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明細書 :バベシア・オバタに特異的な塩基配列とそれを利用したバベシア・オバタの検出方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3103882号 (P3103882)
公開番号 特開2000-135084 (P2000-135084A)
登録日 平成12年9月1日(2000.9.1)
発行日 平成12年10月30日(2000.10.30)
公開日 平成12年5月16日(2000.5.16)
発明の名称または考案の名称 バベシア・オバタに特異的な塩基配列とそれを利用したバベシア・オバタの検出方法
国際特許分類 C12N 15/09      
C12Q  1/68      
G01N 33/50      
C12R  1:90      
FI C12N 15/00 ZNAA
C12Q 1/68
G01N 33/50
請求項の数または発明の数 6
全頁数 12
出願番号 特願平10-308570 (P1998-308570)
出願日 平成10年10月29日(1998.10.29)
審査請求日 平成10年10月29日(1998.10.29)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】591111248
【氏名又は名称】農林水産省家畜衛生試験場長
発明者または考案者 【氏名】大田 方人
【氏名】藤崎 幸蔵
【氏名】神尾 次彦
【氏名】寺田 裕
【氏名】河津 信一郎
【氏名】辻 尚利
個別代理人の代理人 【識別番号】100091096、【弁理士】、【氏名又は名称】平木 祐輔 (外1名)
審査官 【審査官】斎藤 真由美
参考文献・文献 J.Bacteriol.,Vol.178,No.11,(1996),p.3293-3307
調査した分野 C12N 15/00 - 15/90
C12Q 1/00 - 1/70
G01N 33/50 - 33/98
特許請求の範囲 【請求項1】
配列番号1記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列からなるDNA。

【請求項2】
請求項1記載のDNAにハイブリダイズすることができ、ハイブリダイズ時のTm値が55℃以上である核酸であって、バベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出するためのプローブ又はPCR用プライマーとして機能し得る核酸。

【請求項3】
塩基数が14~855である、請求項2記載の核酸。

【請求項4】
以下の(a)~(d)に示す塩基配列からなる核酸。
(a)配列番号2~5記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列
(b)配列番号2~5記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列において、すべてのチミンがウラシルに置換された塩基配列
(c)塩基配列(a)において、1又は複数個の塩基が欠失、置換又は付加した塩基配列であって、請求項1記載のDNAにハイブリダイズし、かつバベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出するためのプローブ又はPCR用プライマーとして機能し得る塩基配列
(d)塩基配列(b)において、1又は複数個の塩基が欠失、置換又は付加した塩基配列であって、請求項1記載のDNAにハイブリダイズし、かつバベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出するためのプローブ又はPCR用プライマーとして機能し得る塩基配列

【請求項5】
以下の工程:
(a)対象動物(ヒトを除く)からDNAを含有する試料を調製する工程、及び
(b)請求項2~4のいずれか1項に記載の核酸をプローブとして用いることにより、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かを確認し、その結果に基づいて、対象動物がバベシア・オバタに感染しているか否かを判別する工程、
を含んでなることを特徴とする、バベシア・オバタ感染の判別方法

【請求項6】
以下の工程:
(a)対象動物(ヒトを除く)からDNAを含有する試料を調製する工程、
(b)上記試料に対して、請求項2~4のいずれか1項に記載の核酸をプライマーとして用いたPCRを行う工程、及び
(c)工程(b)により得られる増幅断片の有無により、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かを確認し、その結果に基づいて、対象動物がバベシア・オバタに感染しているか否かを判別する工程、
を含んでなることを特徴とする、バベシア・オバタ感染の判別方法。
発明の詳細な説明 【発明の詳細な説明】

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バベシア・オバタに特異的な塩基配列からなるDNA、該DNAにハイブリダイズし得る核酸、及び該核酸を使用したバベシア・オバタ感染の判別方法に関する。

【0002】
【従来の技術】ウシのバベシア病は貧血、黄疸及び血色素尿の排出を主徴とした住血原虫病であり、その病原体はピロプラズマ目のバベシア属に分類され、マダニによって媒介される。1992年頃までに、日本において、ウシ寄生性バベシア属原虫として、バベシア・オバタ(Babesia ovata)、バベシア・ビゲミナ(Babesia bigemina)及びバベシア・ボビス(Babesia bovis)の3種の分布が確認された。

