TOP > 国内特許検索 > 計測器、筋硬度計測システムおよび計測方法 > 明細書

明細書 :計測器、筋硬度計測システムおよび計測方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2021-010649 (P2021-010649A)
公開日 令和3年2月4日(2021.2.4)
発明の名称または考案の名称 計測器、筋硬度計測システムおよび計測方法
国際特許分類 A61B   5/00        (2006.01)
G01N   3/40        (2006.01)
FI A61B 5/00 101N
G01N 3/40 E
請求項の数または発明の数 11
出願形態 OL
全頁数 18
出願番号 特願2019-126881 (P2019-126881)
出願日 令和元年7月8日(2019.7.8)
発明者または考案者 【氏名】藤▲崎▼ 和弘
【氏名】近藤 絢音
【氏名】五十嵐 達也
【氏名】笹川 和彦
【氏名】森脇 健司
出願人 【識別番号】504229284
【氏名又は名称】国立大学法人弘前大学
個別代理人の代理人 【識別番号】110000796、【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
審査請求 未請求
テーマコード 4C117
Fターム 4C117XB01
4C117XD13
4C117XD35
4C117XE27
要約 【課題】被験者への装着性を向上させた計測器および当該計測器を用いた筋硬度計測システムを提供する。
【解決手段】計測器10は、端面1aが開口した筒状部材1と、計測対象物に接触させるための接触用圧子2と、一端に接触用圧子2が接続される弾性部材3と、弾性部材3の変形量に基づいて、計測対象物から接触用圧子2にかかる力を感知するセンサ4と、を備え、弾性部材3は、接触用圧子2の少なくとも一部を筒状部材1の端面1aから突出する傾向に弾性的に付勢する。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
端面が開口した筒状部材と、
計測対象物に接触させるための接触用圧子と、
一端に前記接触用圧子が接続される弾性部材と、
前記弾性部材の変形量に基づいて、前記計測対象物から前記接触用圧子にかかる力を感知するセンサと、
を備え、
前記弾性部材は、前記接触用圧子の少なくとも一部を前記筒状部材の前記端面から突出する傾向に弾性的に付勢する、計測器。
【請求項2】
前記筒状部材は、少なくとも一方の端面が開口し、
前記弾性部材は、一端に前記接触用圧子が接続されて前記筒状部材の空洞内に配置され、圧縮された状態において自立し、
前記センサは、前記筒状部材の前記空洞内において前記弾性部材の他端側に配置され、前記弾性部材の変形による圧力を感知する圧力センサである、請求項1に記載の計測器。
【請求項3】
前記弾性部材は円錐ばねである、請求項2に記載の計測器。
【請求項4】
前記圧力センサと前記弾性部材の他端との間に、
一端に前記弾性部材が接続される保持部材と、
前記保持部材の他端側に配置され、前記弾性部材の変形による圧力を前記圧力センサに伝達するセンサ圧子と、
をさらに備える、請求項2または3に記載の計測器。
【請求項5】
前記弾性部材は、前記筒状部材の内側に延伸しており、一端は前記筒状部材に接続され、他端は前記接触用圧子に接続され、
前記センサは、前記弾性部材に配置され、前記弾性部材の変形による歪みを感知する歪みセンサである、請求項1に記載の計測器。
【請求項6】
前記弾性部材は板ばねである、請求項5に記載の計測器。
【請求項7】
前記筒状部材は、幅が10mm~40mmであり、高さが5mm~15mmである、請求項1から6のいずれかに記載の計測器。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の計測器と、
前記計測器から入力される信号に基づいて、前記計測器が装着される位置に対応する筋硬度に対応する数値を算出する演算部と、
を備える、筋硬度計測システム。
【請求項9】
複数の前記計測器を備え、
前記演算部は、前記複数の計測器から入力される信号に基づいて、前記計測器が装着されるそれぞれの位置に対応する筋硬度に対応する数値を算出する、請求項8に記載の筋硬度計測システム。
【請求項10】
筋硬度の計測結果を表示する表示部をさらに備える、請求項8または9に記載の筋硬度計測システム。
【請求項11】
請求項1から7のいずれかに記載の計測器を被験者に装着するステップと、
前記計測器から入力される信号に基づいて、前記計測器が装着される位置に対応する筋硬度に対応する数値を算出するステップと、
を含む、筋硬度計測方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、筋硬度を計測するための計測器、筋硬度計測システムおよび計測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
筋または筋肉(以下、特に断りの無い限り、筋および筋肉をまとめて筋と呼ぶ)の活動状況や疲労を評価する指標としては、硬さ(以下、筋硬度と呼ぶ)が用いられている。筋硬度は、筋に力を加えた際の筋の変形量から評価される。
【0003】
筋硬度を計測する従来の装置としては、例えば図13に示す筋硬度計が知られている。図13に示す従来の筋硬度計90は、押付部91と、コイルばね92と、コイルばね92が座屈を起こさず変形するためのガイド93と、コイルばね92の変位を指針94の動きに変換するための機構とを有している。従来の筋硬度計90は、円筒形のコイルばね92の変位を測定する細長い装置であり、装置の先端の押付部91を身体表面99に押しつけることにより生じる反発力から、筋の硬さを推定する。筋硬度計による計測は、筋硬度の簡易的な評価方法であり、これまでに医療やスポーツ等の様々な分野において手軽に利用されている。
【0004】
また、被測定面の硬度を測定するための装置として、例えば特許文献1には細長いロッド状の装置が開示されている。また例えば特許文献2には、生体の硬度を測定する装置が開示されている。特許文献2に記載の技術では、機械的振動を発生する振動部を使用者の指の根元に装着して、振動部の振動を指を介して検出部に伝導し、高分子圧電フィルムおよび静圧センサを用いて生体の硬度を測定する。
