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明細書 :免疫賦活化剤

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2019-073466 (P2019-073466A)
公開日 令和元年5月16日(2019.5.16)
発明の名称または考案の名称 免疫賦活化剤
国際特許分類 A61K  45/00        (2006.01)
A61K  31/506       (2006.01)
A61K  31/5377      (2006.01)
A61K  31/5386      (2006.01)
A61K  45/06        (2006.01)
A61K  31/713       (2006.01)
A61K  48/00        (2006.01)
A61K  39/00        (2006.01)
A61P  37/04        (2006.01)
G01N  33/50        (2006.01)
G01N  33/15        (2006.01)
C12N  15/113       (2010.01)
FI A61K 45/00 ZNA
A61K 31/506
A61K 31/5377
A61K 31/5386
A61K 45/06
A61K 31/713
A61K 48/00
A61K 39/00 H
A61P 37/04
G01N 33/50 Z
G01N 33/15 Z
C12N 15/00 G
請求項の数または発明の数 18
出願形態 OL
全頁数 35
出願番号 特願2017-199591 (P2017-199591)
出願日 平成29年10月13日(2017.10.13)
発明者または考案者 【氏名】竹内 理
【氏名】三野 享史
【氏名】山下 暁朗
出願人 【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
【識別番号】505155528
【氏名又は名称】公立大学法人横浜市立大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100101454、【弁理士】、【氏名又は名称】山田 卓二
【識別番号】100106518、【弁理士】、【氏名又は名称】松谷 道子
【識別番号】100138911、【弁理士】、【氏名又は名称】櫻井 陽子
審査請求 未請求
テーマコード 2G045
4C084
4C085
4C086
Fターム 2G045AA40
2G045DA20
2G045DA36
4C084AA13
4C084AA17
4C084AA20
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZB091
4C084ZC201
4C084ZC411
4C085AA03
4C085EE03
4C085EE10
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC42
4C086BC50
4C086BC73
4C086BC74
4C086EA16
4C086GA07
4C086GA09
4C086GA12
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA03
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZB09
4C086ZC20
4C086ZC41
要約 【課題】本願の課題は、新たな免疫賦活化剤またはそのスクリーニング方法を提供することである。
【解決手段】SMG1阻害剤を含む免疫賦活化剤を提供する。また、当該免疫賦活化剤および抗原を含むワクチン組成物を提供する。さらに、(1)被験物質のSMG1阻害能を測定する工程、および、(2)工程(1)においてSMG1阻害能を有することが示された被験物質が免疫賦活化剤であると判定する工程を含む、免疫賦活化剤をスクリーニングする方法を提供する。
【選択図】図13
特許請求の範囲 【請求項1】
SMG1阻害剤を含む免疫賦活化剤。
【請求項2】
SMG1阻害剤が式(I)
【化1】
JP2019073466A_000014t.gif
[式中、
は、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロ置換アルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、ハロまたはアルキルで置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、および、ハロまたはアルキルで置換されていてもよいアミノカルボニルアミノアリールからなる群から選択され、
は、H、ハロゲン、アルキル、ハロ置換アルキル、アルコキシ、ハロ置換アルコキシ、シアノ、アミノスルホニル、ハロ置換アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ハロ置換アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニルおよびハロ置換ジアルキルアミノスルホニルからなる群から選択され、
は、H、ハロゲン、アルキル、ハロ置換アルキル、アミノスルホニル、ハロ置換アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ハロ置換アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニルおよびハロ置換ジアルキルアミノスルホニルからなる群から選択される]
の化合物、または、それらのエステル、オキシド、薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、請求項1に記載の免疫賦活化剤。
【請求項3】
が、
【化2】
JP2019073466A_000015t.gif
からなる群から選択される、請求項2に記載の免疫賦活化剤。
【請求項4】
が、H、Cl、CH、CF、OCH、CN、SONH、SONH(CH)、SON(CHCHおよびSON(CHからなる群から選択される、請求項2または3に記載の免疫賦活化剤。
【請求項5】
が、H、Cl、CHおよびSONHからなる群から選択される、請求項2~4のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
【請求項6】
が、
【化3】
JP2019073466A_000016t.gif
である、請求項2~5のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
【請求項7】
が、SONH、SONH(CH)、SON(CHおよびSON(CHCHからなる群から選択される、請求項2~6のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
【請求項8】
が、H、ClまたはCHである、請求項2~7のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
【請求項9】
~Rが下表1に記載する基である、請求項2~5のいずれかに記載の免疫賦活化剤:
【表1-1】
JP2019073466A_000017t.gif
【表1-2】
JP2019073466A_000018t.gif
【表1-3】
JP2019073466A_000019t.gif

【請求項10】
式(I)の化合物が、請求項9に記載の化合物17~26のいずれかである、請求項2~9のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
【請求項11】
式(I)の化合物が、式
【化4】
JP2019073466A_000020t.gif
で表される化合物である、請求項2~10のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
【請求項12】
SMG1阻害剤がSMG1の発現を阻害する核酸である、請求項1に記載の免疫賦活化剤。
【請求項13】
SMG1阻害剤がsiRNAである、請求項12に記載の免疫賦活化剤。
【請求項14】
siRNAが配列番号3または配列番号4のヌクレオチド配列を含む、請求項13に記載の免疫賦活化剤。
【請求項15】
請求項1~14のいずれかに記載の免疫賦活化剤および抗原を含むワクチン組成物。
【請求項16】
1種またはそれ以上の他の免疫賦活化剤をさらに含む、請求項15に記載のワクチン組成物。
【請求項17】
他の免疫賦活化剤がTLRリガンドである、請求項16に記載のワクチン組成物。
【請求項18】
免疫賦活化剤をスクリーニングする方法であって、
(1)被験物質のSMG1阻害能を測定する工程、および、
(2)工程(1)においてSMG1阻害能を有することが示された被験物質が免疫賦活化剤であると判定する工程、
を含む方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本願は、免疫賦活化のためのSMG1阻害剤の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
RNA分解酵素であるレグナーゼ1(Regnase-1;Reg1、Zc3h12aまたはMcpip1とも呼ばれる)は、Reg1に媒介されるmRNA分解(RMD)に必須の酵素であり、マクロファージや樹状細胞などの自然免疫細胞において、インターロイキン(IL)6およびIL12p40などのサイトカイン並びに炎症惹起に関わる分子をコードするmRNAの分解を行うことにより、過剰な免疫応答を抑制している。また、Reg1は、獲得免疫T細胞においても、T細胞活性化に関わる分子のmRNAを分解することにより、過剰なT細胞活性化を抑制している。Reg1は、標的mRNAの3'非翻訳領域(3'UTR)に存在するステムループ構造を認識して、RNAヘリカーゼであるUPF1に依存的に、タンパク質翻訳が生じているmRNAを分解している(非特許文献1)。したがって、Reg1の機能を制御することにより免疫応答を調節できると考えられるが、これまで、医薬として使用し得るReg1阻害剤は製造されていない。
【0003】
SMG1は、セリン/スレオニンタンパク質キナーゼであり、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ関連キナーゼタンパク質ファミリーに属する。SMG1はこれまで、ナンセンス変異依存mRNA分解機構(NMD)と呼ばれるmRNA品質管理に関わるキナーゼとして報告されており、NMDにおいてUPF1のリン酸化に機能すると考えられている(非特許文献2および3)。SMG1を阻害する化合物やペプチドが知られている(特許文献1、非特許文献4)。また、SMG1を阻害するsiRNAが知られている(特許文献2、非特許文献5)。
【0004】
ワクチン用の免疫賦活化剤として、水酸化アルミニウムゲル、モノホスホリルリピドAなどのToll様受容体刺激剤などが使用されている。Reg1の機能を制御する免疫賦活化剤は、これまで知られていない。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開2009-011272号公報
【特許文献2】特開2005-021094号公報
【0006】

