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明細書 :水処理制御装置及び水処理システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2020-006296 (P2020-006296A)
公開日 令和2年1月16日(2020.1.16)
発明の名称または考案の名称 水処理制御装置及び水処理システム
国際特許分類 C02F   3/12        (2006.01)
FI C02F 3/12 H
請求項の数または発明の数 12
出願形態 OL
全頁数 16
出願番号 特願2018-127464 (P2018-127464)
出願日 平成30年7月4日(2018.7.4)
発明者または考案者 【氏名】西田 佳記
【氏名】圓佛 伊智朗
【氏名】畑山 正美
【氏名】田中 宏明
【氏名】山下 尚之
出願人 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000350、【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
審査請求 未請求
テーマコード 4D028
Fターム 4D028BC14
4D028BC18
4D028BC19
4D028BC28
4D028BD06
4D028BD11
4D028BD16
4D028CA01
4D028CA09
4D028CB03
4D028CC00
4D028CC01
4D028CC02
4D028CC05
4D028CC14
4D028CD05
4D028CE03
要約 【課題】
下水(被処理水)の流入流量及び流入水質が変動する場合であっても、汚泥流出を防止できる範囲内で、生物処理量を最大限確保し得る水処理制御装置及び水処理システムを提供する。
【解決手段】
水処理制御装置2は、下水の一部若しくは全てを活性汚泥により処理する反応槽5と、反応槽5より流出する流出水を活性汚泥と処理水とに沈降分離する最終沈殿池6と、を有する水処理装置2を制御する水処理制御装置であって、未来の下水の流量及び水質を予測する流入水量・水質予測部21と、反応槽5への流入水量の上限値を算出する処理可能量算出部22と、反応槽5への流入水量を制御する処理量制御部23と、を備える。処理量制御部23は、流入水量・水質予測部21の出力値と、処理可能量算出部22の出力値とに基づき、反応槽5への流入水量を制御する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも、被処理水である下水の一部若しくは全てを活性汚泥により処理する反応槽と、前記反応槽より流出する流出水を活性汚泥と処理水とに沈降分離する最終沈殿池と、を有する水処理装置を制御する水処理制御装置であって、
未来の下水の流量及び水質を予測する流入水量・水質予測部と、
前記反応槽への流入水量の上限値を算出する処理可能量算出部と、
前記反応槽への流入水量を制御する処理量制御部と、を備え、
前記処理量制御部は、前記流入水量・水質予測部の出力値と、前記処理可能量算出部の出力値とに基づき、前記反応槽への流入水量を制御することを特徴とする水処理制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の水処理制御装置において、
処理区域内の降雨量を含む降雨情報を取得する降雨情報取得部を備え、
前記流入水量・水質予測部は、
流量計による前記下水の流量計測値及び前記降雨情報に基づき、前記未来の下水の流量を予測すると共に、水質計による前記下水の水質計測値及び前記流量計測値並びに降雨情報に基づき、前記未来の下水の水質を予測することを特徴とする水処理制御装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の水処理制御装置において、
前記処理可能量算出部は、
汚泥濃度計により計測される前記反応槽内の活性汚泥濃度の計測値に基づき、前記反応槽への流入水量の上限を求めることを特徴とする水処理制御装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の水処理制御装置において、
前記処理可能量算出部は、
汚泥濃度計により計測される前記反応槽内の活性汚泥濃度の計測値及び、汚泥界面計により計測される前記最終沈殿池の活性汚泥界面の計測値又は最終沈殿池による処理水のSS濃度若しくは濁度に基づき、前記反応槽への流入水量の上限を求めることを特徴とする水処理制御装置。
【請求項5】
請求項3に記載の水処理制御装置において、
前記処理量制御部は、
前記処理可能量算出部により求められた前記反応槽への流入水量の上限及び前記流入水量・水質予測部の出力値に基づき、前記反応槽への流入水量を算出することを特徴とする水処理制御装置。
【請求項6】
請求項4に記載の水処理制御装置において、
前記処理量制御部は、
前記処理可能量算出部により求められた前記反応槽への流入水量の上限及び前記流入水量・水質予測部の出力値に基づき、前記反応槽への流入水量を算出することを特徴とする水処理制御装置。
【請求項7】
少なくとも、被処理水である下水一部若しくは全てを活性汚泥により処理する反応槽と、前記反応槽より流出する流出水を活性汚泥と処理水とに沈降分離する最終沈殿池を有する水処理装置と、
