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明細書 :磁気メモリ素子、並びに磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2019-009304 (P2019-009304A)
公開日 平成31年1月17日(2019.1.17)
発明の名称または考案の名称 磁気メモリ素子、並びに磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法
国際特許分類 H01L  21/8239      (2006.01)
H01L  27/105       (2006.01)
H01L  29/82        (2006.01)
FI H01L 27/105 447
H01L 29/82 Z
請求項の数または発明の数 3
出願形態 OL
全頁数 9
出願番号 特願2017-124316 (P2017-124316)
出願日 平成29年6月26日(2017.6.26)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第2項適用申請有り 第55回セラミックス基礎科学討論会 講演要旨集、平成29年1月12日(発行日)、第55回セラミックス基礎科学討論会(集会名)、平成29年1月13日(開催日)、第64回応用物理学会春季学術講演会 講演予稿集、平成29年3月1日(発行日)、第64回応用物理学会春季学術講演会(集会名)、平成29年3月17日(開催日)
発明者または考案者 【氏名】酒井 雄樹
【氏名】東 正樹
【氏名】清水 啓佑
【氏名】川邊 諒
【氏名】北條 元
【氏名】重松 圭
【氏名】山本 孟
出願人 【識別番号】317006683
【氏名又は名称】地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所
個別代理人の代理人 【識別番号】100105924、【弁理士】、【氏名又は名称】森下 賢樹
【識別番号】100109047、【弁理士】、【氏名又は名称】村田 雄祐
【識別番号】100109081、【弁理士】、【氏名又は名称】三木 友由
審査請求 未請求
テーマコード 4M119
5F092
Fターム 4M119AA01
4M119AA19
4M119BB20
4M119CC09
4M119DD01
4M119DD24
4M119JJ01
5F092AA04
5F092AB06
5F092AC04
5F092AC21
5F092AD23
5F092AD24
5F092BB05
5F092BB45
5F092BB55
5F092BD06
5F092BD13
5F092BE15
5F092BE21
5F092BE24
5F092BE27
5F092CA02
要約 【課題】室温で強磁性および強誘電性を示し、電場印加により磁場反転可能な材料を用いた磁気メモリ素子を提供する。
【解決手段】磁気メモリ素子10は、ペロブスカイト構造を有し、擬立方表記で格子定数が3.90~3.97Åである基板11と、基板11上に配置された下部電極12と、下部電極12上に配置された、下記式(1)で表される化合物からなり、厚さが200nm~1000nmである薄膜13と、薄膜13上に配置された上部電極と、を含む。
BiFe1-x・・・(1)
[式(1)中、AはCoまたはMnであり、xは0.05≦x<0.25を満たす。]
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
ペロブスカイト構造を有し、擬立方表記で格子定数が3.90~3.97Åである化合物からなる基板と、
前記基板上に配置された下部電極と、
前記下部電極上に配置された、下記式(1)で表される化合物からなり、厚さが200nm~1000nmである薄膜と、
前記薄膜上に配置された上部電極と、
を含むことを特徴とする磁気メモリ素子。
BiFe1-x・・・(1)
[式(1)中、AはCoまたはMnであり、xは0.05≦x<0.25を満たす。]
【請求項2】
前記基板が、110配向のGdScO基板、110配向のDyScO基板、110配向のSrTiO基板、111配向のSrTiO基板および001配向のSrTiOからなる群より選択される請求項1に記載の磁気メモリ素子。
【請求項3】
請求項1または2に記載の磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法であって、
前記磁気メモリ素子の下部電極と上部電極に電圧を印加し、前記薄膜の磁化を反転させて、情報を書き込む工程と、
前記薄膜の磁化の反転を検出して、書き込まれた情報を読み取る工程と、
を含むことを特徴とする磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気メモリ素子、および磁気メモリ素子の情報の書き込み及び読み取り方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、強磁性、強誘電性、強弾性などの性質を複数有するマルチフェロイック物質の開発が進んでいる。かかるマルチフェロイック物質のうち、強誘電性と強磁性とを併せ持ち、かつ電場で磁化を制御できる物質は、電場による磁化の応答を利用した低消費電力磁気メモリ素子としての応用が期待されている。
【0003】
従来、マルチフェロイック物質を利用した素子として、AFeO型オルソフェライトなどからなるマルチフェロイック素子が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2010-161272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これまでに知られているマルチフェロイック物質の多くは、-200℃以下の低温でしか強磁性と強誘電性の両方を示さない、あるいは電場印加による磁化の反転を行えないため、磁気メモリ素子として実用化するのは困難であった。
【0006】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的のひとつは、室温で電場による情報の書き込み及び読み取りが可能な磁気メモリ素子の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の磁気メモリ素子は、ペロブスカイト構造を有し、擬立方表記で格子定数が3.90~3.97Åである化合物からなる基板と、基板上に配置された下部電極と、下部電極上に配置された、下記式(1)で表される化合物からなり、厚さが200nm~1000nmである薄膜と、薄膜上に配置された上部電極と、を含む。
BiFe1-x・・・(1)
[式(1)中、AはCoまたはMnであり、xは0.05≦x<0.25を満たす。]
【0008】
上記基板は、110配向のGdScO基板、110配向のDyScO基板、110配向のSrTiO基板、111配向のSrTiO基板および001配向のSrTiO基板からなる群より選択されてもよい。
【0009】
本発明のある態様の磁気メモリ素子の書き込みおよび読み取り方法は、上記磁気メモリ素子の下部電極と上部電極に電圧を印加し、薄膜の磁化を反転させることによって、情報を書き込む工程と、薄膜の磁化の反転を検出することによって、書き込まれた情報を読み取る工程と、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明の磁気メモリ素子は、室温で電場を印加することにより磁化反転させることによって、情報の書き込み、読み取りを行うことが可能であり、消費電力の大幅な低下が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態にかかる磁気メモリ素子の一例の構成を示す概略図である。
【図2】図2(A)及び図2(B)は、実施の形態にかかる磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法の工程図である。
【図3】図3(A)は、SrTiO(111)基板上のBiFeO薄膜およびBiFe0.9Co0.1薄膜の分極および電流を電場との関数として示す図である。図3(B)は、BiFe0.85Co0.15薄膜の面外の圧電応答顕微鏡(PFM)像である。
【図4】図4(A)は、SrTiO(111)基板上のBiFeCo1-x薄膜の面内残留磁化Mの温度依存性を示す図である。図4(B)は、室温におけるこれらの薄膜の面内磁化の外部磁場依存性を示す図である。図4(C)は、SrTiO(001)基板上のBiFe0.9Co0.1薄膜の面内残留磁化Mの温度依存性を示す図である。図4(D)は、室温における同薄膜の面内磁化の外部磁場依存性を示す図である。図4(E)は、SrTiO(001)基板上のBiFe0.9Mn0.1薄膜の面内残留磁化Mの温度依存性を示す図である。図4(F)は、室温における同薄膜の面内磁化の外部磁場依存性を示す図である。
【図5】図5(A)は、ポーリング前のGdScO(110)基板上のBiFe0.9Co0.1薄膜のPFM像である。図5(B)は、ポーリング前の同薄膜のMFM像である。図5(C)は、ポーリング後の同薄膜のPFM像である。図5(D)は、ポーリング後の同薄膜のMFM像である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。各図面に示される同一又は同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図に示す各部の縮尺や形状は、説明を容易にするために便宜的に設定されており、特に言及がない限り限定的に解釈されるものではない。

