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明細書 :白内障の予防剤および/または治療剤、白内障の予防および/または治療のための医薬組成物、これらを製造するためのPPAR活性化剤の使用、ならびに点眼剤

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 再公表特許(A1)
発行日 令和2年12月10日(2020.12.10)
発明の名称または考案の名称 白内障の予防剤および/または治療剤、白内障の予防および/または治療のための医薬組成物、これらを製造するためのPPAR活性化剤の使用、ならびに点眼剤
国際特許分類 A61K  45/00        (2006.01)
A61P  27/12        (2006.01)
A61P  43/00        (2006.01)
A61K  31/192       (2006.01)
A61K  31/426       (2006.01)
FI A61K 45/00
A61P 27/12
A61P 43/00 111
A61K 31/192
A61K 31/426
国際予備審査の請求 未請求
全頁数 36
出願番号 特願2019-562179 (P2019-562179)
国際出願番号 PCT/JP2018/048211
国際公開番号 WO2019/131897
国際出願日 平成30年12月27日(2018.12.27)
国際公開日 令和元年7月4日(2019.7.4)
優先権出願番号 2017254614
優先日 平成29年12月28日(2017.12.28)
優先権主張国 日本国(JP)
指定国 AP(BW , GH , GM , KE , LR , LS , MW , MZ , NA , RW , SD , SL , ST , SZ , TZ , UG , ZM , ZW) , EA(AM , AZ , BY , KG , KZ , RU , TJ , TM) , EP(AL , AT , BE , BG , CH , CY , CZ , DE , DK , EE , ES , FI , FR , GB , GR , HR , HU , IE , IS , IT , LT , LU , LV , MC , MK , MT , NL , NO , PL , PT , RO , RS , SE , SI , SK , SM , TR) , OA(BF , BJ , CF , CG , CI , CM , GA , GN , GQ , GW , KM , ML , MR , NE , SN , TD , TG) , AE , AG , AL , AM , AO , AT , AU , AZ , BA , BB , BG , BH , BN , BR , BW , BY , BZ , CA , CH , CL , CN , CO , CR , CU , CZ , DE , DJ , DK , DM , DO , DZ , EC , EE , EG , ES , FI , GB , GD , GE , GH , GM , GT , HN , HR , HU , ID , IL , IN , IR , IS , JO , JP , KE , KG , KH , KN , KP , KR , KW , KZ , LA , LC , LK , LR , LS , LU , LY , MA , MD , ME , MG , MK , MN , MW , MX , MY , MZ , NA , NG , NI , NO , NZ , OM , PA , PE , PG , PH , PL , PT , QA , RO , RS , RU , RW , SA , SC , SD , SE , SG , SK , SL , SM , ST , SV , SY , TH , TJ , TM , TN , TR , TT
発明者または考案者 【氏名】沖 昌也
【氏名】金田 文人
【氏名】釜田 和馬
【氏名】▲高▼村 佳弘
【氏名】三宅 誠司
【氏名】稲谷 大
【氏名】内田 博之
【氏名】野方 美歩
【氏名】加藤 雅智
【氏名】藤澤 幸史
【氏名】高岡 慎治
出願人 【識別番号】504145320
【氏名又は名称】国立大学法人福井大学
【識別番号】000177634
【氏名又は名称】参天製薬株式会社
個別代理人の代理人 【識別番号】110000338、【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
審査請求 未請求
テーマコード 4C084
4C086
4C206
Fターム 4C084AA17
4C084MA58
4C084NA14
4C084ZA331
4C084ZA332
4C084ZC021
4C084ZC022
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC82
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA58
4C086NA14
4C086ZA33
4C086ZC02
4C206AA01
4C206AA02
4C206DA28
4C206DA30
4C206KA01
4C206MA01
4C206MA04
4C206MA78
4C206NA14
4C206ZA33
4C206ZC02
要約 従来とは作用機序が異なる白内障の予防剤および治療剤、ならびに、これらを製造するための、PPAR活性化剤の使用を提供する。PPAR活性化剤を有効成分として含有している、白内障の予防剤および/または治療剤を用いる。
特許請求の範囲 【請求項1】
PPAR活性化剤を有効成分として含有している、白内障の予防剤および/または治療剤。
【請求項2】
上記PPAR活性化剤が、フィブラート、チアゾリジン、グリタゾンおよびグリタザールからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の白内障の予防剤および/または治療剤。
【請求項3】
上記フィブラートが、シプロフィブラートまたはゲムフィブロジルである、請求項2に記載の白内障の予防剤および/または治療剤。
【請求項4】
上記チアゾリジンが、ロシグリタゾンである、請求項2に記載の白内障の予防剤および/または治療剤。
【請求項5】
点眼投与される、請求項1~4のいずれか1項に記載の白内障の予防剤および/または治療剤。
【請求項6】
点眼剤である、請求項1~5のいずれか1項に記載の白内障の予防剤および/または治療剤。
【請求項7】
上記白内障は、糖尿病白内障である、請求項1~6のいずれか1項に記載の白内障の予防剤および/または治療剤。
【請求項8】
PPAR活性化剤を有効成分として含有している、白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
【請求項9】
上記PPAR活性化剤が、フィブラート、チアゾリジン、グリタゾンおよびグリタザールからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項8に記載の白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
【請求項10】
上記フィブラートが、シプロフィブラートまたはゲムフィブロジルである、請求項9に記載の白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
【請求項11】
上記チアゾリジンが、ロシグリタゾンである、請求項9に記載の白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
【請求項12】
点眼投与される、請求項8~11のいずれか1項に記載の白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
【請求項13】
点眼剤である、請求項8~12のいずれか1項に記載の白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
【請求項14】
上記白内障は、糖尿病白内障である、請求項8~13のいずれか1項に記載の白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
【請求項15】
白内障を予防および/または治療するための医薬を製造するための、PPAR活性化剤の使用。
【請求項16】
上記PPAR活性化剤が、フィブラート、チアゾリジン、グリタゾンおよびグリタザールからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項15に記載のPPAR活性化剤の使用。
【請求項17】
上記フィブラートが、シプロフィブラートまたはゲムフィブロジルである、請求項16に記載のPPAR活性化剤の使用。
【請求項18】
上記チアゾリジンが、ロシグリタゾンである、請求項16に記載のPPAR活性化剤の使用。
【請求項19】
上記医薬は、点眼投与される、請求項15~18のいずれか1項に記載のPPAR活性化剤の使用。
【請求項20】
上記医薬は、点眼剤である、請求項15~19のいずれか1項に記載のPPAR活性化剤の使用。
【請求項21】
上記白内障は、糖尿病白内障である、請求項15~20のいずれか1項に記載のPPAR活性化剤の使用。
【請求項22】
シプロフィブラートを有効成分として含有する、点眼剤。
【請求項23】
ゲムフィブロジルを有効成分として含有する、点眼剤。
【請求項24】
ロシグリタゾンを有効成分として含有する、点眼剤。
【請求項25】
白内障の予防および/または治療のための、請求項22~24のいずれか1項に記載の点眼剤。
【請求項26】
上記白内障は、糖尿病白内障である、請求項25に記載の点眼剤。
【請求項27】
上記白内障は、加齢白内障である、請求項25に記載の点眼剤。

発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、白内障の予防剤および/または治療剤、白内障の予防および/または治療のための医薬組成物、これらを製造するためのPPAR活性化剤の使用、ならびに点眼剤に関する。
【背景技術】
【0002】
白内障は、水晶体が混濁(例えば、白濁)することによって、視力が低下する疾患である。白内障の罹患者では、一般的に、水晶体の、核、皮質、または、後嚢などに混濁が生じる。
【0003】
白内障の種類としては、加齢白内障、および、糖尿病白内障などが挙げられる。加齢白内障は、罹患者の数が最も多い白内障である。加齢白内障の場合、加齢に伴って罹患者の数が増加し、60歳代の日本人の約66~85%、70歳代の日本人の約84~97%、80歳以上の日本人の約100%が加齢白内障を患っているという報告がある。一方、糖尿病白内障の場合、60歳以下の罹患者が多く、糖尿病白内障は、若年層でも発症し得る疾患である。
【0004】
白内障の治療方法としては、外科手術、および、予防剤または治療剤の投与、を挙げることができる。当該予防剤および治療剤の一例としては、グルタチオン、またが、ピレノキシンを含む薬剤を挙げることができる(非特許文献1および2参照)。
【先行技術文献】
【0005】