【非特許文献1】Mino, T. et al., Cell 161, 1058-1073 (2015)
【非特許文献2】Yamashita, A. et al., Genes Dev 15, 2215-2228 (2001)
【非特許文献3】Yamashita, A., Genes Cells 18, 161-175 (2013)
【非特許文献4】A. Gopalsamy et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 22 (2012) 6636-6641
【非特許文献5】Kashima, I. et al., Genes Dev 20, 355-367 (2006)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願は、新たな免疫賦活化剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、SMG1がReg1のmRNA分解機能に必須であることを突き止め、SMG1の阻害が、免疫応答に関連する分子のmRNA分解を阻害することにより、樹状細胞の活性化を引き起こすことを見出した。
【0009】
従って、ある態様では、本願は、SMG1阻害剤を含む免疫賦活化剤を提供する。
また別の態様では、本願は、上記免疫賦活化剤および抗原を含むワクチン組成物を提供する。
また別の態様では、本願は、免疫賦活化剤をスクリーニングする方法であって、
(1)被験物質のSMG1阻害能を測定する工程、および、
(2)工程(1)においてSMG1阻害能を有することが示された被験物質が免疫賦活化剤であると判定する工程、
を含む方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本願の開示により、対象におけるSMG1阻害剤による免疫賦活化が可能になる。従って、SMG1阻害剤を単独で、または、他の免疫賦活化剤と組み合わせて、免疫賦活化の目的で使用できる。また、SMG1の阻害を指標として、免疫賦活化剤として使用し得る物質をスクリーニングし得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】UPF1に特異的なsiRNAを導入され、siRNA-耐性HA-UPF1-WTまたはその変異体で再構成されたHeLa細胞における、UPF1のイムノブロット分析を示す。
【図2】UPF1に特異的なsiRNAを導入され、siRNA-耐性WT UPF1またはその変異体で再構成され、次いで、対照プラスミド(Mock)またはReg1発現プラスミドと共にルシフェラーゼレポータープラスミドを導入されたHeLa細胞における、ルシフェラーゼ活性を示す。
【図3】UPF1に特異的なsiRNAを導入され、siRNA-耐性WT UPF1またはその変異体で再構成されたHeLa細胞における、RNA発現レベルを示す。細胞をIL-1β(10ng/ml)で刺激した。
【図4】HeLa細胞におけるP-T28-UPF1およびP-S1078/S1096-UPF1のイムノブロット分析を示す。HeLa細胞にSMG1に特異的なsiRNAを導入し、IL-1β(10ng/mL)で刺激した。
【図5】HeLa細胞においてSMG1のノックダウン下で一過性に発現されたFlag-Reg1と共免疫沈降されたUPF1のウェスタンブロット分析を示す。

【0012】
【図6】HEK293Tet-off細胞にSMG1に特異的なsiRNAを導入し、pTREtight-Il6CDS-3'UTRとReg1発現プラスミドまたは対照(Mock)プラスミドを同時導入した。Dox(1μg/ml)処理後に全RNAを調製し、Il6およびβ-アクチンのmRNAレベルをノザンブロット分析により測定した。
【図7】図6のオートラジオグラフを定量し、β-アクチンに対するIl6の割合として表したグラフである。
【図8】図中に示すsiRNAおよびルシフェラーゼレポータープラスミドを、対照プラスミド(Mock)またはReg1発現プラスミドと共に導入されたHeLa細胞における、ルシフェラーゼ活性を示す。
【図9】SMG1および/またはReg1に特異的なsiRNAを導入され、IL-1β(10ng/mL)で刺激されたHeLa細胞における、RNA発現レベルを示す。
【図10】SMG1および/またはReg1に特異的なsiRNAを導入されたHeLa細胞における、GAS5およびSMG5のRNA発現レベルを示す。

【0013】
【図11】実施例で使用したSMG1阻害剤の化学構造を示す。
【図12】PamCSK(1ng/mL)および/またはSMG1阻害剤(0.3μM)と共に2時間培養したBMDCにおけるP-T28-UPF1およびP-S1078/S1096-UPF1のイムノブロット分析を示す。
【図13】BMDCにおけるRNA発現レベルを示す。C57BL/6Jマウス由来のBMDCを、SMG1阻害剤(0.3μM)で処理し、PamCSK(1ng/mL)で刺激した。
【図14】Reg1+/+(WT)およびReg1-/-(KO)マウス由来のBMDCにおけるReg1のウェスタンブロット分析、および、RNA発現レベルを示す。BMDCをPamCSK(1ng/mL)で刺激した。
【図15】Reg1-/-マウス由来BMDCにおけるRNA発現レベルを示す。BMDCをSMG1阻害剤(0.3μM)で処理し、PamCSK(1ng/mL)で刺激した。

【0014】
【図16】C57BL/6Jマウス由来のBMDCを、SMG1阻害剤(0.3μM)で処理し、PamCSK(10ng/mL)、LPS(100ng/mL)、R848(100nM)またはCpGDNA(ODN1668,100nM)で24時間刺激した。培養上清におけるIL6およびTnfの産生を、ELISAにより測定した。
【図17】C57BL/6Jマウス由来のBMDCを、PamCSK(1ng/mL)および/またはSMG1阻害剤(0.3μM)と共に48時間培養し、BMDC上のCD40およびCD80の発現をフローサイトメトリーにより分析した。
【図18】Reg1+/+(WT)およびReg1-/-(KO)マウス由来のBMDCをPamCSK(1ng/mL)と共に48時間培養し、BMDC上のCD40およびCD80の発現をフローサイトメトリーにより分析した。
【図19】対照プラスミド(Mock)またはReg1発現プラスミドと共に、図中に示すルシフェラーゼレポータープラスミドを導入されたHEK293T細胞における、ルシフェラーゼ活性を示す。
【図20】C57BL/6Jマウス由来の脾臓CD4+T細胞と、SMG1阻害剤(0.3μM)およびPamCSK(1ng/mL)と共に48時間培養したBALB/cマウス由来のBMDCの、同種混合リンパ球反応を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
特に具体的な定めのない限り、本明細書で使用される用語は、有機化学、医学、薬学、分子生物学、微生物学等の分野における当業者に一般に理解されるとおりの意味を有する。以下にいくつかの本明細書で使用される用語についての定義を記載するが、これらの定義は、本明細書において、一般的な理解に優先する。

【0016】
本願発明者らは、RMDにおいて、転写後的に活性な正常な免疫関連mRNAをReg1がUPF1依存的に分解するメカニズムを解明し、さらに、キナーゼSMG1によるUPF1のリン酸化がRMDに必須であることを解明した。興味深いことに、本願実施例において、SMG1キナーゼ活性の阻害は、RMDを抑制し、かくして樹状細胞の成熟化を誘導し、T細胞刺激活性を強化した。また、SMG1の阻害は、サイトカイン産生およびCD40およびCD80などの共刺激分子の発現を増強した。これらの結果は、SMG1の阻害が免疫細胞を活性化することを示す。従って、SMG1の活性または発現の阻害剤を、免疫賦活化剤として使用し得る。

【0017】
「SMG1阻害剤」は、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)-関連キナーゼ(PIKK)の1つである、SMG1を阻害する物質を意味する。例えば、ヒトのSMG1の代表的なヌクレオチド配列およびアミノ酸配列は、各々GenBankアクセッション番号NM_015092およびNP_055907として登録されている(配列番号1および2)。SMG1阻害剤は、SMG1の活性を阻害するものであっても、SMG1の発現を阻害するものであってもよい。SMG1阻害剤は、例えば、SMG1の活性または発現を阻害する化合物、ペプチドまたは核酸であり得る。

【0018】
SMG1阻害剤として、下記式(I)
【化1】
JP2019073466A_000003t.gif
[式中、
は、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロ置換アルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、ハロまたはアルキルで置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、および、ハロまたはアルキルで置換されていてもよいアミノカルボニルアミノアリールからなる群から選択され、
は、H、ハロゲン、アルキル、ハロ置換アルキル、アルコキシ、ハロ置換アルコキシ、シアノ、アミノスルホニル、ハロ置換アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ハロ置換アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニルおよびハロ置換ジアルキルアミノスルホニルからなる群から選択され、
は、H、ハロゲン、アルキル、ハロ置換アルキル、アミノスルホニル、ハロ置換アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ハロ置換アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニルおよびハロ置換ジアルキルアミノスルホニルからなる群から選択される]
の化合物、または、それらのエステル、オキシド、プロドラッグ、薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を使用し得る。

【0019】
基の接頭語「置換」は、当該基の1個またはそれ以上の水素原子が、同一または異なる指定する置換基によって置換されていることを意味する。

【0020】
「アルキル」は、1~10個の炭素原子、好ましくは1~6個、より好ましくは1~4個の炭素原子を有する、1価飽和脂肪族ヒドロカルビル基を意味する。「(Cx~Cy)アルキル」は、x~y個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。アルキルは、例えば直鎖および分枝鎖ヒドロカルビル基、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチルおよびネオペンチルを意味するが、これらに限定されない。

【0021】
「アルコキシ」は、-O-アルキル(ここで、アルキルは本明細書に定義されている通りである)の基を意味する。アルコキシは、例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシ、sec-ブトキシおよびn-ペントキシを含む。

【0022】
「アリール」は1個の環(例えばフェニル)または複数の縮合環(例えばナフチルまたはアントリル)を有する6~14個の炭素原子の1価芳香族性炭素環式基を意味する。アリール基は典型的には、フェニルおよびナフチルを含む。