【0013】
(磁気メモリ素子)
図1は、実施の形態にかかる磁気メモリ素子の一例の構成を示す概略図である。磁気メモリ素子10は、ペロブスカイト構造を有し、擬立方表記で格子定数が3.90~3.97Åである化合物からなる基板11と、基板11上に配置された下部電極12と、下部電極12上に配置された薄膜13と、薄膜13上に配置された上部電極14とを含む。図1において、電源15は、磁気メモリ素子10へ電圧を印加するための電源である。

【0014】
基板11は、ペロブスカイト構造を有し、擬立方表記で格子定数が3.90~3.97Åである化合物からなる。このような化合物からなる基板11上に薄膜13を形成することで、薄膜13自体の本質的な磁化を発現させることができ、室温での電場印加による薄膜13の磁化の反転が可能となる。基板11の具体例としては、110配向のGdScO基板、110配向のDyScO基板、110配向のSrTiO基板、111配向のSrTiO基板および001配向のSrTiO基板が挙げられる。基板11の厚さは、特に限定されないが、薄膜合成および取り扱いのしやすさの観点から、300μm~1000μmが好ましく、400μm~600μmがより好ましい。

【0015】
下部電極12を構成する材料は特に限定されず、既知の電極材料を使用することができる。当該材料の例としては、SrRuO、LaNiO、La0.5Sr0.5CoOなどが挙げられる。

