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明細書 :マウス用学習装置、マウス用学習システム及びマウス用学習プログラム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 令和元年12月12日(2019.12.12)
発明の名称または考案の名称 マウス用学習装置、マウス用学習システム及びマウス用学習プログラム
国際特許分類 A01K  15/02        (2006.01)
A01K  15/04        (2006.01)
FI A01K 15/02
A01K 15/04
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 39
出願番号 特願2019-501814 (P2019-501814)
国際出願番号 PCT/JP2018/006589
国際公開番号 WO2018/155596
国際出願日 平成30年2月22日(2018.2.22)
国際公開日 平成30年8月30日(2018.8.30)
優先権出願番号 2017034171
優先日 平成29年2月24日(2017.2.24)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , ST , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DJ , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JO , JP , KE , KG , KH , KN , KP , KR , KW , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT
発明者または考案者 【氏名】澁木 克栄
出願人 【識別番号】304027279
【氏名又は名称】国立大学法人 新潟大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100095407、【弁理士】、【氏名又は名称】木村 満
審査請求 未請求
要約 マウス用学習装置(10a~10n)は、マウスに視認可能に設けられるディスプレイ装置(12)と、マウスに報酬又は罰を与える給水管(14r,14l)と、各給水管(14r,14l)にマウスが接触したことを検出する接触検出部(15)と、音声を発するスピーカー(19)と、見本合わせテスト、遅延見本合わせテスト、視覚依存タスクテスト及び記憶依存タスクテストを実行する実験用PC(20a)と、を備える。
特許請求の範囲 【請求項1】
マウスに視認可能に設けられるディスプレイと、
マウスに報酬又は罰を与える第1及び第2の賞罰付与部と、
前記各賞罰付与部にマウスが接近又は接触したことを検出するマウス検出部と、
音声を発するスピーカーと、
見本合わせテスト、遅延見本合わせテスト、視覚依存タスクテスト及び記憶依存タスクテストを実行する制御部と、を備え、
前記見本合わせテストは、
前記ディスプレイを通じて見本記号を表示する見本記号表示工程と、
前記ディスプレイを通じて、前記見本記号と同一種類の記号である第1の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の一方の賞罰付与部に対応する位置に表示し、前記見本記号と異なる種類の記号である第2の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の他方の賞罰付与部に対応する位置に表示する選択記号表示工程と、
前記マウス検出部を通じて前記一方の賞罰付与部にマウスが接近又は接触した旨検出したときには前記一方の賞罰付与部を通じて前記マウスに報酬を与え、前記他方の賞罰付与部にマウスが接近又は接触した旨検出したときには前記他方の賞罰付与部を通じて前記マウスに罰を与える賞罰付与工程と、を備え、
前記遅延見本合わせテストは、
前記見本記号表示工程と、
前記見本記号の表示を消去した後に予め設定される遅延時間だけ待つ遅延工程と、
前記遅延工程を経て開始される前記選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備え、
前記視覚依存タスクテストは、
前記見本記号表示工程と、
前記見本記号を表示する際、前記スピーカーを通じて前記見本記号に対応づけられた音声を発生させる音声発生工程と、
前記選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備え、
前記記憶依存タスクテストは、
前記スピーカーを通じて、前記視覚依存タスクテストの前記音声発生工程で用いた音声のいずれかを発生させる別の音声発生工程と、
前記ディスプレイを通じて、前記別の音声発生工程で発生させた音声に対応する第1の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の一方の賞罰付与部に対応する位置に表示し、前記第1の選択記号と異なる種類の記号である第2の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の他方の賞罰付与部に対応する位置に表示する別の選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備える、
ことを特徴とするマウス用学習装置。
【請求項2】
マウスを収容する飼育ケージをさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のマウス用学習装置。
【請求項3】
前記飼育ケージは、マウスが待機する待機エリアと前記第1及び第2の賞罰付与部が設けられる応答エリアとを有し、
前記マウス用学習装置は、前記第1及び第2の賞罰付与部又は前記応答エリアに敷かれた金属板に電圧を印加することで前記マウスが前記応答エリアに進入することを制限し、前記第1及び第2の賞罰付与部に前記電圧を印加しないことで前記マウスが前記応答エリアに進入することを許可する電気ショック付与部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項2に記載のマウス用学習装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記見本記号表示工程においては前記電気ショック付与部を通じてマウスが前記応答エリアに進入することを制限し、
前記選択記号表示工程においては前記電気ショック付与部を通じてマウスが前記応答エリアに進入することを許可する、
ことを特徴とする請求項3に記載のマウス用学習装置。
【請求項5】
前記制御部は遅延任意見本合わせテストを行い、
前記遅延任意見本合わせテストは、
前記見本合わせテスト及び前記遅延見本合わせテストにおいて表示された前記見本記号と異なる記号を前記見本記号として前記ディスプレイに表示する前記見本記号表示工程と、
前記選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備える、
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のマウス用学習装置。
【請求項6】
前記制御部は、第1の期間にわたって1日に第1の設定回数だけ前記見本合わせテストを行い、前記第1の期間の経過後、第2の期間にわたって1日に第2の設定回数だけ前記遅延見本合わせテストを行い、前記第2の期間の経過後、第3の期間にわたって1日に第3の設定回数だけ前記遅延任意見本合わせテストを行う、
ことを特徴とする請求項5に記載のマウス用学習装置。
【請求項7】
前記制御部は、第4の期間にわたって1日に第4の設定回数だけ前記視覚依存タスクテストを行い、前記第4の期間の経過後、第5の期間にわたって1日に第5の設定回数だけ前記記憶依存タスクテストを行う、
ことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載のマウス用学習装置。

【請求項8】
請求項1から7の何れか1項に記載のマウス用学習装置と、
ネットワークに接続可能であって、前記マウス用学習装置の前記制御部と通信可能なメインコンピューターと、を備え、
前記メインコンピューターは、
前記マウス用学習装置において前記各テストが行われる期間においては前記制御部との通信を遮断し、
前記マウス用学習装置において前記各テストが行われない期間においては前記制御部との通信を可能とする、
ことを特徴とするマウス用学習システム。
【請求項9】
前記ネットワークを介して前記メインコンピューター又は前記制御部を遠隔操作する外部コンピューターを備える、
ことを特徴とする請求項8に記載のマウス用学習システム。
【請求項10】
コンピューターに、見本合わせテスト、遅延見本合わせテスト、視覚依存タスクテスト、及び記憶依存タスクテストからなる群より選択される少なくとも1つを実行させるマウス用学習プログラムであって、
前記見本合わせテストは、
ディスプレイを通じて見本記号を表示する見本記号表示工程と、
前記ディスプレイを通じて、前記見本記号と同一種類の記号である第1の選択記号を第1又は第2の賞罰付与部の一方の賞罰付与部に対応する位置に表示し、前記見本記号と異なる種類の記号である第2の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の他方の賞罰付与部に対応する位置に表示する選択記号表示工程と、
マウス検出部を通じて前記一方の賞罰付与部にマウスが接近又は接触した旨検出したときには前記一方の賞罰付与部を通じて前記マウスに報酬を与え、前記他方の賞罰付与部にマウスが接近又は接触した旨検出したときには前記他方の賞罰付与部を通じて前記マウスに罰を与える賞罰付与工程と、を備え、
前記遅延見本合わせテストは、
前記見本記号表示工程と、
前記見本記号の表示を消去した後に予め設定される遅延時間だけ待つ遅延工程と、
前記遅延工程を経て開始される前記選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備え、
前記視覚依存タスクテストは、
前記見本記号表示工程と、
前記見本記号を表示する際、スピーカーを通じて前記見本記号に対応づけられた音声を発生させる音声発生工程と、
前記選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備え、
前記記憶依存タスクテストは、
前記スピーカーを通じて、前記視覚依存タスクテストの前記音声発生工程で用いた音声のいずれかを発生させる別の音声発生工程と、
前記ディスプレイを通じて、前記別の音声発生工程で発生させた音声に対応する第1の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の一方の賞罰付与部に対応する位置に表示し、前記第1の選択記号と異なる種類の記号である第2の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の他方の賞罰付与部に対応する位置に表示する別の選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備える、
ことを特徴とするマウス用学習プログラム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、マウス用学習装置、マウス用学習システム及びマウス用学習プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、特許文献1に記載のように、動物の学習能力をテストし、動物の学習能力を促進する装置が知られている。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特表2002-505857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の構成では、動物の学習能力を促進するために、どのように動物に学習させるかが不明であり、動物に効率的に学習させることが困難であった。
【0005】
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、より効率的な学習を行うことができるマウス用学習装置、マウス用学習システム及びマウス用学習プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るマウス用学習装置は、マウスに視認可能に設けられるディスプレイと、マウスに報酬又は罰を与える第1及び第2の賞罰付与部と、前記各賞罰付与部にマウスが接近又は接触したことを検出するマウス検出部と、音声を発するスピーカーと、見本合わせテスト、遅延見本合わせテスト、視覚依存タスクテスト及び記憶依存タスクテストを実行する制御部と、を備え、前記見本合わせテストは、前記ディスプレイを通じて見本記号を表示する見本記号表示工程と、前記ディスプレイを通じて、前記見本記号と同一種類の記号である第1の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の一方の賞罰付与部に対応する位置に表示し、前記見本記号と異なる種類の記号である第2の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の他方の賞罰付与部に対応する位置に表示する選択記号表示工程と、前記マウス検出部を通じて前記一方の賞罰付与部にマウスが接近又は接触した旨検出したときには前記一方の賞罰付与部を通じて前記マウスに報酬を与え、前記他方の賞罰付与部にマウスが接近又は接触した旨検出したときには前記他方の賞罰付与部を通じて前記マウスに罰を与える賞罰付与工程と、を備え、前記遅延見本合わせテストは、前記見本記号表示工程と、前記見本記号の表示を消去した後に予め設定される遅延時間だけ待つ遅延工程と、前記遅延工程を経て開始される前記選択記号表示工程と、前記賞罰付与工程と、を備え、前記視覚依存タスクテストは、前記見本記号表示工程と、前記見本記号を表示する際、前記スピーカーを通じて前記見本記号に対応づけられた音声を発生させる音声発生工程と、前記選択記号表示工程と、前記賞罰付与工程と、を備え、前記記憶依存タスクテストは、前記スピーカーを通じて、前記視覚依存タスクテストの前記音声発生工程で用いた音声のいずれかを発生させる別の音声発生工程と、前記ディスプレイを通じて、前記別の音声発生工程で発生させた音声に対応する第1の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の一方の賞罰付与部に対応する位置に表示し、前記第1の選択記号と異なる種類の記号である第2の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の他方の賞罰付与部に対応する位置に表示する別の選択記号表示工程と、前記賞罰付与工程と、を備える。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るマウス用学習システムは、上記マウス用学習装置と、ネットワークに接続可能であって、前記マウス用学習装置の前記制御部と通信可能なメインコンピューターと、を備え、前記メインコンピューターは、前記マウス用学習装置において前記各テストが行われる期間においては前記制御部との通信を遮断し、前記マウス用学習装置において前記各テストが行われない期間においては前記制御部との通信を可能とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るマウス用学習プログラムは、コンピューターに、見本合わせテスト、遅延見本合わせテスト、視覚依存タスクテスト、及び記憶依存タスクテストからなる群より選択される少なくとも1つを実行させるマウス用学習プログラムであって、前記見本合わせテストは、ディスプレイを通じて見本記号を表示する見本記号表示工程と、前記ディスプレイを通じて、前記見本記号と同一種類の記号である第1の選択記号を第1又は第2の賞罰付与部の一方の賞罰付与部に対応する位置に表示し、前記見本記号と異なる種類の記号である第2の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の他方の賞罰付与部に対応する位置に表示する選択記号表示工程と、マウス検出部を通じて前記一方の賞罰付与部にマウスが接近又は接触した旨検出したときには前記一方の賞罰付与部を通じて前記マウスに報酬を与え、前記他方の賞罰付与部にマウスが接近又は接触した旨検出したときには前記他方の賞罰付与部を通じて前記マウスに罰を与える賞罰付与工程と、を備え、前記遅延見本合わせテストは、前記見本記号表示工程と、前記見本記号の表示を消去した後に予め設定される遅延時間だけ待つ遅延工程と、前記遅延工程を経て開始される前記選択記号表示工程と、前記賞罰付与工程と、を備え、前記視覚依存タスクテストは、前記見本記号表示工程と、前記見本記号を表示する際、スピーカーを通じて前記見本記号に対応づけられた音声を発生させる音声発生工程と、前記選択記号表示工程と、前記賞罰付与工程と、を備え、前記記憶依存タスクテストは、前記スピーカーを通じて、前記視覚依存タスクテストの前記音声発生工程で用いた音声のいずれかを発生させる別の音声発生工程と、前記ディスプレイを通じて、前記別の音声発生工程で発生させた音声に対応する第1の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の一方の賞罰付与部に対応する位置に表示し、前記第1の選択記号と異なる種類の記号である第2の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の他方の賞罰付与部に対応する位置に表示する別の選択記号表示工程と、前記賞罰付与工程と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、マウスに対してより効率的な学習を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るマウス用学習システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るマウス用学習システムの情報処理の流れを示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るマウス用学習装置を示す概略図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る実験ユニットを示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る接触検出部及び電気ショック付与部を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る制御部によって実行されるフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る(a),(b)は見本合わせテストにおけるディスプレイ画面の正面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る遅延見本合わせテストにおけるディスプレイ画面の正面図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る(a),(b)は視覚依存タスクテストにおけるディスプレイ画面の正面図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る(a),(b)は連想依存タスクテストにおけるディスプレイ画面の正面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係るケージを示す模式図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る見本合わせテストに関する実験と遅延見本合わせテストに関する実験とを行った場合の野生型マウスと遺伝子操作型マウスの正答率を示すグラフである。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る視覚依存タスクテストに関する実験と連想依存タスクテストに関する実験とを行った場合の野生型マウスと遺伝子操作型マウスの正答率を示すグラフである。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る見本合わせテストに関する実験、遅延見本合わせテストに関する実験及び遅延任意見本合わせテストに関する実験を行った場合の野生型マウスと遺伝子操作型マウスの正答率を示すグラフである。
【図15】本発明の第1の実施形態に係る見本合わせテストに関する実験、本発明の第2の実施形態に係る見本合わせテストに関する実験を行った場合の野生型マウスの正答率を比較したグラフである。
【図16】本発明の変形例に係る短期記憶課題を行う際のディスプレイ画面の正面図である。
【図17】本発明の変形例に係る短期記憶課題を行う際のディスプレイ画面の正面図である。
【図18】本発明の変形例に係る短期記憶課題を行う際のディスプレイ画面の正面図である。
【図19】本発明の変形例に係る短期記憶課題を行う際のディスプレイ画面の正面図である。
【図20】本発明の変形例に係る(a)は訓練段階におけるディスプレイ画面の正面図であり、(b)は情報統合課題を行う際のディスプレイ画面の正面図である。
【図21】本発明の変形例に係る(a)は訓練段階におけるディスプレイ画面の正面図であり、(b)は情報統合課題を行う際のディスプレイ画面の正面図である。
【図22】本発明の変形例に係る情報統合課題を行う際のディスプレイ画面の正面図である。
【図23】本発明の変形例に係る情報統合課題を行う際のディスプレイ画面の正面図である。
【図24】本発明の変形例に係る(a),(b)は情報統合課題を行う際のディスプレイ画面の正面図である。
【図25】本発明の変形例に係る(a)~(d)は情報統合課題を行う際のディスプレイ画面の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
本発明に係るマウス用学習装置を備えたマウス用学習システムの第1の実施形態について、図面を参照して説明する。

