SYSTEM FOR INCREASING ACTIVITY OF SPECIFIC PROMOTER, AND VECTOR CARRYING THE SYSTEM
外国特許コード | F100002255 |
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掲載日 | 2010年9月28日 |
出願国 | 世界知的所有権機関(WIPO) |
国際出願番号 | 2010JP056117 |
国際公開番号 | WO 2010/114143 |
国際出願日 | 平成22年3月30日(2010.3.30) |
国際公開日 | 平成22年10月7日(2010.10.7) |
優先権データ |
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発明の名称 (英語) | SYSTEM FOR INCREASING ACTIVITY OF SPECIFIC PROMOTER, AND VECTOR CARRYING THE SYSTEM |
発明の概要(英語) | Disclosed is a system which can increase the transcriptional activity of a specific promoter to increase the specific expression of a target gene. Specifically disclosed is a system for increasing the transcriptional activity of a specific promoter, which comprises a first expression cassette and a second expression cassette, wherein the first expression cassette comprises the specific promoter and DNA linked downstream of the specific promoter and prepared by fusing DNA that encodes a DNA binding domain of GAL4, DNA that encodes a glucocorticoid receptor (GR) having, inserted therein, DNA encoding polyglutamine (Poly Q), and DNA that encodes a transcription activation domain for VP16 in this order, the first expression cassette can express a transcriptional factor that is a fusion protein of a DNA binding domain of GAL4 (GAL4 DBD), a glucocorticoid receptor (GR) having, inserted therein, polyglutamine (Poly Q) or polyproline (PolyP) and a transcription activation domain, and the second expression cassette is responsible to the transcriptional factor and comprises a inducible promoter containing a GAL4 binding site (GAL4/TATA) and the target gene linked downstream of the inducible promoter. |
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国際特許分類(IPC) |
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指定国 | AE(UTILITY MODEL),AG,AL(UTILITY MODEL),AM(PROVISIONAL PATENT)(UTILITY MODEL),AO(UTILITY MODEL),AT(UTILITY MODEL),AU,AZ(UTILITY MODEL),BA,BB,BG(UTILITY MODEL),BH(UTILITY MODEL),BR(UTILITY MODEL),BW,BY(UTILITY MODEL),BZ(UTILITY MODEL),CA,CH,CL(UTILITY MODEL),CN(UTILITY MODEL),CO(UTILITY MODEL),CR(UTILITY MODEL),CU(INVENTOR'S CERTIFICATE),CZ(UTILITY MODEL),DE(UTILITY MODEL),DK(UTILITY MODEL),DM,DO(UTILITY MODEL),DZ,EC(UTILITY MODEL),EE(UTILITY MODEL),EG(UTILITY MODEL),ES(UTILITY MODEL),FI(UTILITY MODEL),GB,GD,GE(UTILITY MODEL),GH(UTILITY