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明細書 :容器

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2019-073318 (P2019-073318A)
公開日 令和元年5月16日(2019.5.16)
発明の名称または考案の名称 容器
国際特許分類 B65D   1/02        (2006.01)
FI B65D 1/02 240
B65D 1/02 221
請求項の数または発明の数 12
出願形態 OL
全頁数 23
出願番号 特願2017-201993 (P2017-201993)
出願日 平成29年10月18日(2017.10.18)
発明者または考案者 【氏名】萩原 一郎
【氏名】奈良 知惠
【氏名】古原 徹
出願人 【識別番号】801000027
【氏名又は名称】学校法人明治大学
【識別番号】000000055
【氏名又は名称】アサヒグループホールディングス株式会社
個別代理人の代理人 【識別番号】100106909、【弁理士】、【氏名又は名称】棚井 澄雄
審査請求 未請求
テーマコード 3E033
Fターム 3E033AA02
3E033BA18
3E033CA20
3E033DA03
3E033DB01
3E033DC10
3E033EA20
3E033FA03
3E033GA02
要約 【課題】スプリングバックを抑制し、対称性を有する形状であっても容易に潰すことができる容器を提供する。
【解決手段】軸方向に隣り合う二つのリング部5の間に配された螺旋構造筒部6と、を備え、螺旋構造筒部は、容器1の外側から見て山折り線とされ、周方向に略等間隔で配列された複数の傾斜直線23を有し、螺旋構造筒部は、一方のリング部の内側に入り込むように折り畳まれ、螺旋構造筒部の周方向において傾斜直線の一端23Aから他端23Bに至る捩り角度が、二つのリング部のうち第一リング部の半径をr、第二リング部の半径をR、傾斜直線の数をn、軸方向における螺旋構造筒部の長さをhとして、以下の式で定義される捩り角度θ以上である容器。[数1]
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【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
筒状に形成された本体筒部を含む容器であって、
前記本体筒部は、環状に形成されて、前記本体筒部の軸方向に間隔をあけて配列される複数のリング部と、前記軸方向に隣り合う二つのリング部の間に配され、前記二つのリング部を前記本体筒部の軸線を中心に相対的に回転させることで、前記二つのリング部が前記軸方向に互いに近づくように折り畳まれる螺旋構造筒部と、を備え、
前記螺旋構造筒部は、前記二つのリング部同士を結ぶように前記軸方向に対して周方向に傾斜して延び、容器の外側から見て山折り線とされ、前記周方向に略等間隔で配列された複数の傾斜直線と、前記周方向に隣り合う二つの前記傾斜直線、及び、前記螺旋構造筒部と前記二つのリング部との接続線によって画成された四角形の対角同士を結ぶように前記軸方向に対して前記傾斜直線よりも大きな角度で傾斜して延び、容器の外側から見て谷折り線とされた複数の対角直線と、を有し、
前記螺旋構造筒部は、その少なくとも一部がいずれか一方のリング部の内側に入り込むように折り畳まれ、
前記螺旋構造筒部の周方向において前記傾斜直線の一端から他端に至る捩り角度が、前記二つのリング部のうち第一リング部の半径をrとし、第二リング部の半径をRとし、前記傾斜直線の数をnとし、前記軸方向における前記螺旋構造筒部の長さをhとして、以下の式で定義される捩り角度θ以上である容器。
【数1】
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【請求項2】
前記二つのリング部は、前記螺旋構造筒部よりも前記軸方向の強度が高い請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記螺旋構造筒部は、前記螺旋構造筒部のうち軸方向の中途部において周方向に延びる環状に形成され、螺旋構造筒部を折り畳む際に径方向内側に屈曲する環状易屈曲部を有する請求項1又は請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記第一リング部の径寸法が、前記第二リング部の径寸法よりも小さく、
前記螺旋構造筒部は、前記第一リング部が前記第二リング部の内側に配される又は前記第二リング部の内側を通過するように折り畳まれる請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記二つのリング部の径寸法は、前記第一リング部が前記第二リング部の内側に嵌まるように設定されている請求項4に記載の容器。
【請求項6】
前記本体筒部は、前記軸方向において前記第二リング部に対して前記螺旋構造筒部と反対側に隣り合う位置に連ねて形成され、少なくとも折り畳まれた前記螺旋構造筒部が入り込む挿入筒部を備える請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の容器。
【請求項7】
前記挿入筒部は、前記螺旋構造筒部よりも前記軸方向の強度が高い請求項6に記載の容器。
【請求項8】
前記リング部を少なくとも三つ備え、
複数の前記リング部のうち前記軸方向において両端に位置する二つの端リング部の径寸法が、前記二つの端リング部の間に位置する中途リング部の径寸法よりも大きく、
前記二つの端リング部のうち一方の端リング部の径寸法が、他方の端リング部の径寸法よりも小さい請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の容器。
【請求項9】
前記一方の端リング部及び前記他方の端リング部の径寸法は、前記一方の端リング部が前記他方の端リング部の内側に嵌まるように設定されている請求項8に記載の容器。
【請求項10】
前記中途リング部が、前記軸方向に間隔をあけて少なくとも二つ配列され、
前記軸方向に隣り合う二つの前記中途リング部のうち一方の中途リング部は、他方の中途リング部との間に位置する前記螺旋構造筒部が折り畳まれることで入り込む筒状に形成されている請求項8又は請求項9に記載の容器。
【請求項11】
前記軸方向に隣り合う二つの前記螺旋構造筒部の前記傾斜直線が、前記軸線に対して互いに逆向きに傾斜している請求項8から請求項10のいずれに一項に記載の容器。
【請求項12】
前記軸方向に隣り合う二つの前記螺旋構造筒部の前記傾斜直線が、前記軸線に対して互いに同じ向きに傾斜している請求項8から請求項10のいずれに一項に記載の容器。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、容器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ペットボトル等のように筒状に形成された容器を廃棄する際には、容器を小さく潰すことが求められている。従来では、容器をその軸方向に潰すための種々の手法が考案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、円筒状の胴部に、捩りが加えられることで、径方向に凹凸の生じた座屈パターンに変化し、胴部の軸方向に折り畳まれる座屈パターン事前体(螺旋構造筒部)を設けた容器が開示されている。座屈パターン事前体には、周方向に配列された複数の峰線(山折り線)と、隣り合う二つの峰線の上下端を架け渡すように形成された複数の谷線(谷折り線)と、が形成されている。特許文献1の容器では、複数の峰線を不等間隔で配列することで、座屈パターン事前体の折り畳みに要する捩り力の低減を図っている。
【0004】
また、特許文献1には、座屈パターン事前体に捩りを加えてこれを折り畳み、さらに胴部を軸方向に潰すことで、座屈パターンが胴部の内側で折り返されて安定し、その結果として、容器の復元(いわゆるスプリングバック)を抑制することが記載されている。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特許第5713423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ペットボトル等の容器は、所定の弾性を有する合成樹脂等の素材により形成されている。このため、特許文献1の容器であっても、容器素材の弾性によってスプリングバックが依然として生じる可能性がある。すなわち、ペットボトル等の容器では、スプリングバックの抑制をさらに図る余地がある。