【非特許文献1】Matensson.J et.al. (1989) Glutathione ester prevents buthionine sulfoximine-induced cataracts and lens epithelial cell damage, Proc Natl Acad Sci U S A, vol.86, pp.8727-8731.
【非特許文献2】Ciuffi.M et.al. (1999) Protective Effect of Pirenoxine and U74389F on Induced Lipid Peroxidation in Mammalian Lenses. An in vitro, ex vivo and in vivo study, EXPERIMENTAL EYE RESEARCH, vol.68, pp.347-359.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のような従来技術は、白内障の予防効果および治療効果において改善の余地があり、従来とは作用機序が異なる、白内障の予防剤および治療剤の開発が望まれている。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、従来とは作用機序が異なる白内障の予防剤および/または治療剤、従来とは作用機序が異なる白内障の予防および/または治療のための医薬組成物、これらを製造するためのPPAR活性化剤の使用、ならびに新規な点眼剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、PPAR活性化剤(換言すれば、PPARアゴニスト)によって白内障を予防および治療できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の一実施形態は、以下の構成からなるものである。
【0009】
<1>PPAR活性化剤を有効成分として含有している、白内障の予防剤および/または治療剤。
<2>上記PPAR活性化剤が、フィブラート、チアゾリジン、グリタゾンおよびグリタザールからなる群より選択される少なくとも1種である、<1>に記載の白内障の予防剤および/または治療剤。
<3>上記フィブラートが、シプロフィブラートまたはゲムフィブロジルである、<2>に記載の白内障の予防剤および/または治療剤。
<4>上記チアゾリジンが、ロシグリタゾンである、<2>に記載の白内障の予防剤および/または治療剤。
<5>点眼投与される、<1>~<4>のいずれか1つに記載の白内障の予防剤および/または治療剤。
<6>点眼剤である、<1>~<5>のいずれか1つに記載の白内障の予防剤および/または治療剤。
<7>上記白内障は、糖尿病白内障である、<1>~<6>のいずれか1つに記載の白内障の予防剤および/または治療剤。
<8>PPAR活性化剤を有効成分として含有している、白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
<9>上記PPAR活性化剤が、フィブラート、チアゾリジン、グリタゾンおよびグリタザールからなる群より選択される少なくとも1種である、<8>に記載の白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
<10>上記フィブラートが、シプロフィブラートまたはゲムフィブロジルである、<9>に記載の白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
<11>上記チアゾリジンが、ロシグリタゾンである、<9>に記載の白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
<12>点眼投与される、<8>~<11>のいずれか1つに記載の白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
<13>点眼剤である、<8>~<12>のいずれか1つに記載の白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
<14>上記白内障は、糖尿病白内障である、<8>~<13>のいずれか1つに記載の白内障の予防および/または治療のための医薬組成物。
<15>白内障を予防および/または治療するための医薬を製造するための、PPAR活性化剤の使用。
<16>上記PPAR活性化剤が、フィブラート、チアゾリジン、グリタゾンおよびグリタザールからなる群より選択される少なくとも1種である、<15>に記載のPPAR活性化剤の使用。
<17>上記フィブラートが、シプロフィブラートまたはゲムフィブロジルである、<16>に記載のPPAR活性化剤の使用。
<18>上記チアゾリジンが、ロシグリタゾンである、<16>に記載のPPAR活性化剤の使用。
<19>上記医薬は、点眼投与される、<15>~<18>のいずれか1つに記載のPPAR活性化剤の使用。
<20>上記医薬は、点眼剤である、<15>~<19>のいずれか1つに記載のPPAR活性化剤の使用。
<21>上記白内障は、糖尿病白内障である、<15>~<20>のいずれか1つに記載のPPAR活性化剤の使用。
<22>シプロフィブラートを有効成分として含有する、点眼剤。
<23>上記シプロフィブラートの濃度が0.001~10%(w/v)である、<22>に記載の点眼剤。
<24>ゲムフィブロジルを有効成分として含有する、点眼剤。
<25>上記ゲムフィブロジルの濃度が0.001~10%(w/v)である、<24>に記載の点眼剤。
<26>ロシグリタゾンを有効成分として含有する、点眼剤。
<27>上記ロシグリタゾンの濃度が0.001~10%(w/v)である、<26>に記載の点眼剤。
<28>白内障の予防および/または治療のための、<22>~<27>のいずれか1つに記載の点眼剤。
<29>上記白内障は、糖尿病白内障である、<28>に記載の点眼剤。
<30>上記白内障は、加齢白内障である、<28>に記載の点眼剤。
【0010】
本発明の一実施形態は、さらに以下の構成にも関する。
<31>被験体(例えば、患者)に、治療有効量のPPAR活性化剤を投与することを含む、白内障の予防および/または治療方法。
<32>上記PPAR活性化剤が、フィブラート、チアゾリジン、グリタゾンおよびグリタザールからなる群より選択される少なくとも1種である、<31>に記載の白内障の予防および/または治療方法。
<33>上記フィブラートが、シプロフィブラートまたはゲムフィブロジルである、<32>に記載の白内障の予防および/または治療方法。
<34>上記チアゾリジンが、ロシグリタゾンである、<32>に記載の白内障の予防および/または治療方法。
<35>上記PPAR活性化剤は、点眼投与される、<31>~<34>のいずれか1つに記載の白内障の予防および/または治療方法。
<36>上記PPAR活性化剤は、点眼剤に含まれている、<31>~<35>のいずれか1つに記載の白内障の予防および/または治療方法。
<37>上記白内障は、糖尿病白内障である、<31>~<36>のいずれか1つに記載の白内障の予防および/または治療方法。
<38>白内障の予防および/または治療における使用のための、PPAR活性化剤。
<39>上記PPAR活性化剤が、フィブラート、チアゾリジン、グリタゾンおよびグリタザールからなる群より選択される少なくとも1種である、<38>に記載のPPAR活性化剤。
<40>上記フィブラートが、シプロフィブラートまたはゲムフィブロジルである、<39>に記載のPPAR活性化剤。
<41>上記チアゾリジンが、ロシグリタゾンである、<39>に記載のPPAR活性化剤。
<42>点眼投与される、<38>~<41>のいずれか1つに記載のPPAR活性化剤。
<43>点眼剤に含まれている、<38>~<42>のいずれか1つに記載のPPAR活性化剤。
<44>上記白内障は、糖尿病白内障である、<38>~<43>のいずれか1つに記載のPPAR活性化剤。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、従来とは作用機序が異なる、従来とは作用機序が異なる白内障の予防剤および/または治療剤、従来とは作用機序が異なる白内障の予防および/または治療のための医薬組成物、これらを製造するためのPPAR活性化剤の使用、ならびに新規な点眼剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤の、作用機序の例を表すモデル図である。
【図2】(A)および(B)は、本発明の実施例に係る白内障の予防剤および/または治療剤の白内障に対する効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態について説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態および実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態および実施例についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された文献の全てが、本明細書中において参考文献として援用される。本明細書中、数値範囲に関して「A~B」と記載した場合、当該記載は「A以上B以下」を意図する。

【0014】
〔1.本発明の推定作用機序〕
図1を用いて、本発明の推定作用機序を説明する。なお、本項で説明するのは、あくまでも本発明の理解を助けるための推定作用機序であり、これは本発明の範囲を限定するものではない。

【0015】
本発明者らは、従来から、ガラクトース添加培地を用いたex vivoの糖尿病白内障モデルを利用して、白内障に関する試験を行ってきた。しかしながら、ガラクトースが白内障を発症させるメカニズム、および、ガラクトースが白内障を重篤化させるメカニズムに関しては、不明であった。

【0016】
研究の過程において、本発明者らは、図1に簡単に記載しているメカニズムによって、ガラクトースが白内障を発症、および/または、重篤化させているのではないか、との独自の仮説を立てるに至った。つまり、当該メカニズムでは、まず、ガラクトースによって、アポトーシスが誘導され、当該アポトーシスによって、白内障が発症、および/または、重篤化する。

【0017】
さらに、本発明者らは、PPAR(peroxisome proliferator-activated receptor)が、白内障を発症、および/または、重篤化させる局面におけるアポトーシスに対して大きな役割を担っているとの独自の仮説を立て、後述する実施例に示すように、PPAR活性化剤によって白内障を予防および治療できることを実証し、本発明を完成するに至った。

【0018】
〔2.用語の定義〕
[2-1.白内障]
本明細書において「白内障」とは、水晶体に混濁(例えば、白濁)を生じる疾患を意図する。白内障によって水晶体に生じる混濁には、例えば、皮質混濁;核混濁;後嚢下混濁;皮質スポーク状混濁;前嚢下混濁;線維ひだ、水隙、または、核周囲の徹照下点状混濁;水疱;点状混濁;冠上混濁などの類型がある。また、本明細書における「白内障」には、加齢白内障(老人性白内障)、先天白内障、および、併発白内障(例えば、糖尿病白内障、外傷性白内障、アトピー白内障、放射線白内障、および、ステロイド白内障)などが包含される。

【0019】
本明細書において「糖尿病白内障」とは、血液中または血漿中のグルコース濃度が持続的に上昇している状態によって特徴づけられる疾患(例えば、高血糖症、または、糖尿病(例えば、一型糖尿病、または、二型糖尿病))の罹患者に発症している、水晶体の混濁を意図する。糖尿病白内障では、水晶体の皮質または後嚢下に混濁が生じることが多いことが大規模疫学調査で知られているが、混濁の生じる箇所はこれらに限定されない。

【0020】
[2-2.予防剤]
本明細書において「予防剤」とは、予防効果をもたらす薬剤を意図する。当該予防効果とは、以下に例示される効果を意図するが、これらに限定されるものではない。

【0021】
(1)予防剤を投与しなかった場合と比較して、予防剤を投与した場合には、疾患に係る1つ以上の症状の発症を防止する、または、発症のリスクを低減する。

【0022】
(2)予防剤を投与しなかった場合と比較して、予防剤を投与した場合には、疾患に係る1つ以上の症状の再発を防止する、または、再発のリスクを低減する。

【0023】
(3)予防剤を投与しなかった場合と比較して、予防剤を投与した場合には、疾患に係る1つ以上の症状の兆候が生じることを防止する、または、兆候が生じるリスクを低減する。

【0024】
なお、疾患に係る1つ以上の症状は、全身的なものであってもよいし、局所的なものであってもよい。

【0025】
[2-3.治療剤]
本明細書において「治療剤」とは、治療効果をもたらす薬剤を意図する。当該治療効果とは、以下に例示される効果を意図するが、これらに限定されるものではない。

【0026】
(1)治療剤を投与しなかった場合と比較して、治療剤を投与した場合には、疾患に係る1つ以上の症状の重症度を低減する。

【0027】
(2)治療剤を投与しなかった場合と比較して、治療剤を投与した場合には、疾患に係る1つ以上の症状の重症度の増加、または、重症度の進行を防止する。

【0028】
(3)治療剤を投与しなかった場合と比較して、治療剤を投与した場合には、疾患に係る1つ以上の症状の重症度の増加速度、または、重症度の進行速度を低減する。

【0029】
なお、疾患に係る1つ以上の症状は、全身的なものであってもよいし、局所的なものであってもよい。

【0030】
ここで、「予防剤および/または治療剤」とは、上述した予防剤および治療剤のうち少なくとも一方に該当する効果をもたらす薬剤のことを意図し、「予防剤および/または治療剤」は、「処置剤」と言い換えることができる。同様に、「予防および/または治療のための医薬組成物」は、「処置のための医薬組成物」、「予防および/または治療するための医薬」は「処置するための医薬」、「予防および/または治療方法」は「処置方法」、「予防および/または治療における使用」は「処置における使用」と言い換えることができる。

【0031】
〔3.PPAR活性化剤〕
PPAR活性化剤(換言すれば、PPARアゴニスト)は、PPAR(peroxisome proliferator-activated receptor)を活性化させて、PPARのシグナル伝達経路を正に調節する物質である。換言すれば、PPAR活性化剤とは、PPARと結合することによってアゴニスト作用を発揮する化合物であり、「PPAR作動薬」ともいう。PPARには複数のサブタイプ(具体的に、PPAR-α、PPAR-β、PPAR-γ、および、PPAR-δ)が存在し、本実施形態のPPAR活性化剤が活性化させるPPARは、いずれのサブタイプのPPARであってもよい。

【0032】
本実施の形態のPPAR活性化剤は、PPAR-α活性化剤、PPAR-β活性化剤、PPAR-γ活性化剤、PPAR-δ活性化剤であってもよい。あるいは、本実施の形態のPPAR活性化剤は、PPARデュアルアゴニスト(PPARの複数のサブタイプを同時に活性化するデュアルタイプのPPAR活性化剤)またはpan-PPAR活性化剤(特異性が低く、PPARのサブタイプを一様に同時に活性化するPPAR活性化剤)であってもよい。また当該アゴニスト作用は、完全アゴニスト(フルアゴニスト)作用または部分アゴニスト(パーシャルアゴニスト)作用であってもよい。

