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明細書 :推定装置、推定方法及びプログラム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B1)
特許番号 特許第6737480号 (P6737480)
登録日 令和2年7月20日(2020.7.20)
発行日 令和2年8月12日(2020.8.12)
発明の名称または考案の名称 推定装置、推定方法及びプログラム
国際特許分類 H04L  27/00        (2006.01)
G01S  13/28        (2006.01)
FI H04L 27/00 C
G01S 13/28 210
請求項の数または発明の数 6
全頁数 20
出願番号 特願2019-204327 (P2019-204327)
出願日 令和元年11月11日(2019.11.11)
審査請求日 令和2年2月27日(2020.2.27)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】598015084
【氏名又は名称】学校法人福岡大学
【識別番号】393031586
【氏名又は名称】株式会社国際電気通信基礎技術研究所
発明者または考案者 【氏名】香田 徹
【氏名】大橋 正良
早期審査対象出願または早期審理対象出願 早期審査対象出願
個別代理人の代理人 【識別番号】100136180、【弁理士】、【氏名又は名称】羽立 章二
審査官 【審査官】吉江 一明
参考文献・文献 特開2018-174381(JP,A)
国際公開第2019/142372(WO,A1)
A.N.Akansu et al.,Orthogonal transmultiplexers in communication: a review,IEEE Transactions on Signal Processing,IEEE,1998年 4月,Volume:46, Issue:4,pp.979-995
調査した分野 H04L 27/00
G01S 13/28
IEEE Xplore
要約 【課題】 本願発明は、遅延時間td及びドップラーシフトfDを推定することができ、さらに、チャネル推定を実現する信号処理システム等を提案する。
【解決手段】 時間位相符号及び周波数位相符号を用いた推定システムは、DFT modulated delay及びIDFT modulated delayを利用するものであり、周波数シフト推定のTD-TMUXと時間シフト推定のFD-TMUXのツイン型である。特に、DFT-modulated delay及びIDFT-modulated delayの表現を利用することで、時間シフト及び周波数シフトの推定問題を、実部最大となるDFT、IDFT成分番号の探索に帰着させることができる。式表現、filter実現を含めて、TD,FDで完全対称が成立する。
【選択図】図7
特許請求の範囲 【請求項1】
周波数シフト及び時間シフトを推定する推定装置であって、
前記推定装置は、
TD受信信号を用いて前記周波数シフトの推定値を得るTD推定部と、
FD受信信号を用いて前記時間シフトの推定値を得るFD推定部を備え、
前記TD推定部は、前記FD推定部が推定した前記時間シフトの推定値を用いてTD受信信号と複数のTD推定信号との相関を計算して前記周波数シフトの推定値を得、
前記FD推定部は、前記TD推定部が推定した前記周波数シフトの推定値を用いてFD受信信号と複数のFD推定信号との相関を計算して前記時間シフトの推定値を得、
前記FD推定部及び前記TD推定部は、以前に推定された前記時間シフト及び/又は前記周波数シフトの推定値に応じて可変とするmodulated delayを用いて前記相関を計算する、推定装置。
【請求項2】
前記TD推定部が用いるmodulated delayは、前記FD推定部が用いるmodulated delayと双対である、請求項1記載の推定装置。
【請求項3】
前記TD推定部が用いるmodulated delayは、DFT modulated delayであり、以前に推定された前記周波数シフトの推定値に応じて可変であり、
前記FD推定部が用いるmodulated delayは、IDFT modulated delayであり、以前に推定された前記時間シフトの推定値に応じて可変である、請求項1又は2記載の推定装置。
【請求項4】
前記TD推定部及び前記FD推定部が用いるmodulated delayは、それぞれ、前記周波数シフトの推定値lμ,ρ'及び前記時間シフトの推定値kσ,ρに対してza3-1及びza4-1である、請求項3記載の推定装置。ただし、WL=e-j2πs/L、a(3)(lμ,ρ')=ν0(lμ)+(p'N'+ρ')M'、ν0(lμ)=lμ-lD、(4)(kσ,ρ)=τ0(kσ)+(pN+ρ)M+D、τ0(kσ)=kσ-kdである。
【数1】
JP0006737480B1_000015t.gif

【請求項5】
周波数シフト及び時間シフトを推定する推定装置における推定方法であって、
前記推定装置は、
TD受信信号を用いて前記周波数シフトの推定値を得るTD推定部と、
FD受信信号を用いて前記時間シフトの推定値を得るFD推定部を備え、
前記TD推定部は、前記FD推定部が推定した前記時間シフトの推定値を用いてTD受信信号と複数のTD推定信号との相関を計算して前記周波数シフトの推定値を得、
