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明細書 :無線通信利用状況測定装置及び測定方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第6010812号 (P6010812)
公開番号 特開2013-183316 (P2013-183316A)
登録日 平成28年9月30日(2016.9.30)
発行日 平成28年10月19日(2016.10.19)
公開日 平成25年9月12日(2013.9.12)
発明の名称または考案の名称 無線通信利用状況測定装置及び測定方法
国際特許分類 H04B  17/309       (2015.01)
H04W  72/08        (2009.01)
FI H04B 17/309
H04W 72/08 110
請求項の数または発明の数 9
全頁数 14
出願番号 特願2012-046248 (P2012-046248)
出願日 平成24年3月2日(2012.3.2)
審査請求日 平成27年1月23日(2015.1.23)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504180239
【氏名又は名称】国立大学法人信州大学
【識別番号】504133110
【氏名又は名称】国立大学法人電気通信大学
発明者または考案者 【氏名】田久 修
【氏名】若尾 悠太
【氏名】笹森 文仁
【氏名】半田 志郎
【氏名】藤井 威生
審査官 【審査官】野元 久道
参考文献・文献 特開2007-184831(JP,A)
特開2009-081570(JP,A)
特開平8-163248(JP,A)
特表2004-532588(JP,A)
特開2011-217107(JP,A)
特開2005-86408(JP,A)
特開2011-55109(JP,A)
調査した分野 H04B 17/309
H04W 72/08
特許請求の範囲 【請求項1】
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出部と、
該信号検出部の検出結果を、最新の所定スロット数分、共に順次記憶する第一及び第二の記憶領域と、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出部と、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出部と、
該第一の占有率が所定の基準を満たす程度に大きく変化したと判定したときに、該第一及び第二の記憶領域のうち少なくとも第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測部とを備え、該第二の占有率を該周波数チャネルの占有率として採用することを特徴とする無線通信利用状況測定装置。
【請求項2】
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出部と、
該信号検出部の検出結果を、最新の所定スロット数分、順次記憶可能な第一及び第二の記憶領域と、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出部と、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出部と、
前記一定期間の占有率の変化量を観測し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が正の場合に前記第一の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が負の場合に前記第二の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用するよう切り替えると共に、その切り替えを行ったときに前記第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測部とを備えることを特徴とする無線通信利用状況測定装置。
【請求項3】
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出部と、
該信号検出部の検出結果を、最新の所定スロット数分、順次記憶可能な第一及び第二の記憶領域と、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出部と、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出部と、
前記一定期間の占有率の変化量を観測し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が正の場合に前記第二の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が負の場合に前記第一の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用するよう切り替えると共に、その切り替えを行ったときに前記第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測部とを備えることを特徴とする無線通信利用状況測定装置。
【請求項4】
前記信号検出部の検出結果を第一及び第二の記憶領域のうちの一方に入力させる入力切替スイッチと、第一及び第二の測定占有率算出部のうちの一方の出力に切り替える出力切替スイッチを備え、
前記占有率変化量観測部が、前記周波数チャネルの占有率として採用する側の方に、該入力切替スイッチ及び該出力切替スイッチを切り替えることを特徴とする請求項2または3に記載の無線通信利用状況測定装置。
【請求項5】
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出ステップと、
該信号検出ステップで検出した検出結果を、第一及び第二の記憶領域に、最新の所定スロット数分、共に順次記憶させる記憶ステップと、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検 出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出ステップと、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出ステップと、
該第一の占有率の変化量が大きいと判定したときに、該第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測ステップとを備え、該第二の占有率を該周波数チャネルの占有率として採用することを特徴とする無線通信利用状況測定方法。
【請求項6】
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出ステップと、
