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明細書 :cDNAの製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2020-150937 (P2020-150937A)
公開日 令和2年9月24日(2020.9.24)
発明の名称または考案の名称 cDNAの製造方法
国際特許分類 C12P  19/34        (2006.01)
C12N  15/09        (2006.01)
FI C12P 19/34 ZNAA
C12N 15/09 Z
請求項の数または発明の数 4
出願形態 OL
全頁数 15
出願番号 特願2020-024537 (P2020-024537)
出願日 令和2年2月17日(2020.2.17)
優先権出願番号 2019045901
優先日 平成31年3月13日(2019.3.13)
優先権主張国 日本国(JP)
発明者または考案者 【氏名】鹿島 誠
【氏名】永野 惇
出願人 【識別番号】597065329
【氏名又は名称】学校法人 龍谷大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000914、【氏名又は名称】特許業務法人 安富国際特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 4B064
Fターム 4B064AF27
4B064CA11
4B064CA21
4B064CC07
4B064CC24
要約 【課題】高価な試薬を用いることなく簡便な操作により、植物試料に含まれるRNAからcDNAを製造する方法を提供する。
【解決手段】下記工程(1)~(2):(1)還元剤を10mM以上の濃度で含む破砕溶液中で植物試料を破砕する破砕工程、並びに(2)前記破砕物、及び逆転写酵素を含む、体積が3μL以上の溶液中で逆転写反応を行う逆転写工程を含み、前記植物試料又は前記破砕物からの核酸の精製を行わない、cDNAの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲 【請求項1】
下記工程(1)~(2):
(1)還元剤を10mM以上の濃度で含む破砕溶液中で植物試料を破砕する破砕工程、並びに
(2)前記破砕物、及び逆転写酵素を含む、体積が3μL以上の溶液中で逆転写反応を行う逆転写工程
を含み、前記植物試料又は前記破砕物からの核酸の精製を行わない、
cDNAの製造方法。
【請求項2】
前記破砕溶液中の還元剤の濃度が10~1000mMである、請求項1に記載のcDNAの製造方法。
【請求項3】
前記破砕溶液のpHが5.2~8.5である、請求項1又は2に記載のcDNAの製造方法。
【請求項4】
前記還元剤がDTT、2-メルカプトエタノール、グルタチオン、水素化ホウ素ナトリウム、シアン化水素化ホウ素ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、1-チオグリセロール、システイン、トリブチルホスフィン、アミノエタンチオール、及びトリス2-カルボキシエチルホスフィンからなる群から選択される1以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載のcDNAの製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、cDNAの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生物の遺伝子発現を調べるための一般的な手法として、RT-qPCRやRNA-Seqが用いられている。これらの手法は定量性や網羅性に優れており、理学・農学・医学の幅広い分野で使用されている。
【0003】
RT-qPCRやRNA-Seqを行うためには、その前段階として生体試料からRNAを抽出・精製する必要がある。特に、植物試料には多糖類等の夾雑物が多く含まれるため、植物試料由来からRNAを取得する際には特に厳密なRNA抽出を行う必要がある。近年、RT-qPCRやRNA-Seqに必要な費用が低下しているのに対し、RNAの抽出・精製には依然として一検体あたり五百円から千円ほどの費用が必要であり、その低減が求められている。
【0004】
RNAはRNase(RNA分解酵素)により極めて容易に分解されてしまうので、高品質なRNAを得るためには生体由来のRNaseを阻害・除去することも必要である。RNaseを阻害する方法としては、乾熱滅菌、グアニジン塩酸塩による処理、RNaseを特異的に阻害するタンパク質(RNase inhibitor等)の添加等が知られている。しかし、乾熱滅菌ではRNaseだけではなくRNAも分解されてしまう。グアニジン塩酸塩は、RNA調整後に使用する逆転写酵素等の酵素の反応も阻害してしまう。RNaseを特異的に阻害するタンパク質は一般に高価である。
【0005】
RNA抽出・精製を省略して、組織破砕液から直接逆転写を行うことができれば、RNAの抽出・精製にかかるコストを削減できる。そのためには、RNA精製後の逆転写反応に用いる酵素を阻害しないRNA調製溶液を開発する必要がある。しかし、逆転写酵素とRNaseはいずれもタンパク質であるため、逆転写酵素は阻害することなくRNaseを阻害することは容易ではない。
【0006】
特許文献1は、顕微鏡下で観察しながら、スライドガラス上で単一細胞に含まれる核酸を増幅する方法を開示している。しかし、動物由来の培養細胞を顕微鏡下で観察しながら増幅するため、生体試料を含有する液体の総液量はごく微量である。該方法は遺伝子発現量の定量を目的としたものではないため、得られたRNAをRT-qPCRやRNA-Seqに用いることはできない。
【0007】
特許文献2は、固定生体試料からのRNAおよびDNAの並行単離・精製方法を開示している。しかし、固定生体試料からの単離・精製であるため、固定生体試料破砕液から直接逆転写を行うことはできない。非特許文献1は還元剤がRNaseを阻害することを記載しているが、多様な夾雑物を含む組織破砕液中で還元剤がRNaseを阻害できるか不明であり、また、逆転写酵素への影響も不明である。非特許文献2は、還元剤を含むバッファー中で動物由来の培養細胞からRNAを精製する方法を開示している。しかし、この方法を、細胞壁を有する植物細胞同士が強固に結合した植物試料に適用できるかどうかは不明である。
【先行技術文献】
【0008】