【0012】
(マウス用学習システム1の構成)
図1に示すように、マウス用学習システム1は、メインコンピューターとしてのメインPC(Personal Computer)40と、ルータ30と、n個のマウス用学習装置10a~10nと、外部PC140と、を備える。なお、「n」は自然数である。

【0013】
各マウス用学習装置10a~10nは、制御部の一例である実験用PC20a~20nと、実験ユニット11a~11nと、を備える。なお、以下の説明において、マウス用学習装置を、単に学習装置呼ぶ。また、単に学習装置を総称する場合に符号10を、実験用PCを総称する場合に符号20を、実験ユニットを総称する場合に符号11を使用する。
メインPC40と外部PC140は、ネットワークの一例であるインターネットINに接続可能に構成される。ルータ30は、メインPC40と、複数の実験用PC20a~20nとの間に接続される中継装置である。メインPC40は、ルータ30を介して、各実験用PC20a~20nと通信可能である。各実験用PC20a~20nは、メインPC40からの指令に基づき、自身の実験ユニット11a~11nを利用して実験を行い、その実験結果(例えば、マウスの回答の正否)をメインPC40に送る。メインPC40は、各実験用PC20a~20nからの実験結果を集約することで実験結果を解析することができる。

【0014】
メインPC40、ルータ30、複数のマウス用学習装置10a~10nのセットは、例えば、大学、研究所等の同一の施設内に設けられている。図示はしていないが、インターネットINには複数のメインPC40が接続されている。複数のメインPC40のそれぞれには、ルータ30を介して1又は複数のマウス用学習装置10が接続されている。メインPC40、ルータ30、マウス用学習装置10a~10nの複数のセットは、通常、互いに異なる場所に設置されている。
外部PC140は、例えば、何れのメインPC40とも別の場所に設置されている。図示していないが、外部PC140は、複数でもよい。外部PC140は、インターネットINを介して、複数のメインPC40のうちの1又は複数を選択し、選択したメインPC40を遠隔操作することにより、外部からマウス用学習装置10を通じた実験を管理することができる。この遠隔操作を図2を参照しつつより詳細に説明する。

【0015】
例えば、使用者が、外部PC140を介して、任意の実験ユニット11に実験を行わせる場合について説明する。
使用者は、実験に使用する1又は複数のマウス用学習装置10を特定する。また、特定した学習装置10に接続されているメインPC40を特定する。
次に、使用者は、外部PC140の操作画面に表示されたガイダンスに従い、メインPC40の識別情報(以下、単にID)、実験を行わせる学習装置10のIDとその学習装置10で実行させる実験のIDとを、外部PC140に入力する。
外部PC140は、指定されたメインPC40のネットワークアドレスからなる宛先アドレス、自己のネットワークアドレスからなる送信元アドレス、実験に使用する学習装置10のIDと実施する実験のIDとを含む送信データを生成する。なお、学習装置10のIDと実験のIDとの組みの数は、実験に使用する学習装置10の数に応じて変化する。外部PC140は、生成した送信データを、インターネットINを介して宛先のメインPC40に送信する(S1)。

【0016】
メインPC40は、自己宛の送信データを受信し、内部メモリに記憶する。メインPC40は、学習装置10のIDで特定される実験用PC20に、実験のIDで特定される実験を実施することを指示するコマンドを、送信する(S2)。

【0017】
各実験用PC20は、自己宛のコマンドを受信し、受信したコマンドにより指示される実験を自己に接続されている実験ユニット11に実行させる(S3)。
各実験用PC20は、対応する実験ユニット11での実験が終了すると、実験結果(例えば、正解率)を獲得する(S4)。

【0018】
実験用PC20は、獲得した実験結果を示す情報をメインPC40に送信する(S5)。

【0019】
メインPC40は、実験用PC20a~20nから送信された情報を受信し、学習装置10のIDと実験結果のリストを生成する。メインPC40は、生成したリストを、ステップS1で受信した送信データの送信元アドレスで特定される外部PC140に送信する(S6)。

【0020】
外部PC140は、メインPC40から送信されたリストを内部記憶装置に記憶する。以降、使用者は、外部PC140を操作し、内部記憶装置に保存されたリストを閲覧、編集、加工できる。

【0021】
メインPC40は、常時、インターネットINに接続されている。メインPC40は、マウス用学習装置10a~10nの実験中においては、ルータ30を介した実験用PC20a~20nとの通信を切断して、学習装置10a~10nを自動的に動作させてもよい。この実験中とは、後述する各テストに係る実験を行っている間をいう。これにより、実験中に実験用PC20a~20nがメインPC40、インターネットIN等の外乱(コンピューターウィルスなどによる実験データの流出や改竄など)の影響を受けることが抑制され、より精度の高い実験を行うことができる。
一方、メインPC40は、マウス用学習装置10a~10nが実験を行っていない期間においては、ルータ30を介して実験用PC20a~20nに通信可能に接続する。これにより、メインPC40は、各マウス用学習装置10a~10nの実験結果を集計して、その集計した実験結果を解析し、また実験用プログラムの設定を変更することができる。
例えば、メインPC40は、マウスが活発な夜間の時間帯にはルータ30を介した実験用PC20a~20nとの通信を切断し、マウスが不活発な昼間の時間帯にはルータ30を介して実験用PC20a~20nに通信可能に接続してもよい。
また、マウスを人工的な照明条件下で飼育する場合、メインPC40は、暗期にルータ30を介した実験用PC20a~20nとの通信を切断し、明期にルータ30を介して実験用PC20a~20nに通信可能に接続してもよい。

【0022】
図3に示すように、各実験ユニット11a~11nは、ケージ16と、金属板16cと、シェルター17と、ディスプレイ装置12と、第1及び第2の賞罰付与部の一例である給水管14r,14lと、を備える。
ケージ16は、マウスを収容するケースである。ケージ16は、応答エリア16aと待機エリア16bを備える。応答エリア16aと待機エリア16bは互いに連続するように形成され、応答エリア16aと待機エリア16bとの間には物理的な障害物は設けられていない。ケージ16は、飼育ケージとして機能し、例えば、図14に示されるテストレジメに従う場合、T1からT3の期間の間、マウスは、ケージ16内で飼育される。

【0023】
待機エリア16bはマウスが待機するエリアである。本例では、待機エリア16bの床にはチップが敷き詰められている。シェルター17は、マウスが出入り可能に待機エリア16bに設けられている。
応答エリア16aは、後述する実験においてマウスが給水管14r,14lの何れかを選択するためのエリアである。応答エリア16aの床には金属板16cが設けられている。
給水管14r,14lはその先端から報酬の一例である水を実験対象のマウスに付与するものである。給水管14rと14lの先端は応答エリア16a内に設けられている。給水管14rと14lは、それぞれ、シェルター17から出たマウスから見て右側と左側に位置する。本例では、給水管14r,14lは金属により形成されており、貯水タンクに接続されている。本例では、貯水タンクから給水管14r,14lへの給水は後述する給水ポンプ13により制御されている。給水ポンプ13は、実験用PC20a~20nにより制御される。