容器のスプリングバックをさらに抑制するためには、例えば容器を弾性の少ない素材で形成することも考えられる。しかし、この場合には、飲料等の液体が入っている状態においても容器が潰れやすいため、容器内の液体が漏れだしてしまう虞がある。
【0007】
また、特許文献1の容器では、螺旋構造筒部を構成する峰線が不等間隔で配列されているため、容器を小さな力で容易に潰すことはできるものの、対称性のない美観に劣る容器となってしまい、好ましくない。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みたものであって、スプリングバックのさらなる抑制を図り、かつ、対称性を有する形状であっても容易に潰すことができる容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するために、本発明の容器は、筒状に形成された本体筒部を含む容器であって、前記本体筒部は、環状に形成されて、前記本体筒部の軸方向に間隔をあけて配列される複数のリング部と、前記軸方向に隣り合う二つのリング部の間に配され、前記二つのリング部を前記本体筒部の軸線を中心に相対的に回転させることで、前記二つのリング部が前記軸方向に互いに近づくように折り畳まれる螺旋構造筒部と、を備え、前記螺旋構造筒部は、前記二つのリング部同士を結ぶように前記軸方向に対して周方向に傾斜して延び、容器の外側から見て山折り線とされ、前記周方向に略等間隔で配列された複数の傾斜直線と、前記周方向に隣り合う二つの前記傾斜直線、及び、前記螺旋構造筒部と前記二つのリング部との接続線によって画成された四角形の対角同士を結ぶように前記軸方向に対して前記傾斜直線よりも大きな角度で傾斜して延び、容器の外側から見て谷折り線とされた複数の対角直線と、を有し、前記螺旋構造筒部は、その少なくとも一部がいずれか一方のリング部の内側に入り込むように折り畳まれ、前記螺旋構造筒部の周方向において前記傾斜直線の一端から他端に至る捩り角度が、前記二つのリング部のうち第一リング部の半径をrとし、第二リング部の半径をRとし、前記傾斜直線の数をnとし、前記軸方向における前記螺旋構造筒部の長さをhとして、以下の式で定義される捩り角度θ以上であることを特徴とする。
【0010】
【数1】
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【0011】
本発明の容器では、螺旋構造筒部の一部がいずれか一方のリング部の内側に入り込むように折り畳まれることで、螺旋構造筒部は本体筒部の内側で折り返されて戻りを抑えるよう安定するだけでなく、折り返された螺旋構造筒部が一方のリング部の内側に引っ掛る。これにより、折り返された螺旋構造筒部を一方のリング部の内側に保持することができる。したがって、容器を軸方向に潰した後のスプリングバックを従来よりもさらに抑制することができる。
【0012】
また、本発明の容器では、捩り角度が上記の式で定義される捩り角度θよりも大きいことで、螺旋構造筒部の傾斜直線が略等間隔で配列されていても、螺旋構造筒部の折り畳みに必要な力(捩り力)を低減することができる。すなわち、本発明の容器は、対称性を有する美観に優れた螺旋構造筒部を有しながら、小さな力で容易に潰すことができる。
【0013】
前記容器において、前記二つのリング部は、前記螺旋構造筒部よりも前記軸方向の強度が高くてもよい。
【0014】
また、前記容器では、前記螺旋構造筒部が、前記螺旋構造筒部のうち軸方向の中途部において周方向に延びる環状に形成され、螺旋構造筒部を折り畳む際に径方向内側に屈曲する環状易屈曲部を有してもよい。
【0015】
また、前記容器では、前記第一リング部の径寸法が、前記第二リング部の径寸法よりも小さく、前記螺旋構造筒部は、前記第一リング部が前記第二リング部の内側に配される又は前記第二リング部の内側を通過するように折り畳まれてもよい。
【0016】
また、前記容器において、前記二つのリング部の径寸法は、前記第一リング部が前記第二リング部の内側に嵌まるように設定されてもよい。
【0017】
また、前記容器において、前記本体筒部は、前記軸方向において前記第二リング部に対して前記螺旋構造筒部と反対側に隣り合う位置に連ねて形成され、少なくとも折り畳まれた前記螺旋構造筒部が入り込む挿入筒部を備えてもよい。
【0018】
また、前記容器において、前記挿入筒部は、前記螺旋構造筒部よりも前記軸方向の強度が高くてもよい。
【0019】
また、前記容器では、前記リング部を少なくとも三つ備え、複数の前記リング部のうち前記軸方向において両端に位置する二つの端リング部の径寸法が、前記二つの端リング部の間に位置する中途リング部の径寸法よりも大きく、前記二つの端リング部のうち一方の端リング部の径寸法が、他方の端リング部の径寸法よりも小さくてもよい。
【0020】
また、前記容器において、前記一方の端リング部及び前記他方の端リング部の径寸法は、前記一方の端リング部が前記他方の端リング部の内側に嵌まるように設定されてもよい。
【0021】
また、前記容器では、前記中途リング部が、前記軸方向に間隔をあけて少なくとも二つ配列され、前記軸方向に隣り合う二つの前記中途リング部のうち一方の中途リング部は、他方の中途リング部との間に位置する前記螺旋構造筒部が折り畳まれることで入り込む筒状に形成されてもよい。
【0022】
また、前記容器では、前記軸方向に隣り合う二つの前記螺旋構造筒部の前記傾斜直線が、前記軸線に対して互いに逆向きに傾斜してもよい。
【0023】
また、前記容器では、前記軸方向に隣り合う二つの前記螺旋構造筒部の前記傾斜直線が、前記軸線に対して互いに同じ向きに傾斜してもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、容器を軸方向に潰した後のスプリングバックを従来よりもさらに抑制でき、かつ、対称性を有する美観に優れた螺旋構造筒部を有しながら、容器を小さな力で容易に潰すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第一実施形態に係る容器を示す側面図である。
【図2】図1の容器における各リング部を示す拡大断面図であり、(a)は上側端リング部、(b)は中途リング部、(c)は下側端リング部である。
【図3】図1の容器における上部螺旋構造筒部の折線展開図である。
【図4】図1の容器における下部螺旋構造筒部の折線展開図である。
【図5】図1の容器の螺旋構造筒部における捩り角度θを説明するための図である。
【図6】図1の容器において、螺旋構造筒部を折り畳む過程を示す模式図である。
【図7】図1の容器において、螺旋構造筒部を折り畳む過程を示す模式図である。
【図8】図1の容器において、螺旋構造筒部を折り畳む過程を示す模式図である。
【図9】図1の容器において、螺旋構造筒部を折り畳む過程を示す模式図である。
【図10】図1の容器において、螺旋構造筒部を折り畳む過程を示す模式図である。
【図11】本発明の第二実施形態に係る容器を示す側面図である。
【図12】本発明の第三実施形態に係る容器を示す側面図である。
【図13】図12の容器における中間部螺旋構造筒部の折線展開図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係る容器の一例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[第一実施形態]
以下、図1~10を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態の容器1は、本体筒部2を備える。また、本実施形態の容器1は、容器底部3及び容器開口部4も備える。本体筒部2は、その軸方向(図1において上下方向)の両端が開口する筒状に形成されている。容器底部3は、有底筒状に形成されて、本体筒部2の軸方向の第一端(図1において下端)に接続されている。容器底部3は、本体筒部2の第一端の開口を塞ぐ。

