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明細書 :群ロボットシステム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2019-209425 (P2019-209425A)
公開日 令和元年12月12日(2019.12.12)
発明の名称または考案の名称 群ロボットシステム
国際特許分類 B25J   5/00        (2006.01)
FI B25J 5/00 E
請求項の数または発明の数 1
出願形態 OL
全頁数 6
出願番号 特願2018-107278 (P2018-107278)
出願日 平成30年6月4日(2018.6.4)
発明者または考案者 【氏名】中原 林人
【氏名】伊藤 伸一
【氏名】東郷 寛之
【氏名】小林 徹
【氏名】松野 文俊
出願人 【識別番号】391053696
【氏名又は名称】JOHNAN株式会社
【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000947、【氏名又は名称】特許業務法人あーく特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 3C707
Fターム 3C707AS34
3C707CS08
3C707JS03
3C707KS11
3C707KS13
3C707KS23
3C707LV02
3C707WA16
要約 【課題】日常的に使用する群ロボットを災害現場でも活動できる機能を持たせることで、緊急事態が発生したときに救済支援活動が円滑に行える群ロボットシステムを提供する。
【解決手段】複数のロボット1~6と、これら複数のロボット1~6を協調して行動させる制御手段と、を含み、前記制御手段は、災害時以外の平常時の活動に対応した行動を制御する平常時行動制御機能と、災害発生時の救済支援活動に対応した行動を制御する災害時行動制御機能と、を備えた。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
複数のロボットと、
これら複数のロボットを協調して行動させる制御手段と、を含み、
前記制御手段は、
災害時以外の平常時の活動に対応した行動を制御する平常時行動制御機能と、
災害発生時の救済支援活動に対応した行動を制御する災害時行動制御機能と、
を備えたものであることを特徴とする群ロボットシステム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、群ロボットシステムに係り、特に、平常時は、例えば製造現場や工場、倉庫等において稼働している群ロボットを、例えば災害発生時などの緊急事態が生じた際に、救済支援活動を行う群ロボットに転じて活用するのに好適な群ロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多数のロボットが集まり群として動作する群ロボットシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。その一方で、群ロボットではないが、過酷環境下での災害対応作業に適したロボットが公知である(例えば、特許文献2参照)。さらに、災害現場における被災者の発見に群ロボットを使用することが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特表2017-519279号公報
【特許文献2】特開2017-52013号公報
【0004】

【非特許文献1】杉山久佳、辻岡哲夫、村田正、「ネットワーク化された群ロボットによる被災者発見システム」情報処理学会論文誌(July 2005) Vol.46 No.7 P1777-1788
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の群ロボットシステムにあっては、農耕、製造工場、捜索及び救助、災害フィールドに適用できるものであるが、例えば通常製造工場で使用しているものをそれとは環境の異なる災害フィールドに転用するといった技術思想はない。また、特許文献2や非特許文献1に記載の技術にあっては、災害時に特化したものであり、平常時の使用をも視野に入れたものではない。
【0006】
このため、災害時の対応を想定した場合、そのためだけの群ロボットシステムを用意しておく必要があることから経済的負担が大きいものとなり、普及させるのが困難である。また、災害用に用意しておいても、災害発生時に複数のロボットをまとめて災害現場まで搬送するのが困難となることも想定され、早急な対応が望めないといった懸念がある。
【0007】
本発明は、かかる問題に鑑み、日常的に使用する群ロボットを災害現場でも活動できる機能を持たせることで、緊急事態が発生したときに救済支援活動が円滑に行える群ロボットシステムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の目的を達成するため、本発明の群ロボットシステムは、複数のロボットと、これら複数のロボットを協調して行動させる制御手段と、を含み、前記制御手段は、災害時以外の平常時の活動に対応した行動を制御する平常時行動制御機能と、災害発生時の救済支援活動に対応した行動を制御する災害時行動制御機能と、を備えたものであることを特徴とするものである。
【0009】
上記の本発明によれば、平常時に使用する群ロボットを、災害発生時などの緊急事態が生じた際に、救済支援活動を行う群ロボットに転じて活用することができる。
【発明の効果】
【0010】
上述のように本発明によれば、平常時に使用する群ロボットを、災害発生時などの緊急事態が生じた際に、救済支援活動を行う群ロボットに転じて活用することができることから、災害用として態々群ロボットを用意しておく必要がないので経済的であり、救済支援用の群ロボットの普及に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る群ロボットシステムの一実施の形態を示し、平常時における活動例を示す模式図である。
【図2】本発明に係る群ロボットシステムの一実施の形態を示し、災害発生時における救済支援活動例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。