未来の下水の流量及び水質を予測する流入水量・水質予測部と、前記反応槽への流入水量の上限値を算出する処理可能量算出部と、前記反応槽への流入水量を制御する処理量制御部と、を有する水処理制御装置と、を備え、
前記処理量制御部は、前記流入水量・水質予測部の出力値と、前記処理可能量算出部の出力値とに基づき、前記反応槽への流入水量を制御することを特徴とすることを特徴とする水処理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の水処理システムにおいて、
前記水処理装置は、前記下水の流量を計測する流量計と、前記下水の水質を計測する水質計を備え、
前記水処理制御装置は、処理区域内の降雨量を含む降雨情報を取得する降雨情報取得部を有し、
前記流入水量・水質予測部は、前記流量計による下水の流量計測値及び前記降雨情報に基づき、前記未来の下水の流量を予測すると共に、前記水質計による下水の水質計測値及び前記流量計測値並びに降雨情報に基づき、前記未来の下水の水質を予測することを特徴とする水処理システム。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載の水処理システムにおいて、
前記処理可能量算出部は、汚泥濃度計により計測される前記反応槽内の活性汚泥濃度の計測値に基づき、前記反応槽への流入水量の上限を求めることを特徴とする水処理システム。
【請求項10】
請求項7又は請求項8に記載の水処理システムにおいて、
前記処理可能量算出部は、汚泥濃度計により計測される前記反応槽内の活性汚泥濃度の計測値及び、汚泥界面計により計測される前記最終沈殿池の活性汚泥界面の計測値又は最終沈殿池による処理水のSS濃度若しくは濁度に基づき、前記反応槽への流入水量の上限を求めることを特徴とする水処理システム。
【請求項11】
請求項9に記載の水処理システムにおいて、
前記処理量制御部は、前記処理可能量算出部により求められた前記反応槽への流入水量の上限及び前記流入水量・水質予測部の出力値に基づき、前記反応槽への流入水量を算出することを特徴とする水処理システム。
【請求項12】
請求項10に記載の水処理システムにおいて、
前記処理量制御部は、前記処理可能量算出部により求められた前記反応槽への流入水量の上限及び前記流入水量・水質予測部の出力値に基づき、前記反応槽への流入水量を算出することを特徴とする水処理システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、活性汚泥(activated sludge)を用いた水処理装置を制御する水処理制御装置及び水処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
下水処理場では、一般的に以下の手順で下水を処理している。まず、沈砂池・最初沈殿池にて下水中の固形分が除去される。最初沈殿池で分離した固形分は最初沈殿池汚泥として汚泥処理へと移送される。最初沈殿池流出水は、反応槽にて微生物(活性汚泥)の働きにより、有機物や窒素、リンを除去する。その後、最終沈殿池にて活性汚泥を沈降分離させ、その上澄み水を放流水として公共用水域へ放流する。最終沈殿池にて沈降分離した活性汚泥は反応槽へと返送され、再び下水処理に利用される。
下水と雨水を同一の管で下水処理場へと集約する合流式下水道では、一般的に最大計画汚水量を超える下水は、簡易処理として最初沈殿池における固形分の除去、そしてその後の消毒処理を経て、公共用水域へと放流される。
【0003】
簡易処理では、従来の生物処理がなされず、放流先への環境負荷の低減が課題となっている。そこで、生物処理量を増やし、簡易処理放流量を減少させる方法として、例えば、非特許文献1が提案されており、良好な処理水水質を維持しつつ、放流汚濁負荷を低減できることが確認されている。
また、既存のシステムを利用し、直接放流等してよいか否かを正しく判断でき、且つ直接放流等の操作も自動的に行う下水処理システムを提案するものとして、例えば、特許文献1に記載される技術が提案されている。特許文献1では、ポンプ全揚水量と降雨量を入力し流入量の増加状況を、ファジー推論を実行して流入水の希釈状況演算部に出力する流入量増加状況演算部と、この流入量増加状況演算部の出力と溶存酸素濃度値及び反応槽送風量とを入力して流入水の希釈状況を、ファジー推論を実行する希釈状況演算部と、この推論された希釈状況に応じて、例えば河川放流ポンプの起動/停止等の指令を出力する判定/操作指令部より構成される流入水処理演算部を有するが水処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2002-136987号公報
【0005】

【非特許文献1】山本高弘ほか、大阪市における既存施設を利用した合流式下水道の改善、環境システム計測制御学会誌、第10巻第2号(2006年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非特許文献1に記載される水処理システム及び特許文献1に記載される下水処理システムでは、生物反応槽への受入可能量は最終沈殿池における固液分離能力に制限される。最終沈殿池では、流入水量の増大に伴い汚泥沈降時間が短くなり、汚泥界面が上昇するため、汚泥沈降状況によっては流入水量を制限しなければならない。そのため、例えば下水濃度のピーク時などに先立ち流入水量を過度に増加してしまうと、高濃度下水を十分に処理できない可能性がある。