【0033】
本実施の形態のPPAR活性化剤は、フィブラート(fibrate)、チアゾリジン(Thiazolidinedione)、グリタゾン(Glitazone)、グリタザール(glitazar)、プロピオン酸、テルペン(例えば、モノテルペン、セスキテルペン、ジテルペン、トリテルペン、ステロイド、または、カロテノイド)、ポリケチド(例えば、アントラキノン、または、プレニル化ポリケチド)、フェニルプロパノイド(例えば、クマリン、リグナン、または、タンニン)、ポリフェノール(例えば、カルコン、スチルベン、フラボノイド、イソフラボノイド、または、ビフラボノイド)、または、アルカロイドであってもよい。より好ましくは、本実施のPPAR活性化剤は、フィブラート、チアゾリジン、グリタゾンおよびグリタザールからなる群より選択される1種類以上である。さらに好ましくは、本実施のPPAR活性化剤は、フィブラートおよびチアゾリジンからなる群より選択される1種類以上である。

【0034】
以下に、本実施の形態のPPAR活性化剤となり得る物質の例を列挙するが、本発明は、これらの物質に限定されない。なお、以下では、各物質について、「(a)物質名」、「(b)IUPAC名」、「(c)標的となるPPARのサブタイプ」、「(d)物質が分類される物質群名1」、および、「(e)物質が分類される物質群名2」について記載する。なお、以下では、該当するデータが無い、または分類が困難な場合には、「-」と記載する。

【0035】
[1](a)Bezafibrate;(b)2-[4-[2-[(4-chlorobenzoyl)amino]ethyl]phenoxy]-2-methylpropanoic acid;(c)α,δ,γ;(d)-;(e)fibrate。

【0036】
[2](a)Fenofibrate;(b)propan-2-yl 2-[4-(4-chlorobenzoyl)phenoxy]-2-methylpropanoate;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0037】
[3](a)Ciprofibrate;(b)2-[4-(2,2-dichlorocyclopropyl)phenoxy]-2-methylpropanoic acid;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0038】
[4](a)Clofibrate;(b)ethyl 2-(4-chlorophenoxy)-2-methylpropanoate;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0039】
[5](a)GW7647;(b)2-[4-[2-[4-cyclohexylbutyl(cyclohexylcarbamoyl)amino]ethyl]phenyl]sulfanyl-2-methylpropanoic acid;(c)α;(d)-;(e)-。

【0040】
[6](a)Leukotriene B4;(b)(5S,6Z,8E,10E,12R,14Z)-5,12-dihydroxyicosa-6,8,10,14-tetraenoic acid;(c)α;(d)-;(e)-。

【0041】
[7](a)Oleylethanolamide;(b)(Z)-N-(2-hydroxyethyl)octadec-9-enamide;(c)α;(d)-;(e)-。

【0042】
[8](a)Tetradecylthioacetic Acid;(b)2-tetradecylsulfanylacetic acid;(c)α;(d)-;(e)-。

【0043】
[9](a)WY-14643;(b)2-[4-chloro-6-(2,3-dimethylanilino)pyrimidin-2-yl]sulfanylacetic acid;(c)α;(d)-;(e)-。

【0044】
[10](a)GW0742;(b)2-[4-[[2-[3-fluoro-4-(trifluoromethyl)phenyl]-4-methyl-1,3-thiazol-5-yl]methylsulfanyl]-2-methylphenoxy]acetic acid;(c)δ;(d)-;(e)-。

【0045】
[11](a)L-165041;(b)2-[4-[3-(4-acetyl-3-hydroxy-2-propylphenoxy)propoxy]phenoxy]acetic acid;(c)β,δ,γ;(d)-;(e)-。

【0046】
[12](a)Ciglitazone;(b)5-[[4-[(1-methylcyclohexyl)methoxy]phenyl]methyl]-1,3-thiazolidine-2,4-dione;(c)γ;(d)Glitazone;(e)Thiazolidinedione。

【0047】
[13](a)GW1929;(b)(2S)-2-(2-benzoylanilino)-3-[4-[2-[methyl(pyridin-2-yl)amino]ethoxy]phenyl]propanoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0048】
[14](a)nTZDpa;(b)5-chloro-1-[(4-chlorophenyl)methyl]-3-phenylsulfanylindole-2-carboxylic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0049】
[15](a)Pioglitazone Hydrochloride;(b)5-[[4-[2-(5-ethylpyridin-2-yl)ethoxy]phenyl]methyl]-1,3-thiazolidine-2,4-dione;hydrochloride;(c)γ;(d)Glitazone;(e)Thiazolidinedione。

【0050】
[16](a)Rosiglitazone;(b)5-[[4-[2-[methyl(pyridin-2-yl)amino]ethoxy]phenyl]methyl]-1,3-thiazolidine-2,4-dione;(c)γ;(d)Glitazone;(e)Thiazolidinedione。

【0051】
[17](a)TIPP-703;(b)(2S)-2-[[3-[[[4-(1-adamantyl)benzoyl]amino]methyl]-4-propoxyphenyl]methyl]butanoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0052】
[18](a)Troglitazone;(b)5-[[4-[(6-hydroxy-2,5,7,8-tetramethyl-3,4-dihydrochromen-2-yl)methoxy]phenyl]methyl]-1,3-thiazolidine-2,4-dione;(c)γ;(d)Glitazone;(e)Thiazolidinedione。

【0053】
[19](a)Pioglitazone;(b)5-[[4-[2-(5-ethylpyridin-2-yl)ethoxy]phenyl]methyl]-1,3-thiazolidine-2,4-dione;(c)γ;(d)Glitazone;(e)Thiazolidinedione。

【0054】
[20](a)Telmisartan;(b)2-[4-[[4-methyl-6-(1-methylbenzimidazol-2-yl)-2-propylbenzimidazol-1-yl]methyl]phenyl]benzoic acid;(c)δ,γ;(d)-;(e)-。

【0055】
[21](a)Gemfibrozil;(b)5-(2,5-dimethylphenoxy)-2,2-dimethylpentanoic
acid;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0056】
[22](a)Palmitoylethanolamide;(b)N-(2-hydroxyethyl)hexadecanamide;(c)α;(d)-;(e)-。

【0057】
[23](a)Farglitazar;(b)(2S)-2-(2-benzoylanilino)-3-[4-[2-(5-methyl-2-phenyl-1,3-oxazol-4-yl)ethoxy]phenyl]propanoic acid;(c)α,γ;(d)glitazar;(e)-。

【0058】
[24](a)Tesaglitazar;(b)(2S)-2-ethoxy-3-[4-[2-(4-methylsulfonyloxyphenyl)ethoxy]phenyl]propanoic acid;(c)α,γ;(d)glitazar;(e)Non-thiazolidinedione type PPAR agonist。

【0059】
[25](a)Muraglitazar (BMS-298585);(b)2-[(4-methoxyphenoxy)carbonyl-[[4-[2-(5-methyl-2-phenyl-1,3-oxazol-4-yl)ethoxy]phenyl]methyl]amino]acetic acid;(c)α,γ;(d)glitazar;(e)Non-thiazolidinedione type PPAR agonist。

【0060】
[26](a)INT-131;(b)2,4-dichloro-N-(3,5-dichloro-4-quinolin-3-yloxyphenyl)benzenesulfonamide;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0061】
[27](a)MK-0533;(b)(2R)-2-[3-[3-(4-methoxybenzoyl)-2-methyl-6-(trifluoromethoxy)indol-1-yl]phenoxy]butanoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0062】
[28](a)Aleglitazar;(b)(2S)-2-methoxy-3-[4-[2-(5-methyl-2-phenyl-1,3-oxazol-4-yl)ethoxy]-1-benzothiophen-7-yl]propanoic acid;(c)α,γ;(d)glitazar;(e)-。

【0063】
[29](a)Elafibranor (GFT505);(b)2-[2,6-dimethyl-4-[(E)-3-(4-methylsulfanylphenyl)-3-oxoprop-1-enyl]phenoxy]-2-methylpropanoic acid;(c)α,δ;(d)-;(e)-。

【0064】
[30](a)Saroglitazar;(b)(2S)-2-ethoxy-3-[4-[2-[2-methyl-5-(4-methylsulfanylphenyl)pyrrol-1-yl]ethoxy]phenyl]propanoic acid;(c)α,γ;(d)glitazar;(e)-。

【0065】
[31](a)Chiglitazar;(b)(2S)-3-[4-(2-carbazol-9-ylethoxy)phenyl]-2-[2-(4-fluorobenzoyl)anilino]propanoic acid;(c)α,γ;(d)glitazar;(e)-。

【0066】
[32](a)GW 9578;(b)2-[4-[2-[(2,4-difluorophenyl)carbamoyl-heptylamino]ethyl]phenyl]sulfanyl-2-methylpropanoic acid;(c)α;(d)-;(e)-。

【0067】
[33](a)LY 518674;(b)2-methyl-2-[4-[3-[2-[(4-methylphenyl)methyl]-3-oxo-1H-1,2,4-triazol-5-yl]propyl]phenoxy]propanoic acid;(c)α;(d)-;(e)-。

【0068】
[34](a)GW 501516;(b)2-[2-methyl-4-[[4-methyl-2-[4-(trifluoromethyl)phenyl]-1,3-thiazol-5-yl]methylsulfanyl]phenoxy]acetic acid;(c)β,γ;(d)-;(e)-。

【0069】
[35](a)Retinoic acid;(b)(2E,4E,6E,8E)-3,7-dimethyl-9-(2,6,6-trimethylcyclohexen-1-yl)nona-2,4,6,8-tetraenoic acid;(c)β,γ;(d)-;(e)-。

【0070】
[36](a)Indomethacin;(b)2-[1-(4-chlorobenzoyl)-5-methoxy-2-methylindol-3-yl]acetic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0071】
[37](a)Fenoprofen;(b)2-(3-phenoxyphenyl)propanoic acid;(c)γ;(d)プロピオン酸;(e)-。

【0072】
[38](a)Ibuprofen;(b)2-[4-(2-methylpropyl)phenyl]propanoic acid;(c)γ;(d)プロピオン酸;(e)-。

【0073】
[39](a)KRP-297;(b)5-[(2,4-dioxo-1,3-thiazolidin-5-yl)methyl]-2-methoxy-N-[[4-(trifluoromethyl)phenyl]methyl]benzamide;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0074】
[40](a)Ragaglitazar;(b)(2S)-2-ethoxy-3-[4-(2-phenoxazin-10-ylethoxy)phenyl]propanoic acid;(c)α,γ;(d)glitazar;(e)-。

【0075】
[41](a)LY 929 (LY-510929);(b)(2S)-2-methyl-3-[4-[2-(5-methyl-2-thiophen-2-yl-1,3-oxazol-4-yl)ethoxy]phenyl]-2-phenoxypropanoic acid;(c)α,γ;(d)-;(e)-。

