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Specification :(In Japanese)経験学習支援方法、経験学習支援装置及びプログラム

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P6764172
Publication number P2019-008229A
Date of registration Sep 15, 2020
Date of issue Sep 30, 2020
Date of publication of application Jan 17, 2019
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)経験学習支援方法、経験学習支援装置及びプログラム
IPC (International Patent Classification) G09B  19/00        (2006.01)
G09B   7/02        (2006.01)
FI (File Index) G09B 19/00 Z
G09B 7/02
Number of claims or invention 8
Total pages 15
Application Number P2017-125819
Date of filing Jun 28, 2017
Date of request for substantive examination Jul 22, 2019
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】村山 卓弥
【氏名】楠見 孝
Representative (In Japanese)【識別番号】100107766、【弁理士】、【氏名又は名称】伊東 忠重
【識別番号】100070150、【弁理士】、【氏名又は名称】伊東 忠彦
【識別番号】100124844、【弁理士】、【氏名又は名称】石原 隆治
Examiner (In Japanese)【審査官】比嘉 翔一
Document or reference (In Japanese)特開2017-027304(JP,A)
特開2015-228130(JP,A)
特開2008-052700(JP,A)
体験から学べていますか?学習モデルの4ステップ,2015年 7月20日,令和2年8月11日検索,URL,https://goodbusiness.jp/learningmodel_step/
Field of search G09B 1/00- 9/56
G09B17/00-19/26
G06Q10/00-10/10
G06Q30/00-30/08
G06Q50/00-50/20
G06Q50/26-99/00
JSTPlus(JDreamIII)
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
経験学習の各プロセスについて、或る経験に基づく記述を含む第1のデータを入力する入力手順と、
経験学習のプロセスごとに特定の表現に対応付けて質問を記憶した記憶部から、前記各記述について、当該記述に係るプロセスに対応する前記特定の表現のうち、当該記述に含まれない前記特定の表現に対応する質問を取得する取得手順と、
取得された各質問を前記記述に対応させて出力する出力手順と、
をコンピュータが実行する経験学習支援方法。
【請求項2】
それぞれが過去の経験について前記各プロセスに対する記述を含む1以上の第2のデータの中から、前記第1のデータに類似する経験に対応する前記第2のデータを選定する選定手順をコンピュータが実行し、
前記出力手順は、更に、選定された前記第2のデータに含まれる記述を出力する、
ことを特徴とする請求項1記載の経験学習支援方法。
【請求項3】
前記選定手順は、前記第2のデータにおいて前記プロセスごとに含まれる記述について、前記第1のデータにおいて前記プロセスごとに含まれる記述との共通性に基づいて、前記類似する経験に対応する前記第2のデータを選定する、
ことを特徴とする請求項2記載の経験学習支援方法。
【請求項4】
前記選定手順は、前記記述に含まれる用語のうち、より少ない業務フェーズにて用いられる用語に対する重みを大きくして、前記共通性を評価する、
ことを特徴とする請求項3記載の経験学習支援方法。
【請求項5】
前記第1のデータ及び前記第2のデータのそれぞれは、獲得を目指すスキルを示す記述を含み、
前記選定手順は、前記獲得を目指すスキルを示す記入欄について、前記第1のデータと略同一の記述を含む前記第2のデータの数に応じて、前記類似する経験に対応する前記第2のデータの選定基準を変化させる、
ことを特徴とする請求項2乃至4いずれか一項記載の経験学習支援方法。
【請求項6】
経験学習の各プロセスについて、或る経験に基づく記述を含む第1のデータを入力する入力部と、
経験学習のプロセスごとに特定の表現に対応付けて質問を記憶した記憶部から、前記各記述について、当該記述に係るプロセスに対応する前記特定の表現のうち、当該記述に含まれない前記特定の表現に対応する質問を取得する取得部と、
取得された各質問を前記記述に対応させて出力する出力部と、
を有する経験学習支援装置。
【請求項7】
それぞれが過去の経験について前記各プロセスに対する記述を含む1以上の第2のデータの中から、前記第1のデータに類似する経験に対応する前記第2のデータを選定する選定部を有し、
前記出力部は、更に、選定された前記第2のデータに含まれる記述を出力する、
ことを特徴とする請求項6記載の経験学習支援装置。
【請求項8】
請求項1乃至5いずれか一項記載の経験学習支援方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
Detailed description of the invention (In Japanese)【技術分野】
【0001】
本発明は、経験学習支援方法、経験学習支援装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デービッド・コルブの経験学習のサイクルの4つのプロセスとして、第一に具体的な経験すること、第二に観察し振り返ること(省察)、第三に、抽象的な概念を形成し、一般化すること(教訓など)、第四に、新しい状況に適用すること(今後の取り組み)が挙げられている。上記プロセスは個人が経験から学ぶプロセスとされているが、他者の経験についてフィードバックを得たり、他者の経験も合わせて抽象的な概念について議論ができたりすると、経験者個人で経験学習のプロセスをまわすよりも効果的であると考えられる。このため、自身の経験を棚卸しするシート記入をした後、シートの記入内容に基づいて他者と議論をすることで経験学習を深める研修等が行われている(例えば、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開平11-39264号公報
【特許文献2】特開2000-200237号公報
【0004】