【0005】
また、筋硬度を評価する最先端の技術としては、例えば超音波エラストグラフィーや、MRIを利用したエラストグラフィーが知られている。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】特開昭51-84684号公報
【特許文献2】特開2006-247332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
プロのスポーツ選手やアマチュアのスポーツマンを問わず、例えばスポーツの現場においては、主に腓腹筋やハムストリングに発生する筋痙攣に悩まされており、運動時の筋硬度をモニターすることが求められている。しかしながら、図13に記載されている従来の筋硬度計90や特許文献1の硬度測定装置は、ばねの変位を測定する細長いロッド状の装置であり、装着性に問題がある。ばねの変位を測定するためには装置にある程度の長さが必要となり、細長いロッド状の装置を被験者に略垂直に装着したまま、運動する被験者の筋硬度を計測することは困難である。運動する被験者への装着性に関し、従来の筋硬度計90等には大きさや重量等の面においても問題がある。特許文献2に記載の技術は、振動部の振動を検出部に伝導していることから、被測定部位に力を加えた際の被測定部位の変形量を測定していない。特許文献2に記載の技術は筋硬度を測定していない。最先端の技術である超音波エラストグラフィーや、MRIを利用したエラストグラフィーもまた、運動時の筋硬度を計測することは困難である。運動時の筋硬度を計測するために、筋硬度計には、被験者への装着性を向上させることが求められている。
【0008】
本発明の目的は、被験者への装着性を向上させた計測器および当該計測器を用いた筋硬度計測システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明は、例えば以下に示す態様を含む。
(項1)
端面が開口した筒状部材と、
計測対象物に接触させるための接触用圧子と、
一端に前記接触用圧子が接続される弾性部材と、
前記弾性部材の変形量に基づいて、前記計測対象物から前記接触用圧子にかかる力を感知するセンサと、
を備え、
前記弾性部材は、前記接触用圧子の少なくとも一部を前記筒状部材の前記端面から突出する傾向に弾性的に付勢する、計測器。
(項2)
前記筒状部材は、少なくとも一方の端面が開口し、
前記弾性部材は、一端に前記接触用圧子が接続されて前記筒状部材の空洞内に配置され、圧縮された状態において自立し、
前記センサは、前記筒状部材の前記空洞内において前記弾性部材の他端側に配置され、前記弾性部材の変形による圧力を感知する圧力センサである、項1に記載の計測器。
(項3)
前記弾性部材は円錐ばねである、項2に記載の計測器。
(項4)
前記圧力センサと前記弾性部材の他端との間に、
一端に前記弾性部材が接続される保持部材と、
前記保持部材の他端側に配置され、前記弾性部材の変形による圧力を前記圧力センサに伝達するセンサ圧子と、
をさらに備える、項2または3に記載の計測器。
(項5)
前記弾性部材は、前記筒状部材の内側に延伸しており、一端は前記筒状部材に接続され、他端は前記接触用圧子に接続され、
前記センサは、前記弾性部材に配置され、前記弾性部材の変形による歪みを感知する歪みセンサである、項1に記載の計測器。
(項6)
前記弾性部材は板ばねである、項5に記載の計測器。
(項7)
前記筒状部材は、幅が10mm~40mmであり、高さが5mm~15mmである、項1から6のいずれかに記載の計測器。
(項8)
項1から7のいずれかに記載の計測器と、
前記計測器から入力される信号に基づいて、前記計測器が装着される位置に対応する筋硬度に対応する数値を算出する演算部と、
を備える、筋硬度計測システム。
(項9)
複数の前記計測器を備え、
前記演算部は、前記複数の計測器から入力される信号に基づいて、前記計測器が装着されるそれぞれの位置に対応する筋硬度に対応する数値を算出する、項8に記載の筋硬度計測システム。
(項10)
筋硬度の計測結果を表示する表示部をさらに備える、項8または9に記載の筋硬度計測システム。
(項11)
項1から7のいずれかに記載の計測器を被験者に装着するステップと、
前記計測器から入力される信号に基づいて、前記計測器が装着される位置に対応する筋硬度に対応する数値を算出するステップと、
を含む、筋硬度計測方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、被験者への装着性を向上させた計測器および当該計測器を用いた筋硬度計測システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施形態に係る計測器を示す図である。
【図2】一実施形態に係る計測器の使用方法を説明するための図である。
【図3】一実施形態に係る筋硬度計測システムの模式的な構成を示す図である。
【図4】一実施形態に係る筋硬度計測システムの回路構成を説明するための図である。
【図5】第1の計測例において被験者が実施する運動を説明するための図である。
【図6】第1の計測例における圧力センサの経時的な出力を示すグラフである。
【図7】第2の計測例において被験者に装着する複数の計測器の装着部位を示す図である。
【図8】異なる部位に装着された複数の圧力センサの経時的な出力を示すグラフである。
【図9】異なる部位に装着された複数の圧力センサの経時的な出力を示すグラフである。
【図10】異なる部位に装着された複数の圧力センサの経時的な出力を示すグラフである。
【図11】他の実施形態に係る計測器を示す斜視図である。
【図12】他の実施形態に係る計測器の使用方法を説明するための図である。
【図13】従来の筋硬度計を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明および図面において、同じ符号は同じまたは類似の構成要素を示すこととし、よって、同じまたは類似の構成要素に関する重複した説明を省略する。