【0076】
[42](a)LSN862;(b)(S)-2-methoxy-3-{4-[5-(4-phenoxy)pent-1-ynyl]phenyl}propionic acid;(c)α,γ;(d)-;(e)-。

【0077】
[43](a)Sodelglitazar (GW677954);(b)2-[4-[[2-[2-fluoro-4-(trifluoromethyl)phenyl]-4-methyl-1,3-thiazol-5-yl]methylsulfanyl]-2-methylphenoxy]-2-methylpropanoic acid;(c)α,γ,δ;(d)glitazar;(e)-。

【0078】
[44](a)Indeglitazar (PLX204);(b)3-[5-methoxy-1-(4-methoxyphenyl)sulfonylindol-3-yl]propanoic acid;(c)α,γ,δ;(d)glitazar;(e)-。

【0079】
[45](a)DRL 11605;(b)-;(c)α,γ,δ;(d)-;(e)-。

【0080】
[46](a)Linoleic acid;(b)(9Z,12Z)-octadeca-9,12-dienoic acid;(c)α;(d)-;(e)-。

【0081】
[47](a)Arachidonic acid;(b)(5Z,8Z,11Z,14Z)-icosa-5,8,11,14-tetraenoic acid;(c)α;(d)-;(e)-。

【0082】
[48](a)8-S-hydroxytetraenoic acid (8-S-HETE);(b)(5Z,8S,9E,11Z,14Z)-8-hydroxyicosa-5,9,11,14-tetraenoic acid;(c)α;(d)-;(e)-。

【0083】
[49](a)Carbaprostacyclin;(b)(5E)-5-[(3aS,4R,5R,6aS)-5-hydroxy-4-[(E,3S)-3-hydroxyoct-1-enyl]-3,3a,4,5,6,6a-hexahydro-1H-pentalen-2-ylidene]pentanoic acid;(c)β,γ;(d)-;(e)-。

【0084】
[50](a)Prostaglandin J2;(b)(Z)-7-[(1S,5R)-5-[(E,3S)-3-hydroxyoct-1-enyl]-4-oxocyclopent-2-en-1-yl]hept-5-enoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0085】
[51](a)15-Deoxy-Δ12,14-prostaglandin J2;(b)1,3-dihydroxypropan-2-yl (Z)-7-[(1S,5E)-5-[(Z)-oct-2-enylidene]-4-oxocyclopent-2-en-1-yl]hept-5-enoate;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0086】
[52](a)15-Hydroxytetraenoic acid (15-HETE);(b)(5E,8E,11E,13E)-15-hydroxyicosa-5,8,11,13-tetraenoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0087】
[53](a)Prostacyclin;(b)(5Z)-5-[(3aR,4R,5R,6aS)-5-hydroxy-4-[(E,3S)-3-hydroxyoct-1-enyl]-3,3a,4,5,6,6a-hexahydrocyclopenta[b]furan-2-ylidene]pentanoic acid;(c)β,γ;(d)-;(e)-。

【0088】
[54](a)Pemafibrate (K-877);(b)(2R)-2-[3-[[1,3-benzoxazol-2-yl-[3-(4-methoxyphenoxy)propyl]amino]methyl]phenoxy]butanoic acid;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0089】
[55](a)thiazolidinedione;(b)1,3-thiazolidine-2,4-dione;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0090】
[56](a)Honokiol;(b)2-(4-hydroxy-3-prop-2-enylphenyl)-4-prop-2-enylphenol;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0091】
[57](a)amorfrutin;(b)3-[(2E)-3,7-dimethylocta-2,6-dienyl]-2-hydroxy-4-methoxy-6-(2-phenylethyl)benzoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0092】
[58](a)amorphastilbol;(b)2-[(2E)-3,7-dimethylocta-2,6-dienyl]-5-[(E)-2-phenylethenyl]benzene-1,3-diol;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0093】
[59](a)linalool;(b)3,7-dimethylocta-1,6-dien-3-ol;(c)α;(d)Monoterpenes;(e)Terpenes。

【0094】
[60](a)carvacrol;(b)2-methyl-5-propan-2-ylphenol;(c)α;(d)Monoterpenes;(e)Terpenes。

【0095】
[61](a)thymol;(b)5-methyl-2-propan-2-ylphenol;(c)α;(d)Monoterpenes;(e)Terpenes。

【0096】
[62](a)excelside B;(b)methyl (4S,5E)-5-ethylidene-4-[2-[2-(4-hydroxyphenyl)ethoxy]-2-oxoethyl]-6-[(2S,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-trihydroxy-6-[[(2R,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-trihydroxy-6-(hydroxymethyl)oxan-2-yl]oxymethyl]oxan-2-yl]oxy-4H-pyran-3-carboxylate;(c)α;(d)Monoterpenes;(e)Terpenes。

【0097】
[63](a)trans-Caryophyllene;(b)(4E)-4,11,11-trimethyl-8-methylidenebicyclo[7.2.0]undec-4-ene;(c)α;(d)Sesquiterpenes;(e)Terpenes。

【0098】
[64](a)farnesol;(b)(2E,6E)-3,7,11-trimethyldodeca-2,6,10-trien-1-ol;(c)α;(d)Sesquiterpenes;(e)Terpenes。

【0099】
[65](a)dehydroabietic acid;(b)(1R,4aS,10aR)-1,4a-dimethyl-7-propan-2-yl-2,3,4,9,10,10a-hexahydrophenanthrene-1-carboxylic acid;(c)α;(d)Diterpenes;(e)Terpenes。

【0100】
[66](a)(E)-phytol;(b)(E,7R,11R)-3,7,11,15-tetramethylhexadec-2-en-1-ol;(c)α;(d)Diterpenes;(e)Terpenes。

【0101】
[67](a)phytanic acid;(b)3,7,11,15-tetramethylhexadecanoic acid;(c)α;(d)Diterpenes;(e)Terpenes。

【0102】
[68](a)geranylgeraniol;(b)(2E,6E,10E)-3,7,11,15-tetramethylhexadeca-2,6,10,14-tetraen-1-ol;(c)α,γ;(d)Diterpenes;(e)Terpenes。

【0103】
[69](a)Pseudolaric acid B;(b)(2E,4E)-5-[(1R,7S,8R,9R)-4,7-Bis(methoxycarbonyl)-9-methyl-11-oxo-10-oxatricyclo[6.3.2.01.7]tridec-3-en-9-yl]-2-methyl-2,4-pentadienoic acid;(c)α,β,γ;(d)Diterpenes;(e)Terpenes。

【0104】
[70](a)Oleanic acid;(b)(4aS,6aR,6aS,6bR,8aR,10S,12aR,14bS)-10-hydroxy-2,2,6a,6b,9,9,12a-heptamethyl-1,3,4,5,6,6a,7,8,8a,10,11,12,13,14b-tetradecahydropicene-4a-carboxylic acid;(c)α;(d)Triterpenes;(e)Terpenes。

【0105】
[71](a)ginsenoside Rf;(b)(2S,3R,4S,5S,6R)-2-[(2R,3R,4S,5S,6R)-2-[[(3S,5R,6S,8R,9R,10R,12R,13R,14R,17S)-3,12-dihydroxy-17-[(2S)-2-hydroxy-6-methylhept-5-en-2-yl]-4,4,8,10,14-pentamethyl-2,3,5,6,7,9,11,12,13,15,16,17-dodecahydro-1H-cyclopenta[a]phenanthren-6-yl]oxy]-4,5-dihydroxy-6-(hydroxymethyl)oxan-3-yl]oxy-6-(hydroxymethyl)oxane-3,4,5-triol;(c)α;(d)steroids;(e)Terpenes。

【0106】
[72](a)Fucoxanthin;(b)[(1S,3R)-3-hydroxy-4-[(3E,5E,7E,9E,11E,13E,15E)-18-[(1R,3S,6S)-3-hydroxy-1,5,5-trimethyl-7-oxabicyclo[4.1.0]heptan-6-yl]-3,7,12,16-tetramethyl-17-oxooctadeca-1,3,5,7,9,11,13,15-octaenylidene]-3,5,5-trimethylcyclohexyl] acetate;(c)α;(d)Carotenoids;(e)Terpenes。

【0107】
[73](a)Sargaquinoic acid;(b)(2E,6E,10E)-6,10-dimethyl-12-(5-methyl-3,6-dioxocyclohexa-1,4-dien-1-yl)-2-(4-methylpent-3-enyl)dodeca-2,6,10-trienoic acid;(c)α;(d)Carotenoids;(e)Terpenes。

【0108】
[74](a)sargahydroquinoic acid;(b)(2Z,6E,10E)-12-(2,5-dihydroxy-3-methylphenyl)-6,10-dimethyl-2-(4-methylpent-3-enyl)dodeca-2,6,10-trienoic acid;(c)α;(d)Carotenoids;(e)Terpenes。

【0109】
[75](a)Bixin;(b)(2E,4E,6E,8E,10E,12E,14E,16E,18E)-20-methoxy-4,8,13,17-tetramethyl-20-oxoicosa-2,4,6,8,10,12,14,16,18-nonaenoic acid;(c)α;(d)Carotenoids;(e)Terpenes。

【0110】
[76](a)monotriajaponide A;(b)(2E,4E,9E)-4,6,8-triethyldodeca-2,4,9-trienoic acid;(c)α,γ;(d)Polyketides;(e)Polyketides。

【0111】
[77](a)mangiferin;(b)1,3,6,7-tetrahydroxy-2-[(2S,3R,4R,5S,6R)-3,4,5-trihydroxy-6-(hydroxymethyl)oxan-2-yl]xanthen-9-one;(c)α,γ;(d)Anthraquinones;(e)Polyketides。

【0112】
[78](a)norathyriol;(b)1,3,6,7-tetrahydroxyxanthen-9-one;(c)α;(d)Anthraquinones;(e)Polyketides。

【0113】
[79](a)Isohumulone;(b)3,4-dihydroxy-2-(3-methylbutanoyl)-5-(3-methylbut-2-enyl)-4-(4-methylpent-3-enoyl)cyclopent-2-en-1-one;(c)α,γ;(d)Prenylatedpolyketides;(e)Polyketides。

【0114】
[80](a)isocohumulone;(b)(4R,5S)-3,4-dihydroxy-5-(3-methylbut-2-enyl)-4-(4-methylpent-3-enoyl)-2-(2-methylpropanoyl)cyclopent-2-en-1-one;(c)α,γ;(d)Prenylatedpolyketides;(e)Polyketides。

【0115】
[81](a)Rosmarinic acid;(b)(2R)-3-(3,4-dihydroxyphenyl)-2-[(E)-3-(3,4-dihydroxyphenyl)prop-2-enoyl]oxypropanoic acid;(c)α;(d)Phenylpropanoids;(e)Phenylpropanoids。