【非特許文献1】松尾 睦、"「成長実感シート」を用いたOJT支援策:サントリーホールディングス株式会社の実例"、[online]、インターネット<URL:http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/52736/1/DPB110.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、経験の棚卸をするシートを利用しても、経験学習に馴染みのない者だけで議論を進めると、経験学習を深める方向で議論ができない場合もある。経験学習に精通したファシリテーターを議論の場に招き、経験学習を深める方向に議論が進むよう議論の場に質問を投げかけてもらう等の支援が得られると、経験学習を深める方向以外に議論が流れるのを防ぐことができる。
【0006】
一方、経験学習のサイクルは、繰り返し継続的にまわすことでスキル向上につながるものである。そのため、経験学習を深める議論も継続的に行われることが必要である。しかし、経験学習に精通したファシリテーターから継続的に議論のための支援を受けることは多くの職場にとって難しい事である。よって、経験学習に精通したファシリテーターが居なくとも、経験学習を深める方向で議論することを促せる議論支援方法が求められる。
【0007】
議論の支援を行うための従来技術はこれまでにも発明がなされている。例えば、特許文献1及び特許文献2に開示された技術は議論参加者の興味に沿った議論を促すものである。しかし、経験学習の議論においては、単純に議論参加者の興味に沿ってしまうと、経験共有者の行動の詳細化ではなく、経験談の中で出てきたシステム仕様の質疑に終始してしまう等、経験から自身の行動改善についての議論と関係のない議論になってしまうことも多い。そのため、従来の技術では経験学習を促す方向へ議論を促すことが困難である。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、経験学習を深めるための議論を支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで上記課題を解決するため、経験学習支援方法は、経験学習の各プロセスについて、或る経験に基づく記述を含む第1のデータを入力する入力手順と、経験学習のプロセスごとに特定の表現に対応付けて質問を記憶した記憶部から、前記各記述について、当該記述に係るプロセスに対応する前記特定の表現のうち、当該記述に含まれない前記特定の表現に対応する質問を取得する取得手順と、取得された各質問を前記記述に対応させて出力する出力手順と、をコンピュータが実行する。
【発明の効果】
【0010】
経験学習を深めるための議論を支援すること。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態における経験学習支援装置10のハードウェア構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における経験学習支援装置10の機能構成例を示す図である。
【図3】経験学習支援装置10が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図4】経験学習シートの構成例を示す図である。
【図5】経験学習支援シート作成処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6】経験学習支援シートの構成例を示す図である。
【図7】質問生成処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図8】質問対応表の構成例を示す図である。
【図9】質問が出力された経験学習支援シートの一例を示す図である。
【図10】関連過去データ選定処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図11】過去データ類似度評価処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図12】重み値管理表の構成例を示す図である。
【図13】目標記入回数推定処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図14】関連過去データ出力処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図15】関連過去データが出力された経験学習支援シートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態における経験学習支援装置10のハードウェア構成例を示す図である。図1の経験学習支援装置10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU104、インタフェース装置105、表示装置106、及び入力装置107等を有する。