該信号検出ステップで検出した検出結果を、第一及び第二の記憶領域に、最新の所定スロット数分、順次記憶させる記憶ステップと、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出ステップと、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出ステップと、
前記一定期間の占有率の変化量を観測し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が正の場合に前記第一の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が負の場合に前記第二の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用するよう切り替えると共に、その切り替えを行ったときに前記第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測ステップとを備えることを特徴とする無線通信利用状況測定方法。
【請求項7】
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出ステップと、
該信号検出ステップで検出した検出結果を、第一及び第二の記憶領域に、最新の所定スロット数分、順次記憶させる記憶ステップと、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出ステップと、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出ステップと、
前記一定期間の占有率の変化量を観測し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が正の場合に前記第二の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が負の場合に前記第一の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用するよう切り替えると共に、その切り替えを行ったときに前記第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測ステップとを備えることを特徴とする無線通信利用状況測定方法。
【請求項8】
前記占有率変化量観測ステップで前記周波数チャネルの占有率として採用する側の前記第一及び第二の記憶領域のうちの一方にのみ、前記検出結果を前記記憶ステップで記憶させることを特徴とする請求項6または7に記載の無線通信利用状況測定方法。
【請求項9】
前記周波数チャネルの占有率として採用する側の前記第一及び第二の測定占有率算出ステップのうちの一方のみを行うことを特徴とする請求項6から8に記載の無線通信利用状況測定方法
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信における利用状況の測定装置及び測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、無線通信技術を利用したアプリケーションが多数登場しており、周波数資源の需要がますます高まっている。しかし、現行の周波数割り当てを固定とする運用においては、新たに周波数資源を特定のアプリケーションに割り当てることは困難である。そこで、無線機端末が必要な時に、自由に周波数チャネルを利用できる、コグニティブ無線コンセプトが注目されている。コグニティブ無線では、無線機が積極的に空きチャネルを探索し、通信確立に利用することで周波数利用効率を究極にまで高めることができる。すでに、無線LANでは、事前にチャネル状態を確認するキャリアセンス後、空き状態のときに通信を確立するキャリアセンスマルチアクセス(CSMA)が適用されている。
【0003】
コグニティブ無線では、空き状態となるチャネルを高速に探索する技術が、通信接続性を高める重要な要素となる。そこで、各チャネルが使用されている時間率(占有率)を、予め測定し、空き状態となる確率が高いチャネルを絞り込むことが重要である。さまざまな占有率測定法が提案されている。
【0004】
例えば、広帯域なスペクトルアナライザにおいて周波数成分に分解し、複数チャネルの電波強度を測定する方法が提案されている(非特許文献1)。そして、電波強度を定められた閾値と比較して、利用状況の有無を判断する。この手法では、対象とする全帯域のチャネルを一度に観測するため、一定区間測定結果を記録し、フーリエ変換によるスペクトル解析によって、各チャネルを分離して検出する。
【0005】
また、上記非特許文献1と同様に、ある一定レベルの電力を超える信号を検出した割合を占有率として取得し、さらに、無線LAN技術においてプロトコル上必然的な空き時間を設定するため、この区間も利用中と判断して、占有率を測定する方法を提案している(非特許文献2)。これにより、チャネルの利用状況についてアクセスプロトコルを含めた実効的な利用率として判断でき、チャネル探索に有効であることが報告されている。
【0006】
また、時間とともに変動する占有率を効果的に測定するため、時間変動に追従する測定法も検討されている(特許文献1、2)。瞬時的なチャネルの利用状況を記憶領域(メモリ)に格納し、占有率の変化に対して、記憶領域以上の過去の結果を排除するような方法(メモリ法)が検討されている(非特許文献3)。このような占有率測定の手法では、過去の影響を除去するため、最新の結果を重要視する傾斜重みを乗算することで、占有率の変化が生じた際に高速に追従が可能である。
【0007】
また、測定した占有率に重み係数を乗算することで、占有率の測定または予測精度を向上させる技術について報告がある(重み法)(特許文献3、非特許文献4)。このうち、特許文献3では、過去の占有率の変動に基づき、未来の変動を予測するように重み合成する。また、最新の結果を目標値として設計する方法が提案されている(非特許文献5)。
【0008】
また、自局の周辺の通信局に優先度をつけて、その優先度の高い周辺局の干渉に重み付けをしてチャネル毎の加重平均を求めることにより、干渉の少ないチャネルを選択する手法について報告がある(特許文献4)。この手法では、一定時間での電波出力量、平均レベルを算出している。また、各受信機の受信電力レベルをビーコンによって周知することを前提としている。
【0009】
また、ポテンシャルスループットという、他の無線機が通信に利用可能である空き状態を、パケットサイズ等を考慮した実効的な伝送速度を用いて、別システムが通信を確立した場合に達成される伝送速度を予測する方法が提案されている(特許文献5)。具体的には、各無線機の送信パケット数や伝送速度等を考慮したチャネルの利用状況を算出し、新たに参入する無線機が、通信を開始した際の達成できる伝送速度を求める。また、この技術における占有率測定では、2つのカウンタを用いて、利用と判定された回数と未使用と判定された回数を数えあげ、一定時間間隔における、それぞれの増加量から、占有率を測定する手法を提案している。
【先行技術文献】
【0010】

