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明細書 :酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜とその製造方法とこれを用いた色素増感太陽電池

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5211281号 (P5211281)
公開番号 特開2009-037878 (P2009-037878A)
登録日 平成25年3月8日(2013.3.8)
発行日 平成25年6月12日(2013.6.12)
公開日 平成21年2月19日(2009.2.19)
発明の名称または考案の名称 酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜とその製造方法とこれを用いた色素増感太陽電池
国際特許分類 H01M  14/00        (2006.01)
H01L  31/04        (2006.01)
C25D   9/08        (2006.01)
FI H01M 14/00 P
H01L 31/04 Z
C25D 9/08
請求項の数または発明の数 6
全頁数 22
出願番号 特願2007-201369 (P2007-201369)
出願日 平成19年8月1日(2007.8.1)
権利譲渡・実施許諾 特許権者において、実施許諾の用意がある。
審査請求日 平成22年6月22日(2010.6.22)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】509164164
【氏名又は名称】地方独立行政法人山口県産業技術センター
発明者または考案者 【氏名】村中 武彦
【氏名】白土 竜一
個別代理人の代理人 【識別番号】100111132、【弁理士】、【氏名又は名称】井上 浩
審査官 【審査官】市川 篤
参考文献・文献 特開2008-243752(JP,A)
特開2008-177099(JP,A)
特開2004-006235(JP,A)
吉田司、外4名,酸化亜鉛/色素ハイブリッド電析膜の内部ナノ構造,電気化学会大会講演要旨集,日本,2006年 4月 1日,Vol.73,180ページ
調査した分野 H01M 14/00
特許請求の範囲 【請求項1】
光電変換素子に用いられる基板の透明導電膜上に形成される金属酸化物多孔質膜、酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成され、その立体構造体は、前記金属酸化物多孔質膜の表面から法線方向に沿って中空の円錐状又は角錐状の側面が開口して拡径するように形成されることを特徴とする酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜。
【請求項2】
前記立体構造体の開口部の直径は1μm以上であるとともに、前記金属酸化物多孔質膜の表面から前記立体構造体の高さが1μm以上であることを特徴とする請求項1記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜。
【請求項3】
光増感色素を担持させた請求項1又は請求項2に記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜を作用極として備えることを特徴とする色素増感太陽電池。
【請求項4】
酸素供給している亜鉛を含む溶液に導電性の金属酸化物多孔質膜が形成された基板を浸漬し、酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜を製造する方法であって、前記溶液に、前記金属酸化物多孔質膜表面に吸着する不飽和結合部と結晶成長を阻害するための高分子構造部を有する添加剤を添加することを特徴とする酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法。
【請求項5】
前記添加剤の不飽和結合部は、フェニル基、アルデヒド基、芳香族アルデヒド基、ピリジン化合物、チオ尿素、アゾ化合物であることを特徴とする請求項4記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法。
【請求項6】
前記添加剤の高分子構造部は、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、尿素、ホルマリン樹脂の分子構造であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化亜鉛からなる立体構造体を備えた金属酸化物多孔質膜およびその製法、ならびにこの金属酸化物多孔質膜を用いた色素増感太陽電池に関するものであり、特に金属酸化物多孔質膜の酸化亜鉛からなる立体構造体の形状制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