【0024】
ディスプレイ装置12は、実験用PC20a~20nによる制御のもと画像を表示する画面12aを備える。
ディスプレイ装置12の画面12aは、シェルター17から出たマウスから見て正面に位置する。また、ディスプレイ装置12の画面12aは、2つの給水管14r,14l間にわたる範囲に形成される。この画面12aは、給水管14rに近接する右側領域12rと、給水管14lに近接する左側領域12lと、右側領域12r及び左側領域12lの間に位置する中央領域12cと、を有する。詳しくは後述するが、画面12aの中央領域12cには見本記号Iaが表示され、画面12aの右側領域12rには選択記号Irが表示され、画面12aの左側領域12lには選択記号Ilが表示される。選択記号Il,Irは第1及び第2の選択記号に相当する。

【0025】
図4に示すように、各実験ユニット11a~11nは、上述したディスプレイ装置12と給水管14r,14lに加えて、給水ポンプ13と、マウス検出部の一例である接触検出部15と、スピーカー19と、電気ショック付与部18と、を備える。

【0026】
スピーカー19は、対応する実験用PC20a~20nによる制御のもと音声を発する。なお、スピーカー19は、給水管14r側に位置する右側スピーカーと、給水管14l側に位置する左側スピーカーと、を備えるステレオスピーカーであってもよいし、モノラルスピーカーであってもよい。

【0027】
給水ポンプ13は、対応する実験用PC20a~20nによる制御のもと、図示しない貯水タンクから給水管14r,14lに供給する。

【0028】
接触検出部15は、マウスが給水管14r,14lに接触したことを検出し、その検出結果を対応する実験用PC20a~20nに出力する。接触検出部15は、各給水管14r,14lに1対1に対応して設けられている。

【0029】
詳しくは、図5に示すように、接触検出部15は、例えば、サイン波電圧印加部15aと、電流計測部15bと、ハイパスフィルタ15cと、を備える。サイン波電圧印加部15aは、対応する実験用PC20a~20nによる制御のもと、サイン波の電圧を金属板16cに印加する。このサイン波の電圧は、例えば、振幅0.3V程度、周波数1kHz程度に設定されている。

【0030】
電流計測部15bは、ハイパスフィルタ15cを介して対応する給水管14r又は14lに接続されている。ハイパスフィルタ15cは、後述する直流電流の回り込みを防止するためのもので、そのカットオフ周波数は、サイン波電圧印加部15aが出力するサイン波電圧の周波数よりも低い値に設定されている。マウスが給水管14r又は14lを舐めたとき、サイン波電圧印加部15aと金属板16cとマウスと給水管14r又は14lとハイパスフィルタ15cと電流計測部15bとから構成される電流路が形成され、サイン波電流が流れる。なお、サイン波電圧印加部15aが出力する電圧は、その値が小さいため、電流が流れても、マウスにはほとんど刺激を与えない。電流計測部15bは、流路にサイン波電流が流れたことを検出し、検出結果を対応する実験用PC20a~20nに出力する。各実験用PC20a~20nは、電流計測部15bの測定結果に基づき、マウスが給水管14r,14lに接触したか否か、接触した場合には、どちらに接触したかを判別する。

【0031】
電気ショック付与部18は、対応する実験用PC20a~20nによる制御のもと、マウスに電気ショックを与える。電気ショック付与部18は、次の(1)と(2)に2つの機能を有する:
(1)実験開始前:給水管14rと14lの両方に直流電圧を印加する機能。これにより、マウスは、実験開始前に給水管14r又は14lに触れると電気ショックを受ける。この機能は、実質的に、マウスが、待機エリア16bから応答エリア16aに進入することを制限するゲート機能に相当する。
(2)実験中:マウスが問いに対して間違った回答に相当する給水管14r又は14lのみに直流電圧を印加する機能。この機能により、マウスは、問いに対し誤った解答をしたときに電気ショックを受ける。

【0032】
電気ショック付与部18は給水管14r,14lに1対1に対応して設けられる。電気ショック付与部18は、図5に示すように、直流電圧印加部18aと、抵抗R18と、を備える。直流電圧印加部18aは、実験用PC20a~20nによる制御のもと、例えば、数ボルトの直流電圧を、抵抗R18を介して給水管14r,14lに印加する。これが電気ショック付与部18のオン状態である。電気ショック付与部18がオン状態にある場合に、マウスが給水管14r,14lに接触すると、直流電圧印加部18a→抵抗R18→給水管14r、14l→マウス→金属板16c→サイン波電圧印加部15aと電流が流れ、マウスは不快感を感じる。

【0033】
(実験用PC20a~20nの制御内容)
各実験用PC20a~20nは、対応するマウス用学習装置10a~10nを利用して見本合わせテスト、遅延見本合わせテスト及び遅延任意見本合わせテストを行う。各実験用PC20a~20nは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備える。各実験用PC20a~20nが備えるこれらの構成要素は、バスにより相互に接続される。CPUは、RAMをワークエリアとして使用し、ROMに格納されているマウス学習用プログラムに従って動作することで、各実験用PC20a~20nの動作を制御し、結果的に後述するフローチャートに沿った各テストを行う。また、CPUは、それぞれ別個のインターフェースを介してディスプレイ装置12、給水ポンプ13、接触検出部15、スピーカー19、電気ショック付与部18との間で通信を行う。これにより、CPUは、ROMに格納されるマウス学習用プログラムに従って、接触検出部15の検出信号を受けたり、ディスプレイ装置12、給水ポンプ13及びスピーカー19を動作させたりすることができる。
各実験用PC20a~20nは、学習用プログラムを実行することにより、図14に示すように、例えば、第1の期間T1にわたって1日に設定回数だけ見本合わせテストを行い、第1の期間T1の経過後、第2の期間T2にわたって1日に設定回数だけ遅延見本合わせテストを行い、第2の期間T2の経過後、第3の期間T3にわたって1日に設定回数だけ遅延任意見本合わせテストを行う。それぞれの設定回数は同じでもよいし、異なっていてもよい。なお、各テストは通常、夜間(人工的な日照条件下で飼育する場合は暗期)に行われる。

【0034】
(見本合わせテスト)
次に、見本合わせテストの処理手順について図6のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、図6のフローチャートの開始時には給水管14r、14lに接続されている各電気ショック付与部18がオン状態に設定されている。このため、マウスは、給水管14r、14lに触れると不快感を感じる。また、各実験ユニット11a~11nにはそれぞれ1匹のマウスのみが収容されている。

【0035】
まず、各実験用PC20a~20nは、ディスプレイ装置12の画面12aに見本記号Iaを表示する(ステップS101)。このステップS101の一例として、図7(a)に示すように、実験用PC20a~20nは、中央領域12cに見本記号Iaとして複数の丸が重なった記号を表示する。この見本記号Iaは点滅していてもよい。

【0036】
次に、実験用PC20a~20nは、見本記号Iaを表示した状態で、一定時間が経過するのを待ち(ステップS102;NO)、一定時間が経過したとき(ステップS102;YES)、表示中の見本記号Iaを消去する(ステップS103)。この一定時間は、例えば、マウスに見本記号Iaを記憶させるのに要する時間に設定される。

【0037】
そして、実験用PC20a~20nは、給水管14r、14lに接続されている各電気ショック付与部18をオフ状態に切り替える(ステップS104)。次に、実験用PC20a~20nは、ディスプレイ装置12の画面12aに2つの選択記号Il,Irを表示する(ステップS105)。この2つの選択記号Il,Irのうち一方は見本記号Iaと同一の記号であり、他方は見本記号Iaと異なる記号である。見本記号Iaと選択記号I1,Irとを表示する手法は任意である。例えば、実験用PC20a~20nは、異なる記号のペアを複数記憶し、1つのペアを選択し、選択したペアの一方の記号を見本記号Iaとして、画面12aに表示し、続いて、ペアの記号の一方を選択記号I1、他方を選択記号Irとして表示する。
このステップS105の一例として、図7(b)に示すように、実験用PC20a~20nは、左側領域12lに見本記号Iaと同一の記号である選択記号Ilを表示し、右側領域12rに見本記号Iaと異なる記号である選択記号Irを表示する。本例では、選択記号Ilは複数の丸が重なった記号であり、選択記号Irは星(アスタリスク)形の記号である。

【0038】
次に、実験用PC20a~20nは、接触検出部15を通じてマウスが選択記号Irに対応する給水管14r又は選択記号Irに対応する給水管14lに接触するのを待ち(ステップS106;NO)、マウスが給水管14r又は給水管14lに接触した旨判断したとき(ステップS106;YES)、マウスの選択が正しいか否かを判断する(ステップS107)。なお、マウスが給水管14r,14lに接触することが2つの選択記号Il,Irとしてマウスに与えられた選択肢に対する回答である。また、実験用PC20a~20nは、マウスが給水管14r又は給水管14lに接触したときに、選択記号Il,Irを点滅させてもよい。

【0039】
実験用PC20a~20nは、マウスが選択記号Il,Irのうち見本記号Iaと同一の記号を選んだとき、マウスの選択が正しい旨判断し(ステップS107;YES)、給水ポンプ13を通じて、マウスが接触した給水管14r又は給水管14lに水を供給する(ステップS108)。この給水は、例えば10秒間に渡って給水ポンプを作動させ、正答一回に付き0.1ミリリットル程度の水分供与量となるよう、調節する。このように、マウスの選択が正しい場合には、マウスに報酬として水が与えられる。
図7(a)、(b)の例であれば、実験用PC20a~20nは、マウスが左側の給水管14lに接触したことを検出した場合に、給水管14l用の給水ポンプを稼働して、マウスに水を与える。

【0040】
一方、実験用PC20a~20nは、マウスが選択記号Il,Irのうち見本記号Iaと異なる記号を選んだとき、マウスの選択が誤っている旨判断し(ステップS107;NO)、直流電圧印加部18aを通じて給水管14r又は給水管14lに接触するマウスに直流電圧を印加する(ステップS109)。このように、マウスの選択が誤っている場合にはマウスに罰として電気刺激が与えられる。
図7(a)、(b)の例であれば、実験用PC20a~20nは、マウスが右側の給水管14rに接触したことを検出した場合に、給水管14rに接続された直流電圧印加部18aをオンし、マウスに電気刺激を与える。
以上で、見本合わせテストにおけるフローチャートに係る処理が終了となる。

【0041】
実験用PC20a~20nは、見本合わせテスト終了後、給水管14r、14lに接続されている各電気ショック付与部18をオン状態に切り替える。

【0042】
(遅延見本合わせテスト)
次に、遅延見本合わせテストの処理手順について上述した見本合わせテストとの相違点を中心に説明する。
この遅延見本合わせテストにおいては、実験用PC20a~20nは、上記ステップS103の後に、図6の破線で示すように、予め設定される遅延時間が経過するのを待ち(ステップS201;NO)、遅延時間が経過したとき(ステップS201;YES)、上述したステップS104の処理に移行する。これにより、図8に示すように、見本記号Iaの表示が消去されてから選択記号Il,Irが表示されるまで遅延時間が設定される。この遅延時間は、一例として、5秒~20秒に設定される。また、第2の期間T2において時間の経過に伴い遅延時間が長くなるように設定されてもよい。この遅延見本合わせテストに係る実験は、上述した見本合わせテストに係る実験よりもマウスにとっての難易度が高いので、見本合わせテストに係る実験よりも後に行われることが好ましい。また、遅延見本合わせテストで用いる記号のペアは、見本合わせテストで用いる記号のペアと、異なっていてもよい。

