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明細書 :手押し式作業機の運搬車

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B1)
特許番号 特許第3007964号 (P3007964)
登録日 平成11年12月3日(1999.12.3)
発行日 平成12年2月14日(2000.2.14)
発明の名称または考案の名称 手押し式作業機の運搬車
国際特許分類 B62B  5/00      
A01B 73/00      
B62B  3/00      
B62B  3/06      
FI B62B 5/00 F
A01B 73/00
B62B 3/06
B62B 3/00
請求項の数または発明の数 1
全頁数 7
出願番号 特願平10-309895 (P1998-309895)
出願日 平成10年10月30日(1998.10.30)
審査請求日 平成10年10月30日(1998.10.30)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】591128729
【氏名又は名称】農林水産省四国農業試験場長
発明者または考案者 【氏名】宮崎 昌宏
【氏名】藤川 益弘
【氏名】関 浩二
【氏名】猪之奥 康治
【氏名】角川 修
【氏名】田中 宏明
個別代理人の代理人 【識別番号】100063565、【弁理士】、【氏名又は名称】小橋 信淳
審査官 【審査官】小山 卓志
参考文献・文献 実開 平5-94051(JP,U)
実開 平6-50405(JP,U)
調査した分野 B62B 5/00
A01B 73/00
B62B 3/00 - 3/10
要約 【課題】 手押し移動式の空気式土壌改良機のような手押し式作業機を積載して、傾斜果樹園等において運搬するのに用いられる運搬車。
【解決手段】 歩行型運搬車1の荷台5に、その前後方向に延びる左右対をなすレール部材17と、このレール部材17間にレール部材17に沿って移動可能に設けられ、手押し式作業機8のハンドル部14を前にして該作業機8の前部を載置する作業機前部載置部材18と、該載置部材18に載置された手押し式作業機8をレール部材17の前側に移動させた状態でレール部材17の後部間において該作業機8の後部を所定の範囲で上下移動可能に支持するヒンジ付き支持部材19と、レール部材17の前部に設けられ、手押し式作業機8のハンドル部14を固定するハンドル部固定部材20と、からなる手押し式作業機積載装置7を、着脱金具21を介して着脱可能に装着した。
特許請求の範囲 【請求項1】
荷台に手押し式作業機を積載して運搬する歩行型の運搬車において、
上記荷台に、その前後方向に延びる左右対をなすレール部材と、このレール部材間にレール部材に沿って移動可能に設けられ、手押し式作業機のハンドル部を前にして該作業機の前部を載置する作業機前部載置部材と、該載置部材に載置された手押し式作業機をレール部材の前側に移動させた状態でレール部材の後部間において該作業機の後部を所定の範囲で上下移動可能に支持するヒンジ付き支持部材と、レール部材の前部に設けられ、手押し式作業機のハンドル部を固定するハンドル部固定部材と、からなる手押し式作業機積載装置を、着脱金具を介して着脱可能に装着したことを特徴とする手押し式作業機の運搬車。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば手押し移動式の空気式土壌改良機のような手押し式作業機を積載して、傾斜果樹園等において運搬するのに用いられる運搬車に関する。

【0002】
【従来の技術】従来、エンジンと、このエンジンで駆動される空気圧縮機と、該圧縮機で加圧された空気を蓄えるエアタンクと、エアタンクと操作弁を介して連通されエアタンクの底部から垂設されると共に先端部に噴気口を具備するパイプと、前記エンジンを動力源としてパイプを土壤に打込む自動打込機構とで土壤改良機本体を構成し、この本体と、該本体を昇降可能に支持するフレ—ム本体と、前記土壤改良機本体をフレ—ム本体に対し前記エンジンを動力源として上昇させつつ土壤中に打込まれたパイプを引抜く自動引抜機構と、前記フレ—ム本体の上端部に設けられたハンドル部と、該フレ—ム本体の下端部に設けられた一輪の移動用車輪とを備えた手押し移動式の空気式土壌改良機(手押し式作業機)が周知である。

【0003】
この空気式土壌改良機は、作業者がハンドル部を持ち移動用車輪を接地させて手押し移動が可能であり、圃場において作業を行うときは、パイプを土壤に打込み、噴気口から圧縮空気を噴出して土壌の深耕を行い、樹木、作物等の根部に空気(酸素)を供給するようにしている。そして、空気式土壌改良機を次の作業地点に移動させて連続した土壌改良作業を行うようにしている。

【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、空気式土壌改良機を長距離移動するときは、トラックの荷台や歩行型運搬車の荷台等に積載して運搬することになるが、空気式土壌改良機自体の重量が重い上、荷台に積載して固定するのに不安定な形状をしており、その固定・固定解除作業が面倒であり、荷台に対する積み下ろし作業に多くの労力を要し、重労働であった。また、圃場間など比較的短距離を移動するときは、前述のように作業者が手押し状態で移動させているが、移動用車輪による路面走行が不安定であり、特に果樹園などの傾斜地を移動させるときには、重労働である上、機体が転倒しやすいなど危険性もある、といった問題点があった。