そこで、本発明は、下水(被処理水)の流入流量及び流入水質が変動する場合であっても、汚泥流出を防止できる範囲内で、生物処理量を最大限確保し得る水処理制御装置及び水処理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る水処理制御装置は、少なくとも、被処理水である下水の一部若しくは全てを活性汚泥により処理する反応槽と、前記反応槽より流出する流出水を活性汚泥と処理水とに沈降分離する最終沈殿池と、を有する水処理装置を制御する水処理制御装置であって、未来の下水の流量及び水質を予測する流入水量・水質予測部と、前記反応槽への流入水量の上限値を算出する処理可能量算出部と、前記反応槽への流入水量を制御する処理量制御部と、を備え、前記処理量制御部は、前記流入水量・水質予測部の出力値と、前記処理可能量算出部の出力値とに基づき、前記反応槽への流入水量を制御することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る水処理システムは、少なくとも、被処理水である下水一部若しくは全てを活性汚泥により処理する反応槽と、前記反応槽より流出する流出水を活性汚泥と処理水とに沈降分離する最終沈殿池を有する水処理装置と、未来の下水の流量及び水質を予測する流入水量・水質予測部と、前記反応槽への流入水量の上限値を算出する処理可能量算出部と、前記反応槽への流入水量を制御する処理量制御部と、を有する水処理制御装置と、を備え、前記処理量制御部は、前記流入水量・水質予測部の出力値と、前記処理可能量算出部の出力値とに基づき、前記反応槽への流入水量を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、下水(被処理水)の流入流量及び流入水質が変動する場合であっても、汚泥流出を防止できる範囲内で、生物処理量を最大限確保し得る水処理制御装置及び水処理システムを提供することが可能となる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施例に係る実施例1の水処理システムの概略全体構成図である。
【図2】図1に示す水処理制御装置の機能ブロック図である。
【図3】図2に示す水処理制御装置による好気槽(反応槽)への流入水量の流量制御フロー図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る実施例2の水処理システムの概略全体構成図である。
【図5】図4に示す水処理制御装置の機能ブロック図である。
【図6】図5に示す水処理制御装置による好気槽(反応槽)への流入水量の流量制御フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書では、降雨により下水(被処理水)の流入流量及び流入水質が変動する場合を想定して説明するが、必ずしもこれに限られるものではない。降雨に限らず、例えば、重力沈降による沈降分離性能が効率的でない最終沈殿池を有する水処理装置においても、下水(被処理水)の流入流量及び流入水質が変動し得る。
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0012】
図1に、本発明の一実施例に係る実施例1の水処理システムの概略全体構成図を示す。図1において、実線は配管を示し、点線は信号線を示している。本実施例に係る水処理システム1は、生活廃水又は工業用排水等の下水(被処理水)を、標準活性汚泥法において、活性汚泥を用いて有機物等を除去する水処理装置2及び、水処理制御装置3を備える。
【実施例1】
【0013】
(水処理装置2の構成)
図1に示すように、水処理装置2は、被処理水である下水100の流入側より順に、最初沈殿池4、好気槽(反応槽)5及び最終沈殿池6を備える。好気槽(反応槽)5は、図1に示すように4段又は4槽直列に設けられている。なお、以下では、好気槽(反応槽)5が4槽直列に設けられる場合を一例として示すが、槽数はこれに限られるものではなく適宜設定されるものである。
【実施例1】
【0014】
最初沈殿池4には、例えば、図示しない沈砂池より被処理水である下水100が流入し、最初沈殿池4内で下水100に含まれる固形分が重力沈降により沈降分離される。沈降分離による上澄み水の一部は、可動堰14を介して好気槽流入水101として、好気槽(反応槽)5に流入する。残りの上澄み水は、簡易処理放流水103として、消毒等のプロセスを経て放流される。
なお、下水100の最初沈殿池4への流路に設置された(最初沈殿池4の上流側に設置された)第1流量計10は、最初沈殿池4へ流入する下水100の流量を計測する。計測された下水100の流量は、信号線を介して後述する水処理制御装置3へ出力される。また下水100の最初沈殿池4への流路に設置された(最初沈殿池4の上流側に設置された)UV計11は、最初沈殿池4へ流入する下水(被処理水)100の有機物濃度を計測する。計測された下水100の有機物濃度は、信号線を介して後述する水処理制御装置3へ出力される。また、図示しないが、処理区域内の降雨量などを計測する雨量計が設置され、雨量計により計測された降雨量などの降雨情報を、信号線を介して後述する水処理制御装置3へ出力する構成とすることが望ましい。