【0043】
(遅延任意見本合わせテスト)
次に、遅延任意見本合わせテストの処理手順について上述した遅延見本合わせテストとの相違点のみ説明する。通常、遅延見本合わせテストでは、一組の図形を繰り返し用いる。しかし、テストの試行の度にまったく新しい図形ペアを用いることも可能である。
そこで、遅延任意見本合わせテストにおいては、実験用PC20a~20nは、マウスにとって生まれて初めて見る新たな見本記号Ia及び選択記号Il,Irをマウスに提示する。従って、遅延任意見本合わせテストに係る実験を、見本合わせテスト及び遅延見本合わせテストに係る実験よりも後に行う場合、遅延任意見本合わせテストでは、上述した見本合わせテスト及び遅延見本合わせテストにおいて使用される見本記号Ia及び選択記号Il,Irと異なる新たな見本記号Ia及び選択記号Il,Irを使用する。例えば、遅延任意見本合わせテストでは、各テスト毎に異なるアルファベットのペアを提示することが可能である。具体的には、1回目のテストでは「a」及び「b」のペア、2回目のテストでは「a」及び「c」のペア、3回目のテストでは「x」及び「y」のペアを使用するなどしてもよい。
この遅延任意見本合わせテストに係る実験は、上述した遅延見本合わせテストに係る実験よりもマウスにとっての難易度が高いので、見本合わせテスト及び遅延見本合わせテストに係る実験よりも後に行われることが好ましい。

【0044】
さらに、各実験用PC20a~20nは、対応するマウス用学習装置10a~10nを利用して視覚依存タスクテスト及び連想依存タスクテストを行う。各実験用PC20a~20nは、図13に示すように、第1の期間Taにわたって1日に設定回数だけ視覚依存タスクテストを行い、第1の期間Taの経過後、第2の期間Tbにわたって1日に設定回数だけ連想依存タスクテストを行う。それぞれの設定回数は同じでもよいし、異なっていてもよい。

【0045】
(視覚依存タスクテスト)
視覚依存タスクテストにおいては、実験用PC20a~20nは、図6のステップS101とステップS102との間にステップS301に係る処理を行う。この点を除き、視覚依存タスクテストは、上述した見本合わせテストと同様である。実験用PC20a~20nは、ステップS301において、スピーカー19を通じて見本記号Iaに対応する音声を発する。この音声は、見本記号Iaの種類に応じた固有の音声であり、見本記号Ia自体が持つ概念とは無関係であってもよい。

【0046】
例えば、図9(a)に示すように、見本記号Iaが第1見本記号Ia1である場合には第1の音声Aが発され、図9(b)に示すように、見本記号Iaが第2見本記号Ia2である場合には第2の音声Bが発される。第1の音声Aは一例として猫の鳴き声であり、第2の音声Bは一例としてネズミの鳴き声である。なお、音声の種類は、これに限らず、マウスの聴覚により識別が可能であると想定されるいかなる音声であってもよい。また、実験用PC20a~20nは、ステップS103における見本記号Iaの消去と同時に、スピーカー19からの音声を停止する。
なお、上記ステップS101,S301に係る処理は同時に行われてもよいし、順次行われてもよい。

【0047】
(連想依存タスクテスト)
連想依存タスクテストにおいては、実験用PC20a~20nは、上述した視覚依存タスクテストにおけるステップS101を省略する。この点を除き、連想依存タスクテストは、上述した視覚依存タスクテストと同様である。これにより、図10(a)に示すように、ディスプレイ装置12の画面12aに何ら表示されることなく第1の音声Aが発される場合、選択記号Il,Irのうち第1の音声Aに対応付けられた第1見本記号Ia1と同一の選択記号Ilが正答となる。また、図10(b)に示すように、ディスプレイ装置12の画面12aに何ら表示されることなく第2の音声Bが発される場合、選択記号Il,Irのうち第2の音声Bに対応付けられた第2見本記号Ia2と同一の選択記号Irが正答となる。

【0048】
図6のフローチャートにおいて、ステップS101は見本記号表示工程に相当し、ステップ201は遅延工程に相当し、ステップS105は選択記号表示工程に相当し、ステップS108,S109は賞罰付与工程に相当し、ステップS301は音声発生工程に相当する。

【0049】
(第2の実施形態)
本発明に係るマウス用学習装置を備えたマウス用学習システムの第2の実施形態について、図面を参照して説明する。
第1の実施の形態では、テスト開始前に、マウスが給電管14r、14lに接触することを防止するため、給電管14r、14lに直流電圧を印加することにより、接触したマウスに電気ショックを与えた。テスト開始前に、マウスが給電管14r、14lに接触することを防止する手法は任意である。本実施形態では、電気ショックの付与ではなく、手動で動かす透明パネルの開閉を通じて上述した各テストを行う構成を説明する。即ち、電気ショック付与部18は、各テストの開始時にはオフ状態となっており、(2)罰を付与する装置としては機能するものの、(1)の「ゲート」としては機能しない。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。

【0050】
本実施形態では、図11に示すように、各実験ユニット11a~11nは、上から見て略M字状からなるケージ116を備える。ケージ116は、その内部空間を仕切るゲート118を備える。このゲート118は、透明パネルからなり、ケージ116に着脱可能に嵌め込まれる。ケージ116内には、図11の左右方向の中央において下側に窪むように待機空間116aが形成される。ゲート118がケージ116に嵌め込まれると、待機空間116aは閉じられた空間となる。
ケージ116の図11の上方にはディスプレイ装置12が配置されている。また、ケージ116の右下端部には給水管14rが位置し、ケージ116の左下端部には給水管14lが位置する。

【0051】
実験者は、上述した各テストを開始する前に、マウスを待機空間116aに収容したうえで、ゲート118をケージ116に組み付ける。そして、実験者は、上述した図6のステップS104に代えて、ゲート118をケージ116から取り外すことでゲート118を開く。実験者は、当該テストの終了後、再びマウスを待機空間116aに戻したうえでゲート118をケージ116に組み付ける。

【0052】
なお、本実施形態では、実験用PC20a~20nは、メインPC40に常時接続されていなくてもよい。代わりに、マウス用学習装置10a~10nをそれぞれ独立した装置として用い、実験者が実験用PC20a~20nのデータをUSBメモリなどの記憶媒体を介して任意の解析装置(例えば、メインPC40、外部PC140など)に収集し、解析してもよい。

【0053】
(具体的な発明の目的)
次に、本発明をより良く把握するために、より具体的な発明の目的及び発明の背景について説明する。なお、以下の記載は本発明の理解を助けるためのものであり、本発明は、以下に記載の目的や構成に限定されるわけではないことに注意されたい。
マウスは精神疾患の研究に広く用いられている実験動物であり、その前提としてマウスは単純な精神機能を持つことが推定されている。従ってマウスの精神機能を客観的・効率的に計測することが可能であれば、精神疾患治療薬の開発などにおいて大きな産業上の価値を有する。精神機能として最も基本的な働きは、「意識を持つ」という機能(意識機能)であり、統合失調症も意識機能の異常として捉えることができる。しかし、マウスの意識機能をどうやって客観的に計測するかについては、全く判っていない。本発明は、マウスを飼育しながら、その意識機能を客観的・自動的・効率的に計測することを目的とする実験法に関するものである。

【0054】
(発明の背景)
マウスにおける意識機能の客観的計測法
マウスは最も広く用いられている実験動物であり、多数の遺伝子改変マウスが既に存在し、精神疾患の遺伝的背景や、分子・細胞メカニズムの研究に有用である。マウスも原始的な意識機能を持つと推定されているが、それをどのように客観的に計測すべきか、全く判っていない。Giulio Tononiは人間の意識の持つ5つの基本的な性質に着目し、この5つの性質から意識の統合情報理論を作り上げた。Giulio Tononiが挙げた意識の基本的な性質の第一は、(1)意識は脳の内的状態であり、現在の状態は一瞬前の状態から由来し、また一瞬後の状態を創り出すということである。言い換えれば、意識は何らかの短期記憶であるということである。2番目から5番目の性質は、(2)意識は構造を持ち、(3)別の意識状態から区別できる特殊性を帯び、(4)統合され、(5)排他的である、ということである。(2)~(5)はお互いに独立ではなく、意識は統合されるという(4)の性質から導き出すことができる。即ち(2)意識は統合されることによって構造を持ち、(3)他の意識状態と区別される特殊性を帯び、(4)単一の脳に複数の意識が存在しても統合されるので、(5)結果的に排他的になる。即ち意識の主要な要素は(1)と(4)、即ち短期記憶と情報統合機能の組み合わせに還元できる。マウスは短期記憶と情報統合機能を持つことが実験的に確認されているので、少なくとも基本的な意識機能を持つ。本発明はこの点に着目し、マウスの基本的な意識機能を短期記憶と情報統合機能の組み合わせとして客観的・自動的・効率的に評価するものである。

【0055】
次に、本発明の上述した各実施形態の効果について説明する。
マウスは最も広く用いられている実験動物であり、2万以上の全遺伝子のかなりの部分を人工的に欠損させた遺伝子改変マウスが既に存在し、残りの遺伝子に関しても欠損させた遺伝子改変マウスを網羅的に作成する運動が全世界的に広がっている。しかし、多くの研究費と人力を投入した人類の貴重な資源というべきこれらの遺伝子改変マウスを高次機能の解析に有効に活用するには、三つの特性(遠隔操作性、高次機能解析性、恣意的選択行動制限性)を備えた装置(実験法)を開発する必要がある。本発明はこの3つの特性において、新規性・進歩性を有している。