色素増感太陽電池は、湿式太陽電池あるいは提案者の名前を冠してグレッツェル電池とも呼ばれる歴史の浅い太陽電池である。この色素増感太陽電池では、シリコン半導体を用いることなく、二酸化チタン、有機色素、要素溶液などを用いた電気化学的なセル構造を備えていることが特徴となっている。また、材料が安価であり、製造には大掛かりな装置を用いる必要もなく、よって低コストの太陽電池として期待されている。
しかしながら、耐久性に課題を残すと共に、光電変換効率が未だ低く、これを改善しなければ実用化への道は険しいものと考えられ、様々な研究が鋭意継続されている。
光電変換効率を向上させるためには、光を吸収して電子を放出する色素の量を増やすことが重要であるため、電極として用いられる基板に形成される多孔質膜の形状を複雑化させ、その表面に担持される色素量を増加させることが望ましい。多孔質膜の色素担持の能力指標としては、ラフネスファクターがある。このラフネスファクターは、実表面積と投影面積の比として定義されるもので、これが大きいもの、すなわち、投影面積に対して実表面積が大きいものが色素担持能力の大きな多孔質膜となる。
従来、多孔質膜を形成する方法としては、基板上に、金属酸化物微粒子を分散した分散液、金属アルコキシド溶液、金属塩溶液等を、スピンコート法、ブレード法、スプレー法等により塗布し、その後、焼成するゾルゲル法が用いられていた。
【0003】
しかしながら、このような方法では、得られた多孔質膜の形状が一様になるため、多孔質形状が大きく発達した立体形状を作製することが困難であった。せいぜい、金属酸化物微粒子の粒径を変化させたり、高分子微粒子を分散液や溶液に添加しておき、焼成時に高分子微粒子を熱分解により消散させたりして、細孔を形成する等の制御を行える程度であった。
【0004】
これ以外の酸化亜鉛多孔質膜の製法としては、例えば特許文献1乃至4に開示されるようなカソード電析が用いられていた。カソード電析とは、金属を含有する溶液から電気化学的に還元することにより膜を形成する製法である。このようなカソード電析による低温成膜法によれば、焼成する必要がなく基板材料にプラスチックなど多種多様な材料を用いることもできる。
【0005】
さらに、これ以外の酸化亜鉛多孔質膜の立体構造の製法としては、特許文献5あるいは特許文献6に開示されるように、レジストを用いた加工や磁性粒子を利用するものが提案されている。

【特許文献1】特開2002-184476号公報
【特許文献2】特開2003-323920号公報
【特許文献3】特開2004-006235号公報
【特許文献4】特開2002-093471号公報
【特許文献5】特開2003-305700号公報
【特許文献6】特開2005-339885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1乃至4に開示される方法でも得られる多孔質膜の形状は一様になるため、その立体形状を制御することが困難であった。せいぜい、表面面積や、ラフネスファクター、色素吸着量を制御可能であるにとどまり、立体的形状も1μm以下のナノ構造の制御を行える程度であった。
また、特許文献5及び6に開示される方法では加工面が、その表面から法線方向に一様に加工され、得られる構造は法線方向の形状制御が不可能であり、複雑な形状を作製しようとすると製造工程が複雑になるという課題があった。
【0007】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、金属酸化物多孔質膜の表面に形成される酸化亜鉛からなる立体構造体を備え、光電変換効率の高い金属酸化物多孔質膜と、このような金属酸化物多孔質膜の製造方法と、これを備えた色素増感太陽電池を提供することを目的とする。また、特に、金属酸化物多孔質膜の製造方法においては、その表面に形成される酸化亜鉛からなる立体構造体の形状を制御することができる製造方法を提供することをも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明である酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜は、
光電変換素子に用いられる基板の透明導電膜上に形成される金属酸化物多孔質膜表面、酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成され、その立体構造体は、前記金属酸化物多孔質膜の表面から法線方向に沿って中空の円錐状又は角錐状の側面が開口して拡径するように形成されることを特徴とするものである。
上記構成の金属酸化物多孔質膜は、基板の透明導電膜上に形成される金属酸化物多孔質膜の表面には法線方向に沿って中空の円錐状又は角錐状の側面が開口して拡径するように複数の立体構造体が形成されるので、金属酸化物多孔質膜の表面積を大きく増加させるという作用を有し、さらに、その立体構造体の表面に多量の色素を担持させるという作用を有する。
【0009】
