WATER-SOLUBLE PORPHYRIN AND PROCESS FOR PRODUCTION THEREOF
外国特許コード | F110002356 |
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整理番号 | E-082 |
掲載日 | 2011年1月6日 |
出願国 | 世界知的所有権機関(WIPO) |
国際出願番号 | 2010JP067530 |
国際公開番号 | WO 2011/043369 |
国際出願日 | 平成22年10月6日(2010.10.6) |
国際公開日 | 平成23年4月14日(2011.4.14) |
優先権データ |
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発明の名称 (英語) |
WATER-SOLUBLE PORPHYRIN AND PROCESS FOR PRODUCTION THEREOF
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発明の概要(英語) | Disclosed is a porphyrin derivative having improved water solubility, desirably having both water solubility and fat solubility. Specifically disclosed is a water-soluble porphyrin comprising a tetraphenylporphyrin derivative represented by general formula (1) [wherein m represents an integer of 1 to 30; n represents an integer of 2 to 4; R represents a hydrogen atom, or an alkyl or aromatic group which may have a substituent; Ph represents a phenyl group which may have a substituent; and X- is a counter ion and represents a halide ion, PF6- or BF4-]. |
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国際特許分類(IPC) |
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指定国 | AE(UTILITY MODEL),AG,AL(UTILITY MODEL),AM(PROVISIONAL PATENT)(UTILITY MODEL),AO(UTILITY MODEL),AT(UTILITY MODEL),AU,AZ(UTILITY MODEL),BA,BB,BG(UTILITY MODEL),BH(UTILITY MODEL),BR(UTILITY MODEL),BW,BY(UTILITY MODEL),BZ(UTILITY MODEL),CA,CH,CL(UTILITY MODEL),CN(UTILITY MODEL),CO(UTILITY MODEL),CR(UTILITY MODEL),CU(INVENTOR'S CERTIFICATE),CZ(UTILITY MODEL),DE(UTILITY MODEL),DK(UTILITY MODEL),DM,DO(UTILITY MODEL),DZ,EC(UTILITY MODEL),EE(UTILITY MODEL),EG(UTILITY MODEL),ES(UTILITY MODEL),FI(UTILITY MODEL),GB,GD,GE(UTILITY MODEL),GH(UTILITY CERTIFICATE),GM,GT(UTILITY MODEL),HN(UTILITY MODEL),HR(CONSENSUAL PATENT),HU(UTILITY MODEL),ID,IL,IN,IS,JP(UTILITY MODEL),KE(UTILITY MODEL),KG(UTILITY MODEL),KM,KN,KP(INVENTOR'S CERTIFICATE)(UTILITY MODEL),KR(UTILITY MODEL),KZ(PROVISIONAL PATENT)(UTILITY MODEL),LA,LC,LK,LR,LS(UTILITY MODEL),LT,LU,LY,MA,MD(UTILITY MODEL),ME,MG,MK,MN,MW,MX(UTILITY MODEL),MY(UTILITY-INNOVATION),MZ(UTILITY MODEL),NA,NG,NI(UTILITY MODEL),NO,NZ,OM(UTILITY MODEL),PE(UTILITY MODEL),PG,PH(UTILITY MODEL),PL(UTILITY MODEL),PT(UTILITY MODEL),RO,RS(PETTY PATENT),RU(UTILITY MODEL),SC,SD,SE,SG,SK(UTILITY MODEL),SL(UTILITY MODEL),SM,ST,SV(UTILITY MODEL),SY,TH(PETTY PATENT),TJ(UTILITY MODEL),TM(PROVISIONAL PATENT),TN,TR(UTILITY MODEL),TT(UTILITY CERTIFICATE),TZ,UA(UTILITY