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明細書 :病態診断支援システム、病態診断データ生成システム、および病態診断支援方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 令和元年5月9日(2019.5.9)
発明の名称または考案の名称 病態診断支援システム、病態診断データ生成システム、および病態診断支援方法
国際特許分類 G01N  33/48        (2006.01)
G01N   1/30        (2006.01)
G01N   1/28        (2006.01)
FI G01N 33/48 P
G01N 1/30
G01N 1/28 U
G01N 1/28 F
G01N 33/48 M
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 20
出願番号 特願2018-529876 (P2018-529876)
国際出願番号 PCT/JP2017/026690
国際公開番号 WO2018/021240
国際出願日 平成29年7月24日(2017.7.24)
国際公開日 平成30年2月1日(2018.2.1)
優先権出願番号 2016145435
優先日 平成28年7月25日(2016.7.25)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , ST , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DJ , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JO , JP , KE , KG , KH , KN , KP , KR , KW , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT
発明者または考案者 【氏名】吉川 研一
【氏名】池川 雅哉
【氏名】剣持 貴弘
【氏名】角田 伸人
【氏名】中村 拓人
【氏名】檀野 圭右
【氏名】大社 奈摘
【氏名】中村 直彦
【氏名】井口 公太
【氏名】波多野 悦朗
【氏名】上本 伸二
出願人 【識別番号】503027931
【氏名又は名称】学校法人同志社
個別代理人の代理人 【識別番号】110000475、【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 2G045
2G052
Fターム 2G045AA24
2G045AA25
2G045BB24
2G045CB01
2G045FA19
2G045FB16
2G045GB01
2G045GB10
2G045GC30
2G045HA20
2G045JA01
2G052AA33
2G052AD32
2G052AD52
2G052DA07
2G052FA01
要約 信頼性の高い病態の診断を支援することが可能な病態診断支援システム、病態診断データ生成システム、および病態診断支援方法を提供する。
病態診断支援システム1は、細胞の組織切片Pを伸展する伸展装置10と、組織切片Pを撮影することで画像データを取得する撮影装置30と、画像データを解析することで、伸展により組織切片Pに生じたひび割れの態様に基づく病態の指標を算出する画像解析装置40と、算出された指標を出力する出力装置50とを備える。
特許請求の範囲 【請求項1】
細胞の組織切片を伸展する伸展装置と、
前記組織切片を撮影することで画像データを取得する撮影装置と、
前記画像データを解析することで、前記伸展により前記組織切片に生じたひび割れの態様に基づく病態の指標を算出する画像解析装置と、
算出された前記指標を出力する出力装置とを備える
ことを特徴とする病態診断支援システム。
【請求項2】
前記伸展装置は、前記組織切片が設けられた伸縮シートを挟み、当該伸縮シートを引っ張ることで前記組織切片を伸展する
ことを特徴とする請求項1に記載の病態診断支援システム。
【請求項3】
前記伸縮シートは、ポリウレタンゲルにより形成されている
ことを特徴とする請求項2に記載の病態診断支援システム。
【請求項4】
前記画像解析装置は、前記組織切片に含まれる細胞の面積と、当該組織切片に生じているひび割れ部分の面積とを算出し、前記細胞の面積と前記ひび割れ部分の面積とに基づいて、前記指標を算出する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の病態診断支援システム。
【請求項5】
前記画像解析装置は、前記組織切片に生じているひび割れ部分の面積と、当該ひび割れ部分の長さとを算出し、前記ひび割れ部分の面積と長さとに基づいて、前記指標を算出する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の病態診断支援システム。
【請求項6】
前記画像解析装置は、前記撮影装置で撮影した画像の少なくとも一部を空間周波数領域に変換し、当該空間周波集領域への変換結果として得られる周波数分布に基づいて、前記指標を算出する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の病態診断支援システム。
【請求項7】
前記画像解析装置は、前記撮影装置で撮影した画像上のひび割れの形状に基づいて、当該ひび割れの幾何学的形状の特徴を表す空間相関係数を算出し、前記空間相関係数に基づいて、前記指標を算出する
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の病態診断支援システム。
【請求項8】
病態の診断を支援するための解析用データを生成する病態診断データ生成システムにおいて、
細胞の組織切片を伸展する伸展装置と、
前記組織切片を撮影することで前記解析用データとしての画像データを取得する撮影装置とを備える
ことを特徴とする病態診断データ生成システム。
【請求項9】
細胞の組織切片を伸展する組織切片伸展工程と、
前記組織切片の画像データを撮影装置で取得する画像データ取得工程と、
前記画像データを画像解析装置に解析させることで、前記伸展により前記組織切片に生じたひび割れの態様に基づく病態の指標を算出する指標算出工程と、
前記指標を出力装置で出力する指標出力工程とを備える
ことを特徴とする病態診断支援方法。
【請求項10】
伸縮シート上に前記組織切片を設けてプレパラートを作成するプレパラート作成工程をさらに備え、
前記組織切片伸展工程において、前記伸縮シートを引っ張ることで前記組織切片を伸展する
ことを特徴とする請求項9に記載の病態診断支援方法。
【請求項11】
前記プレパラート作成工程において、前記組織切片を染色する
ことを特徴とする請求項10に記載の病態診断支援方法。
【請求項12】
前記プレパラート作成工程において、前記伸縮シートとしてポリウレタンゲルシートを使用する