前記FD推定部は、前記TD推定部が推定した前記周波数シフトの推定値を用いてFD受信信号と複数のFD推定信号との相関を計算して前記時間シフトの推定値を得、
前記FD推定部及び前記TD推定部が、以前に推定された前記時間シフト及び/又は前記周波数シフトの推定値に応じて可変とするmodulated delayを用いて前記相関を計算するステップを含む推定方法。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1から4のいずれかに記載の推定装置として機能させるためのプログラム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本願発明は、推定装置、推定方法及びプログラムに関し、特に、周波数シフト及び時間シフトを推定する推定装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
レーダによるエコー信号から時間シフト(delay)tdと周波数シフト(Doppler shift)fDを求める測距問題には、二つの課題が潜む。すなわち、2個の未知数問題を1個の観測値から求解すること、そして、信号の時間シフトと周波数シフトの非可換性に伴う位相歪(Phase Distortion:PD)である。
【0003】
例えば特許文献1及び特許文献2などにあるように、発明者は、時間シフトと周波数シフトの存在範囲にfreeでかつ高精度測距可能とするため、時間領域(TD)・周波数領域(FD)の位相符号(phase code:PC)で変調した広帯域信号(Signatureと呼ぶ)をレーダ発射信号とし、受信側ではエコー信号と推定テンプレート信号間のTD尤度関数(すなわちCross-Correlation Function:CCF)群で周波数シフトの最尤値を、エコー信号と推定テンプレート信号をフーリエ変換したものとの間のFD尤度関数群で時間シフトの最尤値をそれぞれ求めるパラメータ推定法を提案した。
【0004】
TMUX(Transmultiplexer)は、1970年代に、電話システムのTDM-FDMコンバータとして提案された。例えば、サブバンドコーディングは、multirate DSP(MR-DSP)の原型である。離散時間マルチレート信号処理理論は、サブバンドコーディングのQuadrature Mirror Filter Bank(QMFB)の信号完全復元条件(perfect reconstruction:PR)やTMUXにおけるcross-talk-free条件等の直交条件を明らかにした。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
レーダ問題の解決は通信の同期法の解決に直結する。レーダの研究開発は、近年、急速に発展しているが、時間シフト及び周波数シフトを推定するレーダ問題の解決には至っていない。その理由は、計算複雑度が、対象サイズの2乗となることにある。発明者は、2変数の未知問題を、1変数の2個の未知問題に帰着することで、この点を緩和した。
【0006】
通信と信号処理とは電気電子工学における相補関係にあり、TDMA、FDMA、CDMAの通信方式はデジタル信号処理技術に支えられてきた。
【0007】
現在、周波数有効資源のための各種多重化法では、送受信フィルタ間の直交関係重視の設計に重点が置かれている。例えばOFDMなどでは、キャリア同期やタイミング同期が最大の課題である。OFDMなどでは、信号の直交条件(Nyquist条件)や信号の相互相関関数(Ambiguity function:AF)の2変数である時間シフトと周波数シフトが同時零となる信号やPRを重視した急峻なフィルタ設計が中心である。
【0008】
離散時間マルチレート信号処理理論は、通信の同期が確立している、あるいはチャネル特性は一定遅延という前提で導出されている。現在、TMUXの設計は、通信の同期が確立している、あるいは時間オフセットや周波数オフセットがないという前提で論じられている。例えば、サブバンドコーディングによる信号のPR条件とTMUXのクロストークフリー条件との双対性が確立した後、TMUXを基礎とするMR-DSPが発展している(例えば、非特許文献1など参照)。しかしながら、一定の遅延は仮定するが、周波数シフトの推定は試みられていない。
【0009】
さらに、チャネルの減衰特性は、その平均的な振舞の把握に重点が置かれている。単一ターゲットの仮定の下でエコー信号との相関を利用したチャネルの減衰特性の推定法の試みは少ない。
【0010】
そこで、本願発明は、時間シフト及び周波数シフトを高効率で推定するTMUXなどを実現することができる推定装置等を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願発明の第1の観点は、周波数シフト及び時間シフトを推定する推定装置であって、前記推定装置は、TD受信信号を用いて前記周波数シフトの推定値を得るTD推定部と、FD受信信号を用いて前記時間シフトの推定値を得るFD推定部を備え、前記TD推定部は、前記FD推定部が推定した前記時間シフトの推定値を用いてTD受信信号と複数のTD推定信号との相関を計算して前記周波数シフトの推定値を得、前記FD推定部は、前記TD推定部が推定した前記周波数シフトの推定値を用いてFD受信信号と複数のFD推定信号との相関を計算して前記時間シフトの推定値を得、前記FD推定部及び前記TD推定部は、以前に推定された前記時間シフト及び/又は前記周波数シフトの推定値に応じて可変とするmodulated delayを用いて前記相関を計算する。