請求項2に記載の発明である酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜は、請求項1に記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜において、前記立体構造体の開口部の直径は1μm以上であるとともに、前記金属酸化物多孔質膜の表面から前記立体構造体の高さが1μm以上であることを特徴とするものである。
上記構成の金属酸化物多孔質膜は、立体構造体の開口部の直径が十分に大きく、また、立体構造体の高さが十分に高く、よって、請求項1に記載の発明の作用がより強く明確に発揮されるものである。
【0010】
また、請求項3に記載の発明である色素増感太陽電池は、光増感色素を担持させた請求項1又は請求項2に記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜を作用極として備えることを特徴とするものである。
上記構成の色素増感太陽電池では、請求項1又は請求項2に開示される酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜を作用極として備えているので、中空の円錐状又は角錐状の側面が開口して拡径するように形成される立体構造体に多量の光増感色素を担持するという作用を有する。
【0011】
請求項4の発明である酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法は、酸素供給している亜鉛を含む溶液に導電性の金属酸化物多孔質膜が形成された基板を浸漬し、酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜を製造する方法であって、前記溶液に、前記金属酸化物多孔質膜表面に吸着する不飽和結合部と結晶成長を阻害するための高分子構造部を有する添加剤を添加することを特徴とするものである。
上記構成の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法では、不飽和結合部が金属酸化物多孔質膜表面に強く吸着する一方、高分子構造部が金属酸化物多孔質膜表面で結晶の成長を阻害するように作用する。
【0012】
さらに、請求項5の発明である酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法は、請求項4に記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法において、前記添加剤の不飽和結合部は、フェニル基、アルデヒド基、芳香族アルデヒド基、ピリジン化合物、チオ尿素、アゾ化合物であることを特徴とするものである。
【0013】
請求項6の発明である酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法は、請求項4又は請求項5に記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法において、前記添加剤の高分子構造部は、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、尿素、ホルマリン樹脂の分子構造であることを特徴とするものである。
上記構成の請求項5及び請求項6に記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法においても、その作用は、請求項4に記載の発明と同様である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1及び請求項2に記載される酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜によれば、酸化亜鉛からなる立体構造体の表面に多量の色素を担持させることができるので、光電変換効率を向上させることができる。
【0015】
また、請求項3に記載される色素増感太陽電池によれば、良好な電子パスを持ったまま表面積を増大することが可能になり、すなわち、電荷再結合を抑制したまま反応に関与する実質的な表面積を増大させることが可能であり、光電変換効率が高い色素増感太陽電池を得られる。
【0016】
さらに、請求項4乃至請求項6に記載される酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法によれば、基板に形成される金属酸化物多孔質膜の表面にさらに形成される酸化亜鉛からなる立体構造体の立体形状を規則的に制御することができる。従って、立体形状が制御された金属酸化物多孔質膜を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の第1の実施の形態に係る酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜を、図1に基づいて説明する。図1において、本実施の形態に係る金属酸化物多孔質膜2は、基板1に形成される多孔質膜であり、その表面には多数の立体構造体3が形成されている。
【0018】
基板1は、透明導電膜1aと透明板1bから構成されており、金属酸化物多孔質膜2は、基板1の一方の表面に設けられた透明導電膜1a上に構成されている。
