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明細書 :画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 令和2年12月17日(2020.12.17)
発明の名称または考案の名称 画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示システム
国際特許分類 H04N  13/317       (2018.01)
H04N  13/312       (2018.01)
H04N  13/315       (2018.01)
H04N  13/324       (2018.01)
H04N  13/385       (2018.01)
H04N  13/366       (2018.01)
G02B  30/31        (2020.01)
FI H04N 13/317
H04N 13/312
H04N 13/315
H04N 13/324
H04N 13/385
H04N 13/366
G02B 30/31
国際予備審査の請求
全頁数 35
出願番号 特願2019-558258 (P2019-558258)
国際出願番号 PCT/JP2018/044773
国際公開番号 WO2019/111964
国際出願日 平成30年12月5日(2018.12.5)
国際公開日 令和元年6月13日(2019.6.13)
優先権出願番号 2017233744
優先日 平成29年12月5日(2017.12.5)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , ST , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DJ , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JO , JP , KE , KG , KH , KN , KP , KR , KW , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT
発明者または考案者 【氏名】掛谷 英紀
【氏名】林下 歩樹
出願人 【識別番号】504171134
【氏名又は名称】国立大学法人 筑波大学
個別代理人の代理人 【識別番号】100106909、【弁理士】、【氏名又は名称】棚井 澄雄
【識別番号】100188558、【弁理士】、【氏名又は名称】飯田 雅人
【識別番号】100169764、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 雄一郎
審査請求 未請求
テーマコード 2H199
5C061
Fターム 2H199BA09
2H199BA29
2H199BA63
2H199BB30
2H199BB43
2H199BB52
5C061AA08
5C061AB14
5C061AB18
要約 画像表示装置は、観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と画像表示面との間の距離を含む位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて、スリット領域と前記画像表示面に表示された画像との相対的な位置関係を、1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する。
特許請求の範囲 【請求項1】
時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示装置であって、
透過型の画像表示面にマトリクス状に配置された複数の表示素子と、
前記画像表示面の背面から前記画像表示面に対して照射される照明光の前記画像表示面に対する配置を可変に制御する照明配置制御面にマトリクス状に配置された複数の照明配置制御素子と、
左眼用画像データ及び右眼用画像データに基づいて前記表示素子を制御するとともに、前記画像表示面に表示される画像と、前記画像表示面の位置及び当該画像表示面を観察する観察者の位置の相対的な位置関係とに基づいて、前記照明配置制御素子を制御する制御部と、
を備え、
前記照明配置制御面の前記照明配置制御素子は、サブピクセルを最小の制御単位として制御され、
前記制御部は、
前記画像表示面のうち前記左眼用画像データの画像が表示される左画像領域と、前記画像表示面のうち前記右眼用画像データの画像が表示される右画像領域との、それぞれの領域の配置パターンを制御し、
前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じないバリア領域と、前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じるスリット領域との、それぞれの領域の配置パターンを、前記画像表示面の配置パターンの変化に応じて変化させて前記照明配置制御素子を制御するとともに、
前記観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と前記画像表示面との間の距離を含む位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づいて、前記スリット領域と前記画像表示面に表示された画像との相対的な位置関係を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する、
画像表示装置。
【請求項2】
前記時分割の分割数は4未満である、
請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記スリット領域は、前記照明配置制御面における上下方向に対しての傾きが0より大きくtan-1(1/3)未満の傾きである、
請求項1又は請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記表示素子は、赤色のサブピクセル、緑色のサブピクセル、青色のサブピクセルを含み、
前記照明配置制御素子は、赤色のサブピクセル、緑色のサブピクセル、青色のサブピクセルを含み、
前記画像表示面の赤色、緑色、青色のそれぞれのサブピクセルの並び順と、前記照明配置制御面の赤色、緑色、青色のそれぞれのサブピクセルの並び順とが互いに逆になるようにして、前記画像表示面の前記表示素子と前記照明配置制御面の前記照明配置制御素子とが配置されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
環境光の明度を示す情報を取得し、取得した前記情報が示す前記明度に応じて、前記時分割の分割数を変更する、
請求項1から4のうちいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示装置であって透過型の画像表示面にマトリクス状に配置された複数の表示素子と、前記画像表示面の背面から前記画像表示面に対して照射される照明光の前記画像表示面に対する配置を可変に制御する照明配置制御面にマトリクス状に配置された複数の照明配置制御素子と、左眼用画像データ及び右眼用画像データに基づいて前記表示素子を制御するとともに、前記画像表示面に表示される画像と、前記画像表示面の位置及び当該画像表示面を観察する観察者の位置の相対的な位置関係とに基づいて、前記照明配置制御素子を制御する制御部と、を備え、前記照明配置制御面の前記照明配置制御素子は、サブピクセルを最小の制御単位として制御される、前記画像表示装置の画像表示方法であって、
前記画像表示面のうち前記左眼用画像データの画像が表示される左画像領域と、前記画像表示面のうち前記右眼用画像データの画像が表示される右画像領域との、それぞれの領域の配置パターンを制御し、
前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じないバリア領域と、前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じるスリット領域との、それぞれの領域の配置パターンを、前記画像表示面の配置パターンの変化に応じて変化させて前記照明配置制御素子を制御するとともに、
前記観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と前記画像表示面との間の距離を含む位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づいて、前記スリット領域と前記画像表示面に表示された画像との相対的な位置関係を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する、
画像表示方法。
【請求項7】
時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示装置と、距離検出部とを備える画像表示システムであって、
前記画像表示装置は、
透過型の画像表示面にマトリクス状に配置された複数の表示素子と、
前記画像表示面の背面から前記画像表示面に対して照射される照明光の前記画像表示面に対する配置を可変に制御する照明配置制御面にマトリクス状に配置された複数の照明配置制御素子と、
左眼用画像データ及び右眼用画像データに基づいて前記表示素子を制御するとともに、前記画像表示面に表示される画像と、前記画像表示面の位置及び当該画像表示面を観察する観察者の位置の相対的な位置関係とに基づいて、前記照明配置制御素子を制御する制御部と、
を備え、
前記照明配置制御面の前記照明配置制御素子は、サブピクセルを最小の制御単位として制御され、
前記距離検出部は、
前記観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と前記画像表示面との間の距離を示す距離情報を検出し、
前記制御部は、
前記画像表示面のうち前記左眼用画像データの画像が表示される左画像領域と、前記画像表示面のうち前記右眼用画像データの画像が表示される右画像領域との、それぞれの領域の配置パターンを制御し、
前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じないバリア領域と、前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じるスリット領域との、それぞれの領域の配置パターンを、前記画像表示面の配置パターンの変化に応じて変化させて前記照明配置制御素子を制御するとともに、
前記観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と前記画像表示面との間の距離を含む位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づいて、前記スリット領域と前記画像表示面に表示された画像との相対的な位置関係を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する、
画像表示システム。
【請求項8】
時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示装置であって、
透過型の画像表示面にマトリクス状に配置された複数の表示素子と、
前記画像表示面の背面から前記画像表示面に対して照射される照明光の前記画像表示面に対する配置を可変に制御する照明配置制御面にマトリクス状に配置された複数の照明配置制御素子と、
左眼用画像データ及び右眼用画像データに基づいて前記表示素子を制御するとともに、前記画像表示面に表示される画像と、前記画像表示面の位置及び当該画像表示面を観察する観察者の位置の相対的な位置関係とに基づいて、前記照明配置制御素子を制御する制御部と、
を備え、
前記画像表示面の前記表示素子は、サブピクセルを最小の制御単位として制御され、
前記制御部は、
前記画像表示面のうち前記左眼用画像データの画像が表示される左画像領域と、前記画像表示面のうち前記右眼用画像データの画像が表示される右画像領域との、それぞれの領域の配置パターンを制御し、
前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じないバリア領域と、前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じるスリット領域との、それぞれの領域の配置パターンを、前記画像表示面の配置パターンの変化に応じて変化させて前記照明配置制御素子を制御するとともに、
前記観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と前記画像表示面との間の距離を含む位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づいて、前記観察者から見た前記スリット領域の前記画像表示面における位置を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する、
画像表示装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示システムに関する。
本願は、2017年12月5日に、日本に出願された特願2017-233744号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
画像を立体視させる画像表示装置についての研究や開発が行われている。
【0003】