【0023】
「ヘテロシクロアルキル」は、O、NもしくはSから選択される1~4個のヘテロ原子を有する、場合により炭素環式環と縮合した多環式基を含む、3員ないし12員、好ましくは4員ないし10員のシクロアルキル基を意味する。「ヘテロシクロアルキル」は、場合により、炭素環式環、例えばアリールと縮合した多環式基を含むシクロアルキル基であって、O、NまたはSから選択される1~4個のへテロ原子を有するシクロアルキル基を含む。例えば、ヘテロシクロアルキルには、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラン、ピロリジニル、ジオキソラニル、モルホリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、オキサビシクロ[2.2.2]オクタン、アザビシクロ[2.2.2]オクタン、オキサアザビシクロ[2.2.2]オクタン、オキサビシクロ[3.2.1]オクタン、アザビシクロ[3.2.1]オクタン、オキサアザビシクロ[3.2.1]オクタン、ジヒドロキノリニル、インドリニル、ジヒドロキノキサリニル、オキソ-チアゾリル、オキソ-ピラニル、アゼパニル、アザビシクロ[3.2.2]ノナニル、ベンゾオキサジニル、キノキサリニル、イソインドリニル、インドリニルまたはテトラヒドロピラニル、特に、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン、3-アザ-8-オキサビシクロ[3.2.1]オクタンが含まれる。

【0024】
「アミノ」は-NHの基を意味する。
「カルボニル」は-C(O)-の基を意味する。
「スルホニル」は-S(O)-の基を意味する。
「シアノ」は-CNの基を意味する。
「ハロ」または「ハロゲン」はフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。
「ヒドロキシ」は-OHの基を意味する。

【0025】
「アミノスルホニル」は、-SONHの基を意味する。
「アルキルアミノスルホニル」は、1個のアルキル基(ここで、アルキルは本明細書に定義されている通りである)で置換されているアミノスルホニルを意味する。
「ジアルキルアミノスルホニル」は、2個の同一または異なるアルキル基(ここで、アルキルは本明細書に定義されている通りである)で置換されているアミノスルホニルを意味する。

【0026】
特に定めのない限り、本明細書において明示的に定義されていない置換基の命名法は、官能基の末端部分を命名し、次いで結合点に向かって隣接する官能基を命名して行う。例えば、置換基「アルキルアミノカルボニルアミノ」は、アルキル-NH-C(O)-NH-を意味する。

【0027】
式(I)の化合物は、置換パターンによっては、像および鏡像をとる立体異性体(エナンチオマー)、または、像および鏡像をとらない立体異性体(ジアステレオマー)で存在し得る。式(I)の化合物は、ラセミ体であってもよく、既知方法で立体異性的に純粋な成分に分離したものであってもよい。ある種の化合物は、互変異性体であり得る。

【0028】
「エステル」は、インビボで加水分解され得るエステルを意味し、人体で容易に分解されて親化合物またはその塩を放出するものを含む。好適なエステル基は、例えば、薬学的に許容し得る脂肪族カルボン酸、特にアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸およびアルカン二酸に由来するもの(ここで、各アルキルまたはアルケニル基は、例えば6個以下の炭素原子を有する)を含む。具体的なエステルの例には、ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、ブチル酸エステル、アクリル酸エステルおよびエチルコハク酸エステルが含まれる。
「オキシド」は、ヘテロアリール基の窒素環原子が酸化され、N-オキシドを形成しているものを意味する。

【0029】
「プロドラッグ」は、合理的な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激性、アレルギー性応答等なくヒトまたは動物の組織と接触させて使用するのに適した、合理的な利益/危険比で釣り合った、そして意図した使用に有効な化合物のプロドラッグを意味する。プロドラッグは、インビボで速やかに、例えば血中で加水分解によって変換されて、上記式の親化合物をもたらす化合物である。一般的な説明は、T. Higuchi and V. Stella, Pro drugs as Novel Delivery Systems, Vol. 14 of the A.C.S. Symposium SeriesおよびEdward B. Roche, ed., Bioreversible Carriers in Drug Design, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987 に記載されている(いずれも参照により本明細書に引用する)。

【0030】
「薬学的に許容し得る塩」は、式(I)の化合物の無機または有機酸との塩であり得る。好ましい塩は、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸または硫酸との塩、または、有機カルボン酸またはスルホン酸、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、安息香酸またはメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸またはナフタレンジスルホン酸との塩である。

【0031】
また、言及し得る薬学的に許容し得る塩は、常套の塩基との塩、例えばアルカリ金属塩(例えばナトリウムまたはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウムまたはマグネシウム塩)、または、アンモニアまたは有機アミン(例えば、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N-メチルモルホリン、ジヒドロアビエチルアミンまたはメチルピペリジン)から誘導されるアンモニウム塩を含む。

【0032】
「溶媒和物」は、固体または液体状態で溶媒分子との配位により錯体を形成している式(I)の化合物を意味する。好適な溶媒和物は水和物である。

【0033】
ある実施態様では、式(I)中、Rは、(C1~C6)アルキルアミノ、ヒドロキシ(C1~C6)アルキルアミノ、ジ(C1~C6)アルキルアミノ、ヘテロシクロアルキル、(C1~C6)アルキルヘテロシクロアルキルおよび(C1~C6)アルキルアミノカルボニルアミノアリールからなる群から選択される。

【0034】
ある実施態様では、式(I)中、Rは、
【化2】
JP2019073466A_000004t.gif
からなる群から選択される。

【0035】
ある実施態様では、式(I)中、Rは、
【化3】
JP2019073466A_000005t.gif
である。

【0036】
ある実施態様では、式(I)中、Rは、H、ハロゲン、(C1~C6)アルキル、ハロ置換(C1~C6)アルキル、(C1~C6)アルコキシ、シアノ、アミノスルホニル、(C1~C6)アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1~C6)アルキルアミノスルホニルからなる群から選択される。
ある実施態様では、式(I)中、Rは、H、Cl、CH、CF、OCH、CN、SONH、SONH(CH)、SON(CHおよびSON(CHCHからなる群から選択される。
ある実施態様では、式(I)中、Rは、アミノスルホニル、(C1~C6)アルキルアミノスルホニルおよび(C1~C6)ジアルキルアミノスルホニルからなる群から選択される。
ある実施態様では、式(I)中、Rは、SONH、SONH(CH)、SON(CHおよびSON(CHCHからなる群から選択される。
ある実施態様では、式(I)中、Rは、SON(CHCHである。

【0037】
ある実施態様では、式(I)中、Rは、H、ハロゲン、(C1~C6)アルキルおよびアミノスルホニルからなる群から選択される。
ある実施態様では、式(I)中、Rは、H、Cl、CHおよびアミノスルホニルからなる群から選択される。
ある実施態様では、式(I)中、Rは、H、ハロゲンまたは(C1~C6)アルキルである。
ある実施態様では、式(I)中、Rは、H、ClまたはCHである。
ある実施態様では、式(I)中、Rは、Clである。

【0038】
ある実施態様では、式(I)中、R~Rは下表1に記載する基である。
【表1-1】
JP2019073466A_000006t.gif

【0039】
【表1-2】
JP2019073466A_000007t.gif

【0040】
【表1-3】
JP2019073466A_000008t.gif

【0041】
ある実施態様において、式(I)の化合物は、上記表1に記載の化合物17~26のいずれかである。

【0042】
ある実施態様において、式(I)の化合物は、下記式
【化4】
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で表される化合物(上記表の化合物26)である。

【0043】
式(I)の化合物、特に、上記表1に記載の化合物の特性および合成方法は、A. Gopalsamy et al. Bioorg. Med. Chem. Lett. 22 (2012) 6636-6641(非特許文献4)に詳細に記載されており、非特許文献4において式(I)の化合物のSMG1阻害活性が立証されている。この文献の全体を出典明示により本明細書の一部とする。これらの化合物は、非特許文献4および当分野の技術常識に基づいて合成してもよく、購入してもよい。

【0044】
SMG1の活性または発現を阻害する核酸は、SMG1遺伝子の転写、転写後調節、翻訳、翻訳後修飾等のいかなる段階で作用するものであってもよい。このような核酸として、siRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、核酸アプタマー、デコイ核酸等が挙げられる。SMG1の発現を阻害する核酸は、好ましくは、siRNAである。

【0045】
「siRNA」は、標的mRNAを特異的に破壊する二本鎖RNAを意味する。ループ領域を介してかかる二本鎖を連結させた一本鎖RNA(shRNA)も、siRNAに含まれる。siRNAは、(1)SMG1 mRNA(スプライシング前後のいずれも含む)のヌクレオチド配列に相補的なRNAとその相補鎖からなる二本鎖領域を含むが、加えて、(2)各鎖の5'および/または3'末端に塩基対を形成しない付加的な塩基(オーバーハング)を含む付加的領域を有していてもよく、かつ/または、(3)二本鎖を連結するループ領域を有していてもよい。二本鎖領域は、原則として、SMG1 mRNAのヌクレオチド配列に相補的なRNA鎖を有するが、必ずしも完全に相補的なものでなくてもよい。

