmの純アルミニウ厶粉体、あるいは平均粒子径100μmのアルミニウム合金粉体(鋳造用合金相当)と、10wt%の長鎖状のカーボンナノチューブを、ステンレス鋼製のボウルとクロム鉄製のボールを用いたボールミルで、分散剤として非イオン性界面活性剤(トリトンX-100、1wt%)を加え、ウェット状態で100時間以上の混練分散を行った。
【実施例】
【0035】
混練分散材を放電プラズマ焼結装置のダイ内に装填し、1400℃で5分間の放電プラズマ焼結した。その際、昇温速度は250℃/Minとし、10MPaの圧力を負荷し続けた。得られた複合材料の熱伝導率を測定した結果400~600W/mKとなった。
【実施例】
【0036】
実施例2
カーボンナノチューブだけを予め放電プラズマ焼結装置のダイ内に装填し、1400℃で5分間の放電プラズマ処理した。得られた繭状のカーボンナノチューブの電子顕微鏡写真図を図5に示す。
【実施例】
【0037】
平均粒子径0.5μmのアルミナ粉体と、上記カーボンナノチューブを、アルミナ製のボウルとボールを用いたボールミルで分散させた。まず、5wt%のカーボンナノチューブを配合し、次いで十分に分散させたアルミナ粉体を配合し、ドライ状態で96時間の混練分散を行った。さらに、参考例1と同様の超音波湿式分散した。得られたスラリーをろ過して乾燥させた。
【実施例】
【0038】
乾燥した混練分散材を放電プラズマ焼結装置のダイ内に装填し、1400℃で5分間のプラズマ固化した。その際、昇温速度は200℃/Minとし、初め15MPa、次いで30MPaの圧力を負荷した。得られた複合材料の電気伝導率は、実施例1と同様範囲であった。得られた複合材料の電子顕微鏡写真図を図6に示す。
【産業上の利用可能性】
【0039】
この発明によるカーボンナノチューブ分散複合材料は、例えば、セラミックス粉体を用いて、耐腐食性、耐高温特性に優れた電極材料、発熱体、配線材料、熱交換器などを製造することができる。また、セラミックス粉体、アルミニウム合金粉体を用いて高熱伝導度に優れた熱交換器やヒートシンクなどを製造することができる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5