CERTIFICATE),GM,GT(UTILITY MODEL),HN(UTILITY MODEL),HR(CONSENSUAL PATENT),HU(UTILITY MODEL),ID,IL,IN,IS,JP(UTILITY MODEL),KE(UTILITY MODEL),KG(UTILITY MODEL),KM,KN,KP(INVENTOR'S CERTIFICATE)(UTILITY MODEL),KR(UTILITY MODEL),KZ(PROVISIONAL PATENT)(UTILITY MODEL),LA,LC,LK,LR,LS(UTILITY MODEL),LT,LU,LY,MA,MD(UTILITY MODEL),ME,MG,MK,MN,MW,MX(UTILITY MODEL),MY(UTILITY-INNOVATION),MZ(UTILITY MODEL),NA,NG,NI(UTILITY MODEL),NO,NZ,OM(UTILITY MODEL),PE(UTILITY MODEL),PG,PH(UTILITY MODEL),PL(UTILITY MODEL),PT(UTILITY MODEL),RO,RS(PETTY PATENT),RU(UTILITY MODEL),SC,SD,SE,SG,SK(UTILITY MODEL),SL(UTILITY MODEL),SM,ST,SV(UTILITY MODEL),SY,TH(PETTY PATENT),TJ(UTILITY MODEL),TM(PROVISIONAL PATENT),TN,TR(UTILITY MODEL),TT(UTILITY CERTIFICATE),TZ,UA(UTILITY MODEL),UG(UTILITY CERTIFICATE),US,UZ(UTILITY MODEL),VC(UTILITY CERTIFICATE),VN(PATENT FOR UTILITY SOLUTION),ZA,ZM,ZW,EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF(UTILITY MODEL),BJ(UTILITY MODEL),CF(UTILITY MODEL),CG(UTILITY MODEL),CI(UTILITY MODEL),CM(UTILITY MODEL),GA(UTILITY MODEL),GN(UTILITY MODEL),GQ(UTILITY MODEL),GW(UTILITY MODEL),ML(UTILITY MODEL),MR(UTILITY MODEL),NE(UTILITY MODEL),SN(UTILITY MODEL),TD(UTILITY MODEL),TG(UTILITY MODEL)),AP(BW(UTILITY MODEL),GH(UTILITY MODEL),GM(UTILITY MODEL),KE(UTILITY MODEL),LR(UTILITY MODEL),LS(UTILITY MODEL),MW(UTILITY MODEL),MZ(UTILITY MODEL),NA(UTILITY MODEL),SD(UTILITY MODEL),SL(UTILITY MODEL),SZ(UTILITY MODEL),TZ(UTILITY MODEL),UG(UTILITY MODEL),ZM(UTILITY MODEL),ZW(UTILITY MODEL)),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) |
日本語項目の表示
発明の名称 | 特異的プロモーターの活性を上昇させるシステム及び該システムを保持したベクター |
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発明の概要 | 本発明は、特異的プロモーターの転写活性を上昇させ、標的遺伝子の特異的発現を増大させるシステムの提供を目的とし、本発明は、特異的プロモーターの下流にGAL4のDNA結合ドメインをコードするDNA、ポリグルタミン(Poly Q)をコードするDNAが挿入されたグルココルチコイドレセプター(GR)をコードするDNA及びVP16の転写活性化ドメインをコードするDNAがこの順で融合したDNAを連結した第1の発現カセットであって、GAL4のDNA結合ドメイン(GAL4 DBD)とポリグルタミン(Poly Q)若しくはポリプロリン(PolyP)が挿入されたグルココルチコイドレセプター(GR)と転写活性化ドメインの融合タンパク質である転写因子を発現し得る第1の発現カセット、並びに前記転写因子に応答性であり、GAL4結合部位を含む誘導性プロモーター(GAL4/TATA)の下流に標的遺伝子を連結した第2の発現カセットを含む、前記特異的プロモーターの転写活性を上昇させるためのシステムである。 |
特許請求の範囲 |