【実施例1】
【0015】
また、最上流側(初段)の好気槽(反応槽)5には、可動堰14を介して最初沈殿池4より流入する好気槽流入水101と、返送汚泥105とが流入し、活性汚泥中の好気性従属栄養細菌による有機物酸化等が行われる。また、好気槽(反応槽)5には散気部7が設置されている。散気部7には、ブロワ8が接続され、空気が供給される。なお、最初沈殿池4から好気槽(反応槽)5の流路に設置された第2流量計12は、好気槽流入水101の流量を計測する。計測された好気槽流入水101の流量は、信号線を介して後述する水処理制御装置3へ出力される。また、好気槽(反応槽)5内の下流側、換言すれば、最終段の好気槽(反応槽)5内には汚泥濃度計13が設置され、好気槽(反応槽)5内の活性汚泥濃度を計測する。計測された好気槽(反応槽)5内の活性汚泥濃度は、信号線を介して後述する水処理制御装置3へ出力される。
【実施例1】
【0016】
最終沈殿池6は、上澄み液と活性汚泥とを重力沈降により沈降分離する施設である。沈降分離後の上澄み液は、処理水104として系外に放流される。また、沈降分離した活性汚泥102の一部は返送汚泥105として、返送ポンプ9により好気槽(反応槽)5へと返送され、再度一連の生物処理に供される。なお図示しないが、沈降分離した活性汚泥102の他の一部は余剰汚泥として余剰汚泥ポンプ(図示せず)により汚泥処理へと移送される。
【実施例1】
【0017】
(水処理制御装置3の構成)
図2は、図1に示す水処理制御装置3の機能ブロック図である。図2に示すように、水処理制御装置3は、降雨情報取得部20、流入水量・水質予測部21、処理可能量算出部22、処理量制御部23、計測値取得部24、下水流量時間変化データベース25、降雨量-流入水量相関データベース26、下水の有機物濃度時間変化データベース27、通信I/F28、入力I/F29及び出力I/F30を備え、これらは相互に内部バス33を介して接続されている。また、入力I/F29は入力部31に接続され、入力部31を介して入力される、施設条件等に基づく単位時間当たりの好気槽流入水101の流量上限や最終沈殿池6内の汚泥界面上限を取り込む。出力I/F28は表示部32に接続され、表示部32は画面上に例えば、各種設定値或いは処理区域内の降雨情報等必要に応じて所望の情報を画面上に表示する。なお、水処理制御装置3は、図示しないが、好気槽(反応槽)5へ散気部7を介して供給される曝気風量を制御するため、ブロワ8を制制御する機能も有している。なお、本実施例では、水処理制御装置3が降雨情報取得部20を有する場合を一例として説明する。
【実施例1】
【0018】
下水流量時間変化データベース25は、過去の実績データを格納するものであり、例えば、1日単位では時間帯に応じた下水100の流量、また、例えば1年単位では、季節ごとの下水100の流量の時間変化をそれぞれ対応付けて格納している。
また、降雨量-流入水量相関データベース26は、過去に雨量計により計測された処理区域内の降雨量等の降雨情報と下水100の流入水量(水処理装置2への流入水量)との関係を対応付けて格納している。なお、雨量計に代えて雨量レーダを用いても良い。
下水の有機物濃度時間変化データベース27は、下水100の有機物濃度の時間変化を格納している。
【実施例1】
【0019】
計測値取得部24は、最初沈殿池4の上流側に設置された第1流量計10により計測される下水100の流量計測値と、水質計としてのUV計11により計測される下水100の有機物濃度を、通信I/F28及び内部バス33を介して取得する。また、計測値取得部24は、最初沈殿池4から好気槽(反応槽)5の流路に設置された第2流量計12により計測される好気槽流入水101の流量計測値と、汚泥濃度計13により計測される好気槽(反応槽)5内の活性汚泥濃度の計測値及び雨量計により計測される降雨量などの降雨情報を、通信I/F28及び内部バス33を介して取得する。計測値取得部24は、取得された下水100の流量計測値及び下水100の有機物濃度に対し、例えば、ノイズ除去等の処理を施し内部バス33を介して流入水量・水質予測部21及び処理量制御部23へ転送する。また、計測値取得部24は、取得された好気槽流入水101の流量計測値に対し、例えば、ノイズ除去等の処理を施し内部バス33を介して流入水量・水質予測部21及び処理可能量算出部22へ転送する。同様に、計測値取得部24は、取得された好気槽(反応槽)5内の活性汚泥濃度の計測値に対し、例えば、ノイズ除去等の処理を施し内部バス33を介して処理可能量算出部22へ転送すると共に、取得された降雨量などの降雨情報を降雨情報取得部20へ転送する。
【実施例1】
【0020】
流入水量・水質予測部21は、計測値取得部24から転送された第1流量計10により計測された下水100の流量計測値(計測された下水100の流量)及び降雨情報取得部20からの処理区域内の降雨量などの降雨情報に基づき、未来の下水100の流量を予測する。また、流入水量・水質予測部21は、計測値取得部24から転送された第1流量計10により計測された下水100の流量計測値(計測された下水100の流量)、水質計としてのUV計11により計測された下水100の有機物濃度、及び降雨情報取得部20からの処理区域内の降雨量などの降雨情報に基づき、未来の下水100の有機物濃度を予測する。
