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明細書 :野生動物検出装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2020-156400 (P2020-156400A)
公開日 令和2年10月1日(2020.10.1)
発明の名称または考案の名称 野生動物検出装置
国際特許分類 A01K  29/00        (2006.01)
FI A01K 29/00
請求項の数または発明の数 11
出願形態 OL
全頁数 10
出願番号 特願2019-059707 (P2019-059707)
出願日 平成31年3月27日(2019.3.27)
発明者または考案者 【氏名】齋藤 寛
【氏名】富岡 洋一
【氏名】小平 行秀
出願人 【識別番号】506301140
【氏名又は名称】公立大学法人会津大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100094525、【弁理士】、【氏名又は名称】土井 健二
【識別番号】100094514、【弁理士】、【氏名又は名称】林 恒徳
審査請求 未請求
要約 【課題】野生動物の出現を検出することができる野生動物検出装置を提供する。
【解決手段】野生動物検出装置は、動体を検出するモーションセンサと、周囲を撮影するカメラと、動作状態において通信ネットワークを介して遠隔の通信装置と通信し且つ動作状態より電力消費が小さい待機状態に切替可能な通信モジュールと、モーションセンサからの検出信号を受信する制御ユニットと、モーションセンサ、カメラ、通信モジュール及び制御ユニットに電力を供給するバッテリとを備え、制御ユニットは、モーションセンサからの検出信号を受信すると、カメラによる撮影を開始し、カメラによる撮影画像に野生動物が含まれているかを画像識別処理により判定し、撮影画像に野生動物が含まれていると判定すると、前記通信モジュールを待機状態から動作状態として、前記通信モジュールにより野生動物検出の通報データを通信装置に送信する。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
動体を検出するモーションセンサと、
周囲を撮影するカメラと、
動作状態において通信ネットワークを介して遠隔の通信装置と通信し且つ動作状態より電力消費の小さい待機状態に切替可能な通信モジュールと、
前記モーションセンサからの検出信号を受信する制御ユニットと、
前記モーションセンサ、前記カメラ、前記通信モジュール及び前記制御ユニットに電力を供給するバッテリとを備え、
前記制御ユニットは、前記モーションセンサからの検出信号を受信すると、前記カメラによる撮影を開始し、前記カメラによる撮影画像に野生動物が含まれているかを画像識別処理により判定し、前記撮影画像に野生動物が含まれていると判定すると、前記通信モジュールを待機状態から動作状態として、前記通信モジュールにより野生動物検出の通報データを前記通信装置に送信することを特徴とする野生動物検出装置。
【請求項2】
前記制御ユニットは、前記カメラによる撮影を開始してから、所定枚数の撮影後又は所定時間経過後、前記カメラによる撮影を終了することを特徴とする請求項1に記載の野生動物検出装置。
【請求項3】
前記制御ユニットは、前記通報データの送信が終了すると、前記通信モジュールを待機状態とすることを特徴とする請求項1に記載の野生動物検出装置。
【請求項4】
照度センサと、
赤外線投光器とを備え
前記制御ユニットは、前記照度センサにより検出された照度が所定閾値以下の場合、前記バッテリにより前記赤外線投光器に給電開始して点灯させることを特徴とする請求項1に記載の野生動物検出装置。
【請求項5】
前記制御ユニットは、前記カメラの撮影が終了すると、前記赤外線投光器への給電を停止することを特徴とする請求項4に記載の野生動物検出装置。
【請求項6】
動体を検出するモーションセンサと、
周囲を撮影するカメラと、
動作状態において通信ネットワークを介して遠隔の通信装置と通信し且つ動作状態より電力消費の小さい待機状態に切替可能な通信モジュールと、
前記モーションセンサからの検出信号を受信する第一の制御ユニットと、
前記第一の制御ユニットにより給電制御される第二の制御ユニットと、
前記モーションセンサ、前記カメラ、前記通信モジュール、前記第一の制御ユニット及び前記第二の制御ユニットに電力を供給するバッテリとを備え、
前記第一の制御ユニットは、前記モーションセンサからの検出信号を受信すると、前記カメラを待機状態から動作状態として、前記カメラによる撮影を開始し且つ前記第二の制御ユニットに給電して起動させ、前記カメラによる撮影画像を前記第二の制御ユニットに転送し、
前記第二の制御ユニットは、前記撮影画像を受信すると、前記撮像画像に野生動物が含まれているかを画像識別処理により判定し、前記撮影画像に野生動物が含まれていると判定すると、前記通信モジュールを前記待機状態から動作状態として、前記通信モジュールに野生動物検出の通報データを前記通信装置に送信することを特徴とする野生動物検出装置。
【請求項7】