【請求項1】 特異的プロモーターの下流にGAL4のDNA結合ドメインをコードするDNA、ポリグルタミン(Poly Q)若しくはポリプロリン(PolyP)をコードするDNAが挿入されたグルココルチコイドレセプター(GR)をコードするDNA及びVP16の転写活性化ドメインをコードするDNAがこの順で融合したDNAを連結した第1の発現カセットであって、GAL4のDNA結合ドメイン(GAL4 DBD)とポリグルタミン(Poly Q)若しくはポリプロリン(PolyP)が挿入されたグルココルチコイドレセプター(GR)と転写活性化ドメインの融合タンパク質である転写因子を発現し得る第1の発現カセット、並びに前記転写因子に応答性であり、GAL4結合部位を含む誘導性プロモーター(GAL4/TATA)の下流に標的遺伝子を連結した第2の発現カセットを含む、前記特異的プロモーターの転写活性を上昇させるためのシステム。 【請求項2】 第1の発現カセットの下流に第2の発現カセットが1つのDNA構築物中に連結されている、請求項1記載のシステム。 【請求項3】 第1の発現カセットと第2の発現カセットを異なるDNA構築物として含む、請求項1記載のシステム。 【請求項4】 特異的プロモーターが、NkX2.5 プロモーター、GATA4プロモーター、MLC(myosin light chain)2v プロモーター、cardiac ankirin repeat プロモーター、ANF プロモーター、BNP(brain natriuretic factor)プロモーター、ANP(atrial natriuretic factor)プロモーター、synapsin 1プロモーター、tubulin α1プロモーター、SCG10 プロモーター、GFAP プロモーター、 calcium/calmodulin?dependent protein kinase II プロモーター、neuron?specific enolaseプロモーター、platelet?derived growth factor beta(PDGF?β)chainプロモーター、hTERTプロモーター、前立腺特異的抗原(PSA)プロモーター、癌胎児性抗原(CEA)プロモーター、α?フェトプロテイン(AFP)プロモーター、シクロオキシゲナーゼ?2(COX?2)プロモーター及びチロシナーゼプロモーターからなる群から選択される組織特異的又は腫瘍特異的プロモータである、請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。 【請求項5】 標的遺伝子がレポーター遺伝子又は疾患の治療に用い得る治療用遺伝子である、請求項1~4のいずれか1項に記載のシステム。 【請求項6】 治療用遺伝子が腫瘍の治療に用い得る癌抑制遺伝子である請求項5記載のシステム。 【請求項7】 癌抑制遺伝子がREIC/Dkk?3遺伝子である、請求項6記載のシステム。 【請求項8】 請求項1~7のいずれか1項に記載のシステムを保持したベクター。 【請求項9】 アデノ随伴ウイルスベクターである請求項8記載のベクター。 【請求項10】 外殻に標的細胞特異的結合ペプチドが挿入され、該標的細胞特異的結合ペプチドを発現する細胞に対する指向性を有する外殻改変ウイルスベクターである、請求項9記載のアデノ随伴ウイルスベクター。 【請求項11】 標的細胞特異的結合ペプチドがRGD、CDCRGDCFC(配列番号36)、NGR、CNGRCVSGCAGRC(配列番号37)、CLSSRLDAC(配列番号40)、CNSRLHLRC(配列番号41)、CENWWGDVC(配列番号42)、WRCVLREGPAGGCAWFNRHRL(配列番号43)、CLPVASC(配列番号44)、CGAREMC(配列番号45)、CKSTHDRLC(配列番号46)、CGNKRTRGC(配列番号47)、APRPG(配列番号48)、KQAGDV(配列番号49)、LDV、KRLDGS(配列番号50)及びDGEA(配列番号51)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項10記載のアデノ随伴ウイルスベクター。 【請求項12】 請求項7~11のいずれか1項に記載のベクターを含む疾患検出又は治療用製剤。 【請求項13】 治療用遺伝子がREIC/Dkk?3遺伝子であり、標的細胞特異的結合ペプチドが、CDCRGDCFC(配列番号36)で現されるアミノ酸配列を有する、請求項12記載の腫瘍治療用製剤。 【請求項14】 GAL4のDNA結合ドメインをコードするDNA、ポリグルタミン(Poly Q)若しくはポリプロリン(PolyP)をコードするDNAが挿入されたグルココルチコイドレセプター(GR)をコードするDNA及びVP16の転写活性化ドメインをコードするDNAがこの順で融合したDNAからなる転写因子をコードするDNA配列を含むDNA構築物。 【請求項15】 配列番号22で表される配列からなるDNAを含む、請求項14記載のDNA構築物。 【請求項16】 特異的プロモーターの下流にGAL4のDNA結合ドメインをコードするDNA、ポリグルタミン(Poly Q)若しくはポリプロリン(PolyP)をコードするDNAが挿入されたグルココルチコイドレセプター(GR)をコードするDNA及びVP16の転写活性化ドメインをコードするDNAがこの順で融合したDNAを連結した第1の発現カセットであって、GAL4のDNA結合ドメイン(GAL4 DBD)とポリグルタミン(Poly Q)若しくはポリプロリン(PolyP)が挿入されたグルココルチコイドレセプター(GR)と転写活性化ドメインの融合タンパク質である転写因子を発現し得る第1の発現カセット、並びに前記転写因子に応答性であり、GAL4結合部位を含む誘導性プロモーター(GAL4/TATA)の下流に標的遺伝子を連結した第2の発現カセットを上記特異的プロモーターが活性である細胞に導入することにより、特異的プロモーターの活性をin vitroで上昇させる方法。 