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明細書 :プロジェクションシステム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2019-149648 (P2019-149648A)
公開日 令和元年9月5日(2019.9.5)
発明の名称または考案の名称 プロジェクションシステム
国際特許分類 H04N   5/74        (2006.01)
G03B  21/00        (2006.01)
FI H04N 5/74 Z
G03B 21/00 D
H04N 5/74 C
請求項の数または発明の数 3
出願形態 OL
全頁数 9
出願番号 特願2018-032475 (P2018-032475)
出願日 平成30年2月26日(2018.2.26)
発明者または考案者 【氏名】小柴 満美子
【氏名】佐藤 瞭太
【氏名】高田 淳平
【氏名】吉川 燿敬
【氏名】中野 智広
出願人 【識別番号】304020177
【氏名又は名称】国立大学法人山口大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110001601、【氏名又は名称】特許業務法人英和特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 2K203
5C058
Fターム 2K203FA66
2K203FA82
2K203FA92
2K203FB03
2K203GC22
2K203GC25
2K203KA42
2K203KA58
2K203KA85
2K203KA90
2K203KA94
5C058EA02
5C058EA32
5C058EA33
要約 【課題】スクリーン装置の内部及び周囲にいる体験者を撮影した画像と事前に記録してある画像とを合成した拡張現実画像をスクリーン装置に投影できるプロジェクションシステムを提供する。
【解決手段】4本の柱1及び梁2からなるシステムトラス3、6本のスクリーン懸垂部4、各スクリーン懸垂部4に吊り下げられるスクリーン5、プロジェクタ7、体験者の行動を捉えるセンサ8、制御装置9、スクリーン駆動部10、照明装置11、スピーカ12、環境制御装置13及びビデオカメラ14を備える。制御装置9は、拡張現実画像をスクリーン5に投射するとともに、センサ8が捉えた体験者の行動に応じて、拡張現実画像、照明及びスピーカ出力を変動させる。体験者の行動又は生理信号を捉えるセンサの信号を利用し、拡張現実画像やスクリーン装置内外の照明、音、気温、風及び香りのうちの少なくとも一つを制御する。
【選択図】図2
特許請求の範囲 【請求項1】
ビデオカメラと、プロジェクタと、スクリーン装置と、前記プロジェクタから前記スクリーン装置に投射される画像を制御する制御装置とを有するプロジェクションシステムであって、
前記制御装置は、前記ビデオカメラで撮影した前記スクリーン装置近傍にいる体験者の画像と、事前に記録してある画像とを合成した拡張現実画像を前記スクリーン装置に投射する
ことを特徴とするプロジェクションシステム。
【請求項2】
前記スクリーン装置は、柔軟な薄い素材で形成され光透過性と光拡散性とを有するスクリーンを複数枚懸垂させたものである
ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクションシステム。
【請求項3】
前記スクリーン装置の近傍に設置又は前記体験者に装着されるセンサと、
照明装置、スピーカ、エアコン、送風機、熱線照射器及びアロマディフューザのうちの少なくとも1つ並びにそれらの動作を制御する環境制御装置を備え、
前記制御装置は、前記センサが捉えた前記体験者の行動又は生理信号に応じて、前記プロジェクタから投射される拡張現実画像を制御するとともに、前記照明装置、スピーカ、エアコン、送風機、熱線照射器及びアロマディフューザのうちの少なくとも1つの動作を制御する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプロジェクションシステム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリーン装置の近くにいる体験者を撮影した画像と事前に記録してある画像とを合成した拡張現実画像をスクリーンに投影できるようにするプロジェクションシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、特許文献1(特許第5233269号公報)に記載されている画像表示システムのスクリーン装置を改良し、柔軟な薄い素材で形成され光透過性と光拡散性とを有するスクリーンを複数枚懸垂させたスクリーン装置を提案するとともに、スクリーン装置内外の照明、音、気温、風及び香りのうちの少なくとも一つを制御して、体験者の視覚、聴覚、触覚又は嗅覚等に刺激を与えるプロジェクションシステムを提案し、実用新案登録出願を行っている(特許文献2:実用新案登録第3208319号公報)。