【特許文献1】特開平8-163248号公報
【特許文献2】特開2004-532588号公報
【特許文献3】特開2011-217107号公報
【特許文献4】特開2005-86408号公報
【特許文献5】特開2011-55109号公報
【0011】

【非特許文献1】堀口智哉、外4名,“コグニティブ無線通信に向けた電波利用状況測定結果”,電子情報通信学会 技術研究報告書,平成19年3月,SR2006-86、p.37-42
【非特許文献2】今垣雄一、外4名,“CSMA/CAの挙動を考慮した無線LANスループット推定方式の実験検証”,電子情報通信学会 技術研究報告書,平成24年1月,SR2011-78,p.1-7
【非特許文献3】S.Haykin,「適応フィルタ理論」,2001年1月,p.632
【非特許文献4】S.Haykin,「適応フィルタ理論入門」,現代工学社,p.91-98
【非特許文献5】池原雅章、外1名,「MATLABマルチメディア信号処理」,第2版,2006年10月,p.203
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記各文献に記載の手法には、以下の点が問題となりうる。
非特許文献1の手法では、周波数解析を行うため一定時間観測した信号波形を記録する必要があるため、記録期間より短い区間での占有率の変化には追従できない。また、RF回路においてきわめて広帯域なバンドパスフィルタが必要になり、コスト高となる。
非特許文献2の手法は、通信を設立するプロトコルが事前に既知でなければならないため、適用範囲は限定される。また、空き時間の解析には、前後するパケットの内容を解析しなければならないため、検出器に情報復調処理が必要になり、コスト高となる。
特許文献1、2、および、非特許文献3のメモリ法では、占有率が定常状態になった場合には、最新の偶発的な変化に強く反応してしまい、測定結果が不安定に変動してしまう。
特許文献3、非特許文献4の重み法では、重み係数を絶えず更新する必要があるため、計算量が大きい。また、非特許文献4では、理論的に高速追従可能な最適な重み係数を乗算し、占有率を測定する手法が示されているが、測定対象が既知である場合には高速な測定が可能であるが、非現実的な仮定である。さらに、非特許文献5の方法では、定精度がきわめて低い。
特許文献4の手法では、信号の時間的な変動を無視し、一定区間の平均レベルを算出しているため、他の無線機の時間的な発生パターンを考慮できない。また、無線機は絶えず受信電力量をビーコンによって周知しなければならないため、制御信号の情報量を増やし、データ伝送の低下、消費電力の拡大が生じるデメリットがある。
特許文献5の新規参入無線機の伝送速度の算出手法では、各無線機の伝送速度等が測定可能であることが前提となっているため、すべての無線機と協力が必要になり、自律分散のコグニティブ無線には適していない。また、特許文献5の占有率測定手法は一般的なメモリ法と同様の技術であるため、メモリ法と同様に、急激な変化に対する追従性が悪い。
図1は、上記に挙げた従来技術のうち、いわゆるメモリ法と、重み法についての概要図を示す。上記の従来技術において、いわゆるメモリ法を用いた技術では、一定時間蓄積された利用状況に基づいて占有率を算出するため、過去の測定結果に強く影響されてしまい、占有率の時間変化に対する追従性が悪い。また、重み係数を用いる技術では、占有率に対する時間追従性は高まるものの、直近の測定結果の影響を強く受けるため、占有率の変化量の少ない定常時における測定精度が十分確保できない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、占有率が時間変動する無線通信環境において、高い時間追従性と測定精度を備えた無線通信利用状況測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
即ち、本発明に係る請求項1に記載された無線通信利用状況測定装置は、
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出部と、
該信号検出部の検出結果を、最新の所定スロット数分、共に順次記憶する第一及び第二の記憶領域と、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出部と、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出部と、
該第一の占有率が所定の基準を満たす程度に大きく変化したと判定したときに、該第一及び第二の記憶領域のうち少なくとも第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測部とを備え、該第二の占有率を該周波数チャネルの占有率として採用することを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載された無線通信利用状況測定装置は、
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出部と、
該信号検出部の検出結果を、最新の所定スロット数分、順次記憶可能な第一及び第二の記憶領域と、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出部と、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出部と、
該第一の占有率及び該第二の占有率のうちの一方を該周波数チャネルの占有率として採用し、現在採用している占有率の変化量及びその変化量の正負の方向に基づいて、他方の占有率を該周波数チャネルの占有率として採用するように切り替えると共に、その切り替えを行ったときに該第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測部とを備えることを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載された無線通信利用状況測定装置は、請求項2に記載されたものであり、占有率変化量観測部が、前記変化量が正の場合に前記第一の占有率を採用し、該変化量が負の場合に前記第二の占有率を採用することを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載された無線通信利用状況測定装置は、請求項2または3に記載されたものであり、