【0027】
容器開口部4は、筒状に形成されて、本体筒部2の軸方向の第二端(図1において上端)に接続されている。容器開口部4には、例えばキャップ等の蓋(不図示)が着脱自在に取り付けられる。本実施形態における容器開口部4は、容器底部3や後述する本体筒部2のリング部5や螺旋構造筒部6の径寸法よりも小さい筒状に形成されている。

【0028】
本体筒部2は、複数のリング部5と、螺旋構造筒部6と、を備える。
リング部5は、環状に形成されている。リング部5は、例えば軸方向から見て円形の環状に形成されてもよいが、本実施形態では多角形の環状に形成されている。リング部5の数は、二つ以上であればよい。本実施形態におけるリング部5の数は三つである。三つのリング部5は、本体筒部2の軸方向に間隔をあけて配列されている。図示例では、三つのリング部5が等間隔で配列されているが、例えば不等間隔で配列されてもよい。以下の説明では、本体筒部2の軸方向の両端に位置する二つのリング部5を端リング部11,12と呼び、二つの端リング部11,12の間に位置するリング部5を中途リング部13と呼ぶことがある。

【0029】
各リング部5は、後述する螺旋構造筒部6よりも軸方向の強度が高い。すなわち、軸方向から外力が作用した際のリング部5の耐久性(変形のし難さ)が、螺旋構造筒部6よりも高い。
また、各リング部5は、螺旋構造筒部6よりも軸方向に直交する方向(径方向)の強度が高くてもよい。すなわち、径方向から外力が作用した際のリング部5の耐久性が、螺旋構造筒部6よりも高くてもよい。

【0030】
リング部5の強度を螺旋構造筒部6よりも高める手法は、例えば本体筒部2の軸線A1を含むリング部5の断面が曲線や凹凸となるような構造を設けたり、リング部5の厚み(径方向における厚み)を螺旋構造筒部6よりも大きくするなど、任意であってよい。本実施形態のリング部5は、図2に示すように、凹凸構造部14を有する。凹凸構造部14は、軸線A1を含む断面でU字状又はV字状に形成されてよい。断面U字状又は断面V字状に形成される凹凸構造部14は、図2に例示するように、容器1の外側から見て径方向内側に窪む凹状に形成されてよい。また、凹凸構造部14は、例えば、容器1の外側から見て径方向外側に張り出す凸状に形成されてもよい。
リング部5が凹凸構造部14を有することで、リング部5の強度を高めることができる。凹凸構造部14の形状は、断面U字状、断面V字状に限らず、断面S字状など、任意であってよい。

【0031】
三つのリング部5の径寸法は、例えば互いに等しくてもよい。また、三つのリング部5のうち一つのリング部5の径寸法が、他の二つのリング部5の径寸法と異なっていてもよい。本実施形態では、三つのリング部5のうち軸方向に隣り合う二つのリング部5の径寸法が、互いに異なる。

【0032】
具体的に説明すれば、中途リング部13(第一リング部)の径寸法は、中途リング部13に各々隣り合う二つの端リング部11,12(第二リング部)の径寸法よりも小さい。また、二つの端リング部11,12のうち容器開口部4側に位置する上側端リング部11(一方の端リング部)の径寸法は、容器底部3側に位置する下側端リング部12(他方の端リング部)の径寸法よりも小さい。すなわち、本実施形態では、三つのリング部5のうち中途リング部13の径寸法が最も小さく、下側端リング部12の径寸法が最も大きい。

【0033】
上側端リング部11及び容器開口部4の径寸法が互いに等しい場合、上側端リング部11には容器開口部4が直接接続されてもよい。本実施形態では、図1に示すように、容器開口部4の径寸法が上側端リング部11の径寸法よりも小さい。このため、上側端リング部11と容器開口部4との間には、後述する上側挿入筒部41が設けられている。
下側端リング部12及び容器底部3の径寸法は、例えば互いに異なってもよいが、本実施形態では互いに等しい。このため、下側端リング部12には容器底部3が直接接続されてもよい。本実施形態では、下側端リング部12と容器底部3との間に、後述する下側挿入筒部42が設けられている。

【0034】
中途リング部13及び上側端リング部11の径寸法は、例えば中途リング部13が上側端リング部11の内側を引っ掛らずに通るように設定されてもよい。本実施形態において、中途リング部13及び上側端リング部11の径寸法は、中途リング部13が上側端リング部11の内側に嵌まる(引っ掛る)ように設定されている。

【0035】
上側端リング部11及び下側端リング部12の径寸法は、例えば上側端リング部11が下側端リング部12の内側を引っ掛らずに通るように設定されてもよい。本実施形態において、上側端リング部11及び下側端リング部12の径寸法は、上側端リング部11が下側端リング部12の内側に嵌まる(引っ掛る)ように設定されている。
また、本実施形態における中途リング部13及び下側端リング部12の径寸法は、中途リング部13が下側端リング部12の内側を引っ掛らずに通るように設定されている。

【0036】
螺旋構造筒部6は、本体筒部2の軸方向に隣り合う二つのリング部5の間に配されている。本実施形態において、螺旋構造筒部6は、中途リング部13と上側端リング部11との間、及び、中途リング部13と下側端リング部12との間に一つずつ配されている。すなわち、本実施形態の本体筒部2は、二つの螺旋構造筒部6(上部螺旋構造筒部21、下部螺旋構造筒部22)を備える。

【0037】
各螺旋構造筒部6は、その軸方向の両側に位置する二つのリング部5を本体筒部2の軸線A1を中心に相対的に回転させる(軸線A1を中心として螺旋構造筒部6を捩じる)ことで、二つのリング部5が軸方向に互いに近づくように折り畳まれる(図6~10参照)。また、各螺旋構造筒部6は、その両側に位置する二つのリング部5のいずれか一方の内側に入り込むように折り畳まれる。

【0038】
図1,3,4に示すように、各螺旋構造筒部6は、複数の傾斜直線23と、複数の対角直線24と、を有する。
傾斜直線23は、螺旋構造筒部6の両側に位置する二つのリング部5同士を結ぶように軸方向に対して螺旋構造筒部6の周方向に傾斜して延びている。傾斜直線23は、容器1の外側から見て山折り線となっている。複数の傾斜直線23は、軸方向に対して互いに同じ角度で傾斜し、周方向に略等間隔で配列されている。ここで、「複数の傾斜直線23が略等間隔で配列されている」ことは、複数の傾斜直線23が厳密に等間隔で配列されることの他、容器1の製造や設計等の過程や制約によって複数の傾斜直線23が等間隔から多少ずれた状態で配列されることも意味する。

【0039】
傾斜直線23の一端23A及び他端23Bは、螺旋構造筒部6の両側に位置する二つのリング部5の各々に接続されている。本実施形態において、傾斜直線23の一端23Aや他端23Bは、多角形とされたリング部5の角部に接続されている。このため、本実施形態のリング部5は、略正多角形の環状に形成されている(例えば図5参照)。

【0040】
対角直線24は、周方向に隣り合う二つの傾斜直線23、及び、螺旋構造筒部6と二つのリング部5との接続線25,26によって画成された四角形の対角同士を結ぶように軸方向に対して傾斜直線23よりも大きな角度で傾斜して延びている。対角直線24は、容器1の外側から見て谷折り線となっている。複数の対角直線24は、傾斜直線23と同様に、軸方向に対して互いに同じ角度で傾斜し、周方向に略等間隔で配列されている。

【0041】
これにより、螺旋構造筒部6では、傾斜直線23と対角直線24とが周方向に交互に配列されている。すなわち、螺旋構造筒部6は、傾斜直線23、対角直線24及び一方の接続線25によって画成された三角形板状の第一板状パーツ27と、傾斜直線23、対角直線24及び他方の接続線26によって画成された三角形板状の第二板状パーツ28と、を周方向に交互に配列して構成されている。
傾斜直線23の両側に位置する第一板状パーツ27及び第二板状パーツ28からなる螺旋構造筒部6の外面領域は、螺旋構造筒部6の径方向外側に張り出す凸面となっている。一方、対角直線24の両側に位置する第一板状パーツ27及び第二板状パーツ28からなる螺旋構造筒部6の外面領域は、螺旋構造筒部6の径方向内側に窪む凹面となっている。

【0042】
螺旋構造筒部6では、図5に示すように、螺旋構造筒部6の周方向において傾斜直線23の一端23Aから他端23Bに至る捩り角度θが、以下の〔式1〕で定義される理論上の捩り角度θに基づいて設定されている。捩り角度θ、θは、螺旋構造筒部6(容器1)の軸線A1を中心として傾斜直線23の一端23Aから他端23Bに至る角度である。

