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明細書 :通信装置及び通信方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2019-117969 (P2019-117969A)
公開日 令和元年7月18日(2019.7.18)
発明の名称または考案の名称 通信装置及び通信方法
国際特許分類 H04W  72/04        (2009.01)
H04W  84/18        (2009.01)
FI H04W 72/04 131
H04W 84/18 110
H04W 72/04 132
請求項の数または発明の数 24
出願形態 OL
全頁数 26
出願番号 特願2017-249829 (P2017-249829)
出願日 平成29年12月26日(2017.12.26)
発明者または考案者 【氏名】水谷 圭一
【氏名】原田 博司
【氏名】松村 武
【氏名】羽原 拓哉
出願人 【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100082762、【弁理士】、【氏名又は名称】杉浦 正知
【識別番号】100123973、【弁理士】、【氏名又は名称】杉浦 拓真
審査請求 未請求
テーマコード 5K067
Fターム 5K067AA11
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE06
5K067EE25
5K067EE61
5K067EE71
5K067JJ21
要約 【課題】変化する各端末の通信要求量に対応して、柔軟な無線リソース割り当てを行うことが可能となる。
【解決手段】サブルート局を含むサブツリーの1以上によって無線ネットワークが構成され、サブルート局がサブツリーに含まれる子局が有する要求無線リソース割当情報を収集し、該要求無線リソース割当情報に対してサブルート局自身の要求無線リソース割当情報を加算して親局に報告し、親局からサブルート局に対してサブツリー全体で利用可能な無線リソース情報を通知し、サブルート局が通知された無線リソース情報に基づいてサブルート局自身と子局に無線リソースを割り当てる通信装置である。
【選択図】図7
特許請求の範囲 【請求項1】
サブルート局を含むサブツリーの1以上によって無線ネットワークが構成され、
前記サブルート局が前記サブツリーに含まれる子局が有する要求無線リソース割当情報を収集し、該要求無線リソース割当情報に対して前記サブルート局自身の要求無線リソース割当情報を加算したものを受信し、
前記サブルート局に対して前記サブツリー全体で利用可能な無線リソース情報を通知する通信装置。
【請求項2】
前記サブルート局が子局を持たない場合には、前記サブルート局自身の前記要求無線リソース割当情報を受信するようにした請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記サブツリーが複数の階層の各階層に構成されるようにした請求項1又は2に記載の通信装置。
【請求項4】
各リンクに割り当てる無線リソースを時間方向に分割して割り当てるようにした請求項1から3までの何れかに記載の通信装置。
【請求項5】
同一階層のリンクに割り当てる無線リソースは、周波数方向に分割し、異なる階層のリンクに割り当てる無線リソースは、時間方向に分割して割り当てるようにした請求項1から4までの何れかに記載の通信装置。
【請求項6】
使用するシステムに応じてアップストリームとダウンストリームの間で、無線リソースの割当量を変化させるようにした請求項1から5までの何れかに記載の通信装置。
【請求項7】
前記サブルート局は、新規参入局がある場合には、該新規参入局用に無線リソース割当を行うようにした請求項1から6までの何れかに記載の通信装置。
【請求項8】
接続可能な局間における単位データ送信の所要無線リソース量を計算し、
収集基地局と各中継局間の所要E2E無線リソース量を計算し、
求められた前記所要無線リソース量が最小となる経路を選択するようにした請求項1から7までの何れかに記載の通信装置。
【請求項9】
構築した経路において、接続可能局数の上限を超えている場合には、再構築を行うようにした請求項1から8までの何れかに記載の通信装置。
【請求項10】
前記所要無線リソース量が最小の経路が複数存在する場合には、ホップ数が最小の経路を選択するようにした請求項1から9までの何れかに記載の通信装置。
【請求項11】
前記ホップ数が最小の経路を選択できない場合には、経路変更前の所要無線リソース量が最小の経路を選択するようにした請求項1から10までの何れかに記載の通信装置。
【請求項12】
請求項1から11までの何れかに記載の通信装置から前記サブツリーの分として受けた無線リソースのうち、前記サブルート局に割り当てる無線リソースと、子局に割り当てる無線リソースとに、前記サブルート局が収集した要求無線リソース量の絶対値情報または比率情報を用いて割り当てる通信装置。
【請求項13】
サブルート局を含むサブツリーの1以上によって無線ネットワークが構成され、
前記サブルート局が前記サブツリーに含まれる子局が有する要求無線リソース割当情報を収集し、該要求無線リソース割当情報に対して前記サブルート局自身の要求無線リソース割当情報を加算したものを受信し、
前記サブルート局に対して前記サブツリー全体で利用可能な無線リソース情報を通知する通信方式。
【請求項14】
前記サブルート局が子局を持たない場合には、前記サブルート局自身の前記要求無線リソース割当情報を受信するようにした請求項13に記載の通信方式。
【請求項15】
前記サブツリーが複数の階層の各階層に構成されるようにした請求項13又は14に記載の通信方式。
【請求項16】
各リンクに割り当てる無線リソースを時間方向に分割して割り当てるようにした請求項13から15までの何れかに記載の通信方式。
【請求項17】
同一階層のリンクに割り当てる無線リソースは、周波数方向に分割し、異なる階層のリンクに割り当てる無線リソースは、時間方向に分割して割り当てるようにした請求項13から16までの何れかに記載の通信方式。
【請求項18】
