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Specification :(In Japanese)2-オキサゾリジノン類の製造方法

Country (In Japanese)日本国特許庁(JP)
Gazette (In Japanese)特許公報(B2)
Patent Number P4268424
Publication number P2004-262825A
Date of registration Feb 27, 2009
Date of issue May 27, 2009
Date of publication of application Sep 24, 2004
Title of the invention, or title of the device (In Japanese)2-オキサゾリジノン類の製造方法
IPC (International Patent Classification) C07D 263/22        (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
FI (File Index) C07D 263/22
C07B 61/00 300
Number of claims or invention 4
Total pages 6
Application Number P2003-054458
Date of filing Feb 28, 2003
Date of request for substantive examination Apr 22, 2005
Patentee, or owner of utility model right (In Japanese)【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
Inventor, or creator of device (In Japanese)【氏名】榧木 啓人
【氏名】碇屋 隆雄
Representative (In Japanese)【識別番号】100093230、【弁理士】、【氏名又は名称】西澤 利夫
Examiner (In Japanese)【審査官】早乙女 智美
Document or reference (In Japanese)特開昭63-063650(JP,A)
米国特許第03157668(US,A)
Field of search C07D 263/22
C07B 61/00
CAplus(STN)
CASREACT(STN)
REGISTRY(STN)
JSTPlus(JDreamII)
JMEDPlus(JDreamII)
JST7580(JDreamII)
Scope of claims (In Japanese)【請求項1】
次式(1)
【化1】
JP0004268424B2_000004t.gif
(式中のR1、R2、R3、R4、R5およびR6は、各々同一または別異に、水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)
で表わされるアミノメチルアレン類を遷移金属触媒の存在下、二酸化炭素の加圧下で、二酸化炭素と反応させ、次式(2)
【化2】
JP0004268424B2_000005t.gif
(式中のR1、R2、R3、R4、R5およびR6は前記のものを示す)
で表わされる2-オキサゾリジノン類を製造することを特徴とする2-オキサゾリジノン類の製造方法。
【請求項2】
1.0MPa以上の加圧下で反応させることを特徴とする請求項1の2-オキサゾリジノン類の製造方法。
【請求項3】
超臨界二酸化炭素下で反応させることを特徴とする請求項1または2の2-オキサゾリジノン類の製造方法。
【請求項4】
遷移金属触媒は、第8族~第10族金属もしくはその化合物のうちの1種以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの2-オキサゾリジノン類の製造方法。
Detailed description of the invention (In Japanese)
【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、2-オキサゾリジノン類の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、キラル補助剤をはじめとして、有機合成反応用の試薬や、医薬、農薬、化粧料等の原料もしくは中間体等として有用な2-オキサゾリジノン類の簡便で環境調和型の新しい製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、2-オキサゾリジノン類は、キラル補助剤をはじめとして各種の有機合成に有用なことが知られている化合物群である。
【0003】
この2-オキサゾリジノン類の製造については、アミノアルコールを出発物質とする方法として、ホスゲンから合成される炭酸ジメチルとの反応や、一酸化炭素による酸化的カルボニル反応等が知られているが、従来では、毒性の高いホスゲンや一酸化炭素という反応剤の使用や高い反応温度条件を必要としている場合が多い。
【0004】
ホスゲンや一酸化炭素という毒性の高い反応剤に代えて二酸化炭素を用い、その存在下でアジリジンの開環反応による合成法も報告されている。しかし、この場合には、反応剤としてのハライド塩の添加を必要としている。
【0005】
このため、より毒性が低く、しかもハライド塩のような反応剤を使用せずに、環境調和型の合成法としてより効率的に2-オキサゾリジノン類の製造を可能にする方法の実現は望まれていた。また、2-オキサゾリジノン類として各種の利用が可能とされる修飾誘導体の合成をも可能とする方法が望まれてもいた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この出願の発明は、上記のような従来の問題点を解決し、効率の良い炭素資源としての二酸化炭素に着目し、この二酸化炭素を用いることによって、より毒性が低く、しかもハライド塩のような反応剤を使用せずに、環境調和型の合成法としてより効率的に2-オキサゾリジノン類の製造を可能にする方法を提供し、また、2-オキサゾリジノン類として各種の利用が可能とされる修飾誘導体の合成をも可能とする方法を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、次式