前記第一の制御ユニットは、前記カメラによる撮影を開始してから、所定枚数の撮影後又は所定時間経過後、前記カメラによる撮影を終了することを特徴とする請求項6に記載の野生動物検出装置。
【請求項8】
前記第二の制御ユニットは、前記通報データの送信が終了すると、前記通信モジュールを待機状態とすることを特徴とする請求項6に記載の野生動物検出装置。
【請求項9】
前記第一の制御ユニットは、前記通報データの送信が終了すると、前記第二の制御ユニットへの給電を停止することを特徴とする請求項6に記載の野生動物検出装置。
【請求項10】
照度センサと、
赤外線投光器とを備え
前記第一の制御ユニットは、前記照度センサにより検出された照度が所定閾値以下の場合、前記バッテリにより前記赤外線投光器に給電開始して点灯させることを特徴とする請求項6に記載の野生動物検出装置。
【請求項11】
前記第一の制御ユニットは、前記カメラの撮影が終了すると、前記赤外線投光器への給電を停止することを特徴とする請求項10に記載の野生動物検出装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、熊や猪などの野生動物の出現を検出して通報するための野生動物検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、山に近い農村部の畑の農作物が、熊や猪などの野生動物により荒らされる被害が増加しているとともに、都市部においても、住宅地に熊や猿が頻繁に出没するなど野生動物が人に危害を与えるおそれが高まりつつある。そのため、野生動物の出現を検出して通報する手段を備え、さらにはその野生動物を排除する手段をも備える野生動物検出装置が各種提案されている(特許文献1、2、3)。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2018-099114号公報
【特許文献2】特開2017-018024号公報
【特許文献3】実用新案登録第3213836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特に、野生動物が生息する山林地域に隣接して多数の人々が住む人里地域が広がっている都市部においては、野生動物が出現した際、人里地域に住む多くの人々に早期に通知する必要があるが、目撃情報からの通報では周知に時間がかかるため、可能な限り、人々が住む人里地域に出現する前の段階で、山林地域に生息する野生動物が人里地域に近づいてきているところの野生動物の出現を検出し、通報することが求められる。その場合、野生動物を検出する野生動物検出装置を人里地域に近い山林地域内に設置することで、早期の検出が期待できるが、野生動物が生息する山林地域は、商用電源が利用できない箇所もあり、設置場所が制限され、設置には困難を伴う。
【0005】
本発明の目的は、商用電源が利用できない山林地域に設置して野生動物の出現を検出することができる野生動物検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の野生動物検出装置は、動体を検出するモーションセンサと、周囲を撮影するカメラと、動作状態において通信ネットワークを介して遠隔の通信装置と通信し且つ動作状態より電力消費の小さい待機状態に切替可能な通信モジュールと、前記モーションセンサからの検出信号を受信する制御ユニットと、前記モーションセンサ、前記カメラ、前記通信モジュール及び前記制御ユニットに電力を供給するバッテリとを備え、前記制御ユニットは、前記モーションセンサからの検出信号を受信すると、前記カメラによる撮影を開始し、前記カメラによる撮影画像に野生動物が含まれているかを画像識別処理により判定し、前記撮影画像に野生動物が含まれていると判定すると、通信モジュールを待機状態から動作状態として、通信モジュールにより野生動物検出の通報データを前記通信装置に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の野生動物検出装置は、商用電源を利用しないバッテリ駆動方式とし、そのバッテリの消費電力削減のために、制御ユニットが、電力消費要素への動作制御及び給電制御を行い、各要素を必要なときだけ動作させることにより、不要な電力消費を抑制し、バッテリの持続時間をより長く維持することができる。これにより、商用電源を利用できない山林地域に設置することができ、設置位置の自由度も高まり、野生動物をより高い確度でより早期に検出することが可能となる。バッテリの交換作業の頻度も抑えることができ、メンテナンスの負担も減少する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態における野生動物検出装置の第一の構成例を示すブロック図である。
【図2】野生動物検出装置の第一の構成例における制御ユニット16の処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態における野生動物検出装置の第二の構成例を示すブロック図である。
【図4】野生動物検出装置の第二の構成例における第一の制御ユニット26A及び第二の制御ユニット26Bの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。