【特許文献1】特開2009-207392号公報
【特許文献2】特表2013-520187号公報
【0009】

【非特許文献1】Chen,Z.,Ling,J.& Gallie,D.Plant Mol Biol(2004)55:83.
【非特許文献2】Wang X,Teferedegne B,Shatzkes K,Tu W,Murata H.Analytical Biochemistry 513(2016)21-27
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、高価な試薬を用いることなく簡便な操作により、植物試料に含まれるRNAからcDNAを製造する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、還元剤が逆転写酵素を阻害しない一方でRNaseを阻害し、植物試料又は前記破砕物からの核酸の精製を行うことなく植物試料に含まれるRNAからの逆転写を可能とすることを見出し、本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明は、下記工程(1)~(2):
(1)還元剤を10mM以上の濃度で含む破砕溶液中で植物試料を破砕する破砕工程、並びに
(2)前記破砕物、及び逆転写酵素を含む、体積が3μL以上の溶液中で逆転写反応を行う逆転写工程
を含み、前記植物試料又は前記破砕物からの核酸の精製を行わない、cDNAの製造方法に関する。
【0013】
前記破砕溶液中の還元剤の濃度が10~1000mMであることが好ましい。
【0014】
前記破砕溶液のpHが5.2~8.5であることが好ましい。
【0015】
前記還元剤がDTT、2-メルカプトエタノール、グルタチオン、水素化ホウ素ナトリウム、シアン化水素化ホウ素ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、1-チオグリセロール、システイン、トリブチルホスフィン、アミノエタンチオール、及びトリス2-カルボキシエチルホスフィンからなる群から選択される1以上であることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明のcDNAの製造方法は、高価な試薬を用いることなく簡便な操作により、植物試料に含まれるRNAからcDNAを製造することを可能とする。本発明は、多検体に対する、安価な遺伝子発現計測を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】本発明の方法で製造されたcDNAの定量結果を示す。
【図1B】qPCRのmelting curveを示す。
【図2】本発明の方法で製造されたcDNAと、精製工程を経て得られたcDNAの定量結果の相関性を示す。
【図3A】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図3B】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図3C】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図3D】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図4】逆転写反応への、還元剤の影響を示す。
【図5】組織破砕液を用いた直接逆転写における、還元剤の影響を示す。
【図6A】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図6B】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図6C】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図6D】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図7】逆転写反応への、還元剤の影響を示す。
【図8A】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図8B】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図8C】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図8D】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図8E】還元剤によるRNAの分解の阻害を示す。
【図9】逆転写反応への、還元剤の影響を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<<cDNAの製造方法>>
本発明のcDNAの製造方法は、下記工程(1)~(2):
(1)還元剤を10mM以上の濃度で含む破砕溶液中で植物試料を破砕する破砕工程、並びに
(2)前記破砕物、及び逆転写酵素を含む、体積が3μL以上の溶液中で逆転写反応を行う逆転写工程
を含み、前記植物試料又は前記破砕物からの核酸の精製を行わないことを特徴とする。

【0019】
<植物試料>
植物試料は、核酸を含み、遺伝子発現解析の対象となり得る試料であれば特に限定されない。植物種としてはイネ、シロイヌナズナ、コムギ、ダイズ、ポプラ等が挙げられる。

【0020】
植物試料の組織や部位も特に限定されず、例えば種子、葉、根、実生が挙げられる。また、植物試料は培養細胞であってもよい。その他、環境核酸解析のために、培養培地、土壌、海水、バイオフィルム等も、植物試料を含むものであれば用いることができる。植物試料の形態は液体状、固体状のいずれであってもよい。植物試料の凍結物であってもよい。破砕溶液に含まれる植物試料の体積は0.1~50体積/体積%が好ましく、0.1~30体積/体積%がより好ましい。