【0046】
各鎖における二本鎖領域の塩基長に特に制限はないが、その下限は、好ましくは、15、16、17、18または19塩基であり、その上限は、好ましくは19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29または30塩基である。各鎖における二本鎖領域の塩基長は、好ましくは、17~23塩基、より好ましくは、19~21塩基である。

【0047】
各鎖における付加的領域の塩基長に特に制限はないが、その下限は、好ましくは、1、2または3塩基であり、その上限は、好ましくは3、4または5塩基である。各鎖における付加的領域の塩基長は、好ましくは、1~4塩基、より好ましくは、2~3塩基である。

【0048】
ループ領域の塩基長に特に制限はないが、その下限は、好ましくは、4、5、6、7、8、9または10塩基であり、その上限は、好ましくは10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25塩基である。ループ領域の塩基長は、好ましくは、5~20塩基、より好ましくは、4~15塩基、さらに好ましくは、3~9塩基である。

【0049】
siRNAは、天然型のDNAまたはRNA、あるいはDNA/RNAキメラであってよい。培養液や生体中における安定性向上等の観点から、種々の化学修飾を加えたものでもよい。かかる化学修飾としては、例えば、糖部分における修飾(2'-Oメチル化等)、リン酸部分における修飾(チオリン酸化等)、塩基部分における修飾を挙げることができる。また、細胞への導入効率を高めるために、核酸鎖の末端にシグナルペプチドやコレステロール等の部分を付加することも可能である。

【0050】
siRNAは、細胞内において、複数のタンパク質と共にRNA誘発性サイレンシング複合体(RISC)を構成し、特定のmRNAに特異的なRNA干渉または遺伝子ノックダウンを触媒すると考えられている。siRNAを利用したRNA干渉は広く使用されており、siRNAを設計および/または導入するためのいずれの戦略および/または方法も使用可能である。上記の通り、SMG1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列は既に報告されているから、かかる配列情報に基づき、常法により、siRNAを設計および/または導入することができる。例えば、以下の手順により、siRNAを設計できる:(1)SMG1のヌクレオチド配列を参照し、開始コドンから50~75塩基以上下流の最初のNA(Nは、A、T、GまたはCのいずれでもよく、好ましくはAである)を見つける、(2)NAおよびそれに後続する17~23塩基(NAと合わせて19~25塩基)、好ましくは、19~21塩基(NAと合わせて21~23塩基)についてGC含量を計算し、50%前後であることを確認する、および(3)NCBI等のデータベースを利用して、NAおよびそれに後続する配列がSMG1遺伝子に特異的であることを確認する。このようにして決定した配列を有するsiRNAは、市販のDNA/RNA自動合成機により合成することができる。例えば、SMG1に対するsiRNAとして、特許文献2または非特許文献5に記載のsiRNAを使用し得る。

【0051】
ある実施態様では、siRNAは、二本鎖領域において、センス鎖に5'-GUGUAUGUGCGCCAAAGUA-3'(配列番号3)のヌクレオチド配列を含み、かつ/または、アンチセンス鎖に5'-UACUUUGGCGCACAUACAC-3'(配列番号4)のヌクレオチド配列を含む。
ある実施態様では、siRNAのセンス鎖は、5'-GUGUAUGUGCGCCAAAGUAdTdT-3'(配列番号5)のヌクレオチド配列を含み、かつ/または、siRNAのアンチセンス鎖は、5'-UACUUUGGCGCACAUACACdTdT-3'(配列番号6)のヌクレオチド配列を含む。
ある実施態様では、siRNAのセンス鎖は、配列番号5のヌクレオチド配列からなり、かつ/または、siRNAのアンチセンス鎖は、配列番号6のヌクレオチド配列からなる。

【0052】
「アンチセンス核酸」は、SMG1 mRNAおよび/または遺伝子に特異的にハイブリダイズすることにより、その発現を阻害する核酸を意味する。アンチセンス核酸はDNA、RNAまたはDNA/RNAキメラの何れであってもよいが、好ましくは、DNAである。

【0053】
「リボザイム」は、SMG1 mRNAおよび/または遺伝子を切断する酵素活性を有する核酸分子を意味する。リボザイムは、通常、RNA分子を意味するが、同様の機能を有するDNA分子も含むものであってもよい。

【0054】
「核酸アプタマー」は、特定の標的分子に結合する核酸分子であって、かつ、SMG1の活性または発現を阻害するものを意味する。

【0055】
「デコイ核酸」は、SMG1における転写因子結合領域を模倣する核酸分子であり、SMG1遺伝子と転写因子との結合を競合的に阻害することによって、SMG1の発現を阻害するものを意味する。

【0056】
SMG1阻害剤として、上記の種々の核酸を含むベクターを使用することもできる。ベクターの例として、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、レンチウイルス、単純ヘルペスウイルスベクター等のウイルスベクター等を挙げることができる。

【0057】
本明細書に開示される免疫賦活化剤は、典型的には、ワクチンの免疫補助剤として用いられる。即ち、免疫賦活化剤と抗原との組合せによって、ワクチンを構成することができる。従って、ある態様では、免疫賦活化剤および抗原を含むワクチン組成物が提供される。

【0058】
「ワクチン組成物」とは、疾患の予防および/または処置を目的として、生体に接種または投与される医薬組成物である。ワクチンの種類としては弱毒化生ワクチン、不活化ワクチン、遺伝子組換えサブユニットワクチン、トキソイドワクチン、多糖体・タンパク質結合型ワクチン等がある。ワクチンの成分となる「抗原」とは、生体である宿主の免疫系を刺激し、抗原特異的免疫応答および/または体液性免疫を行わせる分子をいう。

【0059】
様々な抗原を用いることができる。抗原の例として、ウイルス、細菌、真菌、寄生虫、或いはこれらの一部(成分)、腫瘍組織、腫瘍細胞、腫瘍細胞成分、腫瘍抗原タンパク、腫瘍抗原ペプチド、アレルゲン等が挙げられる。抗原は、天然材料からの単離ないし抽出、化学合成、遺伝子組換え技術による調製などによって用意することができる。

【0060】
上記ウイルスの例としては、インフルエンザウイルス、肝炎ウイルス、RSウイルス、アデノウイルス、アブラウイルス、イサウイルス、イヌジステンパーウイルス、ウマ動脈炎ウイルス、エボラウイルス、エンテロウイルス、カリチウイルス、ノーウォークウイルス、コロナウイルス、サル免疫不全ウイルス、ソゴトウイルス、デングウイルス、ネコ白血病ウイルス、パピローマウイルス、パポーバウイルス、ヒト肺炎後ウイルス、ヒト免疫不全症ウイルス、ブタ呼吸傷害・繁殖症候群ウイルス、フラビウイルス、ヘニパウイルス、ヘパドナウイルス、ヘルペスウイルス、ヘンドラウイルス、ポリオウイルス、マラリア抗原、マレック病ウイルス、メタニューモウイルス、モルビリウイルス、ライノウイルス、ルブラウイルス、レスピロウイルス、レトロウイルス、ロタウイルス、ワクシニア、黄熱ウイルス、感染性鼻気管炎ウイルス、牛疫ウイルス、狂犬病ウイルス、水痘ウイルス、脳炎ウイルス、風疹ウイルス、麻疹ウイルスを挙げることができる。

【0061】
上記細菌の例としては、アクチノバチラス・プルロニューモニエ、アロイオコックス・オティディティス、インフルエンザ菌、エルシニア菌、オウム病クラミジア、キャンピロバクター、クラミジア肺炎病原体、クロストリジア種、コレラ菌、サルモネラ・コレレシウス、ジアルジア、ジフテリア菌、シュードモナス種、ストレプトコッカス・ゴルドニ、ストレプトコッカス・サーモフィルス、ストレプトコッカス・ボビス、ストレプトコックス・アガラクチエ、トラコーマクラミジア、トリ結核菌群、ネズミチフス菌、パスツレラ・ヘモリチカ、パスツレラ・マルトシダ、ヒト結核菌、ブタ連鎖球菌、プロテウス・ブルガリス、プロテウス・ミラビリス、ヘリコバクター・ピロリ、マイコプラスマ・ガリセプチクム、モラクセラ・カタラリス、レプトスピラ・インテロガンス、黄色ブドウ球菌、化膿連鎖球菌、髄膜炎菌、赤痢菌、腺疫菌、大腸菌、炭疽菌、腸チフス菌、破傷風菌、肺炎連鎖球菌、百日咳菌、表皮ブドウ球菌、糞便連鎖球菌、緑色連鎖球菌、淋菌を挙げることができる。