これに関し、視差障壁式の裸眼立体映像表示装置で、所定の視線方向を観察する観察者の左右の眼に、互いに融像する立体表示画像の複数を周期4以上の時系列で所定の順で順次提示する裸眼立体映像表示装置であって、立体表示画像の複数を表示するためのバックライトと画像表示パネル及び当該バックライトと当該画像表示パネルとの間に設けられ極座標の所定の極角をもつ方向に指向性を有する拡散板を備える画像表示手段と、画像表示パネルを制御する表示制御手段を有し、表示制御手段は、時系列単位の繰り返しで周期的に並んだ配列を時系列で変化するように制御するもので、右眼用と左眼用の当該時系列は、位相のずれた同じ周期の時系列であり、画像表示手段は、配列単位の繰り返しで右または左方向に周期的に並んだ配置系列を有し、当該配列単位の形状は縦長で縞状であり、観察者から右または左方向に順に見た当該配置系列は、当該時系列と一致するものである、時分割型パララックスバリア式の裸眼立体映像表示装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2015-125407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、このような裸眼立体映像表示装置は、複数の立体表示画像を所定の周期の時系列で所定の順で順次提示するため、クロストークが生じ難い反面、画像表示パネルに表示される立体表示画像の明るさが所望の明るさよりも暗くなってしまうという問題があった。一方、複数の立体表示画像を所定の周期の時系列で所定の順で順次提示する裸眼立体映像表示装置は、画像表示パネルに表示される立体表示画像の明るさが所望の明るさよりも暗くなってしまうことを抑制することができる反面、クロストークが生じ易いという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、左眼と右眼との間の画像干渉が抑制でき、表示輝度と電力との比を改善することができる画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の一態様に係る画像表示装置は、時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示装置であって、透過型の画像表示面にマトリクス状に配置された複数の表示素子と、前記画像表示面の背面から前記画像表示面に対して照射される照明光の前記画像表示面に対する配置を可変に制御する照明配置制御面にマトリクス状に配置された複数の照明配置制御素子と、左眼用画像データ及び右眼用画像データに基づいて前記表示素子を制御するとともに、前記画像表示面に表示される画像と、前記画像表示面の位置及び当該画像表示面を観察する観察者の位置の相対的な位置関係とに基づいて、前記照明配置制御素子を制御する制御部と、を備え、前記照明配置制御面の前記照明配置制御素子は、サブピクセルを最小の制御単位として制御され、前記制御部は、前記画像表示面のうち前記左眼用画像データの画像が表示される左画像領域と、前記画像表示面のうち前記右眼用画像データの画像が表示される右画像領域との、それぞれの領域の配置パターンを制御し、前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じないバリア領域と、前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じるスリット領域との、それぞれの領域の配置パターンを、前記画像表示面の配置パターンの変化に応じて変化させて前記照明配置制御素子を制御するとともに、前記観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と前記画像表示面との間の距離を含む位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づいて、前記スリット領域と前記画像表示面に表示された画像との相対的な位置関係を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する、画像表示装置である。
【0008】
(2)上記(1)に記載の画像表示装置において、前記時分割の分割数は4未満である、構成を有してもよい。
【0009】
(3)上記(1)又は(2)に記載の画像表示装置において、前記スリット領域は、前記照明配置制御面における上下方向に対しての傾きが0より大きくtan-1(1/3)未満の傾きである、構成を有してもよい。
【0010】
(4)上記(1)から(3)のうちいずれか一項に記載の画像表示装置において、前記表示素子は、赤色のサブピクセル、緑色のサブピクセル、青色のサブピクセルを含み、前記照明配置制御素子は、赤色のサブピクセル、緑色のサブピクセル、青色のサブピクセルを含み、前記画像表示面の赤色、緑色、青色のそれぞれのサブピクセルの並び順と、前記照明配置制御面の赤色、緑色、青色のそれぞれのサブピクセルの並び順とが互いに逆になるようにして、前記画像表示面の前記表示素子と前記照明配置制御面の前記照明配置制御素子とが配置されている、構成を有してもよい。
【0011】
(5)上記(1)から(4)のうちいずれか一項に記載の画像表示装置において、環境光の明度を示す情報を取得し、取得した前記情報が示す前記明度に応じて、前記時分割の分割数を変更する、構成を有してもよい。
【0012】
(6)本発明の一態様に係る画像表示方法は、時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示装置であって透過型の画像表示面にマトリクス状に配置された複数の表示素子と、前記画像表示面の背面から前記画像表示面に対して照射される照明光の前記画像表示面に対する配置を可変に制御する照明配置制御面にマトリクス状に配置された複数の照明配置制御素子と、左眼用画像データ及び右眼用画像データに基づいて前記表示素子を制御するとともに、前記画像表示面に表示される画像と、前記画像表示面の位置及び当該画像表示面を観察する観察者の位置の相対的な位置関係とに基づいて、前記照明配置制御素子を制御する制御部と、を備え、前記照明配置制御面の前記照明配置制御素子は、サブピクセルを最小の制御単位として制御される、前記画像表示装置の画像表示方法であって、前記画像表示面のうち前記左眼用画像データの画像が表示される左画像領域と、前記画像表示面のうち前記右眼用画像データの画像が表示される右画像領域との、それぞれの領域の配置パターンを制御し、前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じないバリア領域と、前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じるスリット領域との、それぞれの領域の配置パターンを、前記画像表示面の配置パターンの変化に応じて変化させて前記照明配置制御素子を制御するとともに、前記観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と前記画像表示面との間の距離を含む位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づいて、前記スリット領域と前記画像表示面に表示された画像との相対的な位置関係を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する、画像表示方法である。
【0013】
(7)本発明の一態様に係る画像表示システムは、時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示装置と、距離検出部とを備える画像表示システムであって、前記画像表示装置は、透過型の画像表示面にマトリクス状に配置された複数の表示素子と、前記画像表示面の背面から前記画像表示面に対して照射される照明光の前記画像表示面に対する配置を可変に制御する照明配置制御面にマトリクス状に配置された複数の照明配置制御素子と、左眼用画像データ及び右眼用画像データに基づいて前記表示素子を制御するとともに、前記画像表示面に表示される画像と、前記画像表示面の位置及び当該画像表示面を観察する観察者の位置の相対的な位置関係とに基づいて、前記照明配置制御素子を制御する制御部と、を備え、前記照明配置制御面の前記照明配置制御素子は、サブピクセルを最小の制御単位として制御され、前記距離検出部は、前記観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と前記画像表示面との間の距離を示す距離情報を検出し、前記制御部は、前記画像表示面のうち前記左眼用画像データの画像が表示される左画像領域と、前記画像表示面のうち前記右眼用画像データの画像が表示される右画像領域との、それぞれの領域の配置パターンを制御し、前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じないバリア領域と、前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じるスリット領域との、それぞれの領域の配置パターンを、前記画像表示面の配置パターンの変化に応じて変化させて前記照明配置制御素子を制御するとともに、前記観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と前記画像表示面との間の距離を含む位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づいて、前記スリット領域と前記画像表示面に表示された画像との相対的な位置関係を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する、画像表示システムである。
【0014】
(8)本発明の一態様に係る画像表示装置は、時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示装置であって、透過型の画像表示面にマトリクス状に配置された複数の表示素子と、前記画像表示面の背面から前記画像表示面に対して照射される照明光の前記画像表示面に対する配置を可変に制御する照明配置制御面にマトリクス状に配置された複数の照明配置制御素子と、左眼用画像データ及び右眼用画像データに基づいて前記表示素子を制御するとともに、前記画像表示面に表示される画像と、前記画像表示面の位置及び当該画像表示面を観察する観察者の位置の相対的な位置関係とに基づいて、前記照明配置制御素子を制御する制御部と、を備え、前記画像表示面の前記表示素子は、サブピクセルを最小の制御単位として制御され、前記制御部は、前記画像表示面のうち前記左眼用画像データの画像が表示される左画像領域と、前記画像表示面のうち前記右眼用画像データの画像が表示される右画像領域との、それぞれの領域の配置パターンを、前記時分割の分割数に基づいて変化させて前記表示素子を制御し、前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じないバリア領域と、前記照明配置制御面のうち前記照明光が生じるスリット領域との、それぞれの領域の配置パターンを、前記画像表示面の配置パターンの変化に応じて変化させて前記照明配置制御素子を制御するとともに、前記観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と前記画像表示面との間の距離を含む位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づいて、前記観察者から見た前記スリット領域の前記画像表示面における位置を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する、画像表示装置である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一態様に係る画像表示装置、画像表示方法、及び画像表示システムは、左眼と右眼との間の画像干渉が抑制でき、表示輝度と電力との比を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】画像表示システム1の構成の一例を示す図である。
【図2】あるタイミングT1において第2表示面D2にバリアパターンP1が表示されている場合における第1表示面D1の状態と第2表示面D2の状態とのそれぞれの一例を示す図である。
【図3】図2に示した第2表示面D2に表示されたバリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置が右方向に(1/2)サブピクセル並進した場合における当該バリアパターンの一例を示す図である。
【図4】あるタイミングT2において第2表示面D2にバリアパターンP2が表示されている場合における第1表示面D1の状態と第2表示面D2の状態とのそれぞれの一例を示す図である。
【図5】図4に示した第2表示面D2に表示されたバリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置が右方向に(1/3)サブピクセル並進した場合における当該バリアパターンの一例を示す図である。
【図6】あるタイミングT3において第2表示面D2にバリアパターンP3が表示されている場合における第1表示面D1の状態と第2表示面D2の状態とのそれぞれの一例を示す図である。
【図7】図6に示した第2表示面D2に表示されたバリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置が右方向に(1/2)サブピクセル並進した場合における当該バリアパターンの一例を示す図である。
【図8】制御装置14の機能構成の一例を示す図である。
【図9】制御装置14が第2表示面D2にバリアパターンを表示させる処理の流れの一例を示す図である。
【図10】制御装置14が第1表示面D1に第2画像データが示す画像を表示させる処理の流れの一例を示す図である。
【図11】第2表示面D2に表示させるバリアパターンを決定する際にバリアパターンの各スリットの位置を算出する方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<従来の画像表示システム>
まず、画像表示システム1と異なる画像表示システムX(例えば、従来の画像表示システム)であって複数の時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示システムXについて説明する。画像表示システムXは、画像表示システムXに表示される画像の観察者の位置(具体的には、眼の位置)が動いた場合、当該観察者の左眼に左眼用の画像が見えるように、画像表示システムXにおけるバリアパターンにおけるスリットの位置をシフトさせていた。また、このスリットの位置のシフト量の最小単位は、1サブピクセルであった。