【0003】
このプロジェクションシステムによれば、体験者はスクリーン装置の内部に入って投射画像を鑑賞でき、スクリーン装置の外側にいる体験者は他の体験者がスクリーン装置の内部に入っていても投射画像を鑑賞することができる。
また、スクリーンに投射される画像を鑑賞する体験者の行動又は生理信号を捉えるセンサを備え、センサが捉えた体験者の行動又は生理信号に応じてプロジェクタからの投射画像並びにスクリーン装置内外の照明、音、気温、風及び香りのうちの少なくとも一つを制御するので、体験者の状態や挙動に依存してスクリーンに投射される画像や周囲の環境が変動することとなり、投射画像に対する体験者の興味を惹きつけることができる。
【0004】
しかし、特許文献1の画像表示システムや特許文献2のプロジェクションシステムでは、プロジェクタから投射される画像は事前に記録してある画像であって、体験者自身や体験者の周囲にいる人々の姿が含まれる画像ではないため、体験者が投射画像の内容に強く興味を持っている場合以外は、投射画像に対して体験者の興味を惹きつけられないという問題があった。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特許第5233269号公報
【特許文献2】実用新案登録第3208319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の第1の課題は、スクリーン装置の近くにいる体験者を撮影した画像と事前に記録してある画像とを合成した拡張現実画像をスクリーンに投影できるプロジェクションシステムを提供することである。
また、本発明の第2の課題は、体験者の行動(挙動や発声等)又は生理信号(体温、心拍数、筋電、脳波等)を捉えるセンサの信号に依存してプロジェクタから投射される拡張現実画像を制御するとともに、スクリーン装置内外の照明、音、気温、風及び香りのうちの少なくとも一つを制御して、体験者の視覚、聴覚、触覚又は嗅覚等に刺激を与えることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、ビデオカメラと、プロジェクタと、スクリーン装置と、前記プロジェクタから前記スクリーン装置に投射される画像を制御する制御装置とを有するプロジェクションシステムであって、
前記制御装置は、前記ビデオカメラで撮影した前記スクリーン装置近傍にいる体験者の画像と、事前に記録してある画像とを合成した拡張現実画像を前記スクリーン装置に投射することを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のプロジェクションシステムにおいて、
前記スクリーン装置は、柔軟な薄い素材で形成され光透過性と光拡散性とを有するスクリーンを複数枚懸垂させたものであることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のプロジェクションシステムにおいて、
前記スクリーン装置の近傍に設置又は前記体験者に装着されるセンサと、
照明装置、スピーカ、エアコン、送風機、熱線照射器及びアロマディフューザのうちの少なくとも1つ並びにそれらの動作を制御する環境制御装置を備え、
前記制御装置は、前記センサが捉えた前記体験者の行動又は生理信号に応じて、前記プロジェクタから投射される拡張現実画像を制御するとともに、前記照明装置、スピーカ、エアコン、送風機、熱線照射器及びアロマディフューザのうちの少なくとも1つの動作を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明によれば、ビデオカメラで撮影したスクリーン装置近傍にいる体験者(1人に限らず複数人の場合もある)の画像と、事前に記録してある画像とを合成した拡張現実画像をスクリーン装置に投射することができ、体験者自身や体験者の周囲にいる人々や生物の姿及び体験者の周囲にある物体が含まれる拡張現実画像に触れることとなるので、投射画像の内容に対する体験者の興味を強く惹きつけることができる。
特に、子供の体験者においては、拡張現実映像を通じて体験者自身と親や兄弟等との互いのコミュニケーションの状態に気づくことができるため、社会機能の学習を支援する効果も高いことが、実験結果から明らかになっている。