【0116】
[82](a)Acteoside;(b)[(2R,3R,4R,5R,6R)-6-[2-(3,4-dihydroxyphenyl)ethoxy]-5-hydroxy-2-(hydroxymethyl)-4-[(2S,3R,4R,5R,6S)-3,4,5-trihydroxy-6-methyloxan-2-yl]oxyoxan-3-yl] (E)-3-(3,4-dihydroxyphenyl)prop-2-enoate;(c)α;(d)Phenylpropanoids;(e)Phenylpropanoids。

【0117】
[83](a)umbelliferone;(b)7-hydroxychromen-2-one;(c)α;(d)Coumarins;(e)Phenylpropanoids。

【0118】
[84](a)osthole;(b)7-methoxy-8-(3-methylbut-2-enyl)chromen-2-one;(c)α,γ;(d)Coumarins;(e)Phenylpropanoids。

【0119】
[85](a)auraptene;(b)7-[(2E)-3,7-dimethylocta-2,6-dienoxy]chromen-2-one;(c)α,γ;(d)Coumarins;(e)Phenylpropanoids。

【0120】
[86](a)Sesamin;(b)5-[(3S,3aR,6S,6aR)-3-(1,3-benzodioxol-5-yl)-1,3,3a,4,6,6a-hexahydrofuro[3,4-c]furan-6-yl]-1,3-benzodioxole;(c)α;(d)Lignans;(e)Phenylpropanoids。

【0121】
[87](a)sesamol;(b)1,3-benzodioxol-5-ol;(c)α;(d)Lignans;(e)Phenylpropanoids。

【0122】
[88](a)corilagin;(b)[3,5-dihydroxy-2-(3,4,5-trihydroxybenzoyl)oxy-6-[(3,4,5-trihydroxybenzoyl)oxymethyl]oxan-4-yl] 3,4,5-trihydroxybenzoat;(c)α,γ;(d)Tannins;(e)Phenylpropanoids。

【0123】
[89](a)1,2,3,4,6-penta-O-galloyl-β-d-glucose;(b)[(2R,3R,4S,5R,6S)-3,4,5,6-tetrakis[(3,4,5-trihydroxybenzoyl)oxy]oxan-2-yl]methyl 3,4,5-trihydroxybenzoate;(c)α,γ;(d)Tannins;(e)Phenylpropanoids。

【0124】
[90](a)panduratin A;(b)(2,6-dihydroxy-4-methoxyphenyl)-[(1R,2S,6R)-3-methyl-2-(3-methylbut-2-enyl)-6-phenylcyclohex-3-en-1-yl]methanone;(c)α,δ;(d)chalcone;(e)Polyphenols。

【0125】
[91](a)Resveratrol;(b)5-[(E)-2-(4-hydroxyphenyl)ethenyl]benzene-1,3-diol;(c)α,γ;(d)stilbene;(e)Polyphenols。

【0126】
[92](a)pterostilbene;(b)4-[(E)-2-(3,5-dimethoxyphenyl)ethenyl]phenol;(c)α;(d)stilbene;(e)Polyphenols。

【0127】
[93](a)Vaticanol C;(b)(1R,2R,3R,4R,10S,11R)-4-(3,5-Dihydroxyphenyl)-3,11-bis(4-hydroxyphenyl)hexacyclo[8.7.6.12,5.09,24.012,17.018,23]tetracosa-5(24),6,8,12,14,16,18,20,22-nonaene-6,8,14,19,21-pentol;(c)α,β,δ;(d)stilbene;(e)Polyphenols。

【0128】
[94](a)hesperetin;(b)(2S)-5,7-dihydroxy-2-(3-hydroxy-4-methoxyphenyl)-2,3-dihydrochromen-4-one;(c)γ;(d)Flavonoids;(e)Polyphenols。

【0129】
[95](a)naringenin;(b)5,7-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-2,3-dihydrochromen-4-one;(c)α,γ;(d)Flavonoids;(e)Polyphenols。

【0130】
[96](a)Hispidulin;(b)5,7-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-6-methoxychromen-4-one;(c)α;(d)Flavonoids;(e)Polyphenols。

【0131】
[97](a)5,7-dimethoxyflavone;(b)5,7-dimethoxy-2-phenylchromen-4-one;(c)α,γ;(d)Flavonoids;(e)Polyphenols。

【0132】
[98](a)Icariin;(b)5-hydroxy-2-(4-methoxyphenyl)-8-(3-methylbut-2-enyl)-7-[(2S,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-trihydroxy-6-(hydroxymethyl)oxan-2-yl]oxy-3-[(2S,3R,4R,5R,6S)-3,4,5-trihydroxy-6-methyloxan-2-yl]oxychromen-4-one;(c)α,γ;(d)Flavonoids;(e)Polyphenols。

【0133】
[99](a)Epigallocatechin-3-gallate;(b)[(2R,3R)-5,7-dihydroxy-2-(3,4,5-trihydroxyphenyl)-3,4-dihydro-2H-chromen-3-yl] 3,4,5-trihydroxybenzoate;(c)α;(d)Flavonoids;(e)Polyphenols。

【0134】
[100](a)genistein;(b)5,7-dihydroxy-3-(4-hydroxyphenyl)chromen-4-one;(c)α;(d)Isoflavonoids;(e)Polyphenols。

【0135】
[101](a)3'-hydroxygenistein;(b)3-(3,4-dihydroxyphenyl)-5,7-dihydroxychromen-4-one;(c)α;(d)Isoflavonoids;(e)Polyphenols。

【0136】
[102](a)daidzein;(b)7-hydroxy-3-(4-hydroxyphenyl)chromen-4-one;(c)α;(d)Isoflavonoids;(e)Polyphenols。

【0137】
[103](a)6-hydroxydaidzein;(b)6,7-dihydroxy-3-(4-hydroxyphenyl)chromen-4-one;(c)α;(d)Isoflavonoids;(e)Polyphenols。

【0138】
[104](a)biochanin A;(b)5,7-dihydroxy-3-(4-methoxyphenyl)chromen-4-one;(c)α;(d)Isoflavonoids;(e)Polyphenols。

【0139】
[105](a)formononetin;(b)7-hydroxy-3-(4-methoxyphenyl)chromen-4-one;(c)α;(d)Isoflavonoids;(e)Polyphenols。

【0140】
[106](a)tectoridin;(b)5-hydroxy-3-(4-hydroxyphenyl)-6-methoxy-7-[(2S,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-trihydroxy-6-(hydroxymethyl)oxan-2-yl]oxychromen-4-one;(c)α;(d)Isoflavonoids;(e)Polyphenols。

【0141】
[107](a)Bilobetin;(b)8-[5-(5,7-dihydroxy-4-oxochromen-2-yl)-2-methoxyphenyl]-5,7-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)chromen-4-one;(c)α;(d)Biflavonoids;(e)Polyphenols。

【0142】
[108](a)picrasidine C;(b)4-(4,8-dimethoxy-9H-pyrido[3,4-b]indol-1-yl)-2-methoxy-1-(9H-pyrido[3,4-b]indol-1-yl)butan-1-one;(c)α;(d)Alkaloids;(e)Alkaloids。

【0143】
[109](a)berberine;(b)9,10-Dimethoxy-5,6-dihydro[1,3]dioxolo[4,5-g]isoquinolino[3,2-a]isoquinolin-7-ium;(c)α;(d)Alkaloids;(e)Alkaloids。

【0144】
[110](a)oxymatrine;(b)(7aS,13aR,13bR,13cS)dodecahydro-1H,5H,10H-dipyrido[2,1-f:3’,2’,1’-ij][1,6]naphthyridin-10-one 4-oxide;(c)α;(d)Alkaloids;(e)Alkaloids。

【0145】
[111](a)capsaicin;(b)(E)-N-[(4-hydroxy-3-methoxyphenyl)methyl]-8-methylnon-6-enamide;(c)α;(d)Alkaloids;(e)Alkaloids。

【0146】
[112](a)S26948;(b)dimethyl 2-[[4-[2-(6-benzoyl-2-oxo-1,3-benzothiazol-3-yl)ethoxy]phenyl]methyl]propanedioate;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0147】
[113](a)Efatutazone Hydrochloride (RS5444);(b)5-[[4-[[6-(4-amino-3,5-dimethylphenoxy)-1-methylbenzimidazol-2-yl]methoxy]phenyl]methyl]-1,3-thiazolidine-2,4-dione;dihydrochloride;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0148】
[114](a)Edaglitazone;(b)5-[[4-[2-(5-methyl-2-phenyl-1,3-oxazol-4-yl)ethoxy]-1-benzothiophen-7-yl]methyl]-1,3-thiazolidine-2,4-dione;(c)γ;(d)Glitazone;(e)-。

【0149】
[115](a)GW 1929 hydrochloride;(b)(2S)-2-(2-benzoylanilino)-3-[4-[2-[methyl(pyridin-2-yl)amino]ethoxy]phenyl]propanoic acid;hydrochloride;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0150】
[116](a)LG 100754;(b)(2E,4E,6Z)-3-methyl-7-(5,5,8,8-tetramethyl-3-propoxy-6,7-dihydronaphthalen-2-yl)octa-2,4,6-trienoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0151】
[117](a)CP 775146;(b)2-methyl-2-[3-[(3S)-1-[2-(4-propan-2-ylphenyl)acetyl]piperidin-3-yl]phenoxy]propanoic acid;(c)α;(d)-;(e)-。

【0152】
[118](a)IVA337;(b)4-[1-(1,3-benzothiazol-6-ylsulfonyl)-5-chloroindol-2-yl]butanoic acid;(c)pan-PPAR;(d)-;(e)-。