【0008】
【化3】
JP0004268424B2_000002t.gif(式中のR1、R2、R3、R4、R5およびR6は、各々同一または別異に、水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)
で表わされるアミノメチルアレン類を遷移金属触媒の存在下、二酸化炭素の加圧下で、二酸化炭素と反応させ、次式
【0009】
【化4】
JP0004268424B2_000003t.gif(式中のR1、R2、R3、R4、R5およびR6は前記のものを示す)
で表わされる2-オキサゾリジノン類を製造することを特徴とする2-オキサゾリジノン類の製造方法を提供する。
【0010】
そして、この出願の発明は、上記方法について、第2には、1.0MPa以上の加圧下で反応させることを特徴とする2-オキサゾリジノン類の製造方法を、第3には、超臨界二酸化炭素下で反応させることを特徴とする2-オキサゾリジノン類の製造方法を提供し、第4には、遷移金属触媒は、第8族~第10族金属もしくはその化合物のうちの1種以上であることを特徴とする2-オキサゾリジノン類の製造方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
【0012】
この出願の発明の2-オキサゾリジノン類の製造方法における出発物質の一つは、前記の式(1)で表わされるようにアミノメチルアレン類である。この化合物では、前記の符号R1~R6のいずれもが、同一または別異に、水素原子または置換基を有してもよい炭化水素基を示している。この場合の炭化水素基は、鎖状または環状で、飽和もしくは不飽和の各種のものであってよく、アルキル基、アルケニル基等の脂肪族基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基等の脂環式基、フェニル基、トリル基等のアリール基、あるいは異種原子を含む複素環基等の各種のものであってよい。
【0013】
また、これらの炭化水素基は、この出願の発明に寄与する限り、各種の置換基、たとえばアルコキシ基、エステル基、ニトロ基、シアノ基等を有していてもよい。
【0014】
反応基質としての前記式(1)で表わされるアミノメチルアレン類について、これを具体的に例示すると、たとえば、N-メチルアミノメチルアレン、N-エアミノメチルアレン、N-プロピルアミノメチルアレン類、N-ベンジルアミノメチルアレンをはじめとするN-アルキルアミノメチルアレンやアミノメチルアレン、アレン上にアルキル、フェニル置換基を導入した化合物を挙げることができる。
【0015】
前記の式(1)で表わされるアミノメチルアレン類は、この出願の発明においては二酸化炭素と反応される。この際の反応は、二酸化炭素の加圧下に行うことが望ましい。
【0016】
二酸化炭素の圧力を向上させると生成物の収率が増加し、特に超臨界二酸化炭素下(15.0MPa、50℃)で、たとえば70%以上に達することが確認されている。二酸化炭素の圧力が1.0MPa未満では二酸化炭素が反応に関与しない生成物である3-ピロリンの副生が増加する傾向にある。このため、実際的には、1.0MPa以上とすることが好ましい。超臨界二酸化炭素下ではアミンからのカルバミン酸生成が有利になり、反応効率が向上したものと考えられる。
【0017】
そして、この出願の発明では、上記の反応に遷移金属触媒を用いることを特徴としてもいる。この場合の遷移金属触媒としては、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、ニッケル、白金などの後周期遷移金属またはその化合物を好適に用いることができるが、特にパラジウムが触媒として有効である。なかでも、化合物としての酢酸パラジウムや塩化パラジウムのような有機酸塩や無機酸塩、そして、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)錯体、ジクロロビス(ホスファイト)パラジウム(II)錯体、ジクロロビス(ホスフィン)パラジウム(II)錯体、ジベンジリデンアセトンパラジウム(O)錯体、テトラキス(ホスファイト)パラジウム(O)錯体などの様々なPd(O)およびPd(II)錯体を好適に用いることができる。特に酢酸パラジウムが触媒前駆体としてもっとも活性が高いことも確認されている。
【0018】
反応基質としての前記のアミノメチルアレン類と触媒との使用割合は、モル比として、一般的には、基質/触媒=50~500の範囲もしくはその近傍を目安とすることができる。
【0019】
超臨界二酸化炭素のみを媒体としもよいが、この出願の発明においては、有機溶媒、たとえばトルエン、ジクロロメタン、THF等を溶媒として添加することが有効である。
【0020】
この出願の発明の方法においては、無毒の二酸化炭素カルボニル源とする反応であり、従来法よりも使用する化学物質の安全性に配慮し、反応に伴う廃棄物を最小限に抑えた環境負荷低減プロセスが実現される。
【0021】
また、ファインケミカルズをはじめとする各種合成中間体等として有用な前記式(2)で表わされる2-オキサゾリジノン類の製造法として重要となり、生成物の5位のビニル基をさらに修飾、変換することができる点に大きな魅力がある。
【0022】
そこで以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。もちろん、以下の例によって発明が限定されることはない。
【0023】
【実施例】
オートクレーブ中に、トルエン(1.5mL)、酢酸パラジウム(2.2mg、1.0×10-2mmol)、N-メチルアミノメチルアレン(124.7mg、1.5mmol)を導入し、二酸化炭素を圧入(0.25.0MPa)したのち、室温-100℃で攪拌する。50℃の二酸化炭素の超臨界状態で、所定の反応時間(15時間)後、反応容器を冷却し、二酸化炭素を放出した。通常の分離操作により、3-メチル-5-ビニル-2-オキサゾリジノンが収率73%(138.1mg、1.09mmol)で得られた。
【0024】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によって、より毒性が低く、しかもハライド塩のような反応剤を使用せずに、環境調和型の合成法としてより効率的に2-オキサゾリジノン類の製造を可能にする方法が提供され、また、2-オキサゾリジノン類として各種の利用が可能とされる修飾誘導体の合成をも可能とする方法が提供される。