ことを特徴とする請求項10または11に記載の病態診断支援方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞の組織切片を用いた病態の診断を支援する病態診断支援システム、病態診断データ生成システム、および病態診断支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被診断者の病態の診断方法としては、被診断者から得られた細胞の組織切片を光学顕微鏡で観察し、ミクロレベルでの細胞の形態に基づいて診断することが標準的な手法となっている。しかしながら、組織切片を顕微鏡で観察する場合であっても、例えば組織切片に含まれる腫瘍が良性であるか悪性であるかを判別することが困難な場合が多々ある。そのため、病態の診断を支援する病態診断支援システムおよび病態診断支援方法が求められていた。
【0003】
特許文献1には、X線撮影装置により構成された診断支援装置が記載されている。この診断支援装置は、X線撮影装置で撮影した画像に対して2次元の離散ウェーブレット変換処理を施すことにより周波数係数を算出し、周波数帯域毎に算出される周波数係数の平均値から腫瘍の客観的指標を算出して表示する。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2005-21606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、原発性の肝癌である肝細胞癌(HCC:hepatocellular carcinoma)が発生する前段階として、非アルコール性脂肪肝炎(NASH:non-alcoholic steatohepatitis)が進行することが知られており、また、非アルコール性脂肪肝炎が発症する前段階して、単純性脂肪肝(simple steatosis)となることが知られている。
【0006】
しかしながら、特許文献1の手法で算出された指標に基づいて病態を診断する際には、例えば上記の肝細胞癌が発生するまでの複数の病態を細かく判別することができないおそれがあるため、信頼性の高い病態の診断を支援することができないという問題がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題は、信頼性の高い病態の診断を支援することが可能な病態診断支援システム、病態診断データ生成システム、および病態診断支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、細胞の組織切片を伸展する伸展装置と、前記組織切片を撮影することで画像データを取得する撮影装置と、前記画像データを解析することで、前記伸展により前記組織切片に生じたひび割れの態様に基づく病態の指標を算出する画像解析装置と、算出された前記指標を出力する出力装置とを備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記構成において、前記伸展装置は、例えば、前記組織切片が設けられた伸縮シートを挟み、当該伸縮シートを引っ張ることで前記組織切片を伸展する。
【0010】
また、上記構成において、前記伸縮シートは、例えば、ポリウレタンゲルにより形成されている。
【0011】
また、上記構成において、前記画像解析装置は、例えば、前記組織切片に含まれる細胞の面積と、当該組織切片に生じているひび割れ部分の面積とを算出し、前記細胞の面積と前記ひび割れ部分の面積とに基づいて、前記指標を算出する。
【0012】
また、上記構成において、前記画像解析装置は、例えば、前記組織切片に生じているひび割れ部分の面積と、当該ひび割れ部分の長さとを算出し、前記ひび割れ部分の面積と長さとに基づいて、前記指標を算出する。
【0013】
また、上記構成において、前記画像解析装置は、例えば、前記撮影装置で撮影した画像の少なくとも一部を空間周波数領域に変換し、当該空間周波集領域への変換結果として得られる周波数分布に基づいて、前記指標を算出する。
【0014】
また、上記構成において、前記画像解析装置は、前記撮影装置で撮影した画像上のひび割れの形状に基づいて、当該ひび割れの幾何学的形状の特徴を表す空間相関係数を算出し、前記空間相関係数に基づいて、前記指標を算出する。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明は、病態の診断を支援するための解析用データを生成する病態診断データ生成システムにおいて、細胞の組織切片を伸展する伸展装置と、前記組織切片を撮影することで前記解析用データとしての画像データを取得する撮影装置とを備えることを特徴とする。
【0016】
また、上記課題を解決するために、本発明は、細胞の組織切片を伸展する組織切片伸展工程と、前記組織切片の画像データを撮影装置で取得する画像データ取得工程と、前記画像データを画像解析装置に解析させることで、前記伸展により前記組織切片に生じたひび割れの態様に基づく病態の指標を算出する指標算出工程と、前記指標を出力装置で出力する指標出力工程とを備えることを特徴とする。
【0017】
また、上記構成において、例えば、伸縮シート上に前記組織切片を設けてプレパラートを作成するプレパラート作成工程をさらに備え、前記組織切片伸展工程において、前記伸縮シートを引っ張ることで前記組織切片を伸展する。
【0018】
また、上記構成において、例えば、前記プレパラート作成工程において、前記組織切片を染色する。
【0019】
また、上記構成において、例えば、プレパラート作成工程において、前記伸縮シートとしてポリウレタンゲルシートを使用する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、信頼性の高い病態の診断を支援することが可能な病態診断支援システム、病態診断データ生成システム、および病態診断支援方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る病態診断支援システムの概略構成図である。
【図2】同実施形態に係る病態診断支援方法の流れを示すフローチャートである。
【図3】マウスの肝細胞の組織切片を撮影することで得られた顕微鏡写真であって、(A)は正常状態の肝細胞、(B)は単純性脂肪肝、(C)は非アルコール性脂肪肝、(D)は肝細胞癌を示している。
【図4】(A)~(D)は、マウスの肝細胞の伸縮後の組織切片を撮影することで得られた顕微鏡写真である。
【図5】(A)は図4(A)の二値化画像であり、(B)は図4(B)の二値化画像であり、(C)は図4(C)の二値化画像であり、(D)は図4(D)の二値化画像である。
【図6】実施例1において算出された病態の指標を示すグラフである。
【図7】実施例2において算出された病態の指標を示すグラフである。
【図8】(A)~(C)は、実施例4に係る空間相関係数の算出方法を説明するための模式図である。
【図9】実施例5において算出された平均第1空間相関係数のグラフである。
【図10】実施例5に係る平均第1空間相関係数を表す近似式のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明に係る病態診断支援システム1の概略構成を示している。病態診断支援システム1には、病態診断データ生成システム1Aが含まれている。