使用するシステムに応じてアップストリームとダウンストリームの間で、無線リソースの割当量を変化させるようにした請求項13から17までの何れかに記載の通信方式。
【請求項19】
前記サブルート局は、新規参入局がある場合には、該新規参入局用に無線リソース割当を行うようにした請求項13から18までの何れかに記載の通信方式。
【請求項20】
接続可能な局間における単位データ送信の所要無線リソース量を計算し、
収集基地局と各中継局間の所要E2E無線リソース量を計算し、
求められた前記所要無線リソース量が最小となる経路を選択するようにした請求項13から19までの何れかに記載の通信方式。
【請求項21】
構築した経路において、接続可能局数の上限を超えている場合には、再構築を行うようにした請求項13から20までの何れかに記載の通信方式。
【請求項22】
前記所要無線リソース量が最小の経路が複数存在する場合には、ホップ数が最小の経路を選択するようにした請求項13から21までの何れかに記載の通信方式。
【請求項23】
前記ホップ数が最小の経路を選択できない場合には、経路変更前の所要無線リソース量が最小の経路を選択するようにした請求項13から22までの何れかに記載の通信方式。
【請求項24】
請求項13から23までの何れかに記載の通信方式から前記サブツリーの分として受けた無線リソースのうち、前記サブルート局に割り当てる無線リソースと、子局に割り当てる無線リソースとに、前記サブルート局が収集した要求無線リソース量の絶対値情報または比率情報を用いて割り当てる通信方式。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばビッグデータの収集に適用して好適な通信装置及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年ありとあらゆるモノを無線通信で収容し、膨大な量の情報(ビッグデータ)を収集して解析することで新たな価値創造を行うシステムの構築が進んでいる。このシステムにおける最重要課題の一つは、如何に網羅的に情報を収集する無線ネットワークを構築するかである。LTE(Long Term Evolution)などの公衆無線回線や公衆有線回線を使用可能な状況であればこれらを使用すれば良いが、コスト面、セキュリティ面、要求通信量面からこのような公衆無線回線を利用することが難しい場合がある。又はそもそも物理的に利用可能なエリア外でシステムを運用する場合もある。この場合、自営無線として広域をカバーできる無線ネットワークを構築することが必要となるが、一つの無線機でカバーできる領域には限りがあるため、複数の無線端末(無線基地局)を用いた無線中継ネットワークを構築する必要がある。例えば特許文献1には、ビッグデータの分析に関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開2016-076217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ビッグデータを収集するような大規模無線中継ネットワークでは時事刻々と各端末(各基地局または各中継局)に発生する要求通信量が変化し、どの中継リンクにどれだけの無線リソース(帯域幅・通信フレーム数など)を割り当てれば良いかが問題となる。
【0005】
また、大規模無線中継ネットワークを構築する際は、どの端末(基地局)同士を中継させるか、その中継経路を決定することも課題である。電源を入れた端末(基地局)から順番にネットワークに参加するのが現状であるが、これではネットワーク全体で見た場合に最適な経路とならない場合が多く問題である。また、各基地局が収容できる子基地局数に制限がある場合は、そもそもネットワークに参加できない基地局も発生するおそれがある。
【0006】
したがって、本発明の目的は、無線リソースの最適な割当、並びに最適な経路を可能とする通信装置及び通信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、サブルート局を含むサブツリーの1以上によって無線ネットワークが構成され、
サブルート局がサブツリーに含まれる子局が有する要求無線リソース割当情報を収集し、該割当要求情報に対してサブルート局自身の要求無線リソース割当情報を加算したものを受信し、サブルート局に対してサブツリー全体で利用可能な無線リソース情報を通知する通信装置である。
また、本発明は、かかる処理を行う通信方法である。
本発明は、サブルート局が通知された無線リソース情報に基づいてサブルート局自身と子局に無線リソースを割り当てる通信装置である。
また、本発明は、かかる処理を行う通信方法である。
本発明は、接続可能な局間における単位データ送信の所要無線リソース量を計算し、
収集基地局と各中継局間のE2E(End-to-End)所要無線リソース量を計算し、
求められた無線リソース量が最小となる経路を選択するようにした通信装置である。
また、本発明は、かかる処理を行う通信方法である。
【発明の効果】
【0008】
少なくとも一つの実施形態によれば、時事刻々と変化する各端末(もしくは基地局または中継局)の通信要求量に対応して、柔軟な無線リソース割当を行うことが可能となる。また、ネットワークを管理するサーバに収集される各端末(もしくは基地局または中継局)の情報や各リンク間の通信品質などの情報を基に、どの端末(もしくは基地局または中継局)同士を接続すれば効率的な無線中継ネットワークを構築できるか、その中継経路を自動的に生成することができる。さらに、本発明による無線リソース割当と本発明による経路選択を繰り返し行うことで、ネットワークを構成する各端末(もしくは基地局または中継局)の時事刻々と変化する通信状況や通信要求量に柔軟に対応し、最適な無線中継ネットワーク状況を実現することが可能となる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本発明中に記載されたいずれかの効果又はそれらと異質な効果であっても良い。また、以下の説明における例示された効果により本発明の内容が限定して解釈されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明を適用できる広域Wi-RANの概要を示す略線図である。
