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明細書 :検出装置及び、検出方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2019-191004 (P2019-191004A)
公開日 令和元年10月31日(2019.10.31)
発明の名称または考案の名称 検出装置及び、検出方法
国際特許分類 G01N  21/359       (2014.01)
E21D   9/00        (2006.01)
G01V   8/10        (2006.01)
FI G01N 21/359
E21D 9/00 Z
G01V 8/10 S
請求項の数または発明の数 9
出願形態 OL
全頁数 14
出願番号 特願2018-084404 (P2018-084404)
出願日 平成30年4月25日(2018.4.25)
発明者または考案者 【氏名】小池 克明
【氏名】久保 大樹
【氏名】奥澤 康一
出願人 【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
個別代理人の代理人 【識別番号】110002550、【氏名又は名称】AT特許業務法人
審査請求 未請求
テーマコード 2G059
2G105
Fターム 2G059AA01
2G059BB08
2G059BB20
2G059CC20
2G059EE02
2G059EE12
2G059FF01
2G059GG03
2G059HH01
2G059HH06
2G059JJ02
2G059KK04
2G105AA01
2G105BB16
2G105CC01
2G105DD04
2G105EE06
2G105FF12
2G105LL01
要約 【課題】簡素な構成で被検査体に含まれる粘土鉱物を効果的に検出する。
【解決手段】被検査体2に赤外線を照射する照射部20と、被検査体2から反射される赤外線を少なくとも2以上の異なる波長の赤外線画像として撮像する撮像部30と、撮像された2以上の異なる波長の赤外線画像から各画像の輝度を算出すると共に、算出した各輝度に基づいて被検査体2に粘土鉱物が含まれるか否かを判定する判定部50とを備えた。
【選択図】図3
特許請求の範囲 【請求項1】
被検査体に赤外線を照射する照射手段と、
前記被検査体から反射される赤外線を少なくとも2以上の異なる波長の赤外線画像として撮像する撮像手段と、
撮像された前記2以上の異なる波長の赤外線画像から各画像の輝度を算出すると共に、算出した各輝度に基づいて前記被検査体に粘土鉱物が含まれるか否かを判定する判定手段と、を備える
ことを特徴とする検出装置。
【請求項2】
前記撮像手段は、前記赤外線画像として、少なくとも、粘土鉱物の赤外線反射率が所定反射率以下となる低反射率の赤外線画像と、粘土鉱物の赤外線反射率が前記所定反射率よりも高くなる高反射率の赤外線画像とを撮像し、
前記判定手段は、前記低反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度と、前記高反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度との輝度比を算出すると共に、算出した輝度比に基づいて、前記被検査体の前記所定領域に対応する部分に粘土鉱物が含まれるか否かを判定する
請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記撮像手段は、前記低反射率の赤外線画像として、粘土鉱物の赤外線反射率が前記所定反射率以下となる少なくとも2以上の異なる低反射率の赤外線画像を撮像し、
前記判定手段は、前記2以上の異なる低反射率の赤外線画像内における所定領域の各輝度と、前記高反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度との輝度比をそれぞれ算出すると共に、算出した少なくとも2以上の各輝度比に基づいて、前記被検査体の前記所定領域に対応する部分に含まれる粘土鉱物の種類を特定する
請求項2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記撮像手段は、前記低反射率の赤外線画像として、波長1.4μm付近の第1低反射率、波長1.9μm付近の第2低反射率及び、波長2.2μm付近の第3低反射率帯域の赤外線画像をそれぞれ撮像し、
前記判定手段は、前記第1低反射率、前記第2低反射率及び、前記第3低反射率の赤外線画像内における所定領域の各輝度と、前記高反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度との輝度比をそれぞれ算出すると共に、算出した3つの各輝度比が閾値以下の場合に、前記被検査体の前記所定領域に対応する部分に含まれる粘土鉱物をモンモリロナイトと特定する
請求項3に記載の検出装置。
【請求項5】
前記撮像手段が、異なる波長の赤外線を透過可能な複数のバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタを透過した赤外線を検出する赤外線カメラとを含む
請求項1から4の何れか一項に記載の検出装置。
【請求項6】
被検査体に赤外線を照射する照射ステップと、
前記被検査体から反射される赤外線を少なくとも2以上の異なる波長の赤外線画像として撮像する撮像ステップと、
