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明細書 :PAC1受容体拮抗薬を用いた鎮痛薬

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 令和2年10月22日(2020.10.22)
発明の名称または考案の名称 PAC1受容体拮抗薬を用いた鎮痛薬
国際特許分類 C07D 471/04        (2006.01)
C07D 403/14        (2006.01)
C07D 403/12        (2006.01)
A61K  31/519       (2006.01)
A61K  31/4178      (2006.01)
A61P  25/04        (2006.01)
A61P  29/00        (2006.01)
A61P   3/10        (2006.01)
A61P  25/06        (2006.01)
A61P  43/00        (2006.01)
FI C07D 471/04 118Z
C07D 403/14 CSP
C07D 403/12
A61K 31/519
A61K 31/4178
A61P 25/04
A61P 29/00
A61P 3/10
A61P 25/06
A61P 43/00 111
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 38
出願番号 特願2019-545596 (P2019-545596)
国際出願番号 PCT/JP2018/035831
国際公開番号 WO2019/065794
国際出願日 平成30年9月27日(2018.9.27)
国際公開日 平成31年4月4日(2019.4.4)
優先権出願番号 2017186447
優先日 平成29年9月27日(2017.9.27)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , ST , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DJ , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JO , JP , KE , KG , KH , KN , KP , KR , KW , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT
発明者または考案者 【氏名】栗原 崇
【氏名】高▲崎▼ 一朗
【氏名】豊岡 尚樹
【氏名】合田 浩明
出願人 【識別番号】504258527
【氏名又は名称】国立大学法人 鹿児島大学
【識別番号】305060567
【氏名又は名称】国立大学法人富山大学
【識別番号】592019213
【氏名又は名称】学校法人昭和大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110002572、【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 4C063
4C065
4C086
Fターム 4C063AA01
4C063AA03
4C063BB09
4C063CC25
4C063DD03
4C063EE01
4C065AA01
4C065AA04
4C065BB10
4C065CC01
4C065DD03
4C065EE02
4C065HH03
4C065HH04
4C065JJ04
4C065KK01
4C065LL04
4C065LL07
4C065PP03
4C065QQ01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC38
4C086CB09
4C086GA07
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA08
4C086ZB11
4C086ZC35
4C086ZC75
要約 本発明は、次式(I)又は(II):
【化1】
JP2019065794A1_000017t.gif
(式中、RはC1-6-アルコキシ基又はC1-6-ハロアルコキシ基であり;Rは水素原子であり;Rはハロゲン原子で置換されたインダゾリル基、置換又は無置換のフェニル基、ピラゾリル基、又は置換又は無置換のアラルキル基である。)
で示される化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する鎮痛薬に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
次式(I):
【化1】
JP2019065794A1_000014t.gif
(式中、RはC1-6-アルコキシ基又はC1-6-ハロアルコキシ基であり;Rは水素原子である。)
で示される化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項2】
前記式(I)において、Rがエトキシ基又はトリフルオロメトキシ基である請求項1記載の化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項3】
請求項1又は2記載の化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する鎮痛薬。
【請求項4】
神経障害性疼痛、がん化学療法に伴う疼痛、糖尿病性神経痛、糖尿病性末梢神経障害性疼痛及び片頭痛からなる群から選択される疾患又は症状を治療及び/又は予防するための請求項3記載の鎮痛薬。
【請求項5】
次式(II):
【化2】
JP2019065794A1_000015t.gif
(式中、Rはハロゲン原子で置換されたインダゾリル基、置換又は無置換のフェニル基、ピラゾリル基、又は置換又は無置換のアラルキル基である。)
で示される化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する鎮痛薬。
【請求項6】
前記式(II)において、Rがハロゲン原子で置換されたインダゾリル基である請求項5記載の鎮痛薬。
【請求項7】
前記式(II)において、Rが塩素原子で置換されたインダゾリル基である請求項5記載の鎮痛薬。
【請求項8】
神経障害性疼痛、がん化学療法に伴う疼痛、糖尿病性神経痛、糖尿病性末梢神経障害性疼痛及び片頭痛からなる群から選択される疾患又は症状を治療及び/又は予防するための請求項5~7のいずれか1項に記載の鎮痛薬。
【請求項9】
次式(IIa):
【化3】
JP2019065794A1_000016t.gif
(式中、R’はハロゲン原子で置換されたインダゾリル基;メチル基、フッ素原子、メトキシ基、シアノ基もしくは水酸基で置換されていてもよいフェニル基;ピラゾリル基;又は置換されたアラルキル基である。)
で示される化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項10】
前記式(IIa)において、R’がハロゲン原子で置換されたインダゾリル基である請求項9記載の化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項11】
前記式(IIa)において、R’が塩素原子で置換されたインダゾリル基である請求項9記載の化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、PAC1受容体拮抗薬を用いた鎮痛薬に関する。
【背景技術】
【0002】
治療を必要とする疼痛は、病態生理学的に炎症性疼痛と神経障害性疼痛に分類されうる。炎症性疼痛は、侵害受容器を介した侵害受容性疼痛であり、組織損傷部位に放出された炎症性メディエーターによって引き起こされる痛みである。一方、神経障害性疼痛は、体性感覚神経系の病変や疾患によって生じる疼痛と定義されている。神経障害性疼痛は、侵害受容器の興奮が関与しない場合もあり、末梢神経又は中枢神経の可塑的な変化が関与し、難治度も高く、治療に難渋することが多い。
【0003】
先進国においては人口の高齢化に伴い、様々な疼痛疾患の増加が予想されている。米国議会は、2001年から2010年までの10年間を称して「The Decade of Pain Control and Research」とする宣言を採択したが、これは全米における実態調査により、程度の高い慢性痛に悩まされている患者が成人人口の9%に上っていたこと、無効な治療やドクターショッピングによる医療費の浪費、痛みによる就労困難、介護費用などによる社会経済の損失は年間650億ドル(約8兆円)に上ると推計されたからである。本邦においても現在、慢性的な疼痛を抱える患者数は2,000万人を超えると算定されており、難治性疼痛に有効な薬物治療法の確立は社会的急務である。
【0004】
現在鎮痛薬としてはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)とオピオイド(麻薬性鎮痛薬)が主に用いられているが、特に慢性痛を持つ患者においては使用も長期間にわたることから、様々な有害作用が無視できなくなり、疼痛患者のクオリティ・オブ・ライフを著しく低下させている。したがって、長期間にわたって使用できる有効性の高い新規鎮痛薬の開発が強く求められている。
【0005】
NSAIDsやオピオイドによる疼痛管理は、胃・腎障害(以上主にNSAIDs)、便秘、吐き気・嘔吐、依存、呼吸抑制(主にオピオイド)などの有害作用が多く、また神経障害性疼痛に対する鎮痛効果は不十分であることがしばしばであり、有害作用も受け入れた状態で疼痛コントロールにあたる必要がある。したがって、これらの薬物とは異なる作用機序をもつ新しい疼痛治療薬が望まれている。
【0006】
PACAP(Pituitary Adenylate Cyclase Activating Polypeptide)は、1989年に、ラット下垂体アデニル酸シクラーゼ活性を指標としてヒツジ視床下部より単離、構造決定された神経ペプチドであり、脊髄PAC1受容体を介して機械的疼痛過敏(mechanical allodynia:機械的アロディニア:触られただけでも痛みを感じる現象)を引き起こす(非特許文献1)が、臨床的(ヒトにおいて)にどのような痛みに関与するのかは明らかではない。
【0007】
動物実験(マウス・ラット)レベルにおいては、PACAPは末梢神経(脊髄神経)障害性疼痛(SNLモデル)に関与することが示唆されている(非特許文献2)が、関与するPACAP受容体(PACAP受容体には、PAC1、VPAC1、VPAC2の少なくとも3種が存在する)に関しては明らかではない。
【0008】
非特許文献3には、400万品目以上が登録されている既存の化合物データベースから抽出された化合物PA-8及びPA-9がPAC1受容体拮抗作用を有することが記載されているが、PA-8の化学構造は明らかにされておらず、また鎮痛作用については検討されていない。
【0009】
非特許文献4には、前記の化合物PA-8及びPA-9の構造とともに、これらの化合物が鎮痛効果を有することが示されている。
【0010】
化合物PA-8は、次式(A):
【化1】
JP2019065794A1_000003t.gif
で示される化合物であり、化合物PA-9は、次式(B):
【化2】
JP2019065794A1_000004t.gif
で示される化合物である。
【0011】
前記の化合物は、窒素原子を2つ以上含む含窒素複素環構造及びラクタム構造を有する点で共通する。
【0012】
非特許文献5及び6には、次式(I’):
【化3】
JP2019065794A1_000005t.gif
(式中、Arは置換フェニル基である。)
で示されるピリド[2,3-d]ピリミジン-4,7-ジオン誘導体及びその合成方法が記載されているが、PAC1受容体拮抗作用、鎮痛作用については言及されていない。
【先行技術文献】
【0013】