【0021】
<破砕工程>
本発明における「破砕」とは、細胞膜を破壊して細胞の内容物を漏出させることをいう。植物試料が組織である場合、種類の異なる複数の細胞を含んだまま組織を破壊し、さらに細胞膜を破壊して細胞の内容物を漏出させることをいう。植物試料の破砕方法の具体例としては、ボルテックスミキサーによる混合、ガラスビーズ処理、超音波処理等、組織や細胞の破砕に通常採用されている方法が挙げられ、当業者であれば細胞や組織の種類に応じて適宜選択可能である。また、破砕後に水不溶成分を除去するために遠心分離やろ過を行ってもよい。植物試料に含まれる核酸の分解を避けるため、破砕は4~30℃の範囲で行うことが好ましい。

【0022】
植物試料の破砕時のpHは5.2~8.5が好ましく、7.0~8.0がより好ましい。植物試料の破砕は緩衝液中で行うことが好ましく、緩衝液としてはTris、HEPES、TAE、TBE等が挙げられる。

【0023】
<還元剤>
無傷の(Intact)細胞では、RNaseが膜等により隔離され、RNAが非特異的な分解を受けることはない。しかし、細胞を破砕するとRNaseの隔離も失われてしまい、露出したRNaseがRNAを極めて容易に分解し、高品質なRNAを得ることができない。本発明では、破砕工程で用いる破砕溶液中に還元剤を含むことを特徴とする。還元剤はRNaseを不活性化し、植物試料の破砕時のRNAの分解を回避する。

【0024】
還元剤は、他の分子を還元させることのできる物質であれば特に限定されない。例えば、DTT、2-メルカプトエタノール、グルタチオン、水素化ホウ素ナトリウム、シアン化水素化ホウ素ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、1-チオグリセロール、システイン、トリブチルホスフィン、アミノエタンチオール、トリス2-カルボキシエチルホスフィンが挙げられる。この中でも、還元力や入手容易性の観点から、DTT、2-メルカプトエタノールが好ましい。

【0025】
タンパク質のシステイン残基同士でのジスルフィド結合や、チオール化したDNAの末端での重合反応を防止する(脱保護)目的で、DTTなどの還元剤を1mM以下の濃度で各種緩衝液に添加することが一般的であるが、本発明では、脱保護に用いる濃度の概ね10倍以上の濃度の還元剤を用いる。したがって、破砕溶液において還元剤の濃度は10mM以上である。10mM以上であれば特に限定されず、植物試料の酸化還元状態も勘案して決定すればよいが、10~1000mMが好ましく、30~400mMがより好ましい。このうち、還元剤としてDTTを用いる場合には10~100mMが好ましく、30~100mMがより好ましい。還元剤として2-メルカプトエタノールを用いる場合には10~800mMが好ましく、10~500mMがより好ましく、50~400mMがさらに好ましい。還元剤の濃度が10mM未満ではRNaseを阻害することができず植物試料に含まれるRNAが分解されるおそれがある。還元剤の濃度が1000mMを超えると破砕溶液中で還元剤が析出する可能性がある。

【0026】
還元剤は破砕工程で用いる必要があるが、RNAを継続的にRNaseから防御するためには、破砕工程に加えて逆転写工程でも用いることが好ましい。この場合、破砕工程で添加した還元剤をそのまま逆転写工程で用いてもよい。また、逆転写工程において新たに還元剤を追加してもよい。逆転写工程において還元剤を用いる場合、逆転写反応溶液中の還元剤の濃度は、10~1000mMが好ましく、30~400mMがより好ましい。還元剤としてDTTを用いる場合には10~100mMが好ましく、30~100mMがより好ましい。還元剤として2-メルカプトエタノールを用いる場合には10~800mMが好ましく、10~500mMがより好ましく、50~400mMがさらに好ましい。

【0027】
破砕溶液のpHは5.2~8.0が好ましく、7.0~8.0がより好ましい。また、植物試料を破砕するときの温度は4~40℃が好ましく、4~25℃がより好ましい。

【0028】
<逆転写工程>
逆転写工程では、破砕工程で得られた破砕物に含まれるRNAを鋳型として逆転写反応を行い、当該RNAに相補的な配列を持つDNA(cDNA)を得る。逆転写反応溶液は、破砕工程で得られた破砕物、還元剤、逆転写酵素を含む。逆転写反応溶液に含まれる破砕物の体積は0.1~50体積/体積%が好ましく、0.1~30体積/体積%がより好ましい。