【0056】
(1)遠隔操作性
遺伝子改変マウスの多くは、それを作成した世界各国の無数の研究室に分散して飼育され、そのマウスを入手して研究するためには様々な手続きや認可、十分な数を得るための繁殖期間・飼育スペースが必要であり、多額の費用と最低でも半年から1年に及ぶ期間が必要である。さらに問題なのは、興味を引いたマウス系統が、研究目的に合致するかどうかは詳細な解析を行ってみるまでは判断できず、これらの費用や時間が無駄になる可能性は低くない。従って可能性のある複数系統のマウス系統の中から重要なマウスを選び出し、これを用いた研究成果を発表することができるのは研究費やマンパワーに恵まれた大研究室に限定される傾向がある。一方、マウスを動かすのではなく、コンパクトな解析装置を移動させるのであれば、多くの手続きや認可、繁殖期間などを省略できる。また詳細な解析を行うためにマウスを導入する場合も、予め重要なマウス系統のみに絞っておくことが可能である。一般に、高度なマウス用学習は熟練した研究者によってなされ、遺伝子改変マウスを作成・保持する研究室のスタッフがこれを行うことは困難である。しかしインターネットを介する遠隔操作性を有する装置であれば、マウス用学習に習熟した研究者が実験先に出張する必要もない。従って本発明によって、人類の貴重な資源である遺伝子改変マウスを高次脳機能の解析に有効に利用することが期待できる。また本発明は研究目的だけでなく、脳に作用する薬物開発などにおいて集中的な実験管理を可能にするので、産業上の有効性を持つことも明白である。
以上のような遠隔操作機能を備えた実験法、あるいは装置は市販されておらず、先行出願の中にも見当たらない。従って、遠隔操作マウス用学習を可能にする本発明は十分な新規性を有している。
自動マウス用学習は、餌や水の補給、ケージの清掃など最小限の人力の介在のみで一週間程度の長期間に渡って自動的に継続させることを必要とする。自動学習装置を安定に動作させるためには、装置に対する外乱は、可能な限り排除しなければならない。このような長期間自動運転する実験装置とインターネットを直接接続することは、インターネットを介する予期せぬ外乱や、インターネットに接続するPCに通常インストールするウイルスソフトが実験装置に干渉する恐れがあり、一般には行われていない。インターネットは必ずしも安全ではなく、インターネットに直接接続するPCにウイルスソフトをインストールしないと、実験データが流出したり改竄されたりするという、セキュリティ上の問題が生じる可能性もある。本発明は、実験装置とインターネットの中間にウイルスソフトをインストールしたPCを介在させることによって、実験時間中(マウスが活発な夜間の時間帯で、実験装置は複雑な動作を行っている)はインターネットに接続したPCから切り離し、実験休止中(マウスが不活発な昼間の時間帯で、実験装置は予め設定された時間まで休止中である)のみにインターネットに接続したPCを介して間接的に接続させるという方式を考案し、実験過程の監視やデータの収集、実験プログラムの再設定などの遠隔操作性と、外乱からの独立性を保った装置の自律性を両立させている点に進歩性を有している。

【0057】
(2)高次機能解析性
遺伝子改変マウスを高次機能の解析に有効に活用するためには、マウスが十分な高次機能を有することが前提となる。マウスが研究に多用される理由は、哺乳類としては小型で、飼育にコストが掛らないためである。しかし必然的にマウスの脳も小型であり、この点が、マウスの高次機能が未発達であると考えられている原因になっている。比較的高度なマウス用学習には、マウスではなく、体重や脳重がマウスの10倍もあるラットが広く使用されている。また落ち着きがあって人に慣れやすいラットと比較すると、マウスは常に動き回っていて落ち着きがなく、人にも慣れにくい。従ってラットとマウスの双方を対象とすると記載されている市販マウス用学習装置は、実際はラットが対象であり、マウスで有効利用することは不可能か、出来たとしても非常に困難である。市販されているマウス用(ラット用も含む)の自動学習装置は、比較的単純な機能を対象とするものに限定され、本発明が対象とする遅延任意図形見本合わせ(生まれて初めて見るアルファベット程度の複雑さを持つ図形を記憶し、20秒程度記憶を保持する能力を計測するテスト)のような、本来は霊長類用の高度なテストを自動的に解析するマウス用の装置は存在しない。しかし、我々は実験者がマウスを直接訓練すると、上述のように2か月程度でマウスは遅延任意図形見本合わせをマスターすることを見出した。即ちマウスの脳機能が低く見えるのは、決して脳が小さくて高次機能が未発達なのではなく、マウスが常に新しい環境を探索する(落ち着きがない)という種としての特性を持っているからに他ならないことを示している。このことは、神経細胞の数が302個しかない線虫のような、マウスよりはるかに単純な生物でもかなり複雑な学習行動を示すことなどからも明らかである。本発明では、マウスにおいて遅延任意図形見本合わせを行うため、数百種類の図形パターンから正解図形と対照図形を選び出し、総計10万通り以上の刺激パターンを創り出すことができる。これによって、仮にマウスを毎日300回ずつ1年間テストし続けるとしても、常に新しい図形パターンを使用することが可能となった。高度な遅延任意図形見本合わせテストを解析できるマウス用(ラット用も含む)の自動マウス用学習装置は市販されておらず、先行出願の中にも見当たらない。本発明はその点において十分な新規性を有している。またこのような高度な機能を解析する装置が発明されなかった理由は、そもそもマウスにそのような高度な脳機能があるとは知られていなかったためである。しかし発明者は独自の実験によりマウスが高度な機能を有することを上述した実験により確認しており、この独自の知見に基づいて開発された本発明は、十分な進歩性を有している。

【0058】
(3)恣意的選択行動制限性
探求性が強い(落ち着きがない)というマウスの特性は、自動マウス用学習を遂行する場合に大きな障害となる。即ち、実験者が直接行う実験と比較すると、自動マウス用学習ではケージの中でのマウスの行動的自由度が大きいので、すべての選択肢(不正解も含む)を恣意的に探索してしまい、なかなか成績が向上しない。従ってマウスの恣意的選択行動に何らかの制限を加えないと自動マウス用学習を遂行するのは非常に困難である。また、このようなマウスの恣意的選択行動が十分制限できていないことが、マウスの高次機能を解析する自動マウス用学習装置が実用化され、市販されてこなかった大きな原因であると推測される。一方、実験者の直接的な監視下にマウスの行動実験を行う場合、必然的にマウスの行動は実験者によって制限されるので、恣意的な選択行動が制限され、マウスは高い能力を示すことが独自の実験結果により明らかになった。そこで発明者は、実験者がマウスに課す制限動作について検討し、マウスが図形を選択する前に透明パネルを用いてマウスの恣意的選択行動を阻止することが、重要であるのではないかと思い当たった。しかし透明パネルを開閉する機械的ゲート機構を自動化する場合、長期間の自動実験中に動作不良を生じる可能性があり、また機械的動きによってマウスがケガをする恐れもある。そこで金属製の給水(餌)管と金属床との間に数ボルトの直流電圧を印加し、選択期間以外にマウスが不用意に給水(餌)管を舐めると不快感を覚えるようにした(上記電気ショック付与部)。また電気ショック付与部は、マウスが不正解を選ぶ場合の罰を与える目的にも用いることが出来る。マウスの恣意的選択行動を制限することを目的とする電気ショック付与部を備えた自動マウス用学習装置は市販されておらず、先行出願の中にも見当たらない。本発明はその点において十分な新規性を有している。また本発明の電気ショック付与部は、発明者らが行った独自の実験結果に基づいて考案されたものであり、その点において本発明は、十分な進歩性を有している。

【0059】
さらに、以下の(1)~(4)の効果も奏する。
(1)マウスの高度な学習実験が、本発明により特別な技術を要せずに誰でも可能となる。
(2)認知症薬等のスクリーニングには、熟練した実験者の忍耐強い作業を要する。これらを本発明によって代用することで、作業効率・信頼性・経済性の全てにおいて、大幅な改善が見込まれる。
(3)遺伝子改変マウスを維持する国内外の研究機関に本実験装置を設置し、インターネットを介して実験するという共同研究スタイルが可能になる。
(4)動物供給業者等が実験装置の設営とマウスの世話を行い、ユーザーがインターネットを介して実験を行うというビジネスモデルが可能となる。

【0060】
(変形例)
上記各実施形態の変形例として、マウス用学習装置10a~10nは、マウスにおける以下の(1)~(10)の課題(4種類の短期記憶課題と6種類の情報統合課題)を計測し、マウスの基本的な意識機能を多角的に評価することもできる。
以下、実験用PC20a~20nによって実行される課題について説明する。実験用PC20a~20nは、上述した各種テスト等に加えて、又は上述した各種テスト等に代えて、以下の(1)~(10)の課題を行ってもよい。これらのテスト及び課題は、いずれか1つのみを行ってもよいし、任意の組み合わせ及び任意の順番で行ってもよい

【0061】
(1)視覚的な図形の短期記憶課題
図16に示すように、実験用PC20a~20nは、図形1と図形2を順番にディスプレイ装置12の画面12aに表示する。そして、実験用PC20a~20nは、図形2を表示しているときにマウスが給水管14lを舐める行動を応答として評価する。実験用PC20a~20nは、図形1と図形2が同一の形状であるときにマウスが給水管14lを舐めると正解とし、給水管14lを介して報酬の水を与る。また、実験用PC20a~20nは、図形1と図形2が異なる形状であるときにマウスが給水管14lを舐めると不正解とし、給水管14lを介してマウスに不快な直流電圧を印加する。さらに、図形1の表示と図形2の表示の間に何も表示しない遅延期間を設定する。これにより、視覚的な図形の短期記憶課題を実施できる。

【0062】
(2)視覚的な刺激位置の短期記憶課題
図17に示すように、実験用PC20a~20nは、図形1をディスプレイ装置12の画面12aの左または右の位置に表示し、次に図形2を画面12aの左または右の位置に表示する。そして、実験用PC20a~20nは、図形2を表示しているときに図形2が表示されている位置の給水管14r,14lをマウスが舐める行動を応答として評価する。実験用PC20a~20nは、図形1の位置と図形2の位置が同一であるときにマウスが当該位置に対応して位置する給水管14r,14lを舐めると正解とし、給水管14r,14lを介して報酬の水を与える。また、実験用PC20a~20nは、図形1の位置と図形2の位置が異なるときにマウスが当該位置に対応して位置する給水管14r,14lを舐めると不正解とし、給水管14r,14lを介してマウスに不快な直流電圧を印加する。さらに、図形1の表示と図形2の表示の間に何も表示しない遅延期間を設定する。これにより、視覚的な刺激位置の短期記憶課題を実施できる。

【0063】
(3)聴覚的な音色の短期記憶課題
図18に示すように、実験用PC20a~20nは、スピーカー19を通じて音1と音2を順番に発する。そして、実験用PC20a~20nは、音2を発しているときにマウスが給水管14r,14lを舐める行動を応答として評価する。実験用PC20a~20nは、音1と音2が同一の音色、例えば音1と音2の何れも音色Aであるときにマウスが給水管14r,14lを舐めると正解とし、給水管14r,14lを介して報酬の水を与える。また、実験用PC20a~20nは、音1と音2が異なる音色、例えば音1が音色Aで音2が音色Bであるときにマウスが給水管14r,14lを舐めると不正解とし、給水管14r,14lを介してマウスに不快な直流電圧を印加する。さらに、音1と音2の間に何も音を発さない遅延期間を設定する。これにより、聴覚的な音色の短期記憶課題を実施できる。

【0064】
(4)聴覚的な刺激位置の短期記憶課題
図19に示すように、実験用PC20a~20nは、音1を左または右のスピーカー19から発し、次に音2を左または右のスピーカーから発する。そして、実験用PC20a~20nは、音2を発しているときにマウスが音2の発される位置の給水管14r,14lを舐める行動を応答として評価する。実験用PC20a~20nは、音1の位置と音2の位置が同一であるときにマウスが給水管14r,14lを舐めると正解とし、給水管14r,14lを介して報酬の水を与える。また、実験用PC20a~20nは、音1の位置と音2の位置が異なるときにマウスが給水管14l,14rを舐めると不正解とし、給水管14r,14lを介してマウスに不快な直流電圧を印加する。さらに、音1と音2の間に何も音を発さない遅延期間を設定する。これにより、聴覚的な刺激位置の短期記憶課題を実施できる。