【0012】
本願発明の第2の観点は、第1の観点の推定装置であって、前記TD推定部が用いるmodulated delayは、前記FD推定部が用いるmodulated delayと双対である。
【0013】
本願発明の第3の観点は、第1又は第2の観点の推定装置であって、前記TD推定部が用いるmodulated delayは、DFT modulated delayであり、以前に推定された前記周波数シフトの推定値に応じて可変であり、前記FD推定部が用いるmodulated delayは、IDFT modulated delayであり、以前に推定された前記時間シフトの推定値に応じて可変である。
【0014】
本願発明の第4の観点は、第3の観点の推定装置であって、前記TD推定部及び前記FD推定部が用いるmodulated delayは、それぞれ、前記周波数シフトの推定値lμ,ρ'及び前記時間シフトの推定値kσ,ρに対してza3-1及びza4-1である。ただし、WL=e-j2πs/L、a(3)(lμ,ρ')=ν0(lμ)+(p'N'+ρ')M'、ν0(lμ)=lμ-lD、(4)(kσ,ρ)=τ0(kσ)+(pN+ρ)M+D、τ0(kσ)=kσ-kdである。
【0015】
本願発明の第5の観点は、周波数シフト及び時間シフトを推定する推定装置における推定方法であって、前記推定装置は、TD受信信号を用いて前記周波数シフトの推定値を得るTD推定部と、FD受信信号を用いて前記時間シフトの推定値を得るFD推定部を備え、前記TD推定部は、前記FD推定部が推定した前記時間シフトの推定値を用いてTD受信信号と複数のTD推定信号との相関を計算して前記周波数シフトの推定値を得、前記FD推定部は、前記TD推定部が推定した前記周波数シフトの推定値を用いてFD受信信号と複数のFD推定信号との相関を計算して前記時間シフトの推定値を得、前記FD推定部及び前記TD推定部が、以前に推定された前記時間シフト及び/又は前記周波数シフトの推定値に応じて可変とするmodulated delayを用いて前記相関を計算するステップを含む。
【0016】
本願発明の第6の観点は、コンピュータを、第1から第4のいずれかの観点の推定装置として機能させるためのプログラムである。
【0017】
【数1】
JP0006737480B1_000002t.gif

【発明の効果】
【0018】
本願発明の各観点によれば、modulated delayを利用した双対のTMUXなどを実現して、時間シフト及び周波数シフトを高効率で推定することが可能になる。さらに、チャネルの減衰定数をも推定することができる。
【0019】
特に、本願発明の第4の観点にあるように、a(3)及びa(4)をCCF実部が最大になるように可変にすることにより、前者はDFTのシフト量を示す周波数成分番号を、後者はIDFTのシフト量を示す時間成分番号を探索していることになる。すなわち、DFT-modulated delay及びIDFT-modulated delayの表現を利用することで時間シフト及び周波数シフトの推定問題を、実部最大となるDFT、IDFT成分番号の探索に帰着させることができる。式表現、filter実現を含めて、TD,FDで完全対称が成立する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本願発明の実施の形態に係る信号処理システム1の(a)構成の一例を示すブロック図及び(b)動作の一例を示すフロー図である。
【図2】(a)位相歪と、多重化通信方式である(b)時間分割、(c)周波数分割及び(d)時間・周波数分割を示す図である。
【図3】(a)オーバーサンプリングファクタのSFBと、(b)相関関数を実現するAFBを示す図である。
【図4】図1(a)のTD-AFBとFD-AFBの間で行うパラメータ更新を示す図である。
【図5】SFBを示す他の図である。
【図6】AFBを示す他の図である。
【図7】TD-AFBとFD-AFBの間で行うパラメータ更新を示す他の図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、図面を参照して、本願発明の実施例について説明する。なお、本願発明は、この実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0022】
図7は、本願発明の実施の形態に係る推定システム1の(a)構成の一例を示すブロック図及び(b)動作の一例を示すフロー図である。図1を参照して、本願発明の実施の形態に係る推定システムの構成及び動作の例を説明する。
【実施例】
【0023】
図1(a)を参照して、推定システム1は、送信信号を送信する送信部7と、送信信号を受信する受信部9を備える。時間領域部3における送信部7と受信部9の組み合わせでは、時間領域(TD)の処理を行って周波数シフトfDの最尤推定値を得る。周波数領域部5における送信部7と受信部9の組み合わせでは、周波数領域(FD)の処理を行って時間シフトtdの最尤推定値を得る。
【実施例】
【0024】