【非特許文献1】Yokai et al. Mol. Pain 2016. 12, 1-13.
【非特許文献2】Mabuchi et al., J Neurosci 2004, 24, 7283-7291.
【非特許文献3】Journal of Pharmacological Sciences, Volume 130, Issue 3, Supplement, Page S236 (March 2016)
【非特許文献4】平成27年度 ほくぎん若手研究者助成金 研究実績報告書
【非特許文献5】Shi, D. Q. et al. J. Heterocyclic Chem. 2009, 46, 1331-1334
【非特許文献6】Tu, S. et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 2006, 16, 3578-3581
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、NSAIDsやオピオイドとは異なる作用機序をもつ新しい疼痛治療薬を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者らは、前記の課題を解決すべく、PAC1受容体拮抗薬候補化合物を、既存の化合物データベースより見出し、更に候補化合物のうち、前記化合物PA-8及びPA-9が窒素原子を2つ以上含む含窒素複素環構造及びラクタム構造を有する点で共通することに着目して、前記化合物PA-8及びPA-9の構造展開を行い、元化合物である化合物PA-8又はPA-9と同等以上の効力を示す化合物の合成に成功し、本発明を完成させるに至った。
【0016】
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)次式(I):
【化4】
JP2019065794A1_000006t.gif
(式中、RはC1-6-アルコキシ基又はC1-6-ハロアルコキシ基であり;Rは水素原子である。)
で示される化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物。
(2)前記式(I)において、Rがエトキシ基又はトリフルオロメトキシ基である前記(1)に記載の化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物。
(3)前記(1)又は(2)に記載の化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する鎮痛薬。
(4)神経障害性疼痛、がん化学療法に伴う疼痛、糖尿病性神経痛、糖尿病性末梢神経障害性疼痛及び片頭痛からなる群から選択される疾患又は症状を治療及び/又は予防するための前記(3)に記載の鎮痛薬。
(5)次式(II):
【化5】
JP2019065794A1_000007t.gif
(式中、Rはハロゲン原子で置換されたインダゾリル基、置換又は無置換のフェニル基、ピラゾリル基、又は置換又は無置換のアラルキル基である。)
で示される化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物を含有する鎮痛薬。
(6)前記式(II)において、Rがハロゲン原子で置換されたインダゾリル基である前記(5)に記載の鎮痛薬。
(7)前記式(II)において、Rが塩素原子で置換されたインダゾリル基である前記(5)に記載の鎮痛薬。
(8)神経障害性疼痛、がん化学療法に伴う疼痛、糖尿病性神経痛、糖尿病性末梢神経障害性疼痛及び片頭痛からなる群から選択される疾患又は症状を治療及び/又は予防するための前記(5)~(7)のいずれかに記載の鎮痛薬。
(9)次式(IIa):
【化6】
JP2019065794A1_000008t.gif
(式中、R’はハロゲン原子で置換されたインダゾリル基;メチル基、フッ素原子、メトキシ基、シアノ基もしくは水酸基で置換されていてもよいフェニル基;ピラゾリル基;又は置換されたアラルキル基である。)
で示される化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物。
(10)前記式(IIa)において、R’がハロゲン原子で置換されたインダゾリル基である前記(9)に記載の化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物。
(11)前記式(IIa)において、R’が塩素原子で置換されたインダゾリル基である前記(9)に記載の化合物もしくはその塩又はそれらの溶媒和物。
【発明の効果】
【0017】
本発明の化合物は、窒素原子を2つ以上含む含窒素複素環構造及びラクタム構造を有し、鎮痛薬として有用であり、当該鎮痛薬はNSAIDsやオピオイドとは異なる作用機序をもつ新しい疼痛治療薬である。
【0018】
本発明の鎮痛薬によれば、NSAIDsに見られる消化性潰瘍、オピオイドに見られる便秘などの有害作用を回避した疼痛治療が可能となる。また、炎症性疼痛と神経障害性疼痛の双方において治療効果が期待できるため、多剤併用の必要性が少なくなることから、予期しない有害作用の出現を回避することができる。更に、がん化学療法に伴う疼痛と末梢神経障害性疼痛の双方において治療効果が期待できることから、難治性がん性疼痛患者のクオリティ・オブ・ライフの改善が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1はPACAP受容体発現細胞を用いたPA-8及びその誘導体(化合物2j及び2o)の評価を示す。
【図2】図2はPACAP受容体発現細胞を用いたPA-9及びその誘導体(化合物3d)の評価を示す。
【図3】図3はPACAP受容体発現細胞を用いたPA-8、PA-9及びそれらの誘導体(化合物2j、2o及び3d)の評価を示す。
【図4】図4はマウス疼痛モデルを用いた薬効(PACAP髄腔内投与により誘発される自発性疼痛様行動の抑制効果)の評価を示す。
【図5A】図5Aはマウス疼痛モデルを用いた薬効(PACAP髄腔内投与により誘発される機械的アロディニアの抑制効果)の評価を示す。
【図5B】図5Bはマウス疼痛モデルを用いた薬効(PACAP髄腔内投与により誘発される機械的アロディニアの抑制効果)の評価を示す。
【図5C】図5Cはマウス疼痛モデルを用いた薬効(PACAP髄腔内投与により誘発される機械的アロディニアの抑制効果)の評価を示す。
【図6】図6はマウス疼痛モデルを用いた薬効(オキサリプラチン誘発冷的アロディニアの抑制効果)の評価を示す。
【図7】図7はマウス疼痛モデルを用いた薬効(オキサリプラチン誘発冷的アロディニアの抑制効果)の評価を示す。
【図8】図8はマウス疼痛モデルを用いた薬効(脊髄神経損傷により誘発される機械的アロディニアの抑制効果)の評価を示す。
【図9】図9はマウス疼痛モデルを用いた薬効(脊髄神経損傷により誘発される機械的アロディニアの抑制効果)の評価を示す。
【図10】図10はマウス疼痛モデルを用いた薬効の評価を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を詳細に説明する。

【0021】
前記式(I)においてRで表されるC1-6-アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。

【0022】
前記式(I)Rで表されるC1-6-ハロアルコキシ基としては、例えばトリフルオロメトキシ基が挙げられる。

【0023】
前記式(II)においてRで表されるハロゲン原子で置換されたインダゾリル基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子から選ばれる少なくとも1つのハロゲン原子(好ましくは、塩素原子)で置換されたインダゾリル基であれば特に制限はないが、好ましくは、少なくとも1つの塩素原子で置換された3-インダゾリル基が挙げられる。

【0024】
前記式(II)においてRで表されるアラルキル基としては、例えばベンジル基、フェネチル基が挙げられる。

【0025】
前記式(II)においてRで表されるフェニル基及びアラルキル基は、C1-6-アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基(1-メチルプロピル基)、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、1-エチルプロピル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)、C1-6-アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)、メチレンジオキシ基、C2-6-アルケニルオキシ基、アラルキルオキシ基(例えばベンジルオキシ基、4-メチルベンジルオキシ基、3-メチルベンジルオキシ基、2-メチルベンジルオキシ基、4-フルオロベンジルオキシ基、3-フルオロベンジルオキシ基、4-クロロベンジルオキシ基、3-クロロベンジルオキシ基)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、C1-6-ハロアルキル基、C1-6-ハロアルコキシ基、置換又は無置換のフェニル基、アシル基(例えばホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基等のC1-6-脂肪族アシル基;ベンゾイル基、トルオイル基等のアロイル基)、アシルオキシ基(例えばホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基等のC1-6-脂肪族アシルオキシ基;ベンゾイルオキシ基、トルオイルオキシ基等のアロイルオキシ基)、水酸基、カルボキシル基、アセトアミド基、カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基等から選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよい。

【0026】
前記式(I)で示される化合物としては、RがC1-6-ハロアルコキシ基、例えばトリフルオロメトキシ基である化合物が好ましい。

【0027】
前記式(II)で示される化合物としては、Rが少なくとも1つの塩素原子で置換された3-インダゾリル基である化合物が好ましい。

【0028】
前記式(II)で示される化合物のうち、次式(IIa):
【化7】
JP2019065794A1_000009t.gif
(式中、R’はハロゲン原子で置換されたインダゾリル基;メチル基、フッ素原子、メトキシ基、シアノ基もしくは水酸基で置換されていてもよいフェニル基;ピラゾリル基;又は置換されたアラルキル基である。)
で示される化合物は新規化合物である。

【0029】
前記式(I)又は(II)で示される化合物の塩としては、薬学的に許容される塩が好ましく、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、ピロ硫酸、メタリン酸等の無機酸、又はクエン酸、安息香酸、酢酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、スルホン酸(例えば、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸)等の有機酸との塩が挙げられる。

【0030】
前記式(I)又は(II)で示される化合物又はその塩の溶媒和物としては、例えば水和物が挙げられる。

【0031】
前記式(I)で示される化合物は、例えば、Shi, D. Q. et al. J. Heterocyclic Chem. 2009, 46, 1331-1334、又はTu, S. et al. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2006, 16, 3578-3581に記載の方法に従い、以下に示すようにして製造することができる。
【化8】
JP2019065794A1_000010t.gif
(式中、R及びRは前記式(I)と同義である。)
すなわち、対応する芳香族アルデヒド化合物、2,4-ジアミノ-6-ヒドロキシピリミジン(別名、2,6-ジアミノピリミジン-4(3H)-オン)及びメルドラム酸を、(i)水中、トリエチルベンジルアンモニウムクロリドの存在下、加熱下反応させるか、(ii)マイクロウェーブ照射下で加熱下反応させるか、(iii) 有機溶媒中で加熱下反応させることにより、目的とする化合物(I)を製造することができる。

【0032】
前記式(II)で示される化合物は、例えば、特表2006-510596号公報に記載の方法に従い、以下に示すようにして製造することができる。
【化9】
JP2019065794A1_000011t.gif
(式中、Rは前記式(II)と同義である。)
すなわち、対応するアミン化合物とイタコン酸を反応させて、γ-ラクタムカルボン酸に変換した後、縮合剤(例えば、カルボジイミド)の存在下、ヒスタミンと反応させることにより、目的とする化合物(II)を製造することができる。