【0003】
これら3種のうち、バベシア・ビゲミナ及びバベシア・ボビスは病原性が強く法定伝染病に指定されているため、ウシにバベシア属原虫の寄生が確認された場合には、それがバベシア・オバタであることを判別する必要がある。バベシア・オバタは病原性は弱いとされているものの、バベシア・マジョール(Babesia major)より強く、タイレリア属(Thcileria)原虫と混合感染している場合が多いため、畜産業上、バベシア・オバタ感染を判別することは重要である。

【0004】
特に、最近はウシの輸入を含めた畜産物の国内外での取り引きが活発化しており、バベシア・オバタ感染の判別方法の必要性は増大してきている。バベシア属原虫の感染を判別する方法としては、血液塗抹ギムザ染色標本像の光学顕微鏡を用いた観察が一般的であるが、血液塗抹像の観察だけに基づいてバベシア属原虫の種を判別することは困難である。この他、血清反応によりバベシア属原虫の感染を判別する法もあるが、この方法では、抗原を実験感染ウシから調製する必要があるため、操作が煩雑であり、また、抗体価が上昇していない感染初期には原虫の感染を検出できない。

【0005】
一方、最近、遺伝子工学的手法を利用した幾つかの原虫検出法によって、バベシア・ビゲミナやバベシア・ボビスの感染の判別が可能となりつつある。これらの遺伝子工学的手法を利用した原虫検出法は、検出感度が高いため、原虫寄生率の低い感染初期の原虫を検出することができ、多検体試料の解析、感染宿主の組織や媒介者体中内の原虫検出、疫学調査等への応用も可能である。

【0006】
バベシア・オバタに関しては、DNA-DNAハイブリダイゼーション法が開発されているが(Ohta et al., J.Protozool. Res.5, 58-65(1995))、この方法では多数の検体を処理することが困難であるとともに、放射性同位体元素を利用するため特別な施設と技術を必要とし、さらに、一連の操作に通常2~7日程度を必要とする。また、原虫媒介者、感染初期の動物、キャリヤーになっている動物等の体内からバベシア・オバタを検出する際には、十分な感度が得られない。

【0007】
1993年に北海道渡島地方の褐毛和種牛から分離されたバベシア・オバタと形態的に類似するバベシア属原虫は、その性状からバベシア・オバタの変種として分類され、Babesia ovata var. oshimensisと命名された。この変種に対しては、その塩基配列を利用した特異的検出法が開発されおり、媒介ダニ体内の原虫検出も行われている。このような状況の下、多検体処理に適し、汎用性があり、簡便で、かつ精度のよいバベシア・オバタ感染の判別方法の開発が切望されている。

【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、多検体処理に適し、汎用性があり、簡便で、かつ精度のよいバベシア・オバタ感染の判別方法を提供することを目的とする。

【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、バベシア・オバタのゲノムDNAのうち、バベシア・オバタに特異的な塩基配列部分(配列番号1)を同定することに成功した。そして、この塩基配列部分にハイブリダイズし得るオリゴヌクレオチド(配列番号2~5)を作製し、該オリゴヌクレオチドをプローブ又はPCR用プライマーとして用いることにより、試料中のバベシア・オバタのゲノムDNAの存在を特異的に検出できることを見出し、本発明を完成するに至った。

【0010】
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)配列番号1記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列からなるDNA。
(2)前記(1)記載のDNAにハイブリダイズし得る核酸。
(3)塩基数が14~855である、前記(2)記載の核酸。

【0011】
(4)以下の(a)~(d)の塩基配列からなる核酸。
(a)配列番号2~5記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列
(b)配列番2~5記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列において、すべてのチミンがウラシルに置換された塩基配列
(c)塩基配列(a)において、1又は複数個の塩基が欠失、置換又は付加した塩基配列であって、請求項1記載のDNAにハイブリダイズし得る塩基配列
(d)塩基配列(b)において、1又は複数個の塩基が欠失、置換又は付加した塩基配列であって、請求項1記載のDNAにハイブリダイズし得る塩基配列

【0012】
(5)以下の工程:
(a)対象動物からDNAを含有する試料を調製する工程、及び(b)前記(2)~(4)のいずれか1つに記載の核酸をプローブとして用いることにより、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かを確認し、その結果に基づいて、対象動物がバベシア・オバタに感染しているか否かを判別する工程、を含んでなることを特徴とする、バベシア・オバタ感染の判別方法。

【0013】
(6)以下の工程:
(a)対象動物からDNAを含有する試料を調製する工程、(b)上記試料に対して、前記(2)~(4)のいずれか1つに記載の核酸をプライマーとして用いたPCRを行う工程、及び(c)工程(b)により得られる増幅断片の有無により、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かを確認し、その結果に基づいて、対象動物がバベシア・オバタに感染しているか否かを判別する工程、を含んでなることを特徴とする、バベシア・オバタ感染の判別方法。