【0018】
このような画像表示システムXでは、時分割の数が多い場合(例えば、4以上である場合)、前述のスリットの幅であるスリット幅が比較的狭いため、クロストークの発生が抑えられていた反面、時分割の数が少ない場合(例えば、4未満である場合)と比較して、画像表示システムXに表示される画像の観察者にとって当該画像が暗く見えてしまうという問題があった。

【0019】
このような問題を解決するためには、時分割の数を少なくしてスリット幅を広くすればよい。しかしながら、時分割の数を少なくしてスリット幅を広くすると、クロストークが発生しやすくなることが知られている。すなわち、画像表示システムXでは、観察者が見る画像の明るさを明るくすることと、クロストークの発生を抑えることとの両立が困難であった。

【0020】
<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。

【0021】
<画像表示システムの概要>
ここで、実施形態に係る画像表示システム1の概要について説明する。

【0022】
画像表示システム1は、所定数の時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する。以下では、一例として、画像表示システム1が、3時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する場合について説明する。なお、画像表示システム1における時分割数は、2以上であれば、整数に代えて、実数であってもよい。

【0023】
画像表示システムXが有する上記のような問題を解決するため、画像表示システム1は、時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示装置であって、透過型の画像表示面にマトリクス状に配置された複数の表示素子と、画像表示面の背面から画像表示面に対して照射される照明光の画像表示面に対する配置を可変に制御する照明配置制御面にマトリクス状に配置された複数の照明配置制御素子と、左眼用画像データ及び右眼用画像データに基づいて表示素子を制御するとともに、画像表示面に表示される画像と、画像表示面の位置及び当該画像表示面を観察する観察者の位置の相対的な位置関係とに基づいて、照明配置制御素子を制御する制御部と、を備える。また、画像表示システム1では、照明配置制御面の前記照明配置制御素子は、サブピクセルを最小の制御単位として制御される。また、制御部は、画像表示面のうち左眼用画像データの画像が表示される左画像領域と、画像表示面のうち右眼用画像データの画像が表示される右画像領域との、それぞれの領域の配置パターンを、時分割の分割数に基づいて変化させて表示素子を制御し、照明配置制御面のうち照明光が生じないバリア領域と、照明配置制御面のうち照明光が生じるスリット領域との、それぞれの領域の配置パターンを、画像表示面の配置パターンの変化に応じて変化させて照明配置制御素子を制御するとともに、観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と画像表示面との間の距離を示す距離情報を取得し、取得した距離情報に基づいて、スリット領域と画像表示面に表示された画像との相対的な位置関係を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する。これにより、画像表示システム1は、左眼と右眼との間の画像干渉が抑制でき、その結果、時分割の分割数を4未満にすることも可能となり、表示輝度と電力との比を改善することができる。そして、画像表示システム1は、画像表示面に表示された画像の明るさが所望の明るさよりも暗くなってしまうことを抑制することができるとともに、クロストークの発生を抑制することができる。

【0024】
以下では、画像表示システム1の構成と、画像表示システム1による画像の表示方法について詳しく説明する。なお、以下において説明する画像の表示方法は、4以上の時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示システムに適用されてもよい。

【0025】
<画像表示システムの構成>
以下、図1を参照し、画像表示システム1の構成について説明する。図1は、画像表示システム1の構成の一例を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1に示した矢印A1が示す方向を上方向又は上と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、上方向と逆の方向を下方向又は下と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、図1に示した矢印A2が示す方向であって上方向と直交する方向を左方向又は左と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、左方向と逆の方向を右方向又は右と称して説明する。また、以下では、一例として、上方向が重力方向と逆の方向と一致している場合について説明する。すなわち、この一例では、左方向は、水平方向と一致している。なお、上方向は、当該方向と一致していない構成であってもよい。

【0026】
ここで、本明細書におけるサブピクセルについて説明する。本明細書では、サブピクセルは、画像表示システム1において表示される画像を構成している各ピクセルを上下方向に沿ってm(mは、2以上の整数)等分した部分ピクセル(すなわち、各ピクセルにおいて左右方向に並ぶn個の部分ピクセル)それぞれのことである。なお、サブピクセルは、画像表示システム1において表示される画像を構成している各ピクセルを上下方向と異なる方向に沿ってm等分した部分ピクセルそれぞれのことであってもよい。また、本明細書では、説明を簡略化するため、画像を表示する各ピクセルが全て同じ大きさのピクセルである場合について説明する。以下では、一例として、サブピクセルが、画像表示システム1において表示される画像を構成している各ピクセルを上下方向に沿って3等分した部分ピクセルである場合について説明する。すなわち、本明細書では、1つのピクセルの幅と、3つのサブピクセルの幅の合計とが一致する。

【0027】
画像表示システム1は、画像表示装置10と、画像表示装置10と別体の距離検出部20を備える。なお、画像表示装置10は、距離検出部20と一体に構成されてもよい。

【0028】
画像表示装置10は、第1表示部11と、照射部12と、拡散板13と、制御装置14を備える。

【0029】
第1表示部11は、前述の第1表示部の一例である。第1表示部11は、画像を表示する複数の第1サブピクセルがマトリクス状に配置された第1表示面D1を有する透過型の表示部である。第1サブピクセルは、第1表示部11が有するサブピクセルのことである。例えば、第1表示部11は、第1表示面D1を有する透過型の液晶パネルである。なお、第1表示部11は、当該液晶パネルに代えて、第1表示面D1を有する透過型の他の如何なる表示部であってもよい。第1表示面D1は、画像表示面の一例である。また、第1サブピクセルは、表示素子の一例である。

【0030】
ここで、第1表示部11は、カラー画像を表示可能な液晶パネルであってもよく、白黒画像のみを表示可能な液晶パネルであってもよい。以下では、一例として、第1表示部11が、カラー画像を表示可能な液晶パネルである場合について説明する。この場合、第1表示部11が有する各ピクセルには、左方向(又は右方向)から順に赤色の第1サブピクセル、緑色の第1サブピクセル、青色の第1サブピクセルの3つの第1サブピクセルが配置されている。

【0031】
照射部12は、前述の照射部の一例である。照射部12は、制御装置14からの要求に応じて、第1表示面D1に配置された複数の第1サブピクセルのそれぞれに対応する位置から光を照射する照射装置である。

【0032】
ここで、図1に示した例では、照射部12は、第2表示部121と、光源部122を備える。

【0033】
第2表示部121は、第1表示面D1に配置された第1サブピクセルのそれぞれに応じたサブピクセルである第2サブピクセルがマトリクス状に配置された第2表示面D2を有する透過型の表示部である。例えば、第2表示部121は、第2表示面D2を有する透過型の液晶パネルである。なお、第2表示部121は、当該液晶パネルに代えて、第2表示面D2を有する透過型の他の如何なる表示部であってもよい。以下では、一例として、第2表示部121が、第1表示部11のピクセルの構成と同じピクセルの構成を有する場合について説明する。第2表示面D2は、照明配置制御面の一例である。また、第2サブピクセルは、照明配置制御素子の一例である。

【0034】
光源部122は、第2表示面D2に配置された複数の第2サブピクセルのそれぞれに対して光を照射する。光源部122は、例えば、LED(Light Emitting Diode)を用いたバックライトである。なお、光源部122は、LEDに代えて、他の光源を用いたバックライトであってもよい。

【0035】
ここで、この一例では、第2表示部121は、前述した通り、第1表示部11のピクセル構成と同じピクセル構成を有する。このため、第2表示部121は、カラー画像を表示可能な液晶パネルである。この場合、第2表示部121が有する各ピクセルには、左方向(又は右方向)から順に赤色の第2サブピクセル、緑色の第2サブピクセル、青色の第2サブピクセルの3つの第2サブピクセルが配置されている。すなわち、ある第2サブピクセルを介して光源部122から第1サブピクセルに照射される光の色は、赤色、緑色、青色のいずれかである。当該場合、当該光が照射された第1サブピクセルは、当該第1サブピクセルの色に応じて、当該光を透過せずに吸収してしまう場合がある。この問題を解決するため、画像表示装置10では、第1表示部11と第2表示部121との間に、図1に示した拡散板13が配置されている。拡散板13は、第2表示部121を介して光源部122から第1表示部11に照射された光を混合することにより白色光に変換する。なお、画像表示装置10は、拡散板13を備えない構成であってもよい。例えば、第2表示部121が白黒のサブピクセルを第2サブピクセルとして有していた場合には、画像表示装置10は、拡散板13を備えない構成であってもよい。

【0036】
制御装置14は、画像表示装置10の全体を制御する。制御装置14は、第1表示面D1に画像を表示するとともに、第2表示面D2にバリアパターンを表示する。バリアパターンは、第2表示面D2上の領域のうち光を透過させる第2サブピクセルを含む領域である複数のスリットと、光を透過させない第2サブピクセルを含む領域であるバリアとの配置のことである。

【0037】
ここで、第1表示部11には、静止画や動画等の画像が表示される。この一例では、第1表示部11は、透過型のディスプレイである。観察者が画像を視認できるようにするために、照明光を第1表示部11の裏面から照射する。
第2表示部121は、第1表示部11に対して照明光を照射する。
この第1表示部11には左眼用の画像と右眼用の画像とが領域を分けて同一フレーム中に表示される。この同一フレーム中の左眼用の画像の領域と、右眼用の画像の領域との配置を左右画像表示配置と称する。
第2表示部121は、第1表示部11に表示される左眼用の画像が観察者の左眼に、右眼用の画像が観察者の右眼にそれぞれ視認されるように、第1表示部11を照明する位置を定めて、第1表示部11を照明する。この第2表示部121が第1表示部11を照明する位置の配置をバリアパターンと称する。