【0033】
前記のようにして得られる生成物を精製するには、通常用いられる手法、例えばシリカゲル等を担体として用いたカラムクロマトグラフィーやメタノール、エタノール、クロロホルム、ジメチルスルホキシド、n-ヘキサン-酢酸エチル、水等を用いた再結晶法によればよい。カラムクロマトグラフィーの溶出溶媒としては、メタノール、エタノール、クロロホルム、アセトン、ヘキサン、ジクロロメタン、酢酸エチル、及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。

【0034】
前記の化合物は、鎮痛薬として、慣用の製剤担体と組み合わせて製剤化することができる。投与形態としては、特に限定はなく、必要に応じ適宜選択して使用され、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、徐放性製剤、液剤、懸濁剤、エマルジョン剤、シロップ剤、エリキシル剤等の経口剤、注射剤、坐剤等の非経口剤が挙げられる。

【0035】
経口剤は、例えばデンプン、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、無機塩類等を用いて常法に製造される。また、これらに加えて、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、矯味剤、着色剤、香料等を適宜添加することができる。

【0036】
結合剤としては、例えばデンプン、デキストリン、アラビアゴム、ゼラチン、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール等が挙げられる。

【0037】
崩壊剤としては、例えばデンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。

【0038】
界面活性剤としては、例えばラウリル硫酸ナトリウム、大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソルベート80等が挙げられる。

【0039】
滑沢剤としては、例えばタルク、ロウ類、水素添加植物油、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ポリエチレングリコール等が挙げられる。

【0040】
流動性促進剤としては、例えば軽質無水ケイ酸、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム等が挙げられる。

【0041】
注射剤は、常法に従って製造され、希釈剤として一般に注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、オリーブ油、ゴマ油、ラッカセイ油、ダイズ油、トウモロコシ油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等を用いることができる。更に必要に応じて、殺菌剤、防腐剤、安定剤、等張化剤、無痛化剤等を加えてもよい。また、注射剤は、安定性の観点から、バイアル等に充填後冷凍し、通常の凍結乾燥技術により水分を除去し、使用直前に凍結乾燥物から液剤を再調製することもできる。前記式(I)又は(II)の化合物の注射剤中における割合は、5~50重量%の間で変動させ得るが、これに限定されるものではない。

【0042】
その他の非経口剤としては、直腸内投与のための坐剤等が挙げられ、常法に従って製造される。

【0043】
製剤化した鎮痛薬は、剤形、投与経路等により異なるが、例えば、1日1~4回を1週間から3ヶ月の期間、投与することが可能である。

【0044】
経口剤として所期の効果を発揮するためには、患者の年令、体重、疾患の程度により異なるが、通常成人の場合、前記式(I)又は(II)の化合物の重量として、例えば0.1~1000mg、好ましくは1~500mgを、1日数回に分けて服用することが適当である。

【0045】
非経口剤として所期の効果を発揮するためには、患者の年令、体重、疾患の程度により異なるが、通常成人の場合、前記式(I)又は(II)の化合物の重量として、例えば0.1~1000mg、好ましくは1~500mgを、静注、点滴静注、皮下注射、筋肉注射により投与することが適当である。

【0046】
本発明の鎮痛薬は、神経障害性疼痛(例えば、外傷に伴う末梢神経障害性疼痛、がん化学療法に伴う末梢神経障害性疼痛)、がん化学療法に伴う疼痛、糖尿病性神経痛、糖尿病性末梢神経障害性疼痛及び片頭痛からなる群から選択される疾患又は症状を治療及び/又は予防するために用いることができる。

【0047】
本明細書は、本願の優先権の基礎である特願2017-186447の明細書及び図面に記載される内容を包含する。
【実施例】
【0048】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【実施例】
【0049】
[実施例1]ピリド[2,3-d]ピリミジン誘導体の合成
【化10】
JP2019065794A1_000012t.gif
文献1)に記載の方法に従い、Ar雰囲気下、市販のアルデヒド(1a,b,d,e,f,g,j,k,m,n,o,p,q,r)あるいは文献既知のアルデヒド(1c,h,i,l,s,t)アルデヒド(1.00mmol)のエチレングリコール(0.5mL)溶液に2,4-ジアミノ-6-ヒドロキシピリミジン(0.67mmol)、メルドラム酸(1.00mmol)を室温にて順次加えて、100℃で20時間攪拌した。放冷後、反応液を濾過、更にメタノール(0.5mL×3)で洗浄し、淡黄色結晶2a~uを得た。
【実施例】
【0050】
2-Amino-5-(4-ethoxy-3-methylphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2a)
Yield: 46%; mp: >300 ℃; IR (KBr): 3455, 3166, 2856, 2699, 1578, 1477 cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.55 (1H, br s), 10.01 (1H, s), 6.90 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.84 (1H, dd, J = 8.8, 2.4 Hz), 6.77 (1H, d, J = 8.8 Hz), 6.51 (2H, br s), 4.00 (1H, d, J = 7.6 Hz), 3.95 (2H, q, J = 7.0 Hz), 2.88 (1H, dd, J = 16.0, 7.6 Hz), 2.42 (1H, d, J = 16.0 Hz), 2.07 (3H, s), 1.29 (3H, t, J = 7.0 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.10, 161.42, 156.45, 155.20, 154.95, 135.08, 128.74, 125.49, 124.61, 111.22, 92.07, 63.14, 32.12, 16.21, 14.83; MS (EI) m/z 314 (M+).

2-Amino-5-(4-ethoxy-3-methoxyphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2b)
Yield: 37%; mp: >300 ℃; IR (KBr): 3462, 3309, 2850, 2743, 1582, 1521 cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.57 (1H, br s), 10.02 (1H, s), 6.84 (1H, d, J = 2.3 Hz), 6.78 (1H, d, J = 8.7 Hz), 6.53 (1H, dd, J = 8.7, 2.3 Hz), 6.50 (2H, br s), 4.05 (1H, d, J = 7.7 Hz), 3.92 (2H, q, J = 6.9 Hz), 3.69 (3H, s), 2.88 (1H, dd, J = 16.4, 7.7 Hz), 1.27 (3H, t, J = 6.9 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.34, 161.47, 156.43, 155.01, 148.89, 146.63, 136.09, 117.65, 112.90, 111.24, 92.03, 63.73, 55.38, 38.71, 32.44, 14.81; MS (EI) m/z 330 (M+).

2-Amino-5-(3-methoxy-4-propoxyphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2c)
Yield: 38%; mp: >300 ℃; IR (KBr): 3450, 3167, 2959, 2876, 1652, 1591 cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.57 (1H, br s), 10.03 (1H, br s), 6.83 (1H, d, J = 2.3 Hz), 6.79 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.52 (1H, dd, J = 8.4, 2.3 Hz), 6.51 (2H, br s), 4.05 (1H, d, J = 7.9 Hz), 3.82 (2H, t, J = 7.1 Hz), 3.69 (3H, s), 2.88 (1H, dd, J = 16.4, 7.9 Hz), 1.67 (2H, sext, J = 7.1 Hz), 0.92 (3H, t, J = 7.1 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.22, 161.69, 158.44, 157.50, 146.831, 145.48, 137.33, 117.79, 113.05, 111.44, 99.65, 69.86, 55.57, 38.73, 32.52, 22.20, 10.53; MS (EI) m/z 344 (M+).

2-Amino-5-(3,4-diethoxyphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2d)
Yield: 41%; mp: >300 ℃; IR (KBr): 3188, 2977, 2868, 1653, 1635 cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.57 (1H, s), 10.01 (1H, s), 6.81 (1H, d, J = 1.8 Hz), 6.78 (1H, d, J = 8.8 Hz), 6.53 (1H, dd, J = 8.8, 1.8 Hz), 6.50 (2H, br s), 4.03 (1H, d, J = 7.8 Hz), 3.93 (2H, q, J = 6.9 Hz), 3.92 (2H, q, J = 6.9 Hz), 2.87 (1H, dd, J = 16.0, 7.8 Hz), 1.28 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.26 (3H, t, J = 6.9 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.27, 161.47, 156.42, 154.97, 148.11, 146.87, 136.19, 117.94, 113.45, 112.69, 92.07, 63.83, 63.78, 38.66, 32.37, 14.82; MS (EI) m/z 344 (M+).

2-Amino-5-(3,4-difluorophenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2e)
Yield: 34%; mp: >300 ℃; IR (KBr): 3471, 3161, 1646, 1592 cm-1; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.62 (1H, br s), 10.13 (1H, br s), 7.32 (1H, dt, J = 10.8, 8.4 Hz), 7.18 (1H, ddd, J = 10.8, 8.4, 2.4 Hz), 6.95 (1H, m), 6.57 (2H, br s), 4.12 (1H, d, J = 7.2 Hz), 2.94 (1H, dd, J = 16.3, 7.2 Hz); 13C NMR (125 MHz, DMSO-d6): δ 170.86, 161.41, 156.68, 155.24, 149.02, 147.17, 141.45, 122.88, 117.41 (d, J = 17.0 Hz), 115.62 (d, J = 17.0 Hz), 91.05, 38.22, 32.24; MS (EI) m/z 292 (M+).