【0005】
本発明はこのような事情に基いてなされたもので、歩行型運搬車の荷台に、作業機積載装置を、着脱金具を介して着脱可能に装着し、空気式土壌改良機を容易に積み込んで簡単に固定して搬送でき、また、簡単に固定を解除して下ろすことができる手押し式作業機の運搬車を提供することを目的とする。

【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は、荷台に手押し式作業機を積載して運搬する歩行型の運搬車において、上記荷台に、その前後方向に延びる左右対をなすレール部材と、このレール部材間にレール部材に沿って移動可能に設けられ、手押し式作業機のハンドル部を前にして該作業機の前部を載置する作業機前部載置部材と、該載置部材に載置された手押し式作業機をレール部材の前側に移動させた状態でレール部材の後部間において該作業機の後部を所定の範囲で上下移動可能に支持するヒンジ付き支持部材と、レール部材の前部に設けられ、手押し式作業機のハンドル部を固定するハンドル部固定部材と、からなる手押し式作業機積載装置を、着脱金具を介して着脱可能に装着したことを特徴としている。

【0007】
【作用】上記の構成により本発明の手押し式作業機の運搬車は、まず、手押し式作業機積載装置に手押し式作業機を積み込むときは、作業機前部載置部材をレール部材の後端部まで移動させ、これにハンドル部を前にした手押し式作業機の前部を載置し、手押し式作業機の後部を持って作業機前部載置部材をレール部材の前部まで移動させ、手押し式作業機の後部をヒンジ付き支持部材に支持させる。そして、手押し式作業機の後部を、ヒンジ付き支持部材のヒンジの上動範囲で上動させ、手押し式作業機のハンドル部をハンドル部固定部材により固定し、その後ヒンジ付き支持部材を下動させる。すると、手押し式作業機は、作業機前部載置部材とヒンジ付き支持部材により支持されている上、ハンドル部がハンドル部固定部材により固定された状態で手押し式作業機積載装置に積載されていることになり、運搬車により安定して運搬される。

【0008】
次ぎに、手押し式作業機積載装置から手押し式作業機を下ろすときは、手押し式作業機の後部をヒンジ付き支持部材のヒンジの上動範囲で上動させ、ハンドル部固定部材によるハンドル部の固定を解除し、手押し式作業機の後部をさらに持ち上げてヒンジ付き支持部材から離して作業機前部載置部材をレール部材の後部まで移動させ、手押し式作業機の移動用車輪を接地させる。そして、ハンドル部を持って手押し式作業機を手押し式作業機積載装置から下ろすことができる。

【0009】
従って、手押し式作業機の運搬車の荷台への積み下ろし作業が一人の作業者によって行えることになる。また、手押し式作業機積載装置を使用しないときは、着脱金具により簡単に取り外すことができ、運搬車を他の運搬作業に使用するときに邪魔にならない。

【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1において、符号1は小型の歩行型運搬車で、この運搬車1は車体後部に図示しないエンジンを搭載すると共に操縦部2を設け、車体に左右一対のクローラ3を装備し、エンジンからの動力を操縦部2の変速操作により伝達して走行するようにしている。車体上には、昇降リンク4を介して長方形をした荷台5が昇降可能に設けられ、この荷台5の後端部に後部枠板6が立設されていて、荷台5と一緒に昇降すると共に操縦部2との仕切りを兼ねている。荷台5上には、後述する手押し式作業機積載装置7が設けられている。この作業機積載装置7は、手押し式作業機である空気式土壌改良機8を積載し、また、下ろすのに用いられる。

【0011】
空気式土壌改良機8は、従来周知のものと同様に、エンジン9と、このエンジン9で駆動される空気圧縮機と、該圧縮機で加圧された空気を蓄えるエアタンク10と、エアタンク10と操作弁を介して連通されエアタンク10の底部から垂設されると共に先端部に複数の噴気口11aを具備するパイプ11と、前記エンジン9を動力源としてパイプ11を土壤に打込む自動打込機構とで土壤改良機本体12を構成している。この本体12と、該本体12を昇降可能に支持するフレ—ム本体13と、前記土壤改良機本体12をフレ—ム本体13に対し前記エンジン9を動力源として上昇させつつ土壤中に打込まれたパイプ11を引抜く自動引抜機構と、前記フレ—ム本体12の上端部に設けられたハンドル部14と、該フレ—ム本体12の下端部に設けられた一輪の移動用車輪15、及び該移動用車輪15よりわずかに下側に設けられたループ状の接地枠16とを備えている。

【0012】
手押し式作業機積載装置7は、図2及び図3に示すように、荷台5の前後(長さ)方向に延びる左右対をなすレール部材17,17と、このレール部材17,17間にレール部材17に沿って移動可能に車輪を嵌装し、空気式土壌改良機8のハンドル部14を前にして該土壌改良機8の前部に設けた前部支持部8aを載置する作業機前部載置部材18と、該載置部材18に載置された土壌改良機8をレール部材17の前側に移動させた状態でレール部材17,17の後部間において該土壌改良機8の後部を所定の範囲で上下移動可能に支持するヒンジ付き支持部材19と、レール部材17,17の前端部に設けられ、土壌改良機8のハンドル部14を固定するハンドル部固定部材であるフック部材20,20と、から構成されている。この手押し式作業機積載装置7は、4個の着脱金具21を介して荷台5に対して着脱可能である。着脱金具21は、荷台5と手押し式作業機積載装置7を簡単に連結し、連結を解除できる構造のものである。