【0038】
より具体的には、制御装置14は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録された画像データである第1画像データを読み出す。第1画像データは、視差情報を含む画像の画像データである。また、第1画像データは、動画像の画像データであってもよく、静止画像の画像データであってもよい。以下では、一例として、第1画像データが動画像の画像データである場合について説明する。また、制御装置14は、ユーザーから受け付けた操作、又は記録媒体に記録されたプログラム等に基づいて、第1画像データを生成する構成であってもよい。

【0039】
制御装置14は、上記の記録媒体から読み出した第1画像データに基づいて、第1画像データのフレーム毎に、第1表示面D1を観察する観察者Hの左眼用の画像データである左画像データと、観察者Hの右眼用の画像データである右画像データを生成する。なお、制御装置14は、第1画像データに基づいて左画像データと右画像データを生成する構成に代えて、左画像データと右画像データとのそれぞれが上記の記録媒体に予め記憶されており、記録媒体に記憶された左画像データと右画像データとのそれぞれを記録媒体から読み出す構成であってもよい。左画像データは、左眼用画像データの一例である。また、右画像データは、右眼用画像データの一例である。

【0040】
また、制御装置14は、時分割の数を示す時分割数情報と、前述のスリットの幅であるスリット幅を示すスリット幅情報と、スリットの傾きを示すスリット傾き情報とのそれぞれをユーザーから予め受け付ける。ここで、以下では、一例として、スリット幅が、左右方向におけるサブピクセルの幅を長さの単位として、サブピクセルの数によって表される場合について説明する。なお、スリット幅は、サブピクセルの数に代えて、他の値によって表される構成であってもよい。また、制御装置14は、時分割数情報と、スリット幅情報と、スリット傾き情報とのうちの一部又は全部が、予め記憶されている構成であってもよい。

【0041】
制御装置14は、受け付けた時分割数情報が示す時分割の数と、受け付けたスリット幅情報が示すスリット幅と、受け付けたスリット傾き情報が示すスリットの傾きとに基づいて、互いに異なる左右画像表示配置であって当該時分割の数に応じたパターン数の左右画像表示配置を決定する。左右画像表示配置は、第1表示面D1上における配置であって、左画像データが示す画像の一部を表示する左画像領域と、右画像データが示す画像の一部を表示する右画像領域との配置のことである。そして、制御装置14は、時分割の数に応じたパターン数の左右画像表示配置の画像を、第1表示面D1に表示させる。また、制御装置14は、左右画像表示配置のパターンを、予め決められた順に周期的変化させる。例えば、当該時分割の数が3の場合、制御装置14は、パターンX1~X3の3つのパターンの左右画像表示配置を決定する。そして、制御装置14は、パターンX1~X3の左右画像表示配置を、第1表示面D1に表示される画像のフレーム毎に、例えば、パターンX1、パターンX2、パターンX3、パターンX1、…、の順に周期的変化させる。ここで、予め決められた順に並べられた左右画像表示配置であって当該時分割の数に応じたパターン数の左右画像表示配置のうちのあるパターンの左右画像表示配置は、当該パターンの左右画像表示配置の次の順のパターンの左右画像表示配置に対して、左にスリット幅分ずれた配置となっている。例えば、時分割の数が3の場合、パターンX1とパターンX2、パターンX2とパターンX3、パターンX3とパターンX1とはそれぞれ、スリット幅分ずれた配置にされる。左右画像表示配置の各パターンは、画像表示面のうち左眼用画像データの画像が表示される左画像領域と、画像表示面のうち右眼用画像データの画像が表示される右画像領域との、それぞれの領域の配置パターンの一例である。

【0042】
ここで、制御装置14は、あるフレームの画像を表示させる場合、当該フレームの左画像データが示す画像と、当該フレームの右画像データが示す画像と、第1表示面D1における左右画像表示配置とに応じて、左眼用の画像と右眼用の画像とを1つの画像にまとめた画像を当該フレームの画像として第1表示面D1に表示させる。当該1つの画像が表示された第1表示面D1では、左右画像表示配置における左画像領域には、当該フレームの左画像データが示す画像のうち左画像領域に対応する一部が表示されており、左右画像表示配置における右画像領域には、当該フレームの右画像データが示す画像のうち右画像領域に対応する一部が表示されている。

【0043】
また、制御装置14は、後述する距離検出部20によって検出された距離情報が示す距離と、受け付けた時分割数情報が示す時分割の数と、受け付けたスリット幅情報が示すスリット幅と、受け付けたスリット傾き情報が示すスリットの傾きとに基づいて、当該時分割の数に応じたパターン数の、互いに異なるバリアパターンを決定する。バリアパターンは、前述した通り、第2表示面D2上の領域のうち光を透過させる第2サブピクセルを含む領域である複数のスリットと、光を透過させない第2サブピクセルを含む領域であるバリアとの配置のことである。そして、制御装置14は、時分割の数に応じたパターン数のバリアパターンを、第2表示面D2に表示させる。また、制御装置14は、バリアパターンのパターンを、予め決められた順に周期的に変化させる。例えば、当該時分割の数が3の場合、制御装置14は、パターンY1~Y3の3つのパターンのバリアパターンを決定する。この一例では、パターンY1のスリットの位置は、パターンY2のスリットの位置に対して、左にスリット幅分ずれた位置に配置されている。また、パターンY2のスリットの位置は、パターンY3のスリットの位置に対して、左にスリット幅分ずれた位置に配置されている。
そして、制御装置14は、パターンY1~Y3のバリアパターンを、第1表示面D1に表示される画像のフレーム毎に、例えば、パターンY1、パターンY2、パターンY3、パターンY1、…、の順に周期的に変化させる。すなわち、制御装置14は、第1表示面D1の左右画像表示配置の周期的な変化と、第2表示面D2のバリアパターンの周期的な変化とを、第1表示面D1に表示される画像のフレーム毎に同期させる。
ここで、バリアパターンの各パターンは、照明配置制御面のうち照明光が生じないバリア領域と、照明配置制御面のうち照明光が生じるスリット領域との、それぞれの領域の配置パターンの一例である。また、第2表示面D2上の領域のうち光を透過させる第2サブピクセルの領域である複数のスリットは、照明配置制御面のうち照明光が生じるスリット領域の一例である。また、第2表示面D2上の領域のうち光を透過させない第2サブピクセルの領域であるバリアは、バリア領域の一例である。

【0044】
このように、制御装置14は、第1表示面D1に表示する画像の左右画像表示配置のパターンに対応するバリアパターンを第2表示面D2に表示する。このため、ある左右画像表示配置のパターンに対応するバリアパターンでは、当該バリアパターンの各スリットにおいて、当該左右画像表示配置における左画像領域と当該左右画像表示配置における右画像領域との両方が予め決められた配置で並ぶ。当該予め決められた配置は、観察者Hの眼の位置に基づいて定められており、例えば、あるスリットにおける左半分が左画像領域であり、当該スリットにおける右半分が右画像領域であるような配置である。これにより、制御装置14は、スリットに配置された左画像領域の画像を観察者Hの左眼にのみ視認させるとともに、スリットに配置された右画像領域の画像を観察者Hの右眼にのみ視認させることができる。

【0045】
制御装置14が第1表示面D1にあるフレームに対応する左右画像表示配置の画像を表示し、第2表示面D2に当該左右画像表示配置のパターンに対応するバリアパターンを表示させた場合、観察者Hは、当該画像のうちのスリットと重なる部分のみを観測する。制御装置14は、左右画像表示配置とともにバリアパターンを周期的に変化させる。上述したように、バリアパターンは、スリット幅分だけ各パターンのスリットの位置が互いに異なっている。従って、例えば、時分割の数が3の場合、パターンY1~Y3のバリアパターンを順次切り替えることにより、第1表示面D1の全面に光が透過することになる。これにより、制御装置14は、観察者Hに対して、第1表示面D1に表示された画像の全体を視認させることができる。

【0046】
以上のような構成により、画像表示装置10は、この一例において、時分割によるパララックスバリア方式において第1表示面D1に表示された画像を観察者Hに立体視させることができる。これにより、画像表示装置10は、第1表示面D1に表示された画像の明るさが所望の明るさよりも暗くなってしまうことを抑制することができる。しかし、第1表示面D1と観察者Hの眼の位置との間の距離が変化した場合、画像表示装置10では、時分割の数が比較的少ない場合(例えば、4未満である場合)、クロストークが発生しやすい。

【0047】
そこで、制御装置14は、距離検出部20によって検出された距離情報に基づいて、バリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2における位置を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する。ここで、距離検出部20は、観察者Hの眼の第1表示面D1に対する相対的な位置に応じた情報を検出する。当該情報は、例えば、観察者Hの両眼のうちの少なくとも一方の眼に応じた位置と第1表示面D1との間の距離を示す距離情報である。具体的には、制御装置14は、距離検出部20によって検出された距離情報を距離検出部20から取得し、取得した距離情報に基づいて、バリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する。
これにより、画像表示装置10は、第1表示面D1に表示された画像の明るさが所望の明るさよりも暗くなってしまうことを抑制することと、クロストークの発生を抑制することとを両立することができる。以下では、一例として、距離検出部20によって検出される距離情報が示す距離が、観察者Hの両眼に応じた位置(例えば、左眼と右眼との中間の位置等)と第1表示面D1との間の距離のうち第1表示面D1と直交する方向における距離である場合について説明する。なお、距離検出部20によって検出される距離情報が示す距離は、観察者Hの両眼に応じた位置(例えば、左眼と右眼との中間の位置等)と第1表示面D1との間の距離のうち第1表示面D1と直交する方向における距離に代えて、観察者Hの両眼のうちの少なくとも一方の眼に応じた位置と第1表示面D1との間の他の距離であってもよい。