【請求項17】 特異的プロモーターが、NkX2.5 プロモーター、GATA4プロモーター、MLC(myosin light chain)2v プロモーター、cardiac ankirin repeat プロモーター、ANF プロモーター、BNP(brain natriuretic factor)プロモーター、ANP(atrial natriuretic factor)プロモーター、synapsin 1プロモーター、tubulin α1プロモーター、SCG10 プロモーター、GFAP プロモーター、calcium/calmodulin?dependent protein kinase II プロモーター、neuron?specific enolaseプロモーター、platelet?derived growth factor beta(PDGF?β)chainプロモーター、hTERTプロモーター、前立腺特異的抗原(PSA)プロモーター、癌胎児性抗原(CEA)プロモーター、α?フェトプロテイン(AFP)プロモーター、シクロオキシゲナーゼ?2(COX?2)プロモーター及びチロシナーゼプロモーターからなる群から選択される組織特異的又は腫瘍特異的プロモーターである、請求項16記載の方法。 【請求項18】 標的遺伝子がレポーター遺伝子又は疾患の治療に用い得る治療用遺伝子である、請求項16又は17に記載の方法。 【請求項19】 治療用遺伝子が腫瘍の治療に用い得る癌抑制遺伝子である請求項18記載の方法。 |
明細書 |
【発明の名称】特異的プロモーターの活性を上昇させるシステム及び該システムを保持したベクター 【技術分野】 本発明は腫瘍等の疾患の検出、治療に関する。本発明は特に特異的プロモーターの転写活性を特定の組織、細胞で特異的に上昇させ得るシステムを利用した疾患の検出、治療に関する。 【背景技術】 従来の遺伝子治療はレトロウイルスやアデノウイルス、ヘルペスウイルス(herpes simplex)を中心とする遺伝子治療用ベクターが使用されてきた。そして投与対象の組織及び癌特異的に遺伝子を発現させるために組織又は癌特異的プロモーターが用いられてきたが、プロモーター活性が低く十分な遺伝子発現及び治療効果が達成できない欠点があった。 【先行技術文献】 【特許文献】
【非特許文献】
【発明の概要】 組織や腫瘍特異的である特異的プロモーターの転写活性を上昇させ、標的遺伝子の特異的発現を増大させるシステムの提供並びに上記システムを保持した、診断又は治療用ウイルス製剤の提供を目的とする。 【図面の簡単な説明】 図1は、本発明の改良型TSTAシステムの概要を示す図である。図1Aは従来のsingle step transcriptional amplification systemに用いる構築物の構造を、図1Bは従来のtwo step transcriptional amplification systemに用いる構築物の構造を、図1Cに本発明の改良型two step transcriptional amplification systemに用いる構築物の構造を示す。 【発明を実施するための形態】 以下、本発明を詳細に説明する。 【実施例1】 改良型TSTA(two?step transcriptional amplification)システムの創出 【実施例2】 各種癌細胞を用いての検討 【実施例3】 RGDを外殻に含むアデノウイルス随伴ベクターの腫瘍細胞への感染効率の検討 【実施例4】 同所性肝臓癌モデルマウスにおける原発巣の診断 【実施例5】 同所性肝臓癌モデルマウスにおける肝臓癌治療効果の検討 【実施例6】 腎臓癌血行性肺転移モデルマウスにおける転移巣の診断 【実施例7】 腎臓癌血行性肺転移モデルマウスにおける転移巣の治療効果の検討 【実施例8】 実施例2と同様に、各種癌細胞を用いて検討を行った。用いた癌細胞は、NCCIT(精巣腫瘍細胞)、MDA231(乳癌細胞)、A549(肺癌細胞)、H28(悪性中皮腫細胞)、KPK1(腎臓癌細胞)、211H(悪性中皮腫細胞)、J82(膀胱癌細胞)及びA431(類表皮癌細胞)であった。図16に結果を示す。各細胞においてhTERTのみのルシフェラーゼ活性を1.0とした。hTERT+TSTAはある種の癌細胞(A549、H28、211H、J82、A431)ではhTERTプロモーターより転写活性が低くなることがあったが、改良型TSTA=hTERT+adTSTAでは全ての癌細胞でhTERTプロモーターのみの場合より転写活性が高くなった。本実施例の結果は、実施例2の結果を併せて、本発明のシステムが癌細胞全般において有用であることを示す。 【産業上の利用可能性】 実施例に示すように、本発明の改良型TSTAシステムは、従来のTSTAシステムに比べ飛躍的に特異的プロモーター活性を上昇させ、特定の組織や細胞での所定の標的遺伝子の発現を増大させる。標的遺伝子として、疾患の検出や治療に用い得る遺伝子を用いることにより、優れた検出、治療システムとして利用することができる。また、上記改良型TSTAシステムを組込み外殻に標的特異的ペプチドを挿入したアデノ随伴ウイルスベクターは特定の組織、細胞を強く指向し、該組織、細胞に到達し、該組織細胞中での特異的プロモーターの活性が上昇し、所定の標的遺伝子の発現を増大させる。本発明のアデノ随伴ウイルスベクターは、疾患の検出用又は治療用ウイルス製剤として用いることができる。 【配列表フリーテキスト】 配列番号1~20及び22~51 合成 |
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