【0023】
図1に示すように、病態診断支援システム1は、細胞の組織切片Pを含むプレパラート2を用いて、病態の診断を支援する。病態診断支援システム1は、伸展装置10と、顕微鏡20と、撮影装置30と、画像解析装置40と、出力装置50とを備えている。プレパラート2は、組織切片Pと、組織切片Pが載せられた伸縮シート60とにより構成されている。

【0024】
伸展装置10は、アクチュエータを備えた引張装置により構成されている。伸展装置10は、組織切片Pが設けられた伸縮シート60を挟み、伸縮シート60の面方向X(伸展方向)に伸縮シート60を引っ張ることで組織切片Pを伸展する。伸展装置10は、伸縮シート60の一端部が固定される第1固定部11と、伸縮シート60の他端部が固定される第2固定部12と、第1固定部11および第2固定部12の間隔を変化させるリニアアクチュエータ13により構成されている。伸展装置10は、リニアアクチュエータ13で第1固定部11および第2固定部12の間隔を大きくすることで、伸縮シート60および組織切片Pを伸展する。また、組織切片Pの伸展完了後に、伸展装置10は、リニアアクチュエータ13で第1固定部11および第2固定部12の間隔を小さくすることで、伸縮シート60および組織切片Pを収縮する。リニアアクチュエータ13としては、バイオメタルヘリックスを採用することができる。バイオメタルヘリックスにより構成されるリニアアクチュエータ13は、バイオメタルヘリックスへの電流供給のオン/オフにより、伸縮シート60および組織切片Pの伸展/収縮を行うことができる。

【0025】
顕微鏡20は、光学顕微鏡により構成されており、撮影装置30は、顕微鏡用デジタルカメラにより構成されている。撮影装置30は、顕微鏡20を通して組織切片Pを撮影する。撮影装置30は、光電変換素子である撮像素子を備えており、撮像素子によって組織切片Pを撮影することで、組織切片Pの画像データを取得する。

【0026】
病態診断データ生成システム1Aは、上記の伸展装置10、顕微鏡20、および、撮影装置30により構成されており、病態の診断を支援するための解析用データを生成する。すなわち、撮影装置30が、組織切片Pを撮影することで解析用データとしての画像データを取得する。病態診断データ生成システム1Aは、撮影装置30で生成した解析用データを、画像解析装置40に提供する。