【0048】
距離検出部20は、前述した通り、観察者Hの眼の第1表示面D1に対する相対的な位置に応じた情報を検出する。例えば、距離検出部20は、観察者Hの両眼に応じた位置(例えば、左眼と右眼との中間の位置等)と第1表示面D1との間の距離のうち第1表示面D1と直交する方向における距離を示す距離情報を検出する。距離検出部20は、検出した距離情報を制御装置14に出力する。また、距離検出部20は、観察者Hの両眼のうちの少なくとも一方の眼に応じた位置であって第1表示面D1に沿った方向における位置である平面位置を示す平面位置情報を検出する。距離検出部20は、検出した平面位置情報を制御装置14に出力する。以下では、一例として、距離検出部20が、観察者の両眼に応じた位置であって第1表示面D1に沿った方向における位置を示す情報を、平面位置情報として検出する場合について説明する。

【0049】
<第2表示部に表示されるバリアパターン>
以下、第2表示部121の第2表示面D2にあるパターンのバリアパターンが表示されている場合における第1表示面D1の状態と、第2表示面D2の状態とのそれぞれについて説明する。

【0050】
ここで、制御装置14が第2表示面D2に表示させるバリアパターンは、3つのパラメーターによって特徴付けられる。すなわち、当該3つのパラメーターは、前述の時分割の数と、スリット幅と、スリットの傾きとのそれぞれである。ここで、これら3つのパラメーターのうち、時分割の数と、スリット幅とは、第2表示面D2の左右方向のピクセル数(又はサブピクセル数)が定まっている場合には、いずれか一方を定めると他方が定まる関係を有している。以下では、この関係にかかわらず時分割の数と、スリット幅と、スリットの傾きとを3つのパラメーターと称して説明する。

【0051】
ここで、バリアパターンにおける各スリットは、帯状の形をしている。バリアパターンにおけるスリット幅は、このような帯状の形をしているスリットの幅を示す。また、バリアパターンにおける各スリットの傾きは、各スリットの左側に形成されている複数の頂点(角)の全部に接する接線と、上下方向との間の角度θによって表される傾きである。

【0052】
<第2表示面に形成されるバリアパターンの具体例1>
以下、図2を参照し、このような3つのパラメーターに基づいて第2表示面D2に表示されるバリアパターンの一例として、時分割の数が3であり、バリアパターンにおけるスリット幅が4サブピクセルであり、バリアパターンの傾きθがtan-1(1サブピクセル/6サブピクセル)である場合に、制御装置14によって第2表示面D2に表示されるバリアパターンであるバリアパターンP1について説明する。
ここで、第2表示面D2の各ピクセルは縦横比が1:1である正方ピクセルであり、各サブピクセルは縦横比が3:1である場合について説明する。なお、各ピクセルの縦横比、及び各サブピクセルの縦横比は、これに限られない。
なお、第1表示面D1及び第2表示面D2はいずれも、各ピクセルが赤色、緑色、青色の各サブピクセルを有する、いわゆるカラーLCDであるものとして説明する。

【0053】
図2は、あるタイミングT1において第2表示面D2にバリアパターンP1が表示されている場合における第1表示面D1の状態と第2表示面D2の状態とのそれぞれの一例を示す図である。図2に示した第1表示面D1上における各長方形は、第1表示面D1に配置された複数の第1サブピクセルのそれぞれを示す。すなわち、図2に示したように、第1表示面D1には、第1サブピクセルがマトリクス状に配置されている。また、図2に示した第1表示面D1において「L」と記載された第1サブピクセルを含む領域は、前述の左画像領域を示す。また、図2に示した第1表示面D1において「R」と記載された第1サブピクセルを含む領域は、前述の右画像領域を示す。

【0054】
時分割の数が3であり、バリアパターンにおけるスリット幅が4サブピクセルであり、バリアパターンの傾きθがtan-1(1サブピクセル/6サブピクセル)である場合、タイミングT1において、例えば、前述の左画像領域と右画像領域とは、図2に示した配置MX1のように配置される。配置MX1は、第1表示面D1における左右画像表示配置の一例である。当該例では、第1表示面D1上において、第1サブピクセルによって形成された行列の行毎に、連続して並んだ6個(すなわち、時分割の数とスリット幅とを乗じた数の半分)の第1サブピクセルを含む左画像領域と、連続して並んだ6(すなわち、時分割の数とスリット幅とを乗じた数の半分)個の第1サブピクセルを含む右画像領域とが、左右方向に周期的に並んでいる。また、このような周期的な並びは、当該行列において、2行毎に左に1サブピクセルずつずれている。

【0055】
一方、図2に示した第2表示面D2上における各長方形は、第2表示面D2に配置された複数の第2サブピクセルのそれぞれを示す。すなわち、図2に示したように、第2表示面D2には、第2サブピクセルがマトリクス状に配置されている。また、図2に示した第2表示面D2においてハッチングされた第2サブピクセルのそれぞれは、光を透過する第2サブピクセルを示す。また、図2に示した第2表示面D2において網掛けされた第2サブピクセルのそれぞれは、光を透過させない第2サブピクセルを示す。

【0056】
時分割の数が3であり、バリアパターンにおけるスリット幅が4サブピクセルであり、バリアパターンの傾きθがtan-1(1サブピクセル/6サブピクセル)である場合、タイミングT1において、例えば、バリアパターンは、図2に示した配置MX2のようになる。配置MX2は、第2表示面D2に表示されたバリアパターンの一例である。当該例では、第2表示面D2上において、第2サブピクセルによって形成された行列の行毎に、光を透過する4個の第2サブピクセルが連続して並んだ領域と、光を透過しない8個の第2サブピクセルが連続して並んだ領域とが、左右方向に周期的に並んでいる。また、このような周期的な並びは、当該行列において、2行毎に左に1サブピクセルずつずれている。

【0057】
また、図2に示した例では、タイミングT1において、観察者Hから見て、各スリットの左半分に左画像領域が配置されており、各スリットの右半分に右画像領域が配置されている。また、制御装置14は、第1表示面D1における左右画像表示配置のパターンと、第2表示面D2におけるバリアパターンのパターンとのそれぞれを周期的に変化させた場合に、各スリットに配置された左画像領域の画像を観察者Hの左眼にのみ視認させるとともに、各スリットに配置された右画像領域の画像を観察者Hの右眼にのみ視認させることができるように、各スリットの左半分に左画像領域が配置され、各スリットの右半分に右画像領域が配置される。すなわち、画像表示装置10は、スリット幅が4サブピクセルであり、スリットの傾きθがtan-1(1サブピクセル/6サブピクセル)である場合の3時分割によるパララックスバリア方式によって、観察者Hに立体視画像を表示することができる。

【0058】
ここで、制御装置14は、距離検出部20から取得した距離情報に基づいて、第2表示面D2に表示させるバリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置を左方向又は右方向に並進させることにより、第1表示面D1と観察者Hの眼との間の距離が変化した場合であっても、クロストークが発生してしまうことを抑制することができる。すなわち、制御装置14は、距離検出部20から取得した距離情報に基づいて、当該各スリットの第2表示面D2上における位置を、クロストークの発生が抑制されるように補正することができる。具体的には、例えば、制御装置14は、図2に示した第2表示面D2の状態を、図3に示した第2表示面D2の状態に変化させることにより、図2に示した各スリットの第2表示面D2上における位置を右方向に(1/2)サブピクセル並進させることができる。

【0059】
図3は、図2に示した第2表示面D2に表示されたバリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置が右方向に(1/2)サブピクセル並進した場合における当該バリアパターンの一例を示す図である。図3では、図2に示した第2表示面D2に表示されたバリアパターンにおける各スリットが、1ピクセル分下にずれている。この際、図2に示した各スリットの左側に形成されている複数の頂点(角)の全部に接する接線L1と、図3に示した各スリットの左側に形成されている複数の頂点(角)の全部に接する接線L2との間の幅は、(1/2)サブピクセルである。すなわち、制御装置14は、図2に示した各スリットが1ピクセル下にずれるように図2に示したバリアパターンを変化させることにより、図2に示した各スリットの第2表示面D2上における位置を右方向に(1/2)サブピクセル並進させることができる。また、制御装置14は、図2に示した各スリットが1ピクセル上にずれるように図2に示したバリアパターンを変化させることにより、図2に示した各スリットの第2表示面D2上における位置を左方向に(1/2)サブピクセル並進させることができる。この方法により、制御装置14は、距離検出部20から取得した距離情報が示す距離に応じて、バリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置を(1/2)サブピクセル単位で左方向又は右方向に並進させることができる。ここで、左方向又は右方向は、第1サブピクセルの長手方向と直交する方向の一例である。なお、図3に示した例では、図2に示した各スリットの全てを1ピクセル下にずらされているが、制御装置14は、図2に示した各スリットのそれぞれ毎に独立に、上又は下に1ピクセルずらすことができる。

【0060】
以上のように、画像表示装置10では、各スリットは、第2表示面D2における上下方向(すなわち、照射部12における上下方向)に対しての傾きが0より大きくtan-1(1サブピクセル/3サブピクセル)未満の傾きにされている。これにより、画像表示装置10は、各スリットの第2表示面D2における位置を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正することができる。

【0061】
なお、第2表示面D2に表示されたスリットの傾きθがtan-1(1サブピクセル/3サブピクセル)である場合、制御装置14は、当該バリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置を、1サブピクセル単位で左方向又は右方向に並進させることができる。すなわち、制御装置14は、受け付けたスリット傾き情報が示すスリットの傾きに応じて、第2表示面D2に表示されたバリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置を、当該傾きに応じた距離であって0より大きく1サブピクセル以下の距離並進させることができる。ここで、1サブピクセルは、第1サブピクセルの幅の距離の一例である。また、(1/2)サブピクセルは、0より大きく第1サブピクセルの幅以下の距離の一例である。