【図2】図2は、収集基地局の概略的構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、中継局の概略的構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図5】図5A乃至図5Cは、無線リソース割当の種類の説明に使用する略線図である。
【図6】図6は、無線リソース割当の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図7は、無線リソース割当の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図8は、無線リソース割当の処理の一例を説明するための略線図である。
【図9】図9は、無線リソース割当の処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】図10は、無線リソース割当の処理の一例を説明するための略線図である。
【図11】図11は、無線リソース割当の処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】図12は、無線リソース割当の処理の一例を説明するための略線図である。
【図13】図13は、無線ネットワークシステムの一例の略線図である。
【図14】図14A及び図14Bは、各局に付加されるIDを説明するための略線図である。
【図15】図15は、各局の要求トラヒック量の一例を示す略線図である。
【図16】図16は、無線リソース割当の一例を示す略線図である。
【図17】図17は、US無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図18】図18は、US無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図19】図19は、US無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図20】図20は、US無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図21】図21は、US無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図22】図22は、US無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図23】図23は、US無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図24】図24は、US無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図25】図25は、US無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図26】図26は、US無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図27】図27は、US無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図28】図28は、US無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図29】図29は、DS無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図30】図30は、DS無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図31】図31は、DS無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図32】図32は、DS無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図33】図33は、DS無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図34】図34は、DS無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図35】図35は、DS無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図36】図36は、DS無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図37】図37は、DS無線リソース割当手順の説明に使用する略線図である。
【図38】図38は、経路選択のアルゴリズムの説明に使用する略線図である。
【図39】図39は、経路選択のアルゴリズムの説明に使用する略線図である。
【図40】図40は、経路選択のアルゴリズムの説明に使用する略線図である。
【図41】図41は、経路選択のアルゴリズムの説明に使用する略線図である。
【図42】図42は、経路選択のアルゴリズムの説明に使用する略線図である。
【図43】図43は、経路選択のアルゴリズムの説明に使用する略線図である。
【図44】図44は、経路選択のアルゴリズムの説明に使用するフローチャートである。
【図45】図45は、経路選択のアルゴリズムの説明に使用する略線図である。
【図46】図46は、経路選択のアルゴリズムの説明に使用する略線図である。
【図47】図47は、経路選択のアルゴリズムの説明に使用する略線図である。
【図48】図48は、経路選択のアルゴリズムの説明に使用する略線図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に説明する実施の形態は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかしながら、本発明の範囲は、以下の説明において、特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施の形態に限定されないものとする。
なお、本発明の説明は、下記の順序にしたがってなされる。
<1 本発明の一実施の形態>
<2 変形例>