【0027】
画像解析装置40は、個人用の汎用計算機であるパーソナルコンピュータにより構成されている。画像解析装置40は、撮影装置30から組織切片Pの画像データを取得し、その画像データを解析することで、伸展により組織切片Pに生じたひび割れの態様に基づく病態の指標を算出する。具体的には、画像解析装置40は、下記(A)~(D)の少なくても1つを行うことによって病態の指標を算出する。
(A)組織切片Pに含まれる細胞の面積Cと、組織切片Pに生じているひび割れ部分の面積Sとを算出し、細胞の面積Cとひび割れ部分の面積Sとに基づいて、病態の指標を算出する。
(B)組織切片Pに生じているひび割れ部分の面積Sと、ひび割れ部分の長さLとを算出し、ひび割れ部分の面積Sと長さLとに基づいて、病態の指標を算出する。
(C)撮影装置30で撮影した画像の少なくとも一部を空間周波数領域に変換し、空間周波集領域への変換結果として得られる周波数分布に基づいて、病態の指標を算出する。
(D)撮影装置30で撮影した画像上のひび割れの形状に基づいて、ひび割れの幾何学的形状の特徴を表す空間相関係数を算出し、空間相関係数に基づいて、病態の指標を算出する。

【0028】
出力装置50は、画像解析装置40で算出した指標を視覚的に提示するディスプレイにより構成されている。医師は、出力装置50で出力された病態の指標を参考にして、組織切片Pのひび割れの態様に応じた病態を診断することができる。

【0029】
伸縮シート60は、透明で伸縮性を有する樹脂材料であるポリウレタンゲルにより構成されている。伸縮シート60は、自己吸着性を有しており、伸縮シート60に組織切片Pが載せられることで、組織切片Pは伸縮シート60とともに伸縮可能な状態となる。

【0030】
図2を参照して、病態診断支援方法の流れを説明する。
図2に示すように、病態診断支援方法は、プレパラート作成工程S1、組織切片伸展工程S2、画像データ取得工程S3、指標算出工程S4、および、指標出力工程S5を順に経て、病態の診断を支援する。

【0031】
プレパラート作成工程S1では、ポリウレタンゲルシートである伸縮シート60上に組織切片Pを設け、組織切片Pを染色してプレパラート2を作製する。次いで、組織切片伸展工程S2では、伸展装置10に伸縮シート60を引っ張らせることで、弾性変形するように伸縮シート60とともに組織切片Pを伸展する。伸展された伸縮シート60および組織切片Pは、組織切片伸展工程S2後に収縮する。

【0032】
次いで、画像データ取得工程S3では、撮影装置30により伸縮後の組織切片Pを撮影することで、組織切片Pの画像データを撮影装置30で取得する。次いで、指標算出工程S4では、工程S3で取得した画像データを画像解析装置40に解析させることで、伸展により組織切片Pに生じたひび割れの態様に基づく病態の指標を算出する。

【0033】
そして、指標出力工程S5では、工程S4で算出された指標を出力装置50で出力する。医師は、工程S5で出力された指標を参考にして、組織切片Pのひび割れの態様に応じた病態を診断することができ、以上のようにして本実施形態に係る病態診断支援方法は、医師による病態の診断を支援する。

【0034】
本実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)病態診断支援システム1は、組織切片Pを伸展する伸展装置10と、組織切片Pを撮影することで画像データを取得する撮影装置30と、画像データを解析することで、伸展により組織切片Pに生じたひび割れの態様に基づく病態の指標を算出する画像解析装置40と、算出された指標を出力する出力装置50とを備える。この構成によれば、組織切片Pを伸展することによって、組織切片Pに生じているひび割れを顕著なものとすることができるため、ひび割れの態様に基づく病態の指標を、複数の病態に応じて区別化することが可能となる。したがって、算出され出力された指標に基づいて複数の病態を精確に判別することが可能となり、信頼性の高い病態の診断を支援することが可能となる。

【0035】
(2)伸展装置10は、組織切片Pが設けられた伸縮シート60を挟み、伸縮シート60を引っ張ることで組織切片Pを伸展する。この構成によれば、組織切片Pを直接引っ張ることなく、組織切片Pを伸展させることができる。

【0036】
(3)伸縮シート60は、ポリウレタンゲルにより形成されている。この構成によれば、伸縮シート60に組織切片Pを載せるだけで、組織切片Pが伸縮シート60とともに伸縮するように構成することができる。