前記信号検出部の検出結果を第一及び第二の記憶領域のうちの一方に入力させる入力切替スイッチと、第一及び第二の測定占有率算出部のうちの一方の出力に切り替える出力切替スイッチを備え、
前記占有率変化量観測部が、前記周波数チャネルの占有率として採用する側のほうに、該入力切替スイッチ及び該出力切替スイッチを切り替えることを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載された無線通信利用状況測定方法は、
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出ステップと、
該信号検出ステップで検出した検出結果を、第一及び第二の記憶領域に、最新の所定スロット数分、共に順次記憶させる記憶ステップと、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出ステップと、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出ステップと、
該第一の占有率の変化量が大きいと判定したときに、該第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測ステップとを備え、該第二の占有率を該周波数チャネルの占有率として採用することを特徴とする。
【0018】
請求項6に記載された無線通信利用状況測定方法は、
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出ステップと、
該信号検出ステップで検出した検出結果を、第一及び第二の記憶領域に、最新の所定スロット数分、順次記憶させる記憶ステップと、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出ステップと、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出ステップと、
該第一の占有率及び該第二の占有率のうちの一方の占有率を該周波数チャネルの占有率として採用し、現在採用している占有率の変化量及びその変化量の正負の方向に基づいて、他方の占有率を該周波数チャネルの占有率として採用するように切り替えると共に、その切り替えを行ったときに該第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測ステップとを備えることを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載された無線通信利用状況測定方法は、請求項6に記載されたものであり、
占有率変化量観測ステップで、前記変化量が正の場合に前記第一の占有率を採用し、該変化量が負の場合に前記第二の占有率を採用することを特徴とする
【0020】
請求項8に記載された無線通信利用状況測定方法は、請求項6または7に記載されたものであり、前記占有率変化量観測ステップで前記周波数チャネルの占有率として採用する側の前記第一及び第二の記憶領域のうちの一方にのみ、前記検出結果を前記記憶ステップで記憶させることを特徴とする。
【0021】
請求項9に記載された無線通信利用状況測定方法は、請求項6から8に記載されたものであり、前記周波数チャネルの占有率として採用する側の前記第一及び第二の測定占有率算出ステップのうちの一方のみを行うことを特徴とする。
【0022】
本発明に係る無線通信利用状況測定装置及び測定方法は、観測期間を短い時間間隔(スロット)で分割し、全スロット中における各スロットの利用状態によって、占有率を判断するいわゆるメモリ法と、各スロットに適宜重みづけを行い、その重要度に応じて占有率を算出するいわゆる重み法とを、状況に応じて切り替える、もしくは併用することにより、平常時における高い測定精度と、占有率が変動した際の高い追従性とを両立するものである。
【0023】
本発明に係る無線通信利用状況測定装置及び測定方法によれば、電波の放出を観測できる無線機器であれば、無線規格全般に適用可能である。また、昨今、無線規格の多様化が進み、複数の無線機能を搭載した無線端末が、自動で無線規格を切り替える機能を有する商品も登場しており、こうした製品が、無線規格の選定を行う際にも、占有率測定は行われることが予想される。このため、占有率の測定技術は今後の無線通信において重要な役割を占めるものと予想される。本発明に係る無線通信利用状況測定装置及び測定方法によれば、無線通信の利用者に対して、高い利便性を提供することが可能になる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る無線通信利用状況測定装置及び測定方法によれば、無線通信環境において、定常時の高い測定精度と、占有率の変動に対する高い時間追従性とを備えた無線通信利用状況測定装置及び測定方法を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】従来技術のうち、いわゆるメモリ法と、重み法についての概要図である。
【図2】本発明の一例である同時法についての概要図である。
【図3】本発明の一例である切替法についての概要図である。
【図4】本実施例のシミュレーション環境を示すモデル図である。
【図5】本実施例における実験結果の占有率平均誤差特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に本発明に係る無線通信利用状況測定装置及び測定方法を実施するための形態について説明する。