【0013】
経験学習支援装置10での処理を実現するプログラムは、CD-ROM等の記録媒体101によって提供される。プログラムを記憶した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。

【0014】
メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従って経験学習支援装置10に係る機能を実現する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置106はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。入力装置107はキーボード及びマウス等で構成され、様々な操作指示を入力させるために用いられる。

【0015】
図2は、本発明の実施の形態における経験学習支援装置10の機能構成例を示す図である。図2において、経験学習支援装置10は、入力部11、経験学習支援シート作成部12及び出力部13等を有する。経験学習支援シート作成部12は、質問生成部121及び関連過去データ選定部122を含む。これら各部は、経験学習支援装置10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU104に実行させる処理により実現される。経験学習支援装置10は、また、データ記憶部14を利用する。データ記憶部14は、例えば、補助記憶装置102、又は経験学習支援装置10にネットワークを介して接続可能な記憶装置等を用いて実現可能である。

【0016】
以下、経験学習支援装置10が実行する処理手順について説明する。図3は、経験学習支援装置10が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。

【0017】
ステップS101において、入力部11は、経験学習シートを電子ファイルとして入力する。入力した経験学習シート(以下、「入力経験学習シート」という。)は、データ記憶部14に記憶されると共に、経験学習支援シート作成部12へ出力される。

【0018】
図4は、経験学習シートの例を示す図である。図4において、経験学習シートは、大別して記入欄c11~c14の4つの記入欄を含む。

【0019】
記入欄c11は、経験学習シートの記入者の氏名が記入される欄である。記入欄c12は、経験学習のサイクルに関する4つのプロセス(経験、振り返り、教訓、今後の取り組み)ごとに、記入者の実際の経験について、それぞれのプロセス(以下、「学習プロセス」という。)に対応する事項の記入欄を含む。

【0020】
記入欄c13は、当該実際の経験に基づいて(当該実際の経験を振り返って)獲得を目指すスキルが記入される欄である。

【0021】
記入欄c14は、経験学習を深めるための議論の参加者として予定されている各メンバ(以下、「議論参加メンバ」という。)の氏名が記入される欄である。

【0022】
例えば、入力経験学習シートは、経験学習を深めるための議論に先立って、予め作成される。入力経験学習シートは、ユーザによる操作に応じて入力部11が作成してもよいし、入力部11とは別ソフトウェアによって作成されてもよい。

【0023】
なお、図4に示される経験学習シートは、例えば、営業の管理職の者が記入者であり、顧客への或る機器の提案の機会を自らの部下に与えたことに関する経験について記入された経験学習シートである。ここで、経験学習に不慣れな者であれば、記入欄c12の各学習プロセスに対応する欄に対して適切な記述を行えない可能性も有る。例えば、図4の記入欄c1の「振り返り」欄には、「経験(事例)」欄に記述される具体的な経験を振り返って考えたことを記述すべきであるにも拘わらず、「全ての提案先に対し、○○機器を合わせて提案させた」といったように、経験そのものが記述されている。本実施の形態では、このような不適切な記述が行われた場合であっても、経験学習を深めるための議論を適切な方向へ導けるような工夫が行われる。

【0024】
続いて、経験学習支援シート作成部12は、経験学習支援シート作成処理を実行する(S102)。経験学習支援シートとは、経験学習シートとは異なるデータである。具体的には、経験学習支援シートとは、経験学習シートに記述された経験についての経験学習を深めるための議論を支援するためのデータをいう。

【0025】
続いて、出力部13は、経験学習支援シート作成処理において作成された経験学習支援シートをデータ記憶部14へ保存する(S103)。続いて、出力部13は、当該経験学習支援シートを出力する(S104)。例えば、経験学習支援シートが表示装置106へ表示されてもよいし、プリンタ等によって出力されてもよい。

【0026】
続いて、ステップS102の詳細について説明する。図5は、経験学習支援シート作成処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。