【0013】
[計測器]
図1は、一実施形態に係る計測器を示す図である。(A)は計測器の分解斜視図であり、(B)は計測器において筒状部材のみを断面にした斜視図である。

【0014】
一実施形態に係る計測器10(10A)は、筒状部材1(1A)と、接触用圧子2(2A)と、弾性部材3(3A)と、センサ4(圧力センサ4A)と、保持部材5と、センサ圧子6と、底蓋7とを備える。計測器10Aによる計測は、筒状部材1Aの端面1aおよび接触用圧子2Aが被験者の皮膚9に接触して配置されている状態において行われる。

【0015】
計測器10Aは、筒状部材1Aの開口した端面1aの側を、被験者の筋に対応する位置の皮膚9に向けて装着される。接触用圧子2Aは、弾性部材3Aの弾性力により端面1aから突出するように付勢されている。接触用圧子2Aが皮膚9に押し付けられると、弾性部材3Aは圧縮方向に変形する。弾性部材3Aが変形する程度は、押し付ける力の反力に応じて変化する。この反力は皮膚9の硬さに応じて変化する。計測器10Aは、弾性部材3Aの変形による圧力を圧力センサ4Aにより感知することにより、装着部位の皮膚9の位置に対応する、被験者の筋硬度に対応する信号を出力する。

【0016】
例示的には、計測器10Aの寸法は、筒状部材1Aにおいて幅wが約10mm~約40mmであり、高さhが約5mm~約15mmである。例示的には、計測器10Aの重量は約12g~約15gである。

【0017】
筒状部材1Aは、少なくとも一方の端面1aが開口した部材であり、計測器10Aの外装として機能する。筒状部材1Aの空洞1c内には、弾性部材3A、圧力センサ4A、保持部材5、およびセンサ圧子6が収容される。計測器10Aの使用時には、空洞1c内には接触用圧子2Aの一部または全部が収容される。

【0018】
本実施形態では、筒状部材1Aには金属製の円筒を用いる。筒状部材1Aの形状は筒型であればよく、端面1aの形状は円形に限らず例えば矩形または多角形であってもよい。筒状部材1Aの材質は、皮膚9よりも硬い材質であればよく、金属に限らず例えば種々の樹脂等を用いることもできる。

【0019】
接触用圧子2Aは、計測対象物である皮膚9に接触するための部材である。接触用圧子2Aは、弾性部材3Aにより、少なくとも一部が筒状部材1Aの端面1aから突出する傾向に弾性的に付勢されている。

【0020】
本実施形態では、接触用圧子2Aには樹脂製の円柱状の部材を用いる。接触用圧子2Aの形状は図示する形状に限定されず、使用時に筒状部材1Aの空洞1c内に収容可能な形状および寸法であればよい。接触用圧子2Aの材質は、皮膚9よりも硬い材質であればよく、樹脂に限らず種々の金属等を用いることもできる。

【0021】
弾性部材3Aは、一端3aに接触用圧子2Aが接続されて筒状部材1Aの空洞1c内に配置され、圧縮された状態において自立する(self-standing)部材である。圧縮された状態において自立するとは、圧縮された状態において座屈(buckling)または胴折れしないことを意味する。また、弾性部材3Aは、接触用圧子2Aの少なくとも一部を筒状部材1Aの端面1aから突出する傾向に弾性的に付勢する。弾性部材3Aは、線形のばね特性を有することが好ましい。

