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明細書 :計測結果又は解析結果投影装置及び方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3259031号 (P3259031)
公開番号 特開2001-066158 (P2001-066158A)
登録日 平成13年12月14日(2001.12.14)
発行日 平成14年2月18日(2002.2.18)
公開日 平成13年3月16日(2001.3.16)
発明の名称または考案の名称 計測結果又は解析結果投影装置及び方法
国際特許分類 G01D  7/00      
FI G01D 7/00 Z
請求項の数または発明の数 4
全頁数 5
出願番号 特願平11-242869 (P1999-242869)
出願日 平成11年8月30日(1999.8.30)
審査請求日 平成11年8月30日(1999.8.30)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】396019376
【氏名又は名称】和歌山大学長
発明者または考案者 【氏名】藤垣 元治
【氏名】森本 吉春
個別代理人の代理人 【識別番号】100059258、【弁理士】、【氏名又は名称】杉村 暁秀 (外2名)
審査官 【審査官】樋口 信宏
参考文献・文献 特開 平8-280710(JP,A)
特開 平11-25262(JP,A)
特開 平6-292008(JP,A)
特開 平8-68673(JP,A)
調査した分野 G01D 7/00
特許請求の範囲 【請求項1】
試料を計測する計測手段と、その計測手段による計測結果を解析し又は保存するする解析又は保存手段と、その解析又は保存手段による解析結果又は計測結果を前記試料に投影する投影手段とを具え、前記計測手段の光軸を、前記投影手段の光軸に一致させたことを特徴とする計測結果又は解析結果投影装置。

【請求項2】
前記計測手段の光軸を、ハーフミラーによって前記投影手段の光軸に一致させたことを特徴とする請求項1記載の計測結果又は解析結果投影装置。

【請求項3】
試料を計測する計測ステップと、この計測ステップの計測結果を解析し又は保存する解析又は保存ステップと、この解析又は保存ステップで解析された解析結果又は保存された測定結果を前記試料に投影する投影ステップとを具え、前記試料を計測する計測手段の光軸を、前記解析結果を投影する投影手段の光軸に一致させることを特徴とする計測結果又は解析結果投影方法。

【請求項4】
前記計測手段の光軸を、ハーフミラーによって前記投影手段の光軸に一致させることを特徴とする請求項3記載の計測結果又は解析結果投影方法。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料の計測結果又はそれを解析することによって得られる解析結果をその試料に投影する計測結果又は解析結果投影装置及び方法に関するものである。

【0002】
【従来の技術】近年、テレビカメラを用いて撮影した試料の形状や変形を計測する形状変形計測装置及び方法が、例えば、本発明者による特開平10-96606号公報や特開平10-101848公報に記載されている。そのような計測方法によって得られる計測結果は、直接又は解析された後にモニタ上に表示され又はプリントアウトされる。

【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、計測結果又は解析結果をモニタ上に表示し又はプリントアウトする従来の計測方法では、例えば、(1)比較的大きな試料の場合、(2)動きのある試料の場合、(3)モニタ画面に移っている計測範囲において試料に起伏や境界のような目印となる部分が少ない場合、例えば、大きなタンクの一部分を計測範囲としている場合、平面に広がっているシート状の物質や人間の皮膚の一部分を拡大して計測する場合、及び(4)検査対象物が次々と流れてくるような工場内の検査場において検査作業者がモニタ画面と試料の両方を監視することが困難な場合、解析結果と実物との対応が観察者にとって困難なものとなる。

【0004】
本発明の目的は、計測結果又は解析結果と試料との対応が観察者にとって容易となる計測結果又は解析結果投影装置及び方法を提供することである。

【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による計測結果又は解析結果投影装置は、試料を計測する計測手段と、その計測手段による計測結果を解析し又は保存するする解析又は保存手段と、その解析又は保存手段による解析結果又は計測結果を前記試料に投影する投影手段とを具え、前記計測手段の光軸を、前記投影手段の光軸に一致させたことを特徴とするものである。

【0006】
本発明によれば、解析又は保存手段が、計測手段による計測結果を解析又は保存し、その解析結果又は測定結果を、投影手段によって試料に投影する。この際、計測手段の光軸を投影手段の光軸に一致させる。このように解析結果又は保存結果を試料に投影することによって、解析結果又は測定結果と試料との対応が観察者にとって容易となる。