【0027】
(同時法の説明)
本発明に係る無線通信利用状況測定装置及び測定方法において、メモリ法と、重み法を同時に利用する場合について説明する(同時法)。

【0028】
図2に、同時法の概要図を示す。広帯域アンテナなどの電波の検出部100により検出した電波はチューナブルBPF(Band Pass Filter)10により、所望とする帯域の信号を抽出する。その後電力蓄積部20で、一定の時間間隔(スロット)分の電力を蓄積後、閾値判定部30により、信号の有無を判定する。判定結果を0(信号無し)と1(信号有り)に分類する。なお、これらが本発明における周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出部に相当する。

【0029】
判定結果は、二つ並列に設置された記憶領域40a,40b(メモリ)に格納される。この両メモリは、最新の結果が入力されるともっとも古いデータが破棄される、FIFO(First In First Out)型のメモリである。第一占有率算出部50は、第一の記憶領域40aに格納された記録データに対して、重み係数を乗算する。その際、重みの設計について、最新の結果が最大の重みになるように、つまり最新の検出結果ほど重要度を高くするように設計する。

【0030】
なお、図では、重みの設計について、次のように設計している。
wn=1/n(n=1、2、…、M)
ここで、nは信号を検出した時刻を示すサンプル番号で、nが小さいほど、最新の結果を示す。Mはメモリサイズを示している。最近の結果の重みが大きくなるように設計することが重要であるため、重みの設計に任意性はある。

【0031】
第一占有率算出部50により、各記録結果に重みを乗算し、加算し、重みの総和で除算する。その結果、平均的な1の発生する割合、つまり第一の占有率Aを得る。ここで、第一の記憶領域40aのすべてのメモリに測定結果が格納されていない場合には、格納されていない結果を除いた重みの総和で除算し、占有率を得る。また、占有率の算出は、新しい測定結果が得られたら、算出してもよい。また、一定時間間隔(複数ビットの結果が新たに到来してから)、算出してよい。

【0032】
占有率Aは、占有率変化量観測部70に入力される。占有率の変化量観測部70の動作について、以下に2つの例を示すが、これに限定せず、占有率の変化量を観測する手法であるならば、自由に適用できる。1つ目の例として、1段前(前回)に得られた占有率Aと今回得られた最新の占有率Aとの変化量を測定し、変化量の絶対値が閾値以上になった時には、占有率が変化したと認識する。2つ目の例として、同様に1段前の占有率を記憶し、記憶した占有率と新たに得られた占有率の範囲に、予め設定した閾値がある場合には、変化が生じたと認識する。このような、占有率変化量観測部70によって、占有率に変化が生じたときには、on信号を、メモリ消去機能80に入力する。メモリ消去機能80は、on信号を受信すると、記憶領域40a,40bである2つのFIFO型メモリのすべての結果を消去する。これにより、占有率の変化に対して、過去の影響を除去することができる。ただし、記憶領域40aは、既に傾斜重みが乗算されているため、過去の影響を除去するon信号の受信に対して、結果を消去しなくてもよい。