【0022】
本実施形態では、弾性部材3Aには金属製の円錐ばねを用いる。円錐ばねは、圧縮方向に向けて径が連続的に増大するばねであり、座屈または胴折れし難い特性を有している。用いる円錐ばねは、圧縮時にもコイルの線材(素線とも呼ぶ)同士が密着しない形状(例えば、渦巻き線香の形状)であることが好ましく、最大圧縮時には略平面となることがより好ましい。弾性部材3Aに円錐ばねを用いることにより、弾性部材3Aの初期の高さを低下させることができる。コイルの材質は金属製に限らず、例えばポリカーボネート等の樹脂製であってもよい。また、弾性部材3Aは円錐ばねに限らず、例えば皿ばねまたはウェーブスプリングであってもよい。また、弾性部材3Aにはゴム等の弾性体を用いることもできる。用いる弾性体は、圧縮力と変形とが線形的であることが好ましく、繰り返し変形させても特性が変化しないことが好ましい。

【0023】
圧力センサ4Aは、筒状部材1Aの空洞1c内において弾性部材3Aの他端3b側に配置され、弾性部材3Aの変形による圧力を感知する。圧力センサ4Aには、センサに圧力が加わると電気抵抗が変化する例えば電気抵抗変化型の圧力センサや、静電容量変化型等の種々の形式の圧力センサを用いることができる。圧力センサ4Aには、例えば高分子厚膜フィルム(Polymer Thick Film)を用いて製造された薄型の圧力センサを用いることが好ましい。本実施形態では、圧力センサ4Aには米国Interlink Electronics社製のFSR 400 shortを用いる。

【0024】
保持部材5およびセンサ圧子6は、圧力センサ4Aと弾性部材3Aの他端3bとの間に配置される。

【0025】
保持部材5は一端に弾性部材3Aが接続され、ばね受けとして機能する。保持部材5の略中央には、センサ圧子6の位置を決めるための開口5cが設けられていることが好ましい。

【0026】
本実施形態では、保持部材5には金属製の円盤状の部材を用いる。保持部材5の形状は図示する形状に限定されず、ばね受けとして機能する形状および寸法であればよい。保持部材5の材質も金属に限らず種々の樹脂等を用いることができる。

【0027】
センサ圧子6は、保持部材5の他端側に配置され、弾性部材3Aの変形による圧力を圧力センサ4Aに伝達する。センサ圧子6の一部は保持部材5の開口5cに挿入されていることが好ましい。

【0028】
本実施形態では、センサ圧子6には、径が異なる半球を組み合わせた樹脂製の部材を用いる。センサ圧子6の形状は図示する形状に限定されず、圧子として機能する形状および寸法であればよい。センサ圧子6の材質も樹脂に限らず種々の金属等を用いることができる。

【0029】
底蓋7は、筒状部材1Aの他方の端面1bに配置される。底蓋7の表面には圧力センサ4Aが配置される。底蓋7の表面には、圧力センサ4A、センサ圧子6、保持部材5、弾性部材3A、および接触用圧子2Aが順に積み重ねられている。本実施形態では、底蓋7および圧力センサ4Aは接着により固定されており、センサ圧子6、保持部材5、弾性部材3A、および接触用圧子2Aは接着により互いに接続されている。なお、計測時には圧力センサ4Aとセンサ圧子6とは接触しているが、接続はされていないし固定もされていない。

【0030】
本実施形態では、圧力センサ4Aが配置された底蓋7は、弾性部材3A、保持部材5、およびセンサ圧子6と共に保護布(図示せず)で覆われており、圧力センサ4Aと弾性部材3Aとの位置関係は、この保護布により保たれている。本実施形態では、保護布(図示せず)で覆われて可動部分を構成する接触用圧子2A、弾性部材3A、保持部材5、およびセンサ圧子6は、筒状部材1Aの空洞1c内において、筒状部材1Aに係合することなく変位する。底蓋7等は、保護布で覆われた後に、例えば接着により筒状部材1Aの他方の端面1bに接着される。底蓋7の材質には、例えば金属または樹脂等の種々の材質を用いることができる。

【0031】
なお、図示する本実施形態では、筒状部材1Aには両方の端面1a,1bが開口した部材を用いているが、例えばどちらか一方の端面が開口しておらず筒状部材1Aが底板を有する場合には、底蓋7を不要とすることができる。

【0032】
図2は、一実施形態に係る計測器の使用方法を説明するための図である。(A)は計測器が使用されていない状態を示す。(B)は計測器が硬い表面に押し付けられた状態を示す。(C)は計測器が軟らかい表面に押し付けられた状態を示す。

【0033】
(A)に示すように、計測器10Aが使用されていない状態では、接触用圧子2Aは少なくとも一部が筒状部材1Aの端面1aから突き出している。図示する態様では、接触用圧子2Aは全体が筒状部材1Aの端面1aから突き出している。

【0034】
(B)に示すように、計測器10Aを硬い表面(例えば硬い皮膚9a)に押し付けると、接触用圧子2Aに直列に配置されている弾性部材3Aが圧縮されて縮むことにより、接触用圧子2Aはその先端が筒状部材1Aの端面1aまで変位した状態になる。一方、(C)に示すように、計測器10Aを軟らかい表面(例えば軟らかい皮膚9b)に押し付けると、弾性部材3Aの反力により、接触用圧子2Aは少なくとも一部が筒状部材1Aの端面1aから突き出した状態になる。