【0011】
<1 本発明の一実施の形態>
以下、図面を参照しながら、本発明に係る通信装置及び通信方法の一実施の形態について説明する。図1に例えばビッグデータを収集するための広域無線通信システム(広域Wi-RAN(Wireless Regional Area Network)と適宜称する)を示す。構成端末の種別区分・機能は、下記の表1に示す通りである。本発明は、かかるWi-RANにおける基幹回線を使用する通信に対して適用されるものである。

【0012】
【表1】
JP2019117969A_000003t.gif

【0013】
表1中で、Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network)(登録商標)は、特定省電力無線やSub-GHz(サブギガヘルツ)といわれる無線周波数帯を使用する無線通信規格のことである。日本では920MHz帯に相当する。

【0014】
また、この広域Wi-RANの概要を以下に示す。
ツリートポロジ構造を有する。
ダウンストリーム(DSと表記する):一つの収集基地局(BS・BS-S・BS-L・もしくはBS-LS)から複数の中継局(RS・もしくはRS-S)にマルチプルアクセス
ダウンリンク(DL):下り方向の局間の通信

【0015】
アップストリーム(USと表記する):複数の中継局が上位の中継局にマルチプルアクセス、最終目的地は一つもしくは複数の収集基地局のみ
アップリンク(UL):上り方向の局間の通信
BSは、広域Wi-RANのルート局であり、自営回線を通じてインターネットもしくはクラウドに接続可能な無線機
BS-Sは、広域Wi-RANのルート局であり、自営回線を通じてインターネットもしくはクラウドに接続可能な無線機であり、さらにWi-SUNなどのローカルデータ収集網とのブリッジ機能もしくはWi-SUNなどのローカルデータ収集網の収集基地局機能を備えている無線機
BS-Lは、広域Wi-RANのルート局であり、LTE回線もしくは自営回線を通じてインターネットもしくはクラウドに接続可能な無線機
BS-LSは、広域Wi-RANのルート局であり、LTE回線もしくは自営回線を通じてインターネットもしくはクラウドに接続可能な無線機であり、さらにWi-SUNなどのローカルデータ収集網とのブリッジ機能もしくはWi-SUNなどのローカルデータ収集網の収集基地局機能を備えている無線機
RSは、Wi-RANの中継機能を有する無線機
RS-Sは、Wi-RANの中継機能を有する無線機であり、さらにWi-SUNなどのローカルデータ収集網とのブリッジ機能もしくはWi-SUNなどのローカルデータ収集網の収集基地局機能を備えている無線機

【0016】
図2は、収集基地局(図1中の収集基地局BS、収集基地局BS-L等)の概略的構成を示す。収集基地局10は、無線処理部11及びスケジューラサーバ21を有する。無線処理部11は、無線通信のための高周波処理部12及びベースバンド処理部13を備えている。無線処理部11に対してスケジューラサーバ21が設けられている。スケジューラサーバ21によって、無線リソース割当の制御と経路選択の制御がなされる。無線リソース割当の制御は、無線リソース要求量収集解析部22と、無線リソース割当算出部23によってなされる。経路選択の制御は、各中継局/中継リンクに関する回線品質情報収集解析部24と最適中継経路算出部25によってなされる。なお、本明細書では、無線リソースは、ネットワーク無線リソースを意味する。

【0017】
図3は、中継局(図1中の中継局RS、中継局RS-S等)の概略的構成を示す。中継局30は、無線処理部31及び中継制御部41を有する。無線処理部31は、無線通信のための高周波処理部32及びベースバンド処理部33を備えている。無線処理部31に対して中継制御部41が設けられている。中継制御部41によって、無線リソース割当の制御と経路選択の制御がなされる。無線リソース割当の制御のために、無線リソース割当部42、収集システムとの接続部43が設けられている。経路選択の制御のために、経路切替部44、回線品質センシング部45、無線リソース割当指示部46及び経路切替指示部47を有する。

【0018】
「無線リソース割当処理の概略」
図4は、本発明の一実施の形態における無線リソース割当の処理の全体の流れを示すフローチャートであり、以下のような処理がなされる。
ステップS1:スケジューラサーバの電源がONとされる。
ステップS2:収集基地局の電源がONとされる。
ステップS3:中継局の電源がONされる。

【0019】
ステップS4:収集基地局からのビーコンが見えるかどうか判定される。
ステップS5:ビーコンが見えると判定されると、無線リソース割当アルゴリズムの処理がなされる。

【0020】
ステップS6:ステップS4において、ビーコンが見えないと判定されると、収集基地局に既に接続された中継局からのビーコンが見えるかどうか判定される。
ステップS7:ステップS6において、ビーコンが見えないと判定されると、中継局が待機する。
ステップS8:無線回線状況の変化、新規中継局の参入などが発生したことが検出される。この場合は、処理がステップS5(無線リソース割当アルゴリズムの処理)に戻る。

【0021】
「無線リソース割当」
無線リソース割当において、(US(Up Stream)・DS(Down Stream)比)は、使用するシステムに応じて可変される。図5Aは、US重視型の無線リソース割当を示す。USの要求量が多いシステム向けに好適である。DSの割当量は、USの割当量に応じて決定する。図5Bは、DS重視型の無線リソース割当を示す。DSの要求量が多いシステム向けに好適である。USの割当量は、DSの割当量に応じて決定する。図5Cは、US・DS両重視型の無線リソース割当を示す。US要求量とDSの要求量が同程度のシステム向けに好適である。DSの割当量とUSの割当量を個別に決定する。なお、一例として、無線リソースには、周波数関連の無線リソース、時間軸関連の無線リソースなどが含まれる。図5において例えば縦軸が周波数関連の無線リソースを表し、横軸が時間関連の無線リソースを表している。無線リソース割当量は、矩形領域の面積で表される。

【0022】
「無線リソース割当の処理」
図6は、無線リソース割当の処理の流れの一例を示すフローチャートであり、以下のような処理がなされる。
ステップS11:US・DS比が決定される。
ステップS12:US型(US重視型)かどうかが判定される。
ステップS13:ステップS12において、US型と判定されると、US要求無線リソース量が取得される。
ステップS14:US割当無線リソースが決定される。
ステップS15:US割当無線リソースと同割合でDS割当無線リソースを決定する。

【0023】
ステップS16:ステップS12において、US型でないと判定されると、DS型(DS重視型)かどうかが判定される。
ステップS17:ステップS16において、DS型と判定されると、DS要求無線リソース量が取得される。また、DS割当無線リソースが決定される。
ステップS18:DS割当無線リソースと同割合でUS割当無線リソースを決定する。