【0043】
【数2】
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【0044】
〔式1〕において、rは、螺旋構造筒部6の両側に位置する二つのリング部5のうち第一リング部5(例えば径寸法が小さいリング部5)の半径である。また、Rは、螺旋構造筒部6の両側に位置する二つのリング部5のうち第二リング部5(例えば径寸法が大きいリング部5)の半径である。また、nは、螺旋構造筒部6における傾斜直線23の数である。また、hは、軸方向における螺旋構造筒部6の長さである。
上記の式で得られる理論上の捩り角度θは、容器1の壁の厚みが無い場合に螺旋構造筒部6を折り畳むことができる条件である。

【0045】
そして、螺旋構造筒部6では、捩り角度θが理論上の捩り角度θ以上に(理論上の捩り角度θの1倍以上に)設定されていればよく、より好ましくは捩り角度θが理論上の捩り角度θより大きく(理論上の捩り角度θの1倍より大きく)設定されているとよい。また、捩り角度θは、例えば理論上の捩り角度θの4倍以下に設定されてよい。
螺旋構造筒部6の捩り角度θを理論上の捩り角度θ以上に設定することは、螺旋構造筒部6において対角直線24の両側に位置する第一板状パーツ27と第二板状パーツ28とが螺旋構造筒部6の外面側においてなす角度(以下、面角度と呼ぶ。)をより小さくできることを意味する。捩り角度θを理論上の捩り角度θの1倍以上にすることによって、面角度が小さくなるため、容器1を小さな力で容易に潰すことができるようになる。また、捩り角度θを理論上の捩り角度θの4倍以下とすることによって、螺旋構造筒部の設計や製造が容易になる。

【0046】
軸方向に配列された二つの螺旋構造筒部6の長さは、例えば異なっていてもよいが、本実施形態では図1に示すように同等である。また、螺旋構造筒部6の傾斜直線23の数は、例えば二つの螺旋構造筒部6の間で異なってもよいが、本実施形態では互いに等しい。螺旋構造筒部6の傾斜直線23の数は任意であってよいが、本実施形態では容器1の容積が大きくなるように12個となっている。また、中途リング部13に対する螺旋構造筒部6の傾斜直線23の接続位置は、例えば二つの螺旋構造筒部6(上部螺旋構造筒部21、下部螺旋構造筒部22)の間で周方向に互いにずれてもよいが、本実施形態では互いに一致している。

【0047】
本実施形態において、軸方向に隣り合う二つの螺旋構造筒部6の傾斜直線23は、軸方向に対して互いに逆向きに傾斜している。すなわち、軸方向に隣り合う二つの螺旋構造筒部6は、傾斜直線23が軸方向においてジグザグ状に配列された反転螺旋構造を呈している。

【0048】
本実施形態の本体筒部2は、挿入筒部7をさらに備える。挿入筒部7は、端リング部11,12(第二リング部)に対して螺旋構造筒部6と反対側に隣り合う位置に連ねて形成されている。挿入筒部7には、少なくとも折り畳まれた螺旋構造筒部6が入り込む。本実施形態の挿入筒部7には、螺旋構造筒部6が折り畳まれた際に端リング部11,12(第二リング部)の内側を通過した中途リング部13(第一リング部)も入り込むことができる。挿入筒部7は、螺旋構造筒部6や中途リング部13が入り込むことができるように、本体筒部2の外側から外力が作用しても容器1の内側に変形しない程度の強度を有してよい。特に、軸方向における挿入筒部7の強度が、螺旋構造筒部6の強度よりも高いと、より好ましい。

【0049】
挿入筒部7の強度を螺旋構造筒部6よりも高める手法は、例えば本体筒部2の軸線A1を含む挿入筒部7の断面が凹凸となるような構造を設けたり、挿入筒部7の厚みを螺旋構造筒部6よりも大きくするなど、任意であってよい。

【0050】
本実施形態の挿入筒部7には、上側端リング部11に連ねて形成された上側挿入筒部41と、下側端リング部12に連ねて形成された下側挿入筒部42と、がある。
上側挿入筒部41は、上側端リング部11と容器開口部4との間に配されている。本実施形態では、容器開口部4の径寸法が上側端リング部11の径寸法よりも小さい。このため、上側挿入筒部41は、上側端リング部11から容器開口部4に向かうにしたがって径寸法が小さくなる筒状に形成されている。

【0051】
上側挿入筒部41の外面は、例えば円錐台の円錐面のような形状に形成されてもよいが、本実施形態では半球体の外面のような形状に形成されている。また、本実施形態の上側挿入筒部41には、その強度向上を図るために、容器1の外側から見て複数の山折り線43が形成されている。複数の山折り線43は、上側挿入筒部41を複数の板状パーツ44に区画するように配列されている。複数の山折り線43の配列パターンは任意であってよい。本実施形態では、複数の板状パーツ44がいずれも三角形状となるように、複数の山折り線43が配列されている。

【0052】
下側挿入筒部42は、例えば容器底部3の一部として形成されてもよいが、本実施形態では容器底部3と別個の構成として説明する。下側挿入筒部42は、下側端リング部12と容器底部3との間に配されている。本実施形態では、下側端リング部12及び容器底部3の径寸法が互いに等しい。このため、下側挿入筒部42は、径寸法が一定である筒状に形成されている。

【0053】
下側挿入筒部42は、例えば円筒状に形成されてもよい。本実施形態の下側挿入筒部42は、その強度向上を図るために、容器1の外側から見て複数の山折り線45が形成されている。複数の山折り線45は、少なくとも下側挿入筒部42を複数の板状パーツ46に区画するように配列されればよい。本実施形態における下側挿入筒部42の山折り線45は、下側挿入筒部42が多角形状の筒部となるように形成されている。
また、本実施形態の下側挿入筒部42は、前述したリング部5と同様に、下側挿入筒部42の強度を向上するための凹凸構造部47を有する。凹凸構造部47は、下側挿入筒部42の軸方向の任意の位置に形成されてよい。本実施形態において、凹凸構造部47は容器底部3との接続部分に形成されている。

【0054】
次に、本実施形態の容器1を折り畳む(小さく潰す)方法について説明する。
本実施形態の容器1を折り畳む場合には、各螺旋構造筒部6の両側に位置する二つのリング部5を本体筒部2の軸線A1を中心に相対的に回転させればよい、すなわち各螺旋構造筒部6を捩じればよい。例えば上部螺旋構造筒部21を捩じる場合には、上部螺旋構造筒部21を容器開口部4側から見た平面視で、中途リング部13に対して上側端リング部11を右回りに回転させればよい。下部螺旋構造筒部22は、上部螺旋構造筒部21と逆方向に捩ればよい。
以下、主に図6~10を参照して上部螺旋構造筒部21の折り畳みについて説明する。

【0055】
上部螺旋構造筒部21を捩じると、上部螺旋構造筒部21は、その周方向に隣り合う第一板状パーツ27と第二板状パーツ28との面角度が小さくなるように、すなわち隣り合う第一板状パーツ27と第二板状パーツ28とが互いに重なり合うようにして折り畳まれる。また、図6に示す初期状態から上部螺旋構造筒部21を捩じると、図7に示すように、上部螺旋構造筒部21はその軸方向の中途部において径方向内側に屈曲する。図7において、符号29は上部螺旋構造筒部21における屈曲部分を示している。また、上部螺旋構造筒部21を捩じると、上部螺旋構造筒部21の両側に位置する二つのリング部5(上側端リング部11、中途リング部13)が本体筒部2の軸方向において互いに近づく。