撮像された前記2以上の異なる波長の赤外線画像から各画像の輝度を算出すると共に、算出した各輝度に基づいて前記被検査体に粘土鉱物が含まれるか否かを判定する判定ステップと、を有する
ことを特徴とする検出方法。
【請求項7】
前記撮像ステップでは、前記赤外線画像として、少なくとも、粘土鉱物の赤外線反射率が所定反射率以下となる低反射率の赤外線画像と、粘土鉱物の赤外線反射率が前記所定反射率よりも高くなる高反射率の赤外線画像とを撮像し、
前記判定ステップでは、前記低反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度と、前記高反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度との輝度比を算出すると共に、算出した輝度比に基づいて、前記被検査体の前記所定領域に対応する部分に粘土鉱物が含まれるか否かを判定する
請求項6に記載の検出方法。
【請求項8】
前記撮像ステップでは、前記低反射率の赤外線画像として、粘土鉱物の赤外線反射率が前記所定反射率以下となる少なくとも2以上の異なる低反射率の赤外線画像を撮像し、
前記判定ステップでは、前記2以上の異なる低反射率の赤外線画像内における所定領域の各輝度と、前記高反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度との輝度比をそれぞれ算出すると共に、算出した少なくとも2以上の各輝度比に基づいて、前記被検査体の前記所定領域に対応する部分に含まれる粘土鉱物の種類を特定する
請求項7に記載の検出方法。
【請求項9】
前記撮像ステップでは、前記低反射率の赤外線画像として、波長1.4μm付近の第1低反射率、波長1.9μm付近の第2低反射率及び、波長2.2μm付近の第3低反射率の赤外線画像をそれぞれ撮像し、
前記判定ステップでは、前記第1低反射率、前記第2低反射率及び、前記第3低反射率の赤外線画像内における所定領域の各輝度と、前記高反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度との輝度比をそれぞれ算出すると共に、算出した3つの各輝度比が閾値以下の場合に、前記被検査体の前記所定領域に対応する部分に含まれる粘土鉱物をモンモリロナイトと特定する
請求項8に記載の検出方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本開示は、検出装置及び、検出方法に関し、特に、粘土鉱物の検出装置及び、検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、山岳トンネル工事等においては、切羽を構成する地山に粘土鉱物が含まれていると、該粘土鉱物が水分を吸収して膨潤することにより、トンネルの坑径を縮小させることになる。
【0003】
このような粘土鉱物の膨潤が覆工コンクリートの打設前に生じた場合には、当該箇所の再掘削等が必要となり、工期や工費に大きく影響するといった課題がある。また、粘土鉱物の膨潤が覆工コンクリートの打設後に生じた場合には、コンクリートのひび割れ等を引き起こす課題もある。このため、地山に含まれる粘土鉱物を適宜に把握することは、山岳トンネル工事において極めて重要となる。
【0004】
例えば、特許文献1には、対象地盤から採取した試料にX線を照射して蛍光X線を捉え、複数元素の含有の有無や量を分析する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開2017-197955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記特許文献1記載の技術を用いて切羽全体の状態を把握するには、切羽から多量の試料を採取して分析する必要がある。このため、試料の採取作業、さらには分析作業に多くの労力や時間が掛かるといった課題がある。また、試料の採取や分析に時間を要すことにより、工期を長引かせるといった課題もある。さらに、試料を採取するには、崩壊の危険性がある切羽に近づく必要があり、安全性を十分に担保できないといった課題もある。
【0007】
本開示の技術は、簡素な構成で被検査体に含まれる粘土鉱物を効果的に検出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の検出装置は、被検査体に赤外線を照射する照射手段と、前記被検査体から反射される赤外線を少なくとも2以上の異なる波長の赤外線画像として撮像する撮像手段と、撮像された前記2以上の異なる波長の赤外線画像から各画像の輝度を算出すると共に、算出した各輝度に基づいて前記被検査体に粘土鉱物が含まれるか否かを判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、前記撮像手段は、前記赤外線画像として、少なくとも、粘土鉱物の赤外線反射率が所定反射率以下となる低反射率の赤外線画像と、粘土鉱物の赤外線反射率が前記所定反射率よりも高くなる高反射率の赤外線画像とを撮像し、前記判定手段は、前記低反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度と、前記高反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度との輝度比を算出すると共に、算出した輝度比に基づいて、前記被検査体の前記所定領域に対応する部分に粘土鉱物が含まれるか否かを判定することが好ましい。