【0024】
ステップS19:ステップS16において、DS型でないと判定されると、US要求無線リソース量が取得される。
ステップS20:US割当無線リソースが決定される。
ステップS21:DS要求無線リソース量が取得され、DSの割当無線リソースが決定される。
以上の図6に示すフローチャートの処理が定期的に繰り返される。

【0025】
「USにおける要求無線リソース量取得」
図7は、USにおける要求無線リソース量取得の処理の流れの一例を示すフローチャートであり、以下のような処理がなされる。また、図8は、「AA」をサブルート局とした時のサブツリーにおける具体例を示している。本具体例におけるサブツリーは、「AA」「AAA」「AAB」「AAAA」「AAAB」によって構成される。

【0026】
ステップS31:自局の要求無線リソース量取得。
ステップS32:新規参入局の有無が判定される。
ステップS33:ステップS32において、新規参入局があると判定されると、新規参入用フレーム割り当て(サイズは任意)がなされる。

【0027】
ステップS34:子局の有無が判定される。
ステップS35:ステップS34において、子局があると判定されると、子局毎の要求無線リソース量が取得される。
ステップS36:自局の要求無線リソース量と子局の要求無線リソース量の和を親局に要求する。
ステップS37:各局の要求無線リソース量の比率もしくは絶対値を保存する。
ステップS38:ステップS34において、子局がないと判定されたときには、自局の要求無線リソース量を親局に要求する。そして、ステップS37に処理が移行する。

【0028】
図8において、「A」又は「B」は、局IDを表している。「AA」をサブルート局とした時には、「AAA」及び「AAB」が子局となる。「AAA」の自局の要求無線リソース量が「2」であり、「AAA」に対する子局の要求無線リソース量が「6」であるので、「AAA」は、「自局の要求無線リソース量+子局の要求無線リソース量=2+6=8」となる。「AAB」に関しては、「自局の要求無線リソース量+子局の要求無線リソース量=4+2=6」とする。したがって、「AA」では、「自局の要求無線リソース量+子局の要求無線リソース量=4+8+6=18」となる。「AA」は、親局に対して「18」を要求する。

【0029】
「US割当無線リソース決定」
図9は、無線リソース割当決定処理におけるUS割当無線リソース決定の処理の流れの一例を示すフローチャートであり、以下のような処理がなされる。また、図10は、「AA」をサブルート局とした時のサブツリーにおける具体例を示している。サブツリーは、「AA」「AAA」「AAB」によって構成される。

【0030】
ステップS41:親局から自局を頂点とするサブツリーに関するUS割当を取得する。 ステップS42:子局と自局の要求無線リソース量の比率もしくは絶対値に応じて無線リソースを割り当て、子局に通知する。

【0031】
図10は、「AA」をサブルート局とした時のサブツリーの例を示している。「A」(AAの親局)からUS用の36の無線リソースが割り当てられるとする。この「A」から割り当てられた無線リソースを(4:8:6)の割合で、すなわち、「AA」に対して8無線リソースを割り当て、「AAA」に対して16無線リソースを割り当て、「AAB」に対して12無線リソースを割り当てる。これらの割り当てを子局に通知する。絶対値の例としては、バイト数、フレーム数などである。

【0032】
「DS要求無線リソース量の取得・DS割当無線リソース決定の処理」
図11は、無線リソース割当決定処理におけるDS要求無線リソース量の取得・DS割当無線リソース決定の処理の流れの一例を示すフローチャートであり、以下のような処理がなされる。また、図12は、「AA」をサブルートとした時のサブツリーにおける具体例を示している。
ステップS51:収集基地局にて各局宛のDSトラヒック量を把握、トラヒック量の比率もしくは絶対値に応じて子局へ無線リソースを割り当てる。絶対値は、バイト数、フレーム数などである。
ステップS52:親局から割り当てられた無線リソースから自局向けのものを除き、子局へ無線リソースを割り当てる。

【0033】
図12は、「AA」をサブルート局とした時のサブツリーの例を示している。サブツリーは、「AA」「AAA」「AAB」によって構成される。サブルート局としての「AA」は、子局としての「AAA」のトラヒック量(例えば10)と「AAB」のトラヒック量(例えば4)を把握する。

【0034】
「AA」は、「A」(AAの親局)からDS用の無線リソースとして16が割り当てられたことを受信する。「AA」は、自局宛の無線リソース(2)を除いた14を子局のDSトラヒック量の比率(10:4)もしくは絶対値に応じて割り当てる。

【0035】
「無線リソース割当の説明」
本発明の一実施の形態における無線リソース割当についてより詳細に説明する。以下に説明する無線リソース割当の制御は、基本的に上述のものと同様である。無線ネットワークシステムの一例を図13に示す。無線ネットワークは、TD/MM(Top-Down and Middle Management)型TDD双方向マルチポップと称されるものである。