【0056】
図7に示す状態から上部螺旋構造筒部21をさらに捩ると、図8に示すように、上部螺旋構造筒部21は、その少なくとも一部が上側端リング部11(一方のリング部)の内側に入り込むように折り畳まれる。
具体的に説明すれば、上部螺旋構造筒部21を捩った際、上部螺旋構造筒部21には、上部螺旋構造筒部21と上側端リング部11との境界をヒンジとして反転しようとする力が働き、上部螺旋構造筒部21が折り返される所謂スナップスルー現象が生じる。言い換えれば、上部螺旋構造筒部21の屈曲部分29が上側端リング部11に入り込む又は通過するように、上部螺旋構造筒部21が折り返される。これにより、上部螺旋構造筒部21の少なくとも一部が上側端リング部11の内側に入り込む。また、上部螺旋構造筒部21の一部が上側挿入筒部41に入り込む。折り返された上部螺旋構造筒部21は、上部螺旋構造筒部21を折り畳む際に中途リング部13が上側端リング部11に対して移動する向き(図8において上方向)に中途リング部13を上側端リング部11に対して付勢する。

【0057】
図8に示す状態から上部螺旋構造筒部21をさらに捩って折り畳む(又は中途リング部13(他方のリング部)を上側端リング部11にさらに近づけるように容器1に外力を加える)と、中途リング部13は、図9に示すように上側端リング部11の内側に入り込んで配されたり、図10に示すように上側端リング部11の内側を通過したりする。図9、図10に示す状態では、中途リング部13が上側端リング部11の内側に嵌まる(引っ掛る)。また、図10に示す状態では、上部螺旋構造筒部21の略全体及び中途リング部13が、上側挿入筒部41に入り込む。
以上により、上部螺旋構造筒部21の折り畳みが完了する。

【0058】
下部螺旋構造筒部22は、上記した上部螺旋構造筒部21と同様に折り畳むことができる。ただし、下部螺旋構造筒部22を折り畳んだ状態では、下部螺旋構造筒部22の一部又は全体が、下側端リング部12の内側に入り込んだり、下側端リング部12の内側を通過して下側挿入筒部42に入り込んだりする。
さらに、上部螺旋構造筒部21及び下部螺旋構造筒部22の両方を折り畳んだ状態では、上側端リング部11、上部螺旋構造筒部21、中途リング部13の少なくとも一つを、下側端リング部12の内側や下側挿入筒部42に入り込ませることができる。また、上側端リング部11を下側端リング部12の内側に嵌める(引っ掛ける)ことができる。

【0059】
以上説明したように、本実施形態の容器1では、螺旋構造筒部6の少なくとも一部が、螺旋構造筒部6の両側に位置する二つのリング部5のうちいずれか一方のリング部5の内側に入り込むように折り畳まれる。折り畳まれた螺旋構造筒部6は本体筒部2の内側で折り返されて戻りを抑えるよう安定するだけでなく、折り返された螺旋構造筒部6が上記一方のリング部5の内側に入り込んで引っ掛る。これにより、折り返された螺旋構造筒部6を上記一方のリング部5の内側に保持することができる。したがって、容器1を軸方向に潰した後のスプリングバックを従来よりもさらに抑制することができる。

【0060】
また、本実施形態の容器1では、螺旋構造筒部6の捩り角度θが〔式1〕で定義される理論上の捩り角度θ以上に(理論上の捩り角度θの1倍以上に)設定されている。これにより、螺旋構造筒部6においてその周方向に隣り合う第一板状パーツ27と第二板状パーツ28との面角度を小さくすることができる。螺旋構造筒部6における面角度が小さくなることで、螺旋構造筒部6の傾斜直線23が略等間隔で配列されていても、螺旋構造筒部6の折り畳みに必要な力(捩り力)を低減することができる。したがって、本実施形態の容器1は、対称性を有する美観に優れた螺旋構造筒部6を有しながら、小さな力で容易に潰すことができる。

【0061】
また、本実施形態の容器1において、捩り角度θを理論上の捩り角度θの4倍以下とした場合には、螺旋構造筒部6の面角度が過度に小さくなる(例えば80度未満となる)ことを防ぐことができる。螺旋構造筒部6の面角度が過度に小さくなると、成形(樹脂成形)による容器1の製造が困難となるが、本実施形態の容器1では、螺旋構造筒部6の面角度が過度に小さくなることを防止できる。したがって、容器1を成形によって簡単に製造することが可能となる。

【0062】
また、本実施形態の容器1では、螺旋構造筒部6の両側に位置する二つのリング部5の強度が螺旋構造筒部6の強度よりも高い。このため、螺旋構造筒部6を折り畳むための力が軸方向に加わった際には(容器1を軸方向に潰す力が容器1に作用した際には)、螺旋構造筒部6がリング部5よりも先に変形する。これにより、螺旋構造筒部6に対して、これを折り畳むための力を適切に加えることができるようになる。

【0063】
また、リング部5の強度(特に径方向の強度)が螺旋構造筒部6の強度よりも高い場合には、折り畳まれることで本体筒部2の内側で折り返された螺旋構造筒部6が上記一方のリング部5の内側に引っ掛った状態において、螺旋構造筒部6が上記一方のリング部5の内側(径方向)に押し付けられても、上記一方のリング部5が変形することを防止できる。これにより、折り返された螺旋構造筒部6を上記一方のリング部5の内側に確実に保持することができる。したがって、容器1のスプリングバックをさらに抑制することができる。

【0064】
また、本実施形態の容器1では、上部螺旋構造筒部21を折り畳むことで、中途リング部13(第一リング部)が上側端リング部11(第二リング部)の内側に配される又は上側端リング部11の内側を通過する。同様に、下部螺旋構造筒部22を折り畳むことで、中途リング部13を下側端リング部12(第二リング部)の内側に配する又は下側端リング部12の内側を通過させることもできる。また、二つの螺旋構造筒部6を折り畳むことで、上側端リング部11を下側端リング部12の内側に配する又は下側端リング部12の内側を通過させることもできる。これにより、容器1をさらに小さく潰すことが可能となる。

【0065】
また、本実施形態の容器1では、上部螺旋構造筒部21を折り畳むことで、中途リング部13(第一リング部)を上側端リング部11(第二リング部)の内側に嵌める(引っ掛ける)ことができる。また、二つの螺旋構造筒部6を折り畳むことで、上側端リング部11を下側端リング部12の内側に嵌める(引っ掛ける)こともできる。これにより、容器1をその軸方向に潰した後のスプリングバックを確実に防ぐことができる。

【0066】
また、本実施形態の容器1では、螺旋構造筒部6を折り畳んだ状態で、螺旋構造筒部6の一部又は全体が挿入筒部7に入り込む。これにより、容器1をさらに小さく潰すことができる。
また、折り畳まれた螺旋構造筒部6の少なくとも一部が端リング部11,12(第二リング部)を通過して挿入筒部7に入り込むことで、螺旋構造筒部6を本体筒部2の内側で折り返した状態で安定に保持することができる。これにより、容器1をその軸方向に潰した後のスプリングバックを効果的に防止できる。

【0067】
また、本実施形態の容器1では、挿入筒部7の強度が螺旋構造筒部6の強度よりも高い。このため、螺旋構造筒部6を折り畳むための力が軸方向に加わった際には、螺旋構造筒部6が挿入筒部7よりも先に変形する。これにより、螺旋構造筒部6に対して、これを折り畳むための力を適切に加えることができるようになる。さらに、螺旋構造筒部6を折り畳む際に挿入筒部7の形状を保持できるため、折り畳まれた螺旋構造筒部6の一部又は全部をより確実に挿入筒部7に入り込ませることができる。したがって、容器1のスプリングバックをさらに抑制することができる。