【0035】
筋活動や疲労により皮膚9が硬くなると、(C)に示す状態から(B)に示す状態に近づいてゆき、圧縮変形による弾性部材3Aの変形(変位)の程度も変化する。よって、被験者が運動することにより皮膚9の硬さが(C)に示す状態から(B)に示す状態に変化する際の、弾性部材3Aの変形(変位)に応じた圧力を、圧力センサ4Aを用いて検出することにより、被験者の筋硬度を圧力として検出することができる。弾性部材3Aの変形(変位)に応じた圧力の変化は、被験者の筋硬度に依存している。

【0036】
計測器10Aは、例えばキネシオロジーテープ等の伸縮性を有するテープまたは包帯を用いて被験者の皮膚9(9a,9b)へ装着される。この伸縮性を有するテープを覆うようにバンデージテープ等をさらに巻き付けてもよい。計測器10Aを被験者に装着する手段は、装着部位の筋活動を妨げるものでなければよい。

【0037】
以上、計測器10(10A)によると、被験者への装着性を向上させることができる。従来はばねの変位を測定していたところ、計測器10Aは、弾性部材3Aの変形による圧力を圧力センサ4Aにより感知する。これにより計測器10Aは薄型化される。また、計測器10Aでは、弾性部材3Aが圧縮された状態において座屈しないことにより、弾性部材3Aが圧縮変形する際の動きを制限するガイドを不要としている。これにより計測器10Aは薄型化される。計測器10Aが薄型化されることにより、被験者への装着性は向上し、被験者の筋硬度を運動時においても計測することが可能となる。

【0038】
また、筋活動の定量的な評価を行うためには、皮膚表面からの受動的な変化を測定する機構のみでは不十分であり、皮膚表面に負荷を与える機構が必要となる。計測器10Aでは、筒状部材1Aと弾性部材3Aとにより負荷機構を構成することにより、動作解析の定量化を実現している。

【0039】
筋活動を計測する他の手法として、スポーツやリハビリテーション分野では、筋からの微弱な電位信号の変化を検出する筋電位計測も利用されているが、筋電位計測は計測部位の接触状態や電気抵抗の変化による影響を受けやすく、計測を行う環境が制限される。これに対し、計測器10Aは、弾性部材3Aの変形による圧力を圧力センサ4Aにより感知することから、被験者の汗や水分等、計測部位の状態の変化による影響を受けにくく、発汗を伴うような長時間の運動時であっても、被験者の筋硬度を計測することが可能となる。筋痙攣を誘発する因子として、筋への過剰負荷や長時間の緊張による筋疲労、大量の発汗による筋の電解質異常等が報告されているが、計測器10Aによると、筋痙攣を誘発するこのような状態に被験者があったとしても、被験者の筋硬度を適切にモニターすることが可能となる。

【0040】
[筋硬度計測システム]
図3は、一実施形態に係る筋硬度計測システムの模式的な構成を示す図である。図4は、一実施形態に係る筋硬度計測システムの回路構成を説明するための図である。

【0041】
一実施形態に係る筋硬度計測システム30は、計測器10(10A)と、演算部21と、切替器22と、通信部23と、表示部24とを備える。本実施形態では、演算部21、切替器22および通信部23はケース20内に収容されており、表示部24はケース20の表面に配置されている。切替器22、通信部23および表示部24は任意の構成とすることができる。なお、ケース20には、筋硬度計測システム30の各部を駆動するための電源(図示せず)も収容されている。

【0042】
筋硬度計測システム30は、計測器10を少なくとも1つ備えている。本実施形態では、筋硬度計測システム30は、複数の計測器10(10a~10h)を備えている。筋硬度計測システム30は、被験者に装着された複数の計測器10からの信号を同時に計測することができる。これにより、運動中の被験者の筋硬度の時間変化を、複数の装着部位毎に同時にモニターすることが可能となり、運動中の被験者の筋活動を評価することが可能となる。

【0043】
演算部21は、計測器10から入力される信号に基づいて、計測器10が装着される位置に対応する筋硬度を計測する。筋硬度計測システム30が複数の計測器10を備える場合、演算部21は、複数の計測器10a~10hから入力される信号に基づいて、計測器10a~10hが装着されるそれぞれの位置に対応する筋硬度を計測する。

【0044】
筋硬度の計測とは、例えば、圧力センサ4Aの出力である圧力信号の値を、筋による押し込み反力の値に変換することを意味する。変換された押し込み反力の値は、装着部位の被験者の筋硬度に対応している。筋硬度の計測結果とは、例えば後述する図8のグラフに示す筋硬度の時間変化(圧力センサの経時的な出力のグラフ)を意味する。計測器10から入力される信号と押し込み反力の大きさとの対応関係は、例えばロードセルを用いた較正実験により予め決定することができる。