2-Amino-5-(3-bromo-4-ethoxyphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2f)
Yield: 40%; mp: >300 ℃; IR (KBr): 3458, 3080, 2863, 2751, 1540, 1475 cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.57 (1H, br s), 10.09 (1H, s), 7.30 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.06 (1H, dd, J = 8.0, 2.4 Hz), 6.99 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.56 (2H, br s), 4.09 (1H, m), 4.04 (2H, q, J = 7.1 Hz), 2.90 (1H, dd, J = 16.2, 6.7 Hz), 1.31 (3H, t, J = 7.1 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 170.93, 161.39, 156.55, 155.10, 153.29, 137.33, 130.87, 126.80, 113.77, 110.89, 91.53, 64.39, 38.47, 31.82, 14.58; MS (EI) m/z 379 (M+).

2-Amino-5-(3-ethoxy-4-methoxyphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2g)
Yield: 45%; mp: >300 ℃; IR (KBr): 3461, 3160, 2841, 1591, 1516 cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.58 (1H, br s), 10.03 (1H, s), 6.82 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.80 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.55 (1H, dd, J = 8.4, 2.4 Hz), 6.50 (1H, br s), 4.04 (1H, d, J = 7.8 Hz), 3.96-3.88 (2H, m), 3.68 (3H, s), 2.87 (1H, dd, J = 16.0, 7.8 Hz), 1.28 (3H, t, J = 7.2 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.30, 161.55, 156.51, 155.00, 147.88, 147.66, 136.10, 117.81, 112.20, 111.90, 92.11, 63.68, 55.54, 38.72, 32.42, 14.83; MS (EI) m/z 330 (M+).

5-(3-Allyloxy-4-methoxyphenyl)-2-amino-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2h)
Yield: 35%; mp: >300 ℃; IR (KBr): 3462, 3169, 1636, 1617, 1591 cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.58 (1H, br s), 10.02 (1H, s), 6.84 (1H, d, J = 2.0 Hz), 6.81 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.57 (1H, dd, J = 8.4, 2.0 Hz), 5.99 (1H, ddd, J = 17.6, 10.4, 5.2 Hz), 5.36 (1H, dd, J = 17.6, 2.0 Hz), 5.22 (1H, dd, J = 10.4, 2.0 Hz), 4.46 (2H, d, J = 5.2 Hz), 4.03 (1H, d, J = 7.2 Hz), 3.68 (3H, s), 2.87 (1H, dd, J = 15.8, 7.2 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.16, 158.72, 156.11, 154.99, 147.79, 147.55, 136.10, 133.95, 118.27, 117.88, 112.81, 112.09, 92.02, 69.10, 55.65, 32.41; MS (EI) m/z 342 (M+).

2-Amino-5-(4-methoxy-3-propoxyphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2i)
Yield: 41%; mp: >300 ℃; IR (KBr): 3463, 3160, 2846, 1695, 1591, 1539, 1516 cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.58 (1H, br s), 10.03 (1H, s), 6.82 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.80 (1H, dd, J = 8.4, 2.4 Hz), 6.55 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.51 (2H, br s), 4.04 (1H, d, J = 7.2 Hz), 3.84-3.81 (2H, m), 3.67 (3H, s), 2.87 (1H, dd, J = 16.4, 7.2 Hz), 1.68 (2H, sext, J = 6.8 Hz), 0.94 (3H, t, J = 6.8 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.24, 161.48, 156.43, 154.96, 148.04, 147.68, 136.14, 117.78, 112.27, 112.04, 92.06, 69.63, 55.61, 38.66, 32.38, 22.12, 10.46; MS (EI) m/z 344 (M+).

2-Amino-5-(3-ethoxyphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2j):
Yield: 43%; mp: >300 ℃; IR (KBr): 3447, 3170, 2854, 1592, 1539 cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.58 (1H, br s), 10.06 (1H, s), 7.15 (1H, t, J = 7.8 Hz), 6.72 (1H, dd, J = 7.8, 2.4 Hz), 6.70 (1H, dd, J = 7.8, 2.4 Hz), 6.66 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.53 (2H, br s), 4.07 (1H, d, J = 7.4 Hz), 3.94 (2H, q, J = 6.0 Hz), 2.91 (1H, dd, J = 16.3, 7.4 Hz), 1.28 (3H, t, J = 6.0 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.04, 161.40, 158.57, 156.59, 155.03, 145.32, 129.28, 118.56, 113.19, 111.58, 91.65, 62.78, 38.50, 32.86, 14.65; MS (EI) m/z 300 (M+).

5-(3-Allyloxyphenyl)-2-amino-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2k)
Yield: 45%; mp: >300 ℃; IR (KBr): 3085, 2855, 2727, 1520 cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.58 (1H, br s), 10.06 (1H, s), 7.15 (1H, t, J = 7.6 Hz), 6.76 (1H, dd, J = 7.6, 2.4 Hz), 6.71 (2H, m), 6.53 (2H, br s), 6.00 (1H, ddd, J = 17.4, 10.6, 5.5 Hz), 5.36 (1H, dd, J = 17.4, 1.6 Hz), 5.23 (1H, dd, J = 10.6, 1.6 Hz), 4.48 (2H, d, J = 5.5 Hz), 4.07 (1H, d, J = 7.5 Hz), 3.89 (1H, dd, J = 16.2, 7.5 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.09, 161.41, 158.26, 156.58, 155.06, 145.35, 133.75, 129.48, 118.78, 117.56, 113.43, 112.03, 91.60, 68.11, 38.50, 32.86; MS (EI) m/z 312 (M+).

2-Amino-5-(3-chloro-4-ethoxyphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2l)
Yield: 30%; mp: >300 ℃; IR (KBr): cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.60 (1H, br s), 10.09 (1H, s), 7.15 (1H, s), 7.02 (2H, s), 6.55 (2H, br s), 4.06 (1H, d, J = 8.0 Hz), 4.05 (2H, q, J = 7.0 Hz), 2.91 (1H, dd, J = 16.0, 8.0 Hz), 1.31 (3H, t, J = 7.0 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.0, 161.38, 156.52, 155.11, 153.38, 136.81, 127.90, 126.09, 121.07, 113.90, 91.53, 64.28, 38.42, 31.87, 14.57.

2-Amino-5-(3-chlorophenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2m)
Yield: 35%; mp: >300 ℃; IR (KBr): cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.61 (1H, br s), 10.11 (1H, s), 7.30 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.24 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.16 (1H, s), 7.11 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.57 (2H, br s), 4.13 (1H, d, J = 8.0 Hz), 2.95 (1H, dd, J = 16.0, 8.0 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 170.85, 161.42, 156.76, 155.18, 146.35, 133.07, 130.46, 126.49, 126.41, 125.20, 91.61, 38.24, 32.72.

2-Amino-5-(3-bromophenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2n)
Yield: 25%; mp: >300 ℃; IR (KBr): cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.61 (1H, br s), 10.12 (1H, s), 7.38 (1H, d, J = 8.0, 1.8 Hz), 7.31 (1H, t, J = 1.8 Hz), 7.24 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.57 (2H, br s), 4.12 (1H, d, J = 8.0 Hz), 2.95 (1H, dd, J = 16.2, 8.0 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 170.81, 161.40, 156.74, 155.18, 146.63, 130.77, 129.38, 129.30, 125.57, 121.78, 91.03, 38.25, 32.71.

2-Amino-5-(3-trifluoromethoxyphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2o):
Yield: 23%; mp: >300 ℃; IR (KBr): cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.64 (1H, br s), 10.15 (1H, s), 7.40 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.17 (2H, t, J = 8.0 Hz), 7.12 (1H, s), 6.58 (2H, br s), 4.18 (1H, d, J = 7.2 Hz), 2.97 (1H, dd, J = 16.2, 7.2 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.26, 161.71, 156.92, 155.40, 148.72, 146.70, 130.66, 120.22 (q, J = 254.60 Hz), 119.21, 119.08, 116.41, 91.23, 38.31, 32.81.

2-Amino-5-(3-methoxyphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2p)
Yield: 35%; mp: >300 ℃; IR (KBr): cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.60 (1H, br s), 10.07 (1H, s), 7.17 (1H, t, J = 7.6 Hz), 6.75 (1H, dd, J = 7.6, 2.4 Hz), 6.71 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.70 (1H, s), 6.54 (2H, br s), 4.08 (1H, d, J = 7.2 Hz), 3.69 (3H, s), 2.92 (1H, dd, J = 16.0, 7.2 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.24, 161.45, 159.34, 156.54, 155.11, 145.32, 129.53, 118.56, 112.85, 111.29, 91.65, 54.91, 38.51, 32.89.

2-Amino-5-(3-propoxyphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2q)
Yield: 32%; mp: >300 ℃; IR (KBr): cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.58 (1H, br s), 10.05 (1H, s), 7.15 (1H, t, J = 8.0 Hz), 6.74-6.67 (3H, m), 6.52 (2H, br s), 4.07 (1H, d, J = 8.0 Hz), 3.84 (2H, t, J = 6.4 Hz), 2.91 (1H, dd, J = 16.4, 8.0 Hz), 1.69 (2H, sext, J = 6.4 Hz), 0.94 (3H, t, J = 6.4 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.09, 161.47, 158.76, 156.62, 155.05, 145.34, 129.50, 118.54, 112.19, 111.74, 91.68, 68.76, 38.52, 32.89, 22.05, 10.47.