この金属酸化物多孔質膜2の表面には、立体構造体3が連続して多数形成されている。
基板1は、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)等の透明導電膜1aと、普通ガラス、耐熱ガラス、石英ガラスや透明プラスチック等からなる透明板1bとからなるものである。なお、基板1の代わりに、金属またはセラミックス等からなる導電性を有する物体を用いてもよい。
また、金属酸化物多孔質膜2は、基板1の透明導電膜1a上に形成された、厚みが1~20μmの膜であって、酸化チタン、酸化スズ、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ等の半導性を示す金属酸化物、または、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化鉛等の金属酸化物の微粒子からなっている。
さらに、この金属酸化物多孔質膜2は多孔質であって、その内部に微細な連続気泡や独立気泡が存在するものであり、多数の金属酸化物の微粒子が空隙を介してして結合したものである。
【0019】
立体構造体3は酸化亜鉛からなり、図1に示すように、金属酸化物多孔質膜2の表面から法線方向に沿って中空の円錐状又は角錐状の側面が開口して拡径するように形成されている。すなわち、立体構造体3の形状は、すり鉢状、花弁状、もしくはパラボラアンテナ状であって、図中の上方からみた形状が、スリット形状等の多角形状、もしくは円形状であって、その構造は中空で開口しているものであればよい。なお、本願明細書においては、円形は楕円形も含む概念である。
この立体構造体3の金属酸化物多孔質膜2表面上における存在密度は、10000μmあたり1~10000体であり、望ましくは10000μmあたり10~1000体である。10000μmあたり10体を下回ると実表面積の増加があまり図れなくなってしまい、また、10000μmあたり1000体を超えると、実質的に膜厚を増加したと同様な結果になり、この構造体の持つ電荷再結合を抑制したまま、反応に関与する表面積を上げる効果が減少するためである。
このように構成される立体構造体3の密度は、図1では、連続して一様に形成されているが、金属酸化物多孔質膜2の表面において必ずしも一様でなくともよい。すなわち、一様であってもよいし、一様でなくともよく、実表面積の増加が認められるならばその態様は問わないものである。
【0020】
この立体構造体3は、金属酸化物多孔質膜2の上において、膜厚方向に沿って形成されているものである。このすり鉢状の立体構造体3の形状は膜厚方向からみると円形であることが好ましいが、これに限定されることなく、円形の内の楕円形であってもよい。また、立体構造体3の高さは1μm以上であり、望ましくは1μm~10μmである。また、立体構造体3の開口部の直径(外径)は1μm以上であり、望ましくは1μm~20μmである。
立体構造体3の高さが1μm以下では、実表面積の増加があまり図れないという事情があり、また、高さが20μmを超えると、形状が崩れ易くなり、却って実表面積が増加しないのである。
また、立体構造体3の開口部の直径が1μm以下では、実表面積の増加があまり図れず、また、直径が20μmを超えると、立体構造体3の密度が小さくなってしまい、却って実表面積が増加しないのである。
【0021】
また、立体構造体3のすり鉢状の凹部3aは、図1に示すように、金属酸化物多孔質膜2の表面から法線方向、すなわち膜厚方向に開口しているものであって、基板1上の金属酸化物多孔質膜2の表面から成長しており、構造的に接触していることが望ましい。
【0022】
このような金属酸化物多孔質膜2にあっては、金属酸化物多孔質膜2上に多数の立体構造体3が形成されているので、形状が一様な膜に比べて、表面積が大きくなり、色素を多量に担持することができ、よって、光電変換反応に関与する表面積が増大するのである。
【0023】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法について説明する。
本実施の形態に係る金属酸化物多孔質膜の製造方法では、先に第1の実施の形態として説明した金属酸化物多孔質膜の表面に酸化亜鉛からなる立体構造体3を作製するものである。
この金属酸化物多孔質膜を形成させる基板としては、前述のとおり特に限定されず、既に広く知られている基板を使用することができる。例えば、ガラス基板、プラスチック基板、金属基板等が挙げられる。ここで、本実施の形態に係る金属酸化物多孔質膜の製造方法においては、酸化亜鉛からなる立体構造体の製造も含めて、多孔性光電変換半導体層を低温で形成できるため、高温に弱いフレキシブルなプラスチック基板等を使用することができる。なお、基板は、透明性の高いものが好ましい。
【0024】