【0045】
演算部21には、ハードウェアの構成として、データ処理を行うCPU等のプロセッサと、プロセッサがデータ処理の作業領域に使用するメモリとが備えられている。本実施形態では、演算部21には、計測器10から入力される信号として、圧力センサ4Aからの電圧信号のデータが、例えば計測時刻の情報と共に一時的に記録される。

【0046】
本実施形態では、演算部21には、A/D変換器が内蔵されたArduino(登録商標)等のシングルボードコンピュータを用いる。または、演算部21には、例えばRaspberry Pi(登録商標)等のシングルボードコンピュータと、A/D変換器とを組み合わせて用いることもできる。

【0047】
切替器22は、計測器10と演算部21との間に接続され、複数の計測器10a~10hから入力される信号を所定の時間毎に切り替えて出力する。切替器22はリレー回路として機能する。筋硬度計測システム30が備える計測器10の個数が1つの場合、または、複数の計測器10からの複数の信号を演算部21が受け入れることができる場合、切替器22は省略することができる。

【0048】
本実施形態では、切替器22には、米国Texas Instruments社製のマルチプレクサスイッチCD74HC4067Eを用いる。

【0049】
通信部23は、計測器10から入力される信号のデータを、または演算部21において計測された筋硬度の計測結果を、無線または有線により外部のサーバ装置(図示せず)に送信することができる。通信部23には、上記したArduino(登録商標)に実装されているBluetooth(登録商標)モジュールを用いることができる。

【0050】
表示部24は、演算部21において計測された筋硬度の計測結果を表示する。表示部24には、例えば小型の有機ELディスプレイモジュールを用いることができる。

【0051】
[計測例]
一実施形態に係る筋硬度計測方法では、計測器10(10A)を被験者に装着し、計測器10から入力される信号に基づいて、計測器10が装着される位置に対応する筋硬度を計測する。

【0052】
第1の計測例では、運動中の被験者が発揮する力と圧力センサの出力との相関性について確認する。

【0053】
図5は、第1の計測例において被験者が実施する運動を説明するための図である。図6は、第1の計測例における圧力センサの経時的な出力を示すグラフである。

【0054】
図5に示すように、第1の計測例では、被験者の上腕二頭筋に計測器10を装着し、重りを持ち上げる動作を行った。重りの重さは1kgから5kgまで順次1kgずつ増加させた。計測結果を図6に示す。図6に示すグラフの縦軸は、装着部位の被験者の筋による押し込み反力であり、圧力センサ4Aの出力である圧力信号の値から、力の値(単位N[ニュートン])に換算されている。

【0055】
図6のグラフ中に存在する5つのピークのうち、左端のピークは、被験者が重さ1kgの重りを持ち上げた際の圧力センサ4Aの出力であり、右端のピークは、被験者が重さ5kgの重りを持ち上げた際の圧力センサ4Aの出力である。被験者が持ち上げる重りの重さが増加するにつれ、圧力センサ4Aの出力のピーク値もほぼ線形的に増加している。これにより、最大筋力発揮時の圧力センサ4Aの信号強度と、被験者が持ち上げる重りの重さとの間に相関性を確認することができ、計測器10の有用性を確認することができた。

【0056】
第2の計測例では、被験者の筋の複数の部位に圧力センサを装着して、筋の部位毎の筋活動の変化を確認する。

【0057】
図7は、第2の計測例において被験者に装着する複数の計測器の装着部位を示す図である。図7には、被験者の右脚の膝から下を、被験者の後方から見た状態が示されている。図8ないし図10は、異なる部位に装着された複数の圧力センサの経時的な出力を示すグラフである。

【0058】
図7に示すように、第2の計測例では、被験者の右脚の腓腹筋に8つの計測器10(10a~10h)を装着し、つま先を伸ばす動作を繰り返し行った。測定は長座位の姿勢で行い、2台の椅子を用いて右脚の腓腹筋を浮かせた状態で、2秒間脱力した後に2秒間つま先を伸ばす動作を5回繰り返した。部位1から部位4は、下腿部内側部であり、部位5から部位8は、下腿外側部である。部位1から部位8のそれぞれに、計測器10a~10hをそれぞれ装着した。腓腹筋への計測器10a~10hの装着には、キネシオロジーテープおよびバンデージテープを用いた。計測結果を図8ないし図10に示す。

【0059】
図8は、部位1から部位8のそれぞれの装着部位に装着された圧力センサの経時的な出力を示すグラフである。

【0060】
脱力時と比較して、筋力を発揮している時は筋が硬くなることが知られている。図8のグラフより、脱力時に対応する0秒~2秒、4秒~6秒、8秒~10秒、12秒~14秒、および16秒~18秒の区間ではいずれも、検出した押し込み反力は約0.2N[ニュートン]以下になっている。つま先を伸ばしている時間に対応する2秒~4秒、6秒~8秒、10秒~12秒、14秒~16秒、および18秒~20秒の区間では、部位3を除く7箇所の装着部位において、最小で約0.2N程度の、最大で約1.4N程度の押し込み反力を検出した。装着部位によって検出される押し込み反力の大きさに差異はあるものの、それぞれの装着部位において被験者の筋力発揮による筋の部位毎の筋硬度の変化をモニターすることができた。