【0029】
逆転写反応溶液の体積は3μL以上であるが、3~500μLが好ましく、3~100μLが好ましく、5~20μLが好ましい。本発明におけるcDNAの製造方法は、人間の手により行ってもよく、機械により行ってもよいが、いずれの場合でも逆転写反応溶液の体積が3μL未満では定量的なピペッティングが困難となる可能性がある。

【0030】
<逆転写酵素>
逆転写酵素は、RNAを鋳型として、当該RNAに相補的な配列を有するDNAを合成可能な酵素であれば特に限定されない。例えば、トリ骨髄芽球症ウイルス(AMV)やモロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)に由来する逆転写酵素が挙げられる。

【0031】
逆転写反応溶液のpHは5.2~8.5が好ましく、7.0~8.0がより好ましい。

【0032】
逆転写反応溶液は、破砕工程で得られた破砕物、還元剤、逆転写酵素の他に、逆転写プライマー、緩衝剤、dNTPを含むことが好ましい。

【0033】
逆転写プライマーとして、標的RNAに相補的な配列を有するポリヌクレオチドを用いることができる。例えば特定のmRNAに相補的なcDNAを得るために、当該mRNAのORFの3’末端に相補的な配列を有するポリヌクレオチドを用いることができる。或いは、3’末端にpoly(A)配列を有するmRNAに相補的なcDNAを得るために、oligo(dT)配列を有するポリヌクレオチドを用いることができる。

【0034】
逆転写工程において、標的RNAに相補的な配列の5’末端側に、タグ配列を含む逆転写プライマーを用いると、逆転写反応産物は、標的RNAに相補的なcDNAの5’末端にタグ配列を有することとなる。タグ配列としては、標的RNAに非相補的な配列等が挙げられ、当該cDNAのみを特異的に解析する際に利用可能である。

【0035】
逆転写反応溶液に含まれる緩衝剤としては、Tris、HEPES、TAE、TBE、PBS等が挙げられる。

【0036】
逆転写反応の温度および時間は、標的RNAの長さや逆転写プライマーの長さにより適宜決定することができ、例えば65℃、10分間での反応が挙げられる。逆転写反応にはSuperScriptIV Reverse Transcriptase等の既存のキットを用いることもでき、この際には、当該キットで推奨されている緩衝液、温度、時間により逆転写反応を行うことができる。

【0037】
<核酸の精製>
本発明では逆転写反応時に還元剤を含むことにより、還元剤がRNaseを阻害するので、RNAが植物試料に元々含まれているRNaseにより分解されることを防止できる。また、適切な濃度の還元剤は逆転写酵素を阻害しない。よって、植物試料の破砕から逆転写反応までの間に、還元剤やRNaseを除去する必要はなく、核酸の精製を行う必要はない。ここで、核酸の精製としてはフェノール処理等のタンパク質変性処理、エタノール沈殿等の核酸沈殿処理、核酸吸着担体を用いた核酸の精製等が挙げられる。

【0038】
<<cDNAの製造キット>>
上述のcDNAの製造方法に用いるためのキットは、還元剤、逆転写酵素を含む。また、還元剤、逆転写酵素に加えて、逆転写プライマー、緩衝剤を含んでいてもよい。還元剤、逆転写酵素、逆転写プライマー、緩衝剤は、いずれもcDNAの製造方法に関して記載したものを用いることができる。