2-Amino-5-biphenyl-3-yl-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2r)
Yield: 37%; mp: >300 ℃; IR (KBr): cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.58 (1H, br s), 10.09 (1H, s), 7.53 (2H, dd, J = 8.0, 1.2 Hz), 7.42 (5H, m), 7.32 (2H, t, J = 8.0 Hz), 7.01 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.51 (2H, brs), 4.17 (1H, d, J = 7.6 Hz), 2.95 (1H, dd, J = 16.0, 7.6 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.38, 161.86, 155.22, 144.66, 140.62, 140.46, 129.37, 129.21, 127.71, 126.94, 126.85, 125.65, 125.20, 91.95, 62.93, 38.71, 33.17.

2-Amino-5-(3-ethylphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2s)
Yield: 37% ; mp: >300 ℃; IR (KBr): cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.60 (1H, br s), 10.07 (1H, s), 7.15 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.01 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.00 (1H, s), 6.91 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.53 (2H, br s), 4.08 (1H, d, J = 7.2 Hz), 2.93 (1H, dd, J = 16.6, 7.2 Hz), 2.52 (2H, q, J = 7.6 Hz), 1.13 (3H, t, J = 7.6 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.27, 161.52, 156.60, 155.09, 143.76, 128.43, 126.14, 125.87, 123.66, 91.75, 62.82, 32.95, 28.24, 15.61.

2-Amino-5-(3-propylphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2t)
Yield: 18%; mp: >300 ℃; IR (KBr): cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.57 (1H, br s), 10.05 (1H, s), 7
.14 (1H, t, J = 7.6 Hz), 6.98 (1H, d, J = 7.6 Hz), 6.97 (1H, s), 6.91 (1H, d, J = 7.6 Hz), 6.52 (2H, br s), 4.07 (1H, d, J = 8.0 Hz), 2.92 (1H, dd, J = 16.2, 8.0 Hz), 1.52 (2H, sext, J = 7.2 Hz), 0.86 (3H, t, J = 7.2 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.20, 161.48, 156.59, 155.04, 143.66, 142.24, 128.32, 126.63, 126.43, 123.73, 91.75, 38.87, 37.38, 32.90, 24.18, 13.74.

2-Amino-5-(3-butylphenyl)-5,8-dihydro-3H,6H-pyrido[2,3-d]pyrimidine-4,7-dione (2u)
Yield: 30%; mp: >300 ℃; IR (KBr): cm-1; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.57 (1H, br s), 10.01 (1H, s), 7.13 (1H, t, J = 7.6 Hz), 6.98 (1H, d, J = 7.6 Hz), 6.97 (1H, s), 6.90 (1H, d, J = 7.6 Hz), 6.52 (2H, br s), 4.07 (1H, d, J = 8.0 Hz), 2.92 (1H, dd, J = 16.4, 8.0 Hz), 1.48 (2H, quin, J = 7.4 Hz), 1.27 (2H, sext, J = 7.4 Hz), 0.87 (3H, t, J = 7.4 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.16, 161.46, 156.59, 155.04, 143.66, 142.42, 128.33, 126.59, 126.39, 123.67, 91.76, 38.70, 34.93, 33.20, 32.90, 21.82, 13.82.
【実施例】
【0051】
1) Tu, S. et al. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2006, 16, 3578-3581.
2) Muskinja, J. et al. Med. Chem. Res. 2016, 25, 1744-1753.
3) McDonald, B. et al. Org. Lett. 2015,17, 98-101.
4) 米国特許出願公開第2015/0210682号明細書
5) 特表2010-526138号公報
6) Wang, B. et al. Eur. J. Org. Chem. 2009, 22, 3688-3692.
7) WO2008/136756
8) Shi, D. Q. et al. J. Heterocyclic Chem. 2009, 46, 1331-1334.
【実施例】
【0052】
[実施例2]PA-9誘導体の合成
【化11】
JP2019065794A1_000013t.gif
文献1)(特表2006-510596号公報)に従い、Ar雰囲気下、アミン1a~d(1.0eq)とイタコン酸(1.0eq)を室温にて混合し、60℃から150℃まで徐々に加熱した。150℃で30分加熱後、室温まで冷却し、カルボン酸2a~dを淡黄色固体として得た。カルボン酸2a~d(1.0eq)のDMF溶液にジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(1.2eq)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(1.2eq)及びヒスタミン(1.2eq)を室温にて順次加え、15時間撹拌した。溶媒を留去して得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=5:1)で精製、更にEtOAc:MeOH=5:1(0.5mL×3)で洗浄し、3a~dを白色固体として得た。
【実施例】
【0053】
1-(4-chloro-1H-indazol-3-yl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxylic acid (2a)
1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 10.74 (1H, br s), 7.73 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.45 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.15 (1H, dd, J = 2.1, 8.6 Hz), 4.65 (1H, dd, J = 13.0, 7.6 Hz), 4.44 (1H, t, J = 7.6 Hz), 3.40 (1H, quint, J = 7.6 Hz), 2.77 (1H, dd, J = 17.6, 7.6 Hz), 2.60 (1H, dd, J = 17.6, 7.6 Hz).

1-(5-chloro-1H-indazol-3-yl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxylic acid (2b)
1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 11.53 (1H, br s), 7.38 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.14 (1H, dd, J = 8.4, 7.2 Hz), 6.93 (1H, d, J = 7.2 Hz), 4.67 (1H, dd, J = 13.0, 7.5 Hz), 4.52 (1H, t, J = 7.5 Hz), 3.39 (1H, quint, J = 7.5 Hz), 2.76 (1H, dd, J = 17.5, 7.5 Hz), 2.57 (1H, dd, J = 17.5, 7.5 Hz).

1-(6-chloro-1H-indazol-3-yl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxylic acid (2c)
1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 11.63 (1H, br s), 7.71 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.48 (1H, d, J = 1.7 Hz), 6.88 (1H, dd, J = 9.0, 1.7 Hz), 4.65 (1H, dd, J = 13.0, 7.7 Hz), 4.44 (1H, t, J = 7.7 Hz), 3.40 (1H, quint, J = 7.7 Hz), 2.68 (1H, dd, J = 17.1, 7.7 Hz), 2.60 (1H, dd, J = 17.1, 7.7 Hz).

1-(7-chloro-1H-indazol-3-yl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxylic acid (2d)
1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 11.66 (1H, br s), 7.67 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.30 (1H, d, J = 7.3 Hz), 6.86 (1H, dd, J = 8.7, 7.3 Hz), 4.71 (1H, dd, J = 13.4, 7.4 Hz), 4.48 (1H, t, J = 7.4 Hz), 3.42 (1H, quint, J = 7.4 Hz), 2.78 (1H, dd, J = 17.6, 7.4 Hz), 2.61 (1H, dd, J = 17.6, 7.4 Hz).

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-(4-chloro-1H-indazol-3-yl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3a)
mp: 190-191 ℃; IR (KBr): 3566, 3437, 3306, 1695, 1636, 1558, 1508 cm-1; 1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 9.00 (1H, br s), 7.96 (1H, s), 7.61 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.14 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.15(1H, s), 6.98 (1H, d, J = 7.4 Hz), 4.72 (1H, t, J = 9.1 Hz), 3.96-3.85 (3H, m), 3.26 (1H, dd, J = 15.6, 9.1 Hz), 3.11 (2H, t, J = 6.8 Hz), 2.78 (1H, dd, J = 15.6, 9.1 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 169.56, 168.62, 147.59, 134.59, 131.61, 126.70, 123.80, 119.28, 116.97, 115.67, 107.11, 48.23, 36.47, 32.61, 26.57.

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-(5-chloro-1H-indazol-3-yl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3b)
Yield: 24% over two steps; mp: 208-209 ℃; IR (KBr): 3735, 3649, 3097, 1684, 1653, 1558, 1508 cm-1; 1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 9.04 (1H, br s), 8.05 (1H, s), 7.69 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.68 (1H, s), 7.27 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.71(1H, s), 5.09 (1H, dd, J = 13.6, 8.4 Hz), 4.73 (1H, t, J = 8.4 Hz), 3.94-3.86 (3H, m), 3.28 (1H, dd, J = 14.8, 8.4 Hz), 3.11 (2H, t, J = 6.6 Hz), 2.84 (1H, dd, J = 14.8, 8.4 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 169.63, 168.21, 145.55, 134.50, 133.79, 131.92, 127.15, 123.19, 118.50, 118.39, 116.85, 108.13, 48.33, 38.747, 36.33, 32.92, 26.53.

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-(6-chloro-1H-indazol-3-yl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3c)
Yield: 17% over two steps; mp: 196-198 ℃; IR(KBr): 3290, 3213, 3101, 1683, 1636, 1558, 1508 cm-1; 1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 9.12 (1H, br s), 8.30 (1H, s), 7.83 (1H, s), 7.66 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.25 (1H, s), 6.96 (1H, d, J = 9.2 Hz), 5.03 (1H, dd, J = 13.0, 8.3 Hz), 4.71 (1H, t, J = 8.3 Hz), 3.91-3.84 (3H, m), 3.27 (1H, dd, J = 15.2, 8.3 Hz), 3.12 (2H, t, J = 6.4 Hz), 2.87 (1H, dd, J = 15.2, 8.3 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 169.79, 168.28, 147.25, 134.03, 132.74, 132.42, 131.35, 121.77, 119.93, 116.53, 115.03, 106.65, 48.23, 38.21, 36.25, 32.92, 25.47.