【実施例1】
【0021】
処理可能量算出部22は、計測値取得部24から転送された汚泥濃度計13により計測された好気槽(反応槽)5内の活性汚泥濃度の計測値に基づき、所定時間における生物処理量、すなわち好気槽流入水101の流量上限を算出する。
【実施例1】
【0022】
処理量制御部23は、処理可能量算出部22により算出された所定時間における好気槽流入水101の流量上限の範囲内において、現在及び未来の下水100の流量及び水質に応じて、所定時間内の各時刻の好気槽流入水101の流量設定値を算出し、計測値取得部24から転送された第2流量計12による好気槽流入水101の流量計測値と比較する。
【実施例1】
【0023】
可動堰14は、最初沈殿池4から好気槽(反応槽)5までの流路に設置されており、処理量制御部23と信号線を介して電気的に接続している。可動堰14は、第2流量計12による好気槽流入水101の流量計測値が処理量制御部23による算出値と等しくなるように、堰高を制御する。換言すれば、処理量制御部23は、上述の算出した所定時間内の各時刻の好気槽流入水101の流量設定値と第2流量計12による好気槽流入水101の流量計測値とが等しくなるよう、出力I/F30を介して可動堰14へ堰高の制御量を送信する。なお、ここで、可動堰14の堰高の調整(制御)は、自動或いは手動にて行われる。
【実施例1】
【0024】
次に、流入水量・水質予測部21における下水100の流量の予測手法について概説する。まず、流入水量・水質予測部21は、上述のように計測値取得部24から転送された第1流量計10により計測された下水100の流量計測値(計測された下水100の流量)を取得すると共に、内部バス33を介して下水流量時間変化データベース25へアクセスし下水流量時間変化データベース25に格納される過去の実績データとしての下水100の流量の時間変化に基づき、雨水を除く下水について未来の流量を予測する。あわせて、流入水量・水質予測部21は、降雨情報取得部20により、処理区域内の降雨量などの降雨情報を取得すると共に、内部バス33を介して降雨量-流入水量相関データベース26へアクセスし、降雨量-流入水量相関データベース26に格納される過去に雨量計13により計測された処理区域内の降雨量等の降雨情報と下水の流入水量との関係に基づき、未来の雨水の流入量を予測する。そして、流入水量・水質予測部21は、予測した未来の下水100流量及び未来の雨水の流入量を合算し、下水100の流量を予測する。
【実施例1】
【0025】
また、流入水量・水質予測部21における下水100の水質の予測手法について概説する。まず、流入水量・水質予測部21は、上述のように計測値取得部24から転送された水質計としてのUV計11により計測された下水100の有機物濃度を取得すると共に、内部バス33を介して下水の有機物濃度時間変化データベース27へアクセスし、下水の有機物濃度時間変化データベース27に格納される下水100の有機物濃度の時間変化に基づき、雨水を除く下水について未来の有機物濃度を予測する。そして、流入水量・水質予測部21は、雨水を除く下水の流量予測値及び雨水流入量予測値とから希釈効果を考慮し、未来の下水100の有機物濃度を予測する。
【実施例1】
【0026】
上述の、降雨情報取得部20、流入水量・水質予測部21、処理可能量算出部22、処理量制御部23、及び計測値取得部24は、例えば、図示しないCPU等のプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置等の記憶装置にて実現されると共に、CPU等のプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
【実施例1】
【0027】
(水処理制御装置3の動作)
次に、水処理制御装置3の動作、すなわち、好気槽(反応槽)5への好気槽流入水101の流量制御方法について説明する。
図3は、図2に示す水処理制御装置3による好気槽(反応槽)5への流入水量の流量制御フロー図である。図3に示すようにステップS101では、施設条件等に基づき単位時間当たりの好気槽流入水101の流量上限(Qt_up)、最終沈殿池6内の活性汚泥界面上限(Hup)を、入力部31を介して設定する。
【実施例1】
【0028】
次に、ステップS102では、処理可能量算出部22は、汚泥濃度計13による好気槽(反応槽)5内の汚泥濃度(X(t))を、内部バス33を介して計測値取得部24から取得する。
ステップS103では、処理可能量算出部22は、ステップS102にて取得した好気槽(反応槽)5内の汚泥濃度(X(t))に基づき、所定期間における好気槽流入水101の積算流量上限(Qt_all_up(t))を算出する(好気槽流入水101の流量上限を算出)。
【実施例1】
【0029】
ステップS104では、流入水量・水質予測部21は、計測値取得部24から転送された第1流量計10により計測された下水100の流量計測値(Qin(t))、水質計としてのUV計11により計測された下水100の有機物濃度(Cin(t))、及び降雨情報取得部20からの処理区域内の降雨量などの降雨情報を取得する。