【0153】
[119](a)Etofylline clofibrate (Theofibrate);(b)2-(1,3-dimethyl-2,6-dioxopurin-7-yl)ethyl 2-(4-chlorophenoxy)-2-methylpropanoate;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0154】
[120](a)Simfibrate;(b)3-[2-(4-chlorophenoxy)-2-methylpropanoyl]oxypropyl 2-(4-chlorophenoxy)-2-methylpropanoate;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0155】
[121](a)Ronifibrate;(b)3-[2-(4-chlorophenoxy)-2-methylpropanoyl]oxypropyl pyridine-3-carboxylate;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0156】
[122](a)Etofibrate;(b)2-[2-(4-chlorophenoxy)-2-methylpropanoyl]oxyethyl pyridine-3-carboxylate;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0157】
[123](a)Clofibride;(b)[4-(dimethylamino)-4-oxobutyl] 2-(4-chlorophenoxy)-2-methylpropanoate;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0158】
[124](a)Clinofibrate;(b)2-[4-[1-[4-(2-carboxybutan-2-yloxy)phenyl]cyclohexyl]phenoxy]-2-methylbutanoic acid;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0159】
[125](a)Halofenate;(b)2-acetamidoethyl 2-(4-chlorophenyl)-2-[3-(trifluoromethyl)phenoxy]acetate;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0160】
[126](a)Lifibrate;(b)(1-methylpiperidin-4-yl) 2,2-bis(4-chlorophenoxy)acetate;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0161】
[127](a)Lifibrol;(b)4-[4-(4-tert-butylphenyl)-2-hydroxybutoxy]benzoic acid;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0162】
[128](a)Nafenopin;(b)2-methyl-2-[4-(1,2,3,4-tetrahydronaphthalen-1-yl)phenoxy]propanoic acid;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0163】
[129](a)Tibric acid;(b)2-chloro-5-[(3S,5R)-3,5-dimethylpiperidin-1-yl]sulfonylbenzoic acid;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0164】
[130](a)Treloxinate;(b)methyl 3,7-dichloro-5H-benzo[d][1,3]benzodioxocine-11-carboxylate;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0165】
[131](a)Binifibrate;(b)[2-[2-(4-chlorophenoxy)-2-methylpropanoyl]oxy-3-(pyridine-3-carbonyloxy)propyl] pyridine-3-carboxylate;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0166】
[132](a)Clofibric acid;(b)2-(4-chlorophenoxy)-2-methylpropanoic acid;(c)α;(d)-;(e)fibrate。

【0167】
[133](a)Darglitazone sodium;(b)sodium;5-[[4-[3-(5-methyl-2-phenyl-1,3-oxazol-4-yl)propanoyl]phenyl]methyl]-1,3-thiazolidin-3-ide-2,4-dione;(c)α;(d)-;(e)Thiazolidinedione。

【0168】
[134](a)Edaglitazone sodium;(b)sodium;5-[[4-[2-(5-methyl-2-phenyl-1,3-oxazol-4-yl)ethoxy]-1-benzothiophen-7-yl]methyl]-1,3-thiazolidin-3-ide-2,4-dione;(c)α;(d)-;(e)Thiazolidinedione。

【0169】
[135](a)Englitazone sodium;(b)sodium;5-[[(2R)-2-benzyl-3,4-dihydro-2H-chromen-6-yl]methyl]-1,3-thiazolidin-3-ide-2,4-dione;(c)α;(d)-;(e)Thiazolidinedione。

【0170】
[136](a)Netoglitazone;(b)5-[[6-[(2-fluorophenyl)methoxy]naphthalen-2-yl]methyl]-1,3-thiazolidine-2,4-dione;(c)α;(d)-;(e)Thiazolidinedione。

【0171】
[137](a)Rivoglitazone;(b)5-[[4-[(6-methoxy-1-methylbenzimidazol-2-yl)methoxy]phenyl]methyl]-1,3-thiazolidine-2,4-dione;(c)α;(d)-;(e)Thiazolidinedione。

【0172】
[138](a)Reglitazar;(b)4-[[4-[2-(5-methyl-2-phenyl-1,3-oxazol-4-yl)ethoxy]phenyl]methyl]-1,2-oxazolidine-3,5-dione;(c)α;(d)-;(e)Non-thiazolidinedione type PPAR agonist。

【0173】
[139](a)Peliglitazar;(b)2-[(4-methoxyphenoxy)carbonyl-[(1S)-1-[4-[2-(5-methyl-2-phenyl-1,3-oxazol-4-yl)ethoxy]phenyl]ethyl]amino]acetic acid;(c)α;(d)-;(e)Non-thiazolidinedione type PPAR agonist。

【0174】
[140](a)Sodelglitazar;(b)2-[4-[[2-[2-fluoro-4-(trifluoromethyl)phenyl]-4-methyl-1,3-thiazol-5-yl]methylsulfanyl]-2-methylphenoxy]-2-methylpropanoic acid;(c)α;(d)-;(e)Non-thiazolidinedione type PPAR agonist。

【0175】
[141](a)Naveglitazar;(b)(2S)-2-methoxy-3-[4-[3-(4-phenoxyphenoxy)propoxy]phenyl]propanoic acid;(c)α;(d)-;(e)Non-thiazolidinedione type PPAR agonist。

【0176】
[142](a)Indeglitazar;(b)3-[5-methoxy-1-(4-methoxyphenyl)sulfonylindol-3-yl]propanoic acid;(c)α;(d)-;(e)Non-thiazolidinedione type PPAR agonist。

【0177】
[143](a)Arhalofenate;(b)2-acetamidoethyl (2R)-2-(4-chlorophenyl)-2-[3-(trifluoromethyl)phenoxy]acetate;(c)α;(d)-;(e)Non-thiazolidinedione type PPAR agonist。

【0178】
[144](a)10-Nitrooleate;(b)(9E)-10-Nitro-9-octadecenoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0179】
[145](a)13(S)-HODE;(b)(9Z,11E)-13-Hydroxy-9,11-octadecadienoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0180】
[146](a)20-carboxy Arachidonic acid;(b)(5E,8E,11E,14E)-5,8,11,14-Icosatetraenedioic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0181】
[147](a)9-Nitrooleate;(b)(9E)-9-Nitro-9-octadecenoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0182】
[148](a)Azelaoyl-PAF;(b)(2-{[(2R)-2-[(8-carboxyoctanoyl)oxy]-3-(hexadecyloxy)propyl phosphonato]oxy}ethyl)trimethylazanium;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0183】
[149](a)Carnosic acid;(b)(4aR,10aS)-5,6-dihydroxy-1,1-dimethyl-7-propan-2-yl-2,3,4,9,10,10a-hexahydrophenanthrene-4a-carboxylic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0184】
[150](a)CAY10506;(b)N-[2-[4-[(2,4-dioxo-1,3-thiazolidin-5-yl)methyl]phenoxy]ethyl]-5-(dithiolan-3-yl)pentanamide;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0185】
[151](a)CAY10599;(b)2-[(1-{3-[4-(4-Biphenylylcarbonyl)-2-propylphenoxy]propyl}-1,2,3,4-tetrahydro-5-quinolinyl)oxy]-2-methylpropanoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0186】
[152](a)CAY15073;(b)2-[6-[3-(6-benzoyl-1-propylnaphthalen-2-yl)oxypropoxy]indol-1-yl]acetic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0187】
[153](a)Conjugated Linoleic Acid;(b)(9Z,11E)-octadeca-9,11-dienoic
acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0188】
[154](a)DRF2519;(b)5-[[4-[2-(4-oxo-2H-1,3-benzoxazin-3-yl)ethoxy]phenyl]methyl]-1,3-thiazolidine-2,4-dione;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0189】
[155](a)ETYA;(b)icosa-5,8,11,14-tetraynoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0190】
[156](a)glitazone Hydrochloride;(b)5-{4-[2-(5-Ethyl-2-pyridinyl)ethoxy]benzyl}-1,3-thiazolidine-2,4-dione hydrochloride;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0191】
[157](a)GQ-16;(b)(5Z)-5-(5-Bromo-2-methoxybenzylidene)-3-(4-methylbenzyl)-1,3-thiazolidine-2,4-dione;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0192】
[158](a)GW6471;(b)N-[(2S)-3-[4-[2-(5-methyl-2-phenyl-1,3-oxazol-4-yl)ethoxy]phenyl]-2-[[(Z)-4-oxo-4-[4-(trifluoromethyl)phenyl]but-2-en-2-yl]amino]propyl]propanamide;(c)α;(d)-;(e)-。

【0193】
[159](a)LY171883;(b)1-{2-Hydroxy-3-propyl-4-[4-(1H-tetrazol-5-yl)butoxy]phenyl}ethanone;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0194】
[160](a)Methyl-8-hydroxy-8-(2-pentyl-oxyphenyl)-oct-5-ynoate;(b)Methyl 8-hydroxy-8-[2-(pentyloxy)phenyl]-5-octynoate;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0195】
[161](a)PAz-PC;(b)[(2R)-2-(8-carboxyoctanoyloxy)-3-hexadecanoyloxypropyl] 2-(trimethylazaniumyl)ethyl phosphate;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0196】
[162](a)PGPC;(b)[(2R)-2-(4-carboxybutanoyloxy)-3-hexadecanoyloxypropyl] 2-(trimethylazaniumyl)ethyl phosphate;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0197】
[163](a)Sulfasalazine;(b)2-hydroxy-5-[(E)-2-{4-[(pyridin-2-yl)sulfamoyl]phenyl}diazen-1-yl]benzoic acid;(c)γ;(d)-;(e)-。

【0198】
本実施の形態において、PPAR活性化剤としては、ベザフィブラート(Bezafibrate)、フェノフィブラート(Fenofibrate)、シプロフィブラート(Ciprofibrate)、クロフィブラート(Clofibrate)、ロシグリタゾン(Rosiglitazone)、ピオグリタゾン(Pioglitazone)、ゲムフィブロジル(Gemfibrozil)、エトフィブラート(Etofibrate)がより好ましく、ロシグリタゾン、シプロフィブラート、ゲムフィブロジルがさらに好ましい。

【0199】
なお、上述したPPAR活性化剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。

【0200】
本実施の形態のPPAR活性化剤に幾何異性体および/または光学異性体が存在する場合は、それらの異性体も本実施の形態のPPAR活性化剤に含まれる。

【0201】
本実施の形態のPPAR活性化剤にプロトン互変異性が存在する場合は、それらの互変異性体(ケト体、エノール体)も本実施の形態のPPAR活性化剤に含まれる。

【0202】
本実施の形態のPPAR活性化剤に水和物および/または溶媒和物が存在する場合は、それらの水和物および/または溶媒和物も本実施の形態のPPAR活性化剤に含まれる。

【0203】
本実施の形態のPPAR活性化剤に結晶多形および/または結晶多形群(結晶多形システム)が存在する場合には、それらの結晶多形体および/または結晶多形群(結晶多形システム)も本実施の形態のPPAR活性化剤に含まれる。ここで、結晶多形群(結晶多形システム)とは、それら結晶の製造工程、晶出工程、保存工程などの条件および/または状態(なお、この「状態」には製剤化した状態も含む)により結晶形が種々変化する場合の、各工程に出現する結晶形、および/または、全工程に出現する結晶形の全てを意味する。

【0204】
一実施形態では、PPAR活性化剤として、上述した物質の誘導体または塩を用いてもよい。上述した物質の誘導体または塩を用いることにより、(1)白内障の予防効果および/または治療効果を増大できる、(2)物質の人体に対する安全性を増大できる、(3)扱いやすい物質を用いて製剤できる、などの効果を得ることができる。

【0205】
本明細書において、「誘導体」とは、特定の化合物に対して、当該化合物の分子内の一部が、他の官能基または他の原子と置換されることにより生じる化合物群を意図する。