【0010】
また、前記撮像手段は、前記低反射率の赤外線画像として、粘土鉱物の赤外線反射率が前記所定反射率以下となる少なくとも2以上の異なる低反射率の赤外線画像を撮像し、前記判定手段は、前記2以上の異なる低反射率の赤外線画像内における所定領域の各輝度と、前記高反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度との輝度比をそれぞれ算出すると共に、算出した少なくとも2以上の各輝度比に基づいて、前記被検査体の前記所定領域に対応する部分に含まれる粘土鉱物の種類を特定することが好ましい。
【0011】
また、前記撮像手段は、前記低反射率の赤外線画像として、波長1.4μm付近の第1低反射率、波長1.9μm付近の第2低反射率及び、波長2.2μm付近の第3低反射率の赤外線画像をそれぞれ撮像し、前記判定手段は、前記第1低反射率、前記第2低反射率及び、前記第3低反射率の赤外線画像内における所定領域の各輝度と、前記高反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度との輝度比をそれぞれ算出すると共に、算出した3つの各輝度比が閾値以下の場合に、前記被検査体の前記所定領域に対応する部分に含まれる粘土鉱物をモンモリロナイトと特定することが好ましい。
【0012】
また、前記撮像手段が、異なる波長の赤外線を透過可能な複数のバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタを透過した赤外線を検出する赤外線カメラとを含むことが好ましい。
【0013】
本開示の検出方法は、被検査体に赤外線を照射する照射ステップと、前記被検査体から反射される赤外線を少なくとも2以上の異なる波長の赤外線画像として撮像する撮像ステップと、撮像された前記2以上の異なる波長の赤外線画像から各画像の輝度を算出すると共に、算出した各輝度に基づいて前記被検査体に粘土鉱物が含まれるか否かを判定する判定ステップと、を有することを特徴とする。
【0014】
また、前記撮像ステップでは、前記赤外線画像として、少なくとも、粘土鉱物の赤外線反射率が所定反射率以下となる低反射率の赤外線画像と、粘土鉱物の赤外線反射率が前記所定反射率よりも高くなる高反射率の赤外線画像とを撮像し、前記判定ステップでは、前記低反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度と、前記高反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度との輝度比を算出すると共に、算出した輝度比に基づいて、前記被検査体の前記所定領域に対応する部分に粘土鉱物が含まれるか否かを判定することが好ましい。
【0015】
また、前記撮像ステップでは、前記低反射率の赤外線画像として、粘土鉱物の赤外線反射率が前記所定反射率以下となる少なくとも2以上の異なる低反射率の赤外線画像を撮像し、前記判定ステップでは、前記2以上の異なる低反射率の赤外線画像内における所定領域の各輝度と、前記高反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度との輝度比をそれぞれ算出すると共に、算出した少なくとも2以上の各輝度比に基づいて、前記被検査体の前記所定領域に対応する部分に含まれる粘土鉱物の種類を特定することが好ましい。
【0016】
また、前記撮像ステップでは、前記低反射率の赤外線画像として、波長1.4μm付近の第1低反射率、波長1.9μm付近の第2低反射率及び、波長2.2μm付近の第3低反射率の赤外線画像をそれぞれ撮像し、前記判定ステップでは、前記第1低反射率、前記第2低反射率及び、前記第3低反射率の赤外線画像内における所定領域の各輝度と、前記高反射率の赤外線画像内における所定領域の輝度との輝度比をそれぞれ算出すると共に、算出した3つの各輝度比が閾値以下の場合に、前記被検査体の前記所定領域に対応する部分に含まれる粘土鉱物をモンモリロナイトと特定することが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本開示の技術によれば、簡素な構成で被検査体に含まれる粘土鉱物を効果的に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態に係る検出装置を山岳トンネル工法に適用した一例を示す模式図である。
【図2】粘土鉱物の一例として、モンモリロナイト、カオリナイト及び、イライトの反射率特性を示すグラフである。
【図3】本実施形態に係る検出装置を示す機能ブロック図である。
【図4】本実施形態における各輝度画像の具体例を示す模式図である。
【図5】本実施形態における各輝度画像に基づいて生成した輝度比画像の一例を示す模式図である。
【図6】本実施形態に係る検出装置による粘土鉱物の検出処理の流れを説明するフローチャートである。
【図7】他の実施形態に係る粘土鉱物の検出処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係る検出装置及び、検出方法について説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。