また、自閉症スペクトラム障害などの精神疾患の症状として、自分の社会環境における状態を他者からの視点として客観的見ることができないことが問題になるため、自分が興味をもって動機的に本システムに関わる間に、自分と他者の関係性を本システムにより再生された自分や他者の画像を観たり音声や身体音を聞いたり、自分や他者や周囲の物体の質感を体性感覚的に検知することで、自分や他者の社会的な状態を気づくようになる。
【0011】
請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る発明による効果に加え、柔軟な薄い素材で形成され光透過性と光拡散性とを有するスクリーンを複数枚懸垂させたスクリーン装置を有しているので、体験者はスクリーン装置の内部に入って拡張現実画像を鑑賞でき、スクリーン装置の外側にいる体験者は他の体験者がスクリーン装置の内部に入っていても拡張現実画像を鑑賞することができる。
【0012】
請求項3に係る発明によれば、スクリーン装置に投射される拡張現実画像を鑑賞する体験者の行動又は生理信号を捉えるセンサと、照明装置、スピーカ、エアコン、送風機、熱線照射器及びアロマディフューザのうちの少なくとも1つ並びにそれらの動作を制御する環境制御装置をさらに備えている。
そして、制御装置は、センサが捉えた体験者の行動又は生理信号に応じて、プロジェクタから投射される拡張現実画像を制御するとともに、環境制御装置は、センサが捉えた体験者の行動又は生理信号に応じて、照明装置、スピーカ、エアコン、送風機、熱線照射器及びアロマディフューザのうちの少なくとも1つの動作を制御するので、請求項1又は2に係る発明による効果に加え、体験者の状態や挙動に依存してスクリーン装置に投射される拡張現実画像が変動するとともに、スクリーン装置内外の照明、音、気温、風及び香りのうちの少なくとも一つが制御されることとなり、拡張現実画像に対する体験者の興味をさらに強く惹きつけることができ、かつ、体験者に拡張現実画像とは異なる視覚、聴覚、触覚又は嗅覚等の刺激を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例1に係るプロジェクションシステムの基本構成を示す斜視図。
【図2】実施例2に係るプロジェクションシステムの基本構成を示す斜視図。
【図3】実施例2に係るプロジェクションシステムの基本構成を示す平面図。
【図4】実施例3に係るプロジェクションシステムの基本構成を示す平面図。
【図5】変形例(3)に係るプロジェクションシステムの基本構成を示す斜視図。
【図6】変形例(7)に係るプロジェクションシステムの基本構成を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施例によって本発明の実施形態を説明する。
【実施例1】
【0015】
実施例1に係るプロジェクションシステムの基本構成は、図1に示すとおり、高さ約4mの4本の柱1及び各柱1の上端を連結する長さ約5mの4本の梁2からなるシステムトラス3と、対向する一対の梁2に掛け渡される6本のスクリーン懸垂部4と、各スクリーン懸垂部4に上端部が固定され吊り下げられる幅約4.8m、長さ約3.9mの半透明布からなるスクリーン5と、複数枚のスクリーン5に画像を投射するプロジェクタ7と、スクリーン5に投射される画像を鑑賞する体験者(1人に限らず複数人の場合もある)の画像を撮影するビデオカメラ14と、ビデオカメラ14で撮影した体験者の画像と事前に記録してある画像とを合成した拡張現実画像を作成し、プロジェクタ7から拡張現実画像をスクリーン5に投射する制御装置9からなっている。
【実施例1】
【0016】
スクリーン5は半透明布からなっているため、プロジェクタ7から投射される拡張現実画像はプロジェクタ7から離れた側に懸垂されているスクリーン5にも映し出される。
また、体験者は隣接するスクリーン5の間に入ることもできるが、プロジェクタ7からの拡張現実画像は体験者の入った両側のスクリーン5に映し出されるので、体験者はそれらの拡張現実画像を同時に鑑賞することができる。
さらに、6本のスクリーン懸垂部4が掛け渡される一対の梁2の内側にはスクリーン駆動部10が設置されており、スクリーン懸垂部4を移動又は揺動させることができるようになっている。
そして、スクリーン懸垂部4を周期的又は間欠的に移動若しくは揺動させると、スクリーン5が揺らぐので、体験者は経験したことのない映像を鑑賞することができる。
【実施例1】
【0017】
実施例1のプロジェクションシステムは、上記のように構成されているので、体験者はスクリーン装置6の内部及び外部において、揺れ動くスクリーン5に投射される体験者自身又は周囲の人々等が登場する拡張現実画像を鑑賞することになるので、体験者の興味を強く惹きつけることができる。
【実施例2】
【0018】