基板は、その表面が少なくとも導電性を有していることが必要であり、導電性の基板への付与態様としては、基板自体が導電性を有している態様である場合や、第1の実施の形態に係る金属酸化物多孔質膜のように基板上に導電膜を形成する態様等が挙げられるが、導電膜を基板上に形成する態様が好ましい。導電膜は、例えば、SnO2(二酸化スズ)、ITO(酸化インジウムスズ)等の透明金属酸化物が好ましい。これらの導電膜の作製方法及び膜厚は、適宜選択することができる。本実施の形態では、基板上に形成された金属酸化物多孔質膜の上に酸化亜鉛からなる立体構造体を形成させる場合について説明するが、上述のとおり、必ずしも基板上に金属酸化物多孔質膜を形成させなければならないというわけではなく、基板表面が導電性であれば、直接酸化亜鉛からなる立体構造体を形成させてもよい。
【0025】
上記基板の導電性の表面上に、電気化学的手法と添加剤を用いてすり鉢状の酸化亜鉛からなる立体構造体を作製する。電気化学的手法とは、上記材料を構成する金属塩等の無機酸塩の溶液を電気化学的に還元することにより多孔質光電変換半導体層を基板上に形成する手法である。以下では添加剤を用いた電気化学的手法に従った酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法を図2及び図3を参照しながら説明する。
【0026】
図2は本実施の形態に係る酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法の工程を示すフローチャートであり、図3は酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法において、酸化亜鉛からなる立体構造体の生成過程を模式化した図である。
本実施の形態に係る金属酸化物多孔質膜の製造方法では、まず、ステップS1として、めっき浴を作製する。
めっき液の例としては、酸素バブリングの条件下における塩化亜鉛と塩化カリウムの混合液、あるいは硝酸亜鉛と硝酸カリウムの混合液が挙げられる。このめっき液に添加剤を加えて、めっき浴を作製する。
亜鉛溶液中の亜鉛濃度としては、1×10-5モル/リットル~1モル/リットル程度の範囲が好ましい。また、溶液中の添加剤の濃度としては、1×10-10モル/リットル~1×10-5モル/リットル程度の範囲が挙げられ、中でも、1×10-7モル/リットル~1×10-5モル/リットルが好ましい。その理由としては、濃度が薄すぎると構造体が作製できず、高すぎるとめっきが不均一となり、部分的な剥離が発生し不良となるためである。
このように構成される硝酸亜鉛の溶液もしくはバブリング等の方法で酸素供給している亜鉛を含む溶液がめっき液として調製された後には、ステップS2として、めっきを行う前に温度調整とpH調整を行う。
ここで、溶液の温度は、0~100℃の範囲が好ましい。これ以外の温度域では、酸化亜鉛の成長速度が高温では速くなり、また、低温では低くなる傾向がある。このため、酸化亜鉛の基板上に形成された金属酸化物多孔質膜への付着性や光透過性が悪くなるため、上記の温度範囲で行うことが好ましい。めっき液の温度が上記のように低いので、プラスチック基板のような熱に弱い基板にも立体構造体を備えた金属酸化物多孔質膜を形成することができる。
また、pHとして望ましい範囲は、概略pH3~pH8であり、この範囲に調整される。
このように調整されためっき液に、基板、対極及び参照電極を入れ、基板と対極に電界をかけることによりめっきが開始される(ステップS3)。基板は前述のとおり透明導電膜を備えた透明板から構成されている。
めっきをかけることにより、基板の透明導電膜上にまず金属酸化物多孔質膜が形成され、さらに酸化亜鉛からなる立体構造体が導電性を有する金属酸化物多孔質膜上に形成される。前述のようなめっき液の場合には、金属酸化物多孔質膜も酸化亜鉛膜となる。
【0027】
この生成過程を、図3を用いて説明する。図3において、溶液中に不飽和結合部4および高分子構造部5をもつ添加剤10を添加することにより、添加剤10は、フェニル基、アルデヒド基、芳香族アルデヒド基、ピリジン化合物、チオ尿素、アゾ化合物などの二重・三重結合をもつ不飽和結合部4により電極に強く吸着し、また、分子量が数千から千万のポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、尿素、ホルマリン樹脂などの高分子構造部5により、その疎水性である高分子の立体構造体の大きさから、もしくは気泡を吸着しやすい特性から、結晶成長を阻害すると考えられる。また、酸化亜鉛は平衡に近い環境中での成長においてはある配向面に優先的に成長するという特性から、構造を制御することが可能となるのである。
この結果、ある部分の酸化亜鉛の成長を抑制する添加剤の効果とある配向面に優先的に成長するという酸化亜鉛膜の特性を利用することにより、金属酸化物多孔質膜2の表面から法線方向に沿って中空の円錐状又は角錐状の側面が開口して拡径するようなすり鉢状の立体構造体3が成長し、このように、酸化亜鉛からなる立体構造体を備えた金属酸化物多孔質膜の作製が可能となる。
【0028】
めっき中における還元電解電位は-0.7~-1.3V(vs.SCE:Saturated Calomel Electrode(飽和甘コウ電極))の範囲であることが好ましい。この範囲で反応させることにより、酸化亜鉛からなる立体構造体を効率よく作製することができる。上記の電位範囲より低い場合、亜鉛めっきが起こり、また、高い場合は、反応が生じ難いため好ましくない。