【0020】
図1は、本実施形態に係る検出装置10を山岳トンネル工法に適用した一例を示す模式図である。同図において、符号Gは地山、符号1は掘削により形成されたトンネル、符号2は切羽、符号3は支保工、符号4は覆工コンクリートをそれぞれ模式的に示している。

【0021】
図1に示すように、検出装置10は、例えば、切羽2を構成する地山Gに含まれる粘土鉱物の検出に用いられる。具体的には、検出装置10は、照射部20と、撮像部30と、データ処理部50と、入力部60と、表示部70とを備えている。

【0022】
照射部20は、切羽2に赤外線(以下、本実施形態において、「赤外線」と称した場合には「近赤外線」を含むものとする)を照射可能な照明装置であって、例えばハロゲンランプを用いて構成されている。照射部20は、好ましくは、三脚等を用いてトンネル1内に設置される。なお、照射部20は、ハロゲンランプ以外のランプ光源、発光ダイオードやレーザダイオード等であってもよい。

【0023】
撮像部30は、フィルタ部31及び、赤外線カメラ40を有する。フィルタ部31は、切羽2と赤外線カメラ40との間に配置されており、選択的に切り替え可能な複数(本実施形態では、例えば4個)の第1~第4フィルタ32~35を備えている。これら各フィルタ32~35には、それぞれ異なる特定の波長帯域の赤外線を透過させるバンドパスフィルタ(光学フィルタ)が選定されている。以下、各フィルタ32~35の波長帯域の詳細な選定について説明する。

【0024】
図2は、粘土鉱物の一例として、モンモリロナイト、カオリナイト及び、イライトの反射率特性を示すグラフである(出典:Castaldi, F., Palombo, A., Pascucci, S., Pignatti, S., Santini, F., Casa, R. (2015) Reducing the influence of soil moisture on the estimation of clay from hyperspectral data: a case study using simulated PRISMA data. Remote Sensing, vol. 7, pp. 15561-15582, Fig. 5.)。一般的に、粘土鉱物の赤外線反射率特性には、所定の波長帯域にて赤外線の反射率が急減(吸収率が急増)する複数のボトムが存在する。

【0025】
より詳しくは、モンモリロナイトには、赤外線の反射率が約60%(所定反射率の一例)以下に急減する波長帯域として、波長1.4μm付近の低反射率帯域A1、波長1.9μm付近の低反射率帯域A2及び、波長2.2μm付近の低反射率帯域A3の約3つのボトムが存在する。カオリナイトには、赤外線の反射率が約50%以下に急減する波長1.4μm付近の低反射率帯域A1及び、赤外線の反射率が約30%以下に急減する波長2.2μm付近の低反射率帯域A3の約2つのボトムが存在する。これら反射率の急減は、粘土鉱物が含有する水酸基(OH)や水分子の振動に電磁波が吸収されることを起因として生じる。

【0026】
本実施形態では、第1フィルタ32として、モンモリロナイトやカオリナイトを含む粘土鉱物全般にて赤外線反射率が急減する波長1.4μm付近の低反射率帯域A1の赤外線を透過可能なバンドパスフィルタが選定されている。また、第2フィルタ33として、少なくともモンモリロナイトにて赤外線反射率が急減する波長1.9μm付近の低反射率帯域A2の赤外線を透過可能なバンドパスフィルタが選定されている。また、第3フィルタ34として、少なくともモンモリロナイト及びカオリナイトにて赤外線反射率が急減する波長2.2μm付近の低反射率帯域A3の赤外線を透過可能なバンドパスフィルタが選定されている。さらに、第4フィルタ35として、これら低反射率帯域A1,A2,A3とは異なる複数の高反射率帯域B1,B2,B3(例えば、モンモリロナイトにて赤外線反射率が約70%よりも高くなる帯域)のうち、何れかの波長の赤外線を透過可能なバンドパスフィルタが選定されている。

【0027】
なお、各フィルタ32~35の個数や波長帯域の選定は、これらに限定されるものではなく、検出対象となる粘土鉱物の種類や検出目的等に応じて適宜に設定することができる。また、高反射率帯域B1,B2,B3用のフィルタは、第4フィルタ35の1個に限定されず、必要に応じて各高反射率帯域B1,B2,B3毎にフィルタ数を追加して構成してもよい。

【0028】
図1に戻り、赤外線カメラ40は、切羽2から反射されてフィルタ部31を透過した赤外線を検出すると共に、撮像した赤外線画像データをデータ処理部50に入力する。赤外線カメラ40は、好ましくは、三脚等を用いてトンネル1内に設置される。赤外線カメラ40の切羽2から設置距離は、切羽2から反射される赤外線を撮像可能な範囲内にて、好ましくは、一度の撮像により取得される画像内に切羽2の全体像が含まれるか、或は、切羽2の全体像に加えて、支保工3(又は、不図示のアンカーボルトのボルトヘッド等)の一部が含まれるように適宜に調整される。

【0029】
なお、フィルタ部31は、撮像部30の一部に組み込まれるものとしたが、照射部20に組み込んでもよい。照射部20に組み込む場合は、フィルタ部31を照射部20の光源と切羽2との間に配置すればよい。或は、照射部20を波長可変光源とすれば、フィルタ部31そのものを省略することもできる。