【0062】
上記寄生虫の例としては、赤痢アメーバ、プラスモジウム属、回虫属、鞭虫属、ジアルジア属、住吸血虫属、クリプトスポリジウム属、トリコモナス属を挙げることができる。

【0063】
ワクチンの目的、即ち、予防または処置の対象となる疾患も特に限定されない。疾患の例として、天然痘、狂犬病、腸チフス、コレラ、ペスト、ジフテリア、破傷風、百日咳、結核、黄熱、インフルエンザ、ポリオ、肺炎球菌感染、麻疹、流行性耳下腺炎、風疹、水痘、帯状疱疹、ロタウイルス感染症、日本脳炎、ダニ媒介脳炎、A型肝炎、髄膜炎菌性疾患、インフルエンザ菌b型感染症、B型肝炎、炭疽、ヒトパピローマウイルス感染症が挙げられる。

【0064】
免疫賦活化剤またはワクチン組成物は、当業者に公知の医薬品添加物により製剤化されていてもよい。このような医薬品添加物としては、限定されないが、賦形剤(例えば、マンニトール、白糖、ブドウ糖、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、リン酸水素カルシウムなど)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、コロイドシリカなど)、結合剤(例えば、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース(MC)、ポビドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)など)、崩壊剤(例えば、架橋カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、架橋ポビドン、カルボキシメチルスターチナトリウムなど)、コーティング剤(例えば、白糖、タルクなどの糖衣用コーティング剤、カルボキシメチルエチルセルロースなどの腸溶性コーティング剤、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートなどの胃溶性コーティング剤など)、カプセル基剤(例えば、ゼラチンなど)、可塑剤(例えば、トリアセチン、中鎖脂肪酸トリグリセリドなど)、着色剤(例えば、食用タール色素、レーキ色素、三酸化二鉄など)、溶剤(例えば、注射用水、滅菌精製水などの水性溶剤、植物油(オリーブ油、ダイズ油、ゴマ油等を含む)などの非水性溶剤など)、安定化剤(例えば、窒素、二酸化炭素などの不活性ガス、EDTAなどのキレート剤、L-アスコルビン酸などの還元物質など)、保存剤(例えば、パラオキシ安息香酸エステル、クロロブタノールなど)、緩衝剤(例えば、クエン酸、酢酸、リン酸などのナトリウム塩など)、無痛化剤(例えば、ベンジルアルコール、プロカイン塩酸塩、ブドウ糖など)、基剤(例えば、カカオ脂、ゼラチンなどの坐剤用基剤および流動パラフィン、カルナウバロウなどの軟膏用基剤)、乳化剤(例えば、アラビアゴム、ポリソルベート、ラウリル硫酸ナトリウムなど)、懸濁化剤(例えば、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、トラガント、モノステアリン酸アルミニウムなど)、矯味剤、甘味剤、吸着剤、溶解補助剤、pH調節剤、増粘剤、等張化剤、分散剤、防腐剤、湿潤剤、着香剤、抗酸化剤等が挙げられる。

【0065】
免疫賦活化剤またはワクチン組成物は、固形製剤、半固形製剤、液状製剤、注射剤、坐剤、その他当業者に公知の製剤形態のいずれであってもよい。具体的な剤形としては、限定されないが、例えば錠剤、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、トローチ剤、注射剤、液剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、坐剤、軟膏剤、懸濁剤、乳剤、リニメント剤、ローション剤、経皮吸収型製剤、貼付剤、パップ剤、エアゾール剤などが挙げられる。

【0066】
免疫賦活化剤またはワクチン組成物は、当業者に公知の方法に従ってSMG1阻害剤を調製し、必要に応じて抗原および/または医薬的に許容される賦形剤等と混合して製剤化することによって製造することができる。

【0067】
例えば、剤形を注射剤や液状製剤とする場合には、例えばSMG1阻害剤を適切な溶剤に分散させ、必要により抗原の添加および/または濾過もしくは滅菌処理を行い、所定の容器に充填することなどにより製剤化することができる。

【0068】
抗原を含まない免疫賦活化剤は、抗原と共に投与し得る。抗原と同時に投与してもよく、別の時点で投与してもよい。同時に投与されることが好ましい。例えば、免疫賦活化剤は、抗原またはそれを含む組成物と混合して、生体に投与される。ここで、「抗原と共に投与する」とは、上記のとおり、必ずしも同一の時点で投与されなければならないことを意味するものではなく、1つの投与計画の中で抗原と免疫賦活化剤との両方をそれぞれ別の時点で投与することを包含する。

【0069】
免疫賦活化剤またはワクチン組成物の投与経路は、特に限定されないが、例えば経粘膜投与(例えば経口投与、経鼻投与、鼻内投与、口腔投与、注腸投与等)、非経口的投与(例えば腹腔内注射、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、組織の間隙の空間への注射等)、経皮的投与等が挙げられる。皮下注射または筋肉内注射が好ましい。

【0070】
免疫賦活化剤またはワクチン組成物の投与量および投与回数は、有効量のSMG1阻害剤が対象に投与されるように、抗原の種類、投与対象の動物種、投与対象の健康状態、年齢、体重、投与形態等に応じて当業者が適宜設定できる。例えば、0.01μg~100mg、好ましくは0.1μg~50mg、より好ましくは1.0μg~10mgのSMG1阻害剤を含む免疫賦活化剤またはワクチン組成物を、適当な回数、例えば1~20回、1~10回、1~5回または1~3回にわたり、適当な頻度で、例えば、1日~数日、1週~数週または1月~数月に1回の頻度で、対象に投与し得る。

【0071】
免疫賦活化剤またはワクチン組成物は、生体、より具体的にはヒトやヒト以外の動物(ヒト以外のほ乳類、鳥類、は虫類など)を投与対象とすることができる。ヒト以外の動物としては、例えば、ウシ、ウマ、ブタ、ニワトリ、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ウサギ、サルなどを挙げることができる。

【0072】
免疫賦活化剤またはワクチン組成物は、1種以上の他の免疫賦活化剤と併用してもよい。公知の免疫賦活化剤を適宜選択して併用し得る。具体的には、例えば、アルミニウムアジュバント(例えば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム等のアルミニウム塩またはその組み合わせ)、フロイントアジュバント(完全または不完全)、TLRリガンド(例えば、CpG、Poly(I:C)、PamCSKなど)、BAY、DC-chol、pcpp、モノホスホリル脂質A、QS-21、コレラ毒素、ホルミルメチオニルペプチドなどが挙げられる。ある実施態様では、本願の免疫賦活化剤をTLRリガンドと併用する。ある実施態様では、本願の免疫賦活化剤をTLR2リガンドと併用する。ある実施態様では、本願の免疫賦活化剤をPamCSKと併用する。

【0073】
免疫賦活化剤を「併用する」ことは、全成分を含有する投与剤形の使用および各成分を別個に含有する投与剤形の組合せの使用のみならず、それらが免疫賦活化のために使用される限り、各成分を同時に、または、いずれかの成分を遅延して投与することも意味する。2種またはそれ以上のさらなるアジュバントを併用することも可能である。

【0074】
別の態様では、本願は、SMG1阻害剤を対象に投与することを含む、対象における免疫賦活化方法を提供する。
また別の態様では、本願は、免疫賦活化のためのSMG1阻害剤の使用を提供する。
また別の態様では、本願は、免疫賦活化剤またはワクチン組成物を製造するための、SMG1阻害剤の使用を提供する。

【0075】
また別の態様では、本願は、免疫賦活化剤のスクリーニング方法を提供する。
当該方法に関して、「被験物質」には、タンパク質、アミノ酸、核酸、脂質、糖質、低分子化合物等を含む、あらゆる物質が包含される。被験物質は、典型的には、精製、単離されているものを使用できるが、未精製、未単離の粗精製品や、被験物質を生成する生細胞そのものを試験系に投入することも可能である。被験物質は、コンビナトリアルケミストリー技術等により人工的に製造した化合物ライブラリーとして提供されてもよく、固相合成やファージディスプレイ法等により製造したランダムペプチドライブラリーとして提供されてもよく、また、天然成分の精製、未精製品として提供されてもよい。

【0076】
被験物質のSMG1阻害能を測定する工程(工程(1))には、当該目的を達成する限り、あらゆる方法を使用できる。例えば、被験物質のSMG1活性阻害能を測定し得る。かかる測定工程は、被験物質を、SMG1タンパク質、基質(UPF1など)、リン酸供給源等を含むインビトロ試験系に投入し、これを投入しない対照系と比べて、SMG1による基質リン酸化が阻害されたか否かを確認することによって行われ得る。

【0077】
SMG1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列はすでに公開されているため、かかる配列情報を基に、常法に従い、SMG1タンパク質を調製することが可能である。例えば、SMG1遺伝子を包含するベクターを好適な宿主細胞に形質転換し、当該宿主細胞を好適な培養条件で培養することにより細胞溶解物または細胞分泌物としてSMG1を得ることができる。また、SMG1タンパク質またはSMG1遺伝子を含む核酸は、購入してもよい。