ステップS105では、流入水量・水質予測部21は、ステップS104にて取得した下水100の流量計測値(Qin(t))及び降雨情報に基づき、未来の下水100の流量(Qin(t+n・Δt))を予測する。また、流入水量・水質予測部21は、ステップS104にて取得した下水100の有機物濃度(Cin(t))及び降雨情報に基づき、未来の下水100の有機物濃度(Cin(t+n・Δt))を予測する。
【実施例1】
【0030】
ステップS106では、処理量制御部23は、上述のステップS103において処理可能量算出部22により算出された所定期間における好気槽流入水101の積算流量上限Qt_all_up(t))、及び、上述のステップS105において流入水量・水質予測部21により算出された未来の下水100の水質である有機物濃度(Cin(t+n・Δt))と、に基づき、各時刻の好気槽流入水101の流量設定値(Qt(t+n・Δt))を算出する。
ステップS107では、処理量制御部23は、ステップS106にて算出した各時刻の好気槽流入水101の流量設定値(Qt(t+n・Δt))と、ステップS101にて設定された単位時間当たりの好気槽流入水101の流量上限(Qt_up)と比較する。比較の結果、各時刻の好気槽流入水101の流量設定値(Qt(t+n・Δt))が単位時間当たりの好気槽流入水101の流量上限(Qt_up)よりも小さければステップS108へ進む。一方、比較の結果、各時刻の好気槽流入水101の流量設定値(Qt(t+n・Δt))が単位時間当たりの好気槽流入水101の流量上限(Qt_up)以上の場合はステップS109へ進む。
【実施例1】
【0031】
ステップS108では、処理量制御部23は、時刻t+n・Δtにおける好気槽流入水101を、ステップS106で算出した好気槽流入水101の流量設定値(Qt(t+n・Δt))とし、ステップS102へ戻る。
ステップS109では、処理量制御部23は、時刻t+n・Δtにおける好気槽流入水101を、単位時間当たりの好気槽流入水101の流量上限(Qt_up)とし、ステップS102へ戻る。
【実施例1】
【0032】
ここで、上述のステップS103における所定期間における好気槽流入水101の積算流量上限(Qt_all_up(t))、及びステップS106における各時刻の好気槽流入水101の流量設定値(Qt(t+n・Δt))の算出方法について概説する。なお、以下に示す方法は一例であって、必ずしもこれに限られるものではない。
まず、以下の式(1)を用いて、有効水深Hs(m)から活性汚泥界面上限Hup(m)を減算し、少なくとも沈降すべき水深ΔHmin(m)を算出する。
【実施例1】
【0033】
【数1】
JP2020006296A_000003t.gif
【実施例1】
【0034】
次に、初期活性汚泥濃度X(t)(mg/L)と、活性汚泥界面上限Hup(m)まで沈降した際の活性汚泥濃度の平均値Xav(t)(mg/L)を、以下の式(2)にて算出する。
【実施例1】
【0035】
【数2】
JP2020006296A_000004t.gif
【実施例1】
【0036】
そして、活性汚泥濃度の関数である活性汚泥沈降速度の平均値vav(t)(m/min)を、以下の式(3)にて算出する。
【実施例1】
【0037】
【数3】
JP2020006296A_000005t.gif
【実施例1】
【0038】
式(1)及び式(3)の算出値並びに最終沈殿池6の容積V(m)から、最終沈殿池6からの流出部において、活性汚泥界面が上限Hup(m)以下となる流量上限Qup(t)(m/min)を、以下の式(4)にて算出し、さらには所定期間(N・Δt)における好気槽流入水101の積算流量上限(Qt_all_up(t))(m)を、以下の式(5)にて算出する。ここで、所定期間(N・Δt)として、例えば、30分間或いは1時間等適宜設定される。降雨の場合を一例とした場合、例えば、降雨情報取得部20により降雨情報が取得された時点をトリガーとして、5分毎或いは10分毎に、1時間までそれぞれ算出する。
【実施例1】
【0039】
【数4】
JP2020006296A_000006t.gif
【実施例1】
【0040】
【数5】
JP2020006296A_000007t.gif
【実施例1】
【0041】
なお、上記式(4)は、V/Qup(t)=ΔHmin/vav(t)を変形したものであり、左辺のV/Qup(t)は、水平方向条件(最終沈殿池6内の滞留時間表す)であり、右辺のΔHmin/vav(t)は、鉛直方向条件(ΔHmin分沈むのに要する時間を表す)である。
【実施例1】
【0042】
上述のステップS106では、以下の式(6)に従って各時刻の好気槽流入水101の流量設定値(Qt(t+n・Δt))を算出する。
【実施例1】
【0043】
【数6】
JP2020006296A_000008t.gif
【実施例1】
【0044】
一般的に好気槽(反応槽)5への流入水量は、計画水量以下とする、若しくは運転管理者が最終沈殿池6での活性汚泥沈降状況に基づき水量を設定する。本実施例では、最終沈殿池6での活性汚泥界面が上限値を下回る範囲で、好気槽流入水101の流量を最大限高めることで、活性汚泥流出を抑制しつつ、簡易処理放流水103の水量を削減できる。また、下水100の水質に応じて好気槽流入水101の流量を設定することで、高濃度下水を選択的により多く生物処理することで、放流汚濁負荷を低減することができる。