時間領域部3において、送信部7は、TD変調部11と、TD送信遅延演算子部13を備える。TD変調部11は、時間領域の位相符号(Phase Code:PC)で変調する。TD送信遅延演算子部13は、後に具体的に説明するz3,q'-1をDFT-modulated delayとする。TD変調部11及びTD送信遅延演算子部13は、情報データ{dq,q'q=0P-1を埋め込んだ、基底帯域の複素信号TD-CE(complex envelope) ψ[k](本願請求項の「TD送信信号」の一例)を生成する。
【実施例】
【0025】
時間領域部3において、受信部9は、TD乗算部17と、TD受信遅延演算子部19と、TD尤度推定部21を備える(TD乗算部17とTD受信遅延演算子部19とTD尤度推定部21を併せたものが、本願請求項の「TD推定部」の一例である。)。受信TD-CE(本願請求項の「TD受信信号」の一例)は、チャネル部15を経由してTD-CEを受信したものである。TD乗算部17は、受信TD-CEに対して、以前に推定された周波数シフト及び時間シフトの最尤推定値を利用して得られた回転因子を乗算する。TD受信遅延演算子部19は、後に具体的に説明するza3-1をDFT-modulated delayとする。za3-1は、以前に推定された周波数シフトの最尤推定値を用いて計算される(za3-1が、本願請求項の「TD推定部が用いるmodulated delay」の一例である)。TD尤度推定部21は、TD推定テンプレート信号との間のTD尤度関数群で周波数シフトの最尤推定値を得る。
【実施例】
【0026】
周波数領域部5において、送信部7は、FD変調部23と、FD送信遅延演算子部25を備える。FD変調部23は、周波数領域の位相符号で変調する。FD送信遅延演算子部25は、後に具体的に説明するz4,q-1をIDFT-modulated delayとする。FD変調部23及びFD送信遅延演算子部25は、情報データ{dq,q'q'=0P'-1を埋め込んだ、基底帯域の複素信号FD-CE Ψ[l](本願請求項の「FD送信信号」の一例)を生成する。
【実施例】
【0027】
周波数領域部5において、受信部9は、FD乗算部29と、FD受信遅延演算子部31と、FD尤度推定部33を備える(FD乗算部29とFD受信遅延演算子部31とFD尤度推定部33を併せたものが、本願請求項の「FD推定部」の一例である。)。受信FD-CE(本願請求項の「FD受信信号」の一例)は、チャネル部27を経由してFD-CEを受信したものである。FD乗算部29は、受信FD-CEに対して、以前に推定された周波数シフト及び時間シフトの最尤推定値を利用して得られた回転因子を乗算する。FD受信遅延演算子部31は、後に具体的に説明するza4-1をIDFT-modulated delayとする。za4-1は、以前に推定された時間シフトの最尤推定値を用いて計算される(za4-1が、本願請求項の「FD推定部が用いるmodulated delay」の一例である)。FD尤度推定部33は、FD推定テンプレート信号との間のFD尤度関数群で時間シフトの最尤推定値を得る。
【実施例】
【0028】
受信部9において、時間領域部3における周波数シフトの最尤推定値と周波数領域部5における時間シフトの最尤推定値は、交換及び更新される。最尤推定値の交換及び更新は、それぞれ、受信CEのTD/FD推定テンプレート信号への直交射影及びtype-3/type-4 CCFによる交互直交射影(Alternative Projection:AP)で実行する。
【実施例】
【0029】
ここで、図1(a)において、受信部9では、受信TD-CE及び受信FD-CEを利用して処理を行っている。FD-CEは、TD-CEをフーリエ変換したものである。同様に、TD-CEは、FD-CEを逆フーリエ変換したものである。そのため、図1(a)にあるように、送信部7がTD-CE及びFD-CEを生成して、チャネルを経由して受信部9が受信TD-CE及び受信FD-CEを利用して処理を行ってもよい。また、送信部7がTD-CEを生成してチャネルを経由して受信部9が受信TD-CEを得、そのフーリエ変換を利用して受信FD-CEを得て処理を行ってもよい。同様に、送信部7がFD-CEを生成してチャネルを経由して受信部9が受信FD-CEを得、その逆フーリエ変換を利用して受信TD-CEを得て処理を行ってもよい。
【実施例】
【0030】
送信部7及び受信部9は、それぞれ、各部を個々の装置として実現してもよく、一部又は全部をまとめた装置として実現してもよい。送信部7及び受信部9が備える各部の処理は、通常のアンテナ等の通信装置や、コンピュータやソフトウエアを使用して実現することができる。また、各部の一部又は全部について、専用の処理装置によって実現してもよい。
【実施例】
【0031】
図1(a)では、TD送信遅延演算子部13及びTD受信遅延演算子部19並びにFD送信遅延演算子部25及びFD受信遅延演算子部31において、DFT-/IDFT-modulated delayを利用して処理を行う。これにより、双対のTMUXを実現することができる。
【実施例】
【0032】
図1(b)を参照して、推定システム1の動作の一例を説明する。送信部7は、送信信号を生成して送信する(ステップST1)。送信信号は、TD-CE及びFD-CEの少なくとも一方を利用して生成される。受信部9は、チャネルを経由して送信信号を受信して受信信号を得る(ステップST2)。受信部9は、受信信号から、受信TD-CE及び受信FD-CEを得る。