【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の第一は、配列番号1記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列からなるDNA(以下、「第一発明のDNA」という)である。第一発明のDNAは、例えば、バベシア・オバタのゲノムDNAを鋳型とし、配列番号1記載の塩基配列の5'末端側と同一の塩基配列からなるプライマー、及び配列番号1記載の塩基配列の3'末端側と相補的な塩基配列からなるプライマーを用いてPCRを行うことにより得ることができる。

【0015】
第一発明のDNAは、バベシア・オバタのゲノムDNAのうち、バベシア・オバタに特異的な塩基配列部分である。従って、第一発明のDNAは、バベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出するためのプローブとして使用できる。また、バベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出するためのプローブ又はPCR用プライマーを作製する際、それらの塩基配列を第一発明のDNAの塩基配列に基づいて決定することができる。

【0016】
本発明の第二は、第一発明のDNAにハイブリダイズし得る核酸(以下、「第二発明の核酸」という)である。第二発明の核酸は、第一発明のDNAにハイブリダイズし得る限り、DNAであってもRNAであってもよく、その塩基数及び塩基配列は特に限定されない。第二発明の核酸としては、配列番号1記載の塩基配列の一部と同一又は相補的な塩基配列を含んでなるDNAを例示できる。また、第二発明の核酸としては、配列番号1記載の塩基配列の一部と同一又は相補的な塩基配列であって、すべてのチミンがウラシルに置換した塩基配列を含んでなるRNAを例示できる。

【0017】
ここで、第二発明の核酸に含まれる配列番号1記載の塩基配列の一部は、配列番号1記載の塩基配列のどの部分であってもよい。また、当該一部の塩基数は特に限定されないが、第二発明の核酸をプローブとして使用する場合には、少なくとも14塩基以上であるのが好ましく、17塩基以上であるのがさらに好ましく、90塩基以上であるのが最も好ましく、第二発明の核酸をプライマーとして使用する場合には、少なくとも16塩基以上であるのが好ましく、18~30塩基であるのがさらに好ましく、20~24塩基であるのが最も好ましい。また、当該一部と同一又は相補的な塩基配列は、第二発明の核酸のどの部分に含まれてもよく、第二発明の核酸のうち、当該一部と同一又は相補的な塩基配列部分以外の部分の塩基配列は特に限定されない。また、第二発明の核酸の塩基数は、特に限定されないが、第二発明の核酸をプローブとして使用する場合には、14塩基以上であるのが好ましく、17塩基以上であるのがさらに好ましく、90塩基以上であるのが最も好ましく、第二発明の核酸をプライマーとして使用する場合には、16塩基以上であるのが好ましく、18~30塩基であるのがさらに好ましく、20~24塩基であるのが最も好ましい。

【0018】
第二発明の核酸しては、配列番号2~5記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列(以下、「塩基配列(ア)」という)からなるDNA、あるいは、配列番号2~5記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列において、すべてのチミンがウラシルに置換された塩基配列(以下、「塩基配列(イ)」という)からなるRNAを好ましいものとして例示できる。

【0019】
配列番号2記載の塩基配列は、配列番号1記載の塩基配列のうち、21番目の塩基から42番目の塩基までの部分と同一である。また、配列番号3記載の塩基配列は、配列番号1記載の塩基配列のうち、855番目の塩基から834番目の塩基までの部分と相補的である。また、配列番号4記載の塩基配列は、配列番号1記載の塩基配列のうち、63番目の塩基から84番目の塩基までの部分と同一である。

【0020】
また、配列番号5記載の塩基配列は、配列番号1記載の塩基配列のうち、647番目の塩基から626番目の塩基までの部分と相補的である。従って、塩基配列(ア)からなるDNA及び塩基配列(イ)からなるRNAは、配列番号1記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列からなるDNAにハイブリダイズし得る。

【0021】
また、第二発明の核酸の塩基配列は、配列番号1記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列からなるDNAにハイブリダイズし得る塩基配列である限り、塩基配列(ア)又は塩基配列(イ)において、1又は複数個の塩基が欠失、置換又は付加した塩基配列であってもよい。ここで、「1又は複数個の塩基」とは、配列番号1記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列からなるDNAにハイブリダイズし得る限り、その個数は特に限定されない。