【0030】
データ処理部50は、パーソナルコンピュータやサーバ等の情報処理装置を用いて構成される。なお、データ処理部50は、タブレットやスマートフォン等の情報処理装置を用いて構成されてもよい。データ処理部50は、撮像部30により撮像された赤外線の画像データを取得する。また、データ処理部50は、取得した画像データに基づいて、切羽2を構成する地山Gに粘土鉱物が含まれるか否かの判定及び、地山Gに含まれる粘土鉱物の種類の特定を実施する。

【0031】
入力部60は、例えば、データ処理部50に接続されたキーボードであって、データ処理部50に種々の情報や指示等を入力する。表示部70は、例えば、データ処理部50に接続されたディスプレイであって、検出装置10による検出結果や入力部60からデータ処理部50への入力内容等を表示する。

【0032】
本実施形態において、照射部20及び撮像部30は、太陽光等の外乱の影響を受け難いトンネル1内(暗部)に設置される。また、データ処理部50、入力部60及び、表示部70は、トンネル1内又はトンネル坑外(遠隔地を含む)の何れに設置してもよい。照射部20のオン/オフ、フィルタ部31の切り替え及び、赤外線カメラ40の作動は、作業者の入力部60の操作によりデータ処理部50を介して出力される指令に応じて自動制御されてもよく、或は、作業者がこれら照射部20,フィルタ部31,撮像部40を直接的に手動操作することにより行われてもよい。

【0033】
図3は、本実施形態に係る検出装置10を示す機能ブロック図である。検出装置10は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリ、補助記憶装置等を備え、検出プログラムを実行する。また、検出装置10は、検出プログラムの実行によって記憶部51、輝度画像生成部52及び、粘土鉱物検出部53を備える装置として機能する。検出プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えば、光磁気ディスク、USB、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、検出プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。

【0034】
記憶部51は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構
成されている。記憶部51は、赤外線カメラ40によって取得された赤外線画像データを記憶する。

【0035】
輝度画像生成部52は、記憶部51に記憶された赤外線画像データに基づいて、赤外線反射率に応じた輝度画像(白黒のモノクロ画像)を生成する。輝度画像は、例えば、赤外線画像データを白黒256階調のグレースケールに変換後、好ましくは、照射部20の光源特性や赤外線カメラ40の感度特性に応じた補正係数で補正することにより生成される。なお、階調数は256階調に限定されず、種々の階調数とすることができる。

【0036】
図4は、本実施形態における輝度画像の具体例を示す模式図である。図4(A)は、第1フィルタ32を透過した低反射率帯域A1(図2参照)の赤外線の画像データから生成された輝度画像、図4(B)は、第2フィルタ33を透過した低反射率帯域A2(図2参照)の赤外線の画像データから生成された輝度画像、図4(C)は、第3フィルタ34を透過した低反射率帯域A3(図2参照)の赤外線の画像データから生成された輝度画像、図4(D)は、第4フィルタ35を透過した高反射率帯域(図2に示すB1,B2,B3の何れか)の赤外線の画像データから生成された輝度画像をそれぞれ模式的に示している。これら各輝度画像内の各領域X,Yの濃淡は、色が濃い(輝度が暗い)領域ほど切羽2に照射された赤外線の反射率が低く、色が淡い(輝度が明るい)領域ほど切羽2に照射された赤外線の反射率が高いことを示している。

【0037】
具体的には、輝度画像内の領域Xに対応する切羽2に、粘土鉱物として、例えばモンモリロナイトが含まれていると、該モンモリロナイトに照射された赤外線のうち、低反射率帯域A1,A2,A3の赤外線の反射率は低くなり、高反射率帯域B1,B2,B3の赤外線の反射率は高くなる。このため、図4(A)、(B)及び、(C)に示すように、低反射率帯域A1,A2,A3の赤外線画像データから生成される輝度画像IMG1,IMG2,IMG3では、モンモリロナイトを含む領域Xの輝度がモンモリロナイトを含まない領域Y(主として珪酸塩鉱物等で構成された岩石)の輝度よりも暗くなる。一方、図4(D)に示すように、高反射率帯域(B1,B2,B3の何れか)の赤外線画像データから生成される輝度画像IMG4では、画像全体の輝度が明るくなることで、領域Xと領域Yとの輝度差は小さく表される。

【0038】
輝度画像は、このような切羽2に照射された赤外線の反射率に応じた輝度値を各画素の画素値として有する。なお、説明の便宜上、以下では、第1フィルタ32を透過した赤外線の画像データから生成される輝度画像IMG1を「第1低反射率輝度画像IMG1」、第2フィルタ33を透過した赤外線の画像データから生成される輝度画像IMG2を「第2低反射率輝度画像IMG2」、第3フィルタ34を透過した赤外線の画像データから生成される輝度画像IMG3を「第3低反射率輝度画像IMG3」、第4フィルタ35を透過した赤外線の画像データから生成される輝度画像IMG4を「基準輝度画像IMG4」と称する。