【0016】
薄膜13は、下記式(1)で表される化合物からなる。
BiFe1-x・・・(1)
式(1)中、AはCoまたはMnであり、xは0.05≦x<0.25を満たす。xが0.05以上であることで、薄膜13は、室温で強磁性と強誘電性を発揮することができる。xが0.25未満であることで、薄膜13の結晶構造の変化を抑えることができる。室温での薄膜13の自発磁化の大きさは1emu/cm~10emu/cm程度であり、自発分極の大きさは50?150μC/cm程度である。薄膜13の磁化方向は、下部電極12および上部電極14に電圧を印加して生じた電場によって反転することができる。これによって、薄膜13に情報を書き込むことができ、反転した磁化を検出することで、書き込まれた情報を読み取ることができる。

【0017】
薄膜13の厚さは、200nm~1000nmである。かかる薄膜13の厚さであれば、薄膜13に確実に電場を印加できるようになり、デバイスとしての信頼性を向上できる。格子歪みの観点から、薄膜13の厚さは、200nm~400nmが好ましい。

【0018】
下部電極12および薄膜13の形成方法は、特に限定されず、物理気相蒸着法(PVD法)や、化学気相蒸着法(CVD法)などの、当業者に既知の方法で形成することができる。PVD法の具体例としては、パルスレーザー堆積(PLD)法、電子ビーム蒸着法などがある。CVD法の具体例としては、有機金属(MO)CVD法、ミストCVD法などがある。

【0019】
上部電極14を構成する材料は、下部電極12と同様に、特に限定されず、既知の電極材料を用いることができる。下部電極12と上部電極14を構成する材料は、同じであっても、異なっていてもよい。上部電極14は、下部電極12と同様に例えば上記の気相蒸着法によって形成してもよい。あるいは、公知の電極パッドを上部電極14として薄膜13上に貼り付けてもよい。

【0020】
(磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法)
図2(A)および図2(B)は、実施の形態に係る磁気メモリ素子の書き込みおよび読み取り方法の工程図である。本実施の形態に係る磁気メモリ素子の情報の書き込みおよび読み取り方法は、磁気メモリ素子の下部電極および上部電極に電圧を印加し、薄膜の磁化を反転させて、情報を書き込む工程と、薄膜の磁化の反転を検出して、書き込まれた情報を読み取る工程とを含む。当該方法によれば、電場の印加によって磁気メモリ素子への情報の書き込みを行うため、電流によって発生した磁場で書き込みを行う従来の磁気メモリ素子と比較して電力消費を抑えることができる。

【0021】
具体的には、図2(A)では、電場印加前の磁気メモリ素子10と、磁気メモリ素子の上部に配置された読み取り部20が示されている。図2(A)では、電場印加前の薄膜13の磁化方向Mは黒矢印で示すように下向きである。

【0022】
次に、図2(B)に示すように、磁気メモリ素子10の下部電極12と上部電極14に、白矢印で示す方向に電圧Eを印加することによって、薄膜13に電場を印加する。これによって、薄膜13の磁化方向が黒矢印で示すように上向きに反転し、薄膜13に情報が書き込まれる。図2(A)および図2(B)では、理解しやすくするために、薄膜の磁化の方向Mを黒矢印で示したが、実際には、薄膜13を構成するBiFe1-xCoは、8つの111方向を向く電気分極に垂直な磁化容易面を形成している。本実施の形態では、下部電極12と上部電極14に電圧を印加することで、薄膜13の面直成分の磁化を反転させる。