【0022】
第二発明の核酸は、その塩基配列に従って常法により合成することができる。第二発明の核酸は、バベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出するためのプローブ又はPCR用プライマーとして使用できる。第二発明の核酸をPCR用プライマーとして使用する場合、第二発明の核酸のGC含量は、40~70%であるのが好ましく、50~60%であるのがさらに好ましい。また、Tm値は、55~80℃であるのが好ましく、60~78℃であるのがさらに好ましい。

【0023】
本発明の第三は、以下の工程:
(a)対象動物からDNAを含有する試料を調製する工程、及び(b)第二発明の核酸をプローブとして用いることにより、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かを確認し、その結果に基づいて、対象動物がバベシア・オバタに感染しているか否かを判別する工程、を含んでなることを特徴とする、バベシア・オバタ感染の判別方法である。以下、各工程ごとに説明する。

【0024】
(1)工程(a)
工程(a)は、対象動物からDNAを含有する試料を調製する工程である。ここで、「対象動物」とは、バベシア・オバタ感染の有無を判別しようとする動物を意味する。対象動物は、バベシア・オバタに感染し得る動物である限り特に限定されず、いかなる動物であってもよい。このような対象動物としては、例えば、ウシ、マダニ、ウシ型赤血球を有するマウス等が挙げられる。

【0025】
DNAを含有する試料は、対象動物の赤血球、脾臓等から常法に従って調製することができる。また、対象動物がマダニである場合には、消化管、卵、唾液腺等から常法に従ってDNAを含有する試料を調製することができる。例えば、対象動物の赤血球等を液体窒素の存在下で凍結及び破砕した後、ドデシル硫酸ナトリウム及びプロテナーゼKを含む溶解液中で処理する。次いでフェノール、等量のフェノール及びクロロホルムを含む溶媒、クロロホルムを用いてDNAを抽出精製し、さらに、エタノール沈殿により精製濃縮する。これによって対象動物からDNAを含有する試料を調製することができる。調製されたDNAを含有する試料には、バベシア・オバタのゲノムDNAの他、各種RNA、DNA、タンパク質等が含まれる。従って、該試料を常法に従って精製してもよい。

【0026】
(2)工程(b)
工程(b)は、第二発明の核酸をプローブとして用いることにより、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かを確認し、その結果に基づいて、対象動物がバベシア・オバタに感染しているか否かを判別する工程である。上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かは、第二発明の核酸をプローブとして用いる限り、いかなる方法によって確認してもよい。

【0027】
例えば、上記試料に含有されるDNA断片を電気泳動によって展開した後、サザンブロッティングによりメインブレン上に固定化し、標識した第二発明の核酸をプローブとして用いて、メンブレン上に固定化したDNA断片とハイブリダイズさせ、標識を指標として上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かを確認することができる。この際、電気泳動及びサザンブロッティングは常法に従って行うことができる。また、第二発明の核酸の標識としては、例えば、32P等の放射性同位体による放射性標識、、ビオチンやジゴキシゲニン等による非放射性標識等が挙げられ、これらの標識化は常法に従って行うことができる。

【0028】
第二発明の核酸は、バベシア・オバタのゲノムDNAのうち、バベシア・オバタに特異的な塩基配列部分(配列番号1)にハイブリダイズし得る。従って、第二発明の核酸をプローブとして用いることにより、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かを特異的に検出することができる。上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在する場合には、対象動物がバベシア・オバタに感染していると判別でき、一方、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在しない場合には、対象動物がバベシア・オバタに感染していないと判別できる。

【0029】
本発明の第四は、以下の工程:
(a)対象動物からDNAを含有する試料を調製する工程、(b)上記試料に対して、第二発明の核酸をプライマーとして用いたPCRを行う工程、及び(c)工程(b)により得られる増幅断片の有無により、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かを確認し、その結果に基づいて、対象動物がバベシア・オバタに感染しているか否かを判別する工程、を含んでなることを特徴とする、バベシア・オバタ感染の判別方法である。以下、各工程ごとに説明する。

【0030】
(1)工程(a)
工程(a)は、対象動物からDNAを含有する試料を調製する工程である。工程(a)は、上記と同様にして行うことができる。
(2)工程(b)
工程(b)は、上記試料に対して、第二発明の核酸をプライマーとして用いたPCRを行う工程である。PCRは、第二発明の核酸をプライマーとして用いる限り、その他の条件は特に限定されず、常法に従って行うことができる。

【0031】
PCRに用いるプライマーセットとしては、例えば、配列番号2記載の塩基配列からなるプライマー及び配列番号3記載の塩基配列からなるプライマーより構成されるプライマーセット、配列番号4記載の塩基配列からなるプライマー及び配列番号5記載の塩基配列からなるプライマーより構成されるプライマーセットを例示できる。