【0010】
図1は、本発明の実施の形態における野生動物検出装置の第一の構成例を示すブロック図である。本実施の形態の野生動物検出装置は、熊、猪、鹿などの野生動物を検出する装置について例示するが、検出する野生動物は、これらに限らず監視対象となる他の野生動物の検出に適用可能である。

【0011】
野生動物検出装置は、一つのボックス(ハウジング)10内に以下の構成要素を収容して構成される。すなわち、野生動物検出装置は、ボックス10内に、動体を検出するモーションセンサ11と、照度センサ12と、赤外線投光器13と、周囲を撮影するカメラ14と、周囲に音声を出力するスピーカ18と、通信ネットワークを介して遠隔の通信装置と接続する通信モジュール15と、電力供給の制御を行い且つカメラ14による撮像画像に野生動物が含まれているかを判定する制御ユニット16と、モーションセンサ11、照度センサ12、赤外線投光器13、カメラ14、スピーカ18、通信モジュール15及び制御ユニット16に電力を供給するバッテリ17とを備えて構成される。ボックス10は、金属製、樹脂製、木製など適宜選択され、柱や山林の木などに取り付けられることが想定される。

【0012】
モーションセンサ11は、周囲の赤外線放射の変化によって野生動物を含む動体の接近を検出するセンサであって、モーションセンサ11が動体を検出すると、その出力値が変化する。照度センサ12は、周囲の明るさ(照度)を検出するセンサであり、検出した照度に対応するセンサ値の信号を出力する。投光器13は、カメラ14による夜間撮影のためのライトであり、検出対象の熊を驚かせないために赤外線を照射する赤外線投光器13を用いる。照度センサ12及び投光器13は、主に夜間の撮影のために用いるものであり、夜間撮影しない仕様とする場合は設けなくともよい。投光器13は制御ユニット16のリレー制御によりバッテリ17から給電され、点灯する。

【0013】
カメラ14は、周囲を撮影する撮像装置であり、制御ユニット16の動作制御により、モーションセンサ11が動体を検出すると、撮影を開始する。カメラ14は、撮影動作時以外はほとんど電力を消費しない。また、周囲の明るさが不十分な場合(照度センサ12が規定値以下の照度を検出した場合)は、赤外線投光器13が作動して撮影に必要な照度が供給され、夜間撮影可能となる。

【0014】
通信モジュール15は、携帯電話網やインターネット網などの無線通信ネットワークに接続可能な無線通信装置であって、動作状態において無線通信装置と通信可能状態となり、動作状態より電力消費が小さい待機状態に切替可能である。野生動物が出現したと判定された場合に待機状態から動作状態となり、野生動物出現の通報データなどを遠隔のコンピュータ装置に送信する。送信するデータは、電力消費の抑制のため、できるだけ小さい容量とすることが好ましい。

【0015】
制御ユニット16は、一つのコンピュータ基板(マイコン)であり、例えばRaspberry Piコンピュータを使用することができる。制御ユニット16は、これに接続する各構成要素に対する動作制御、電力供給制御及び野生動物の検出判定処理を含む各種制御を実行するためのコンピュータプログラムを記憶する記憶手段と、当該コンピュータプログラムを実行するプロセッサユニットを備える。野生動物の検出判定処理は、畳込みニューラルネットワークによる学習モデルを用いた画像識別処理によって実行され、例えば、さまざまな野生動物のクラスを有する学習モデルとして、米国Google社が提供する学習モデルInception-v3を採用することができる。既存の多種多様な学習モデルの中から、監視対象とする野生動物を識別できる学習モデルを選択する。

【0016】
バッテリ17は、例えばリチウムイオン電池のような充電可能なモバイルバッテリを使用することができ、定期的にバッテリの交換作業を行う。また、バッテリ17として、太陽光発電パネル及び鉛蓄電池を搭載することも可能であり、その場合、バッテリの交換作業は不要である。

【0017】
図2は、野生動物検出装置の第一の構成例における制御ユニット16の処理を示すフローチャートである。

【0018】
制御ユニット16は、モーションセンサ11から動体検出の検出信号を受信すると(S100)、照度センサ12のセンサ値信号を判定し(S102)、照度が規定値未満である場合、赤外線投光器13に給電を開始し(ONし)(S104)、すなわち赤外線投光器13に電力を供給して点灯させる。照度が規定値以上の場合は、赤外線投光器13に給電せず作動させない。照度センサ12の判定を行った後、カメラ14による撮影を開始する(S106)。赤外線投光器13が作動していていない場合はカラー画像で撮影し、一方、赤外線投光器13が作動している場合は白黒画像(夜間撮影モード)で撮影する。カメラ14により少なくとも1枚の静止画を撮影し、あらかじめ設定された枚数(少なくとも1枚)の静止画を撮影すると、またはあらかじめ設定された時間内に所定枚数の静止画を撮影すると撮影を終了する。モーションセンサ11が動体検出した場合に制限された所定時間だけカメラ14に撮影動作させることで、カメラ14による電力消費を抑制することができる。撮影終了により、赤外線投光器13も作動している場合は、リレー制御により赤外線投光器13への給電を停止する(OFFする)(S108)。