【0023】
薄膜13に書き込まれた情報は、読み取り部20によって、薄膜13の磁化の反転を検出することによって読み取る。読み取り部20は、磁気ドメイン以下のサイズに加工した、磁化の反転を検出できるセンサを含む。そのようなセンサとしては、例えば、磁気抵抗効果素子等が挙げられる。
【実施例】
【0024】
以下、本発明の実施例を説明するが、これら実施例は、本発明を好適に説明するための例示に過ぎず、なんら本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0025】
BiFe1-xCo薄膜を作製するために、基板として、菱面体晶構造の安定化が期待できるSrTiO(111)、および薄膜との格子ミスマッチの小さなGdScO(110)を選択した。これらの基板上にパルスレーザー堆積(PLD)法により下部電極として15nmのSrRuO薄膜を作製したのちに、酸素分圧15Pa、基板温度700℃の条件でBiFe1-xCo薄膜(x=0,0.05,0.10,0.15,膜厚200nm)を作製した。結晶性の評価はX線回折(XRD)(リガク社製SmartLab)を用いて行った。電気特性の評価は直径100μmのPt上部電極を電子ビーム蒸着により堆積させたのちに、強誘電体評価システム(東陽テクニカ社製FCE-1E)を用いて行った。強誘電ドメインの観察・書き込みおよび強磁性ドメインの観察は、圧電応答顕微鏡(PFM)および磁気力応答顕微鏡(MFM)(Agilent 5420)を用いて行った。磁気特性は超伝導量子干渉素子(SQUID)(カンタムデザイン社製MPMS)を用いて評価した。
【実施例】
【0026】
まずはSrTiO(111)基板上のBiFe1-xCo薄膜についての結果を示す。全ての組成において、単相の菱面対称構造を持つBiFe1-xCo薄膜が得られたことをXRD 2θ-θスキャンおよび121ピークのφスキャンにより確認した。続いて、BiFe1-xCo薄膜について室温における強誘電性の有無を確認した。x=0,0.10組成の薄膜のP-Eヒステリシスループを図3(A)に示す。x=0組成の薄膜(BiFeO)では、角型の良好なヒステリシスループが得られた。一方、x=0.10組成の薄膜ではリークが増加したことにより、丸みを帯びたヒステリシスループとなった。更にCo置換量を増やしたx=0.15組成の薄膜では、リークが更に増加したことにより、ヒステリシスループを得ることは出来なかった。そこで、リークの影響を受けにくいPFMによる書き込みを行った(図3(B))。明瞭な強誘電ドメインが書き込みできていることがわかる。以上のことから、全ての薄膜は室温で強誘電体であることを確認した。
【実施例】
【0027】
SrTiO(111)基板上のBiFe1-xCo薄膜の面内残留磁化の温度依存性を図4(A)に示す。x=0および0.05組成の薄膜の磁化は、この温度範囲でほぼゼロであった。これに対し、x=0.10および0.15組成の薄膜の磁化は、それぞれ、おおよそ220Kおよび130Kで大きく変化していることがわかる。300Kにおける面内磁化の外部磁場依存性を図4(B)に示す。x=0.10および0.15組成の薄膜は、強磁性ヒステリシスループを示した。残留磁化の値は、0.04μB/f.u.程度である。これらの結果から、x=0.10および0.15組成の薄膜は、室温において傾角スピンによる弱強磁性を示していると考えられる。同様に、SrTiO(001)基板上のBiFe0.9Co0.1ならびにBiFe0.9Mn0.1でも室温で傾角スピンによる弱強磁性を示す事を確認した(図4(C)~図4(F)参照)。
【実施例】
【0028】
最後に強誘電性と強磁性の相関の有無を調べるために、PFMとMFMを用いて強誘電ドメインと強磁性ドメインの観察を試みた。しかし、磁気構造変化が観測できたSrTiO基板上のBiFe1-xCo薄膜の自発磁化は薄膜面内に存在するため、MFMを用いた磁気ドメインの観察は困難であった。そこで、薄膜面外方向に磁化成分を持つことが期待できるGdScO(110)基板上のBiFe1-xCo薄膜について同様の実験を行った。具体的には、BiFe1-xCoの分極は8つの111方向を向くため、面外、および2つの直交する方向からの面内の圧電応答をマッピングする必要がある。したがって、PFMによって膜表面の面外、および2つの直交する方向からの面内の分極を測定し、得られた3つの画像を、画像処理によって一枚に合成することで、totalの分極マッピング像を作製した。図5(A)にGdScO(110)基板上のBiFe0.9Co0.1薄膜のPFM像を示す。ストライプ上のコントラストが存在することがわかる。このようなドメイン構造は(001)配向のBiFeO薄膜でしばしば報告されており、71°ドメインであると考えられる。図5(B)に同一の領域で観察したMFM像を示す。PFM像と類似したコントラストが存在することがわかる。磁性カンチレバーの磁化の向きを反転させて観察して、コントラストが反転することを確認し、これらのコントラストが磁気ドメインに対応することを確認した。以上の結果から、強誘電ドメインと強磁性ドメインの間に相関が存在することが明らかになった。続いて、PFMを用いて電場を印加して面外分極を反転させた後、同様のPFMおよびMFMを測定し、電場印加による磁化反転が起きたかどうかを検証した。
【実施例】
【0029】
ポーリング後のBiFe0.9Co0.1薄膜のPFM像およびMFM像をそれぞれ図5(C)、図5(D)に示す。図5(C)および図5(D)から、電場印加によって、強誘電ドメインはドメイン形状を保ちつつ面直成分のみ分極が反転し、これに伴い、面直磁化が反転した。これにより、電場を印加することで局所的な磁化の反転が起こることを確認した。
【実施例】
【0030】
以上、本発明を上述の実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて実施の形態における組み合わせや工程の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
【符号の説明】
【0031】
10 磁気メモリ素子、 11 基板、 12 下部電極、 13 薄膜、 14 上部電極。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4