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-(7-chloro-1H-indazol-3-yl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3d)
Yield: 36% over two steps; mp: 238-239 ℃; IR(KBr): 3319, 3231, 3213, 1663, 1636, 1558, 1508 cm-1; 1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 9.02 (1H, br s), 8.49 (1H, s), 7.76 (1H, s), 7.52 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.40 (1H, d, J = 7.5 Hz), 6.98 (1H, s), 6.88 (1H, t, J = 7.5 Hz), 5.13 (1H, dd, J = 14.6, 8.5 Hz), 4.81 (1H, t, J = 8.5 Hz), 3.95-3.86 (3H, m), 3.26 (1H, dd, J = 16.2, 8.5 Hz), 3.11 (2H, t, J = 6.8 Hz), 2.83 (1H, dd, J = 16.2, 8.5 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 169.56, 168.32, 144.32, 134.51, 133.83, 133.30, 125.80, 120.48, 119.42, 119.04, 116.84, 109.42, 48.36, 38.77, 36.32, 32.95, 26.57.
【実施例】
【0054】
文献2)(特表2012-529476号公報)に従い、Ar雰囲気下、アミン1e~j(1.0eq)の水溶液(3mL)にイタコン酸(1.2eq)を室温にて加え、20時間撹拌下加熱還流した。室温まで冷却後、析出した固体を濾取し、カルボン酸2e~jを得た。カルボン酸2e~j(1.0eq)のCHCl及びDMF混合溶液に1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)(1.2eq)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.1eq)及びヒスタミン(1.2eq)を室温にて順次加え、15時間撹拌した。溶媒を留去して得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=10:1)で精製し、3e~jを白色固体として得た。
【実施例】
【0055】
N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-phenyl-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3e)
Yield: 63%; mp: 149-151 ℃; IR (KBr): 3675, 3306, 1678, 1643, 1558 cm-1; 1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 9.11 (1H, t, J = 5.8 Hz),7.90 (1H, s), 7.72 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.28 (2H, t, J = 8.4 Hz), 7.09 (1H, s), 7.06 (1H, t, J = 8.4 Hz), 4.13 (1H, dd, J = 9.6, 8.3 Hz), 3.93 (1H, t, J = 8.3 Hz), 3.83 (2H, q, J = 7.5 Hz ), 3.47 (1H, quint, J =8.3 Hz), 3.14 (1H, dd, J = 16.7, 8.3 Hz), 3.08 (2H, t, J = 7.5 Hz), 2.84 (1H, dd, J = 16.7, 8.3 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 172.16, 171.96, 139.22, 134.58, 133.95, 128.70, 124.00, 119.36, 116.83, 50.73, 38.66, 35.66, 35.43, 26.38.

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-(4-methylphenyl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3f)
Yield: 93%; mp: 176-178 ℃; IR (KBr): 3306, 3088, 1675, 1639, 1556 cm-1; 1H NMR (400 MHz, Pyridine-d5): δ 9.10 (1H, t, J = 5.8 Hz), 7.91 (1H, s), 7.64 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.08 (2H, t, J = 7.2 Hz), 7.07 (1H, s), 4.14 (1H, dd, J = 9.6, 8.0 Hz), 3.92 (1H, t, J = 8.0 Hz), 3.83 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.46 (1H, quint, J = 8.0 Hz), 3.14 (1H, dd, J = 17.6, 8.0 Hz), 3.08 (2H, t, J = 7.2 Hz), 2.84 (1H, dd, J = 17.6, 8.0 Hz), 2.13 (3H, s); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 172.17, 172.10, 137.00, 134.86, 134.44, 133.26, 129.30, 119.58, 117.04, 51.00, 39.17, 36.02, 35.84, 27.01, 20.63.

1-(4-chlorophenyl)-N-[2-(1H-imidazol-4yl)ethyl]- 5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3g)
Yield: 93%; mp: 196-198 ℃; IR (KBr): 3119, 3017, 1695, 1647, 1558 cm-1; 1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 9.16 (1H, t, J = 5.2 Hz), 7.95 (1H, s), 7.71 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.30 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.11 (1H, s), 4.10 (1H, dd, J = 9.4, 8.3 Hz), 3.92 (1H, t, J = 8.3 Hz), 3.83 (2H, q, J = 6.7 Hz), 3.50 (1H, quint, J = 8.3 Hz), 3.11 (1H, dd, J = 17.5, 8.3 Hz), 3.09 (2H, t, J = 5.7 Hz), 2.85 (1H, dd, J = 17.5, 8.3 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 172.20, 171.68, 137.90, 134.43, 133.95, 128.36, 127.49, 120.60, 116.62, 50.47, 38.74, 35.62, 35.30, 26.52.

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-(4-fluorophenyl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3h)
Yield: 94%; mp: 232-234 ℃; IR (KBr): 3140, 3126, 1688, 1645, 1570 cm-1; 1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 9.13 (1H, t, J = 4.8 Hz), 7.72-7.68 (2H, m), 7.92 (1H, s), 7.11 (1H, s), 7.09-7.04 (2H, m), 4.12 (1H, dd, J = 12.2, 8.7 Hz), 3.92 (1H, t, J = 8.7 Hz), 3.84 (2H, t, J = 7.0 Hz), 3.49 (1H, quint, J = 8.7 Hz), 3.14 (1H, dd, J = 17.2, 8.7 Hz), 3.09 (2H, t, J = 7.0 Hz), 2.85 (1H, dd, J = 17.2, 8.7 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 172.05, 171.90, 158.44 (d, J = 240.3 Hz), 135.64, 134.62, 134.14, 121.35 (d, J = 7.6 Hz), 116.81, 115.25 (d, J = 22.0 Hz), 50.92, 38.92, 35.68, 35.58, 26.72.

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-(4-methoxyphenyl)-5-oxo-3pyrrolidinecarboxamide (3i)
Yield: 95%; mp: 151-153 ℃; IR (KBr): 3239, 3075, 1684, 1635, 1568 cm-1; 1H NMR (400 MHz, Pyridine-d5): δ 9.08 (1H, t, J = 5.2 Hz), 7.91 (1H, s), 7.68 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.10 (1H, s), 6.92 (2H, d, J = 8.6 Hz),4.16 (1H, dd, J = 9.4, 8.4 Hz), 3.93 (1H, t, J = 8.4 Hz), 3.84 (2H, q, J = 7.6 Hz), 3.62 (3H, s), 3.46 (1H, quint, J = 8.4 Hz), 3.15 (1H, dd, J = 17.1, 8.4 Hz), 3.09 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.84 (1H, dd, J = 17.1, 8.4 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 171.97, 171.57, 155.80, 134.65, 134.26, 132.41, 121.20, 116.80, 113.82, 55.20, 51.03, 38.95, 35.68, 35.62, 26.81.

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-(4-cyanophenyl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3j)
Yield: 69%; mp: 211-212 ℃; IR (KBr ): 3151, 3019, 2231, 1703, 1646, 1558 cm-1; 1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 9.17 (1H, t, J = 5.2 Hz), 7.92 (1H, s), 7.83 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.60 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.11 (1H, s), 4.12 (1H, dd, J = 9.6, 8.4 Hz), 3.96 (1H, t, J = 8.4 Hz), 3.84 (2H, t, J = 7.0 Hz), 3.51 (1H, quint, J = 8.4 Hz), 3.16 (1H, dd, J = 17.2, 8.4 Hz), 3.10 (2H, t, J = 7.0 Hz), 2.88 (1H, dd, J = 17.2, 8.4 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 173.28, 171.75, 143.03, 134.67, 133.06, 119.03, 118.93, 105.53, 51.51, 38.98, 36.03, 35.39, 26.85.
【実施例】
【0056】
文献1)(特表2006-510596号公報)に従い、Ar雰囲気下、アミン1k~m(1.0eq)とイタコン酸(1.0eq)を室温にて混合し、60℃から150℃まで徐々に加熱した。150℃で30分加熱後、室温まで冷却し、カルボン酸2k~mを得た。カルボン酸2k~m(1eq)のCHCl及びDMF混合溶液にEDC(1.2eq)、DMAP(0.1eq)及びヒスタミン(1.2eq)を室温にて順次加え、15時間撹拌した。溶媒を留去して得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=10:1)で精製し、3k~mをそれぞれ白色、黄色及び赤色泡状固体として得た。
【実施例】
【0057】
N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-(2-hydroxyphenyl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3k)
Yield: 40%; IR (KBr): 3651, 3265, 3213, 1684, 1670, 1558 cm-1; 1H NMR (400 MHz, Pyridine-d5): δ 9.08 (1H, br s), 7.91 (1H, s), 7.42 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.21-7.15 (2H, m), 7.10 (1H, s), 6.92-6.88 (1H, m), 4.30 (1H, dd, J = 9.2, 7.5 Hz), 4.10 (1H, t, J = 7.5 Hz), 3.85 (2H, q, J = 6.4 Hz), 3.47 (1H, quint, J = 7.5 Hz), 3.13 (1H, dd, J = 16.4, 7.5 Hz), 3.06 (2H, t, J = 6.4 Hz), 2.83 (1H, dd, J = 16.4, 7.5 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 172.52, 172.22, 152.77, 134.68, 128.30, 128.24, 125.48, 119.12, 118.74, 116.87, 116.74, 51.68, 38.98, 37.09, 34.39, 26.85.