【0027】
ステップS201において、経験学習支援シート作成部12は、空の経験学習支援シートを作成し、経験学習支援シートが含む各欄のうち、入力経験学習シートに対応する欄に入力経験学習シートの記述内容を転記する。

【0028】
図6は、経験学習支援シートの構成例を示す図である。図6において、経験学習支援シートは、記入欄c21、c22及びc23等を含む。記入欄c21は、入力経験学習シートの記入者の氏名が転記される欄である。記入欄c22は、入力経験学習シートの記入欄c12に記述された事項等が記述される欄である。記入欄c23は、入力経験学習シートに係る経験と類似する経験に関する過去の経験学習シートであって、議論の場において参考にすべき経験学習シート(以下、「関連過去データ」という。)の記入欄c12に記述された事項が転記される欄である。

【0029】
ステップS201の段階では、入力経験学習シートの記入欄c11の氏名が、経験学習支援シートの記入欄c21に転記される。また、入力経験学習シートの記入欄c12の各学習プロセスに対して記述された事項が、経験学習支援シートの記入欄c22の同じ学習プロセスの記入欄に転記される。

【0030】
続いて、質問生成部121は、質問生成処理を実行する(S202)。質問生成処理では、経験学習支援シートの記入欄c22の学習プロセスごとの欄に対して、当該学習プロセスに関する記入欄に含まれているべき表現を導き出すための質問が出力される。すなわち、図4に示したように、入力経験学習シートの記入欄c11の学習プロセスごとの記入欄の記述は、必ずしも適切な内容であるとは限らない。そこで、学習プロセスごとの記入欄の内容を、各学習プロセスが意図している内容に沿ったものにするための質問が、ステップS202において経験学習支援シートに出力される。

【0031】
続いて、関連過去データ選定部122は、関連過去データ選定処理を実行する(S203)。関連過去データ選定処理では、データ記憶部14に記憶されている過去の学習データ(以下、「過去データ」という。)の集合の中から、各過去データと入力経験学習データとのそれぞれの記入欄c12においてプロセスごとに含まれる記述の共通性に基づいて、入力経験学習データに係る経験と類似する経験に対応する過去データが関連過去データとして生成される。また、関連過去データの記入欄c12の記述が、経験学習支援シートの記入欄c23に転記される。

【0032】
続いて、ステップS202の詳細について説明する。図7は、質問生成処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。ステップS301において、質問生成部121は、入力経験学習シートの記入欄c12の「経験(事例)」欄の記述であるテキスト情報を取得する。続いて、質問生成部121は、「経験(事例)」欄」に含まれていることが望ましい(含まれているべき)1以上の特定表現が、当該テキスト情報に含まれているか否かを判定する(S302)。当該特定表現は、データ記憶部14に記憶されている質問対応表を参照して特定可能である。

【0033】
図8は、質問対応表の構成例を示す図である。図8に示されるように、質問対応表には、経験学習シートの記入欄c12の学習プロセスの欄ごとに、当該欄の記述に含まれているのが望ましい(含まれているべき)特定表現が登録されている。なお、特定表現において「等XXX表現」といった記載は、当該記載に該当する用語(キーワード)を一般化して表現したものであり、実際には、当該表現に該当する各キーワードが特定表現として登録される。

【0034】
質問対応表には、また、各特定表現に対応付けられて質問が記憶されている。当該質問は、対応する特定表現が対応する学習プロセスの欄に含まれない場合に、当該特定表現を含む記述(事項)を導出するための質問である。

【0035】
続いて、質問生成部121は、質問対応表において「経験(事例)」に対する特定表現のうち、当該テキスト情報に含まれていない特定表現に対応付けられて質問対応表に登録されている質問を、経験学習支援シートの記入欄c22における「経験(事例)」欄に出力する(S303)。

【0036】
続く、ステップS304~S306では、「振り返り」欄について同様の処理が実行される。続く、ステップS307~S309では、「教訓」欄について同様の処理が実行される。続く、ステップS310~S312では、「今後の取り組み」欄」ついて同様の処理が実行される。その結果、経験学習支援シートは、図9に示される状態となる。