【0037】
(4)病態診断データ生成システム1Aは、組織切片Pを伸展する伸展装置10と、組織切片Pを撮影することで解析用データとしての画像データを取得する撮影装置30とを備える。この構成によれば、組織切片Pを伸展することによって、組織切片Pに生じているひび割れを顕著なものとすることができるため、組織切片Pの画像データを画像解析装置40に提供することで、画像解析装置40が、画像データに基づいて、複数の病態に応じて区別化することが可能な指標を算出することが可能である。したがって、伸展された組織切片Pの画像データに基づいて複数の病態を精確に判別することが可能となり、信頼性の高い病態の診断を支援することが可能となる。

【0038】
(5)病態診断支援方法は、細胞の組織切片Pを伸展する工程S2と、組織切片Pの画像データを撮影装置30で取得する工程S3と、画像データを画像解析装置40に解析させることで、伸展により組織切片Pに生じたひび割れの態様に基づく病態の指標を算出する工程S4と、算出された指標を出力装置50で出力する工程S5とを備える。この構成によれば、上記(1)と同様の効果を奏する。

【0039】
(6)病態診断支援方法は、伸縮シート60上に組織切片Pを設けてプレパラート2を作成する工程S1を備え、工程S2において、伸縮シート60を引っ張ることで組織切片Pを伸展する。この構成によれば、上記(2)と同様の効果を奏する。