【0065】
(5)視覚刺激と聴覚刺激の情報統合課題
図20(a)に示すように、訓練段階においては、実験用PC20a~20nは、図形1を表示するのと同時に音1を発し、次に図形2を表示する。そして、実験用PC20a~20nは、図形2を表示しているときにマウスが給水管14lを舐める行動を応答として評価する。実験用PC20a~20nは、図形1と図形2が同一の形状であるときにマウスが給水管14lを舐めると正解とし、給水管14lを介して報酬の水を与える。また、実験用PC20a~20nは、図形1と図形2が異なる形状であるときにマウスが給水管14lを舐めると不正解とし、給水管14lを介してマウスに不快な直流電圧を印加する。この訓練段階を経た後に、図20(b)に示すように、実験用PC20a~20nは、情報統合課題として、図形1を表示することなく音1を発した後に、図形2を表示する。このとき、音1から図形1を連想することができれば、図形1を表示しなくとも正解できる。このため、視覚刺激と聴覚刺激の情報統合課題を実施できる。

【0066】
(6)聴覚刺激と視覚刺激の情報統合課題
図21(a)に示すように、訓練段階においては、実験用PC20a~20nは、図形1を表示するのと同時に音1を発し、次に音2を発する。そして、実験用PC20a~20nは、音2を発しているときにマウスが給水管14lを舐める行動を応答として評価する。実験用PC20a~20nは、音1と音2が同一の音色、例えば音1と音2の何れも音色Aであるときにマウスが給水管14lを舐めると正解とし、給水管14lを介して報酬の水を与える。また、実験用PC20a~20nは、音1と音2が異なる音色、例えば音1が音色Aで音2が音色Bであるときにマウスが給水管14lを舐めると不正解とし、給水管14lを介してマウスに不快な直流電圧を印加する。この訓練段階を経た後に、図21(b)に示すように、実験用PC20a~20nは、情報統合課題として、音1を発することなく図形1のみを表示し、次に音2のみを発する。このとき、図形1から音1を連想することができれば、音1を発さなくとも正解できる。このため、聴覚刺激と視覚刺激の情報統合課題を実施できる。

【0067】
(7)視覚的な刺激位置と聴覚的な刺激位置の情報統合課題
図22に示すように、実験用PC20a~20nは、図形1を左または右の位置に表示し、次に音2を左または右の位置から発する。そして、実験用PC20a~20nは、音2を発しているときにマウスが音2を発している位置の給水管14l,14rを舐める行動を応答として評価する。実験用PC20a~20nは、図形1の位置と音2の位置が同一であるときにマウスが給水管14l,14rを舐めると正解とし、給水管14l,14rを介して報酬の水を与える。また、実験用PC20a~20nは、図形1の位置と音2の位置が異なるときにマウスが給水管14l,14rを舐めると不正解とし、給水管14l,14rを介してマウスに不快な直流電圧を印加する。この課題を、視覚的な刺激位置と聴覚的な刺激位置の情報統合課題として実施できる。

【0068】
(8)聴覚的な刺激位置と視覚的な刺激位置の情報統合課題
図23に示すように、実験用PC20a~20nは、音1を左または右の位置から発し、次に図形2を左または右の位置に表示する。そして、実験用PC20a~20nは、図形2を表示しているときに図形2が表示されている位置の給水管14l,14rをマウスが舐める行動を応答として評価する。実験用PC20a~20nは、音1の位置と図形2の位置が同一であるときにマウスが給水管14l,14rを舐めると正解とし、給水管14l,14rを介して報酬の水を与える。また、実験用PC20a~20nは、音1の位置と図形2の位置が異なるときにマウスが給水管14l,14rを舐めると不正解とし、給水管14l,14rを介してマウスに不快な直流電圧を印加する。この課題を、聴覚的な刺激位置と視覚的な刺激位置の情報統合課題を実施できる。

【0069】
(9)視覚的な図形と提示位置との情報統合課題
図24(a)に示すように、実験用PC20a~20nは、図形Aを左に表示し、図形Aの表示位置の給水管14lを舐めると正解として給水管14lを介して報酬の水を与え、図形Aが表示されていない側の給水管14rを舐めると不正解としてマウスに不快な直流電圧を印加する。また、実験用PC20a~20nは、図形Bを右に表示し、図形Bの表示位置の給水管14rを舐めると正解として給水管14rを介して報酬の水を与え、図形Bが表示されていない側の給水管14lを舐めると不正解としてマウスに不快な直流電圧を印加する。この学習が成立した後に、図24(b)に示すように、実験用PC20a~20nは、中央に図形Aを表示し、左の給水管14lを舐めると正解として水を与え、右の給水管14rを舐めると不正解としてマウスに不快な直流電圧を印加する。また、実験用PC20a~20nは、中央に図形Bを表示し、右の給水管14rを舐めると正解として水を与え、左の給水管14lを舐めると不正解としてマウスに不快な直流電圧を印加する。この課題から、マウスが図形からその元来の提示位置を連想する能力を評価し、視覚的な図形と位置との情報統合課題を実施できる。

【0070】
(10)聴覚的な音色と提示位置との情報統合課題
図25(a)に示すように、実験用PC20a~20nは、音Aを左のスピーカー19から発し、音Aが発される位置の給水管14lを舐めると正解として水を与え、給水管14rを舐めると不正解としてマウスに不快な直流電圧を印加する。この学習が成立した後に、図25(b)に示すように、実験用PC20a~20nは、両方のスピーカーから音Aを発し、左の給水管14lを舐めると正解として水を与え、右の給水管14rを舐めると不正解としてマウスに不快な直流電圧を印加する。
一方、図25(c)に示すように、実験用PC20a~20nは、音Bを右のスピーカー19から発し、音Bが発される位置の給水管14rを舐めると正解として水を与え、給水管14lを舐めると不正解としてマウスに不快な直流電圧を印加する。この学習が成立した後に、図25(d)に示すように、実験用PC20a~20nは、両方のスピーカーから音Bを発し、右の給水管14rを舐めると正解として水を与え、左の給水管14lを舐めると不正解としてマウスに不快な直流電圧を印加する。この課題から、マウスが音色からその元来の提示位置を連想する能力を評価し、聴覚的な音色と位置との情報統合課題を実施できる。

【0071】
以上、(1)から(10)の実験課題は、第1の実施形態のような2つの給水管を有する構成によっても行うことが出来る。

【0072】
さらに、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。

【0073】
上記各実施形態において、ステップS108では、10秒間に渡って0.1ml程度の水を供給するが、これに限らず、一回のテストで一日の必要水分量の全てがマウスに供給されるのでない限り、ステップS108では任意の期間に任意の量で給水を行ってよい。例えば、ステップS108において、マウスが正解を示す給水管14r又は14lに接触してから一定時間の間、給水を継続してもよい。また、ステップS108で、マウスが正解を示す給水管14r又は14lに接触してから一定量の水分を供給するまで、給水を継続してもよい。この一回当たりの給水量は、マウスの一日の必要水分量とテスト回数に基づいて定めることができる。例えば、一回当たりの必要給水量(例えば、4-7ml)を、マウスの一日の必要水分量をテスト回数(例えば、20回)で割った値(例えば、0.2-0.35ml)としてもよい。さらに、(i)マウスが正解を示す給水管14r又は14lに接触してから一定時間が経過する、及び(ii)正解を示す給水管14r又は14lから一定量の水分が供給されるという2つの条件のいずれかが満たされるまで、給水を継続することとしてもよい。

【0074】
上記各実施形態においては、報酬は水であったが、これに限らず、例えば餌であってもよい。この場合、給水管14r,14lと給水ポンプ13の代わりに、金属製の分配口を有する自動給餌器を用い、給水管14r,14lの代わりに、当該分配口が接触検出部15及び直流電圧印加部18aに接続されることとしてもよい。この変形例では、ステップS108において、マウスが正解を示す分配口に接触したときに、一定量の餌(例えば、ペレット)を分配口から放出する。この一回当たりの給餌量は、マウスの一日の必要餌量とテスト回数に基づいて定めることができる。例えば、一回当たりの必要餌量(例えば、2.8-7.0g)を、マウスの一日の必要水分量をテスト回数(例えば、20回)で割った値(例えば、0.14-0.35g)としてもよい。

【0075】
上記各実施形態における実験用PC20a~20nは、マウス用学習装置10a~10nにのみ用いられる専用の制御装置であってもよい。

【0076】
マウス検出部の一例である接触検出部15は、上記各実施形態の構成に限らず、その他、光センサ、静電容量センサ、カメラ等であってもよい。また、このマウス検出部はマウスが給水管14r,14lに接触したことではなく、マウスが給水管14r,14lに接近したことを検出してもよい。

【0077】
電気ショック付与部18は、上記各実施形態の構成に限らず、例えば、金属板16cに直流電圧を印加してもよい。このように報酬を与える構成と罰を与える構成とが別に設けられていてもよい。
より具体的には、電気ショック付与部18において、直流電圧印加部18aを、給水管14r,14lの代わりに、金属板16cに接続してもよい。この変形例では、電気ショック付与部18がオン状態にある場合に、マウスが金属板16cの敷かれた応答エリア16aに進入すると、金属板16cからマウスに直流電圧が印加されるのでマウスは不快感を感じ、これによりマウスが応答エリア16aに進入することが制限される。さらに、この変形例では、マウスが誤った選択肢である給水管14r又は給水管14lに接触すると、直流電圧印加部18aから金属板16cを介してマウスに罰として電気刺激が与えられる。

【0078】
また、マウス用学習装置10a~10nの機能を実現するためのマウス用学習プログラムは、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、HDD(Hard Disk Drive)等のコンピューター読み取り可能な記録媒体に記憶されてもよいし、ネットワークを介して実験用PC20a~20nにダウンロードされてもよい。

【0079】
また、上記各実施形態では、外部PC140から、インターネットIN及びメインPC40を介して、実験用PC20a~20nを遠隔操作したが、これに限らず、メインPC40を省略して、外部PC140から、インターネットINを介して、実験用PC20a~20nを遠隔操作してもよい。

【0080】
また、上記各実施形態では、各テストは、通常、夜間(人工的な日照条件下で飼育する場合は暗期)に行われるが、これに限らず、昼間(人工的な日照条件下で飼育する場合は明期)に行われてもよい。

【0081】
また、上記各実施形態では、各実験ユニット11a~11nは、それぞれ1匹のマウスのみを収容しているが、これに限らず、複数のマウスを収容していてもよい。

【0082】
また、上記各実施形態では、各実験ユニット11a~11nはスピーカー19を備えているが、これに限らず、実験用PC20a~20nが音声を必要としないテスト又は課題のみを行うのであれば、スピーカー19を省略してもよい。

【0083】
また、上記各実施形態では、実験用PC20a~20nが、ステップS107において、マウスの選択が誤っている旨判断したときに、ステップS109で、直流電圧印加部18aを通じて誤答である給水管14r又は給水管14lに接触しているマウスに直流電圧を印加するが、この代わりに、ステップS107での誤答であることの検出及びステップS109自体を省略し、上記ステップS105と同時に誤った選択肢である給水管14r又は給水管14lへの印加を開始することとしてもよい。これによっても、マウスの選択が誤っている場合にマウスに罰として電気刺激が与えられる。

【0084】
また、第2の実施形態で、手動式のゲート118の代わりに、実験用PC20a~20nにより制御される電動ゲートを用いてもよい。この場合、まず、実験者は、上述した各テストを開始する前に、マウスを待機空間116aに収容する。また、ステップS104において、実験用PC20a~20nは、当該電動ゲートを開く。そして、当該テストの終了後、実験用PC20a~20nは、当該電動ゲートを閉じる。最後に、実験者は、当該実験の終了後、再びマウスを待機空間116aに戻す。