【0007】
好適には、前記計測手段の光軸を、ハーフミラーによって前記投影手段の光軸に一致させる。

【0008】
本発明による計測結果又は解析結果投影方法は、試料を計測する計測ステップと、この計測ステップの計測結果を解析し又は保存する解析又は保存ステップと、この解析又は保存ステップで解析された解析結果又は保存された測定結果を前記試料に投影する投影ステップとを具え、前記試料を計測する計測手段の光軸を、前記解析結果を投影する投影手段の光軸に一致させることを特徴とするものである。

【0009】
これによって、計測結果又は解析結果と試料との対応が観察者にとって容易となり、好適には、前記計測手段の光軸を、ハーフミラーによって前記投影手段の光軸に一致させる。

【0010】
【発明の実施の形態】本発明による計測結果又は解析結果投影装置及び方法を、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面中同一部材には同一符号を付すものとする。図1は、本発明による計測結果又は解析結果投影装置の実施の形態を示す図である。例えば計測装置や、形状計測や、監視装置に適用することができるこの解析結果投影装置は、試料1を撮影し及びその解析結果を投影する計測及び投影部2と、計測及び投影部2によって計測された結果を解析する計測結果解析部3と、この計測結果解析部3からの制御信号又は投影格子画像に応答して試料1に格子画像を投影する格子投影用プロジェクタ4とを具える。

【0011】
計測及び投影部2は、計測部5と、投影部6と、ハーフミラー7と、黒色の遮光板8と、光軸調整部9とを有する。計測部5は、試料1を撮影する計測用テレビカメラ5aと、この計測用テレビカメラ5aと光軸の向きが一致するズームレンズ5bと、上下左右方向のあおり量及びズーム量を調整できるように計測用テレビカメラ5a及びズームレンズ5bが取り付けられたあおり調整機構付きカメラ・レンズ取付台5cと、ズームレンズ5bに取り付けられた赤外線透過フィルタ(可視光が透過しないフィルタ)5dとを有する。投影部6は、解析結果投影用プロジェクタ6aと、それに取り付けられた赤外線遮断フィルタ(可視光が通過するフィルタ)6bとを有する。

【0012】
ハーフミラー7は、計測用テレビカメラ5a及びズームレンズ5bの光軸と解析結果投影用プロジェクタ6aの光軸とを一致させるように配置したものであり、その表面と裏面で2重写りの影響がでないように、2重写りした場合のずれが1画素未満となるような厚さを有する。ハーフミラー7と光路との関係を図2に示す。図2において、ずれて撮影されない画像の光路を実線で示すとともに、ずれて撮影される画像の光路を破線で示す。これら実線の位置と破線の位置との相違は、ハーフミラー7の厚さによって決定される。なお、図2では赤外線透過フィルタ5d及び赤外線遮断フィルタ6bを省略している。

【0013】
遮光板8は、図3に示すように計測用テレビカメラ5aのレンズ面に対して所定の角度θだけ傾斜させて計測及び投影部2(図1)に取り付けられ、解析結果投影用プロジェクタ6aから投影された画像のうちのハーフミラー7によって反射される成分を吸収し、かつ、外部からハーフミラー7を透過して計測用テレビカメラ5aに入射する光を遮断する。遮光板8をこのような角度θをつけて取り付けることによって、解析結果投影用プロジェクタ6aから投影された画像のうちのハーフミラー7によって反射される成分のうち、遮光板8で反射される成分が、計測用テレビカメラ5aに入射するのを防止する。図3においても赤外線透過フィルタ5d及び赤外線遮断フィルタ6bを省略している。

【0014】
光軸調整部9は、計測用テレビカメラ5aの光軸と解析結果投影用プロジェクタ6aの光軸が画素単位で一致するように光軸及び拡大率の調整を行うものであり、水平方向に並んだ2個のレーザポインタ9a,9bを有する。なお、光軸調整部9による光軸調整については後に説明する。また、格子投影用プロジェクタ4には赤外線透過フィルタ10が取り付けられる。