【0039】
本発明のcDNAの製造方法、およびキットは、植物組織、植物の培養細胞等に適用できる。製造されたcDNAは、さまざまな遺伝子発現解析に用いることができる。cDNAの具体的な用途としては、qPCRやRNA-Seqなどによる遺伝子発現の定量が挙げられる。特に、対象とする遺伝子特異的なプライマーを用いたtargetRNA-Seq(*1)では、遺伝子発現量の定量のために必要な検体あたりのシークエンスデータ量が少ないため、Direct-lysate逆転写との組み合わせが有用であり(Direct-lysate targeted RNA-Seq:Delta-seq)、1検体当たり数百円で、遺伝子の発現量を網羅的に定量できる。
(*1)Blomquist TM, Crawford EL, Lovett JL, Yeo J, Stanoszek LM, Levin A, et al. Targeted RNA-Sequencing with Competitive Multiplex-PCR Amplicon Libraries. PLoS One. 2013;8. doi:10.1371/journal.pone.0079120
【実施例】
【0040】
(1)還元剤による逆転写反応の検証
(実施例1)イネの最上位展開葉を凍結破砕した。Tris-HCl(pH7.6)を90mM、DTTを100mM含む緩衝溶液600μLに、凍結破砕物を約50mg添加した。その後、ボルテックスミキサーによって混和することで組織破砕液を調製した。イネの最上位展開葉の凍結破砕からボルテックスミキサーによる混和までは全て氷上で行った。
【実施例】
【0041】
組織破砕液を16,000×gで5分間遠心分離し、水不溶成分を沈殿させた。遠心分離後の上清を、純水で1~150倍に希釈して希釈系列を作製した。
【実施例】
【0042】
組織破砕液の上清の希釈系列を鋳型として、SuperScriptIV Reverse Transcriptaseを用いて、逆転写反応を行いcDNAを製造した。メーカープロトコールで推奨されている逆転写反応液へのRNase inhibitorの添加は行わなかった。逆転写反応液の全量20μLのうち、鋳型のRNA溶液(組織破砕液の上清の希釈液)は15μLであり、DTTの最終濃度は0.5~75mMであった。逆転写反応は65℃、10分間で行い、下記の塩基配列のプライマーを用いた。下記の塩基配列中、NはA、T、G、Cのいずれかを表し、VはA、G、Cのいずれかを表す。
逆転写プライマー:5’-CAGAAGACGGCATACGAGATGCGTCTACGTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCNNNNNNTTTTTTTTTTTTTTTTTTV-3’
【実施例】
【0043】
上記cDNAを純水によって20倍に希釈した溶液から、KAPA SYBR Fast qPCRとLightCycler(登録商標) 480 System IIによりqPCRを行った。qPCRには下記のOs03g0836000遺伝子特異的プライマーを用いて増幅した。qPCRの結果を図1A~Bに示す。
フォワードプライマー:5’-GTGTGTCGGTACTTTCGTCG-3’
リバースプライマー:5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGAT-3’
【実施例】
【0044】
図1Aにおいて、縦軸はPCRのCt値(反応の蛍光シグナル強度が閾値を超えるサイクル数)、横軸は希釈倍率を示す。逆転写反応及びqPCRは定量的に行われているので、PCRのシグナル強度は組織破砕液に含まれていた産生されたcDNAの量を反映している。PCRのシグナル強度はqPCRに用いた組織破砕液の量に相関することが示された。また、図1Bのmelting curve解析から、inputのlysate量によらず、同じ長さのPCR産物が得られており、非特異的なPCR産物の生成は抑制されていることが確認された。以上より、還元剤の存在下では、夾雑物を多く含む組織破砕液から、核酸の精製工程を経なくてもRNAを定量的に回収できることが示された。
【実施例】
【0045】
(2)Direct-lysate逆転写反応の検証
(実施例2)シロイヌナズナの実生約30mgに対して、Tris-HCl(pH7.6)を90mM、DTTを100mM含む緩衝溶液300μLを添加し、TissueLyser IIとガラスビーズを用いて組織破砕液を調製した。組織破砕は氷上で行った。
【実施例】
【0046】
この組織破砕液を鋳型として、実施例1と同じ方法で逆転写反応を行った。逆転写反応産物を用いて、Lasy-Seq法(*2)によりRNA-Seqライブラリーを調製し、MiSeq及びMiSeq Reagent Kit v3(150サイクル)を用いて、RNA-Seqによる全mRNA量測定を実施した。結果を図2に示す。
(*2)Lasy-Seq法:Kamitani M, Kashima M, Tezuka A, Nagano AJ. Lasy-Seq: a high-throughput library preparation method for RNA-Seq and its application in the analysis of plant responses to fluctuating temperatures. bioRxiv. 2018