【0019】
制御ユニット16は、撮影された静止画像データについて、画像識別処理を実施し(S110)、画像に野生動物が含まれているかどうか判定する(S112)。上述した学習モデルを用いて、撮影された画像内に対象とする野生動物が存在するかどうか判定する。対象となる野生動物と学習モデルの類似度が高い場合、高いスコアで上位(所定のしきい値)に分類され、カメラ14で撮影された画像内の物体を対象の野生動物と判定し、上位に分類されなかった場合は、画像から対象の野生動物は検出されなかったものと判定される。画像に対象となる野生動物が含まれている(野生動物検出)と判定された場合は、銃声音や爆竹音などの野生動物が嫌がる音声(あらかじめ記憶された音源データ)をスピーカ18から出力させるとともに(S114)、通信モジュール15を起動する(S116)。すなわち、通信モジュール15を待機状態から動作状態として通信ネットワークを介して通信装置(サーバ)と通信可能状態とし、野生動物を検出(出現)した旨の通報データを、通信ネットワークを介して接続するサーバに送信する(S118)。送信される通報データは、少なくとも検出時刻、装置ID(装置IDより設置位置を特定可能)、類似度判定のスコア情報の情報を含む。データ送信後、通信モジュール15の動作状態を停止させ、通信モジュール15を待機状態とする(S120)。遠隔の通信装置に通報データを送信するときのみ通信モジュールを動作状態とすることで、通信モジュール15による電力消費を抑制することができる。画像に野生動物が含まれていない場合は、上記ステップS114-S120の処理は行なわずに、ステップS100に戻る。

【0020】
なお、通信ネットワーク上のサーバ装置(図示せず)は、上記通報データを受信すると、WebページやEメールを用いて、ユーザに野生動物出現の通報情報を配信する。

【0021】
本発明の野生動物検出装置は、商用電源を利用しないバッテリ駆動方式とし、そのバッテリの消費電力削減のために、制御ユニット16が、モーションセンサ11の検出動作に応じてカメラの動作制御を行う。さらに、画像識別処理の結果に応じて通信モジュール15の動作制御を行い、モーションセンサ11と照度センサ12の検出動作に応じて赤外線投光器13への給電制御を行うことで、各構成要素を必要なときだけ動作させることにより、不要な電力消費を抑制し、バッテリ17の持続時間をより長く維持することができる。これにより、商用電源を利用できない山林地域に設置することができ、設置位置の自由度も高まり、野生動物をより高い確度でより早期に検出することが可能となる。バッテリの交換作業の頻度も抑えることができ、メンテナンスの負担も減少する。

【0022】
図3は、本発明の実施の形態における野生動物検出装置の第二の構成例を示すブロック図である。第二の構成例は、第一の構成例が一つのマイコンである制御ユニット16により構成されているのに対して、二つのマイコンすなわち第一の制御ユニット26A、第二の制御ユニット26Bとを備える。

【0023】
第一の制御ユニット26Aは、モーションセンサ11及び照度センサ12の検出信号を受信し、赤外線投光器13への給電を制御し、さらに、第二の制御ユニット26Bへの給電も制御する。第一の制御ユニット26Aは、学習モデルを用いた画像識別による野生動物検出処理を実行する必要はなく、いわゆる低消費電力マイコンを使用することができる。

【0024】
第二の制御ユニット26Bは、学習モデルを用いた画像識別処理を実行して野生動物検出判定を行い、スピーカ18からの音声出力、通信モジュール15の起動及び通信モジュール15によるデータ送信を制御する。第二の制御ユニット26Bは、例えば、Raspberry Piコンピュータを使用することができる。モーションセンサ11による検出動作がない待機状態においては、この第二の制御ユニット26Bは、電力を消費しないため、より低消費電力な第一の制御ユニット26Aのみの動作にて待機できるため、第一の構成例と比較して、消費電力をさらに抑制する構成となる。