【0061】
なお、図8のグラフにおいて、つま先を伸ばしている14秒~16秒および18秒~20秒の区間では、計測される押し込み反力の大きさが僅かに減少している。これは、その前の10秒~12秒の区間の動作時に被験者の足底部に筋痙攣が生じ、その後の動作において、つま先を完全には伸ばさず、中足趾節関節部までの動作に変更したことによる変化である。

【0062】
図9の(A)は、部位1および部位2に装着された圧力センサの経時的な出力を示すグラフであり、(B)は、部位5および部位6に装着された圧力センサの経時的な出力を示すグラフである。

【0063】
部位1、部位2、部位5および部位6ではいずれも、計測器10の全体が腓腹筋に装着されている。部位1および部位2は腓腹筋内側頭部に対応する部位であり、部位5および部位6は腓腹筋外側頭部に対応する部位である。

【0064】
圧力センサの出力について、部位1および部位2に対応する図9の(A)のグラフと、部位5および部位6に対応する図9の(B)のグラフとを比較すると、検出される押し込み反力の大きさについて顕著な差異が見受けられる。検出される押し込み反力の大きさは、部位1および部位2において、部位5および部位6よりも大きくなっている。これは、つま先を伸ばす動作が、部位5および部位6に対応する腓腹筋外側頭部の働きよりも、部位1および部位2に対応する腓腹筋内側頭部の働きによって行われていることを示している。

【0065】
これにより、被験者の筋の複数の部位に圧力センサを装着して、筋の部位毎の筋活動の変化を確認することができた。

【0066】
図10の(A)は、部位3に装着された圧力センサの経時的な出力を示すグラフであり、(B)は、部位1、部位2および部位4に装着された圧力センサの経時的な出力を示すグラフである。

【0067】
部位1から部位4はいずれも、腓腹筋内側頭部に対応する部位である。部位1から部位4のうち、部位3は腓腹筋内側頭部から腱に移行する部位である。圧力センサの出力について、部位3に対応する図10の(A)のグラフと、部位1、部位2および部位4に対応する図10の(B)のグラフとを比較すると、検出される押し込み反力の大きさは、部位3において小さくなっている。また、部位1、部位2および部位4では大きな信号変化が得られているものの、部位3では得られる信号変化は小さい。これは、部位3が、腓腹筋内側頭部から腱に移行する部位であることが理由であると考えられる。

【0068】
これにより、被験者の筋の複数の部位に圧力センサを装着して、筋の部位毎の筋活動の変化を確認することができた。

【0069】
以上、筋硬度計測システム30によると、被験者への装着性を向上させた計測器を用いた筋硬度計測システムを提供することができる。計測器10が薄型化されることにより、被験者への装着性は向上し、被験者の筋硬度を運動時においても計測することが可能となる。筋硬度計測システム30を用いることにより、従来は触診等で判断されていた筋硬度の違いを経時的かつ定量的に評価することが可能になり、動作による筋活動の変化も検出することが可能になる。
[その他の形態]

【0070】
以上、本発明を特定の実施形態によって説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。

【0071】
計測器10は、上記した一実施形態に係る計測器10Aに限定されない。他の実施形態では、計測器10は、例えば図11および図12に例示する計測器10Bとすることもできる。すなわち、計測器10は、端面1aが開口した筒状部材1と、計測対象物9に接触させるための接触用圧子2と、一端に接触用圧子2が接続される弾性部材3と、弾性部材3の変形量に基づいて、計測対象物9から接触用圧子2にかかる力を感知するセンサ4と、を備え、弾性部材3は、接触用圧子2の少なくとも一部を筒状部材1の端面1aから突出する傾向に弾性的に付勢する、計測器10とすることができる。

【0072】
以下において説明する他の実施形態に係る計測器10Bの構成は、特に言及しない限り、上記した一実施形態に係る計測器10Aの構成と同様であるので、重複する説明は省略する。

【0073】
図11は、他の実施形態に係る計測器を示す斜視図である。

【0074】
他の実施形態に係る計測器10(10B)は、筒状部材1(1B)と、接触用圧子2(2B)と、弾性部材3(3B)と、センサ4(歪みセンサ4B)とを備える。計測器10Bによる計測は、筒状部材1Bの端面1aおよび接触用圧子2Bが被験者の皮膚9に接触して配置されている状態において行われる。