【0037】
図9は、質問が出力された経験学習支援シートの一例を示す図である。図9に示される経験学習支援シートでは、記入欄c22の学習プロセスごとの記入欄に対して、各記入欄への記述内容を適切な内容に導くための質問が追加されている。なお、「Q:」によって開始されている記述が質問である。

【0038】
続いて、図5のステップS203の詳細について説明する。図10は、関連過去データ選定処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。

【0039】
ステップS401において、関連過去データ選定部122は、過去データ類似度評価処理を実行する。過去データ類似度評価処理では、各過去データについて、入力経験学習シートとの類似度が評価(算出)される。

【0040】
続いて、関連過去データ選定部122は、目標記入回数推定処理を実行する(S402)。目標記入回数推定処理では、入力経験学習シートの記入欄c13の記述と略同一の記述を含む過去データの数が目標記入回数としてカウントされる。

【0041】
続いて、関連過去データ選定部122は、関連過去データ出力処理を実行する(S403)。当該処理では、過去データの中から類似度等に基づいて関連過去データが選定され、選定された関連過去データの記述が経験学習支援シートに出力される。なお、ステップS402においてカウントされる目標記入回数によって、関連過去データの選定基準が変化する。

【0042】
続いて、ステップS401の詳細について説明する。図11は、過去データ類似度評価処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。

【0043】
ステップS501において、関連過去データ選定部122は、データ記憶部14に記憶されている全ての過去データ(記入者が入力経験学習データと同じであるか否かは問わない)のそれぞれについて、当該過去データの記入欄c12のプロセス別の欄ごとに、当該欄に含まれる各単語について、入力経験学習シートにおいて対応する欄との共起数(当該欄における出現数)をカウントする。例えば、或る過去データの「経験(事例)」欄において、「提案」という単語が含まれており、入力経験学習シートの「経験(事例)」欄に「提案」という単語が2回出現する場合、当該単語(「提案」)の共起数は2となる。

【0044】
続いて、関連過去データ選定部122は、過去データごとに、当該過去データの記入欄c12の各単語についてカウントされた共起数と、単語別の重み値との積を求め、該積の総和を求めることで、当該過去データについて入力経験学習シートとの類似度を算出する(S502)。単語別の重み値は、データ記憶部14に記憶されている重み値管理表に登録されている。

【0045】
図12は、重み値管理表の構成例を示す図である。図12に示されるように、重み値管理表には、経験学習支援装置10を利用する組織における業務フェーズ(業務作業)ごとに、当該業務フェーズにて(頻繁に又は典型的に)利用される用語(単語)に対して重み値が登録されている。なお、利用される業務フェーズがより少ない用語(単語)ほど、重み値は大きくされている。具体的には、図12の例では、複数の業務フェーズにて利用される用語の重み値が2とされ、特定の業務フェーズでのみ利用される用の重み値が3とされている。そうすることで、入力経験学習シートに係る経験が発生した業務フェーズと同じ業務フェーズに係る過去データの類似度が高く評価されるようにすることができる。なお、重み値管理表に登録されていない用語(単語)に対する重み値は、例えば、1とされる。

【0046】
続いて、関連過去データ選定部122は、過去データ群を、記入者(記入欄c21の氏名)別のグループ(以下、「記入者別グループ」という。)に分類し、記入者別グループ単位で類似度の降順に過去データをソートする(S503)。

【0047】
続いて、図10のステップS402の詳細について説明する。図13は、目標記入回数推定処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。

【0048】
ステップS601において、関連過去データ選定部122は、データ記憶部14に記憶されている全ての過去データの中で、記入欄c13の記述が入力経験学習シートの記入欄c13の記述と略同一である過去データの数をカウントする。なお、略同一とは、完全一致の他に、ほぼ一致(類似)する場合も含む。類似する場合の一例のとして、語順が異なる場合が挙げられる。例えば、図4の記入欄c13については、「新規商材の提案を部下に促すスキル」といった記述も略同一と判定されてもよい。また、一方において使用されている単語の同義語が対応において使用されていることにより、双方が同一とならない場合も略同一と判定されてもよい。