【0033】
次に、第二の記憶領域40b側の処理について説明する。閾値判定部30の判定結果は、第一の記憶領域40aに入力されるのと同時に、第二の記憶領域40bにも入力されて、格納される。第二の記憶領域40bに格納された結果は、第二占有率算出部60により加算され、メモリサイズで除算される。つまり、新旧のすべての結果に対し、重み付けをせずに、均等の重みで占有率を算出する。ただし、メモリサイズは、メモリに格納されたデータの蓄積量と等しくする。その結果、得られる第二の占有率Bが求める占有率となる。

【0034】
第一の記憶領域40a側の測定占有率Aは、最近の結果を重要視する傾斜重みが乗算されているため、占有率の時間変化に対して高速に追従できる。占有率に対しての急激な変化を占有率変化量観測部70で判断する。判断の結果、変化量が大きいと判断(つまりon信号の発生)した場合、メモリ消去機能80がメモリを消去する。急激な変化に対してメモリの結果を一括消去することによって、過去の影響を削除し、最新の結果のみを用いて占有率Bを求めることができる。その結果、第二の記憶領域40b側におけるメモリ法による占有率算出処理においても、変化に対する追従性を高くすることができ、メモリ法の欠点である、低性能である追従性について克服している。一方、第二の記憶領域40b側では、結果を等配分で合成して占有率を求めるため、収束時の占有率測定精度が良好である。ここで、占有率変化量が短時間に頻繁に変化する場合には、その都度ごとにメモリ消去を行うことも可能であるが、例えば一度メモリ消去を行った直後に、一定期間メモリ消去を行わないように処理することも可能であり、この処理を制御するための、「停止区間付与部」を、発明の構成に新たに設けることも可能である。これにより、頻繁にメモリ消去をすることによる測定結果の振動を回避することが可能となる。

【0035】
上記に提案される手法は、従来法の重み係数を適応的に切り替える手法とは異なり、重み係数を更新する必要はなく、重み係数を設計する計算も不要になる。よって、計算量も少なくコストを低く抑えることができる。

【0036】
(切替法の説明)
本発明に係る無線通信利用状況測定装置及び測定方法において、メモリ法と、重み法を選択的に利用する場合について説明する(切替法)。

【0037】
図3に、切替法の概要図を示す。上述の同時法と同様に、検出部100、チューナブルBPF10、電力蓄積部20、閾値判定部30によって、信号の有無を判定した結果0もしくは1の結果を得る。その後、入力切替スイッチ90のスイッチング動作で、第一の記憶領域40aでの処理と第二の記憶領域40bでの処理とを切り替える。第一の記憶領域40aに接続された場合、FIFO型のメモリに格納され、第一占有率算出部50により、各結果に最新の結果のウェイトが大きくなる重みを乗算する。その後、加算し、重みの総和で除算して、測定占有率A(第一の占有率)を得る。一方、第二の記憶領域側40bでは、すでに説明したように、上記第一の記憶領域40a側とほぼ同じ処理であるが、重み係数を乗算しない方法により、第一占有率算出部60が、測定占有率B(第二の占有率)を得る。その後、AとBとの2つの測定占有率の一方を、出力切替スイッチで選択して、出力結果であるSを出力する。なお、入力切替スイッチを用いずに、両方のメモリに検出結果を入れて、出力を選択できるようにしてもよい。出力切替スイッチは両方の側の出力を選択的に採用できればよく、物理的なものでなくてもよい。