【実施例】
【0047】
(比較例1)実施例2と同じ方法で組織破砕液を調製し、AMPureXPbeadsにより核酸を精製した。精製済RNA溶液を鋳型として実施例1と同じ方法で逆転写反応を行った。逆転写反応産物を用いて、Lasy-Seq法によりRNA-Seqライブラリーを調製し、RNA-Seqによる全mRNA量測定を実施した。結果を図2に示す。
【実施例】
【0048】
図2の各ドットは一つの遺伝子に対応し、縦軸は実施例2におけるmRNA量、横軸は比較例1におけるmRNA量を示す。log2rpmはRNA-Seqによって得られたリードカウントを補正した値である。実施例2と比較例1の間には高い相関がみられ(ピアソン相関係数0.978)、実施例2では核酸の精製工程を経なくてもRNAを定量的に回収できることが示された。
【実施例】
【0049】
また、一部の遺伝子については実施例2において比較例1よりも高い発現量が観察された。これらはAT1G07600.1遺伝子(138塩基長)、AT5G41010.1遺伝子(187塩基長)等の発現産物であり、長さが約70~700塩基長と短いため、比較例2ではAMPureXPbeadsにより回収できなかったと考えられる。核酸の精製工程を経ない本発明の方法によればこれらの低分子RNAに由来するcDNAを定量的に製造できる。
【実施例】
【0050】
(3)還元剤によるRNase阻害
(参考例1)イネの最上位展開葉を凍結破砕した。Tris-HCl(pH7.6)を100mM含む緩衝溶液600μLに凍結破砕物を約50mg添加した。その後、ボルテックスミキサーによって混和することで組織破砕液を調製し、直後にAMPure XP beadsにより組織破砕液からRNAを精製した。精製されたRNAをAgilent2100バイオアナライザーとAgilent RNA6000 nanoキットにより電気泳動し、RNAの分解度を評価した。電気泳動の結果を図3Aに示す。
【実施例】
【0051】
(参考例2)
Tris-HCl(pH7.6)を90mM、DTTを100mM含む緩衝溶液600μLに、イネの最上位展開葉の凍結破砕物を約50mg添加したこと以外は参考例1と同じ操作を行い、組織破砕液を調製し、RNAを精製して分解度を評価した。電気泳動の結果を図3Bに示す。
【実施例】
【0052】
(参考例3)シロイヌナズナの実生を約30mg用いて実施例2と同じ操作を行い、組織破砕液を調製し、22℃にて一時間静置した後、参考例1と同様にRNAを精製して分解度を評価した。電気泳動の結果を図3Cに示す。
【実施例】
【0053】
(参考例4)シロイヌナズナの実生を約30mg用いて、Tris-HCl(pH7.6)を90mM、DTTを100mM含む緩衝溶液300μL内で破砕を行った以外は実施例2と同じ操作を行い、組織破砕液を調製し、22℃にて一時間静置した後、参考例2と同様にRNAを精製して分解度を評価した。電気泳動の結果を図3Dに示す。
【実施例】
【0054】
図3A~Dにおいて、横軸がRNAの長さを、縦軸はRNAの量を示す。還元剤を含まない緩衝溶液で調製された参考例1、3の組織破砕液ではRNAの分解によるRNA断片(100~1800nt)の増加が確認された(図3A、C)。これに対し、還元剤を含む緩衝溶液で調製された参考例2、4の組織破砕液ではRNAの分解はみられず、高品質のRNAが得られた(図3B、D)。
【実施例】
【0055】
(4)還元剤の逆転写反応への影響
(参考例5)イネの最上位展開葉からMaxwell(登録商標) 16 LEV Plant RNA Kitを用いてtotal RNAを精製した。このRNAを鋳型として、SuperScriptIV Reverse Transcriptaseを用いて、逆転写反応を行いcDNAを製造した。メーカープロトコールで推奨されている逆転写反応液へのRNase inhibitorの添加は行わなかった。DTTの最終濃度は一般的な逆転写反応に用いられる5mMであった。逆転写反応は65℃、10分間で行い、下記の塩基配列の逆転写プライマーを用いた。
逆転写プライマー:5’-CAGAAGACGGCATACGAGATGCGTCTACGTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCNNNNNNTTTTTTTTTTTTTTTTTTV-3’
フォワードプライマー:5‘-GTGTGTCGGTACTTTCGTCG-3’
リバースプライマー:5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGAT-3’
【実施例】
【0056】
得られたcDNA溶液を鋳型として、KAPA SYBR Fast qPCRとLightCycler(登録商標) 480 System IIによりqPCRを行った。qPCRにはOs03g0836000遺伝子特異的プライマーを用いて増幅した。その結果を図4に示す。
【実施例】
【0057】