【0040】
(7)病態診断支援方法は、工程S1において、伸縮シート60としてポリウレタンゲルシートを使用する。この構成によれば、上記(3)と同様の効果を奏する。
【実施例】
【0041】
[組織切片の作製]
高脂肪食を与えることで36週目に肝臓癌を発癌するマウスの肝臓を凍結し、凍結させた組織を組織薄切機でスライスすることで厚みが0.02mmの組織切片Pを作製した。組織切片Pとしては、高脂肪食を与える前のマウスの肝臓から得られる組織切片P1と、高脂肪食を与えて12週目のマウスの肝臓から得られる組織切片P2と、高脂肪食を与えて24週目のマウスの肝臓から得られる組織切片P3と、高脂肪食を与えて36週目のマウスの肝臓から得られる組織切片P4とを作製した。高脂肪食を与えて12週目のマウスの病態は、単純性脂肪肝であり、高脂肪食を与えて24週目のマウスの病態は、非アルコール性脂肪肝である。
【実施例】
【0042】
[組織切片の観察]
上記の組織切片P1~P4を、それぞれ、スライドガラスに貼り付けて染色し、顕微鏡20で観察した様子を、図3に示す。図3(A)は、組織切片P1の顕微鏡写真であり、図3(B)は、組織切片P2の顕微鏡写真であり、図3(C)は、組織切片P3の顕微鏡写真であり、図3(D)は、組織切片P4の顕微鏡写真である。図3(A)~(D)に示すように、組織切片P1~P4のいずれにおいても多少のひび割れが発生していることが見て取れる。また、病態の悪化に伴って、染色されていない斑模様の部分が大きくなっていくことが見て取れる。
【実施例】
【0043】
(実施例1)
上記[組織切片の作製]により得られた組織切片P1~P4を、それぞれ、厚みが1mmであって直径が5cmの円盤状のポリウレタンゲルからなる伸縮シート60に貼り付けて染色することで、組織切片P1~P4が設けられた4種のプレパラート2を作製した。組織切片P1~P4が設けられた各伸縮シート60を、1つの直線方向である伸展方向において伸縮シート60の径が7cmとなるように(すなわち伸縮シート60が20mm伸展するように)、伸展装置10で伸展し、弾性により収縮した各伸縮シート60上の組織切片P1~P4を、顕微鏡20で観察した。伸縮後の組織切片P1~P4の様子を図4に示す。図4(A)は、伸縮後の組織切片P1の顕微鏡写真であり、図4(B)は、伸縮後の組織切片P2の顕微鏡写真であり、図4(C)は、伸縮後の組織切片P3の顕微鏡写真であり、図4(D)は、伸縮後の組織切片P4の顕微鏡写真である。図4(A)~(D)に示すように、伸縮後の組織切片P1~P4は、伸展されていない図3に示す組織切片P1~P4に比べて、ひび割れが顕著に表れていることが見て取れる。また、病態の悪化に伴って、ひび割れが細かくなっていくことが見て取れる。
【実施例】
【0044】
次いで、顕微鏡20を通して組織切片P1~P4を撮影装置30で撮影することにより、組織切片P1~P4の画像データを取得した。撮影装置30で取得した画像データを、画像解析装置40に入力し、画像解析の前処理として、組織切片P1~P4の画像データに対して二値化処理を画像解析装置40で施した。二値化処理を施した組織切片P1~P4の画像を図5に示す。図5(A)~(D)の二値化画像においては、黒色の部分がひび割れ部分である。
【実施例】
【0045】
次いで、組織切片P1~P4の各画像データを画像解析装置40で解析し、病態の指標を算出した。本実施例に係る画像解析装置40は、上記(A)を行うことで指標を算出した。具体的には、画像解析装置40は、組織切片P1~P4の二値化画像において、白色の部分のピクセル数を、細胞の面積Cとして算出し、黒色の部分のピクセル数を、ひび割れ部分の面積Sとして算出した。そして、画像解析装置40は、細胞の面積Cとひび割れ部分の面積Sとの総和に対するひび割れ部分の面積Sの割合[S/(C+S)]を、病態の指標として算出した。組織切片P1~P4の各画像データから算出された面積Sの割合を図6に示す。
【実施例】
【0046】
図6に示すように、病態の悪化に伴って、特に癌の組織において、ひび割れ部分の面積Sの割合が大きくなっていくことが見て取れる。そして、組織切片P3,P4の面積Sの割合の差は、組織切片P2,P3の面積Sの割合の差に比べて大きく、その差が顕著であることが見て取れる。したがって、ひび割れ部分の面積Sの割合により、組織切片P3の病態と組織切片P4の病態とを容易に判別することが可能である。
【実施例】
【0047】
(実施例2)
本実施例は、画像解析装置40による指標の算出方法を除いて、実施例1と同じである。本実施例に係る画像解析装置40は、上記(B)を行うことで指標を算出した。具体的には、画像解析装置40は、組織切片P1~P4の二値化画像において、黒色の部分のピクセル数を、ひび割れ部分の面積Sとして算出し、輪郭線抽出処理により抽出される黒色の部分と白色の部分との境界部分の長さを、ひび割れ部分の長さLとを算出する。そして、画像解析装置40は、下記の数式(1)から算出されるγを算出し、組織切片P1~P4の各画像データから算出したγを組織切片P1の画像データから算出したγで割った相対γ値を、病態の指標として算出する。すなわち、組織切片P1の画像データから算出される相対γ値は1であって、組織切片P2~P4の画像データから算出される相対γ値は、組織切片P1のγを基準とする組織切片P2~P4のγの比の値である。組織切片P1~P4の各画像データから算出された相対γ値を図7に示す。
【数1】
JP2018021240A1_000003t.gif
【実施例】
【0048】