MODEL),UG(UTILITY CERTIFICATE),US,UZ(UTILITY MODEL),VC(UTILITY CERTIFICATE),VN(PATENT FOR UTILITY SOLUTION),ZA,ZM,ZW,EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF(UTILITY MODEL),BJ(UTILITY MODEL),CF(UTILITY MODEL),CG(UTILITY MODEL),CI(UTILITY MODEL),CM(UTILITY MODEL),GA(UTILITY MODEL),GN(UTILITY MODEL),GQ(UTILITY MODEL),GW(UTILITY MODEL),ML(UTILITY MODEL),MR(UTILITY MODEL),NE(UTILITY MODEL),SN(UTILITY MODEL),TD(UTILITY MODEL),TG(UTILITY MODEL)),AP(BW(UTILITY MODEL),GH(UTILITY MODEL),GM(UTILITY MODEL),KE(UTILITY MODEL),LR(UTILITY MODEL),LS(UTILITY MODEL),MW(UTILITY MODEL),MZ(UTILITY MODEL),NA(UTILITY MODEL),SD(UTILITY MODEL),SL(UTILITY MODEL),SZ(UTILITY MODEL),TZ(UTILITY MODEL),UG(UTILITY MODEL),ZM(UTILITY MODEL),ZW(UTILITY MODEL)),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) |
日本語項目の表示
発明の名称 |
水溶性ポルフィリン及びその製造方法
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発明の概要 | 本発明は、水溶性が向上したポルフィリン誘導体であって、望ましくは水溶性と脂溶性を兼備したポルフィリン誘導体を提供する。 具体的には、本発明は、下記一般式(1) 〔式中、mは1~30の整数、nは2~4の整数を示す。Rは水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基もしくは芳香族基を示す。Phは置換基を有してもよいフェニル基を示す。X-は対イオンであり、ハロゲン化物イオン、PF6 -又はBF4 -を示す。〕 で示されるテトラフェニルポルフィリン誘導体からなる水溶性ポルフィリンを提供する。 |
特許請求の範囲 |
【請求項1】 下記一般式(1) 【化学式1】〔式中、mは1~30の整数、nは2~4の整数を示す。Rは水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基もしくは芳香族基を示す。Phは置換基を有してもよいフェニル基を示す。X-は対イオンであり、ハロゲン化物イオン、PF6 -又はBF4 -を示す。〕 で示されるテトラフェニルポルフィリン誘導体からなる水溶性ポルフィリン。 【請求項2】 前記mは、1~9の整数である、請求項1に記載の水溶性ポルフィリン。 【請求項3】 前記nは、2~3の整数である、請求項1又は2に記載の水溶性ポルフィリン。 【請求項4】 前記Rは、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基又はオクタデシル基である、請求項1~3のいずれかに記載の水溶性ポルフィリン。 【請求項5】 中心金属としてリンを含有するテトラフェニルポルフィリンリン錯体を原料とし、当該錯体に、軸配位子として、下記一般式(2) -O-(CnH2nO)m-R (2) 〔式中、mは1~30の整数、nは2~4の整数を示す。Rは水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基もしくは芳香族基を示す。〕 で示されるポリアルキレングリコール部位及び置換基(R)を有する配位子を導入する、請求項1に記載の水溶性ポルフィリンの製造方法。 【請求項6】 光力学的療法における光増感剤として用いる、請求項1~4のいずれかに記載の水溶性ポルフィリン。 |
明細書 |
【発明の名称】水溶性ポルフィリン及びその製造方法 【技術分野】 本発明は、水溶性ポルフィリン及びその製造方法に関する。 【背景技術】 従来、ポルフィリン誘導体は、光電導用材料、電子写真感光体用材料、光メモリ用材料、光触媒用材料、分子素子用材料等として用いられている。例えば、特許文献1、2には、ポルフィリンリン錯体の環周囲又は軸配位子に各種置換基を導入したポルフィリン誘導体が開示されており、上記用途に利用できることが記載されている。 近年では、ポルフィリン誘導体は、生化学分野における蛍光色素や、医療分野における光力学的療法(PDT)の光増感剤にも用いられており、水溶性を向上させることが課題となっている。これに関連して、特許文献3、4には、水溶性を向上させたポルフィリン誘導体が記載されている。 例えば、特許文献3には、PDTに用いる水溶性ポルフィリン誘導体が記載されており、ポルフィリンの環周囲に各種置換基を導入して水溶性を向上させることが記載されている(特許文献3の[請求項19]等)。 また、特許文献4には、金属ポルフィリン錯体の環周囲にカチオン性の親水性基と、親油性基とを導入した両親媒性金属ポルフィリン錯体が記載されており、当該錯体を医薬組成物として利用することが記載されている。 従来、上記のように水溶性を付与したポルフィリン誘導体は知られているが、ポルフィリン環周囲にカチオン性、アニオン性の官能基、又は親水性高分子等の官能基を導入することにより合成されており、誘導体の合成が容易でないという欠点がある。また、生化学分野や医療分野の用途を考慮すると、水溶性とともに脂溶性(油溶性)を兼備することも求められるが、このような要求を満たすポルフィリン誘導体の合成は困難である。 【先行技術文献】 【特許文献】
