MANUFACTURING METHOD FOR THEAFLAVINS, USING RAW TEA LEAVES
外国特許コード | F110002789 |
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整理番号 | S2008-0483-C0 |
掲載日 | 2011年4月18日 |
出願国 | 世界知的所有権機関(WIPO) |
国際出願番号 | 2009JP001393 |
国際公開番号 | WO 2009/119111 |
国際出願日 | 平成21年3月27日(2009.3.27) |
国際公開日 | 平成21年10月1日(2009.10.1) |
優先権データ |
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発明の名称 (英語) | MANUFACTURING METHOD FOR THEAFLAVINS, USING RAW TEA LEAVES |
発明の概要(英語) | Disclosed is a method for cheaply and easily producing theaflavins. After adding a large quantity of water to raw tea leaves that have not undergone wilt treatment, the tea leaves are crushed in a blender and then let stand, shaken, or agitated, thereby efficiently converting four types of catechins in the raw tea leaves to theaflavins. After adding water and crushing the raw tea leaves, letting the tea leaves stand allows theaflavins to be selectively obtained with high yield. Shaking the raw tea leaves which have had water added and been crushed allows four types of theaflavins to be obtained with high yield. The generated theaflavins can be easily collected using a method such as extraction by organic solvent. |
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国際特許分類(IPC) |
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指定国 | AE(UTILITY MODEL),AG,AL(UTILITY MODEL),AM(PROVISIONAL PATENT)(UTILITY MODEL),AO(UTILITY MODEL),AT(UTILITY MODEL),AU,AZ(UTILITY MODEL),BA,BB,BG(UTILITY MODEL),BH(UTILITY MODEL),BR(UTILITY MODEL),BW(UTILITY MODEL),BY(UTILITY MODEL),BZ(UTILITY MODEL),CA,CH,CN(UTILITY MODEL),CO(UTILITY MODEL),CR(UTILITY MODEL),CU(INVENTOR'S CERTIFICATE),CZ(UTILITY MODEL),DE(UTILITY MODEL),DK(UTILITY MODEL),DM(UTILITY MODEL),DO(UTILITY MODEL),DZ,EC(UTILITY MODEL),EE(UTILITY MODEL),EG(UTILITY MODEL),ES(UTILITY MODEL),FI(UTILITY MODEL),GB,GD,GE(UTILITY MODEL),GH(UTILITY CERTIFICATE),GM,GT(UTILITY MODEL),HN,HR(CONSENSUAL PATENT),HU(UTILITY MODEL),ID,IL,IN,IS,JP(UTILITY MODEL),KE(UTILITY MODEL),KG(UTILITY MODEL),KM,KN,KP(INVENTOR'S CERTIFICATE)(UTILITY MODEL),KR(UTILITY MODEL),KZ(PROVISIONAL PATENT)(UTILITY MODEL),LA,LC,LK,LR,LS(UTILITY MODEL),LT,LU,LY,MA,MD(UTILITY MODEL),ME,MG,MK,MN,MW,MX(UTILITY MODEL),MY(UTILITY-INNOVATION),MZ(UTILITY MODEL),NA,NG,NI(UTILITY MODEL),NO,NZ,OM(UTILITY MODEL),PG,PH(UTILITY MODEL),PL(UTILITY MODEL),PT(UTILITY MODEL),RO,RS(PETTY PATENT),RU(UTILITY MODEL),SC,SD,SE,SG,SK(UTILITY MODEL),SL(UTILITY MODEL),SM,ST,SV(UTILITY MODEL),SY,TJ(UTILITY MODEL),TM(PROVISIONAL PATENT),TN,TR(UTILITY MODEL),TT(UTILITY CERTIFICATE),TZ,UA(UTILITY