【0032】
第二発明の核酸は、バベシア・オバタのゲノムDNAのうち、バベシア・オバタに特異的な塩基配列部分(配列番号1)にハイブリダイズし得る。従って、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが含まれている場合には、第二発明の核酸をプライマーとして用いたPCRによりバベシア・オバタのゲノムDNAに由来する増幅断片が得られ、一方、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが含まれていない場合には、バベシア・オバタのゲノムDNAに由来する増幅断片は得られない。バベシア・オバタのゲノムDNAに由来する増幅断片のみをさらに効率よく得るために、工程(b)で得られる増幅断片に対して、nested PCRを行うのが好ましい。

【0033】
nested PCRは常法に従って行うことができ、nested PCRで使用するプライマーセットは、得られる増幅断片に応じで適宜決定し得る。例えば、工程(b)において、配列番号2記載の塩基配列からなるプライマー及び配列番号3記載の塩基配列からなるプライマーを使用した場合には、nested PCRにおいて、配列番号4記載の塩基配列からなるプライマー及び配列番号5記載の塩基配列からなるプライマーを使用することができる。

【0034】
(3)工程(c)
工程(c)は、工程(b)で得られる増幅断片の有無により、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かを確認し、その結果に基づいて、対象動物がバベシア・オバタに感染しているか否かを判別する工程である。増幅断片の有無の確認は、常法に従って行うことができる。例えば、電気泳動により増幅断片の有無を確認することができる。増幅断片の有無の確認の結果、増幅断片が存在する場合には、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在すると確認でき、一方、増幅断片の有無の確認の結果、増幅断片が存在しない場合には、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在しないと確認できる。

【0035】
上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在するか否かをさらに精度よく確認するために、増幅断片がバベシア・オバタのゲノムDNAに由来することを確認することが好ましい。増幅断片がバベシア・オバタのゲノムDNAに由来することを確認する方法としては、例えば、増幅断片を制限酵素で処理して得られる制限断片長解析を行う方法が挙げられる。この際使用する制限酵素としては、増幅断片を切断し得るものであれば特に限定されない。制限酵素は、単独で使用してもよいが、2種以上を組み合わせて使用することが望ましい。上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在する場合には、対象動物がバベシア・オバタに感染していると判別でき、一方、上記試料中にバベシア・オバタのゲノムDNAが存在しない場合には、対象動物がバベシア・オバタに感染していないと判別できる。

【0036】
【実施例】〔実施例1〕バベシア・オバタのゲノムDNA断片の単離・同定
(1)バベシア・オバタのゲノムDNA断片の単離
バベシア・オバタのゲノムDNAを制限酵素EcoRIで処理した後、λZAPIIファージに組み込んで、バベシア・オバタのサブゲノムDNAライブラリーを作製した。そして、バベシア・オバタのゲノムDNAとバベシア・ボビスのゲノムDNAをプローブとして用いたプラークハイブリダイゼーションを行うことにより、このライブラリーから、バベシア・オバタのゲノムDNAには反応するが、バベシア・ボビスのゲノムDNAとは交差反応しないクローンBOZAP6を得た(Kawazuら.,J.Protozool.Res.3, 64-68(1993))。

【0037】
一方、バベシア・オバタの変種(Babesia ovata var. oshimensis)のゲノムDNAを制限酵素EcoRIで処理した後、λZAPIIファージに組み込んで、バベシア・オバタの変種のサブゲノムDNAライブラリーを作製した。そして、BOZAP6をプローブとして用いたプラークハイブリダイゼーションを行うことにより、このライブラリーから、BOZAP6に交差反応するクローンpBUを得た。

【0038】
BOZAP6を制限酵素(MluI、DraII、EcoRI)で処理したものに対して、pBU挿入DNA断片をプローブとしてハイブリダイゼーションを行い、BOZAP6のうち、交差領域及び非交差領域を明らかにした。非交差領域に属した0.9kbpのDraII/EcoRI DNA断片をプローブとして用いることにより、このDNA断片のバベシア・オバタの変種のゲノムDNAに対する交差反応性を調べた。その結果、このDNA断片はバベシア・オバタの変種のゲノムDNAに対する交差反応性を有していなかった。以下、このDNA断片をOvS9という。

【0039】
(2)バベシア・オバタのゲノムDNA断片の同定
OvS9とpBluescriptIIとをT4リガーゼを用いて、10mM塩化マグネシウム、10mMジチオスレイトール、0.5mM アデノシン3-リン酸、及び50μg/mlウシ血清アルブミンを含む40mMトリス-塩酸緩衝液(pH7.5)中で結合した。この組換えプラスミドをDNA電気穿孔法により大腸菌内に導入した後、該大腸菌を37℃で培養し、増殖させた。