実施例2に係るプロジェクションシステムの基本構成(斜視図)を図2に示す。
図2から分かるように、実施例2のプロジェクションシステムには、スクリーン5に投射される拡張現実画像を鑑賞する体験者の行動(動きや発声等)を捉えるセンサ8、照明装置11及びスピーカ12並びに照明装置11とスピーカ12の動作を制御する環境制御装置13が付加され、制御装置9がセンサ8の捉えた体験者の行動に応じてプロジェクタ7からの拡張現実画像を制御するとともに、環境制御装置13にも制御信号を送信する点で異なっており、他の構成は実施例1のプロジェクションシステムと全く同じである。
そのため、他の構成についての説明は省略し、実施例1と変わっていない構成には、実施例1と同じ番号を用いて説明することとする。
【実施例2】
【0019】
実施例2のプロジェクションシステムが備えるセンサ8は、スクリーン装置6のプロジェクタ7側のスクリーン5付近に位置している体験者の動きを捉える人感センサ及び体験者の発声を捉えるマイクロフォンを有しており、体験者の行動に応じた信号を制御装置9(パーソナルコンピュータ)に送信する。
センサ8からの信号を受信した制御装置9は、その信号の強度や波形に応じてプロジェクタ7に制御信号を送信し、その制御信号を受信したプロジェクタ7は、拡張現実画像の種類、明るさ、再生速度等を制御する。
また、制御装置9は、センサ8からの信号の強度や波形に応じて環境制御装置13にも制御信号を送信し、その制御信号を受信した環境制御装置13は、照明装置11の明るさや色及びスピーカ12から出力される音の種類、大きさ、高低及び速度を制御する。
【実施例2】
【0020】
実施例2のプロジェクションシステムは、実施例1の動作に加えてセンサ8からの信号を受信した制御装置9が、その信号の強度や波形に応じてプロジェクタ7に制御信号を送信し、拡張現実画像の種類、明るさ、再生速度等を制御するとともに、センサ8からの信号の強度や波形に応じて環境制御装置13にも制御信号を送信し、その制御信号を受信した環境制御装置13は、照明装置11の明るさや色及びスピーカ12から出力される音の種類、大きさ、高低及び速度を制御する。
【実施例2】
【0021】
実施例2のプロジェクションシステムは、上記のように構成されているので、実施例1のプロジェクションシステムによる演出に加え、拡張現実画像の種類、明るさ、再生速度並びに照明装置11の明るさや色及びスピーカ12から出力される音の種類、大きさ、高低、速度が、体験者の行動に依存して制御される。
そのため、体験者の状態に応じてタイムリーに体験者の視覚及び聴覚を刺激する演出を施すことができ、体験者は通常体験することのできない独特の雰囲気に浸ることができる。
【実施例2】
【0022】
図3は実施例2に係るプロジェクションシステムの基本構成を示す平面図であり、スクリーン装置6とプロジェクタ7との位置関係を説明するためのものである。
実施例2では、プロジェクタ7は、その光軸がスクリーン5のほぼ中心で直交するように高さ約2m、最も近いスクリーン5との距離が約10mの位置に設置されている。
なお、スクリーン装置6とプロジェクタ7との位置関係は、実施例1でも同様である。
【実施例3】
【0023】
図4は実施例3に係るプロジェクションシステムの基本構成を示す平面図である。
実施例3のプロジェクションシステムは、実施例2のプロジェクションシステムに対して、プロジェクタ7及びビデオカメラ14が1つ増設され、センサ8、照明装置11及びスピーカ12が各々2つ増設されているだけが異なる。
そして、増設されたプロジェクタ7及びセンサ8は、実施例2のプロジェクタ7及びセンサ8をスクリーン装置6の中心を通る鉛直軸の回りに90度回転させた位置に設置されており、増設された照明装置11及びスピーカ12は、プロジェクションシステム本体を挟んで実施例2の照明装置11及びスピーカ12と対向する位置に設置されている。
【実施例3】
【0024】
実施例3のスクリーン装置6は、スクリーン5が揺らいで、増設されたプロジェクタ7からの投射画像もスクリーン5に投影されるため、実施例1及び2のままとしている。
しかし、増設されたプロジェクタ7からの投射画像がより鮮明に投影されるように、対向する一対の梁2に、6本のスクリーン懸垂部4と直交する複数本の第2スクリーン懸垂部を掛け渡し、隣接するスクリーン5の隙間に懸垂可能な細長い半透明布からなる第2スクリーンの上端部を第2スクリーン懸垂部に固定しても良い。
【実施例3】
【0025】
実施例1~3の変形例を列記する。
(1)実施例1~3のシステムトラス3は、高さ約4mの4本の柱1及び各柱の上端を連結する長さ約5mの4本の梁2からなるものであったが、柱1及び梁2の長さは長くても短くても良く、全体の形状も直方体状に限らず、三角柱状、六角柱状等どのような形状であっても良い。