【0068】
また、本実施形態の容器1では、軸方向に隣り合う二つの螺旋構造筒部6が反転螺旋構造を呈すると共に、軸方向に配列される螺旋構造筒部6の数が偶数(二つ)となっている。このため、容器1の軸線A1を中心として、中途リング部13を二つの端リング部11,12に対して同じ方向に回転させるだけで、二つの螺旋構造筒部6をそれぞれ折り畳むことが可能となる。すなわち、二つの端リング部11,12を相対的に回転させずに二つの螺旋構造筒部6を折り畳むことが可能となる。したがって、二つの端リング部11,12を軸方向に近づけるだけで、すなわち容器1を軸方向に潰すだけで、複数の螺旋構造筒部6を容易に折り畳むことが可能となる。

【0069】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図11を参照して、第一実施形態との相違点を中心に説明する。

【0070】
図11に示すように、本実施形態の容器1Dは、第一実施形態と同様に、本体筒部2Dを備える。また、本実施形態の容器1Dは第一実施形態と同様の容器底部3及び容器開口部4を備える。

【0071】
本実施形態の本体筒部2Dは、第一実施形態と同様に、複数のリング部5及び螺旋構造筒部6を備える。
軸方向から見たリング部5の形状は、第一実施形態と同様であってよい。本実施形態におけるリング部5の数は、例えば五つ以上であってよいが、本実施形態では四つである。四つのリング部5は、本体筒部2Dの軸方向に等間隔又は不等間隔で配列されてよい。以下の説明では、本体筒部2Dの軸方向の両端に位置する二つのリング部5を端リング部11,12と呼び、二つの端リング部11,12の間に位置する二つのリング部5を中途リング部15D,16Dと呼ぶことがある。

【0072】
各リング部5は、第一実施形態と同様に、螺旋構造筒部6よりも軸方向の強度が高い。また、各リング部5は、第一実施形態と同様に、螺旋構造筒部6よりも径方向の強度が高くてもよい。リング部5の強度を高める手法は、第一実施形態と同様の凹凸構造部14(図2参照)等であってよい。

【0073】
軸方向に隣り合う二つの中途リング部15D,16Dのうち少なくとも一方は、二つの中途リング部15D,16Dの間に位置する螺旋構造筒部6(以下、中間部螺旋構造筒部30Dと呼ぶ。)が折り畳まれることで入り込む筒状に形成されている。本実施形態において、軸方向に隣り合う二つの中途リング部15D,16Dのうち容器開口部4側に位置する上側中途リング部15D(一方の中途リング部)は、中間部螺旋構造筒部30Dが折り畳まれることで入り込む筒状に形成されている。すなわち、軸方向における上側中途リング部15Dの長さは、上側中途リング部15Dに対して容器底部3側に位置する下側中途リング部16D(他方の中途リング部)よりも長い。上側中途リング部15Dの長さは、例えば折り畳まれて上側中途リング部15Dに入り込んだ中間部螺旋構造筒部30Dが、上部螺旋構造筒部21の内側に入り込まない程度に長く設定されてよい。

【0074】
四つのリング部5の径寸法は、例えば互いに等しくてもよい。また、四つのリング部5のうち一部のリング部5の径寸法だけが互いに異なっていてもよい。本実施形態では、四つのリング部5の径寸法が互いに異なっている。

【0075】
具体的に説明すれば、二つの中途リング部15D,16D(第一リング部)の径寸法は、いずれも二つの端リング部11,12(第二リング部)の径寸法よりも小さい。また、上側中途リング部15D(一方の中途リング部)は、下側中途リング部16D(他方の中途リング部)よりも大きい。また、第一実施形態と同様に、上側端リング部11の径寸法は、下側端リング部12の径寸法よりも小さい。すなわち、本実施形態では、四つのリング部5のうち下側中途リング部16Dの径寸法が最も小さく、上側中途リング部15D、上側端リング部11、下側端リング部12の順番で径寸法が大きくなっている。

【0076】
上側中途リング部15D及び下側中途リング部16Dの径寸法は、例えば下側中途リング部16Dが上側中途リング部15Dの内側を引っ掛らずに通るように設定されてもよいし、例えば下側中途リング部16Dが上側中途リング部15Dの内側に嵌まる(引っ掛る)ように設定されてもよい。また、上側中途リング部15D及び上側端リング部11の径寸法は、例えば上側中途リング部15Dが上側端リング部11の内側を引っ掛らずに通るように設定されてもよいし、例えば上側中途リング部15Dが上側端リング部11の内側に嵌まる(引っ掛る)ように設定されてもよい。上側端リング部11及び下側端リング部12の径寸法は、第一実施形態と同様に、上側端リング部11が下側端リング部12の内側に嵌まる(引っ掛る)ように設定されている。

【0077】
本実施形態の本体筒部2Dは、三つの螺旋構造筒部6(上部螺旋構造筒部21、下部螺旋構造筒部22、中間部螺旋構造筒部30D)を備える。各螺旋構造筒部6の構成は、第一実施形態と同様である。上部螺旋構造筒部21は、上側端リング部11と上側中途リング部15Dとの間に配されている。下部螺旋構造筒部22は、下側端リング部12と下側中途リング部16Dとの間に配されている。中間部螺旋構造筒部30Dは、上側中途リング部15Dと下側中途リング部16Dとの間に配されている。三つの螺旋構造筒部6は、第一実施形態と同様の反転螺旋構造を呈している。

【0078】
本実施形態の本体筒部2Dは、第一実施形態と同様の二つの挿入筒部7(上側挿入筒部41D及び下側挿入筒部42)を備える。本実施形態の上側挿入筒部41Dは、その外面が円錐台の円錐面のような形状に形成されていること、また、軸方向における寸法が異なることを除き、第一実施形態と同様に構成されている。本実施形態の下側挿入筒部42は、軸方向における寸法を除き、第一実施形態と同様に構成されている。

【0079】
本実施形態の容器1Dは、第一実施形態と同様の折り畳み方法によって小さく潰すことができる。
すなわち、本実施形態の容器1Dを折り畳む場合には、第一実施形態と同様に各螺旋構造筒部6を捩じればよい。例えば中間部螺旋構造筒部30Dを捩じる場合には、中間部螺旋構造筒部30Dを容器開口部4側から見た平面視で、下側中途リング部16Dに対して上側中途リング部15Dを右回りに回転させればよい。上部螺旋構造筒部21や下部螺旋構造筒部22は、中間部螺旋構造筒部30Dと逆方向に捩ればよい。

【0080】
上部螺旋構造筒部21を捩って折り畳むと、第一実施形態の場合と同様に、上部螺旋構造筒部21の一部又は全体や上側中途リング部15Dを、上側端リング部11の内側に入り込ませたり、上側挿入筒部41Dに入り込ませたりすることができる。また、上側中途リング部15Dを上側端リング部11の内側に嵌める(引っ掛ける)こともできる。
中間部螺旋構造筒部30Dを捩じって折り畳むと、上部螺旋構造筒部21の場合と同様にして、中間部螺旋構造筒部30Dの一部又は全体や下側中途リング部16Dを、上側中途リング部15Dの内側に入り込ませることができる。また、下側中途リング部16Dを上側中途リング部15Dの内側に嵌める(引っ掛ける)こともできる。