【0085】
また、上記各実施形態では、応答エリア16aと待機エリア16bとが同一のケージ16内に設けられているが、これに限らず、待機エリア16bを、ケージ16に通路で接続されている別のケージに設けてもよい。この変形例では、ケージ16は実験ケージとして機能し、別のケージは飼育ケージとして機能する。本変形例では、電気ショック付与部18において、直流電圧印加部18aを、給水管14r,14lの代わりに、金属板16cに接続することが好ましい。また、本変形例では、別のケージは、当該ケージの床上に設けられた金属板と、テスト中に当該金属板に電流を流す別の電気ショック部とをさらに備えることが好ましい。これにより、テスト中における別のケージ内の待機エリア16bからケージ16内の応答エリア16aへのマウスの移動が促進される。また、本変形例では、当該通路に電動又は手動のゲートを設け、テストの開始時にゲートを開き、テストの終了時にゲートを閉ざすことも好ましい。

【0086】
また、上記各実施形態では、中継装置としてルータ30を用いたが、これに限らず、中継装置は任意であり、例えば、ハブを用いることもできる。

【0087】
また、上記各実施形態において、メインPC40と外部PC140とネットワークとの接続、メインPC40と中継装置(例えば、ルーター30)との接続、及び中継装置と複数の実験用PC20a~20nとの接続は、それぞれ独立して、有線接続でも無線接続でもよい。

【0088】
また、上記各実施形態では、金属製の給水管14r、14lを用いたが、これに限らず、他の導電性材料から形成された給水管(例えば、樹脂製の給水管に金属メッキを施したものなど)を用いてもよい。但し、こうした給水管は、マウスの噛みつきや引掻きにたいして堅牢であることが好ましい。

【0089】
また、上記各実施形態では、金属板16cを用いたが、この代わりに、任意の導電性材料から形成された床材(板、シート、格子、又はネットなど)を用いてもよい。但し、こうした床材は、マウスの噛みつきや引掻きにたいして堅牢であることが好ましい。

【0090】
また、上記各実施形態において、直流電圧印加部18aは、直流電圧を連続的に給水管14r、14lに印加しても、断続的に印加してもよい。また、直流電圧を断続的に印加する場合には、印加の周期とデューティを可変としてもよい。

【0091】
また、上記各実施形態において、直流電圧印加部18aは、交流電圧印加部に置換されてもよい。この場合、交流電圧印加部18aが出力する交流電圧の周波数は、ハイパスフィルタ15cのカットオフ周波数よりも低く、サイン波電圧印加部15aの出力するサイン波電圧の周波数はカットオフ周波数よりも高く設定される。また、交流電圧印加部18aが出力する交流電圧の周波数は、サイン波電圧印加部15aの出力するサイン波電圧の周波数よりも高くてもよい。この場合、ハイパスフィルタ15cはローパスフィルタに置換される。ローパスフィルタ15cのカットオフ周波数は、交流電圧印加部18aが出力する交流電圧の周波数とサイン波電圧印加部15aの出力するサイン波電圧の周波数との間の周波数に設定される。
また、交流電圧印加部18aは、交流電圧を断続的に出力する構成でもよい。この場合に、交流電圧印加部18aが交流電圧を出力していないタイミングで、電流測定部15bがサイン波電流を測定するようにすれば、サイン波電流への交流電圧の干渉を抑えることができる。
また、ハイパスフィルタ15cは、バンドパスフィルタなどでもよい。

【0092】
また、上記各実施形態において、抵抗R18を可変抵抗素子で構成してもよい。この場合、電気刺激の強度を、マウスの個体(例えば、個体の体重、年齢、健康状態、及び/又は、それまでのテストの成績)に応じて増減してもよい。

【0093】
また、上記各実施形態において、抵抗R18と直流(又は交流)電圧印加部18aの間にフォトリレーなどのフォトカプラを配置してもよい。この場合、フォトカプラの一次側を直流(交流)電圧印加部18aに、二次側を抵抗R18に接続する。なお、二次側に電流・電圧調整用の抵抗R18を配置しても配置しなくてもよい。

【0094】
(実施例)
(実施例1:図形情報の短期記憶に関する実験)
本発明者は、第2の実施形態に係るマウス用学習装置において、8匹の野生型マウスと8匹の遺伝子操作型マウス(cPcdh-α1,12マウス)について見本合わせテスト及び遅延見本合わせテストに係る実験を行った。

【0095】
マウス学習装置は1台のみ用意し、この学習装置で各マウスを実験した。各マウスは12時間明期、12時間暗期(12L:12D)の条件で飼育し、暗期のうちに実験に供した。この暗期は実験者の業務時間に合わせられていた。実験者は、1日の実験終了後から業務時間の終了までにマウス学習装置の実験用PCの電源を切った。この学習装置の実験用PC(ノートパソコン)はメインPC40には接続されていなかった。電気ショック付与部18は、直流電圧印加部18aと、抵抗R18と、を備えていた。直流電圧印加部18aは、実験用PC20a~20nによる制御のもと、数ボルトの直流電圧を印加するものであった。接触検出部15は、サイン波電圧印加部15aと、電流計測部15bと、ハイパスフィルタ15cと、を備えていた。サイン波電圧印加部15aは、振幅0.3V程度、周波数1kHz程度のサイン波の電圧を印加するものであった。実験用PCは、電流計測部15bに接続されており、電流計測部15bでサイン波が計測されたか否かに基づいてマウスが給水管14r,14lに接触したか否かを認識するようプログラムされていた。その他の点については、上述の第2の実施形態及び第2の実施形態で参照する第1の実施形態の記載通りに、準備した。

【0096】
図12に示すように、第1の期間Taにわたって1日1セッションだけ見本合わせテストに係る実験を行った。そして、第1の期間Taの経過後、第2の期間Tbにわたって1日1セッションだけ遅延見本合わせテストに係る実験を行った。1セッションは20回のテストからなる。両方の実験で、見本記号Iaは、共通の記号のペア(三重丸型記号と星型記号)から実験者によりテスト毎に予め選択された。また、選択記号Il,Irのうちいずれを見本記号Iaと同一にするか(即ち、給水管14r及び14lのいずれを正答とするか)も、実験者によりテスト毎に予め選択された。遅延見本合わせテストの遅延時間は20秒であった。

【0097】
図12では、野生型マウスの正答率の平気値と、遺伝子操作型マウスの正答率の平均値とを、経過セッション数(即ち、日数)に対してプロットして示している。図12に示すように、第1の期間Taにおける見本合わせテストに係る実験では、野生型マウスと遺伝子操作型マウスで正答率に殆ど差異がない。しかし、第2の期間Tbにおける遅延見本合わせテストに係る実験では、遺伝子操作型マウスの正答率は、野生型マウスに比べて低い。よって、遺伝子操作型マウスにおける図形情報の短期記憶に異常が生じていることが予想される。

【0098】
(実施例2:聴覚と図形の連想記憶に関する実験)
本発明者は、第2の実施形態に係るマウス用学習装置において、6匹の野生型マウスと6匹の遺伝子操作型マウス(cPcdh-α1,12マウス)について視覚依存タスクテスト及び連想依存タスクテストに係る実験を行った。マウス学習装置の設定は実施例1と同様である。

【0099】
図13に示すように、第1の期間Taにわたって1日1セッションだけ視覚依存タスクテストに係る実験を行った。そして、第1の期間Taの経過後、第2の期間Tbにわたって1日1セッションだけ連想依存タスクテストに係る実験を行った。1セッションは20回のテストからなる。

【0100】
視覚依存タスクテストに係る実験では、見本記号1aは、共通の記号のペア(三重丸型記号と星型記号)から実験者によりテスト毎に予め選択された。また、三重丸型記号をマウスに提示する際には猫の鳴き声をながし、星型記号をマウスに提示する際にはマウスの鳴き声をながした。さらに、選択記号Il,Irのうちいずれを見本記号Iaと同一にするかも、実験者によりテスト毎に予め選択された。

【0101】
連想依存タスクテストに係る実験では、視覚依存タスクテストに係る実験でマウスに学習させた猫の鳴き声又はマウスの鳴き声のみをマウスに提示した後に、マウスがその鳴き声に対応する記号が表示された側にある給水管を選択できるか否かを調べた。いずれの声を流すか及び選択記号Il,Irのうちいずれを見本記号Iaと同一にするかは、実験者によりテスト毎に予め選択された。

【0102】
図13では、野生型マウスの正答率の平均値と、遺伝子操作型マウスの正答率の平均値とを、経過セッション数(即ち、日数)に対してプロットして示している。図13に示すように、第1の期間Taにおける視覚依存タスクテストに係る実験では、野生型マウスと遺伝子操作型マウスで正答率に殆ど差異がない。しかし、第2の期間Tbにおける連想依存タスクテストに係る実験では、遺伝子操作型マウスの正答率は、野生型マウスに比べて低い。よって、遺伝子操作型マウスにおける聴覚と図形の連想記憶に異常が生じていることが予想される。

【0103】
(実施例3:マウスの学習能力に関する実験)
本発明者は、第2の実施形態に係るマウス用学習装置において、6匹の野生型マウスについて、見本合わせテストに係る実験、遅延見本合わせテストに係る実験、遅延任意見本合わせテストに係る実験を順次行った。マウス学習装置の設定は実施例1と同様である。

【0104】
図14に示すように、第1の期間T1にわたって1日1セッションだけ見本合わせテストに係る実験を行い、第1の期間T1の経過後、第2の期間T2にわたって1日1セッションだけ遅延見本合わせテストに係る実験を行い、第2の期間T2の経過後、第3の期間T3にわたって1日1セッションだけ遅延任意見本合わせテストに係る実験を行った。第3の期間T3においては、11日間にわたる実験が行われない実験休止期間T4が設定された。1セッションは20回のテストからなる。

【0105】
見本合わせテストに係る実験では、見本記号1aは、共通の記号のペア(三重丸型記号と星型記号)から実験者によりテスト毎に予め選択された。また、選択記号Il,Irのうちいずれを見本記号Iaと同一にするかも、実験者によりテスト毎に予め選択された。

【0106】
遅延見本合わせテストに係る実験では、見本記号1aは、最初の26日は三重丸型記号と星型記号のペアから、最後の4日は三重丸型記号とスペードのペアから、実験者によりテスト毎に予め選択された。また、選択記号Il,Irのうちいずれを見本記号Iaと同一にするかも、実験者によりテスト毎に予め選択された。さらに、遅延時間は、最初の2日間は、5秒、次の2日間は、10秒、最後の26日間は、20秒に設定された。

【0107】
遅延任意見本合わせテストに係る実験では、見本記号1aは、テスト毎に任意のアルファベットの新しいペアから実験者により予め選択された。また、選択記号Il,Irのうちいずれを見本記号Iaと同一にするかも、実験者によりテスト毎に予め選択された。さらに、遅延時間は20秒に設定された。