図7に示すように、病態の悪化に伴って、相対γ値が大きくなっていくことが見て取れる。そして、組織切片P2,P3の相対γ値の差は、組織切片P1,P2の相対γ値の差に比べて大きく、かつ、組織切片P3,P4の相対γ値の差に比べても大きく、その差が顕著であることが見て取れる。したがって、相対γ値により、組織切片P3の病態と組織切片P4の病態とを容易に判別することが可能である。
【実施例】
【0049】
(実施例3)
本実施例は、画像解析装置40による指標の算出方法を除いて、実施例1と同じである。本実施例に係る画像解析装置40は、上記(C)を行うことで指標を算出した。具体的には、画像解析装置40は、組織切片P1~P4の画像データに対して高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理を施し、組織切片P1~P4の画像を空間周波数領域に変換する。そして、画像解析装置40は、空間周波数領域への変換結果として得られる周波数分布に基づいて、周波数成分の平均値および標準偏差および最大値等を、病態の指標として算出した。
【実施例】
【0050】
組織切片P1の画像から得られる低い空間周波数の周波数成分(長い波長に対応する周波数成分)は比較的大きく、病態の悪化に伴って、その周波数成分が減衰する傾向にある。すなわち、病態の悪化に伴って、高い空間周波数の周波数成分(短い波長に対応する周波数成分)が大きくなる傾向にある。したがって、周波数成分の平均値および標準偏差および最大値等により、病態を容易に判別することが可能である。
【実施例】
【0051】
(実施例4)
本実施例は、画像解析装置40による指標の算出方法を除いて、実施例1と同じである。本実施例に係る画像解析装置40は、上記(D)を行うことで指標を算出した。具体的には、画像解析装置40は、組織切片P1~P4の二値化画像において、基準ピクセルと同色のピクセルが占める割合を空間相関係数として算出した。
【実施例】
【0052】
例えば、図8(A)に示すように、基準ピクセルがひび割れ部分を構成するピクセルであって半径rが1ピクセルの場合には、図中の太枠で囲んだ8ピクセルにおいてひび割れ部分が占める割合が、空間相関係数として算出される。また、例えば、図8(B)に示すように、基準ピクセルがひび割れ部分を構成するピクセルであって半径rが2ピクセルの場合には、図中の太枠で囲んだ16ピクセルにおいてひび割れ部分が占める割合が、空間相関係数として算出される。また、例えば、図8(C)に示すように、基準ピクセルがひび割れ部分を構成するピクセルであって半径rが3ピクセルの場合には、図中の太枠で囲んだ24ピクセルにおいてひび割れ部分が占める割合が、空間相関係数として算出される。図8(A)~(C)において算出される空間相関係数は、2/8(=1/4)、6/16(=3/8)、5/24である。
【実施例】
【0053】
次いで、画像解析装置40は、基準ピクセルを変更して空間相関係数を算出することを繰り返し、基準ピクセルの位置によって異なる複数の空間相関係数に基づいて、平均空間相関係数を算出した。さらに、画像解析装置40は、上記の半径rの大きさを変更し、上記の平均空間相関係数の算出を繰り返した。すなわち、画像解析装置40は、画像に含まれる半径rの異なる複数種の円周上において、空間相関係数を算出した。そして、画像解析装置40は、複数種の半径rに応じた平均空間相関係数の分布に基づいて、平均空間相関係数の平均値および標準偏差および最大値等を、病態の指標として算出した。
【実施例】
【0054】
伸展後の組織切片P1に生じているひび割れは、直線状である部分が比較的多く、病態の悪化に伴ってぎざぎざの形状となることにより、半径rの小さい部分での空間相関関数が減少する。したがって、平均空間相関係数の平均値および標準偏差および最大値等により、病態を容易に判別することが可能である。
【実施例】
【0055】
(実施例5)
本実施例は、画像解析装置40による指標の算出方法を除いて、実施例1と同じである。本実施例に係る画像解析装置40は、上記(D)を行うことで指標を算出した。具体的には、画像解析装置40は、組織切片P1~P4の二値化画像において、白色のピクセルの周囲において黒色のピクセルが占める割合を第1空間相関係数として算出し、さらに、第1空間相関係数に係る近似式の係数および定数を第2空間相関係数として算出した。
【実施例】
【0056】
具体的には、画像解析装置40は、白色の任意のピクセルを基準ピクセルとして、上記実施例4と同様にして、基準ピクセルから半径Rに相当するピクセル分だけ離れた位置でのひび割れ部分(黒色のピクセル)が占める割合を第1空間相関係数として算出した。そして、画像解析装置40は、基準ピクセルを変更して第1空間相関係数を算出することを繰り返し、400点での第1空間相関係数に基づいて、平均第1空間相関係数εを算出した。さらに、画像解析装置40は、上記の半径Rの大きさを変更し、上記の平均第1空間相関係数εの算出を繰り返した。組織切片P1~P4の各画像データから算出された平均第1空間相関係数εのグラフを図9に示す。
【実施例】
【0057】
図9に示すように、組織切片P1~P4に係る平均第1空間相関係数εは、いずれも、半径Rが0.19mm未満においては対数関数のように増加し、半径Rが0.19mm以上においては大きく変動しないことが見て取れる。同一の半径Rにおいてグラフを比較したとき、組織切片P4に係る平均第1空間相関係数εは、組織切片P1~P3に係る平均第1空間相関係数εに比べて大きい。半径Rが0.19mm以上においては、組織切片P4に係る平均第1空間相関係数εが、組織切片P3に係る平均第1空間相関係数εの約1.3倍であり、半径Rが0.01mm付近においては、組織切片P4に係る平均第1空間相関係数のグラフの傾きが、組織切片P3に係る平均第1空間相関係数εのグラフの傾きの約1.3倍である。したがって、平均第1空間相関係数εのグラフにより、組織切片P3の病態と組織切片P4の病態とを容易に判別することが可能である。また、平均第1空間相関係数εのグラフにより、組織切片P1の病態と組織切片P2の病態とを容易に判別することが可能であることも見て取れる。