【0013】
このような構成の荷台5に手押し式作業機積載装置7を装着した歩行型運搬車1においては、まず、空気式土壌改良機8を積み込むときは、荷台5の高さを昇降リンク4により調節し、作業機前部載置部材18をレール部材17の後端部まで移動させ、これにハンドル部14を前にした土壌改良機8の前部支持部8aを載置し、土壌改良機8の後部を持って作業機前部載置部材18をレール部材17の前部まで移動させ(図4参照)、土壌改良機8の後部をヒンジ付き支持部材19に支持させる。そして、土壌改良機8の後部を、ヒンジ付き支持部材19のヒンジの上動範囲で上動させ(図5参照)、土壌改良機8のハンドル部14にフック部材20を係合させ(図6参照)、その後ヒンジ付き支持部材19を下動させるとフック部材20はハンドル部14を強く固定する(図7参照)。その結果、土壌改良機8は、作業機前部載置部材18とヒンジ付き支持部材19により支持されている上、ハンドル部14がフック部材20により固定された図7の状態で手押し式作業機積載装置7に積載され、操縦部2により運搬車1を操縦して平坦地はもとより、傾斜している果樹園等においても安定して運搬できる。

【0014】
次ぎに、運搬車1による空気式土壌改良機8の運搬が終わって手押し式作業機積載装置7から土壌改良機8を下ろすときは、土壌改良機8の後部を持ってヒンジ付き支持部材19のヒンジの上動範囲で上動させ、フック部材20によるハンドル部14の係合を外し、土壌改良機8の後部をさらに持ち上げてヒンジ付き支持部材19から離して作業機前部載置部材18をレール部材17の後部まで移動させ、土壌改良機8の移動用車輪15を接地させる。そして、ハンドル部14を持って土壌改良機8を手押し式作業機積載装置7から下ろすことができる。

【0015】
従って、空気式土壌改良機8の運搬車1の荷台5への積み下ろし作業が一人の作業者によって行える。また、手押し式作業機積載装置7を使用しないときは、着脱金具21により簡単に取り外すことができ、運搬車1を他の運搬作業に使用するときに邪魔になることがない。

【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明による手押し式作業機の運搬車によれば、歩行型運搬車の荷台に、その前後方向に延びる左右対をなすレール部材と、このレール部材間にレール部材に沿って移動可能に設けられ、手押し式作業機のハンドル部を前にして該作業機の前部を載置する作業機前部載置部材と、該載置部材に載置された手押し式作業機をレール部材の前側に移動させた状態でレール部材の後部間において該作業機の後部を所定の範囲で上下移動可能に支持するヒンジ付き支持部材と、レール部材の前部に設けられ、手押し式作業機のハンドル部を固定するハンドル部固定部材と、からなる手押し式作業機積載装置を、着脱金具を介して着脱可能に装着したので、以下の作用効果を奏することができる。

【0017】
.まず、手押し式作業機を運搬車の荷台に積み込むときは、手押し式作業機積載装置の作業機前部載置部材をレール部材の後端部まで移動させ、これにハンドル部を前にして手押し式作業機の前部を載置し、手押し式作業機の後部を持って作業機前部載置部材をレール部材の前部まで移動させ、手押し式作業機の後部をヒンジ付き支持部材に支持させる。そして、手押し式作業機の後部を、ヒンジ付き支持部材のヒンジの上動範囲で上動させ、手押し式作業機のハンドル部をハンドル部固定部材により固定し、その後ヒンジ付き支持部材を下動させる。これにより手押し式作業機は、作業機前部載置部材とヒンジ付き支持部材により支持された上、ハンドル部がハンドル部固定部材により固定された状態で手押し式作業機積載装置に積載されていることになり、運搬車を走行させて傾斜した果樹園等においても安定して運搬することができる。

【0018】
.次ぎに、運搬車の荷台から手押し式作業機を下ろすときは、手押し式作業機の後部をヒンジ付き支持部材のヒンジの上動範囲で上動させ、ハンドル部固定部材によるハンドル部の固定を解除し、手押し式作業機の後部をさらに持ち上げてヒンジ付き支持部材から離して作業機前部載置部材をレール部材の後部まで移動させ、手押し式作業機の移動用車輪を接地させる。そして、ハンドル部を持って手押し式作業機を手押し式作業機積載装置から簡単に下ろすことができる。

【0019】
.従って、手押し式作業機の運搬車の荷台への積み下ろし作業が一人の作業者によって楽に行うことができる。また、運搬車の荷台に手押し式作業機を積み下ろししない、即ち、手押し式作業機積載装置が不要なときには、手押し式作業機積載装置を着脱金具により簡単に取り外すことができ、運搬車を他の運搬作業に使用するときに邪魔になることがない。
図面
【図5】
0
【図1】
1
【図2】
2
【図3】
3
【図4】
4
【図6】
5
【図7】
6