【0039】
粘土鉱物検出部53は、輝度画像生成部52により生成された輝度画像に基づいて、切羽2に粘土鉱物が含まれるか否かを検出する。具体的には、粘土鉱物検出部53は、第1低反射率輝度画像IMG1内のx点の輝度α1と、対応する基準輝度画像IMG4内のx点の輝度βとの輝度比γ1(=α1/β)を算出し、輝度比γ1が所定の閾値以下であれば、切羽2の当該部分に粘土鉱物(少なくともモンモリロナイト又はカオリナイトを含む粘土鉱物全般)が含まれると判定する。このように、赤外線反射率が低い低反射率輝度画像IMG1の輝度α1と、赤外線反射率が高い基準輝度画像IMG4の輝度βとの輝度比γ1を用いることで、切羽2の各地点と照射部20(光源)との距離差の影響が低減されるようになり、これらの距離差に応じた補正を行うことなく、粘土鉱物の有無を容易に検出することが可能になる。

【0040】
なお、輝度比γ1の算出は、1画素毎又は複数画素の平均値からなる所定領域毎の何れであってもよい。各輝度画像IMG1,IMG4の位置合わせは、例えば、画像内に含まれる支保工3(又は、不図示のアンカーボルトのボルトヘッド等)を基準点に用いればよい。

【0041】
また、粘土鉱物検出部53は、輝度比γ1が閾値以下となる領域に基づいて、切羽2における粘土鉱物の分布域を抽出する。図5は、図4(A)及び(D)に示される各輝度画像IMG1,IMG4に基づいて生成した輝度比画像IMG5の一例を示す模式図である。このように輝度比γ1に基づいて生成された輝度比画像IMG5を用いれば、輝度比γ1が閾値以下となる粘土鉱物を多く含む領域Xと、輝度比γ1が閾値よりも高くなる粘土鉱物を含まない領域Y(主として岩石)との輝度差が明確に表されるようになり、粘土鉱物の分布域を容易且つ正確に抽出することができる。

【0042】
なお、判定や抽出に用いる輝度画像は、第1低反射率輝度画像IMG1に限定されず、図4(B)に示す第2低反射率輝度画像IMG2又は、図4(C)に示す第3低反射率輝度画像IMG3の何れを用いてもよい。第2低反射率輝度画像IMG2を用いる場合は、第2低反射率輝度画像IMG2内のx点の輝度α2と、対応する基準輝度画像IMG4内のx点の輝度βとの輝度比γ2(=α2/β)を算出し、輝度比γ2が閾値以下であれば当該部分に粘土鉱物(少なくともモンモリロナイトを含有する粘土鉱物)が含まれると判定すればよい。同様に、第3低反射率輝度画像IMG3を用いる場合は、第3低反射率輝度画像IMG3内のx点の輝度α3と、対応する基準輝度画像IMG4内のx点の輝度βとの輝度比γ3(=α3/β)を算出し、輝度比γ3が閾値以下であれば当該部分に粘土鉱物(少なくともモンモリロナイト又はカオリナイトの何れかを含有する粘土鉱物)が含まれると判定すればよい。判定に用いる各閾値は、検出対象となる粘土鉱物の種類や検出目的等に応じて適宜に設定すればよい。

【0043】
さらに、粘土鉱物検出部53は、算出した各輝度比γ1,γ2,γ3に基づいて、切羽2の領域Xに含まれる粘土鉱物の種類を特定する。図2に基づいて説明したように、モンモリロナイト及び、カオリナイトでは、波長1.4μm付近及び、波長2.2μm付近の2つの波長帯域A1,A3にて赤外線反射率が急減する一方、モンモリロナイトにおいては、さらに波長1.9μm付近の波長帯域A2でも赤外線反射率が急減する。粘土鉱物判定部53は、このような粘土鉱物の種類に応じた赤外線反射率の相違を用いることにより粘土鉱物の種類を特定する。

【0044】
具体的には、(1)第1低反射率輝度画像IMG1と基準輝度画像IMG4とに基づいて算出される輝度比γ1が閾値以下、且つ(2)第2低反射率輝度画像IMG2と基準輝度画像IMG4とに基づいて算出される輝度比γ2が閾値以下、且つ(3)第3低反射率輝度画像IMG3と基準輝度画像IMG4とに基づいて算出される輝度比γ3が閾値以下となる(1)~(3)の全ての条件が成立すれば、モンモリロナイト特有の低反射率帯域A1,A2,A3にて赤外線反射率が急減していることになる。この場合、粘土鉱物検出部53は、領域Xに含まれる粘土鉱物の種類をモンモリロナイトと特定する。一方、条件(1)及び条件(3)は成立するが、条件(2)が成立しない場合は、モンモリロナイト及びカオリナイトに共通する低反射率帯域A1,A3にて赤外線反射率が急減し、モンモリロナイト特有の低反射率帯域A2では赤外線反射率が急減していないことになる。この場合、粘土鉱物検出部53は、領域Xに含まれる粘土鉱物の種類をカオリナイトと特定する。