【0029】
また、電気化学的手法に用いる対極としては、白金、金、銀、グラファイト、亜鉛等が挙げられる。中でも、酸化亜鉛からなる立体構造体を備えた金属酸化物多孔質膜を作製する場合、対極に亜鉛を用いることにより硝酸亜鉛水溶液中の亜鉛濃度変化が少なくなり、また、酸化亜鉛形成に伴う溶液のpH低下を抑制できるため、当該金属酸化物多孔質膜を安定的に作製できるため好ましい。
【0030】
なお、本実施の形態に係る酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法における電気化学的手法は、2極式及び3極式でも作製は可能である。3極式の場合の参照電極としては、飽和甘コウ電極、標準水素電極、水素圧における可逆水素電極、標準甘コウ電極等が使用できる。
【0031】
本実施の形態に係る方法によれば、図1に示すような酸化亜鉛からなる立体構造体を、同じく酸化亜鉛からなる金属酸化物多孔質膜上に形成することができる。具体的には、この層は次のように形成することができる。すなわち、1×10-4モル/リットル塩化亜鉛溶液に、5×10-6モル/リットルのポリエチレングリコールモノ-P-イソオクチルフェニルエーテルを添加し溶解させ、酸素バブリングを行い、回転子等を用いて撹拌を行い、得られた溶液を70℃に加熱し、電流密度2mA/cmにて30分間反応させることにより、図1に示すような立体構造をもつ酸化亜鉛立体構造体を作製することができる。
酸化亜鉛からなる立体構造体を金属酸化物多孔質膜表面に作製させた後には、ステップS4として、後処理を行う。
具体的には、作製された立体構造体3が添加剤を担持しているため、これを水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液へ浸漬処理を行うか、あるいは400℃以上に熱処理することにより添加剤を除去することが望ましい。また、作製された金属酸化物多孔質膜を乾燥させる。
【0032】
以上の工程により本発明の立体構造体をもつ金属酸化物多孔質膜を形成することができる。
なお、本実施の形態においては、金属酸化物多孔質膜として酸化亜鉛の多孔質膜を形成させたが、前述のような酸化チタン、酸化スズ、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ等による多孔質膜を形成させてもよい。その際には、図2に記載されるステップS1にならって、それぞれの金属酸化物多孔質膜を形成可能なめっき浴を調製するようにし、ステップS2にならってめっきに必要な温度とpHの調整を行い、さらにステップS3にならって電流密度の調整を行い金属酸化物多孔質膜の形成に必要な所定の時間めっきを行う。但し、立体構造体はこの時点では形成させないので、ステップS1における添加剤の調製は不要である。また、この多孔質膜の形成方法としては、めっき法の他にもドクターブレード法、スキージ法、スピンスプレー法などを通常用いられる方法によって予め金属酸化物の多孔質膜を形成させればよい。金属酸化物多孔質膜を基板上に形成させた後に、前述した亜鉛溶液を用いためっき浴を作製して酸化亜鉛からなる立体構造体を作成するために、図2に記載されるステップS1からステップS4までの工程を実行する。
このようにして作製された酸化亜鉛からなる立体構造体3を備えた金属酸化物多孔質膜は、色素増感型太陽電池の構成要素として使用することができる。
【0033】
以下、本発明の第3の実施の形態に係る色素増感太陽電池について、図4を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る色素増感太陽電池は、基板1として透明導電膜1aを有する透明板1bと立体構造体3を備えた金属酸化物多孔質膜2を、その作用極として用いたものであり、また、金属酸化物多孔質膜2および立体構造体3に光増感色素を担持させたものである。
【0034】
本実施の形態に係る色素増感太陽電池は、図4に示すように、作用極8、対極7、電解質層6からなっている。
作用極8は、普通ガラス、耐熱ガラス、石英ガラス、プラスチック等のいずれかからなる厚みが0.5~3mmの透明板1bと、透明板1bの一方の表面に形成されたITO、FTO、ATO等からなる厚みが50~500nmの透明導電膜1aと、この透明導電膜1a上に設けられた厚みが0.1~20μmの金属酸化物多孔質膜2と、この金属酸化物多孔質膜2の上に設けられた酸化亜鉛からなる立体構造体3と、金属酸化物多孔質膜2と酸化亜鉛からなる立体構造体3に担持された光増感色素(図示せず)とから構成されている。
【0035】
金属酸化物多孔質膜2は、酸化チタン、酸化スズ、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ等の半導性を示す金属酸化物微粒子が結合されてなるものであり、その内部には、無数の微細な空孔が形成されている。さらには、図4に示されるように、金属酸化物多孔質膜2の上層には多数の酸化亜鉛のすり鉢状の酸化亜鉛からなる立体構造体3が形成されている。そして、この金属酸化物多孔質膜2と酸化亜鉛からなる立体構造体3の中に前述の図示しない光増感色素が担持されている。