【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 本発明は、水溶性が向上したポルフィリン誘導体であって、望ましくは水溶性と脂溶性を兼備したポルフィリン誘導体を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 本発明者は、中心金属にリンを有するテトラフェニルポルフィリンリン錯体(PTPP)に様々な軸配位子を導入してきた。このPTPPは、ポルフィリン環そのものが一価のカチオンであるため、置換基としてのイオン性基の導入は不要である。そこで、PTPPの軸配位子を変換する簡便な方法により、より高い水溶性と脂溶性を発現する軸配位子の探索を行った。その結果、特定の軸配位子を採用すれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。 即ち、本発明は、下記の水溶性ポルフィリン及びその製造方法に関する。 【化学式1】 〔式中、mは1~30の整数、nは2~4の整数を示す。Rは水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基もしくは芳香族基を示す。Phは置換基を有してもよいフェニル基を示す。X-は対イオンであり、ハロゲン化物イオン、PF6 -又はBF4 -を示す。〕 以下、本発明の水溶性ポルフィリン及びその製造方法について詳細に説明する。 水溶性ポルフィリン 上記特徴を有する本発明の水溶性ポルフィリンは、テトラフェニルポルフィリン(H2TPP)に中心金属としてリン(P)を導入したカチオン性のテトラフェニルポルフィリンリン錯体(PTPP)を基本構造とし、軸配位子として、上記一般式(2)で示されるポリアルキレングリコール部位及び置換基(R)を有する配位子が導入されている。 上記Phは、置換基を有してもよいフェニル基を示す。フェニル基の置換基としては、例えば、炭素数1~20のアルキル基、炭素数1~20のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子又はニトロ基が挙げられる。 上記配位子におけるmは、アルキレングリコール部位の数である。mは1~30の整数であればよく、その中でも1~9の整数が好ましい。mが1以上ならば、PTPPの水溶性を1mM以上に向上させることが可能である。 上記配位子におけるnは、2~4の整数であればよく、その中でも2~3の整数が好ましい。(CnH2nO)で示されるアルキレングリコールとしては、エチレングリコール又はプロピレングリコールが好ましい。アルキレングリコール部位及び置換基(R)を有する化合物は、ノニオン性界面活性剤として一般に利用されており、PTPPの水溶性の向上に寄与する。 上記配位子におけるRは、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基もしくは芳香族基であり、PTPPに脂溶性を付与する。Rがアルキル基の場合には、取扱の面から炭素数は1~20程度が好ましく、どの炭素数でも0.1mM以上の溶解度(溶媒:ジオキサン)が得られる。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。この中でも、特にメチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基又はオクタデシル基が好ましい。 水溶性は、アルキル基の炭素数の増加とともに減少する傾向がある。従って、炭素数の大きなアルキル基を導入する場合は、アルキレングリコール部位のmを大きくすることで水溶性を確保できる。 上記X-は、対イオンであり、ハロゲン化物イオン、PF6 -又はBF4 -を示す。なお、ハロゲン化物イオンとしては、Cl-、Br-、I-等が挙げられる。 上記本発明の水溶性ポルフィリンは、水溶性のみならず脂溶性も有するため、微生物や細胞などへの生体親和性が高く、生化学分野における蛍光色素や医療分野(PDT用途)における光増感剤として好適に利用することができる。 上記PDTは、ポルフィリンなどの光増感剤を患者に投与後、治療部位のみに光を照射して治療部位のみで選択的に光増感剤を活性化することによって悪性腫瘍や慢性関節リウマチ等の疾患を治療する療法である。本発明の水溶性ポルフィリンをPDT用の光増感剤として用いる場合には、薬理学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤等と混合し、通常は注射剤の形態で用いればよい。PDT治療を行う場合には、治療部位に水溶性ポルフィリンを含む注射剤を投与し、その後、治療部位に光を照射し、ポルフィリンを活性化することによって周囲の酸素分子を光励起し、酸化力の強い一重項酸素(Singlet Oxygen; 1O2)に変換し、この1O2が、治療部位を酸化して病巣を破壊することができる。照射される光は、ポルフィリンを活性化するのに適当な波長及び強度のものから選択することができる。光の照射は、必要に応じて、カテーテルに挿入された光ファイバーなどを用いて行える。 水溶性ポルフィリンの製造方法 原料としては、特に下記一般式(3)で示されるジクロロ体が好ましい。