【0045】
なお、粘土鉱物の種類の特定は、これらモンモリロナイトやカオリナイトに限定されず、他の粘土鉱物をさらに特定できるように構成してもよい。この場合は、まず、フィルタ部31に、他の粘土鉱物において赤外線反射率が急減する波長帯域の赤外線を透過可能なバンドパスフィルタを追加する。そして、追加したバンドパスフィルタに応じた赤外線画像データから輝度画像を生成して基準輝度画像IMG4との輝度比を算出し、複数の輝度比を組み合わせて比較することにより、当該粘土鉱物の種類を特定するように構成すればよい。

【0046】
図6は、本実施形態に係る検出装置10による粘土鉱物の検出処理の流れを説明するフローチャートである。検出装置10を用いた粘土鉱物の検出処理は、好ましくは、山岳トンネル工事の工程の一部である切羽観察工程に組み込まれて実施されるものとする。

【0047】
ステップS110では、照射部20から切羽2に向けて赤外線を照射する。

【0048】
次いで、ステップS120では、フィルタ部31の各フィルタ32~35を適宜に切り替えながら、切羽2から反射される赤外線の画像データを赤外線カメラ40により撮像する。撮像回数は、検出目的に応じて適宜に設定可能である。具体的には、切羽2に粘土鉱物が含まれるか否かの判定のみを行う場合は、少なくとも、第1フィルタ32及び、第4フィルタ35を用いた計2回の撮像を連続して行えばよい。また、粘土鉱物の種類の特定も行う場合は、第1~第4フィルタ32~35を用いた少なくとも計4回の撮像を行えばよい。これら各フィルタ32~35を用いた撮像の順序は順不同である。

【0049】
ステップS130では、ステップS120にて取得された赤外線画像データを記憶部51に入力し、ステップS140では、記憶部51に記憶された赤外線画像データに基づいて、赤外線の反射率に応じた輝度画像を生成する。

【0050】
ステップS150では、第1低反射率輝度画像IMG1の輝度α1と基準輝度画像IMG4の輝度βとの輝度比γ1(=α1/β)を算出し、次いで、ステップS160では、輝度比γ1が所定の閾値以下か否かを判定する。輝度比γ1が閾値以下(肯定)であれば、多くの粘土鉱物に共通する波長1.4μm付近の低反射率帯域A1で赤外線反射率が急減していることになる。この場合は、ステップS170にて、切羽2の当該部分に粘土鉱物(少なくともモンモリロナイト又はカオリナイトを含む粘土鉱物全般)が含まれる(有り)と判定する。一方、輝度比γ1が閾値よりも高い場合(否定)は、ステップS300にて切羽2の当該部分に粘土鉱物が含まれない(無し)と判定する。

【0051】
ステップS180では、各輝度画像IMG1,IMG4に基づいて生成した輝度比画像IMG5から、輝度比γ1が閾値以下となる領域Xを特定し、切羽2全体における粘土鉱物の分布域を抽出する。

【0052】
次いで、ステップS200では、第3低反射率輝度画像IMG3の輝度α3と基準輝度画像IMG4の輝度βとの輝度比γ3(=α3/β)を算出し、ステップS210では、輝度比γ3が所定の閾値以下か否かを判定する。輝度比γ3が閾値よりも高い場合(否定)は、モンモリロナイト及びカオリナイトに特有の波長2.2μm付近の第3低反射率帯域A3で赤外線反射率が急減していないことになる。この場合は、ステップS270に進み、粘土鉱物をモンモリロナイト及びカオリナイトの何れにも該当しない他の粘土鉱物と特定する。

【0053】
一方、ステップS210にて、輝度比γ3が閾値以下であった場合(肯定)は、ステップS220に進み、第2低反射率輝度画像IMG2の輝度α2と基準輝度画像IMG4の輝度βとの輝度比γ2(=α2/β)を算出する。