(参考例6~11)total RNAに、DTTを最終濃度が10mM(参考例6)、100mM(参考例7)、2-メルカプトエタノールを最終濃度が1%(約128mM)(参考例8)、2.5%(参考例9)、5%(参考例10)となるように添加した以外は参考例5と同じ操作を行った。また、Total RNAにおけるDNAの混入の可能性を排除するために、逆転写反応を行わない以外は参考例5と同じ操作を行った(参考例11)。qPCRの結果を図4に示す。
【実施例】
【0058】
図4中、Ct値は、qPCR反応におけるPCR産物の量が閾値を超えたサイクル数を示す。n=3であり、結果を箱ひげ図で示す。参考例5~10では、還元剤の濃度に幅があるが、同程度のOs03g0836000のcDNAが検出された。このことから、適切な濃度の還元剤は逆転写反応を阻害しないことが確認された。参考例11ではcDNAの検出量が極めて少量であった。
【実施例】
【0059】
(5)還元剤の逆転写反応への影響
(参考例12~16)シロイヌナズナの実生約30mgに対して、Tris-HCl(pH7.6)を90mMを含む緩衝溶液(参考例12)、Tris-HCl(pH7.6)を90mMとDTT10mMを含む緩衝溶液(参考例13)、Tris-HCl(pH7.6)を90mMとDTT50mMを含む緩衝溶液(参考例14)、Tris-HCl(pH7.6)を90mMとDTT100mMを含む緩衝溶液(参考例15)、又はTris-HCl(pH7.6)を90mMと2-メルカプトエタノール2.5%を含む緩衝溶液(参考例16)を、それぞれ300μL添加し、TissueLyser IIとガラスビーズを用いて組織破砕液を調製した。RNAの安定性を検証するため、組織破砕液を22℃にて一時間静置した後、組織破砕液を鋳型として、SuperScriptIV Reverse Transcriptaseを用いて、逆転写反応を行いcDNAを製造した。メーカープロトコールで推奨されている逆転写反応液へのRNase inhibitorの添加は行わなかった。
【実施例】
【0060】
逆転写反応液の全量20μLのうち、鋳型のRNA溶液(組織破砕液の上清の希釈液)は15μLであり、還元剤の最終濃度は0mM(参考例12)、DTT7.5mM(参考例13)、DTT37.5mM(参考例14)、DTT75mM(参考例15)、2-メルカプトエタノール2%(参考例16)であった。逆転写反応は65℃、10分間で行い、下記の塩基配列のプライマーを用いた。
逆転写プライマー:5’-CAGAAGACGGCATACGAGATGCGTCTACGTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCNNNNNNTTTTTTTTTTTTTTTTTTV-3’
【実施例】
【0061】
上記cDNAを純水によって10倍に希釈した溶液から、KAPA SYBR Fast qPCRとLightCycler(登録商標) 480 System IIによりqPCRを行った。qPCRには下記のAT3G18780遺伝子特異的プライマーを用いて増幅した。qPCRの結果を図5に示す。
フォワードプライマー:5’- CTTGCACCAAGCAGCATGAA-3’
リバースプライマー:5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGAT-3’
【実施例】
【0062】
図5中、Ct値は、qPCR反応におけるPCR産物の量が閾値を超えたサイクル数を示す。n=3であり、結果は箱ひげ図で示されている。参考例13~16では、参考例12と比べて多量のAT3G18780 cDNAが検出された。
【実施例】
【0063】
(6)還元剤の存在下でのシロイヌナズナ試料の破砕と逆転写反応
(実施例3、比較例3)非特許文献2に記載のCL buffer(10mM Tris-HCl pH7.4、0.25% Igepal CA-630、150mM NaCl)に、DTTを最終濃度が100mM(実施例3)、または1mM(比較例3)となるように添加した。この溶液400μl中でシロイヌナズナの実生約30~50mgを破砕し、lysateを作成した。その後、室温で1時間放置した後、AMPureXPbeadsによりRNAの精製を行い、バイオアナライザーでRNAの長さの分布を確認した。電気泳動の結果を図6A~Bに示す。
【実施例】
【0064】
(比較例4)CellAmp(TaKaRa Bio)のCellAmp Processing Buffer 400μl中でシロイヌナズナの実生約30~50mgを破砕し、lysateを作成した。その後、室温で1時間放置した後、AMPureXPbeadsによりRNAの精製を行い、バイオアナライザーでRNAの長さの分布を確認した。電気泳動の結果を図6Cに示す。
【実施例】
【0065】
(比較例5)SuperPrep(TOYOBO)のLysis Solution 400μl中でシロイヌナズナの実生約30~50mgを破砕し、lysateを作成した。23℃で5分間静置した後、SuperPrep(TOYOBO)のSTOP solutionを76μlと、RNase inhibitorを5μl添加した。その後、室温で1時間放置した後、AMPureXPbeadsによりRNAの精製を行い、バイオアナライザーでRNAの長さの分布を確認した。電気泳動の結果を図6Dに示す。
【実施例】
【0066】