【0081】
下部螺旋構造筒部22を捩じって折り畳むと、第一実施形態の場合と同様に、下部螺旋構造筒部22の一部又は全体を、下側端リング部12の内側に入り込ませたり、下側挿入筒部42に入り込ませたりすることができる。
また、三つの螺旋構造筒部6を全て折り畳んだ状態では、上側端リング部11、上部螺旋構造筒部21、上側中途リング部15D、中間部螺旋構造筒部30D、下側中途リング部16Dの少なくとも一つを、下側端リング部12の内側や下側挿入筒部42に入り込ませることもできる。また、上側端リング部11を下側端リング部12の内側に嵌める(引っ掛ける)こともできる。

【0082】
本実施形態の容器1Dによれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。
また、本実施形態の容器1Dによれば、中間部螺旋構造筒部30Dを折り畳んだ状態で、中間部螺旋構造筒部30Dの一部又は全体が上側中途リング部15Dに入り込む。これにより、螺旋構造筒部6を三つ以上有する容器1Dであっても、容器1Dを小さく潰すことができる。
また、折り畳まれた中間部螺旋構造筒部30Dが筒状に形成された上側中途リング部15Dに入り込むことで、中間部螺旋構造筒部30Dを本体筒部2Dの内側で折り返した状態に安定に保持できる。これにより、容器1Dをその軸方向に潰した後のスプリングバックを効果的に防止できる。

【0083】
また、本実施形態の容器1Dによれば、中間部螺旋構造筒部30Dを折り畳んだ状態において、下側中途リング部16Dを上側中途リング部15Dの内側に配することができる。これにより、螺旋構造筒部6を三つ以上有する容器1Dであっても、容器1Dをさらに小さく潰すことができる。

【0084】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について、図12,13を参照して、第一実施形態との相違点を中心に説明する。

【0085】
図12に示すように、本実施形態の容器1Eは、第一実施形態と同様に、本体筒部2Eを備える。また、本実施形態の容器1Eは、第一実施形態と同様の容器底部3及び容器開口部4を備える。

【0086】
本実施形態の本体筒部2Eは、第一実施形態と同様に、複数のリング部5及び螺旋構造筒部6を備える。
軸方向から見たリング部5の形状は、第一実施形態と同様であってよい。リング部5の数は、少なくとも二つ以上であればよいが、本実施形態では四つである。四つのリング部5は、本体筒部2Eの軸方向に等間隔又は不等間隔で配列されてよい。以下の説明では、本体筒部2Eの軸方向の両端に位置する二つのリング部5を端リング部11,12と呼び、二つの端リング部11,12の間に位置する二つのリング部5を中途リング部15E,16Eと呼ぶことがある。

【0087】
各リング部5は、第一実施形態と同様に、螺旋構造筒部6よりも軸方向の強度が高い。リング部5の強度を高める手法は、第一実施形態と同様の凹凸構造部14(図2参照)等であってよい。

【0088】
四つのリング部5の径寸法は、例えば互いに異なってもよい。また、四つのリング部5のうち一部のリング部5の径寸法だけが互いに異なってもよい。本実施形態では、四つのリング部5の径寸法が互いに等しい。

【0089】
本実施形態の本体筒部2Eは、三つの螺旋構造筒部6(上部螺旋構造筒部31E、中間部螺旋構造筒部32E、下部螺旋構造筒部33E)を備える。各螺旋構造筒部6の主な構成は、第一実施形態と同様である。上部螺旋構造筒部31Eは、上側端リング部11と上側中途リング部15Eとの間に配されている。下部螺旋構造筒部33Eは、下側端リング部12と下側中途リング部16Eとの間に配されている。中間部螺旋構造筒部32Eは、上側中途リング部15Eと下側中途リング部16Eとの間に配されている。三つの螺旋構造筒部6は、第一実施形態と同様の反転螺旋構造を呈している。

【0090】
本実施形態の螺旋構造筒部6は、図12,13に示すように、環状易屈曲部35を有する。環状易屈曲部35は、螺旋構造筒部6を折り畳む際に、螺旋構造筒部6が径方向内側に屈曲する部位として機能する。

【0091】
環状易屈曲部35は、螺旋構造筒部6のうち軸方向の中途部において周方向に延びる環状に形成されている。すなわち、環状易屈曲部35は、少なくとも軸方向において螺旋構造筒部6の両側に位置する二つのリング部5から離れた位置に形成されればよい。環状易屈曲部35は、例えば同一の螺旋構造筒部6において軸方向に複数並ぶように形成されてもよいが、同一の螺旋構造筒部6に一つだけ形成されることがより好ましい。

【0092】
例えば、螺旋構造筒部6の両側に位置する二つのリング部5の径寸法が概ね等しい場合、環状易屈曲部35は、軸方向における螺旋構造筒部6の略中央(中間部)に形成されることが好ましい。また、螺旋構造筒部6の両側に位置する二つのリング部5の径寸法が概ね異なる場合、環状易屈曲部35は、軸方向において螺旋構造筒部6の直径が最も小さくなる螺旋構造筒部6の部位に形成されることが好ましい。ここで、「螺旋構造筒部6の直径」とは、例えば、螺旋構造筒部6を構成する複数の対角直線24(谷折り線)の内接円の直径を意味する。

【0093】
環状易屈曲部35は、三つの螺旋構造筒部6のうち少なくとも一つが有していればよいが、本実施形態では全て(三つ)の螺旋構造筒部6が有する。軸方向における環状易屈曲部35の形成位置は、三つの螺旋構造筒部6の間で互いに異なっていてもよいし、互いに等しくてもよい。
本実施形態において、環状易屈曲部35は、上部螺旋構造筒部31Eの軸方向の略中央(中間部)、すなわち軸方向において上側端リング部11及び上側中途リング部15Eからの距離が略等しい位置に形成されている。また、環状易屈曲部35は、中間部螺旋構造筒部32Eの軸方向の略中央(中間部)、すなわち軸方向において上側中途リング部15E及び下側中途リング部16Eからの距離が略等しい位置に形成されている。また、環状易屈曲部35は、下部螺旋構造筒部33Eの軸方向の略中央(中間部)、すなわち軸方向において下側端リング部12及び下側中途リング部16Eからの距離が略等しい位置に形成されている。

【0094】
環状易屈曲部35の形状は任意であってよい。環状易屈曲部35は、例えばリング部5の凹凸構造部14と同様に、軸線A1を含む環状易屈曲部35の断面が曲線や凹凸となる形状(例えば断面U字状、断面V字状、断面S字状、凹状、凸状、凹凸状など)に形成されてよい。また、環状易屈曲部35は、例えば容器1Eの外側から見て山折り線や谷折り線となる形状に形成されてよい。本実施形態の環状易屈曲部35は、容器1Eの外側から見て容器1Eの内側に窪む凹状に形成されている。

【0095】
環状易屈曲部35は、例えば周方向に連続して延びるように形成されてもよいが、本実施形態では周方向に断続して延びるように形成されている。すなわち、本実施形態の環状易屈曲部35は、複数の屈曲部要素36を周方向に配列して構成されている。本実施形態では、各屈曲部要素36が容器1Eの内側に窪む凹状に形成されている。
複数の屈曲部要素36は、周方向に間隔をあけずに配列されてもよいが、本実施形態では周方向に間隔をあけて配列されている。周方向に隣り合う屈曲部要素36同士の間隔は任意であってよい。

【0096】
屈曲部要素36は、例えば螺旋構造筒部6を構成する複数の板状パーツ27,28のうち一部の板状パーツ27,28のみ(例えば第一板状パーツ27のみ、第二板状パーツ28のみ)に形成されてもよい。本実施形態の屈曲部要素36は、螺旋構造筒部6を構成する全ての板状パーツ27,28に形成されている。