【実施例】
【0033】
受信部9は、時間領域部3における周波数シフトの最尤推定値と周波数領域部5における時間シフトの最尤推定値を、交換及び更新して繰り返し計算する(ステップST3)。受信部9は、例えばステップ数が所定の回数となったり、今回の推定値と直前の推定値との差が充分に小さくなったりすると、繰り返す必要がないとして、得られた最尤推定値を推定結果とする。後に説明するように、周波数シフト及び時間シフトの最尤推定値を用いてチャネルの減衰定数Aeを計算する(ステップST4)。
【実施例】
【0034】
本願発明の理論的な背景について、数式を使用して説明する。
【実施例】
【0035】
伝搬路の時間シフト(time shift)τ、周波数シフト(frequency shift)νは、複素数値関数のシフト量である。後述のシフト演算子の順番で、図2(a)の位相歪(Phase Distortion:PD)e-j2πτνが発生する。これは、Weyl-Heisenberg Group(WHG)と密接な関係がある。両シフトの順番は、単なる初期位相の問題に見える。しかしながら、周波数資源有効利用のため図2(b)の時間分割、(c)の周波数分割、(d)の時間・周波数分割(or Gabor division)などの多重化通信方式では、時間シフトと周波数シフトにより信号の無重畳重ね合わせ(nonoverlapping superposition:NOS)を行うので、時間シフト及び周波数が位相関数e-j2πτνに現れる。PDの群論的性質に基づく正確なキャンセルアウト計算が重要である。図2(b)の縦線及び細線並びに図2(c)の横線及び細線は、情報データの時間幅Ts、帯域幅Fs、チップパルス時間幅Tc=Ts/N、帯域幅Fc=Fs/(N')の区切りである。
【実施例】
【0036】
最初に、準備のため、いくつかの重要な記号を導入する。
【実施例】
【0037】
式(1)及び式(2)は、それぞれ、波形z(t)の時間シフト(delay)td、周波数シフト(Doppler shift)fDのエコー信号とそのフーリエ変換(Fourier transform:FT):Re(f;td,fD)である。これらには、(td,fD)に関する対称性がない。
【実施例】
【0038】
式(3)は、少し工夫した式である。式(3)は、式(4)及び式(5)を与える。ここで、式(4)は、TD関数z(t)、FD関数Z(f)に対する(td,fD)の対称的時間・周波数シフト演算子の定義(図2(a)のTτ,νx(t))である。式(5)は、自明な関係式である。
【実施例】
【0039】
指数関数の肩部の項-td/2、-fD/2は、後述のone-parameterの式と対比すると単なるオフセットの違いである。これらは、時間・周波数シフトの順番を無効化し、二つのシフトの痕跡として信号のNOSで重要な役割を果たす。
【実施例】
【0040】
【数2】
JP0006737480B1_000003t.gif
【実施例】
【0041】
式(6)は、連続時間変数と離散時間変数の対応を示す。ただし、Δt、Δfは、それぞれ、TD、FD信号のサンプリング間隔である。さらに、チップパルスは、正の実数s>0を用いて式(7)とする。式(8)は、L点回転因子(L-point twiddle factor)である。式(9)にあるように、TD、FDの対称時間・周波数シフト演算子の離散版が定義される。明らかに、式(10)の関係式が成立する。ただし、式(11)にあるように、Fd[・]及びF-1,d[・]は、それぞれ、L点DFT及びIDFTである。
【実施例】
【0042】
【数3】
JP0006737480B1_000004t.gif
【実施例】
【0043】
以下、対称的TD信号とFD信号を並行して議論する。式(12)は、kd及びlDである。伝搬路のtd(kd)やfD(lD)の存在範囲は、時間Ts、帯域Fsの単位でtd∈[0,PTs]、fD∈[-(P'Fs)/2,(P'Fs)/2]とする。
【実施例】
【0044】
[0,PTs]×[-(P'Fs)/2,(P'Fs)/2]のTFP(Time-Frequency Plane)上の(kd,lD)の高精度推定のため、式(13)のTD-signature v[k;Χ]及び式(14)のV[l;Χ](Χ=(X,X'))には、それぞれ、式(15)の、type-3 TDテンプレートum'(3)[k;X],0≦m'≦N'-1、及び、type-4 FD-テンプレートUm(4)[l;X'],0≦m≦N-1が埋め込まれている。TD-signature v[k;Χ]及びV[l;Χ](X=(X,X'))は、時間Tc、帯域Fcのガウスチップ(Gaussian chip)g(t)を時間・周波数シフトしたガボール関数g(t-mTc)ej2πm'Fc(t-mTc)をNOSしたものである。
【実施例】
【0045】
ただし、サポート長Lの因果的離散時間プロトタイプフィルタの実現のため、g(t)をΔtで標本化した区間[-(LΔt)/2,(LΔt)/2]をサポートとし、さらに、g[k]を(DΔt)/2、D=L-1の遅延を受け正規化された時間制限の時間波形関数とする。
【実施例】
【0046】
一方、G[l]は、式(16)で定義する。式(16)は、L点DFTで定義されたサポート長[-(LΔf)/2,(LΔf)/2]の帯域制限波である。以下、離散時間TD関数は、連続時間TD関数に時間遅延D/2を施した関数とする。