図6AにおいてrRNAの明確なピークが観察され、実施例3において高品質のRNAが得られたことが示された。図6Bでは低濃度の還元剤を使用したが、rRNAのピークは認められず、RNAが分解していた。比較例4~5で用いた試薬は、動物由来の培養細胞からRNAを精製する試薬であるが、これらの試薬を用いた図6C~DではrRNAのピークは認められず、RNAが分解していた。
【実施例】
【0067】
実施例3、比較例3~5で得られたRNAを鋳型として、SuperScriptIV Reverse Transcriptaseを用いて逆転写反応を行いcDNAを製造した。メーカープロトコールで推奨されている逆転写反応液へのRNase inhibitorの添加は行わなかった。DTTの最終濃度は一般的な逆転写反応に用いられる5mMであった。逆転写反応は65℃、10分間で行い、下記の塩基配列の逆転写プライマーを用いた。
逆転写プライマー:5’-CAGAAGACGGCATACGAGATGCGTCTACGTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCNNNNNNTTTTTTTTTTTTTTTTTTV-3’
【実施例】
【0068】
得られたcDNA溶液を鋳型として、KAPA SYBR Fast qPCRとLightCycler(登録商標) 480 System IIによりqPCRを行った。qPCRには下記のAT3G18780遺伝子特異的プライマーを用いて増幅した。qPCRの結果を図7に示す。
フォワードプライマー:5‘- CTTGCACCAAGCAGCATGAA-3’
リバースプライマー:5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGAT-3’
【実施例】
【0069】
図7では、図6A~Dの結果に相関して、RNAの分解が少ない実施例3でCt値が最小であった。実施例3では比較例3~5と比較して2~2倍多いcDNAの産生が可能であることが示された。
【実施例】
【0070】
(7)還元剤の存在下でのイネ試料の破砕と逆転写反応
(実施例4~5、比較例6)非特許文献2に記載のCL buffer(10mM Tris-HCl pH7.4、0.25% Igepal CA-630、150mM NaCl)に、DTTを最終濃度が1mM(比較例6)、10mM(実施例4)、または100mM(実施例5)となるように添加した。凍結イネ約50mgを破砕し、前記溶液400μlに加えて混和することでlysateを作成した。その後、室温で1時間放置した後、AMPureXPbeadsによりRNAの精製を行い、バイオアナライザーでRNAの長さの分布を確認した。電気泳動の結果を図8A~Cに示す。
【実施例】
【0071】
(比較例7)シロイヌナズナの実生に代えて、凍結イネ約50mgを用いた以外は、比較例4と同じ操作を行った。電気泳動の結果を図8Dに示す。
【実施例】
【0072】
(比較例8)シロイヌナズナの実生に代えて、凍結イネ約50mgを用いた以外は、比較例5と同じ操作を行った。電気泳動の結果を図8Eに示す。
【実施例】
【0073】
図8A~BではrRNAとみられる明確なピークが観察され、高品質のRNAが得られたことが示された。比較例6~8の試薬を用いた図8C~EではrRNAのピークは認められず、RNAが分解していた。
【実施例】
【0074】
実施例5、比較例6~8で得られたRNAを鋳型として、SuperScriptIV Reverse Transcriptaseを用いて逆転写反応を行いcDNAを製造した。メーカープロトコールで推奨されている逆転写反応液へのRNase inhibitorの添加は行わなかった。DTTの最終濃度は一般的な逆転写反応に用いられる5mMであった。逆転写反応は65℃、10分間で行い、下記の塩基配列の逆転写プライマーを用いた。
逆転写プライマー:5’-CAGAAGACGGCATACGAGATGCGTCTACGTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCNNNNNNTTTTTTTTTTTTTTTTTTV-3’
【実施例】
【0075】
得られたcDNA溶液を鋳型として、KAPA SYBR Fast qPCRとLightCycler(登録商標) 480 System IIによりqPCRを行った。qPCRには下記のAT3G18780遺伝子特異的プライマーを用いて増幅した。qPCRの結果を図9に示す。
フォワードプライマー:5’-GTGTGTCGGTACTTTCGTCG-3’
リバースプライマー:5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGAT-3’
【実施例】
【0076】
図9では、図8A~Eの結果に相関して、RNAの分解が少ない実施例5でCt値が最小であった。実施例5では比較例6~8と比較して2~2倍多いcDNAの産生が可能であることが示された。
図面
【図1A】
0
【図1B】
1
【図2】
2
【図3A】
3
【図3B】
4
【図3C】
5
【図3D】
6
【図4】
7
【図5】
8
【図6A】
9
【図6B】
10
【図6C】
11
【図6D】
12
【図7】
13
【図8A】
14
【図8B】
15
【図8C】
16
【図8D】
17
【図8E】
18
【図9】
19