【0015】
本実施の形態の動作を、主に図1を用いて説明する。先ず、計測結果解析部3から制御信号又は投影格子画像を格子投影用プロジェクタ4に供給することによって、格子投影用プロジェクタ4から投影格子画像を試料1に投影し、その画像を計測用テレビカメラ5aで撮影することによって形状計測を行う。この際に行われる形状計測方法として、例えば、上記特開平10-96606号公報や特開平10-101848公報に記載された形状計測方法を挙げることができる。

【0016】
計測部5によって計測された計測結果の画像は、計測結果解析部3に供給され、計測結果解析部3は、この計測結果の画像に基づいて試料1の形状又は変形の解析を行い、その結果得られた解析結果の画像を解析結果投影用プロジェクタ6aに供給する。解析結果投影用プロジェクタ6aは、解析結果の画像を試料1に投影する。なお、後に説明する光軸調整を行うことによって計測部5による計測点と投影部6による撮影点が一致し、実際の試料1の上に計測結果が投影される。これによって、解析結果が表示されるモニタ上の点の位置が実際の試料のどの点に対応するのか判断しにくい場合でも、解析結果の画像と試料との対応が観察者にとって容易となる。なお、格子投影用プロジェクタ4からは赤外線の格子が投影されるため、観察者には解析結果の画像だけが見えることになる。

【0017】
図4は、解析結果を試料に投影した例を示す図である。この場合、平成11年6月25日に出願した本発明者による特願平11-179950号に記載されたリアルタイム形状変形計測方法を用いて人体の形状計測を行い、その解析結果を人体上に投影したものである。なお、解析結果として、計測用テレビカメラ方向の距離の分布を等高線の位相(濃淡の繰り返し)として表現している。

【0018】
次に、光軸調整部による光軸調整を、図5及び6を用いて説明する。図5において、試料の位置に平面のスクリーン11を配置し、赤外線通過フィルタ5d(図1)を取り外して、解析結果投影用プロジェクタ6aの映像を計測用カメラ5aによって撮影できるようにする。レーザポインタ9a,9bがそれぞれスクリーン11を照射することによってマークを付ける。その映像は計測用テレビカメラ5aによって撮影され、撮影された映像は、解析結果投影用プロジェクタ6aに直接供給され、解析結果撮影用プロジェクタ6aがその映像をスクリーン11に投影する。投影されたマークの画像は、再び計測用カメラ5aによって撮影され、解析結果投影用プロジェクタ6aによって再びスクリーン11上に投影される。

【0019】
これら操作を繰り返すと、そのマークの位置において計測用テレビカメラ5aの撮影画素と解析結果投影用プロジェクタ6aの投影画素の光軸(位置)が一致していない場合には、投影されたマークは、最初の点からずれた位置に投影され、点列が発生する。したがって、マークの位置と投影された画像の位置を一致させて点列を消失させることによって、マークの位置において解析結果投影用プロジェクタ6aの画素の光軸と計測用カメラ5aの画素の光軸が一致することになる。光軸調整点、画像及び調整箇所の関係を示す図を図6に示す。

【0020】
計測用テレビカメラ5aの画素間隔の縦横比と解析結果投影用プロジェクタ6aの画素間隔の縦横比が同一の場合、2点以上のマークについて上記方法を用いて点列が表示されないように光軸調整を行うことによって、結果的には全ての画素において解析結果投影用プロジェクタ6aの投影線と計測用テレビカメラ5aが撮影する視線が一致する。

【0021】
このようにレーザポインタ9a,9bによって、光軸調整を容易に行うことができる。

【0022】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。例えば、計測結果解析部の代わりに画像メモリやビデオのような計測画像保存部を用い、時間差をもたせて計測した結果を表示することもできる。

【0023】
形状測定や変形測定だけでなく、温度分布の計測のようにカメラを用いて分布を計測する場合にも本発明を適用することができる。また、有限要素法などと組み合わせることによって、形状変形計測結果を使用した応力分布などの解析を行った結果を試料上に投影することもできる。

【0024】
さらに、ハーフミラーを使用することなく計測用カメラと解析結果投影用プロジェクタとを並べてこれらの光軸を一致させることもできる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5