【0040】
次に、上記大腸菌に存在するプラスミドDNAを、臭化エチジウム-塩化セシウム平衡密度勾配遠心法により精製した。この精製プラスミドDNAに3M 酢酸ナトリウム(pH7.5)を10分の1容量加えて混和した後、2~3倍容量の99.5(v/v)%エタノールを加えて混和した。-20℃で冷却した後、遠心(1,500rpmで10分間)して上清を除き、沈殿したDNAを70(v/v)%エタノールで洗浄し、1mMエチレンジアミン4酢酸2ナトリウムを含む10mMトリス-塩酸緩衝液(pH7.6)に溶解した。紫外部吸光度法を用いてDNA量を測定した後、このDNAの塩基配列をサンガーらのジデオキシ法(Sanger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74, 5463-5467(1977))によって解析した。

【0041】
その結果、プラスミドの両方向からの解析結果は一致しており、OvS9の全長は865bpであった(配列番号1)。GENETYX(ソフトウエア開発)を用いてOvS9の塩基配列をGenBankに収録されている塩基配列と比較したところ、高い類似性のある配列はなかった。従って、配列番号1記載の塩基配列は、バベシア・オバタのゲノムDNAのうち、バベシア・オバタに特異的な塩基配列部分であることが判明した。

【0042】
〔実施例2〕プライマーの作製
配列番号1記載の塩基配列に基づいて、OvS9(全長855bp)の21番目の塩基から855番目の塩基までの領域(全長835bp)を増幅するように1組のプライマーセットを設計した(図1)。このプライマーセットは、5'プライマーがB5OV1(配列番号2)であり、3'プライマーがB3OV1(配列番号3)である。また、上記プライマーセットによる増幅領域の内側、すなわち、OvS9の63番目の塩基から647番目の塩基までの領域(全長585bp)を増幅するように、もう1組のプライマーセットを設計した(図1)。このプライマーセットは、5'プライマーがB5OV2(配列番号4)であり、3'プライマーがB3OV2(配列番号5)である。

【0043】
2組のプライマーセットの各プライマーは、いずれも22merであり、PCRの効率と特異性とを高めるために、以下の点に留意して設計した。
各プライマーとOvS9とが1ヶ所でハイブリダイズするように、各プライマーがOvS9とハイブリダイズする部分以外のOvS9の部分が、各プライマーとできる限り相補的でないようにする。
プライマー同士のハイブリダイズを防止するために、できる限りプライマー同士に(特に3'側に)相補的な部分がないようにする。

【0044】
プライマーの融解温度(Tm)が55~80℃、好ましくは64℃となるようにする。
通常は増幅断片の長さを確認することによって増幅断片が目的とするものであることを確認するが、制限断片長解析によりさらに精度よく確認できるように、増幅断片が制限酵素切断部位を含むようにする。各プライマーは、アーノルドら(Arnole et al.,Nucleic Acids Symp Ser,18:181-184(1987))の化学的合成法によって合成した。

【0045】
〔実施例3〕PCRによるバベシア・オバタのゲノムDNAの検出
(1)バベシア・オバタのゲノムDNA、代表的な住血微生物のゲノムDNA及びウシのゲノムDNA各々100pgを鋳型とし、B5OV1及びB3OV1をプライマーとして、PCRを行った。使用した住血微生物は以下の通りである。

【0046】
タイレリア・セルゲンティ(Theileria sergenti)
アナプラズマ・マージナーレ(Anaplasma marginale)
アナプラズ・マセントラーレ(Anaplasma centrale)
エペリスロゾーン・ウェニョニ(Eperythrozoon wenyoni)
バベシア・ボビス(Babesia bovis)
バベシア・ビゲミナ(Babesia bigemina)
バベシア・オバタの変種(Babesia. ovata var. oshimensis)

【0047】
バベシア・オバタのゲノムDNA、各住血微生物のゲノムDNA、及びウシのゲノムDNAは次のように調製した。まず、バベシア・オバタ感染ウシ血液より白血球を除去した後、赤血球を分離精製した。次いで、この赤血球を高圧窒素ガスを用いて破砕し、遠心により赤血球膜画分と微生物画分とを分離した。得られた微生物画分を、ドデシル硫酸ナトリウム及びプロテナーゼKを含む溶解液中で処理した。次いで、フェノール、等量のフェノールとクロロホルム、及びクロロホルムを用いてDNAを抽出精製し、さらにエタノール沈殿して精製濃縮した。これにより、バベシア・オバタのゲノムDNAを調製した。また、各住血微生物感染ウシ血液を上記と同様に処理し、各住血微生物のゲノムDNAを調製した。さらに、非感染ウシの血液を用いて比重遠心法により白血球画分を分取し、これを上記と同様に処理し、ウシのゲノムDNAを調製した。