【0078】
「基質」としては、UPF1またはその類似体を使用可能であり、「リン酸供給源」としては、あらゆるリン酸供給源を使用可能である。リン酸供給源の例として、ATPやリン酸(HPO)を挙げることができる。基質やリン酸供給源に検出可能な標識を付加することにより、リン酸化の程度を検出してもよい。標識としては、当該目的を達成するためのあらゆる標識を利用可能であるが、例えば、放射性標識や蛍光標識を使用し得る。かかる標識化リン酸供給源としては、例えば、[γ-32P]ATPやH32P]Oが挙げられる。

【0079】
あるいは、工程(1)において、被験物質のSMG1生成阻害能を測定してもよい。例えば、工程(1)は、(a)被験物質を、SMG1発現を測定可能な細胞またはインビトロ発現系と接触させる工程、および(b)被験物質と接触した細胞またはインビトロ発現系におけるSMG1発現量を測定する工程、を含み得る。

【0080】
工程(a)において、SMG1発現を測定可能な細胞とは、特定の培養条件下においてSMG1の発現を測定可能な細胞である。SMG1発現を測定可能な細胞としては、SMG1を発現する天然由来細胞、SMG1を発現するように遺伝的に改変された細胞、または、SMG1の転写調節領域に機能的に連結されたレポーター遺伝子を有する細胞等が挙げられるが、これらに限定されない。レポーター遺伝子としては、検出可能な標識を直接的または間接的に生成するものであればいずれも使用可能であり、例えば、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子、緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子、β-グルクロニダーゼ(GUS)遺伝子、ルシフェラーゼ遺伝子、その他のマーカー遺伝子が挙げられる。

【0081】
工程(a)において、SMG1発現を測定可能なインビトロ発現系とは、細胞を使用しない方法において、SMG1発現を測定可能とするあらゆる発現系を意味するものである。このようなインビトロ発現系としては、その目的を達成する限りあらゆる系を使用可能であるが、例えば、SMG1発現を測定可能な細胞からの抽出液や分泌液をそのまま使用したものや、また、SMG1とその転写制御因子の結合を阻害するか否かを測定できる系が挙げられる。

【0082】
工程(b)において、被験物質と接触した細胞またはインビトロ発現系におけるSMG1発現量を測定する工程には、その目的を達成する限り、あらゆる方法を使用可能である。例えば、SMG1発現を測定可能な細胞として、SMG1を発現する天然由来細胞またはSMG1を発現するように遺伝的に改変された細胞を使用した場合、SMG1発現量は、その転写産物であるmRNA(スプライシング前後のいずれも含む)を指標にして測定してもよいし、翻訳産物であるタンパク質またはその断片を指標にして測定してもよい。他方、SMG1発現を測定可能な細胞としてSMG1の転写調節領域に機能的に連結されたレポーター遺伝子を有する細胞を使用した場合、SMG1発現量は、レポーター遺伝子による発現産物を直接的または間接的に測定することにより決定し得る。

【0083】
工程(b)において、被験物質と接触した細胞またはインビトロ発現系におけるSMG1発現量を測定する工程は、既知のあらゆる方法を利用可能である。小工程(b)において、SMG1のmRNAやタンパク質またはその断片を指標とする場合、あらゆる核酸検出方法および/またはタンパク質検出方法を利用可能である。このような核酸検出方法および/またはタンパク質検出方法としては、ノザンブロット解析やポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ウェスタンブロット解析、ラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素免疫吸着法(ELISA)、電気化学発光イムノアッセイ、サンドイッチ法、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、質量分析法等が挙げられるが、これらに限定されない。

【0084】
本願は、例えば、下記の実施態様を提供する。
[1]SMG1阻害剤を含む免疫賦活化剤。
[2]SMG1阻害剤が式(I)
【化5】
JP2019073466A_000010t.gif
[式中、
は、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロ置換アルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、ハロまたはアルキルで置換されていてもよいヘテロシクロアルキル、および、ハロまたはアルキルで置換されていてもよいアミノカルボニルアミノアリールからなる群から選択され、
は、H、ハロゲン、アルキル、ハロ置換アルキル、アルコキシ、ハロ置換アルコキシ、シアノ、アミノスルホニル、ハロ置換アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ハロ置換アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニルおよびハロ置換ジアルキルアミノスルホニルからなる群から選択され、
は、H、ハロゲン、アルキル、ハロ置換アルキル、アミノスルホニル、ハロ置換アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ハロ置換アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニルおよびハロ置換ジアルキルアミノスルホニルからなる群から選択される]
の化合物、または、それらのエステル、オキシド、薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、第1項に記載の免疫賦活化剤。

【0085】
[3]Rが、(C1~C6)アルキルアミノ、ヒドロキシ(C1~C6)アルキルアミノ、ジ(C1~C6)アルキルアミノ、ヘテロシクロアルキル、(C1~C6)アルキルヘテロシクロアルキルおよび(C1~C6)アルキルアミノカルボニルアミノアリールからなる群から選択される、第2に記載の免疫賦活化剤。
[4]Rが、
【化6】
JP2019073466A_000011t.gif
からなる群から選択される、第2項または第3項に記載の免疫賦活化剤。
[5]Rが、
【化7】
JP2019073466A_000012t.gif
である、第2項~第4項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。

【0086】
[6]Rが、H、ハロゲン、(C1~C6)アルキル、ハロ置換(C1~C6)アルキル、(C1~C6)アルコキシ、シアノ、アミノスルホニル、(C1~C6)アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1~C6)アルキルアミノスルホニルからなる群から選択される、第2項~第5項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
[7]Rが、H、Cl、CH、CF、OCH、CN、SONH、SONH(CH)、SON(CHおよびSON(CHCHからなる群から選択される、第2項~第6項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
[8]Rが、アミノスルホニル、(C1~C6)アルキルアミノスルホニルおよび(C1~C6)ジアルキルアミノスルホニルからなる群から選択される、第2項~第6項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
[9]Rが、SONH、SONH(CH)、SON(CHおよびSON(CHCHからなる群から選択される、第2項~第8項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
[10]RがSON(CHCHである、第2項~第9項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。

【0087】
[11]Rが、H、ハロゲン、(C1~C6)アルキルおよびアミノスルホニルからなる群から選択される、第2項~第10項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
[12]Rが、H、Cl、CHおよびアミノスルホニルからなる群から選択される、第2項~第11項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
[13]Rが、H、ハロゲンまたは(C1~C6)アルキルからなる群から選択される、第2項~第11項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
[14]Rが、H、ClまたはCHからなる群から選択される、第2項~第13項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。
[15]RがClである、第2項~第14項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。

【0088】
[16]R~Rが表1に記載の基である、第2項に記載の免疫賦活化剤。
[17]式(I)の化合物が、表1に記載の化合物17~26のいずれかである、第16項に記載の免疫賦活化剤。
[18]式(I)の化合物が、式
【化8】
JP2019073466A_000013t.gif
で表される化合物である、第2項~第17項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。

【0089】
[19]SMG1阻害剤がSMG1の発現を阻害する核酸である、第1項に記載の免疫賦活化剤。
[20]SMG1阻害剤がsiRNAである、第19項に記載の免疫賦活化剤。
[21]siRNAが配列番号3または配列番号4のヌクレオチド配列を含む、第20項に記載の免疫賦活化剤。
[22]siRNAが配列番号5または配列番号6のヌクレオチド配列を含む、第20項または第21項に記載の免疫賦活化剤。
[23]siRNAが配列番号5または配列番号6のヌクレオチド配列からなる、第20項~第22項のいずれかに記載の免疫賦活化剤。

【0090】
[24]第1項~第23項のいずれかに記載の免疫賦活化剤および抗原を含むワクチン組成物。
[25]1種またはそれ以上の他の免疫賦活化剤をさらに含む、第24項に記載のワクチン組成物。
[26]他の免疫賦活化剤がTLRリガンドである、第25項に記載のワクチン組成物。
[27]他の免疫賦活化剤がTLR2リガンドである、第25項または第26項に記載のワクチン組成物。
[28]他の免疫賦活化剤がPamCSKである、第25項~第27項のいずれかに記載のワクチン組成物。

【0091】
[29]免疫賦活化剤をスクリーニングする方法であって、
(1)被験物質のSMG1阻害能を測定する工程、および、
(2)工程(1)においてSMG1阻害能を有することが示された被験物質が免疫賦活化剤であると判定する工程、
を含む方法。
[30]工程(1)において、被験物質のSMG1活性阻害能を測定する、第29項に記載の方法。
[31]工程(1)において、被験物質のSMG1生成阻害能を測定する、第29項に記載の方法。