【0036】
一例として、第1層から第4層までの階層を有する。各局に付されている文字は、局IDを表している。図14Aに示すように、例えば「AAA」の局IDの上位の「AA」が親局(図においては、Parentと表記する。)のIDを示し、下位の「A」が兄弟局(図においては、Siblingと表記する。)のIDを示す。例えば「AAA」と「AAB」は、兄弟局である。さらに、「ABA」は、従兄弟局(図においては、Cousinと表記する。)を示す。サブツリーは、ある局を頂点とする三角形の接続で表される。図13では、「AAA」をサブルート局とするサブツリーが示されている。

【0037】
基本動作の概要について説明する。
各リンクにはリソースブロック(無線リソースの割り当て単位)を割り当てる。
各サブルートにおける基本動作については、以下の通りである。
1.サブルート局が子局のそれぞれが持つ各層要求無線リソース割当情報を収集する。
2.上記収集情報にサブルート局自身の要求無線リソース割当情報を追加して親局に報告する。
3.親局からサブルート局に対してサブツリー全体で利用可能な各層無線リソース情報が配信される。
4.上記割当無線リソースをサブルート局自身と子局に分配
なお、各局は自身の無線リソース要求量の中に新規参入局用の無線リソース量を含める。

【0038】
無線リソースブロックの割当方法としては三つの方法がある。
第1の方法は、同一階層のリンクは周波数方向に分割する。異なる階層のリンクは時間方向に分割する。
第2の方法は、サブキャリア(周波数方向)には分割せず,各リンクを時間方向のみに分割する。
第3の方法は、各リンクを周波数方向および時間方向に分割する。

【0039】
「無線リソース割当の具体例」
図13に示す無線ネットワークシステムにおける各局の要求トラヒック量の一例を図15に示す。図14Bに示すように、例えば「AA」の局の箱の左側に対して付加されている数字(2/1,3)の「2」は、US要求トラヒック量を表し、「1」は、子局(図においては、Childと表記する。)であるA局宛のDS要求トラヒック量を表し、「3」は、子局であるB局宛のDS要求トラヒック量を表す。また、箱の右側に対して付加されている「→2」は、AA局宛のトラヒック量を表し、「←4」は、AA局で発生した自局の要求トラヒック量を表す。

【0040】
図15に示す例に対応する無線リソース割当の結果を図16に示す。図16において、横軸が時間(TDD)スロットを表し、縦軸が論理割当ブロックサイズを表す。また、無線リソース割当は、異なる階層の局間のUS及びDSのそれぞれに対してなされる。以下、かかる無線リソース割当の手順について順に説明する。

【0041】
「US無線リソース割当手順(1-1)」
各サブルート局は自身のサブツリーの各層におけるUS要求トラヒック量合計値を収集し親局に報告する。図17に第4層のサブルート局が自身のサブツリーのUSトラヒック量合計値を収集し、第3層の親局に報告する例が示されている。

【0042】
「US無線リソース割当手順(1-2)」
各サブルート局は自身のサブツリーの各層におけるUS要求トラヒック量合計値を収集し親局に報告する。図18に第3層のサブルート局が自身のサブツリーのUSトラヒック量合計値を収集し、第2層の親局に報告する例が示されている。

【0043】
「US無線リソース割当手順(1-3)」
各サブルート局は自身のサブツリーの各層におけるUS要求トラヒック量合計値を収集し親局に報告する。図19に第2層のサブルート局が自身のサブツリーのUSトラヒック量合計値を収集し、第1層の親局に報告する例が示されている。

【0044】
「US無線リソース割当手順(2-1)」
ルート局/各サブルート局は、自身の子局にサブツリーの各層におけるUS割当無線リソースの周波数方向RB数比率・順列を通知する。図20に通知されるRB数比率・順列の具体例が示されている。図21及び図22は、この通知の処理を順番に表している。

【0045】
「US無線リソース割当手順(2-2)」
ルート局/各サブルート局は自身の子局にサブツリーの各層におけるUS割当無線リソースの周波数方向RB数比率・順列を通知する。図23に通知されるRB数比率・順列の具体例が示されている。図24、図25及び図26は、この通知の処理を順番に表している。

【0046】
「US無線リソース割当手順(2-3)」
ルート局/各サブルート局は自身の子局にサブツリーの各層におけるUS割当無線リソースの周波数方向RB数比率・順列を通知する。図27に通知されるRB数比率・順列の具体例が示されている。図28は、この通知の処理を順番に表している。

【0047】
「DS無線リソース割当手順(1)」
収集基地局にて各局宛のDSトラヒック量を把握

【0048】
「DS無線リソース割当手順(2-1)」
ルート局/各サブルート局は、自身の子局にサブツリーの各層におけるDS割当無線リソースの周波数方向RB数比率・順列を通知する。図29に通知されるRB数比率・順列の具体例が示されている。図30及び図31は、この通知の処理を順番に表している。

【0049】
「DS無線リソース割当手順(2-2)」
ルート局/各サブルート局は自身の子局にサブツリーの各層におけるDS割当無線リソースの周波数方向RB数比率・順列を通知する。図32に通知されるRB数比率・順列の具体例が示されている。図33、図34及び図35は、この通知の処理を順番に表している。