(2)実施例1~3のスクリーン懸垂部4は、一対の梁2に掛け渡されるとともに、梁2に沿って移動するようになっていたが、梁2に固定されていても良い。
また、スクリーン懸垂部4を4本の梁2への配置は、対向する一対の梁2に平行に掛け渡すだけでなく、斜めに掛け渡したり隣接する2本の梁2に掛け渡したり等自由である。
さらに、軸を中心に回動できるようにしてスクリーン5を巻き取ったり伸ばしたりできるようにしても良い。
【実施例3】
【0026】
(3)実施例1~3のスクリーン5は、半透明布からなるものであったが、光透過性と光拡散性とを有する柔軟な薄いものであれば、材質は紙や樹脂フィルム等どのような素材でも良い。
また、実施例1~3では、1本のスクリーン懸垂部4に1枚の半透明布を懸垂したが、図5のように、幅の狭い半透明布を複数枚(図5の場合、幅約60cm、長さ約3.9mの半透明布を8枚)1本のスクリーン懸垂部4に懸垂するようにしても良い。
(4)実施例1~3のセンサ8は、梁2の中間部に設置されていたが、システムトラス3の内部又は近くであれば、設置場所はどこでも良い。
また、センサ8は画像を鑑賞する体験者の行動(動きや発声等)を捉えるために設置されていたが、それに加えてシステムトラス3の内部や周囲の環境(温度、湿度、風速、明るさ等)を検知できるようにしても良い。
さらに、体験者の行動(動きや発声等)又は生理信号(体温、心拍、筋電、脳波等)を捉えるため、体験者に装着するようにしても良い。
【実施例3】
【0027】
(5)実施例1~3のプロジェクションシステムにおける拡張現実画像は、ビデオカメラ14によって撮影した現在の画像と事前に記録してある画像とを合成したものであったが、ビデオカメラ14によって撮影した数秒~数十分前の画像と事前に記録してある画像とを合成したものとしても良く、体験者の画像を事前に入手できる場合には、1時間~数年前に撮影し記録した画像と事前に記録してある画像とを合成したものとしても良い。
(6)実施例1~3のプロジェクションシステムにおけるビデオカメラ14は、通常のビデオカメラであったが、3Dデプスカメラ(深度センサ付きカメラ)としても良い。
そうした場合、そのセンサデータを利用しPCプログラムによって立体感のある拡張現実画像を投射することができる。
(7)実施例1~3及び変形例(3)のプロジェクションシステムにおけるスクリーン5は、いずれも光透過性と光拡散性とを有する柔軟な薄いものをスクリーン懸垂部4に懸垂させたものであったが、スクリーン5に代えて又は加えて、図6に示すように厚みのある物体スクリーン15を用いても良く、物体スクリーン15としては、木等の硬い素材、ウレタン等の柔らかい素材及び硬い素材若しくは柔らかい素材に布や皮を張ったもののうちいずれでも良い。
物体スクリーン15は、より現実的な質感を表現することができ、触ると布やビニールスクリーンとは異なる物体の体性感覚的質感を誘起するので、より現実感を提供することができる。
また、物体スクリーン15を温冷制御可能としても良く、そうした場合、体性感覚による質感に温感が加わるので、より現実の人間、動物又は物体に近い表現を提供できる。
さらに、その表面は平面に限らず、表面に凹凸のあるもの、球面や膨らみのある曲面状のものであっても良く、モーター駆動や人力により物体スクリーン15全体又は物体スクリーン15の表面を動かすことができるようにしても良い。
そして、柔らかい表面の物体スクリーン15や表面に凹凸のある物体スクリーン15を用いた場合には、物体スクリーン15に触れて感触を楽しむこともできる。
【実施例3】
【0028】
(8)実施例2及び3のプロジェクションシステムは、照明装置11とスピーカ12を備えていたが、エアコン、送風機、熱線照射器及びアロマディフューザを備えていても良く、照明装置、スピーカ、エアコン、送風機、熱線照射器及びアロマディフューザのうちの少なくとも1つを備えていれば良い。
そして、環境制御装置13で制御可能な様々な装置を備えれば、体験者の視覚、聴覚だけでなく寒暖の感覚や触覚、嗅覚等の刺激も与えることができ、複数の感覚刺激を受けることによる生体内認知における相乗効果が促されて、感性の変動を誘発することが可能となる。
【符号の説明】
【0029】
1 柱 2 梁 3 システムトラス 4 スクリーン懸垂部
5 スクリーン 6 スクリーン装置 7 プロジェクタ 8 センサ
9 制御装置 10 スクリーン駆動部 11 照明装置 12 スピーカ
13 環境制御装置 14 ビデオカメラ 15 物体スクリーン
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5