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-(3-hydroxyphenyl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3l)
Yield: 58%; IR (KBr): 3790, 3439, 3337, 1684, 1653, 1558 cm-1; 1H NMR (400 MHz, Pyridine-d5): δ 8.97 (1H, br s), 8.09 (1H, s), 7.93 (1H, s), 7.28 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.20 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.13 (1H, s), 6.98 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.29 (1H, dd, J = 9.0, 8.3 Hz), 3.98 (1H, t, J = 8.3 Hz), 3.89 (2H, q, J = 6.9 Hz), 3.36 (1H, quint, J = 8.3 Hz), 3.21 (1H, dd, J = 17.1, 8.3 Hz), 3.09 (2H, t, J = 6.9 Hz), 2.82 (1H, dd, J = 17.1, 8.3 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 172.07, 171.93, 157.55, 140.28, 134.68, 129.38, 111.17, 109.78, 106.63, 50.84, 39.00, 35.99, 35.54, 26.89.

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-(4-hydroxyphenyl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3m)
Yield: 54%; IR (KBr): 3585, 3251, 3190, 1684, 1653, 1558 cm-1; 1H NMR (400 MHz, Pyridine-d5): δ 11.49 (1H, br s), 8.97 (1H, br s), 7.93 (1H, s), 7.76 (2H, dd, J = 8.6, 2.4 Hz), 7.15 (2H, dd, J = 8.6, 2.4 Hz), 7.14 (1H, s), 4.29 (1H, td, J = 8.4, 2.1 Hz), 3.95 (1H, td, J = 8.4, 2.1 Hz), 3.90 (2H, q, J = 6.3 Hz), 3.39 (1H, quint, J = 8.4 Hz), 3.22 (1H, ddd, J = 16.7, 8.4, 2.1 Hz), 3.10 (2H, t, J = 6.3 Hz), 2.84 (1H, ddd, J = 16.7, 8.4, 2.1 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 172.52, 171.86, 154.61, 135.20, 131.48, 122.05, 115.61, 51.67, 39.49, 36.23, 36.09, 27.40.
【実施例】
【0058】
文献1)(特表2006-510596号公報)に従い、Ar雰囲気下、アミン1n(1.0eq)とイタコン酸(1.0eq)を室温にて混合し、60℃から150℃まで徐々に加熱した。150℃で30分加熱後、室温まで冷却し、カルボン酸2nを得た。カルボン酸2n(1.0eq)のCHCl及びDMF混合溶液にDCC(1.2eq)、HOBt(1.2eq)及びヒスタミン(1.2eq)を室温にて順次加え、15時間撹拌した。溶媒を留去して得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=10:1)で精製し、3nを白色固体として得た。
【実施例】
【0059】
N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-(1H-pyrazol-3-yl)-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3n)
Yield: 30%; mp: 213-211 ℃; IR (KBr): 3676, 3320, 3203, 1689, 1652, 1635, 1557 cm-1; 1H NMR (400 MHz, Pyridine-d5): δ 12.24 (1H, br s), 9.00 (1H, br s), 8.03 (1H, s), 7.88 (1H, s), 7.56 (1H,s), 7.10(1H, s), 4.78 (1H, dd, J = 12.6, 8.1 Hz), 4.26 (1H, t, J = 8.1 Hz), 3.82 (2H, q, J = 6.7 Hz), 3.69 (1H, quint, J = 8.1 Hz), 3.22 (1H, dd, J = 15.3, 8.1 Hz), 3.06 (2H, t, J = 6.7 Hz), 2.72 (1H, dd, J = 15.3, 8.1 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 169.67, 168.26, 162.33, 138.77, 138.73, 134.64, 134.53, 89.01, 47.04, 38.87, 36.72, 33.00, 26.97.
【実施例】
【0060】
文献1)(特表2006-510596号公報)に従い、Ar雰囲気下、アミン1o~r(1.0eq)とイタコン酸(1.0eq)を室温にて混合し、60℃から150℃まで徐々に加熱した。150℃で30分加熱後、室温まで冷却し、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=30:1)で精製し、カルボン酸2o~rを得た。カルボン酸2o~r(1.0eq)のCH2Cl2及びDMF混合溶液にDCC(1.2eq)、HOBt(1.2eq)及びヒスタミン(1.2eq)を室温にて順次加え、15時間撹拌した。溶媒を留去して得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=10:1)で精製し、3o~rを黄色固体又は白色泡状固体として得た。
【実施例】
【0061】
N-[2-(1H-imidazol-4yl)ethyl]-5-oxo-1-(phenylmethyl)-3-pyrrolidinecarboxamide (3o)
Yield: 29%; IR (KBr): 3271, 3155, 1670, 1652, 1558 cm-1; 1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 8.85 (1H, br), 7.92 (1H, s), 7.33-7.25 (5H, m), 7.08 (1H, s), 4.56 (1H, d, J = 14.6 Hz), 4.48 (1H, d, J = 14.6 Hz), 3.85 (2H, q, J = 6.5 Hz), 3.67 (1H, t, J = 8.0 Hz), 3.39 (1H, t, J = 8.0 Hz), 3.25 (1H, quint, J = 8.0 Hz), 3.10 (1H, dd, J =17.0, 8.0 Hz), 3.05 (2H, t, J = 6.5 Hz), 2.72 (1H, dd, J = 17.0, 8.0 Hz).

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-[(2-hydroxyphenyl)methyl]-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3p)
Yield: 30%; IR (KBr): 3748, 3738, 3651, 1684, 1653, 1558 cm-1; 1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 11.36 (1H, br s) 8.81 (1H, t, J = 5.8 Hz), 7.84 (1H, d, J = 1.2 Hz), 7.34 (1H, dd, J = 7.5, 1.3 Hz), 7.13 (1H, td, J = 7.5, 1.3 Hz), 7.08 (1H, dd, J = 7.5, 1.3 Hz), 7.03 (1H, s), 6.81 (1H, td, J = 1.3, 7.5 Hz), 4.74 (1H, d, J = 15.2 Hz), 4.65 (1H, d, J = 15.2 Hz), 3.82 (1H, dd, J = 9.6, 8.2 Hz), 3.77 (2H, q, J = 6.6 Hz), 3.57 (1H, t, J = 8.2 Hz), 3.22 (1H, quint, J = 8.2 Hz), 3.03 (1H, dd, J = 16.5, 8.2 Hz), 2.99 (2H, t, J = 6.6 Hz), 2.63 (1H, dd, J = 16.5, 8.2 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 172.57, 172.18, 155.26, 134,67, 128.78, 128.38, 122.58, 119.03, 115.21, 49.63, 40.57, 38.94, 35.93, 33.91, 26.87.

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-[(3-hydroxyphenyl)methyl]-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3q)
Yield: 40%; IR (KBr): 3734, 3647, 3623, 1684, 1653, 1558 cm-1; 1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 8.83 (1H, br s), 7.93 (1H, s), 7.24 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.22 (1H, s), 7.09 (1H, s), 7.08 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.88 (1H, d, J = 7.9 Hz), 4.57 (1H, d, J = 14.6 Hz), 4.48 (1H, d, J = 14.6 Hz), 3.84 (2H, q, J = 6.1 Hz), 3.72 (1H, t, J = 8.1 Hz), 3.45 (1H, t, J = 8.1 Hz), 3.23 (1H, quint, J = 8.1 Hz), 3.09 (1H, dd, J = 16.0, 8.1 Hz), 3.05 (2H, t, J = 6.1 Hz), 2.67 (1H, dd, J = 16.0, 8.1 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 172.31, 172.05, 157.63, 138.14, 134.66, 134.18, 129.55, 118.17, 116.90, 114.41, 114.30, 49.14, 45.31, 38.88, 35.89, 26.78.