【0062】
<第2表示面に形成されるバリアパターンの具体例2>
以下、図4を参照し、3つのパラメーターに基づいて第2表示面D2に表示されるバリアパターンの一例として、時分割の数が3であり、バリアパターンにおけるスリット幅が4サブピクセルであり、バリアパターンの傾きθがtan-1(1サブピクセル/9サブピクセル)である場合に制御装置14によって第2表示面D2に表示されるバリアパターンであるバリアパターンP2について説明する。

【0063】
図4は、あるタイミングT2において第2表示面D2にバリアパターンP2が表示されている場合における第1表示面D1の状態と第2表示面D2の状態とのそれぞれの一例を示す図である。図4に示した第1表示面D1上における各長方形は、第1表示面D1に配置された複数の第1サブピクセルのそれぞれを示す。すなわち、図4に示したように、第1表示面D1には、第1サブピクセルがマトリクス状に配置されている。また、図4に示した第1表示面D1において「L」と記載された第1サブピクセルを含む領域は、前述の左画像領域を示す。また、図4に示した第1表示面D1において「R」と記載された第1サブピクセルを含む領域は、前述の右画像領域を示す。

【0064】
時分割の数が3であり、バリアパターンにおけるスリット幅が4サブピクセルであり、バリアパターンの傾きθがtan-1(1サブピクセル/9サブピクセル)である場合、タイミングT2において、例えば、前述の左画像領域と右画像領域とは、図4に示した配置MX3のように配置される。配置MX3は、第1表示面D1における左右画像表示配置の一例である。当該例では、第1表示面D1上において、第1サブピクセルによって形成された行列の行毎に、連続して並んだ6個(すなわち、時分割の数とスリット幅とを乗じた数の半分)の第1サブピクセルを含む左画像領域と、連続して並んだ6(すなわち、時分割の数とスリット幅とを乗じた数の半分)個の第1サブピクセルを含む右画像領域とが、左右方向に周期的に並んでいる。また、このような周期的な並びは、当該行列において、3行毎に左に1サブピクセルずつずれている。

【0065】
一方、図4に示した第2表示面D2上における各長方形は、第2表示面D2に配置された複数の第2サブピクセルのそれぞれを示す。すなわち、図4に示したように、第2表示面D2には、第2サブピクセルがマトリクス状に配置されている。また、図4に示した第2表示面D2においてハッチングされた第2サブピクセルのそれぞれは、光を透過する第2サブピクセルを示す。また、図4に示した第2表示面D2において網掛けされた第2サブピクセルのそれぞれは、光を透過させない第2サブピクセルを示す。

【0066】
時分割の数が3であり、バリアパターンにおけるスリット幅が4サブピクセルであり、バリアパターンの傾きθがtan-1(1サブピクセル/9サブピクセル)である場合、タイミングT2において、例えば、バリアパターンは、図4に示した配置MX4のようになる。配置MX4は、第2表示面D2に表示されたバリアパターンの一例である。当該例では、第2表示面D2上において、第2サブピクセルによって形成された行列の行毎に、光を透過する4個の第2サブピクセルが連続して並んだ領域と、光を透過しない8個の第2サブピクセルが連続して並んだ領域とが、左右方向に周期的に並んでいる。また、このような周期的な並びは、当該行列において、3行毎に左に1サブピクセルずつずれている。

【0067】
また、図4に示した例では、タイミングT2において、各スリットには、観察者Hから見て、左半分に左画像領域が配置されており、右半分に右画像領域が配置されている。また、制御装置14は、第1表示面D1における左右画像表示配置のパターンと、第2表示面D2におけるバリアパターンのパターンとのそれぞれを周期的に変化させた場合に、各スリットに配置された左画像領域の画像を観察者Hの左眼にのみ視認させるとともに、各スリットに配置された右画像領域の画像を観察者Hの右眼にのみ視認させることができるように、各スリットの左半分に左画像領域が配置され、各スリットの右半分に右画像領域が配置される。すなわち、画像表示装置10は、スリット幅が4サブピクセルであり、スリットの傾きθがtan-1(1サブピクセル/9サブピクセル)である場合の3時分割によるパララックスバリア方式によって、観察者Hに立体視画像を表示することができる。

【0068】
ここで、例えば、制御装置14は、図4に示した第2表示面D2の状態を、図5に示した第2表示面D2の状態に変化させることにより、図4に示した各スリットの第2表示面D2上における位置を右方向に(1/3)サブピクセル並進させることができる。

【0069】
図5は、図4に示した第2表示面D2に表示されたバリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置が右方向に(1/3)サブピクセル並進した場合における当該バリアパターンの一例を示す図である。図5では、図4に示した第2表示面D2に表示されたバリアパターンにおける各スリットが、1ピクセル分下にずれている。この際、図4に示した各スリットの左側に形成されている複数の頂点(角)の全部に接する接線L3と、図5に示した各スリットの左側に形成されている複数の頂点(角)の全部に接する接線L4との間の幅は、(1/3)サブピクセルである。すなわち、制御装置14は、図4に示した各スリットが1ピクセル下にずれるように図4に示したバリアパターンを変化させることにより、図4に示した各スリットの第2表示面D2上における位置を右方向に(1/3)サブピクセル並進させることができる。また、制御装置14は、図4に示した各スリットが1ピクセル上にずれるように図4に示したバリアパターンを変化させることにより、図4に示した各スリットの第2表示面D2上における位置を左方向に(1/3)サブピクセル並進させることができる。この方法により、制御装置14は、距離検出部20から取得した距離情報が示す距離に応じて、バリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置を(1/3)サブピクセル単位で左方向又は右方向に並進させることができる。ここで、左方向又は右方向は、第1サブピクセルの長手方向と直交する方向の一例である。なお、図5に示した例では、図4に示した各スリットの全てを1ピクセル下にずらされているが、制御装置14は、図4に示した各スリットのそれぞれ毎に独立に、上又は下に1ピクセルずらすことができる。これにより、画像表示装置10は、クロストークをより確実に抑制しつつ、観察者Hに立体視画像を表示することができる。(1/3)サブピクセルは、0より大きく第1サブピクセルの幅以下の距離の一例である。

【0070】
<第2表示面に形成されるバリアパターンの具体例3>
ここで、変形例として、画像表示装置10が、時分割の数が4以上の時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示装置である場合における第2表示面に形成されるバリアパターンについても説明する。以下、図6を参照し、3つのパラメーターに基づいて第2表示面D2に表示されるバリアパターンの一例として、時分割の数が4であり、バリアパターンにおけるスリット幅が2サブピクセルであり、バリアパターンの傾きθがtan-1(1サブピクセル/6サブピクセル)である場合に制御装置14によって第2表示面D2に表示されるバリアパターンであるバリアパターンP3について説明する。

【0071】
図6は、あるタイミングT3において第2表示面D2にバリアパターンP3が表示されている場合における第1表示面D1の状態と第2表示面D2の状態とのそれぞれの一例を示す図である。図6に示した第1表示面D1上における各長方形は、第1表示面D1に配置された複数の第1サブピクセルのそれぞれを示す。すなわち、図6に示したように、第1表示面D1には、第1サブピクセルがマトリクス状に配置されている。また、図6に示した第1表示面D1において「L」と記載された第1サブピクセルを含む領域は、前述の左画像領域を示す。また、図6に示した第1表示面D1において「R」と記載された第1サブピクセルを含む領域は、前述の右画像領域を示す。

【0072】
時分割の数が4であり、バリアパターンにおけるスリット幅が2サブピクセルであり、バリアパターンの傾きθがtan-1(1サブピクセル/6サブピクセル)である場合、タイミングT3において、例えば、前述の左画像領域と右画像領域とは、図6に示した配置MX5のように配置される。配置MX5は、第1表示面D1における左右画像表示配置の一例である。当該例では、第1表示面D1上において、第1サブピクセルによって形成された行列の行毎に、連続して並んだ4個(すなわち、時分割の数とスリット幅とを乗じた数の半分)の第1サブピクセルを含む左画像領域と、連続して並んだ4(すなわち、時分割の数とスリット幅とを乗じた数の半分)個の第1サブピクセルを含む右画像領域とが、左右方向に周期的に並んでいる。また、このような周期的な並びは、当該行列において、2行毎に左に1サブピクセルずつずれている。

【0073】
一方、図6に示した第2表示面D2上における各長方形は、第2表示面D2に配置された複数の第2サブピクセルのそれぞれを示す。すなわち、図6に示したように、第2表示面D2には、第2サブピクセルがマトリクス状に配置されている。また、図6に示した第2表示面D2においてハッチングされた第2サブピクセルのそれぞれは、光を透過する第2サブピクセルを示す。また、図6に示した第2表示面D2において網掛けされた第2サブピクセルのそれぞれは、光を透過させない第2サブピクセルを示す。

【0074】
時分割の数が4であり、バリアパターンにおけるスリット幅が2サブピクセルであり、バリアパターンの傾きθがtan-1(1サブピクセル/6サブピクセル)である場合、タイミングT3において、例えば、バリアパターンは、図6に示した配置MX6のようになる。配置MX6は、第2表示面D2に表示されたバリアパターンの一例である。当該例では、第2表示面D2上において、第2サブピクセルによって形成された行列の行毎に、光を透過する2個の第2サブピクセルが連続して並んだ領域と、光を透過しない6個の第2サブピクセルが連続して並んだ領域とが、左右方向に周期的に並んでいる。また、このような周期的な並びは、当該行列において、2行毎に左に1サブピクセルずつずれている。