【0092】
本明細書で引用するすべての文献は、出典明示により本明細書の一部とする。
上記の説明は、すべて非限定的なものであり、添付の特許請求の範囲において定義される本発明の範囲から逸脱せずに、変更することができる。さらに、下記の実施例は、すべて非限定的な実施例であり、本発明を説明するためだけに供されるものである。
【実施例】
【0093】
UPF1のT28でのリン酸化がRMDに必須である
UPF1のリン酸化がRMDに重要であるか否かを調べた。HeLa細胞において、UPF1をノックダウンし、外来性siRNAに抵抗性であるUPF1のWT、T28Aおよび4SA(SSSS1073/1078/1096/1116AAAA)変異体を用いて細胞を再構成した(図1)。WTおよび4SAは、Reg1 RNase活性依存的なIl6 3'UTRを有するルシフェラーゼレポーターの抑制を回復させたが、T28Aはしなかった(図2)。RNase活性を欠くReg-1-D141N(DN)変異体はこのレポーターを抑制しなかったことが以前に報告されている(Matsushita, K., et al., Nature 458, 1185-1190 (2009))。同様に、IL-1βに媒介されるIl6およびPTGS2の発現の抑制は、UPF1のT28リン酸化部位を必要とするが、S1073/1078/1096/1116は必要としなかった(図3)。対照的に、UPF1変異体T28Aおよび4SAの両方が、SMG5、GAS5などのNMD標的遺伝子の発現を抑制しなかった(図3)。これらの結果は、UPF1のT28のリン酸化がRMDに必須であり、C末端のリン酸化部位のリン酸化は必須ではないことを示す。
【実施例】
【0094】
SMG1はUPF1の直接的リン酸化によりRMDを制御する
RMDにおいてUPF1をリン酸化するキナーゼを探索した。SMG1は、NMDにおいて、UPF1のリン酸化により決定的な役割を果たすので(非特許文献2および3)、SMG1がRMDを制御するか否かを調べた。SMG1のノックダウンは、HeLa細胞において、IL-1βによるP-T28-UPF1の誘導を阻害し、Reg1とUPF1の会合を阻害した(図4および5)。このことは、SMG1が、TLR/IL-Rシグナル伝達に応答するUPF1のT28リン酸化の誘導を担うことを示す。HEK293 Tet-off細胞においてSMG1をノックダウンすると、Reg1の過剰発現はIl6 mRNAを不安定化しなかった(図6および7)。さらに、HeLa細胞において、Reg1の過剰発現は、SMG1のノックダウン下でIl6およびPtgs2の3'UTRを有するルシフェラーゼレポーターコンストラクトを抑制しなかった(図8)。また、HeLa細胞におけるSMG1またはReg1のノックダウンは、IL-1β刺激に応答する内在性IL6およびPTGS2の発現を高めたが、NFKBIAの発現は高めなかった(図9)。SMG1のノックダウンは、SMG5およびGAS5などのNMD標的遺伝子の発現の増加をもたらしたが、Reg1のノックダウンはこれをもたらさなかった(図10)。これらのデータは、SMG1が、UPF1のリン酸化を介して、Reg1とUPF1の会合およびReg1に媒介されるmRNA分解を制御することを示唆する。
【実施例】
【0095】
SMG1活性を操作することによる、樹状細胞成熟および炎症促進性遺伝子発現の制御
骨髄由来DC(BMDC)を、図11に示すSMG1阻害剤(非特許文献4に記載の「Compound 11J」)で処理した。UPF1のT28におけるリン酸化は、未刺激の細胞またはPamCSK(TLR2リガンド)で処理された細胞において、大幅に抑制された(図12)。野生型BMDCをSMG1阻害剤で処理すると、PamCSK刺激に応答するIl6およびPtgs2の発現は増加したが、TnfおよびNfkbiaの発現は増加しなかった(図13)。炎症性サイトカインに加えて、共刺激分子であるCd40およびCd80の発現レベルも、SMG1阻害剤処理により増強された(図13)。BMDCにおけるReg1の欠損は、炎症性遺伝子の発現を高め(図14)、Reg1-/-BMDCにおいて、SMG1阻害剤はそれらの発現に影響しなかった(図15)。このことは、SMG1がReg1依存的にサイトカイン発現を制御することを示唆する。BMDCにおいて、TLRリガンド、即ち、PamCSK(TLR2)、LPS(TLR4)、R848(TLR7)およびCpG-DNA(ODN1668、TLR9)に応答するIl6の産生は、SMG1阻害剤処理により増加したが、Tnfの産生は増加しなかった(図16)。このことは、自然免疫細胞において、SMG1がサイトカイン発現を転写後レベルでReg1経路を介して制御し、SMG1-UPF1-Reg1経路がサイトカイン発現に決定的であることを示唆する。
【実施例】
【0096】
次いで、BMDCの細胞表面のCD40およびCD80発現をFACS分析により調べた。SMG1阻害剤処理は、TLR2リガンド刺激があってもなくても、CD40およびCD80の発現レベルを高めた(図17)。このことは、Cd40およびCd80のmRNAがReg1の分解標的であることを示唆する。実際に、Cd40およびCd80の発現レベルは、Reg1-/-BMDCにおいて高く(図18)、Cd40およびCd80のmRNA発現もReg1-/-BMDCにおいて増加していた(図14)。さらに、HEK293T細胞におけるReg1の過剰発現は、Cd40およびCd80の3'UTRを有するルシフェラーゼレポーターコンストラクトを、RNase活性依存的に抑制した(図19)。
【実施例】
【0097】
次いで、DCのT細胞刺激能に対するSMG1阻害剤の効果を調べた。これを調べるために、脾臓CD4T細胞と、SMG1阻害剤および/またはPamCSKにより処理されたBMDCの、同種混合リンパ球反応(MLR)アッセイを実施した。興味深いことに、SMG1阻害剤処理は、単独でDCに誘導されるT細胞刺激活性を高め、PamCSKによる共刺激は、さらに活性を高めた(図20)。これらのデータは、阻害剤を使用してSMG1キナーゼ活性を制御することにより、Reg1に媒介される炎症性mRNA分解を介して、DCの成熟を操作し得ることを示唆する。
【実施例】
【0098】
材料と方法
マウス
Reg1欠損マウスは以前に報告されたものを使用した(Matsushita et al., 2009)。C57BL/6JおよびBALB/cマウスは、CREA Japanから購入した。すべての動物実験は、京都大学ウイルス・再生医科学研究所の動物実験委員会の承認を得て行った。
【実施例】
【0099】
細胞培養
HeLaおよびHEK293T細胞は、ATCCから購入し、10%(vol/vol)FBSおよび50μM β-メルカプトエタノール(Invitrogen)を添加したDMEM(NacalaiTesque)中で維持した。Tet-off HEK293T細胞は、Clontech から購入し、10%(vol/vol)FBS(Clontech)、50μM β-メルカプトエタノールおよび100μg/mL G418(NacalaiTesque)を添加したα-MEM(NacalaiTesque)中で維持した。
【実施例】
【0100】
骨髄由来樹状細胞(BMDC)の調製には、骨髄細胞を野生型またはReg1-/-マウスから単離し、樹状細胞増殖培地(10%(vol/vol)FBS、50μM β-メルカプトエタノール、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシン、250ng/mlアンホテリシンBおよび10ng/mlマウス顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(PeproTech)を添加したRPMI-1640培地)中で培養した。2日毎に、接着していない細胞を廃棄し、残っている細胞に新鮮な樹状細胞増殖培地を与えた。6日目に、ゆるく接着している細胞を回収し、アッセイに使用した。
【実施例】
【0101】
DNAおよびsiRNAの導入
Lipofectamine 2000 または Lipofectamine LTX(Thermo Fisher Scientific)を製造業者の推奨通りに使用して、細胞にプラスミドDNAを導入した。
siRNAに媒介されるノックダウンのために、Lipofectamine RNAiMAX (Thermo Fisher Scientific) または MISSION siRNA Transfection Reagent (Sigma) を使用して細胞にsiRNAを導入した。Thermo Fisher Scientific によって合成されたsiRNAを使用した。以下のsiRNA標的を使用した: hUPF1, 5'-GAUGCAGUUCCGCUCCAUUdTdT-3'(配列番号4); hSMG1, 5'-GUGUAUGUGCGCCAAAGUAdTdT-3'(配列番号5); hReg1, 5'-GUGUCCCUAUGGAAGGAAAdTdT-3'(配列番号6)。コントロールとして Silencer Select Negative Control #1 siRNA(Thermo Fisher Scientific)を使用した。
【実施例】
【0102】
プラスミドの構築および試薬
マウスReg1(Zc3h12a)、Reg1変異体およびマウスIl6のcDNAは、以前に報告されたものを使用した(Matsushita et al., 2009)。Reg1のcDNAを、哺乳動物発現用のベクターである pFlag-CMV2 (SIGMA) または pcDNA3.1(+) (Invitrogen) に連結した。Il6 CDS-3'UTRのcDNAを、pTREtight ベクター(Clontech)に挿入した。一群の遺伝子の3'UTRのcDNAを、pGL3-プロモーター(Promega)に挿入した。