【実施例】
【0047】
【数4】
JP0006737480B1_000005t.gif
【実施例】
【0048】
式(17)は、v[k]、V[l]を時間・周波数シフトして情報データd→qq=(q,q')を埋め込んだ、基底帯域の複素信号TD-CE(Complex Envelope)ψ[k;Χ]及びそのフーリエ変換(FT)FD-CE Ψ[l;Χ]である。この信号をキャリアΩc=2πfcで変調した通過域信号がレーダ発射信号である。式(15)及び式(17)は、通常のガボール展開と異なり、NOSに必要な時間シフト、周波数シフトの非可換性由来のデータアドレス、チップアドレス(q,q')、(m,m')のPD e±jπsqq'NN'、e±jπsqq'mm'がそれぞれ発生する。
【実施例】
【0049】
式(18)は、キャリアlcのレーダTD、FD信号s[k;Χ]、S[l;Χ]と、それらのTD-、FD-CE ψ[k;Χ]、Ψ[l;Χ]の関係を示す。
【実施例】
【0050】
【数5】
JP0006737480B1_000006t.gif
【実施例】
【0051】
2次元BPSK変調によりTFPのデータアドレス(q,q')の矩形領域はNN'個の領域に細分割され、Ae以外の未知パラメータθ'の空間Θ'も、NN'分割される。同時にチップアドレス(m,m')のPD e±jπsmm'が発生する。PP'個の時間-周波数symmetrical関数XmX'm'mTc,m'Fcg(t)とそのFT XmX'm'fm'Fc,-mTcG(f)のNOSがTD-、FD-signature v[k]、V[l]である。
【実施例】
【0052】
式(19)は、g[k]、G[l]のDFT-/IDFT-modulated filter(MF)である。式(19)を用いると、式(13)、式(14)は、式(20)と書き改められる。さらに式(21)は、オーバーサンプリングファクタ(oversampling factor:OSF)M/N'、M'/N≧1のSFBを与える。
【実施例】
【0053】
【数6】
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【実施例】
【0054】
一方、式(22)は、v[k]、V[l]のDFT-/IDFT-MFである。式(22)を用いると、式(17)のCE ψ[k]、Ψ[l]は、式(23)と書き改められる。さらに式(24)は、OSF NM/P'、N'M'/P≧1の図3(a)のSFBが得られる。
【実施例】
【0055】
図3(a)において、上段は、ψ[k]生成のTD-SFB(NM-upsampled入力{dq,q'q=0P-1、0≦q'≦P'-1、PC ejπsqp'NN'変調されたP'-band filter:Kp'TDと、そのType-2 PPFM Rv(z)である。下段は、Ψ[l]生成のFD-SFB(N'M'-upsampled入力{dq,q'q'=0P'-1、0≦q≦P-1、PC e-jπspq'NN'変調されたP-duration filter:KpFDと、そのType-2 PPFM RV(z)である。三本線の記号は、Noble identitiesによる恒等変換である。
【実施例】
【0056】
P'、P個のKq'TD(z)、KqFD(z)の組は、式(25)を与える。式(25)は、prototype filter VTD(z)=Σk∈Zv(k)z-k、VFD(z)=Σl∈ZV(l)z-lのP'-band、P-durationのuniform DFT-/IDFT-filter bank(FB)である。
【実施例】
【0057】
【数7】
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【実施例】
【0058】
さらに、二つの整数B1、B2の最小公倍数、最大公約数を、それぞれ、lcm[B1,B2]、gcd[B1,B2]とする。
【実施例】
【0059】
式(26)は、polyphase component(PPC)である。PPCの導入により、式(27)のpolyphaseフィルタ(PPF)(VaidyanathanのType 2 polyphase(PP))が成り立つ。ただし、z3,q'=z・WMq'N'、z4,q=z・WM'-qNである。z3,q'-1、z4,q-1は、DFT-modulated delay、IDFT-modulated delayの一種である。これは、時間シフト及び周波数シフトの探索をfreeとするために送信信号の段階でPP'多重化していることを意味し、データアドレス(p,p')の受信側で入力アドレス(q,q')のいずれか一つがPDのcancelling-outが達成されるように選択するように埋め込んでいる、いわゆるデータアドレス依存の遅延である。
【実施例】
【0060】
式(28)は、Rev(z3,q'lcm3)を(e,q')要素とするlcm3×P'の行列である。式(29)は、Re'V(z4,qlcm4)を(e',q)要素とするlcm4×Pの行列である。式(28)及び式(29)は、z3,q'-1(0≦q'≦P'-1)、z4,q-1(0≦q≦P-1)をDFT-/IDFT-modulated multi-delayとするType 2のPPF行列(PPFM)である(図3(a)参照)。
【実施例】
【0061】
【数8】