【0038】
出力結果Sは、同時に占有率変化量観測部(変化方向考慮)72に入力される。占有率変化量観測部(変化方向考慮)72は、上述の同時法の占有率変化量観測部70とほぼ同じであるが、占有率の変化に対して増加方向と減少方向を区別する点で異なる。即ち、過去の占有率との変化量で変化を観測する場合には、過去に対する最新の結果との変化量(傾き)が正であるか負であるかを区別し、傾きの絶対量が一定値を超えた場合、切り替えを指示する信号を出力する。例として、変化量の絶対値が一定以上で、変化量が正である場合にはA、負である場合にはBを選択する信号を出力する。また、前段と最新の結果の変域に閾値が存在するかで変化量を判断する場合には、前段と比較した増減で、AとBを切り替える信号を出力する。

【0039】
ここで、占有率の変化量とAとBの選択については任意性がある。もし、変化量が正のときAを選択し、負のときBを選択した場合は、高い占有率に対しては、追従性の高い第一の記憶領域40a側の処理(重み法)を用いる。低い占有率に対しては、定常時の精度が良い第二の記憶領域40b側の処理(メモリ法)を用いる。これにより、占有率が高い方から低い方に遷移した場合には、遷移以前に重み法を用いているため、遷移後の占有率の概算を重み法から短時間で得られ、その後、メモリ法に切り替え高精度な占有率を得ることができる。反対に設定することで、高い占有率への変化を高速かつ高精度に得ることも可能である。

【0040】
また、この切替法では、占有率変化量観測部72で切り替えの信号を出力した際に、メモリ消去機能80にも信号が入力され、メモリに格納された結果は一括消去される。これにより、過去の影響を除去することができ、高い追従性を有する測定を可能にする。ここで、占有率変化量を観測した場合、その都度即座に切り替えることも可能であるが、例えば、切り替え直後に、一定期間切り替えを行わないよう制御することも可能であり、この制御を行うための「停止区間付与部」を発明の構成に新たに設けることも可能である。これにより、切り替えが頻繁に起こることによる測定結果の振動を回避することが可能となる。

【0041】
この切替法によれば、測定占有率の値に応じて、測定方法を切り替えることができる。占有率Aの結果は、重み法の結果であり、急速な変化に追従性が良いが、定常時の測定精度は悪い。一方、占有率Bは、メモリに測定結果が十分格納されたときの、占有率の測定精度は良い。しかし、急激な変化に対する追従性は悪い。各利点を選択的に活用することができる測定法である。たとえば、占有率が低くなる状況を見逃したくない場合には、占有率が高いときにはAの結果を用いる。そして、高い占有率が低い占有率に推移した場合には、重み法の利点である高い追従性を利用して、変化を高速に検出する。検出後、Bの取得法に切り替わるため、定常時には、高精度な占有率値が得られる。また、メモリ消去機能を利用することで、特にBの結果について変化が生じた際の過去の影響を除去し、追従性を高めている。

【0042】
(同時法と切替法の差異)
同時法では、重み法は占有率の変化を観測することに専念するため、占有率の絶対量に関係なく、占有率の変化を感知し、メモリ法のメモリを消去し、変化後の高速追従を可能にしている。一方、切替法は、占有率の絶対量の高低に着目している。例えば、占有率が閾値よりも低い場合に、メモリ法を用いて測定し、高い場合を重み法で測定することで、高い占有率の場合には、追従性の高い重み法で測定する。低い占有率に遷移したとき、重み法は変化を高速に観測すると同時に、重み法の占有率は、低精度であるが、遷移後の占有率を与えるため、高速な占有率測定が可能になる。占有率が高い場合をメモリ法、低い場合を重み法とすることで、占有率が高い場合を高速に検出することも可能である。

【0043】
同時法と切替法を比較すると、所望とする占有率を測定する場合(たとえば低い占有率の観測を高速にしたい場合)には、切替法のほうがより短時間で占有率の概算が得られる。これは、同時法では、変化を検出し、メモリを消去しても、新たに、占有率を測定するまでに、メモリに測定結果を記録する時間を要する。一方、切替法は、状態が遷移した後も重み法での測定を続けるため、概算結果が即座に与える。しかし、所望とする占有率から非所望とする占有率へ推移した場合には、切替法では、メモリ法で測定をしているため、状態変化に鈍感であり、追従性が悪い。一方同時法は、変化に対しても、高速に検出できるため、追従性が比較的高い。