【実施例】
【0103】
野生型ヒトUPF1、野生型ヒトSMG1およびその変異体[pSR-HA-hUPF1-WT(アミノ酸6-1118)、pSR-HA-hUPF1-T28A、pSR-HA-hUPF1-4SA(SSSS1073/1078/1096/1116AAAA)、pSR-Flag-hSMG1-WT]の哺乳動物発現ベクターは、以前に報告されたものを使用した(Morita, T., et al., J Biol Chem 282, 7799-7808 (2007); Nicholson, P., et al., Nucleic Acids Res 42, 9217-9235 (2014); Okada-Katsuhata, Y., et al., Nucleic Acids Res 40, 1251-1266 (2012))。
【実施例】
【0104】
Reg1およびUPF1遺伝子への変異導入には、QuikChange Lightning Site-Directed Mutagenesis Kit(Agilent)を使用した。
サルモネラ・ミネソタ(Salmonella minnesota)由来LPS、PamCSK、R848およびCpGオリゴヌクレオチドODN1668は、Invivogen から購入した;組換えサイトカインは、R&D Systemsから購入した;SMG1阻害剤(非特許文献4に記載の「Compound 11J」)は、TLC Pharmaceutical Standards から購入した。
【実施例】
【0105】
イムノブロット分析
細胞全体の抽出物を、リシスバッファー(1%(vol/vol)Nonidet P-40、0.1%(wt/vol)SDS、1%(wt/vol)デオキシコール酸ナトリウム、150mM NaCl、20mM Tris-HCl、pH8.0、10mM EDTAおよびComplete Mini Protease Inhibitor Cocktail without EDTA (Roche))中で調製し、SDSサンプルバッファー(50mM Tris-HCl、pH6.8、2%(wt/vol)SDS、5%(vol/vol)β-メルカプトエタノール、10%(vol/vol)グリセロールおよびブロモフェノールブルー)に懸濁した。タンパク質を5分間95℃でボイルし、ポリアクリルアミドゲル(e-PAGEL;ATTO)で分離し、0.2μmポアサイズの Immun-Blot PVDF メンブレン(Bio-Rad)に移した。メンブレンを一次抗体およびHRP結合二次抗体(NA9310 および NA9340; GE Healthcare)とインキュベートした。以下の一次抗体をイムノブロット分析に使用した:Flag(F3165 および F7425; Sigma)、SMG1(A300-393A; Bethyl Laboratories)、IκBα(sc-371; Santa Cruz)、およびβ-アクチン(sc-1615; Santa Cruz)の抗体。ウサギIκB-z(NFKBIZ)ポリクローナル抗体は、牟田達史氏(東北大学)から提供された。ウサギReg1抗体は、以前に記載されたものを使用した(Iwasaki et al., 2011)。ウサギ抗UPF1親和抗体、ウサギ抗P-T28-UPF1抗体およびマウス抗P-S1078/S1096-UPF1モノクローナル抗体(cone 8E6)は、以前に記載されたものを使用した(Ohnishi, T., et al., Mol Cell 12, 1187-1200 (2003); Okada-Katsuhata et al., 2012; Yamashita et al., 2001)。メンブレンを Luminata Forte Western HRP 基質(Millipore)で処理し、発光イメージアナライザー(Amersham Imager 600; GE Healthcare)で発光を検出した。
【実施例】
【0106】
ノザンブロット
ISOGEN II(Wako)または Trizol(Invitrogen)を使用して全RNAを単離し、電気泳動し、Hybond-N+(GE healthcare)にブロットし、以前に記載された通り(Matsushita et al., 2009)、Il6およびβ-アクチン用のプローブとハイブリダイズした。メンブレンをイメージングプレートに露出し、BAS-5000 イメージングアナライザー(Fuji Film)により分析した。
【実施例】
【0107】
定量的PCR分析
ISOGEN II(Wako)または Trizol(Invitrogen)を使用して全RNAを単離し、ReverTra Ace(Toyobo)を製造業者の指示に従って使用して、逆転写した。定量的PCRのために、ユニバーサル SYBR Select Master Mix(Thermo Fisher Scientific)を使用して、cDNAフラグメントを増幅させた。蛍光を StepOne Real-Time PCR System(Applied Biosystems)で検出した。各遺伝子のmRNA量を、β-アクチンのmRNA量に対して標準化した。
【実施例】
【0108】
タンパク質の免疫沈降
siRNAおよび発現プラスミドを導入したHeLa細胞を、リシスバッファー(0.1%(vol/vol)Nonidet P-40、150mM NaCl、10mM Tris-HCl、pH8.0および Complete Mini Protease Inhibitor Cocktail without EDTA (Roche))で溶解した。プロテインG磁気ビーズ(Invitrogen)に結合した、各実験に示す抗体または抗Flag抗体(F3165; Sigma)を、溶解物と、4℃で3時間インキュベートした。ビーズをリシスバッファーで3回洗浄し、SDSサンプルバッファー(50mM Tris-HCl、pH6.8、2%(wt/vol)SDS、5%(vol/vol)β-メルカプトエタノール、10%(vol/vol)グリセロールおよびブロモフェノールブルー)に懸濁した。サンプルを5分間95℃でボイルし、各実験に示す抗体を用いて、ウェスタンブロットにより分析した。
【実施例】
【0109】
ルシフェラーゼアッセイ
HeLa細胞およびHEK293T細胞に、各実験に示す3'UTRを含むルシフェラーゼレポータープラスミドpGL3を、リグナーゼ-1発現プラスミドまたは空(対照)のプラスミドと共に導入した。24時間培養した後、細胞を溶解し、溶解物のルシフェラーゼ活性を Dual-Luciferase Reporter Assay system(Promega)により測定した。ウミシイタケルシフェラーゼをコードする遺伝子を、内部対照として同時に導入した。
【実施例】
【0110】
培養上清のELISA
C57BL/6Jマウス由来BMDCを、0.3μM SMG1阻害剤で処理して、または処理せずに、10ng/mL PamCSK(Invivogen)、100ng/mL LPS(Invivogen)、100nM R848(Invivogen)または100nM ODN1668(Invivogen)で24時間刺激し、培養上清のサイトカインレベルを、サイトカイン特異的ELISAキット(affymetrix eBioscience)により、製造業者のプロトコールに従って測定した。
【実施例】
【0111】
フローサイトメトリー
BMDCを、1ng/mL PamCSK(Invivogen)および/または0.3μM SMG1阻害剤と共に48時間培養し、各実験に示す抗体で30分間4℃で染色し、FACSバッファー(PBS中の0.5%(wt/vol)BSAおよび2mM EDTA)で2回洗浄した。以下の抗体をフローサイトメトリー分析に使用した:抗CD11c(117308; BioLegend)、抗CD40(124612; BioLegend)および抗CD80(104713; BioLegend)。FACSVerse および LSRFortessa X-20(BD Biosciences)によりデータを取得し、FlowJo を使用して分析した。
【実施例】
【0112】
混合リンパ球反応
C57BL/6Jマウス(CREA Japan)由来のBMDCを、1ng/mL PamCSK(Invivogen)および/または0.3μM SMG1阻害剤と共に48時間培養し、洗浄し、30Gyの放射線量で照射し、96ウェル丸底プレートに3倍連続希釈で播種した。これらの刺激性BMDCを、5×10細胞/ウェルのBALB/cマウス(CREA Japan)由来脾臓CD4T細胞と、3日間、共培養した。CD4T細胞を、CD4(L3T4)マイクロビーズを有する autoMACS(Miltenyi Biotec)により単離した。最後の16時間にわたって[H]チミジンを添加し、[H]チミジンの取り込みを、マイクロプレートシンチレーションカウンター TopCount NXT (Packard)で測定した。
【実施例】
【0113】
統計分析
データを平均±SDで示す。特記しない限り、n=3である。統計的有意性をスチューデントのt検定で算出した。p<0.05(*)、p<0.01(**)またはp<0.001(***)で有意とみなした。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本願は、免疫細胞におけるmRNA分解を妨げるという新しい作用機序に基づく免疫賦活化剤を提供する。さらに、作用機序の異なる従来の免疫アジュバントと組み合わせることにより、より効果の高いワクチンアジュバントを提供し得ると考えられる。
【配列表フリ-テキスト】
【0115】
配列番号5:DNA/RNA結合分子
配列番号6:DNA/RNA結合分子
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
19