N-[2-(1H-imidazol-4-yl)ethyl]-1-[(4-hydroxyphenyl)methyl]-5-oxo-3-pyrrolidinecarboxamide (3r)
Yield: 29%; IR (KBr): 3651, 3271, 3213, 1663, 1653, 1558 cm-1; 1H NMR (400MHz, Pyridine-d5): δ 8.85 (1H, br s), 7.91 (1H, s), 7.28 (2H, d, J = 7.6 Hz), 7.10 (2H, d, J = 7.6 Hz), 4.55 (1H, d, J = 14.6 Hz), 4.44 (1H, d, J = 14.6 Hz), 3.91-3.71 (2H, m), 3.70 (1H, dd, J = 8.8, 7.9 Hz), 3.45 (1H, t, J = 7.9 Hz), 3.26 (1H, quint, J = 7.9 Hz), 3.11 (1H, dd, J = 15.0, 7.9 Hz), 3.06 (2H, t, J = 7.4 Hz), 2.71 (1H, dd, J = 15.0, 7.9 Hz); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) : δ 172.15, 156.66, 134.68, 129.07, 126.80, 115.30, 48.93, 44.83, 38.94, 35.83, 34.03, 26.89.
【実施例】
【0062】
1) 特表2006-510596号公報
2) 特表2012-529476号公報
3) Saczewski, F. et al. Bioorg. Med. Chem. 2011, 19, 321-329
4) Mestichelli, P. et al. Org. Lett. 2013, 15, 5448-5451
5) Commercially available, Aurora Building Blocks, A17.818.885
6) Commercially available, Aurora Building Blocks, A21.884.126
【実施例】
【0063】
[実施例3]PACAP受容体発現培養細胞を用いた薬効評価
マウスPAC1受容体発現CHO細胞(PAC1/CHO細胞)及びマウスVPAC1受容体発現CHO細胞(VPAC1/CHO細胞)を用い、PACAP刺激により生じるCREB(cAMP-responsive element-binding protein)のリン酸化に対する各化合物の効果を、抗リン酸化CREB(pCREB)抗体を用いたウェスタンブロット解析により検討した。
【実施例】
【0064】
すなわち、化合物(PA-8、PA-9、化合物2j、2o及び3d)10pM~10nM、及びその溶媒(VEH:0.1%DMSO含有リン酸緩衝液)で30分処理後、PACAP 1nMを添加し、PACAP刺激後30分でタンパク質回収を行った。
【実施例】
【0065】
図1AはPAC1/CHO細胞におけるデータを示すが、PA-8は用いた濃度(10pM~10nM)において、PACAP(1nM)によるCREBリン酸化を抑制した(n=5;図1A)。一方、VPAC1/CHO細胞を用いた検討では、PACAP(1nM)によるCREBリン酸化を、用いた濃度(10pM~10nM)では抑制しなかった(n=3;図1B)。すなわち、PA-8はPAC1受容体選択的拮抗薬であるといえる。
【実施例】
【0066】
図1CはPAC1/CHO細胞における化合物2j(10pM~10nM)の効果を示すが、PACAP(1nM)によるCREBリン酸化を濃度依存的に抑制した(n=4)。図1Dは同様に化合物2o(10pM~10nM)の効果を示す。化合物2oも、用いた濃度(10pM~10nM)においてPACAP(1nM)によるCREBリン酸化を抑制した(n=4)。図2Aと2Bは、それぞれPAC1/CHO細胞におけるPA-9及び化合物3d(10pM~10nM)の効果を示すが、両者ともPACAP(1nM)によるCREBリン酸化を濃度依存的に抑制した(n=4~5)。特に化合物2oと化合物3dは1nMにおいて、それぞれPA-8及びPA-9よりも有意に強いCREBリン酸化抑制効果が見られた(n=4~5、図3)。
【実施例】
【0067】
前記の実験で用いたPA-8及びPA-9としては、ナミキ商事株式会社から購入した市販化合物を用いた。
【実施例】
【0068】
[実施例4]マウス疼痛モデルを用いた薬効評価1(PACAP髄腔内投与により誘発される自発性疼痛様行動)
PACAP(100pmol/5μL)をマウスくも膜下腔に単回投与する(単回i.t. injection)と、下半身を舐めたり噛んだりする自発性疼痛様行動を、投与後5分後程度から生じる(数時間持続する)(Ohnou et al. J. Pharmacol. Sci. 130, 194-203, 2016)。
【実施例】
【0069】
PACAP(100pmol)とPA-8、化合物2j又は化合物2o(10~100pmol/5μL)を同時i.t.投与すると、化合物2o(10pmol)を除き、いずれもPACAP応答を有意に抑制したが、化合物2j(10pmol)の効果はPA-8(10pmol)より有意に強く、PA-8(100pmol)と同等以上の効果であった。一方、化合物2oは10pmolでは有意な抑制効果を示さなかったが、100pmolではPA-8及び化合物2jと同等の抑制効果を示した(n=7~8、図4)。
【実施例】
【0070】
マウスは雄性ddY(6~12週齢)を使用し、行動はビデオ撮影した。投与後30分間における自発性疼痛様行動の回数をカウントした。
【実施例】
【0071】
[実施例5]マウス疼痛モデルを用いた薬効評価2(PACAP髄腔内投与により誘発される機械的アロディニア)
PACAP(100pmol/5μL)をマウスに単回i.t.投与すると、機械刺激に対する過敏現象(機械的アロディニア)を長期(投与後少なくとも3か月間)に渡って生じた(非特許文献1)。このPACAP誘発長期機械的過敏現象は、PA-8、化合物2j、化合物2o(それぞれ10、100pmol、図5A、B)、あるいはPA-9、化合物3d(それぞれ100pmol、図5C)の同時i.t.投与によりその発症は強く抑制された。前記化合物に代えて溶媒(VEH:0.2%DMSO含有人工脳脊髄液)を使用した例では、PACAP誘発機械的過敏現象を抑制しなかった。
【実施例】
【0072】
マウスは雄性ddY(6~12週齢)を使用し、機械刺激に対する閾値は、vonFreyテストにより評価した。すなわち、Chaplanらの方法に従い、50%逃避反射閾値(Threshold)を算出した(Chaplan et al., J. Neurosci. Meth. 53, 55-63, 1994)。化合物は、99.7%DMSOに溶解した後、人工脳脊髄液で希釈して調製した(DMSOの最終濃度は0.2%)。
【実施例】
【0073】
[実施例6]マウス疼痛モデルを用いた薬効評価3-1(がん化学療法に伴う神経障害性疼痛モデル:オキサリプラチン誘発冷的アロディニア)
オキサリプラチンは5%グルコース含有生理食塩水に溶解し、2mg/kgの用量で腹腔内投与した。薬物の投与はオキサリプラチン投与後4日目に行った。マウスは雄性ddY(6~12週齢)を使用した。縦軸は後肢足蹠へのアセトンドロップ(10μL)適用後の舐め行動、足振り行動の持続時間である。溶媒(VEH:10%DMSO水溶液)は無効であったが、PA-8、化合物2j及び化合物2o(10mg/kg、単回経口投与)はいずれもオキサリプラチンによる冷的アロディニアを4~5時間にわたって有意に抑制するが、化合物2oはより早い時間帯(投与後1時間目)から有効であった(図6)。
【実施例】
【0074】
[実施例7]マウス疼痛モデルを用いた薬効評価3-2(がん化学療法に伴う神経障害性疼痛モデル:オキサリプラチン誘発冷的アロディニア)
オキサリプラチンは5%グルコース含有生理食塩水に溶解し、2mg/kgの用量で腹腔内投与した。薬物投与(経口投与)は、オキサリプラチン投与前30分(図7A)、あるいはオキサリプラチン投与前30分、投与後2.5時間及び投与後5.5時間後の3回行った(図7B)。マウスは雄性ddY(6~12週齢)を使用した。縦軸は後肢足蹠へのアセトンドロップ(10μL)適用後の舐め行動、足振り行動の持続時間である。溶媒(VEH:10%DMSO水溶液)は無効であったが、PA-8、化合物2j及び化合物2o(10mg/kg)はいずれもオキサリプラチンによる冷的アロディニアの発症を有意に抑制するが、化合物2oの3回投与は、ほぼ完全に発症を抑制した(図7B)。
【実施例】
【0075】
[実施例8]マウス疼痛モデルを用いた薬効評価4(末梢神経障害性疼痛モデル:脊髄神経損傷により誘発される機械的アロディニア)
雄性ddY(6~12週齢)の第4腰髄脊髄神経を絹糸で結紮するspinal nerve ligation(SNL)モデルを使用した。溶媒(VEH:10%DMSO含有生理食塩水)、PA-8、化合物2j及び化合物2oは結紮5~10分前、その後は1日1回7日間腹腔内投与(30mg/kg)した。機械刺激の方法は実施例5と同様であり、結紮後1日目(D1)以降のデータは、VEHあるいは薬物投与後1時間のデータである。化合物2jはVEH群同様、機械的アロディニアの発症を抑制できなかった。一方、PA-8は有意に機械的アロディニアの発症を抑制したが、化合物2oは更に強く機械的アロディニアの発症を抑制し、非損傷側と同等レベルに機械的閾値を保った。また、PA-8と化合物2oは、投与を7日目で打ち切っても少なくともその後7日間はVEH群に比べ有意に機械的閾値を高く保った(図8)。
【実施例】
【0076】
[実施例9]マウス疼痛モデルを用いた薬効評価5(末梢神経障害性疼痛モデル:脊髄神経損傷により誘発される機械的アロディニア)
雄性ddY(6~12週齢)の第4腰髄脊髄神経を絹糸で結紮するspinal nerve ligation(SNL)モデルを使用した。溶媒(VEH:10%DMSO含有生理食塩水)、PA-8、化合物2j及び化合物2o(図9A)、あるいはPA-9及び化合物3d(図9B)は術後14日目にi.t.投与した。機械刺激の方法は実施例5と同様であり、i.t.投与後24時間目まで、経時的にデータを取得した。
【実施例】
【0077】
PA-8、化合物2о、化合物2j(それぞれ100 pmol)は有意に機械的アロディニアの発症を抑制したが、化合物2jの最大効果(投与後3時間)は化合物2оに比べ有意に劣っていた。PA-9、化合物3d(それぞれ100 pmol)もPA-8、化合物2jと同等の抗機械的アロディニア効果を示し、更には投与後24時間後においても機械的閾値を有意に高く保った。
【実施例】
【0078】
[実施例10]マウス疼痛モデルを用いた薬効評価6(ホルマリン誘発疼痛様行動)
ホルマリンをマウス後肢に皮下注射すると、動物は注射された後肢を舐めたり、振り回したりするなどの疼痛様行動を示す。この行動は2相性を示し、第1相(ホルマリン投与後10分くらいまで)はホルマリンの感覚神経に対する直接作用、第2相(ホルマリン投与後10分から60分くらいまで)は第1相の間に脊髄後角細胞で形成される過敏化(中枢性感作とも呼ばれる神経系における一種の可塑的現象)が主要な要因となり、ホルマリン投与部位における炎症反応が重要な寄与をする。
【実施例】
【0079】
PA-8、化合物2j及び化合物2оのi.t.投与(0.1~10nmol)は第1相反応に影響を与えなかった(図10A)。一方、PA-8及び化合物2oは濃度依存的に第2相反応を有意に抑制したが、化合物2jは影響を与えなかった。
【実施例】
【0080】
本明細書中で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書中にとり入れるものとする。
【符号の説明】
【0081】
VEH(Vehicle) 溶媒
ipsi 同じ側
contra 反対側
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
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【図5A】
4
【図5B】
5
【図5C】
6
【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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