【0048】
PCRは、50mMの塩化カリウム、15mMの塩化マグネシウム、200μMのdNTP(dATP、dGTP、dCTP及びdTTP)、2.5μMの各プライマー(B5OV1及びB3OV1)、及びTaqポリメラーゼ2.5単位を含む10mMトリス-塩酸緩衝液(pH8.3)100μl中で行った。PCRの1サイクルは、DNA変性を94℃で2分、プライマーのアニーリングを60℃で2分、及びDNA伸長を72℃で3分とし、これを35サイクル行った。但し、初回のDNA変性のみを94℃で5分行い、また、最終回のDNA伸長のみを72℃で7分行った。

【0049】
PCR後、反応液の10分の1容量(10μl)をとり、1mMエチレンジアミン4酢酸2ナトリウムを含む40mMトリス-酢酸緩衝液中で2%アガロースゲルを用いて電気泳動を行い、分離後のPCR産物を0.5μg/mlの臭化エチジウムで染色し検出した。その結果を図2に示す。図2に示すように、タイレリア・セルゲンティ、アナプラズマ・マージナーレ、アナプラズ・マセントラーレ、エペリスロゾーン・ウェニョニ、ウシ、バベシア・ボビス、バベシア・ビゲミナ及びバベシア・オバタの変種のゲノムDNAを鋳型とした場合には、増幅断片は検出されなかった。それに対して、バベシア・オバタのゲノムDNAを鋳型とした場合には、目的の835bpの増幅断片が検出された。

【0050】
この結果より、B5OV1及びB3OV1をプライマーとするPCRによって、バベシア・オバタのゲノムDNAに由来するDNA断片のみが増幅されることが判明した。従って、B5OV1及びB3OV1をプライマーするPCRを行い、得られる増幅断片の有無を指標とすることにより、バベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出できることが判明した。

【0051】
(2)次に、バベシア・オバタのゲノムDNA100pgを段階的に10倍希釈し(100pg、10pg、1pg、100fg、10fg)、各々の濃度のDNAを鋳型としてPCRを行い、PCRによる検出限界を求めた。PCR及びPCR産物の電気泳動は上記と同様にして行った。その結果を図3に示す。図3に示すように、1pg以上のDNAを鋳型とした場合に増幅断片を検出できることが判明した。この検出限界は、既に報告されているDNAプローブを用いる方法(Ohta et al.,J.Protozool. Res.5, 58-65(1995))と比べて5000倍の高感度であった。

【0052】
(3)PCRでは、鋳型DNAの減少に伴って増幅断片の染色強度が弱まり、検出限界付近では、増幅断片が確認しにくくなる。そこで、B5OV1及びB3OV1を用いたPCRの後、増幅したPCR産物を含む反応液の100分の1容量(1μl)を再度PCRに供した(nested PCR)。nested PCRの際には、プライマーとしてB5OV2及びB3OV2を使用した。

【0053】
上記と同様にバベシア・オバタのゲノムDNA100pgを段階的に10倍希釈し、各々の濃度のDNAを鋳型としてnested PCRによる検出限界を求めた。PCR及びPCR産物の電気泳動は上記と同様にして行った。その結果を図4に示す。図4に示すように、100fg以上のDNAを鋳型とした場合に増幅断片が検出できることが判明した。

【0054】
nested PCRにおける鋳型DNAの減少に伴う増幅断片の染色強度の減少は、通常のPCRの時ほど顕著ではなく、やや弱まる傾向にあったに過ぎず、検出限界まで明瞭な染色像が得られたので陽性バンドの確認は容易であった。また、100fg以上のDNAがあれば検出可能であったことは、nested PCRは通常のPCRの10倍の高感度であることを示しており、バベシア・オバタのゲノムサイズをタイレリア・パルバと同じであると考えて1×107bpと仮定すると、計算上は寄生率0.00002%の感染血液10μlからのバベシア・オバタの検出、あるいは1~10個のバベシア・オバタの検出が可能であると考えられる。nested PCRでは、PCRを繰り返すため、通常のPCRより時間がかかるが、鋳型となるDNA試料の調製が終わっていれば、1日で全ての操作を終えることができる。さらに、2組目のプライマーセットを用いて行う2回目のPCR反応回数を20回減らして15回としても、35回と同様な結果が得られるため、通常のPCRにかかる時間の2倍より少ない時間で操作を終えることができる。