【0044】
なお、同時法や切替法で説明した、第一占有率算出部50、第二占有率算出部60、占有率変化量観測部70・72、メモリ消去機能80などは、CPU(Central Processing Unit)をプログラムで動作させてソフトウエア処理により構成してもよく、ロジック回路、ゲートアレイ、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウエアで構成してもよく、これらを組み合わせて構成してもよい。

【0045】
<実施例>
本発明に係る無線通信利用状況測定装置及び測定方法の評価のため、計算機を用いたシミュレーション環境での実験を実施した。想定する環境を図4に示す。測定端末の周りには事前に多くの無線機対(送信機、受信機)が任意の周波数チャネルで、任意のタイミングでチャネル利用をするモデルとした。

【0046】
さらに、測定端末はすべての無線アクセスを誤りなく検出できると仮定した。また、簡単のため、時間スロット環境を想定し、すべての端末はスロット毎に利用の有無を決定する。よって、時間についてもスロット単位で示す。また、測定するチャネル数は3チャネルであり、あるチャネルにチューニング中には、他チャネルは測定できないとした。今回は各チャネルを10スロット測定したら、切り替える。よって、各チャネルの測定について、毎回20スロットの待ち時間が生じる。この待ち時間も、占有率測定に必要な時間に含めた。今回の評価である一つのチャネルの測定結果のみ示す。このチャネルでは、各端末がアクセスを要求する確率は0.1とした。アクセス要求は一様乱数に従う不規則過程とした。 アクセスモデルとして、端末数1と10の場合を想定し、1000スロット毎に、1端末と10端末が入れ替わるモデルとした。

【0047】
図5に、800スロットから3200スロットまでの時間に対する占有率平均誤差特性を示す。ここで、占有率平均誤差とは、真の占有率と測定占有率との平均2乗誤差の平方根を示している。10000回繰り返し測定後、各時刻の測定誤差を試行回数で平均化した。占有率変化量観測部では、占有率の閾値として0.3を用いており、30スロット毎に、切り替えの判断をする。変化量観測では、最新の結果と30スロット以前の結果を比較し、最新の結果が、過去の結果に比べて、閾値を超えて変化した場合に、占有率の変動と認識した。また、切替法では、増加方向に対して、メモリ法から重み法に切り替え、占有率が減少した場合は、重み法からメモリ法に切り替える。図中、提案法1が同時法、提案法2が切替法である。比較のために、従来のメモリ法、重み法の結果も図中に示している。

【0048】
同図より、低占有率状態である占有率が0.1においては、切替法である提案法2が最も高速に検出可能である。具体的に、占有率平均誤差0.1において、提案法2が、提案法1に比べて50スロット程度短い時間で得られる。一方、定常時における結果、1600スロットから2000スロットの範囲においては、提案法1、2がともに他の手法よりも低く、高精度な占有率測定が実現できている。両提案法ともに、過去の影響を除去するフラッシュ機能により、占有率の最新の結果を用いて測定することで、高い追従性を有している。加えて、切替法(提案法2)では、占有率の概算を重み法で得ることで、高速な占有率測定を実現している。

【0049】
しかし、高占有率においては、提案法1が最も高速でかつ定常時における精度も優れている。一方、提案法2は、2000スロットから2300スロットまではメモリ法と同等であることがわかる。つまり、高い占有率に遷移したとき、メモリ法を使用しているため変化への追従性が悪く、変化の検出が困難になるためだとわかる。
【符号の説明】
【0050】
100は電波の検出部、10はチューナブルBPF、20は電力蓄積部、30は閾値判定部、40a,40bは記憶領域、50は第一占有率算出部、60は第二占有率算出部、70は占有率変化量観測部、80はメモリ消去機能、90は入力切替スイッチ、72は占有率変化量観測部(変化方向考慮)、Aは第一の占有率、Bは第二の占有率、Sは出力結果である。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4