【0050】
「DS無線リソース割当手順(2-3)」
ルート局/各サブルート局は自身の子局にサブツリーの各層におけるDS割当無線リソースの周波数方向RB数比率・順列を通知する。図36に通知されるRB数比率・順列の具体例が示されている。図37は、この通知の処理を順番に表している。

【0051】
「経路選択の説明」
本発明の一実施の形態における経路選択についてより詳細に説明する。なお、「新規参入」とは、ネットワークに局が新規追加されることを意味する。「変調方式切替」とは、状況に応じてMCS(Modulation coding scheme)を変更する処理である。「経路選択」は、MCSを基に、全体の所要無線リソースが小さくなるよう経路を策定する制御である。選択可能なMCSの一例を下記の表2に示す。

【0052】
【表2】
JP2019117969A_000004t.gif

【0053】
なお、本発明の一実施の形態では、経路選択の制御と無線リソース割当の制御の両者を繰り返し行うようにしている。両方の制御を比較すると、経路選択の制御がなされる頻度に比較して、無線リソース割当の制御がなされる頻度が高いものとされる。

【0054】
経路選択の目標の一つは、各中継局が少ない無線リソース量でマルチホップ送受信を行い、ネットワーク全体で必要となる無線リソース使用量を削減することである。すなわち、単位無線リソースあたりの伝送量を多くするため、伝送速度が大きい経路(所要無線リソース量が小さい経路)を選択する。また、目標の他のものは、ホップ数を削減し、制御しやすさを向上することである。所要無線リソース量の増加がなければ、収集基地局までのホップ数が少ない局(上位局)を選択する。なお、本発明の一実施の形態では、接続可能台数の制限がある。例えば各RSなどの局が接続できる子局は3台以下である。負荷の増加量の大小により接続する局を選択する。なお、接続できる子局の数を制限するのは、基幹回線を通じて大量のデータを通信するためである。上記の接続制限数「3台」はあくまでも例であり任意に設定が可能である。

【0055】
「経路選択のアルゴリズム」
新規参入の場合には、周囲局の探索を行い、発見した局へ接続する。
経路選択の場合には、接続可能な局の情報、それらの局間の所要無線リソース量情報に基づいて全経路を構築する。もし、構築した経路において、接続可能局数の上限を上回っている場合は再構築する

【0056】
図38を参照して経路選択のアルゴリズムの処理の流れについて説明する。
ステップS61:局を配置
ステップS62:接続可能な局間における単位データ送信の所要無線リソース量を計算する。
ステップS63:収集基地局から各中継局までのE2E(End-to-End:二者間を結ぶ経路)の所要無線リソース量を計算する。

【0057】
ステップS64:最小となる経路を各中継局で選択する。
ステップS65:中継局が4つ以上接続している中継局の有無が判定される。
ステップS66:ステップS65において、中継局が4つ以上と判定されると、再構築がなされる。
ステップS67:ステップS65において、中継局が4つ未満と判定されると、経路選択が完了する。なお、しきい値(4)は、一例であり、他の値でもよい。

【0058】
図39のフローチャートは、ステップS64における接続先決定時の優先順位を示す。
ステップS71:E2E所要無線リソース量が小さい経路
ステップS72:同値のときは、収集基地局までのホップ数が小さい経路
ステップS73:それでも1つに選びきれないときは、経路変更前の要求無線リソース量が小さい経路

【0059】
「E2E所要無線リソース量の計算法」
単位パケットがそれぞれのリンクを通過するときに必要な所要無線リソース量を計算する。なお、所要無線リソース量は、単位パケットが当該リンクを通過するときに必要な無線リソース量のことである。以下の例では無線リソース量として通信フレーム数で考えた場合を示す。
図40の例において、局Cが局Aへ送信する場合には、(局C→局B)で2フレームが必要で、(局B→局A)で4フレームが必要で、合計6フレームが必要となる。
局Eがツリーに参加する場合には、親局候補の局C及びDとのリンクは同じ階層であり、EC間及びED間は、共に2フレーム必要であり、接続先(親局)を決定することができない。

【0060】
図41に示すように、各リンクの必要フレーム数を加算する。図41中で、太文字の数字が該当局から局Aまでの総フレーム数を表している。したがって、局Eが局Cを介して局Aへ送信する場合には、(2+2+4=8)フレームが必要とされ、局Eが局Dを介して局Aへ送信する場合には、(2+3+4=9)フレームが必要とされる。したがって、局Eは、所要フレーム数が小さい局Cを親にする場合が最適であると決定される。

【0061】
CINR(Carrier to Interference and Noise Ratio:搬送波レベル対干渉・雑音比)からMCS(前出の表2を参照)が決定される。例えばCINRの平均値からMCSが決定される。分散も考慮してもよい。さらに、平均値以外の値を使用してもよい。MCSが決定されると、MCSにより伝送速度が計算可能である。図42は、CINRと伝送速度の関係の一例を示している。CINRから伝送速度を算出することも可能である。伝送速度情報から算出される単位データ送信の所要フレーム数が経路選択に使用される。なお、CINR以外にRSSI(Received Signal Strength Indication/Indicator)などの回線品質を表す他の指標を使用してもよい。