【実施例】
【0058】
次いで、画像解析装置40は、組織切片P1~P4に係る平均第1空間相関係数εを表す近似式F1~F4を算出した。具体的には、画像解析装置40は、平均第1空間相関係数εを表す近似式F1~F4として、半径Rが0.19mm未満においては対数関数を含んだ多項式となり、かつ、半径Rが0.19mm以上においては定数となる近似式F1~F4(下記の数式(2)参照)に含まれる係数a、定数項b、および、定数αを第2空間相関係数として算出した。近似式F1~F4の各々に係る係数a、定数項b、および、定数αの算出結果を、下記の[表1]に示す。また、半径Rが0.19mm未満における近似式F1~F4のグラフを図10に示す。図10に示すように、近似式F1~F4のグラフは、組織切片P1~P4に係る平均第1空間相関係数εのグラフ(図9参照)に近似している。
【数2】
JP2018021240A1_000004t.gif
【表1】
JP2018021240A1_000005t.gif
【実施例】
【0059】
表1に示すように、近似式F4の係数aは、近似式F1~F3の係数aに比べて十分大きく、近似式F1の係数aは、近似式F2~F4の係数aに比べて十分小さいことが見て取れる。また、近似式F4の定数項bは、近似式F1~F3の定数項bに比べて十分小さく、近似式F1の定数項bは、近似式F2~F4の定数項bに比べて十分大きいことが見て取れる。さらに、近似式F3,F4の定数αの差は、近似式F2,F3の定数αの差に比べて大きく、その差が顕著であることが見て取れる。近似式F1,F2の定数αの差も、近似式F2,F3の定数αの差に比べて大きく、その差が顕著であることが見て取れる。したがって、本実施例では、組織切片P4の病態(癌)と組織切片P3の病態とを容易に判別することが可能であり、かつ、組織切片P1の病態と組織切片P2の病態とを容易に判別することが可能である。
【実施例】
【0060】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、上記構成を適宜変更することもできる。例えば、上記実施例では、画像解析装置40は、上記(A)~(D)のいずれか1つを行うことにより病態の指標を算出していたが、画像解析装置40が、上記(A)~(D)の2つ以上を行うことにより、病態の指標を複数算出してもよい。また、信頼性の高い診断を支援することができるのであれば、指標の算出方法を変更してもよい。
【実施例】
【0061】
また、組織切片Pを伸展させることができるのであれば、伸展装置10の構成を変更してもよい。例えば、伸展装置10は、電気モータにより構成されるアクチュエータを用いて伸縮シート60および組織切片Pを伸展するように構成されていてもよい。
【実施例】
【0062】
また、組織切片Pを伸展させることができるのであれば、伸縮シート60の形成材料を変更してもよい。例えば、伸縮シート60は、シリコーンハイドロゲルにより形成されたシリコーンハイドロゲルシートであってもよい。
【実施例】
【0063】
また、上記実施形態の病態診断支援方法においては、組織切片伸展工程S2において伸展装置10で組織切片Pを伸展しているが、機械装置を使わずに手で伸縮シート60および組織切片Pを伸展してもよい。
【実施例】
【0064】
また、上記実施例では、1つの直線方向に組織切片Pを伸展させる構成であるが、複数の直線方向に組織切片Pを伸展させてもよい。すなわち、例えば、伸縮シート60の面方向Xに含まれる互いに直交する2つ直線方向に伸縮シート60を引っ張ってもよい。また、この場合、伸縮シート60を複数の方向から同時に引っ張ってもよく、伸縮シート60を引っ張る方向を順次変更してもよい。
【実施例】
【0065】
また、上記実施例では、伸縮後の組織切片Pの画像データを解析する構成であるが、組織切片Pが伸展を続けている伸展時、組織切片Pが伸展完了した状態で保持されている伸展完了時、または、伸展した組織切片Pの収縮時等に組織切片Pを撮影して得られた画像データを解析する構成を採用してもよい。
【実施例】
【0066】
また、算出された指標を出力することができるのであれば、出力装置50の構成を変更してもよい。例えば、出力装置50は、算出された指標を用紙上に印刷するプリンタにより構成されていてもよい。
【実施例】
【0067】
また、上記実施例では、マウスの病態の診断を支援する構成であるが、本発明は、マウスに限られず、ヒト、および、ヒト以外の生物の病態の診断を支援してもよい。また、上記実施例では、肝臓の病態の診断を支援する構成であるが、本発明は、肝臓に限られず、肝臓以外の内臓、および、皮膚等の他の器官の病態の診断を支援してもよい。特に、癌組織では、細胞間の接着力が弱化することは、従来の病理知見であるが、本手法を用いることで、定量的に細胞間の接着特性を評価できるようになる。さらに、本発明は、病態の診断の支援だけでなく、ヒト、および、ヒト以外の生物の細胞組織の状態の把握に利用することも可能である。
【符号の説明】
【0068】
1 病態診断支援システム
1A 病態診断データ生成システム
2 プレパラート
10 伸展装置
20 顕微鏡
30 撮影装置
40 画像解析装置
50 出力装置
60 伸縮シート
P 組織切片
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9