【0049】
続いて、関連過去データ選定部122は、カウント数を、目標記入回数として出力する(S602)。なお、目標記入回数は、獲得を目指すスキルに対する経験値の高さを推定するための指標として用いられる。

【0050】
続いて、図10のステップS403の詳細について説明する。図14は、関連過去データ出力処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。当該処理手順の特徴は、前段の処理で推定した目標記入回数や、入力経験学習シートの記入欄c14に記述されている議論参加メンバに応じて関連過去データとして選定される過去データが変化する点である。

【0051】
ステップS701において、関連過去データ選定部122は、図13の処理手順において出力された目標記入回数が3未満であるか否かを判定する。当該目標記入回数が3未満である場合(S701でYes)、関連過去データ選定部122は、入力経験学習シートと記入者が同じである記入者別グループに属する過去データのうち、(a)記入欄c12の「振り返り」の欄にポジティブ表現を含み、かつ、(b)当該記入者に関して関連過去データとして選出されたことがない過去データの中で、類似度が最高である過去データを取得する(S702)。なお、(a)及び(b)に該当する過去データの中で、類似度がN番目までの過去データ(すなわち、複数の過去データ)が取得されてもよい。

【0052】
続いて、関連過去データ選定部122は、入力経験学習シートの議論参加メンバに含まれるいずれかの者を記入者とする各記入者別グループを、図11のステップS503の分類結果から抽出する(S703)。

【0053】
続いて、関連過去データ選定部122は、抽出された各記入者別グループに属する過去データ群のうち、(a)記入欄c12の「振り返り」の欄にポジティブ表現を含み、かつ、(b)入力経験学習シートの記入者に関して関連過去データとして選出されたことがない過去データの中で、類似度が最高である過去データを取得する(S705)。なお、(a)及び(b)に該当する過去データの中で、類似度がN番目までの過去データ(すなわち、複数の過去データ)が取得されてもよい。

【0054】
一方、関連過去データ選定部122は、入力経験学習シートと記入者が同じである記入者別グループに属する過去データのうち、(a)記入欄c12の「振り返り」の欄にネガティブ表現を含み、かつ、(b)当該記入者に関して関連過去データとして選出されたことがない過去データの中で、類似度が最高である過去データを取得する(S706)。なお、(a)及び(b)に該当する過去データの中で、類似度がN番目までの過去データ(すなわち、複数の過去データ)が取得されてもよい。

【0055】
続いて、関連過去データ選定部122は、入力経験学習シートの議論参加メンバに含まれるいずれかの者を記入者とする各記入者別グループを、図11のステップS503の分類結果から抽出する(S703)。

【0056】
続いて、関連過去データ選定部122は、抽出された各記入者別グループに属する過去データ群のうち、(a)記入欄c12の「振り返り」の欄にネガティブ表現を含み、かつ、(b)入力経験学習シートの記入者に関して関連過去データとして選出されたことがない過去データの中で、類似度が最高である過去データを取得する(S707)。なお、(a)及び(b)に該当する過去データの中で、類似度がN番目までの過去データ(すなわち、複数の過去データ)が取得されてもよい。

【0057】
ステップS704又はS707に続いて、関連過去データ選定部122は、ステップS702若しくはS704、又はステップS705若しくはS707において取得された各過去データの記入欄c12の記述を、経験学習支援シートの記入欄c23へ出力する。

【0058】
図15は、関連過去データが出力された経験学習支援シートの一例を示す図である。ステップS702又はS705において取得された過去データの記述は、記入欄c23のうち「記入者」の行へプロセス別に出力される。一方、ステップS704又はS707において取得された過去データの記述は、記入欄c23のうち「議論参加メンバ」の行へプロセス別に出力される。