【0036】
この光増感色素としては、ビピリジン構造、ターピリジン構造などの配位子を含むルテニウム錯体、ポルフィリン、フタロシアニンなどの金属錯体、エオシン、ローダミン、メラシアニンなどの有機色素が用いられ、これらの色素の水溶液またはアルコール溶液を用いて、金属酸化物多孔質膜2および立体構造体3に色素を含浸し、乾燥することにより担持される。
対極7には、金属板などの導電性基板、ガラスなどの非導電性基板に白金、金、炭素などの導電膜を蒸着、スパッタ等により形成したもの、非導電性基板上に塩化白金酸溶液を塗布、加熱して白金膜を形成したものが用いられる。
【0037】
電解質層6には、ヨウ素/ヨウ素イオンなどのレドックス対を含む非水溶液からなる電解液、ヨウ化銅、チオシアン銅などの無機p型半導体からなる固体の電荷移送体などが用いられる。固体電荷移送体を用いた場合には、電解液の漏出、揮発の問題がない。
さらに、作用極8と対極7とは、その間に電解質層6を挟んだ状態で、その周囲が樹脂等で封じられることにより、色素増感太陽電池を構成している。
このような構造の色素増感太陽電池にあっては、発電に寄与する作用極8の実質的な表面積が増大し、その立体構造体の表面に付着している光増感色素の量も増大し、光電変換効率の高いものとなる。
【0038】
以下に実施例を用いて本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例1】
【0039】
酸化亜鉛立体構造体の作製方法について、図5を用いて説明する。図5において、符号14は基板、符号15は白金板対極電極、符号19は基板14と白金板対極電極15を支える保持棒、符号20は硝酸亜鉛にエオシンY色素を加え、さらに添加剤を混合した溶媒、符号21は容器、符号18は直流電源、符号11は恒温槽、符号9は回転子駆動装置、符号13は回転子、符号16は酸素を示している。
【0040】
図5において、10mm×10mmの面積のガラス製の基板14上に作製されたSnO2からなる透明導電膜1aに電気配線31を取り付け直流電源18のマイナスに接続し、対極には白金板対極電極15から電気配線31を接続し、直流電源18のプラスに接続する。これらはガラス等の非導電性である電解槽21の蓋33上及び蓋33から電解槽21の内部に設置される。電解槽21の内部には、電解液20として、0.1モル/リットルの塩化亜鉛に5×10-5モル/リットルのエオシンY色素と添加剤として5×10-6モル/リットルのポリエチレングリコールモノ-P-イソオクチルフェニルエーテルを溶解させた水溶液が貯留されている。
また、電解液20内部には、酸素ボンベ22から配管34及びケラミフィルター17を介して酸素16が導入されるようになっており、酸素バブリング環境を形成している。
【0041】
水12を張った恒温槽11の中に電解槽21を浸漬して恒温槽11の温度を70℃に設定し、回転子駆動装置9によって回転する回転子13を用いて浴撹拌を行い、100ミリリットル/分の割合で酸素ボンベ22から供給される酸素によるバブリングを行う。また、安定化直流電源18により2mA/cmをかけ、30分間の電解反応により、SnO2透明導電膜1a上に、酸化亜鉛からなる立体構造体を有した図1に示す金属酸化物多孔質膜(酸化亜鉛からなる多孔性光電変換半導体層)を作製した。この立体構造体の走査型電磁顕微鏡写真を図6、7、9に示す。この写真から開口部の円形状の直径5~10μmであったが、別に小さいものでは1μm程度のものもあった。また、高さは1~5μmであった。
【0042】
以下の実施例2~3には、添加剤濃度、及び電流密度電解電位を変えて金属酸化物多孔質膜(酸化亜鉛からなる多孔性光電変換半導体層)を作製し、その他の工程及び構成材料については、実施例1に準じて作製した。その後、これらの酸化亜鉛立体構造体の走査型電子顕微鏡観察を行った。
【0043】
(比較例1)
比較例1として、添加剤を溶解せず、硝酸亜鉛水溶液と色素溶液エオシンY色素のみを用いて金属酸化物多孔質膜(酸化亜鉛からなる多孔性光電変換半導体層)の作製を行い、走査型電子顕微鏡観察を行った。その結果、図11に示す表面の金属酸化物多孔質膜(酸化亜鉛からなる多孔性光電変換半導体層)が得られた。
この写真からすり鉢状の立体構造体等の直径1μm以上の構造体は確認されなかった。
【実施例2】
【0044】
硝酸亜鉛と5×10-6モル/リットルのポリ(オキシエチレン) n -ソルビタン-モノラウリル酸ポリエチレングリコールp-オクチルフェニルエーテルを添加した混合溶液を使用して、電解電流密度2mA/cmをかけ、10分間の電解反応により作製を行い、走査型電子顕微鏡観察を行った。その結果、図8に示す表面の光電変換酸化亜鉛層を得られた。
この写真から直径約1μmの酸化亜鉛からなる立体構造体が確認された。
【実施例3】
【0045】