【0097】
一つの屈曲部要素36は、例えば一つの板状パーツ27,28に形成されてよい。また、一つの屈曲部要素36は、例えば周方向に連続して並ぶ三つ以上の板状パーツ27,28にわたって形成されてよい。また、一つの屈曲部要素36は、例えば対角直線24(谷折り線)の両側に位置する第一板状パーツ27及び第二板状パーツ28に形成されてよい。本実施形態において、一つの屈曲部要素36は、傾斜直線23(山折り線)の両側に位置する第一板状パーツ27及び第二板状パーツ28に形成されている。

【0098】
一つの屈曲部要素36は、例えば螺旋構造筒部6の周方向に延びてよい。本実施形態において、一つの屈曲部要素36は、周方向に対して螺旋構造筒部6の軸方向に傾斜して延びている。具体的に、本実施形態の屈曲部要素36は、板状パーツ27,28の面に沿って傾斜直線23に対して直交する方向に延びている。また、屈曲部要素36は、傾斜直線23の中点から、対角直線24の両側に位置する二つの対角直線24まで延びている。

【0099】
上記した環状易屈曲部35や屈曲部要素36の幅寸法は、環状易屈曲部35が機能する範囲内で任意に設定されてよく、例えば容器1Eの軸方向におけるリング部5(特に凹凸構造部14)の幅寸法よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。本実施形態において、環状易屈曲部35や屈曲部要素36の幅寸法は、リング部5の幅寸法と同等である。前述した「環状易屈曲部35、屈曲部要素36の幅寸法」は、例えば、容器1Eの軸方向における環状易屈曲部35の寸法や、板状パーツ27,28の面に沿って屈曲部要素36の延長方向に直交する方向(例えば傾斜直線23に平行する方向)における屈曲部要素36の寸法を意味する。

【0100】
上記した環状易屈曲部35の形状や構成は、三つの螺旋構造筒部6の間で互いに異なっていてもよいし、互いに等しくてもよい。

【0101】
本実施形態の本体筒部2Eは、第一実施形態と同様の挿入筒部7を備える。本実施形態の挿入筒部7は、第一実施形態と同様の上側挿入筒部41のみであり、第一実施形態の下側挿入筒部42(図1参照)を含まない。ただし、本実施形態の容器1Eでは、例えば容器底部3の一部又は全部が第一実施形態と同様の下側挿入筒部42として機能してもよい。

【0102】
本実施形態の容器1Eは、第一実施形態と同様の折り畳み方法によって小さく潰すことができる。
すなわち、本実施形態の容器1Eを折り畳む場合には、第一実施形態と同様に各螺旋構造筒部6を捩じればよい。例えば中間部螺旋構造筒部32Eを捩じる場合には、中間部螺旋構造筒部32Eを容器開口部4側から見た平面視で、下側中途リング部16Eに対して上側中途リング部15Eを右回りに回転させればよい。上部螺旋構造筒部31Eや下部螺旋構造筒部33Eは、中間部螺旋構造筒部32Eと逆方向に捩ればよい。

【0103】
上部螺旋構造筒部31Eを捩って折り畳むと、第一実施形態の場合と同様に、上部螺旋構造筒部31Eの一部を、上側端リング部11及び/又は上側中途リング部15Eの内側に入り込ませたり、上側挿入筒部41に入り込ませたりすることができる。
さらに、本実施形態では、上部螺旋構造筒部31Eを折り畳む際に、上部螺旋構造筒部31Eの環状易屈曲部35が予め形成された折り目のような役割を果たし、上部螺旋構造筒部31Eがその軸方向の中途部において径方向内側に簡単かつ確実に屈曲する。これにより、上部螺旋構造筒部31Eの一部が上側端リング部11の内側や上側挿入筒部41に入り込んだ状態を安定させることができる。

【0104】
中間部螺旋構造筒部32Eを捩じって折り畳むと、上部螺旋構造筒部31Eの場合と同様にして、中間部螺旋構造筒部32Eの一部を、上側中途リング部15E及び/又は下側中途リング部16Eの内側に入り込ませることができる。
さらに、本実施形態では、中間部螺旋構造筒部32Eを折り畳む際に、中間部螺旋構造筒部32Eの環状易屈曲部35が予め形成された折り目のような役割を果たし、中間部螺旋構造筒部32Eがその軸方向の中途部において径方向内側に簡単かつ確実に屈曲する。これにより、中間部螺旋構造筒部32Eの一部が上側中途リング部15E及び/又は下側中途リング部16Eの内側に入り込んだ状態を安定させることができる。
また、環状易屈曲部35を境とした中間部螺旋構造筒部32Eの軸方向上側部分が上側中途リング部15Eの内側に入り込んだ状態とし、かつ、環状易屈曲部35を境とした中間部螺旋構造筒部32Eの軸方向下側部分が下側中途リング部16Eの内側に入り込んだ状態とすることもでき、これらの状態を安定させることができる。

【0105】
下部螺旋構造筒部33Eを捩じって折り畳むと、第一実施形態の場合と同様に、下部螺旋構造筒部33Eの一部を、下側中途リング部16E及び/又は下側端リング部12の内側に入り込ませたり、容器底部3に入り込ませたりすることができる。
さらに、本実施形態では、下部螺旋構造筒部33Eを折り畳む際に、下部螺旋構造筒部33Eの環状易屈曲部35が予め形成された折り目のような役割を果たし、下部螺旋構造筒部33Eがその軸方向の中途部において径方向内側に簡単かつ確実に屈曲する。これにより、折り畳まれた下部螺旋構造筒部33Eの一部が下側中途リング部16E及び/又は下側端リング部12の内側や容器底部3に入り込んだ状態を安定させることができる。

【0106】
本実施形態の容器1Eによれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。
さらに、本実施形態の容器1Eによれば、螺旋構造筒部6を折り畳む際に、環状易屈曲部35が折り目のような役割を果たして折り畳みの過程を安定させると同時に、螺旋構造筒部6が折り畳まれた後に、折り畳まれた螺旋構造筒部6の一部がリング部5や挿入筒部7(特に上側挿入筒部41)や容器底部3に入り込んだ状態も安定させることができる。これにより、容器1Eをその軸方向に潰した後のスプリングバックを効果的に防止できる。

【0107】
第三実施形態の構成(例えば環状易屈曲部35)は、例えば第二実施形態の容器1Dにも適用可能である。

【0108】
以上、三つの実施形態により本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。

【0109】
本発明の容器では、例えば図14に示すように、軸方向に隣り合う二つの螺旋構造筒部6の傾斜直線23が、軸方向に対して互いに同じ向きに傾斜していてもよい。すなわち、軸方向に隣り合う二つの螺旋構造筒部6は、傾斜直線23が軸方向に対して同じ方向に傾斜する順螺旋構造を呈してもよい。図14に例示する容器1Fは、第一実施形態の容器1と同様に二つの螺旋構造筒部6を有するが、例えば第二、第三実施形態の容器1D,1Eなどと同様に三つ以上の螺旋構造筒部6を有してもよい。
順螺旋構造を呈する容器1Fでは、二つの端リング部11,12を相対的に回転させるだけで、複数の螺旋構造筒部6を同時に折り畳むことができる。したがって、容器1Fを簡単に小さく潰すことが可能となる。

【0110】
本発明の容器において、螺旋構造筒部よりも強度が高いリング部は、少なくとも本体筒部2の内側で折り返された螺旋構造筒部が入り込むリング部だけであってよい。
【符号の説明】
【0111】
1,1D,1E,1F 容器
2,2D,2E 本体筒部
3 容器底部
4 容器開口部
5 リング部
6 螺旋構造筒部
7 挿入筒部
11,12 端リング部
13,15D,16D,15E,16E 中途リング部
23 傾斜直線
24 対角直線
25,26 接続線
35 環状易屈曲部
36 屈曲部要素
A1 軸線
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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