【0059】
なお、図14において、目標記入回数が3より小さい場合は、獲得を目指すスキルに対する経験値が低い場合に相当する。この場合に、振り返り欄にポジティブ表現を含む過去データが取得されるのは、斯かる過去データは成功事例に該当する可能性が高いからである。すなわち、当該経験値が低い段階では成功事例を参考とさせることで、スキルを獲得するための積極的な議論が促進されることが期待できるからである。一方、目標記入回数が3以上場合は、獲得を目指すスキルに対する経験値が高い場合に相当する。この場合に、振り返り欄にネガティブ表現を含む過去データが取得されるのは、斯かる過去データは失敗事例に該当する可能性が高いからである。すなわち、当該経験値が高い段階では、失敗事例によって得られる課題を議論することで、スキルの成熟度を高めることが期待できるからである。

【0060】
このように、本実施の形態では、目標記入回数に応じて関連過去データの選定基準が変化する。そうすることで、入力経験学習シートの記入者に適した過去データを関連過去データとして選定することができる。

【0061】
なお、ポジティブ表現及びネガティブ表現の判定については、それぞれの表現に該当するキーワードを含む辞書データをデータ記憶部14に記憶しておき、当該辞書データに基づいて行われてもよい。

【0062】
また、ステップS702、S704、S705、S707における(b)の条件は、解除されてもよい。(b)の条件は、同じ過去データが関連過去データとして何回も選択され、同じ過去データが複数回の議論において参考とされることで、毎回の議論の内容が重複してしまうことを避けるための条件である。このような状況を許容してもよい場合や、(b)の条件が有ることで、該当する過去データが一つも得られない場合等においては、(b)の条件は無視されてもよい。

【0063】
また、目標記入回数に対する閾値は、3以外であってもよいし、運用に応じて適宜変更が可能とされてもよい。

【0064】
また、経験学習シートに経験した事項(作業)の難易度を記入する欄を設け、目標記入回数が閾値未満の場合には難易度の低い過去データが関連過去データの選定候補とされ、目標記入回数が閾値以上の場合には難易度の高い過去データが関連過去データの選定候補とさるようにすることで、成功事例・失敗事例以外の観点から関連過去データが選定されるようにしてもよい。

【0065】
更に、成功事例・失敗事例の観点と、難易度とが組み合わされて関連過去データが選定されるようにしてもよい。この場合、目標記入回数に対する閾値は2つでもよい。そうすることで、目標記入回数によって区別される範囲を4つに区分することができる。その結果、例えば、目標記入回数が第1の区分に属する場合には、成功事例の観点から関連過去データを選定し、第2の区分に属する場合には難易度の低さの観点から関連過去データを選定し、第3の区分に属する場合には失敗事例の観点から関連過去データを選定し、第4の区分に属する場合には難易度の高さの観点から関連過去データを選定してもよい。

【0066】
ユーザは、出力された経験学習支援シートに基づいて、議論参加メンバと議論を行う。そうすることで、経験学習の各プロセスに対して出力された質問に基づいて、各プロセスについて適切な議論を行うことができる。また、今回の学習データと関連過去データとの間における共通点を探し、教訓を議論することで経験学習を深める議論を行うことが可能となる。その結果、経験学習に精通したファシリテーターが不在でも経験学習を深めるための議論を支援することができる。

【0067】
なお、本実施の形態において、入力経験学習データは、第1のデータの一例である。過去データは、第2のデータの一例である。質問生成部121は、取得部の一例である。過去関連データ選定部122は、選定部の一例である。

【0068】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0069】
10 経験学習支援装置
11 入力部
12 経験学習支援シート作成部
13 出力部
14 データ記憶部
100 ドライブ装置
101 記録媒体
102 補助記憶装置
103 メモリ装置
104 CPU
105 インタフェース装置
106 表示装置
107 入力装置
121 質問生成部
122 関連過去データ選定部
B バス
Drawing
(In Japanese)【図1】
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(In Japanese)【図2】
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(In Japanese)【図3】
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(In Japanese)【図4】
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(In Japanese)【図5】
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(In Japanese)【図6】
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(In Japanese)【図7】
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(In Japanese)【図8】
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(In Japanese)【図9】
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(In Japanese)【図10】
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(In Japanese)【図11】
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(In Japanese)【図12】
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(In Japanese)【図13】
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(In Japanese)【図14】
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(In Japanese)【図15】
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