なお、本実施例では、標準活性汚泥法を導入している水処理装置1を一例として説明したが、例えば、嫌気好気活性汚泥法や循環式硝化脱窒法など、最終沈殿池を備え、活性汚泥を用いた処理方式であれば、同様に適用可能である。
【実施例1】
【0045】
なお、本実施例では、第1流量計10及びUV計11を最初沈殿池4の上流に設置したが、最初沈殿池4から好気槽(反応槽)5までの間に設置しても良い。例えば、第1流量計10を最初沈殿池4から簡易処理放流水103の流路分岐点までの間に設置し、最初沈殿池4からの流出水の流量を計測する構成としても良い。同様に、UV計11も最初沈殿池4の下流に設置し、好気槽流入水101若しくは簡易処理放流水103の有機物濃度を計測する構成としても良い。
【実施例1】
【0046】
なお、本実施例では、水質計としてUV計11を用いたが、これに代えて、COD計など有機物濃度を推定・計測できるものであれば良い。また、本実施例では、下水100の水質として有機物としたが、窒素やリンなどでも良く、例えば水質計としてアンモニア計を用いても良い。
【実施例1】
【0047】
なお、本実施例では、第2流量計12を最初沈殿池4か好気槽(反応槽)5の流路に設置したが、必ずしも設置する必要はなく、第1流量計10による下水100の流量計測値および可動堰14の堰高から好気槽流入水101の流量を推定しても良い。
【実施例1】
【0048】
なお、本実施例では、可動堰14を最初沈殿池4から好気槽(反応槽)5の流路に設置し、好気槽流入水101の流量を制御したが、これに代えて、可動堰14を簡易処理放流水103の流路に設置し、簡易処理放流水103の流量を制御する構成としても良い。この場合、簡易処理放流水103の流量は、下水100の流量から、最初沈殿池4での汚泥引抜量、及び式(6)により算出した好気槽流入水101の流量を差し引いた値とする。なお、本実施例では、ステップS108若しくはステップS109において好気槽流入水101の流量設定値を算出したが、その後、下水100の流量計測値と比較するステップを追加し、下水100の流量計測値のほうが大きければ、ステップS108若しくはステップS109において算出した設定値とし、下水100の流量計測値のほうが小さければ、下水100の流量計測値を設定値としても良い。
【実施例1】
【0049】
以上の通り本実施例によれば、下水(被処理水)の流入流量及び流入水質が変動する場合であっても、汚泥流出を防止できる範囲内で、生物処理量を最大限確保し得る水処理制御装置及び水処理システムを提供することが可能となる。
また、本実施例によれば、活性汚泥流出を抑制しつつ簡易処理放流水の水量を削減できる。
また、本実施例によれば、高濃度下水を選択的により多く生物処理することで、放流汚濁負荷を低減することも可能となる。
【実施例2】
【0050】
図4は、本発明の他の実施例に係る実施例2の水処理システムの概略全体構成図であり、図5は、図4に示す水処理制御装置の機能ブロック図である。上述の実施例1では、好気槽(反応槽)5に設置される汚泥濃度計13の計測値を用いて上記式(4)により、好気槽流入水101の流量上限Qup(t)を算出する構成とした。これに対し本実施例では、実施例1の構成に加え、汚泥界面計15を最終沈殿池6に設置し水処理制御装置3aが更に汚泥沈降評価部34を有する構成とした点が実施例1と異なる。実施例1と同様の構成要素に同一符号を付し、以下では一部実施例1と重複する説明を省略する。
【実施例2】
【0051】
図4に示すように、本実施例に係る水処理システム1aは、生活廃水又は工業用排水等の下水(被処理水)を、標準活性汚泥法において、活性汚泥を用いて有機物等を除去する水処理装置2a及び、水処理制御装置3aを備える。
水処理装置2aは、最終沈殿池6に設置された汚泥界面計15を備える。その他の構成は上述の実施例1と同様であり、説明を省略する。汚泥界面計15は、最終沈殿池6内において下流側に設置されており、汚泥界面計15により計測される最終沈殿池6内の活性汚泥界面の計測値は、信号線を介して水処理制御装置3aへ出力される。
【実施例2】
【0052】
図5に示すように、水処理制御装置3aは、降雨情報取得部20、流入水量・水質予測部21、処理可能量算出部22、処理量制御部23、汚泥沈降評価部34、計測値取得部24、下水流量時間変化データベース25、降雨量-流入水量相関データベース26、下水の有機物濃度時間変化データベース27、通信I/F28、入力I/F29及び出力I/F30を備え、これらは相互に内部バス33を介して接続されている。また、入力I/F29は入力部31に接続され、入力部31を介して入力される、施設条件等に基づく単位時間当たりの好気槽流入水101の流量上限や最終沈殿池6内の汚泥界面上限を取り込む。出力I/F28は表示部32に接続され、表示部32は画面上に例えば、各種設定値或いは処理区域内の降雨情報等必要に応じて所望の情報を画面上に表示する。なお、水処理制御装置3は、図示しないが、好気槽(反応槽)5へ散気部7を介して供給される曝気風量を制御するため、ブロワ8を制制御する機能も有している。なお、本実施例では、水処理制御装置3が降雨情報取得部20を有する場合を一例として説明する。