【0062】
MCS切替周期と経路切替周期の関係については、(MCS切替周期<経路切替周期)とされる。なお、経路切り替え周期以内にMCSが切り替わることが許容される。頻繁にMCS切替を行うことは必要ない。

【0063】
さらに、図43は、伝送速度の変動例を示し、図43を参照して所要フレーム数の算出について説明する。経路切り替え周期ごとの伝送速度を基にフレーム数を算出する。伝送速度が速いことは、所要フレーム数が小さいことになる。前経路切り替えタイミングから現在までの伝送速度を考慮する。すなわち、最新の伝送速度だけで判断するのは瞬時的な変動に左右されやすいからである。例えば平均伝送速度から所要フレーム数を算出し、経路選択に使用する。

【0064】
経路選択アルゴリズムにおける再構築のルールについて説明する。
「ルール1」:接続可能な親局が1つしかない場合は最優先に接続する。接続しない場合は通信不可となってしまうためである。
「ルール2」:子局候補を接続しなかった場合を想定、接続時と比べた所要フレーム数の増加量が最小の局を子局候補から除外する。
また、接続局候補を一つ削除した場合、削除した状態で再び経路選択フローを実行する。

【0065】
図44のフローチャートに示すような処理がなされる。
ステップS81:接続可能局が1つしかない局の有無が判定される。
ステップS82:ステップS81の判定結果がありの場合、当該局を再構築の考慮から除外する。
ステップS83:E2Eの所要フレーム数が2番目に小さい相手先を選択した時のE2E所要フレーム数の増分が計算される。
ステップS84:増分が最小の局が接続可能局から除外される。
ステップS85:経路選択フローのE2Eの所要フレーム数計算に戻る。

【0066】
「経路選択アルゴリズムの動作例」
図38のフローチャートに示される経路選択アルゴリズムの動作例について説明する。フローチャート中のステップS62(所要フレーム数の計算)がなされた結果を図45Aに示すものとする。図45において、破線のパスは、接続可能なパスを表し、実線のパスは、接続済みのパスを表す。図45A中の各パスに付加されている数字は、当該パスにおける単位データ当たりの所要フレーム数を表す。このような表記は、他の図においても同様である。

【0067】
ステップS63(収集基地局から各中継局までのE2Eのフレーム数の計算)の処理の結果が図45Bに示される。局Aが収集基地局であり、太字の数が収集基地局までの単位データ当たりの所要フレーム数を表す。このような表記は、他の図においても同様である。
ステップS64(最小となる経路を各中継局で選択)の処理によって、図45Cの経路が形成される。

【0068】
図46を参照して再構築の例について説明する。上述した再構築に関しての「ルール1」が適用される。図46の例では、「ルール1」によって、局Eは、局Cしか親となりえない。局Cは、局Eを子局として接続する。

【0069】
図47を参照して再構築の例について説明する。上述した再構築に関しての「ルール2」が適用される。「ルール2」は、「子局候補を接続しなかった場合を想定、接続時と比べた負荷の増加量が最小の局を子局候補から除外する。」ものである。「負荷」を「収集基地局までのE2E所要フレーム数」とする。図47の例では、局Bを局Cに接続しなかった時、収集基地局までのE2E所要フレーム数は2から3になる(所要フレーム数増加量:1)。

【0070】
図48Aは、図47と同様に、局Bを除外したときの所要フレーム数の増加量を表している。図48Bは、局Dを除外したときの所要フレーム数の増加量「2」を表している。図48Cは、局Fを除外したときの所要フレーム数の増加量「4」を表している。したがって、図47及び図48の例では、局Bを子局候補から除外する場合が最適である。

【0071】
<2 変形例>
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、上述の各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。また、上述の実施の形態の構成、方法、工程、形状、材料及び数値などは、本発明の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0072】
10・・・収集基地局、11・・・無線処理部、21・・・スケジューラサーバ、22・・・無線リソース要求量収集解析部、23・・・無線リソース割当算出部、24・・・回線品質情報収集解析部、25・・・最適中継経路算出部、30・・・中継局、31・・・無線処理部、41・・・中継制御部、42・・・無線リソース割当部、44・・・経路切替部、45・・・回線品質センシング部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
15
【図17】
16
【図18】
17
【図19】
18
【図20】
19
【図21】
20
【図22】
21
【図23】
22
【図24】
23
【図25】
24
【図26】
25
【図27】
26
【図28】
27
【図29】
28
【図30】
29
【図31】
30
【図32】
31
【図33】
32
【図34】
33
【図35】
34
【図36】
35
【図37】
36
【図38】
37
【図39】
38
【図40】
39
【図41】
40
【図42】
41
【図43】
42
【図44】
43
【図45】
44
【図46】
45
【図47】
46
【図48】
47