【0108】
図14では、個々の野生型マウスの正答率を経過セッション数(即ち、日数)に対してプロットして示している。図14に示すように、本実験によれば、見本合わせテストに係る実験における正答率が80%程度まで上昇するのに1~2か月の訓練期間が必要であることがわかる。また、遅延見本合わせテストに係る実験に移行した後であっても、殆ど正答率は低下しない。さらに、遅延任意見本合わせテストに係る実験に移行した後も殆ど正答率は低下しない。なお、第3の期間T3における実験休止期間T4の後も殆ど正答率は低下しない。この実験によりマウスの能力が向上していることがわかる。

【0109】
(実施例4:第1及び第2の実施形態における見本合わせテストに係る実験)
本発明者は、第1及び第2の実施形態に係るマウス用学習装置において野生型マウスについて1日1セッションだけ見本合わせテストに係る実験を行った。1セッションは20回のテストからなる。第1の実施形態に係るマウス学習装置での実験では、12匹のマウスを、第2の実施形態に係るマウス学習装置での実験では、6匹のマウスを用いた。実験に用いた第2の実施形態に係るマウス学習装置の設定は実施例1と同様である。

【0110】
第1の実施形態に係るマウス学習装置は1台のみ用意し、この学習装置で各マウスを実験した。実施例1と同様に、各マウスは12時間明期、12時間暗期(12L:12D)の条件で飼育し、暗期のうちに実験に供した。この学習装置の実験用PC(ノートパソコン)はメインPC40(ノートパソコン)にルータ30を介して接続されていた。実験者は、1日の実験終了後から業務時間の終了までにメインPC40の電源を切った。電気ショック付与部18は、直流電圧供給部18aと、抵抗R18と、を備えていた。直流電圧供給部18aは、実験用PC20a~20nによる制御のもと、数ボルトの直流電流を流すものであった。接触検出部15は、サイン波供給部15aと、電流計測部15bと、ハイパスフィルタ15cと、を備えていた。サイン波供給部15aは、振幅0.3V程度、周波数1kHz程度のサイン波の電流を供給するものであった。実験用PCは、電流計測部15bに接続されており、電流計測部15bでサイン波が計測されたか否かに基づいてマウスが給水管14r,14lに接触したか否かを認識するようプログラムされていた。その他の点については、上述の第1の実施形態の記載通りに、準備した。

【0111】
第1及び第2の実施形態に係るマウス学習装置での見本合わせテストに係る実験では、見本記号1aは、共通の記号のペア(三重丸型記号と星型記号)から実験者によりテスト毎に予め選択された。また、選択記号Il,Irのうちいずれを見本記号Iaと同一にするかも、実験者によりテスト毎に予め選択された。

【0112】
図15では、野生型マウスの正答率の平均値と、遺伝子操作型マウスの正答率の平均値とを、経過セッション数(即ち、日数)に対してプロットして示している。図15に示すように、第1の実施形態に係るマウス用学習装置を利用した実験では、6日目で正答率が80%に近づくのに対して、第2の実施形態に係るマウス用学習装置を利用した実験では6日目で正答率が55%程度、10日目でも正答率が60%程度である。この実験により、第2の実施形態に比べて第1の実施形態に係るマウス用学習装置を利用した方がマウスの学習速度は速いことがわかる。

【0113】
以上、説明した各実施形態によれば、一例として以下の技術的思想が開示される。

【0114】
[付記]
[付記1]
マウスに視認可能に設けられるディスプレイと、
マウスに報酬又は罰を与える第1及び第2の賞罰付与部と、
前記各賞罰付与部にマウスが接近又は接触したことを検出するマウス検出部と、
音声を発するスピーカーと、
見本合わせテスト、遅延見本合わせテスト、視覚依存タスクテスト及び記憶依存タスクテストを実行する制御部と、を備え、
前記見本合わせテストは、
前記ディスプレイを通じて見本記号を表示する見本記号表示工程と、
前記ディスプレイを通じて、前記見本記号と同一種類の記号である第1の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の一方の賞罰付与部に対応する位置に表示し、前記見本記号と異なる種類の記号である第2の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の他方の賞罰付与部に対応する位置に表示する選択記号表示工程と、
前記マウス検出部を通じて前記一方の賞罰付与部にマウスが接近又は接触した旨検出したときには前記一方の賞罰付与部を通じて前記マウスに報酬を与え、前記他方の賞罰付与部にマウスが接近又は接触した旨検出したときには前記他方の賞罰付与部を通じて前記マウスに罰を与える賞罰付与工程と、を備え、
前記遅延見本合わせテストは、
前記見本記号表示工程と、
前記見本記号の表示を消去した後に予め設定される遅延時間だけ待つ遅延工程と、
前記遅延工程を経て開始される前記選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備え、
前記視覚依存タスクテストは、
前記見本記号表示工程と、
前記見本記号を表示する際、前記スピーカーを通じて前記見本記号に対応づけられた音声を発生させる音声発生工程と、
前記選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備え、
前記記憶依存タスクテストは、
前記スピーカーを通じて、前記視覚依存タスクテストの前記音声発生工程で用いた音声のいずれかを発生させる別の音声発生工程と、
前記ディスプレイを通じて、前記別の音声発生工程で発生させた音声に対応する第1の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の一方の賞罰付与部に対応する位置に表示し、前記第1の選択記号と異なる種類の記号である第2の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の他方の賞罰付与部に対応する位置に表示する別の選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備える、
ことを特徴とするマウス用学習装置。

【0115】
[付記2]
マウスを収容する飼育ケージをさらに備える、
ことを特徴とする付記1に記載のマウス用学習装置。

【0116】
[付記3]
前記飼育ケージは、マウスが待機する待機エリアと前記第1及び第2の賞罰付与部が設けられる応答エリアとを有し、
前記マウス用学習装置は、前記第1及び第2の賞罰付与部又は前記応答エリアに敷かれた金属板に電圧を印加することで前記マウスが前記応答エリアに進入することを制限し、前記第1及び第2の賞罰付与部に前記電圧を印加しないことで前記マウスが前記応答エリアに進入することを許可する電気ショック付与部をさらに備える、
ことを特徴とする付記2に記載のマウス用学習装置。

【0117】
[付記4]
前記制御部は、
前記見本記号表示工程においては前記電気ショック付与部を通じてマウスが前記応答エリアに進入することを制限し、
前記選択記号表示工程においては前記電気ショック付与部を通じてマウスが前記応答エリアに進入することを許可する、
ことを特徴とする付記3に記載のマウス用学習装置。

【0118】
[付記5]
前記制御部は遅延任意見本合わせテストを行い、
前記遅延任意見本合わせテストは、
前記見本合わせテスト及び前記遅延見本合わせテストにおいて表示された前記見本記号と異なる記号を前記見本記号として前記ディスプレイに表示する前記見本記号表示工程と、
前記選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備える、
ことを特徴とする付記1から4の何れか1つに記載のマウス用学習装置。

【0119】
[付記6]
前記制御部は、第1の期間にわたって1日に第1の設定回数だけ前記見本合わせテストを行い、前記第1の期間の経過後、第2の期間にわたって1日に第2の設定回数だけ前記遅延見本合わせテストを行い、前記第2の期間の経過後、第3の期間にわたって1日に第3の設定回数だけ前記遅延任意見本合わせテストを行う、
ことを特徴とする付記5に記載のマウス用学習装置。

【0120】
[付記7]
前記制御部は、第4の期間にわたって1日に第4の設定回数だけ前記視覚依存タスクテストを行い、前記第4の期間の経過後、第5の期間にわたって1日に第5の設定回数だけ前記記憶依存タスクテストを行う、
ことを特徴とする付記1から6の何れか1つに記載のマウス用学習装置。


【0121】
[付記8]
付記1から7の何れか1つに記載のマウス用学習装置と、
ネットワークに接続可能であって、前記マウス用学習装置の前記制御部と通信可能なメインコンピューターと、を備え、
前記メインコンピューターは、
前記マウス用学習装置において前記各テストが行われる期間においては前記制御部との通信を遮断し、
前記マウス用学習装置において前記各テストが行われない期間においては前記制御部との通信を可能とする、
ことを特徴とするマウス用学習システム。

【0122】
[付記9]
前記ネットワークを介して前記メインコンピューター又は前記制御部を遠隔操作する外部コンピューターを備える、
ことを特徴とする付記8に記載のマウス用学習システム。

【0123】
[付記10]
コンピューターに、見本合わせテスト、遅延見本合わせテスト、視覚依存タスクテスト、及び記憶依存タスクテストからなる群より選択される少なくとも1つを実行させるマウス用学習プログラムであって、
前記見本合わせテストは、
ディスプレイを通じて見本記号を表示する見本記号表示工程と、
前記ディスプレイを通じて、前記見本記号と同一種類の記号である第1の選択記号を第1又は第2の賞罰付与部の一方の賞罰付与部に対応する位置に表示し、前記見本記号と異なる種類の記号である第2の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の他方の賞罰付与部に対応する位置に表示する選択記号表示工程と、
マウス検出部を通じて前記一方の賞罰付与部にマウスが接近又は接触した旨検出したときには前記一方の賞罰付与部を通じて前記マウスに報酬を与え、前記他方の賞罰付与部にマウスが接近又は接触した旨検出したときには前記他方の賞罰付与部を通じて前記マウスに罰を与える賞罰付与工程と、を備え、
前記遅延見本合わせテストは、
前記見本記号表示工程と、
前記見本記号の表示を消去した後に予め設定される遅延時間だけ待つ遅延工程と、
前記遅延工程を経て開始される前記選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備え、
前記視覚依存タスクテストは、
前記見本記号表示工程と、
前記見本記号を表示する際、スピーカーを通じて前記見本記号に対応づけられた音声を発生させる音声発生工程と、
前記選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備え、
前記記憶依存タスクテストは、
前記スピーカーを通じて、前記視覚依存タスクテストの前記音声発生工程で用いた音声のいずれかを発生させる別の音声発生工程と、
前記ディスプレイを通じて、前記別の音声発生工程で発生させた音声に対応する第1の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の一方の賞罰付与部に対応する位置に表示し、前記第1の選択記号と異なる種類の記号である第2の選択記号を前記第1又は第2の賞罰付与部の他方の賞罰付与部に対応する位置に表示する別の選択記号表示工程と、
前記賞罰付与工程と、を備える、
ことを特徴とするマウス用学習プログラム。

【0124】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。

【0125】
本出願は、2017年2月24日に出願された、日本国特許出願2017-034171号の明細書、特許請求の範囲、図面全体を参照して取り込むものとする。
【符号の説明】
【0126】
1 マウス用学習システム
10a~10n マウス用学習装置
11a~11n 実験ユニット
12 ディスプレイ装置
12a 画面
12c 中央領域
12l 左側領域
12r 右側領域
13 給水ポンプ
14l,14r 給水管
15 接触検出部
15a サイン波電圧印加部
15b 電流計測部
15c ハイパスフィルタ
16,116 ケージ
16a 応答エリア
16b 待機エリア
16c 金属板
17 シェルター
18 電気ショック付与部
18a 直流電圧印加部
19 スピーカー
20a~20n 実験用PC
30 ルータ
40 メインPC
116a 待機空間
118 ゲート
140 外部PC
Ia 見本記号
Ia1 第1見本記号
Ia2 第2見本記号
Il,Ir 選択記号
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17
【図19】
18
【図20】
19
【図21】
20
【図22】
21
【図23】
22
【図24】
23
【図25】
24