【0055】
【発明の効果】本発明により、配列番号1記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列からなるDNAが提供される。本発明のDNAは、バベシア・オバタのゲノムDNAのうち、バベシア・オバタに特異的な塩基配列部分である。従って、本発明のDNAは、バベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出し得るプローブとして有用である。また、バベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出し得るプローブやPCR用プライマーを作製する際、それらの塩基配列を本発明のDNAの塩基配列に基づいて決定することができる。

【0056】
また、本発明により、配列番号1記載の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列からなるDNAにハイブリダイズし得る核酸が提供される。本発明の核酸は、バベシア・オバタのゲノムDNAのうち、バベシア・オバタに特異的な塩基配列部分にハイブリダイズし得る。従って、本発明の核酸をプローブ又はPCR用プライマーとして用いることにより、バベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出し得る。

【0057】
一般に原虫感染症では慢性感染に移行すると寄生率が低くなり、原虫体が末梢血液中から消失する。またバベシア属原虫はその他の住血微生物と混合感染している場合が多く、タイレリア属原虫の干渉によって寄生率が低く抑えられている場合も多い。従って、対象動物のバベシア・オバタ感染を判別するのは容易ではない。しかし、本発明の核酸をプローブ又はPCR用プライマーとして用いることにより、バベシア・オバタのゲノムDNAを特異的に検出することができ、これによって対象動物のバベシア・オバタ感染を精度よく、かつ迅速に検出することができる。

【0058】
特に、本発明の核酸をPCR用プライマーとしてnested PCRを行うことにより、対象動物のバベシア・オバタ感染を一層精度よく検出することができる。さらに、本発明のDNAをPCR用プライマーとしてPCRを行うことにより、寄生率の低い感染初期や慢性感染期のバベシア・オバタ、及び感染宿主の組織内や媒介者(例えば、ダニ等)体内のバベシア・オバタを検出することができ、多検体試料の解析も容易に行うことができる。

【0059】
【配列表】
SEQUENCE LISTING
<110> National Institute of Animal Health
<120> a base sequence specific to Babesia ovata and a method
of detection for Babesia ovata by use of the sequence
<130> Babesia ovata
<160> 5
<170> PatentIn Ver. 2.0
<210> 1
<211> 855
<212> DNA
<213> Babesia ovata
<400> 1
acctagatga aatggagaaa caaataaggg ggacgtttga ctttttaaaa acaggtgtga 60
atgcagtaaa cacatcgcag gtaaatgagt tggtggagaa gttgaaatgg aaagttgctg 120
ctataagggt tcagattgaa ggcatcggtg taatacttga gaatcgtatt aaggagttag 180
agaactggaa ggaggaggca gcaaaacttg tggatggtac cgccaaagtg gcgggtgaaa 240
tcgagagaaa ggatcccgga aaaattaatt acgatgagat tttgggtaaa gagaaggagt 300
tggaagatat tcttgctgcg ctagatgaca acgtaaatag gttcaagggt gatgtgaaag 360
ctgctgctac caagggtgag gagcttgtta aaggttttga caaagtgctt caaacggatt 420
tgaaggtatt ggagggttat attgaaggcg cgatcaagga gtatgttgag aagttgaaga 480
gtgggcactt tggaaagatt aaaaagggcg ttggaaacag agagcgccca ctagagggga 540
atgatgagag catagatgct tgttgggaaa agcttaagca ggagattacg ggccttgttg 600
gtgaggttat tggcaaagag ccggggccga agaaatatga tggccttaag ggaattaaac 660
aaaaggtgaa ggaatatgct cagtttttca ctcaggagag ttttgagagt acagttcaag 720
gctggataaa aacaattctg gagaagaatg agattgttat tgagcgtatt gggtactata 780
tcagctatga ccataacaag acgcattttg tgcacgagaa agttaagcaa caaggtaaag 840
acgctattga tgacg 855
<210> 2
<211> 22
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: B5OV1
<400> 2
caaataaggg ggacgtttga ct 22
<210> 3
<211> 22
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: B3OV1
<400> 3
cgtcatcaat agcgtcttta cc 22
<210> 4
<211> 22
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: B5OV2
<400> 4
gcagtaaaca catcgcaggt aa 22
<210> 5
<211> 22
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: B3OV2
<400> 5
aaggccatca tatttcttcg gc 22
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3