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【実施例】
【0062】
SFB、AFB対のTMUXでは、通常、フィルタの直交性条件やPR条件としてSFB、AFBのフィルタ群fm(k)、hn(k)を互いにマッチドフィルタ関係が成立するように設計する。
【実施例】
【0063】
v[k]、V[l]に埋め込まれた、N'、N個のTD-、FD-テンプレートを手掛かりに未知数θ'=(kd,lD)を推定する。
【実施例】
【0064】
式(30)は、減衰定数Ae、A,κ∈R、kd,lD∈Zのdoubly dispersive channelを経たheterodyne受信器出力r[k]を示す。ただし、CE ψr[k]とそのFT:Ψr[l]=Fd[ψr[k]]を用いた。また、T0,-lcdkd,lDd0,lcd=WLkdlckd,lDdを用いた。R[l;Χ,A,κ,θ']=F[r[k;Χ,A,κ,θ']]は、受信器出力の受信器出力のFTである。η[k]、ξ[k]、E[l]、Ξ[l]は、干渉成分、外部雑音とそれらのFT、A,κはチャネルの減衰、位相特性である。チャネルの未知数は、(kd,lD)∈Z2、(A,κ)∈R2の4種である。
【実施例】
【0065】
【数9】
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【実施例】
【0066】
探索パラメータ、推定パラメータ(lμ,^kd)を有するtype-3のTD-CCFでは、受信CEと各々の推定テンプレートCEとの間の相関を計算する。探索パラメータ、推定パラメータ(kσ,^lD)を有するtype-4のFD-CCFでは、受信CEと各々の推定テンプレートCEのそれぞれのFTとの間の相関を計算する。(kσ,^lD)は、(lμ,^kd)の周波数双対である。受信側では、incoherent通信を想定し、TD、FDの2次元BPSK符号はY={Yn}、Y'={Y'n'}とし、テンプレートナンバー、データアドレスは、それぞれρ'、ρ、p=(p,p')である。type-3、type-4のCCF相関関数は、それぞれ、式(31)及び(32)である。ここで、WL=e-(j2πs)/Lである。
【実施例】
【0067】
したがって、図3(b)に示されるように、式(31)のtype-3 CCF c(3)→p,ρ'(lμ;^kd)は、N'-band、NMサブサンプリングのAFBで実現できる。式(32)のtype-4 CCF C(4)→p,ρ(kσ;^lD)は、N duration、N'M'サブサンプリングのAFBで実現できる。
【実施例】
【0068】
図3(b)において、上段は、受信TD-CE Aeψr[k]のTD-AFB (NM-subsampled出力、N'-band filter:E(3)(z)とそのType-1 PPFM E(3)(z)である。下段は、受信FD-CE AeΨr[l]のFD-AFB (N'M'-subsampled出力、N-duration filter:E(4)(z)とそのType-1 PPFM E(4)(z)である。
【実施例】
【0069】
フィルタは、式(15)とパルス波形の偶関数性:g[k]=g[D-k]、G[l]=WL-DlG[D-l]から、式(33)及び式(34)である。
【実施例】
【0070】
【数10】
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【実施例】
【0071】
図1(a)は、提案のtwin TMUXsを示す。twin TMUXsは、lDを最尤推定するN'-band oversampled DFT-modulated TMUX(TD-SFBとTD-AFBの対。図1(a)の時間領域部3参照。)と、kdを最尤推定するN-duration oversampled IDFT-modulated TMUX(FD-SFBとFD-AFBの対。図1(a)の周波数領域部5参照。)のペアである。時間領域部3は{dq,q'q=0P-1、0≦q'≦P'-1復元のN'-band oversampled DFT-modulated TMUXを示す。周波数領域部5は{dq,q'q'=0P'-1、0≦q≦P-1復元のN'-duration oversampled IDFT-modulated TMUXを示す。これらのTMUX間の推定パラメータの交換及び更新は、それぞれ、受信CEのTD-/FD-template estimated CE ψp',→p(3)[k]、Ψp,→p(4)[l]への直交射影、type-3 CCF(式(31))(対応してtype-4 CCF(式(32)))による交互直交射影(式(46)参照)で実行する。
【実施例】
【0072】
式(35)及び式(36)のフィルタが、重要な役割を果たす。式(35)は、N'個のTD-TMUX、0≦ρ'≦N'-1のフィルタである。式(36)は、N個のFD-TMUX、0≦ρ≦N-1のフィルタである。ただし、ν0(lμ)=lμ-lD、τ0(kσ)=kσ-kdである。
【実施例】
【0073】
【数11】
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【実施例】
【0074】