【0075】
また、図6に示した例では、タイミングT3において、各スリットには、観察者Hから見て、左半分に左画像領域が配置されており、右半分に右画像領域が配置されている。また、制御装置14は、第1表示面D1における左右画像表示配置のパターンと、第2表示面D2におけるバリアパターンのパターンとのそれぞれを周期的に変化させた場合に、各スリットに配置された左画像領域の画像を観察者Hの左眼にのみ視認させるとともに、各スリットに配置された右画像領域の画像を観察者Hの右眼にのみ視認させることができるように、各スリットの左半分に左画像領域が配置され、各スリットの右半分に右画像領域が配置される。すなわち、画像表示装置10は、スリット幅が2サブピクセルであり、スリットの傾きθがtan-1(1サブピクセル/6サブピクセル)である場合の4時分割によるパララックスバリア方式によって、観察者Hに立体視画像を表示することができる。

【0076】
ここで、例えば、制御装置14は、図6に示した第2表示面D2の状態を、図7に示した第2表示面D2の状態に変化させることにより、図6に示した各スリットの第2表示面D2上における位置を右方向に(1/2)サブピクセル並進させることができる。

【0077】
図7は、図6に示した第2表示面D2に表示されたバリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置が右方向に(1/2)サブピクセル並進した場合における当該バリアパターンの一例を示す図である。図7では、図6に示した第2表示面D2に表示されたバリアパターンにおける各スリットが、1ピクセル分下にずれている。この際、図6に示した各スリットの左側に形成されている複数の頂点(角)の全部に接する接線L5と、図7に示した各スリットの左側に形成されている複数の頂点(角)の全部に接する接線L6との間の幅は、(1/2)サブピクセルである。すなわち、制御装置14は、図6に示した各スリットが1ピクセル下にずれるように図6に示したバリアパターンを変化させることにより、図6に示した各スリットの第2表示面D2上における位置を右方向に(1/2)サブピクセル並進させることができる。また、制御装置14は、図6に示した各スリットが1ピクセル上にずれるように図6に示したバリアパターンを変化させることにより、図6に示した各スリットの第2表示面D2上における位置を左方向に(1/2)サブピクセル並進させることができる。この方法により、制御装置14は、距離検出部20から取得した距離情報が示す距離に応じて、バリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置を(1/2)サブピクセル単位で左方向又は右方向に並進させることができる。ここで、左方向又は右方向は、第1サブピクセルの長手方向と直交する方向の一例である。なお、図7に示した例では、図6に示した各スリットの全てを1ピクセル下にずらされているが、制御装置14は、図6に示した各スリットのそれぞれ毎に独立に、上又は下に1ピクセルずらすことができる。これにより、画像表示装置10は、クロストークをより確実に抑制しつつ、観察者Hに立体視画像を表示することができる。(1/2)サブピクセルは、0より大きく第1サブピクセルの幅以下の距離の一例である。

【0078】
以上のように、画像表示装置10では、各スリットは、第2表示面D2における上下方向(すなわち、照射部12における上下方向)に対しての傾きが0より大きくtan-1(1サブピクセル/3サブピクセル)未満の傾きにされている。これにより、画像表示装置10は、各スリットの第2表示面D2における位置を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正することができる。

【0079】
<制御装置の機能構成>
以下、図8を参照し、制御装置14の機能構成について説明する。図8は、制御装置14の機能構成の一例を示す図である。

【0080】
制御装置14は、制御部140と、記憶部150を備える。

【0081】
制御部140は、制御装置14の全体を制御する。制御部140は、読出部141と、取得部142と、生成部143と、補正部144と、駆動制御部145を備える。制御部140が備えるこれらの機能部は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)が、後述する記憶部150に記憶された各種のプログラムを実行することにより実現される。また、当該機能部のうちの一部又は全部は、ASSP(Application Specific Standard Product)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。

【0082】
読出部141は、ユーザーにより記憶部150に予め記憶された各種の情報を読み出す。
取得部142は、距離検出部20が検出した距離を示す距離情報を距離検出部20から取得する。
生成部143は、読出部141により記憶部150から読み出された第1画像データに基づいて、左画像データ及び右画像データを生成する。
補正部144は、取得部142が距離検出部20から取得した距離情報に基づいて、後述する駆動制御部145によって第2表示面D2に表示されるバリアパターンにおける各スリットを、左方向又は右方向に当該距離情報が示す距離に応じた距離だけ並進させる。
駆動制御部145は、ユーザーから受け付けた3つのパラメーターと、生成部143により生成された左画像データ及び右画像データとに基づいて、第1表示部11の第1表示面D1に画像を表示させる。また、駆動制御部145は、距離検出部20から距離情報を取得する。駆動制御部145は、距離検出部20から取得した距離情報が示す距離と、ユーザーから受け付けた3つのパラメーターとに基づいて、第2表示部121の第2表示面D2にバリアパターンを表示させる。

【0083】
<第2表示面にバリアパターンを表示させる処理>
以下、図9を参照し、制御装置14が第2表示面D2にバリアパターンを表示させる処理について説明する。図9は、制御装置14が第2表示面D2にバリアパターンを表示させる処理の流れの一例を示す図である。なお、図9に示したフローチャートでは、ステップS110の処理が行われる前のタイミングにおいて、前述の3つのパラメーターを制御装置14がユーザーから受け付けている場合について説明する。

【0084】
取得部142は、距離検出部20が検出した距離情報を距離検出部20から取得するとともに、距離検出部20が検出した平面位置情報を距離検出部20から取得する(ステップS110)。

【0085】
次に、駆動制御部145は、ステップS110において取得部142が取得した距離情報が示す距離と、ユーザーから予め受け付けた3つのパラメーターとに基づいて、第2表示面D2に表示させるパターンのバリアパターンを決定する(ステップS120)。なお、ステップS120におけるバリアパターンの決定において用いられる計算については、図11において説明する計算方法を用いている。

【0086】
次に、駆動制御部145は、ステップS120において決定したパターンのバリアパターンにおける各スリットの第2表示面D2上における位置を、ステップS110において取得部142が取得した平面位置情報が示す平面位置に応じた方向に、当該平面位置に応じた距離だけ並進させて補正する(ステップS130)。なお、ステップS130の処理は、既知の方法によって行われてもよく、これから開発される方法によって行われてもよいため、説明を省略する。

【0087】
次に、駆動制御部145は。ステップS130において各スリットの第2表示面D2上における位置を補正したバリアパターンが第2表示面D2に表示させる(ステップS140)。

【0088】
次に、駆動制御部145は、画像表示装置10への画像の表示を終了させる操作である画像表示終了操作をユーザーから受け付けたか否かを判定する(ステップS150)。画像表示終了操作をユーザーから受け付けていないと駆動制御部145が判定した場合(ステップS150-NO)、取得部142は、ステップS110に遷移し、再び距離検出部20から距離情報及び平面位置情報を取得する。一方、画像表示終了操作をユーザーから受け付けていると判定した場合(ステップS150-YES)、駆動制御部145は、処理を終了する。

【0089】
<第1表示面に画像を表示させる処理>
以下、図10を参照し、制御装置14が第1表示面D1に画像を表示させる処理について説明する。図10は、制御装置14が第1表示面D1に画像を表示させる処理の流れの一例を示す図である。なお、図10に示したフローチャートでは、ステップS210の処理が行われる前のタイミングにおいて、前述の3つのパラメーターを制御装置14がユーザーから受け付けている場合について説明する。また、図10に示したフローチャートの処理は、前述した通り、図9に示したフローチャートの処理と、フレーム毎に同期されている。

【0090】
読出部141は、記録媒体に記憶された第1画像データを記録媒体から読み出す(ステップS210)。この第1画像データは、上述したように、視差情報を含む画像の画像データである。ここで、読出部141は、制御装置14に内蔵された記録媒体、制御装置14に内蔵された記録媒体からの情報読出装置、制御装置14に外付けされた情報読出装置等から記録媒体に記憶された第1画像データを読み出す。

【0091】
次に、生成部143は、ステップS210において読出部141が読み出した第1画像データに基づいて、前述の左画像データ及び右画像データを生成する(ステップS220)。

【0092】
次に、駆動制御部145は、ユーザーから予め受け付けた3つのパラメーターに基づいて、左右画像表示配置のパターンを決定する。そして、駆動制御部145は、決定したパターンの左右画像表示配置と、ステップS220において生成部143が生成した左画像データ及び右画像データとに基づいて、画像を第1表示面D1に表示させる(ステップS230)。

【0093】
次に、駆動制御部145は、前述の画像表示終了操作をユーザーから受け付けたか否かを判定する(ステップS240)。画像表示終了操作をユーザーから受け付けていないと駆動制御部145が判定した場合(ステップS240-NO)、読出部141は、ステップS210に遷移し、再び記録媒体から第1画像データを読み出す。一方、画像表示終了操作をユーザーから受け付けていると判定した場合(ステップS240-YES)、駆動制御部145は、処理を終了する。

【0094】
<距離情報が示す距離に応じた距離の算出方法>
ここで、図9に示したステップS130において、第2表示面D2に表示させるバリアパターンを決定する際にバリアパターンの各スリットの位置を算出する方法について説明する。