【0054】
ステップS230では、輝度比γ2が所定の閾値以下か否かを判定する。輝度比γ2が閾値よりも高い場合(否定)は、モンモリロナイト及びカオリナイトに共通する波長1.4μm付近及び、波長2.2μm付近の2つの低反射率帯域A1,A3で赤外線反射率が急減しているが、モンモリロナイトに特有の波長1.9μm付近の第2低反射率帯域A2では、赤外線反射率が急減していないことになる。この場合は、ステップS280に進み、粘土鉱物の種類をカオリナイトと特定する。

【0055】
一方、ステップS230にて、輝度比γ2が閾値以下の場合(肯定)は、モンモリロナイトに特有の波長1.4μm付近、波長1.9μm付近及び、波長2.2μm付近の計3つの低反射率帯域A1,A2,A3にて赤外線反射率が急減していることになる。この場合は、ステップS240に進み、粘土鉱物をモンモリロナイトと特定し、粘土鉱物の検出を終了する。以降、上述の各ステップは、好ましくは、山岳トンネル工事における次の切羽観察工程にて繰り返し実施される。

【0056】
以上詳述した本実施形態によれば、照射部20から切羽2に赤外線を照射すると共に、赤外線カメラ40により少なくとも低反射率帯域及び高反射率帯域の各赤外線画像を撮像し、撮像したこれら低反射率帯域及び高反射率帯域の各赤外線画像の輝度比を比較することにより、切羽2の粘土鉱物の有無、さらには粘土鉱物の種類を把握できるように構成されている。

【0057】
すなわち、現場での作業は赤外線の照射及び撮像のみとなり、時間や労力を必要とする試料の採取作業を省略することが可能になり、作業時間を大幅に短縮することができる。

【0058】
また、赤外線の照射及び撮像は、崩壊の危険性がある切羽2に近づく必要がないため、作業の安全性も効果的に確保することができる。

【0059】
また、赤外線の照射及び撮像は、山岳トンネル工事における切羽観察工程の一部に組み込んで行えるため、トンネル工事全体の工程に遅延を生じさせることも効果的に防止することができる。

【0060】
また、粘土鉱物の検出及び特定に、低反射率帯域の赤外線画像と高反射率帯域の赤外線画像との輝度比を用いることで、切羽2の各地点と光源との距離差の影響が効果的に低減されるようになる。すなわち、距離差に応じた補正が不要となることで、解析時間を効果的に短縮しつつ、高精度な粘土鉱物の検出及び特定を実現することが可能になる。

【0061】
また、撮像した赤外線画像から得られる輝度比を比較するのみで、切羽2全体にわたる粘土鉱物の分布域を適宜に把握できるため、解析結果を山岳トンネル工事における地山Gの補助工法の選定や支保工3の強度選定に効果的に活用することも可能になる。

【0062】
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。

【0063】
上記実施形態では、山岳トンネル工事の現場を例に挙げて説明したが、例えば、屋外のダム施工現場であっても夜間に行う等、太陽光等の外乱の影響を受け難い環境下(暗部)で実施すれば、他の現場にも広く適用することが可能である。

【0064】
また、検出対象は切羽2に含まれる粘土鉱物に限定されず、赤外線画像の輝度比に基づいて検出可能な他の鉱物、岩石の検出にも広く適用することが可能である。

【0065】
また、粘土鉱物の種類の特定は、モンモリロナイトやカオリナイトに限定されず、例えば、イライトをさらに特定できるように構成してもよい。イライトは、モンモリロナイトやカオリナイトとは異なり、図2に示す反射率特性において、波長1.4μm付近の帯域A1では赤外線反射率の低下が相対的に小さく、波長1.9μm付近の帯域A2にて赤外線反射率が最も大きく低下し、次いで、波長2.2μm付近の帯域A3にて赤外線反射率が大きく低下する特性がある。

【0066】
すなわち、図6に示すフローチャートのステップS300以降を、図7に示すフローに変更すれば、イライトをさらに特定することが可能になる。具体的には、図7に示すように、ステップS160にて、輝度比γ1が閾値よりも高い(反射率がほとんど低下していない)と判定したならば、ステップS300にて輝度比γ2を算出し、さらに、ステップS310にて輝度比γ3を算出する。なお、これらステップS300,S310の処理は順不同である。次いで、ステップS320にて、輝度比γ2<輝度比γ3≦閾値の関係が成立していれば(肯定)、ステップS330にて粘土鉱物をイライトと特定すればよい。
【符号の説明】
【0067】
G…地山,1…トンネル,2…切羽,3…支保工,4…覆工コンクリート,10…検出装置,20…照射部,30…撮像部,31…フィルタ部,32…第1フィルタ,33…第2フィルタ,34…第3フィルタ,35…第4フィルタ,40…赤外線カメラ,50…データ処理部,51…記憶部,52…輝度画像生成部,53…粘土鉱物検出部,60…入力部,70…表示部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6