【0206】
上記他の官能基の例としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アリル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、アリールスルフォニルオキシ基、アルキルスルフォニルオキシ基、ニトロ基などが挙げられる。上記他の原子の例としては、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、ハロゲン原子などが挙げられる。

【0207】
本明細書において、「塩」とは、被験体に投与することが生理学的に許容されうる塩を意図する。塩の例としては、アルカリ金属塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩など)、金属塩(鉄、亜鉛などとの間に形成される塩)、アンモニアとの間に形成される塩、四級アンモニウム塩(臭化メチル、ヨウ化メチルなどとの間に形成される塩)、ハロゲンイオンとの塩(臭素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオンなどとの塩)、有機塩基塩(トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、トリエチレンジアミン塩、2-アミノエタノール塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン塩など)、有機酸塩(酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、アジピン酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、テレフタル酸塩、乳酸塩、馬尿酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、ステアリン酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、蟻酸塩、トルエンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩など)、無機酸塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩など)が挙げられる。

【0208】
上述したPPAR活性化剤は、公知の手法にしたがって製造することができる。また、上述したPPAR活性化剤としては、市販のものを用いることも可能である。

【0209】
〔4.白内障の予防剤および/または治療剤〕
本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤は、上述したPPAR活性化剤を有効成分として含有しているものである。以下に、本実施の形態の白内障の予防剤および/または治療剤について説明する。

【0210】
[4-1.投与形態および剤型]
本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤は、被験体に対して投与される。一実施形態において、上記被験体は、ヒトである。他の実施形態において、上記被験体は、ヒト以外の動物である。上記ヒト以外の動物の例としては、ヒト以外の哺乳類(ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、マウス、ラットなど)が挙げられる。

【0211】
本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤は、医薬品として許容される任意の投与経路によって被験体に投与され得る。上記投与経路の例としては、経口投与、非経口投与、経皮投与、経粘膜投与、経静脈投与が挙げられる。したがって、上記白内障の予防剤および/または治療剤の剤型は、内服薬、外用薬、注射剤、坐剤、吸入剤、点眼剤などであり得る。

【0212】
上述した投与経路の中でも、非経口投与または経皮投与が好ましく、点眼投与、結膜嚢内投与、前房内投与、硝子体内投与、結膜下投与、経皮投与およびテノン嚢下投与がより好ましく、点眼投与がさらに好ましい。したがって、上述した剤型の中でも、点眼剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、経皮吸収型製剤、貼付剤または注射剤が好ましく、点眼剤がより好ましい。点眼剤の形態は、水に溶解した水性点眼液であってもよいし、懸濁剤やエマルジョンなどの形態であってもよい。

【0213】
点眼剤が好ましい理由としては、有効成分を水晶体に送達するまでの経路が短いこと、他の器官を刺激し難いこと、侵襲がほとんどないこと、全身への影響が小さいこと(点眼後の涙点圧迫によりさらに全身への影響を抑えることができる)、投与が簡便であること、反復投与が可能であること、患者が自己管理できること、などが挙げられる。上記構成であれば、白内障の予防効果または治療効果を、より迅速にすること、より増大させることができる。

【0214】
[4-2.含有成分]
(有効成分)
本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤は、有効成分としてPPAR活性化剤を含んでいる。本明細書において、「有効成分」とは、1つ以上の症状に対して予防効果または治療効果をもたらすことのできる物質を意図する。

【0215】
本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤に含まれるPPAR活性化剤の濃度は、PPAR活性化剤の種類、予防剤および/または治療剤の投与経路、および、予防剤および/または治療剤の剤型などによって異なり得る。

【0216】
一例において、予防剤および/または治療剤におけるPPAR活性化剤の濃度は、例えば、0.001μM以上、0.002μM以上、0.005μM以上、0.01μM以上、0.02μM以上、0.05μM以上、0.1μM以上、0.2μM以上、0.5μM以上、1μM以上、2μM以上、3μM以上、4μM以上、5μM以上、6μM以上、7μM以上、8μM以上、9μM以上、10μM以上、20μM以上、30μM以上、40μM以上、50μM以上、60μM以上、70μM以上、80μM以上、90μM以上、100μM以上、200μM以上、300μM以上、400μM以上、500μM以上、600μM以上、700μM以上、800μM以上、900μM以上、または、1000μM以上である。

【0217】
一例において、予防剤および/または治療剤におけるPPAR活性化剤の濃度は、例えば、0.01μM以下、0.02μM以下、0.05μM以下、0.1μM以下、0.2μM以下、0.5μM以下、1μM以下、2μM以下、3μM以下、4μM以下、5μM以下、6μM以下、7μM以下、8μM以下、9μM以下、10μM以下、20μM以下、30μM以下、40μM以下、50μM以下、60μM以下、70μM以下、80μM以下、90μM以下、100μM以下、200μM以下、300μM以下、400μM以下、500μM以下、600μM以下、700μM以下、800μM以下、900μM以下、1000μM以下、2000μM以下、3000μM以下、4000μM以下、5000μM以下、10mM以下、50mM以下、100mM以下、または200mM以下である。

【0218】
一例において、予防剤および/または治療剤におけるPPAR活性化剤の濃度は、例えば、0.001μM~5000μM、0.001~0.01μM、0.002~0.02μM、0.005~0.05μM、0.01~0.1μM、0.02~0.2μM、0.05~0.5μM、0.1~1μM、0.2~2μM、0.3~3μM、0.4~4μM、0.5~5μM、0.6~6μM、0.7~7μM、0.8~8μM、0.9~9μM、1~10μM、2~20μM、3~30μM、4~40μM、5~50μM、6~60μM、7~70μM、8~80μM、9~90μM、10~100μM、20~200μM、30~300μM、40~400μM、50~500μM、60~600μM、70~700μM、80~800μM、90~900μM、100~1000μM、200~2000μM、500~5000μM、1~100mM、または、1~200mMである。

【0219】
なお、本明細書において、単位「M」は、液体1L当たりの対象成分の物質量(mol)であり、「mol/L」と表すこともできる。例えば点眼剤の場合、単位「M」は、当該点眼剤1L当たりの対象成分の物質量(mol)を意味する。また本明細書において、PPAR活性化剤である物質が塩である場合、単位「M」で表される値は、液体1L当たりの当該塩の物質量である。同様に、PPAR活性化剤である物質が水和物または溶媒和物の形態である場合、単位「M」で表される値は、液体1L当たりの当該水和物または溶媒和物の物質量である。他の物質の形態に関しても、本明細書において特に断りがない限りは、同様の意味とする。

【0220】
一例において、予防剤および/または治療剤におけるPPAR活性化剤の濃度は、例えば、0.001~10%(w/v)が好ましく、0.005~5%(w/v)がより好ましく、0.01~2%(w/v)がさらに好ましく、0.1~1%(w/v)がよりさらに好ましい。例えば、シプロフィブラートを含有する点眼剤の場合、当該点眼剤におけるシプロフィブラートの濃度は、0.001~10%(w/v)が好ましく、0.005~5%(w/v)がより好ましく、0.01~2%(w/v)がさらに好ましく、0.1~1%(w/v)がよりさらに好ましい。ゲムフィブロジルを含有する点眼剤の場合、当該点眼剤におけるゲムフィブロジルの濃度は、0.001~10%(w/v)が好ましく、0.005~5%(w/v)がより好ましく、0.01~2%(w/v)がさらに好ましく、0.1~1%(w/v)がよりさらに好ましい。ロシグリタゾンを含有する点眼剤の場合、当該点眼剤におけるロシグリタゾンの濃度は、0.001~10%(w/v)が好ましく、0.005~5%(w/v)がより好ましく、0.01~2%(w/v)がさらに好ましく、0.1~1%(w/v)がよりさらに好ましい。

【0221】
なお、本明細書において、単位「%(w/v)」は、液体100mL中に含まれる対象成分の質量(g)を意味する。例えば点眼剤の場合、単位「%(w/v)」は、当該点眼剤100mL中に含まれる対象成分の質量(g)を意味する。また本明細書において、PPAR活性化剤である物質が塩である場合、単位「%(w/v)」で表される値は、液体100mL中における当該塩の含有量である。同様に、PPAR活性化剤である物質が水和物または溶媒和物の形態である場合、単位「%(w/v)」で表される値は、液体100mL中における当該物質の水和物または溶媒和物の含有量である。他の物質の形態に関しても、本明細書において特に断りがない限りは、同様の意味とする。

【0222】
本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤は、PPAR活性化剤以外の有効成分を含有していてもよいし、PPAR活性化剤を唯一の有効成分として含有していてもよい。

【0223】
(添加剤)
本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤は、医薬品製剤としての要件を満たすために必要に応じて、医薬品の添加剤をさらに用いることができる。医薬品の添加剤としては、例えば、緩衝剤、pH調整剤、等張化剤、防腐剤、抗酸化剤、高分子量重合体、賦形剤、担体、希釈剤、溶媒、可溶化剤、安定剤、充填剤、結合剤、界面活性剤、および、安定化剤などを挙げることができる。これらは、それぞれ単独で用いてもよく、また、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよく、適量を配合することができる。

【0224】
上記緩衝剤の例としては、リン酸、リン酸塩、ホウ酸、ホウ酸塩、クエン酸、クエン酸塩、酢酸、酢酸塩、炭酸、炭酸塩、酒石酸、酒石酸塩、ε-アミノカプロン酸、および、トロメタモールなどが挙げられる。上記リン酸塩としては、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウムなどが挙げられる。上記ホウ酸塩としては、ホウ砂、ホウ酸ナトリウム、および、ホウ酸カリウムなどが挙げられる。上記クエン酸塩としては、クエン酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、および、クエン酸三ナトリウムなどが挙げられる。上記酢酸塩としては、酢酸ナトリウム、および、酢酸カリウムなどが挙げられる。上記炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、および、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられる。上記酒石酸塩としては、酒石酸ナトリウム、および、酒石酸カリウムなどが挙げられる。

【0225】
上記pH調整剤の例としては、塩酸、リン酸、クエン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、および、水酸化カリウムなどが挙げられる。

【0226】
上記等張化剤の例としては、イオン性等張化剤(塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、および、塩化マグネシウムなど)、および、非イオン性等張化剤(グリセリン、プロピレングリコール、トロメタモール、ソルビトール、および、マンニトールなど)が挙げられる。

【0227】
上記防腐剤の例としては、ベンザルコニウム塩化物、ベンザルコニウム臭化物、ベンゼトニウム塩化物、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、クロルヘキシジングルコン酸塩、および、クロロブタノールなどが挙げられる。

【0228】
上記抗酸化剤の例としては、アスコルビン酸、トコフェノール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸プロピル、および、亜硫酸ナトリウムなどが挙げられる。

【0229】
上記高分子量重合体の例としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、および、アテロコラーゲンなどが挙げられる。