【0095】
図11は、第2表示面D2に表示させるバリアパターンを決定する際にバリアパターンの各スリットの位置を算出する方法を説明するための図である。図11に示した眼HEは、観察者Hの両眼のうちの片方の眼の位置の一例を示す。また、図11に示した距離Dは、距離検出部20により検出される距離の一例であり、図11に示した例では、当該片方の眼の位置と第1表示面D1との間の距離であって第1表示面D1と直交する方向における距離のことである。また、図11に示した距離dは、第1表示部11と第2表示部121との間の距離の一例を示す。また、図11に示したsは、制御装置14がユーザーから予め受け付けたスリット傾き情報が示す傾きθが、tan-1(1サブピクセル/3サブピクセル×s)である場合における実数を示す。例えば、θ=tan-1(1サブピクセル/6サブピクセル)である場合、sは、2である。pは、1サブピクセルの幅を示す。また、図11に示した線E1~線E4のそれぞれは、当該片方の眼から、視認可能な4つの第1サブピクセルのそれぞれまでの視線を示す。また、図11に示したXpは、距離pを単位として、当該片方の眼によって視認可能な第1サブピクセルから、当該第1サブピクセルに最も近い他の第1サブピクセルであって当該片方の眼によって視認可能な第1サブピクセルまでの距離を示す。ここで、図11における線E1~線E4と第1表示面D1とのそれぞれの交点は、眼HEの位置から見た第1表示面D1の第1サブピクセルの位置を示す。線E1~線E4と第2表示面D2とのそれぞれの交点は、眼HEの位置から見た第2表示面D2のスリットの位置を示す。図11に示した線E1~線E4のそれぞれによって形成される三角形の相似から、以下の式(1)が導出される。

【0096】
(X×p)/(X+(1/s)×p)=D/(D+d) ・・・(1)

【0097】
上記の式(1)をXについて解くと、Xは、以下の式(2)によって表される。

【0098】
X=D/(s×d) ・・・(2)

【0099】
ここで、実数sは、ユーザーにより受け付けられたスリット傾き情報が示す傾きから予め決められてしまう値である。また、距離dは、画像表示装置10の設計段階で予め決められている値である。すなわち、上記のXは、距離Dに応じて変化する。従って、補正部144は、距離Dに応じて(D/(s×d))毎に各スリットを左方向又は右方向に並進させることにより、バリアパターンを決定することができる。なお、各スリットを並進させる量は、これに代えて、他の方法によって算出される構成であってもよい。

【0100】
<バリアパターンの補正によるクロストークの抑制について>
上記において説明したバリアパターンの補正によってクロストークが抑制されることは、以下に示した式(3)によって保障されている。

【0101】
【数1】
JP2019111964A1_000003t.gif

【0102】
式(3)については、既に公知である。このため、ここでは、式(3)についての詳細な説明が記載された文献を挙げ、式(3)についての説明を省略する。

【0103】
上記の式(3)について詳細な説明が記載された文献は、例えば、「H. Kakeya, H. Takahashi, and K. Okada, “Parallax based autostereoscopic display with a deep viewing zone,” Proc. IDW, 3DSA3/3D3-2, 2016.である。

【0104】
上記の式(3)におけるΔL、ΔRは、左右それぞれの眼において、クロストークの無い左眼用画像、右眼用画像が見える領域幅を示す数値であり、ΔL、ΔRが大きな値であるほど、クロストークの無い状態での立体視が可能である。また、αは、スリットの開口率であり、第1表示部11及び第2表示部121を構成するデバイスに応じて決定される値である。βは、前述のスリット幅を基準とした場合におけるバリアパターンの移動単位の半分になっている。スリット幅が4サブピクセルである場合、1サブピクセル並進が移動の最小単位ならばβ=1/8、θ=tan-1(1サブピクセル/9サブピクセル)である場合ならば1/3サブピクセルの並進が可能なのでβ=1/24となる。なお、上記の文献には、ΔL、ΔRが正である場合、クロストークのない視域が確保でき、その値が大きいほど頭の奥行き方向の移動に対する許容範囲が増えることが記載されている。

【0105】
<実施形態の変形例>
上記において説明した画像表示装置10は、距離検出部20に加えて、画像表示装置10が設置された部屋の環境光の明度を検出する明度検出部を備える構成であってもよい。この場合、制御装置14は、ユーザーから受け付けた時分割数情報が示す時分割の数を、明度検出部が検出した明度に応じた数に変更する。これにより、制御装置14は、当該部屋の環境光に応じて、第1表示部11の第1表示面D1に表示される画像の明るさを、当該環境光に応じた明るさに変更することができる。その結果、制御装置14は、第1表示面D1に表示された画像の明るさが所望の明るさよりも暗くなってしまうことを、より確実に抑制することができる。

【0106】
また、上記において説明した画像表示装置10は、第1表示面D1において赤色、緑色、青色のそれぞれに応じた第1サブピクセルの並び順と、第2表示面D2において赤色、緑色、青色のそれぞれに応じた第2サブピクセルの並び順とが互いに逆になるように第1表示部11に対して第2表示部121が相対的に配置されている構成であってもよい。この場合、画像表示装置10では、例えば、観察者Hの右眼、観察者Hの左眼それぞれの周辺に9視点ずつの画像を表示させた場合、3色それぞれに別々の方向の光線を表現させ、加えて6時分割を行うことによって合計18視点分の画像表示が可能となる。

【0107】
ここで、上記において説明した照射部12は、透過型の照射部の一例であった。しかし、照射部12は、透過型の照射部に代えて、自発光型の照射部であってもよい。例えば、照射部12は、第1表示面D1に配置された複数の第1サブピクセルのそれぞれに対応する位置に、光を照射する光源を備えた自発光型の照射装置であってもよい。この場合、上記において説明したバリアパターンは、発光しない領域であるバリアと、発光する領域であるスリットとの配置を示す。すなわち、当該場合、制御装置14は、第1表示部11を制御し、複数のパターン数の互いに異なる左右画像表示配置を周期的に変化させて、左画像データが示す画像と、右画像データが示す画像とを第1表示面D1に表示するとともに、照射部12を制御し、光を照射しない領域であるバリアと、光を照射する領域であるスリットとの配置であるバリアパターンであって複数のパターン数の互いに異なるバリアパターンを周期的に変化させる。すなわち、照射部12において、前述の光を透過させる第2サブピクセルを含む領域と、発光する領域とのそれぞれは、光を照射する領域の一例である。また、照射部12において、前述の光を透過させない第2サブピクセルを含む領域と、発光しない領域とのそれぞれは、光を照射する領域の一例である。

【0108】
以上のように、画像表示装置10は、時分割によるパララックスバリア方式によって立体視画像を表示する画像表示装置10であって、透過型の画像表示面(この一例において、第1表示面D1)にマトリクス状に配置された複数の表示素子(この一例において、第1サブピクセル)と、画像表示面の背面から画像表示面に対して照射される照明光の画像表示面に対する配置を可変に制御する照明配置制御面(この一例において、第2表示面D2)にマトリクス状に配置された複数の照明配置制御素子(この一例において、第2サブピクセル)と、左眼用画像データ(この一例において、左画像データ)及び右眼用画像データ(この一例において、右画像データ)に基づいて表示素子を制御するとともに、画像表示面に表示される画像と、画像表示面の位置及び当該画像表示面を観察する観察者(この一例において、観察者H)の位置の相対的な位置関係とに基づいて、照明配置制御素子を制御する制御部(この一例において、制御装置14)と、を備え、照明配置制御面の照明配置制御素子は、サブピクセルを最小の制御単位として制御され、制御部は、画像表示面のうち左眼用画像データの画像が表示される左画像領域と、画像表示面のうち右眼用画像データの画像が表示される右画像領域との、それぞれの領域の配置パターン(この一例において、左右画像表示配置のパターン)を、時分割の分割数(この一例において、時分割の数)に基づいて変化させて表示素子を制御し、照明配置制御面のうち照明光が生じないバリア領域(この一例において、バリア)と、照明配置制御面のうち照明光が生じるスリット領域(この一例において、スリット)との、それぞれの領域の配置パターン(この一例において、バリアパターンのパターン)を、画像表示面の配置パターンの変化に応じて変化させて照明配置制御素子を制御するとともに、観察者の両眼のうちの少なくとも一方の眼と画像表示面との間の距離を示す距離情報を取得し、取得した距離情報に基づいて、スリット領域と画像表示面に表示された画像との相対的な位置関係を、0より大きく1サブピクセルの幅未満の幅を補正の最小単位として補正する。これにより、画像表示装置10は、左眼と右眼との間の画像干渉が抑制でき、その結果、時分割の分割数を4未満にすることも可能となり、表示輝度と電力との比を改善することができる。そして、画像表示装置10は、第1表示部の表示面に表示された画像の明るさが所望の明るさよりも暗くなってしまうことを抑制することができるとともに、クロストークの発生を抑制することができる。

【0109】
なお、上記において説明した画像表示装置10は、例えば、観察者の視点移動(右眼、左眼の位置の変化)に対応する補正を、第1表示面D1に表示された画像によって行う構成であってもよく、第1表示面D1と第2表示面D2との両方によって行う構成であってもよい。

【0110】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。

【0111】
また、以上に説明した装置(例えば、画像表示装置10、制御装置14)における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューターが読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューターが読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disk)-ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューターが読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリー(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。

【0112】
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0113】
1…画像表示システム、10…画像表示装置、11…第1表示部、12…照射部、13…拡散板、14…制御装置、20…距離検出部、121…第2表示部、122…光源部、140…制御部、141…読出部、142…取得部、143…生成部、144…補正部、145…駆動制御部、150…記憶部、D1…第1表示面、D2…第2表示面、H…観察者
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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