ジクロロ体は、例えば、テトラフェニルポルフィリン(但しフェニル基は置換基を有していてもよい)にPOCl3を反応させることにより合成することができる。 【化学式2】 次に、上記一般式(3)で示される錯体に、下記一般式(4) 上記反応は、アセトニトリル等の溶媒下で行い、数時間加熱還流することにより配位子を簡便に導入することができる。 上記一般式(4)で示される化合物が入手困難な場合には、上記一般式(3)で示される錯体に、ポリアルキレングリコールを反応させた後、ハロゲン化アルキル、酸クロリド、ベンジルハライド誘導体等を反応させることにより、上記一般式(1)で示されるテトラフェニルポルフィリン誘導体を合成してもよい。 PTPPの対イオン(X-)としては、ハロゲン化物イオン、PF6 -又はBF4 -が選択可能である。なお、ハロゲン化物イオンとしては、Cl-、Br-、I-等が挙げられる。 【発明の効果】 本発明の水溶性ポルフィリンは、H2TPPの中心金属としてリンを導入したPTPP錯体を基本構造とし、軸配位子として上記一般式(2)で示される配位子を導入されている。 本発明では、簡便な合成方法を用いて、軸配位子として一般式(2)で示される配位子を導入することにより、ポルフィリン誘導体に水溶性とともに脂溶性を付与することができる。そのため、微生物や細胞などへの生体親和性が高く、生化学分野における蛍光色素や医療分野(PDT用途)における光増感剤として好適に利用することができる。 【発明を実施するための形態】 以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し本発明は実施例に限定されない。 実施例1 次にピリジン数滴を加え、数時間加熱還流した。反応液を濃縮後、クロロホルムで溶解するとともに水で洗浄した。次に有機層を濃縮後、ヘキサンを用いて再沈殿させた。 粗生成物は、シリカゲルを担体としてクロロホルム-メタノール(100:1~30:1まで徐々に比率を変化)を展開溶媒とするカラムクロマトグラフィーで精製した。 以上より、一般式(1)で示されるPTPP誘導体(但し、m=3、n=2、Rはメチル基)67mg(収率 67%)を得た。 得られたPTPP誘導体の分析結果は、以下の通りである。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ = -2.25 (dt, J = 11.9, 5.7 Hz, 4H), 0.57 (td, J = 5.7, 1.5 Hz, 4H), 2.19-2.21 (m, 4H), 2.71-2.74 (m, 4H), 3.04-3.06 (m, 4H), 3.15 (s, 6H), 3.15-3.17 (m, 4H), 7.75-7.82 (m, 12H), 7.96-7.98 (m, 4H), 9.06 (d, J = 3.0 Hz, 8H); UV-vis (in MeOH) λmax/nm (ε/104M-1 cm-1) 429 (28.6), 560 (1.35), 601 (0.38); Exact mass. Calcd. for C58H58N4O8P [M+]: 969.3992. Found: 969.4018. このPTPP誘導体(Cw =17.3 mM、Co = 0.245 mM)の水溶液に、水と混合しないオクタノール、クロロホルム等の有機溶媒を加えて撹拌したところ、水相に溶解したPTPP誘導体が速やかに有機溶媒相に移った。従って、このPTPP誘導体は、有機溶媒相への高い分配性を有することが示された。 次に、このPTPP誘導体の生体親和性を以下の方法で調べた。酵母菌(Saccharomyces cerevisiae)水溶液(1.0 ml; ca 2.5 × 104 cell/ml)にPTPP誘導体水溶液(0.5 ml, 50 μM)及び寒天水溶液(1.0 ml; 1 wt%)を添加した混合溶液を、スライドガラス上に置かれた一辺1 cmの正方形に切り抜かれた厚さ50 μmのロの字型シリコーン製スペーサーに数滴を採取し、カバーガラスで覆い、光学顕微鏡のステージ上に固定した。次に、適当な菌体に視野の中心を合わせ、560 nm付近のPTPP誘導体のQ帯の吸収スペクトルを測定し、Lambert-Beer則による吸光光度分析によって菌体へのPTPP誘導体吸着濃度(Cad)を算出した。Cw、Co及びCadの測定結果を表1に示す。 実施例2~9及び比較例1~2 【表1】 a) Cw:水に対する溶解度、Co:ジオキサンに対する溶解度 PDT治療において実用化されている光増感剤「Photofrin」を用いた場合の1O2の量子収率は0.53である(J.Photochem.Photobiol.B, 92 (2008), 59-65)。これに対し、本願実施例2~4で調製したPTPP誘導体を用いた場合の1O2の量子収率は順に0.62、0.69及び0.73である。以上より、本発明の水溶性ポルフィリンは光励起効率が高く、PDT用途に好適に用いることができることが分かる。この1O2生成の量子収率は、生成した1O2の失活によって得られる1270 nm付近の近赤外発光を直接測定することで決定した。 具体的には、PTPP誘導体水溶液(20 μM)に558 nmのレーザー光を照射してPTPP誘導体を励起し、生成した1O2の発光スペクトルを測定した。1O2生成の量子収率は、PTPP誘導体水溶液において得られた1270 nmでの発光強度を、同様の測定条件で得られたメチレンブルー(量子収率:0.52)による1270 nmでの発光強度と比較することで算出した。 |
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