【0230】
特に、本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤は、アテロコラーゲンを含有していることが好ましい。上記構成であれば、白内障の予防効果または治療効果を、より迅速にすること、より増大させることができる。

【0231】
本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤に含まれる添加剤の濃度は、特に限定されず、例えば、予防剤および/または治療剤における添加剤の濃度は、0μM、0.001μM~5000μM、0.001~0.01μM、0.002~0.02μM、0.005~0.05μM、0.01~0.1μM、0.02~0.2μM、0.05~0.5μM、0.1~1μM、0.2~2μM、0.3~3μM、0.4~4μM、0.5~5μM、0.6~6μM、0.7~7μM、0.8~8μM、0.9~9μM、1~10μM、2~20μM、3~30μM、4~40μM、5~50μM、6~60μM、7~70μM、8~80μM、9~90μM、10~100μM、20~200μM、30~300μM、40~400μM、50~500μM、60~600μM、70~700μM、80~800μM、90~900μM、100~1000μM、200~2000μM、または、500~5000μMであってもよい。

【0232】
[4-3.製剤および処方]
上述したPPAR活性化剤、および、上述した添加剤を原料として、公知の手法により、本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤を製造することができる。

【0233】
本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤が、例えば点眼剤である場合、当該点眼剤の含有成分は、全て溶解していてもよいし、一部が懸濁していてもよい。好ましくは、点眼剤の含有成分は全て溶解しており、当該点眼剤は液状である。

【0234】
本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤を投与する場合(例えば、点眼剤として投与する場合)、所望の効果が得られるならば、投与間隔に制限はない。上記投与間隔は、例えば、1時間~6箇月間に1回であり、好ましくは1時間に1回、2時間に1回、3時間に1回、6時間に1回、12時間に1回、1日間に1回、1日間に2回、1日間に3回、1日間に4回、1日間に5回、1日間に6回、2日間に1回、3日間に1回、4日間に1回、5日間に1回、6日間に1回、1週間に1回、2週間に1回、3週間に1回、1箇月間に1回、2箇月間に1回、3箇月間に1回、4箇月間に1回、5箇月間に1回、6箇月間に1回であり、より好ましくは少なくとも1日に1回、少なくとも2日間に1回、少なくとも3日間に1回、少なくとも4日間に1回、少なくとも5日間に1回、少なくとも6日間に1回、少なくとも1週間に1回である。

【0235】
本発明の一実施形態に係る白内障の予防剤および/または治療剤を、白内障および/または他の疾患を予防または治療するための薬剤と併用して処方してもよい。

【0236】
本発明は一態様において、PPAR活性化剤を有効成分として含有している、白内障の予防および/または治療のための医薬組成物である。

【0237】
本発明は他の態様において、白内障を予防および/または治療するための医薬(白内障の予防剤および/または治療剤)を製造するための、PPAR活性化剤の使用である。

【0238】
本発明のさらに他の態様は、PPAR活性化剤を用いる、白内障の予防方法および/または治療方法である。

【0239】
本発明のさらにまた他の態様は、PPAR活性化剤を有効成分として含有している白内障の予防剤および/または治療剤を被験体に投与する工程を有する、白内障の予防方法および/または治療方法である。

【0240】
本発明のさらにまた他の態様は、白内障の予防および/または治療における使用のための、PPAR活性化剤である。

【0241】
本発明のさらにまた他の態様には、(i)シプロフィブラートを有効成分として含有(例えば、シプロフィブラートの濃度が0.001~10%(w/v)である)する点眼剤、(ii)ゲムフィブロジルを有効成分として含有(例えば、ゲムフィブロジルの濃度が0.001~10%(w/v)である)する点眼剤、および(iii)ロシグリタゾンを有効成分として含有する点眼剤(例えば、ロシグリタゾンの濃度が0.001~10%(w/v)である)、も含まれる。これらの点眼剤は、白内障の予防および/または治療に用いられてもよいし、他の用途に用いられてもよい。

【0242】
これらの態様において、PPAR活性化剤の種類、PPAR活性化剤の投与方法、PPAR活性化剤の投与形態、PPAR活性化剤の投与対象、および、PPAR活性化剤の投与量などを含む様々な条件は、「白内障の予防剤および/または治療剤」に関する条件と、同じであり得る。
【実施例】
【0243】
〔実施例1 ex vivo試験〕
実施例1では、ガラクトース添加培地を用いた、ex vivoの糖尿病白内障モデルを利用して、各薬剤の効果を試験した。
【実施例】
【0244】
6週齢のSDラット(三協ラボサービス社製)の左右の眼球から、水晶体を摘出した。
【実施例】
【0245】
摘出した水晶体を、M199培地(SIGMA社製)に30mMのガラクトースを添加した培地を用いて培養した。その後、当該水晶体を、M199培地に、30mMのガラクトース、および、800μMのPPAR活性化剤(具体的には、ベザフィブラート、または、フェノフィブラート)を添加した培地を用いて培養した。
【実施例】
【0246】
具体的な観察のタイミングは、以下の通りである。なお、各水晶体の培養にはインキュベーターを使用し、当該インキュベーター内の温度を37℃に保った。
【実施例】
【0247】
まず、M199培地(SIGMA社製)に30mMのガラクトースを添加した培地を用いた水晶体の培養の開始から3日後に、培地から水晶体を取り出し、SZX12(Olympas社製)を用いて顕微鏡観察を行った。
【実施例】
【0248】
上記顕微鏡観察後、PPAR活性化剤を培地に添加し、再び、水晶体の培養を開始した。再培養開始から3日後に、培地から水晶体を取り出し、SZX12(Olympas社製)を用いて顕微鏡観察を行った。
【実施例】
【0249】
図2に、顕微鏡観察の試験結果を示す。なお、図2の(A)は、ベザフィブラートの試験結果であり、図2の(B)は、フェノフィブラートの試験結果である。また、図2の(A)および(B)において、「Day3」は、M199培地(SIGMA社製)に30mMのガラクトースを添加した培地を用いて培養した水晶体の、培養開始から3日後の像であり、「Day6」は、再培養開始から3日後の、水晶体の像である。
【実施例】
【0250】
図2の(A)および(B)から明らかなように、摘出された水晶体では、培養開始から培養3日後にかけて、皮質部の白濁化が進んでいた。一方、PPAR活性化剤が添加されている培地に替えて再培養された水晶体では、再培養開始から3日後には、皮質部の白濁化が減少していた。
【実施例】
【0251】
この試験結果によると、PPAR活性化剤であるベザフィブラートおよびフェノフィブラートには、発症後の白内障を治療する効果があることが示唆される。
【実施例】
【0252】
〔実施例2 定量的ex vivo試験〕
実施例2では、実施例1と同様に、ガラクトース添加培地を用いた、ex vivoの糖尿病白内障モデルを利用して、各薬剤の効果を試験した。
【実施例】
【0253】
6週齢のSDラット(三協ラボサービス社製)の左右の眼球から、水晶体を摘出した。
【実施例】
【0254】
摘出した水晶体を、M199培地(SIGMA社製)に30mMのガラクトースを添加した培地を用いて培養した。その後、当該水晶体を、M199培地に、30mMのガラクトース、および、各PPAR活性化剤を添加した培地を用いて培養した。
【実施例】
【0255】
具体的な観察のタイミングは、以下の通りである。なお、各水晶体の培養にはインキュベーターを使用し、当該インキュベーター内の温度を37℃に保った。
【実施例】
【0256】
まず、M199培地(SIGMA社製)に30mMのガラクトースを添加した培地を用いた水晶体の培養の開始から3日後に、培地から水晶体を取り出し、SZX12(Olympas社製)を用いて顕微鏡観察を行った。
【実施例】
【0257】
上記観察後、各PPAR活性化剤を培地に添加し、再び、水晶体の培養を開始した。再培養開始から3日後に、培地から水晶体を取り出し、再びSZX12(Olympas社製)を用いて顕微鏡観察を行った。なお、PPAR活性化剤による効果を明確にするため、対照群としてPPAR活性化剤を添加していない培地での再培養も実施した。
【実施例】
【0258】
上記観察において得られた画像を、画像処理ソフトウェア(Image J)に取り込みピクセル数を解析することによって、水晶体全体の面積および白濁部の面積をそれぞれ算出した。また水晶体の白濁割合を下記の式によって算出した。
水晶体の白濁割合(%)=100×{(水晶体の白濁部面積)/(水晶体全体の面積)}。
【実施例】
【0259】
試験結果を表1に示す。表1には、(i)PPAR活性化剤およびその濃度を変化させた際の、水晶体の白濁割合の変化と、(ii)対照群として、PPAR活性化剤を添加しない培地で再培養した水晶体の白濁割合の変化と、が表されている。
【実施例】
【0260】
【表1】
JP2019131897A1_000003t.gif
表1の結果より、PPAR活性化剤のうち、特に、シプロフィブラート、ゲムフィブロジルおよびロシグリタゾンは、低濃度においても水晶体の白濁割合を減少させる効果があることが判った。
【実施例】
【0261】
〔実施例3 in vivo試験〕
実施例3では、ガラクトース餌を用いた、in vivoの糖尿病白内障モデルを利用して、各薬剤の効果を試験した。
【実施例】
【0262】
白内障を誘発するために、3週齢のSDラット(三協ラボサービス社製)を、25%ガラクトースを含んだ飼料を与えながら1週間飼育した。これと併せて、飼育期間中、ラットの両眼に点眼剤の点眼投与を毎日行った(1日4回)。点眼剤の成分は、右眼:ジメチルスルホキシド(DMSO;コントロールとして投与)、左眼:各PPAR活性化剤を含有するDMSO、であった。最終日に、ラットの左右の眼球から水晶体を摘出し、顕微鏡観察を行った。
【実施例】
【0263】
実施例3において、左眼に投与した各PPAR活性化剤の種類および濃度は、下記の通りである。
シプロフィブラート 200mM
エトフィブラート 140mM
ゲムフィブロジル 200mM
ピオグリタゾン 200mM
ロシグリタゾン 200mM。
【実施例】
【0264】
実施例2と同様の方法によって、水晶体全体の面積および白濁部の面積、ならびに水晶体の白濁割合を算出した。表2に試験結果を示す。
【実施例】
【0265】
【表2】
JP2019131897A1_000004t.gif
表2の結果より、PPAR活性化剤のうち、特にシプロフィブラート、ゲムフィブロジルおよびロシグリタゾンに、in vivoにおいて水晶体の白濁部面積を減少させる効果があることが判った。一方、ピオグリタゾンには、in vivoにおいて水晶体の白濁部面積を減少させる効果は認められなかった。
【産業上の利用可能性】
【0266】
本発明は、白内障の予防剤および/または治療剤に利用することができる。
図面
【図1】
0
【図2】
1