硝酸亜鉛と1×10-6モル/リットルのポリエチレングリコールp-オクチルフェニルエーテルを添加した混合溶液を使用して、電解電流密度2mA/cmをかけ、30分間の電解反応により作製を行い、走査型電子顕微鏡観察を行った。その結果、図10に示す表面の金属酸化物多孔質膜(酸化亜鉛からなる多孔性光電変換半導体層)が得られた。
図9および図10と比較することによれば、添加剤の種類により立体構造体の密度を変化させることができることが理解できる。
【実施例4】
【0046】
実施例1、3、比較例1に記載した手法により作製した金属酸化物多孔質膜(酸化亜鉛からなる多孔性光電変換半導体層)を用いて、色素増感型太陽電池の作製を行った。
作製した金属酸化物多孔質膜(酸化亜鉛からなる多孔性光電変換半導体層)を、1×10-1モル/リットル水酸化カリウム溶液に30分間浸漬し、大気中で、120℃で30分間乾燥後、三菱製紙株式会社製の色素増感太陽電池用有機色素D149の溶解溶液に浸し、増感色素を担持した。これにより酸化亜鉛からなる立体構造体3を用いた色素増感太陽電池の作用極8を得た。
使用した電解液は、アセチルアセトンとエチレンカーボネートの混合溶液(体積比=1:4)に、濃度0.5モル/リットルのヨウ化カリウムと濃度0.03モル/リットルのヨウ素を溶解させて作製した。
【0047】
対極8と色素を担持させた金属酸化物多孔質膜(酸化亜鉛からなる多孔性光電変換半導体層)が対向するように導電性基板1を設置し、その間に電解質層6として電解液を注入し、周囲をエポキシ系樹脂の封止剤により封止することにより、色素増感太陽電池の作製を行った。その結果、表1に示される性能を示し、光電変換効率を測定した結果、表1に示すような光電特性が得られた。
【0048】
【表1】
JP0005211281B2_000002t.gif

【0049】
表1に示したとおり、比較例の色素増感太陽電池と比較して、本発明の実施例1および3によって作製された金属酸化物多孔質膜(酸化亜鉛からなる多孔性光電変換半導体層)を用いて作製された色素増感太陽電池は優れた光電変換効率を示すことが理解される。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明に係る酸化亜鉛からなる立体構造体を備える金属酸化物多孔質膜は、高い光電変換効率を発揮する色素増感太陽電池の作用極として利用可能であるし、それ以外の燃料電池や2次電池等の電極膜としても利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施の形態に係る酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜上に形成される酸化亜鉛からなる立体構造体を模式的に示す概念外形図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法の工程を示すフローチャートである。
【図3】本発明の酸化亜鉛からなる立体構造体の生成過程を説明するための概念断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る色素増感太陽電池を模式的に示す断面概念図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法の実施例における酸化亜鉛立体構造体の作製装置の構成図である。
【図6】実施例1で得られた多孔質膜の走査型電子顕微鏡写真で、この金属酸化物多孔質膜中に立体構造体が形成されている状態を示すものである。
【図7】実施例1で得られた多孔質膜の走査型電子顕微鏡写真で、この金属酸化物多孔質膜中に立体構造体が形成されている状態を示すものである。
【図8】実施例2で得られた多孔質膜の走査型電子顕微鏡写真で、この金属酸化物多孔質膜中に1μm程度の立体構造体が形成されている状態を示すものである。
【図9】実施例1で得られた多孔質膜の走査型電子顕微鏡写真で、この金属酸化物多孔質膜中に立体構造体が密に形成されている状態を示すものである。
【図10】実施例3で得られた多孔質膜の走査型電子顕微鏡写真で、この金属酸化物多孔質膜中に立体構造体がまばらに形成されている状態を示すものである。
【図11】比較例1で得られた多孔質膜の走査型電子顕微鏡写真で、この金属酸化物多孔質膜中に立体構造体が形成されていない状態を示すものである。
【符号の説明】
【0052】
1…基板 1a…透明導電膜 1b…透明板 2…金属酸化物多孔質膜 3…立体構造体 3a…凹部 4…不飽和結合部 5…高分子構造部 6…電解質層 7…対極 8…作用極 9…回転子駆動装置 10…添加剤 11…恒温槽 12…水 13…回転子 14…基板 15…白金板対極電極 16…酸素 17…ケラミフィルター 18…直流電源 19…保持棒 20…電解液 21…電解槽 22…酸素ボンベ 31…電気配線 33…蓋 34…配管

図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
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