【実施例2】
【0053】
汚泥界面計15により計測された最終沈殿池6内の活性汚泥界面の計測値は、通信I/F28及び内部バス33を介して計測値取得部24に転送される。計測値取得部24は、取得された最終沈殿池6内の活性汚泥界面の計測値に対し、例えば、ノイズ除去等の処理を施し内部バス33を介して汚泥沈降評価部34へ転送する。
汚泥沈降評価部34は、予め設定された最終沈殿池6内の活性汚泥界面上限と、計測値取得部24より転送された汚泥界面計15により計測された最終沈殿池6内の活性汚泥界面の計測値と、を比較する。
また、処理可能量算出部22は、計測値取得部24から転送された汚泥濃度計13により計測された好気槽(反応槽)5内の活性汚泥濃度の計測値と、計測値取得部24より転送された汚泥界面計15により計測された最終沈殿池6内の活性汚泥界面の計測値と、に基づき、上記式(6)により所定時間における生物処理量、すなわち好気槽流入水101の流量上限を算出する。
【実施例2】
【0054】
上述の、降雨情報取得部20、流入水量・水質予測部21、処理可能量算出部22、処理量制御部23、汚泥沈降評価部34、及び計測値取得部24は、例えば、図示しないCPU等のプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置等の記憶装置にて実現されると共に、CPU等のプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
【実施例2】
【0055】
次に、水処理制御装置3aの動作、すなわち、好気槽(反応槽)5への好気槽流入水101の流量制御方法について説明する。
図6は、図5に示す水処理制御装置3aによる好気槽(反応槽5)への流入水量の流量制御フロー図である。図6に示すようにS201では、施設条件等に基づき単位時間当たりの好気槽流入水101の流量上限(Qt_up)、最終沈殿池6内の活性汚泥界面上限(Hup)を、入力部31を介して設定する。
【実施例2】
【0056】
次に、ステップS202では、汚泥沈降評価部34は、汚泥界面計15による最終沈殿池6内の活性汚泥界面の計測値(H(t))を、内部バス33を介して計測値取得部24から取得する。
ステップS203では、汚泥沈降評価部34は、ステップS202にて取得された汚泥界面計15による最終沈殿池6内の活性汚泥界面の計測値(H(t))と、ステップS201にて設定された最終沈殿池6内の活性汚泥界面上限(Hup)と比較する。比較の結果、汚泥界面計15による最終沈殿池6内の活性汚泥界面の計測値(H(t))が最終沈殿池6内の活性汚泥界面上限(Hup)よりも小さければステップS204へ進む。一方、比較の結果、汚泥界面計15による最終沈殿池6内の活性汚泥界面の計測値(H(t))が最終沈殿池6内の活性汚泥界面上限(Hup)以上の場合は、ステップS205へ進む。
【実施例2】
【0057】
ステップS205では、処理量制御部23は、例えば計画水量など予め設定した所定値(Qt_up_tmp)に好気槽流入水101の流量上限を固定し、ステップS202へ戻る。
なお、ステップS204、ステップS206~ステップS212は、上述の実施例1において図3に示したステップS102~ステップS109とそれぞれ同一であるためここでは説明を省略する。
【実施例2】
【0058】
以上の構成により、最終沈殿池6における活性汚泥の沈降状況を監視し、好気槽流入水101の流量上限値を算出することで、より確実に最終沈殿池6からの活性汚泥流出を抑制することが可能となる。
なお、本実施例では、最終沈殿池6内の活性汚泥界面を計測するため汚泥界面計16を設置する構成としたがこれに限られるものではない。例えば、汚泥界面計16に代えて、SS濃度計若しくは濁度計など処理水104の活性汚泥濃度を計測若しくは推定できるものを用いる構成としても良く、これらの場合の設置位置は、最終沈殿池6から処理水104の流路の任意の場所で良い。
【実施例2】
【0059】
以上の通り本実施例によれば、実施例1の効果に加え、より確実に最終沈殿池6からの活性汚泥流出を抑制することが可能となる。
【実施例2】
【0060】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
【符号の説明】
【0061】
1,1a…水処理システム
2,2a…水処理装置
3,3a…水処理制御装置
4…最初沈殿池
5…好気槽(反応槽)
6…最終沈殿池
7…散気部
8…ブロワ
9…返送ポンプ
10…第1流量計
11…UV計
12…第2流量計
13…汚泥濃度計
14…可動堰
15…汚泥界面計
20…降雨情報取得部
21…流入水量・水質予測部
22…処理可能量算出部
23…処理量制御部
24…計測値取得部
25…下水流量時間変化データベース
26…降雨量-流入水量相関データベース
27…下水の有機物濃度時間変化データベース
28…通信I/F
29…入力I/F
30…出力I/F
31…入力部
32…表示部
33…内部バス
34…汚泥沈降評価部
100…下水
101…好気槽流入水
102…活性汚泥
103…簡易処理放流水
104…処理水
105…返送汚泥
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5