AFBのフィルタは、式(37)を用いると、式(38)のlcm5=lcm[P',MN]、lcm6=lcm[P,M'N']個のPPF(Vaidyanathanのtype 1 PP)は、それぞれ、式(39)及び(40)を与える。式(39)は、DFT-modulated delay za3-1=(z・WLa(3)(lμ,ρ')-1のuρ'(3)[k]のoversampled DFT-modulated N'-band TD-AFBである。式(40)は、IDFT-modulated delay za4-1=(z・WL-a(4)(kσ,ρ)-1のUρ(4)[l]のoversampled IDFT-modulated N-duration FD-AFBである。ただし、式(41)を用いた。PPF行列E(3)(za3)、E(4)(za4)を、式(42)及び式(43)と定義する。E(3)(za3)は、E(3)ρ',e(z)を(ρ',e)要素とするN'×lcm5のType 1のPPF行列である。E(4)(za4)は、E(4)ρ,e'(z)を(ρ,e')要素とするN×lcm6のType 1のPPF行列である。
【実施例】
【0075】
【数12】
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【実施例】
【0076】
チャネルの複素減衰定数Aeの最尤値は、時間シフト及び周波数シフトのs-stepの推定値θ's=(^kd,s,^lD,s)を基に、式(44)で計算される。ただし、ψ(3)ρ',→p[k]、Ψ(4)ρ,→p[l]は、式(45)の、TD-template u(3)ρ'[k;X]、U(4)ρ[l;X']の推定受信CEである。
【実施例】
【0077】
CCF cρ',→p(3)(lμ,^kd,s)は、受信TD-CEのTD-template estimated CE ψ(3)ρ',→p[k]への直交射影である。CCF Cρ,→p(4)(kσ,^lD,s)は、受信FD-CEのFD-template estimated CE Ψ(4)ρ,→p[l]への直交射影である。CCF cρ',→p(3)(lμ,^kd,s)及びCρ,→p(4)(kσ,^lD,s)は、式(46)の(s+1)ステップ最尤値を与え、4個のパラメータ A、κ、kd、lDが最尤推定される。
【実施例】
【0078】
図4は、DFT-modulated TMUXとIDFT-modulated TMUXとの間のパラメータ更新手続きを示す。kd、lDの推定値の収束後、各TMUXの出力は、情報で他の推定値を与える。
【実施例】
【0079】
【数13】
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【実施例】
【0080】
図5(a)は、TD-signature v[k]を生成するSFBの例である。図5(b)は、FD-signature V[l]を生成するSFBの例である。図5(c)は、TD-CE ψ[k]を生成するP'-bandのSFBの例である。図5(d)は、FD-CE Ψ[l]を生成するP-durationのSFBの例である。
【実施例】
【0081】
図6(a)及び(b)のAFBでは、探索パラメータlμ、kσや推定パラメータ^kd、^lDに関係する項を入力部分に抜き出し、残りの特性を^h(3)→p,ρ'(k;^kd)、^h(4)→p,ρ(l;^lD)とし、kの時間関数、lの周波数関数との積を表す演算として〇のなかに点がある記号を先頭に付して、これらの関数を明示するために実線で囲んだboxを点線で囲んだboxとした。
【実施例】
【0082】
図7は、TD-AFB、FD-AFB間で行うパラメータ更新手続きを図示している。kd、lDの推定値が収束した後、各TMUXの出力により情報データの推定値が定まる。
【実施例】
【0083】
従来のTMUXでは、td、fDが零の理想的なチャネルを前提としていた。TD-/FD-Signature生成のSFBとTD-/FD-CCFのAFBの対のtwin型が、tdとfD推定可能なTMUXとなることを示した。周波数シフト推定のTD-TMUXと時間シフト推定のFD-TMUXのツイン型とすることで、従来チャンネル特性を一定遅延としていたTMUXにチャネル推定の機能を付与することができる。特に、DFT modulated delay及びIDFT modulated delayの定義は、先行研究のDFT-modulated filterをFDまで拡張すればよいことを意味する。
【先行技術文献】
【0084】

【特許文献1】特開2018-174381号公報
【特許文献2】特願2019-514327
【0085】

【非特許文献1】A.N.Akansu, P.Duhamel, X.Lin, & M.de Courville, "Orthogonal Transmultiplexers in Communication: A Review," IEEE Trans. on Signal Processing, 46-4, 979-995, 1998.
【符号の説明】
【0086】
1 推定システム、3 時間領域部、5 周波数領域部、7 送信部、9 受信部、11 TD変調部、13 TD送信遅延演算子部、15 チャネル部、17 TD乗算部、19 TD受信遅延演算子部、21 TD尤度推定部、23 FD変調部、25 FD送信遅延演算子部、27 チャネル部、29 FD乗算部、31 FD受信遅延演算子部、33 FD尤度推定部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6