【0025】
図4は、野生動物検出装置の第二の構成例における第一の制御ユニット26A、第二の制御ユニット26Bの処理を示すフローチャートである。

【0026】
第一の制御ユニット26Aは、モーションセンサ11から動体検出の検出信号を受信すると(S200)、第二の制御ユニット26Bに給電を開始し(ONする)(S201)、第二の制御ユニット26Bを起動するとともに、照度センサ12のセンサ値信号を判定し(S202)、照度が規定値未満である場合、赤外線投光器13に給電を開始し(ONし)(S204)、点灯させる。照度が規定値以上の場合は、赤外線投光器13は作動させない。

【0027】
照度センサ12の判定を行った後、カメラ14による撮影を開始する(S206)。赤外線投光器13が作動していていない場合はカラー画像で撮影し、一方、赤外線投光器13が作動している場合は白黒画像(夜間撮影モード)で撮影する。カメラ14により少なくとも1枚の静止画を撮影し、あらかじめ設定された枚数(少なくとも1枚)の静止画を撮影すると、またはあらかじめ設定された時間内に所定枚数の静止画を所定時間間隔で撮影すると撮影を終了する。モーションセンサ11が動体検出した場合に制限された所定時間だけカメラ14に撮影動作させることで、カメラ14による電力消費を抑制することができる。

【0028】
撮影終了により、赤外線投光器13も作動している場合は、リレー制御により赤外線投光器13への給電を停止する(OFFする)(S208)。そして、第一の制御ユニット26Aは、撮影された画像データを第二の制御ユニット26Bに転送する(S209)。

【0029】
第二の制御ユニット26Bは、起動すると、第一の制御ユニット26Aから転送された撮影画像のデータを受信し、その画像データについて画像識別処理を実施し(S210)、画像に野生動物が含まれているかどうか判定する(S212)。上述した学習モデルを用いて、撮影された画像内に対象とする野生動物が存在するかどうか判定する。対象となる野生動物と学習モデルの類似度が高い場合、高いスコアで上位(所定のしきい値)に分類され、カメラ14で撮影された画像内の物体を対象の野生動物と判定し、上位に分類されなかった場合は、画像から対象の野生動物は検出されなかったものと判定される。画像に野生動物が含まれている(野生動物検出)と判定された場合は、野生動物が嫌がる音声をスピーカ18から出力させ(S214)、通信モジュール15を起動する(S216)。すなわち、通信モジュール15を待機状態から動作状態として、通信ネットワークを介して通信装置(サーバ)と通信可能状態とし、野生動物を検出した旨の判定結果データを、通信ネットワークを介して接続するサーバに送信する(S218)。送信される判定結果データは、少なくとも検出時刻、装置ID(装置IDより設置位置を特定可能)、類似度判定のスコア情報の情報を含む。データ送信後、通信モジュール15の動作状態を停止させ、通信モジュール15を待機状態とする(S220)。遠隔の通信装置に通報データを送信するときのみ通信モジュールを動作状態とすることで、通信モジュール15による電力消費を抑制することができる。そして、第二の制御ユニット26Bは、処理終了の通知信号を第一の制御ユニット26Aに送信する(S222)。画像に野生動物が含まれていない場合は、上記ステップS214-S220の処理は行なわずに、処理終了の通知信号を第一の制御ユニット26Aに送信する。

【0030】
また、第一の制御ユニット26Aは、画像データの転送後、第二の制御ユニット26Bからの処理終了通知を受信しているかどうか判定し(S224)、受信した場合は、第二の制御ユニット26Bの給電を停止し(OFFし)(S226)、ステップS100に戻る。第二の制御ユニット26Bの給電が停止することで、それに接続する通信モジュール15への給電も停止する。

【0031】
第二の構成例においても、野生動物検出装置と通信ネットワークを介して接続するサーバ装置(図示せず)は、上記通報データを受信すると、WebページやEメールを用いて、ユーザに野生動物出現の通報情報を配信する。

【0032】
本発明の野生動物検出装置は、商用電源を利用しないバッテリ駆動方式とし、そのバッテリの消費電力削減のために、第一の制御ユニット26Aが、各構成要素を必要なときだけ動作させることにより、不要な電力消費を抑制し、バッテリ17の持続時間をより長く維持することができる。これにより、商用電源を利用できない山林地域に設置することができ、設置位置の自由度も高まり、野生動物をより高い確度でより早期に検出することが可能となる。バッテリの交換作業の頻度も抑えることができ、メンテナンスの負担も減少する。

【0033】
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の分野における通常の知識を有する者であれば想到し得る各種変形、修正を含む要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても、本発明に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0034】
10:ボックス、11:モーションセンサ、12:照度センサ、13:赤外線投光器、14:カメラ、15:通信モジュール、16:制御ユニット、18:スピーカ、26A:第一の制御ユニット、26B:第二の制御ユニット
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3