【0013】
図1は、群ロボットシステムの平常時における活動例を示す模式図、図2は、同システムの災害発生時における救済支援活動例を示す模式図である。

【0014】
図1は、平常時の活動例として、工場での部品搬送に群ロボットシステムを使用している例を示している。この群ロボットシステムは、複数(図示例では6台)の移動型ロボット1~6を備えている(なお、以下において単に「ロボット」ともいう。)。各移動型ロボット1~6は、それぞれ、4つの車輪tと、これを駆動する例えばモータ等の駆動源と、ロボット1~6同士が通信し合うための送受信機と、これら車輪t、駆動源、及び送受信機を制御する制御部と、駆動源、送受信機及び制御部に電源を供給するバッテリと、を備えており、駆動源、送受信機、及び制御部は、各移動型ロボット1~6のボディb内に格納されている。

【0015】
ここで、例えば、作業者Wが、部品Aが必要になったとき、ロボット1~6は、それぞれの送受信機を介して自己の位置及び自己が積載している部品の各情報を伝え合い、作業者Wに近くて且つ到達ルートが空いているロボット、つまり棚Sを容易に避けて最短ルートで作業者Wに到達できるロボット(図示例ではロボット2)が作業者Wの所まで移動し、積載している部品Aを作業者Wに届ける。また、例えば、ロボット5のバッテリ残量が規定値を下まわったときは、バッテリ容量が十分にあるロボット6の所に移動し、或いは、ロボット5とロボット6とが共に接近する方向に移動し、その後相互に連結してロボット6のバッテリからロボット5のバッテリに給電がされる。なお、図中の符号Bは、他の部品を示す。

【0016】
災害発生時は、各ロボット1~6にそれぞれ搭載されている災害対策キット7を活用する。すなわち、災害対策キット7には、各ロボット1~6間及び各ロボット1~6と救援指揮所との間の通信網を確保するためのアクセスポイントをはじめ、被災者を探索するためのCO2センサや熱感知器、また災害状況を救援指揮所に報知するためのカメラやマイク等が装備されている。

【0017】
また、各ロボット1~6には、例えば加速度センサが搭載されており、この加速度センサにより平常時とは異なる加速度が検知された場合に、各ロボット1~6は災害が発生したと自己判断し、活動のモードを、平常時のモードから災害時のモードに切り替え、上記の災害対策キット7を起動させて、救済支援活動に入る。なお、災害発生の判断は、外部からの通信により各ロボット1~6に教示されることで行われてもよい。

【0018】
そして、図2に示すように、災害現場において、各ロボット1~6は相互に連携しながら障害物Xを巧みに避けつつ被災者Mを捜索する。災害対策キット7のCO2センサや熱感知器により被災者Mを発見したなら(図示例ではロボット1が発見)、その状況をカメラで撮影して救援指揮所に報知する。これにより被災者Mの迅速な救済が行われる。

【0019】
救済支援が完了し、平常時に戻ったならば、各ロボット1~6のモードがそれぞれ平常時のモードに復帰し、また工場内での部品搬送を行う。

【0020】
なお、上記の実施の形態では、ロボット1~6はすべて移動型ロボットであるが、本発明にあっては群ロボットはそのすべてが移動型ロボットである必要はない。例えば、群ロボットを移動型のロボットと据置型のロボットの2種類のロボットで構成してもよく、その場合、移動型のロボットに据置型のロボットを搭載できるようにするとよい。このような異種のロボットで群ロボットを構成した場合、移動型のロボットを移動機能に特化させることができることから、移動型ロボットの小型軽量化や困難な災害現場でも踏破性能に優れた移動面での高機能化を図ることができるとともに、据置型のロボットにあっては移動機能を省くことができることからその分より一層の多機能化を図ることができる。さらには、移動型のロボットは、上記実施の形態で説明したタイプのものであっても、また、移動機能に特化したタイプのものであっても、地上を走行するものに限らず、例えばドローンのように空中を飛行するものであってもよい。
【符号の説明】
【0021】
1~6 移動型ロボット
7 災害対策キット
図面
【図1】
0
【図2】
1