【0075】
計測器10Bは、筒状部材1Bの開口した端面1aの側を、被験者の筋に対応する位置の皮膚9に向けて装着される。接触用圧子2Bは、弾性部材3Bの弾性力により端面1aから突出するように付勢されている。接触用圧子2Bが皮膚9に押し付けられると、弾性部材3Bは変形する。弾性部材3Bが変形する程度は、押し付ける力の反力に応じて変化する。この反力は皮膚9の硬さに応じて変化する。計測器10Bは、弾性部材3Bの変形による歪みを歪みセンサ4Bにより感知することにより、装着部位の皮膚9の位置に対応する、被験者の筋硬度に対応する信号を出力する。

【0076】
例示的には、計測器10Bの寸法は、筒状部材1Bにおいて幅が約10mm~約40mmであり、高さが約5mm~約15mmである。

【0077】
弾性部材3Bは、筒状部材1Bの内側に延伸している。弾性部材3Bの一端は筒状部材1Bに接続され、他端は接触用圧子2Bに接続されている。図示する態様では、弾性部材3Bの一端は、筒状部材1Bの端面1b側に接続され、接触用圧子2Bは、筒状部材1Bに面する弾性部材3Bの表面に接続されている。弾性部材3Bは、接触用圧子2Bの少なくとも一部を筒状部材1Bの端面1aから突出する傾向に弾性的に付勢する。弾性部材3Bは、線形のばね特性を有することが好ましい。

【0078】
図示する態様では、弾性部材3Bには金属製の板ばねを用いる。弾性部材3Bの形状は図示する板状に限定されず、例えば棒状であってもよい。ばねの材質は金属製に限らず、例えばポリカーボネート等の樹脂製であってもよい。また、弾性部材3Bにはゴム等の弾性体を用いることもできる。用いる弾性体は、圧縮力と変形とが線形的であることが好ましく、繰り返し変形させても特性が変化しないことが好ましい。

【0079】
歪みセンサ4Bは、弾性部材3Bに配置され、弾性部材3Bの変形による歪みを感知する。歪みセンサ4Bには、例えば電気抵抗式等の種々の形式の歪みセンサを用いることができる。

【0080】
本実施形態では、可動部分を構成する接触用圧子2Bおよび弾性部材3Bは、筒状部材1Bの空洞1cに係合することなく変位する。

【0081】
図12は、他の実施形態に係る計測器の使用方法を説明するための図である。(A)は計測器が使用されていない状態を示す。(B)は計測器が硬い表面に押し付けられた状態を示す。(C)は計測器が軟らかい表面に押し付けられた状態を示す。

【0082】
(A)に示すように、計測器10Bが使用されていない状態では、接触用圧子2Bは少なくとも一部が筒状部材1Bの端面1aから突き出している。(B)に示すように、計測器10Bを硬い表面(例えば硬い皮膚9a)に押し付けると、他端に接触用圧子2Bが接続されている弾性部材3Bが撓むことにより、接触用圧子2Bはその先端が筒状部材1Bの端面1aまで変位した状態になる。一方、(C)に示すように、計測器10Bを軟らかい表面(例えば軟らかい皮膚9b)に押し付けると、弾性部材3Bの復元力により、接触用圧子2Bは少なくとも一部が筒状部材1Bの端面1aから突き出した状態になる。

【0083】
筋活動や疲労により皮膚9が硬くなると、(C)に示す状態から(B)に示す状態に近づいてゆき、復元力による弾性部材3Bの変形(撓み)の程度も変化する。よって、被験者が運動することにより皮膚9の硬さが(C)に示す状態から(B)に示す状態に変化する際の、弾性部材3Bの変形(撓み)に応じた歪みを、歪みセンサ4Bを用いて検出することにより、被験者の筋硬度を歪みとして検出することができる。弾性部材3Bの変形(撓み)に応じた歪みの変化は、被験者の筋硬度に依存している。

【0084】
以上、他の実施形態に係る計測器10Bによると、被験者への装着性を向上させることができる。従来はばねの変位を測定していたところ、計測器10Bは、弾性部材3Bの変形による歪みを歪みセンサ4Bにより感知する。これにより計測器10Bは薄型化される。計測器10Bが薄型化されることにより、被験者への装着性は向上し、被験者の筋硬度を運動時においても計測することが可能となる。

【0085】
上記実施形態では、筋硬度計測システム30は一実施形態に係る計測器10Aを備えているが、筋硬度計測システム30は、一実施形態に係る計測器10Aに代えて、他の実施形態に係る計測器10Bを備えることもでき、これら計測器10A,10Bを混在して備えることもできる。
【符号の説明】
【0086】
1(1A,1B) 筒状部材
2(2A,2B) 接触用圧子
3(3A,3B) 弾性部材
4(4A,4B) センサ(圧力センサ、歪みセンサ)
5 保持部材
6 センサ圧子
7 底蓋
9(9a,9b) 皮膚
10(10A,10B) 計測器
10a~10h 複数の計測器
20 ケース
21 演算部
22 切替器
23 通信部
24 表示部
30 筋硬度計測システム
90 筋硬度計
91 押付部
93 ガイド
94 指針
99 身体表面
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12