MODEL),UG(UTILITY CERTIFICATE),US,UZ(UTILITY MODEL),VC(UTILITY CERTIFICATE),VN(PATENT FOR UTILITY SOLUTION),ZA,ZM,ZW,EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF(UTILITY MODEL),BJ(UTILITY MODEL),CF(UTILITY MODEL),CG(UTILITY MODEL),CI(UTILITY MODEL),CM(UTILITY MODEL),GA(UTILITY MODEL),GN(UTILITY MODEL),GQ(UTILITY MODEL),GW(UTILITY MODEL),ML(UTILITY MODEL),MR(UTILITY MODEL),NE(UTILITY MODEL),SN(UTILITY MODEL),TD(UTILITY MODEL),TG(UTILITY MODEL)),AP(BW(UTILITY MODEL),GH(UTILITY MODEL),GM(UTILITY MODEL),KE(UTILITY MODEL),LS(UTILITY MODEL),MW(UTILITY MODEL),MZ(UTILITY MODEL),NA(UTILITY MODEL),SD(UTILITY MODEL),SL(UTILITY MODEL),SZ(UTILITY MODEL),TZ(UTILITY MODEL),UG(UTILITY MODEL),ZM(UTILITY MODEL),ZW(UTILITY MODEL)),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) |
日本語項目の表示
発明の名称 | 生茶葉を用いたテアフラビン類の製造方法 |
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発明の概要 | テアフラビン類を安価かつ簡単に製造する方法が開示される。萎凋処理前の生茶葉に大量の水を加えミキサーで破砕後、静置または振とうまたは撹拌することにより、茶生葉中の4種類のカテキン類を効率よくテアフラビン類に変換することができる。水を加えて破砕した生茶葉を静置すると、テアフラビンを選択的に高収率で得ることができる。また、水を加えて破砕した生茶葉を振とうすると、4種類のテアフラビン類を高収率で得ることができる。生成したテアフラビン類は有機溶媒による抽出などの方法により容易に回収することができる。 |
特許請求の範囲 |
【請求項1】テアフラビン類の製造方法であって、生茶葉に水および/または緑茶葉抽出液を加えて破砕し、静置または振とうまたは撹拌により培養した後に培養物からテアフラビン類を回収することを特徴とする方法。 【請求項2】培養が24時間から120時間静置することにより行われる、請求項1記載の方法。 【請求項3】培養が10分間から1時間振とうすることにより行われる、請求項1記載の方法。 【請求項4】撹拌が10分から8時間スターラー撹拌することにより行われる請求項1記載の方法。 【請求項5】テアフラビン類の回収が有機溶媒による抽出により行われる、請求項1-4のいずれかに記載の方法。 【請求項6】テアフラビン類の回収がクロマト分離により行われる、請求項1-4のいずれかに記載の方法。 【請求項7】テアフラビン類の回収が反応混合物からカフェインと没食子酸を昇華させることにより行われる、請求項1-4のいずれかに記載の方法。 【請求項8】テアフラビン類の回収が反応水溶液の温度を適宜に変える事により分別再結晶させることにより行われる、請求項1-4のいずれかに記載の方法。 【請求項9】テアフラビン類がカフェインと没食子酸とともに回収される、請求項1-8のいずれかに記載の方法。 【請求項10】生茶葉として茶葉の茎を用いる、請求項1-9のいずれかに記載の方法。 |
明細書 |
【発明の名称】生茶葉を用いたテアフラビン類の製造方法 【技術分野】 関連する出願 技術分野 【背景技術】 紅茶の赤色色素であるテアフラビン類は、紅茶中に約1%含まれており、主としてテアフラビン(TF) 、テアフラビン3-O-ガレート(TF3-G)、テアフラビン3’-O-ガレート(TF3’-G)、テアフラビン3,3’-ジ-O-ガレート(TFDG)の4種類がある。 テアフラビン類には、抗菌作用、抗酸化作用、血糖降下作用、抗腫瘍活性、血小板凝集抑制作用、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌に対する効果など、さまざまな生理作用のあることが知られており、天然着色料としてだけではなく、生理活性物質としても有用であると考えられる。 テアフラビンの合成法としては、これまでに、フェリシアン化カリウムを用いる方法(非特許文献1)、酵素試料(やぶきた若葉の水不溶画分)を用いる方法(非特許文献2)、茶葉から得たポリフェノールオキシダーゼを用いる方法(非特許文献3)、各種果実ホモジネート体を用いる方法(非特許文献4)、緑茶抽出液とポリフェノール酸化酵素を含有する植物抽出液とを用いる方法(特許文献1)、西洋ワサビペルオキシダーゼを用いる方法(非特許文献5)、加工緑茶葉とポリフェノールオキシダーゼとを接触させる方法(特許文献2)、緑茶のスラリーをタンナーゼで処理し、アルゴン又は窒素雰囲気下発酵させる方法(特許文献3)、生葉の搾汁を発酵させることにより得る方法(非特許文献6)などが報告されている。しかし、いずれの方法もテアフラビン類の収率が低い。また、エピカテキンとエピガロカテキンを原料とし、ペルオキシダーゼを含有する植物培養細胞と過酸化水素を用いる方法(特許文献4)や、加工茶葉の水溶液に茶培養細胞と過酸化水素を添加する方法(特許文献5)もあるが、高価な原料や酵素を使用する必要があった。 本明細書において引用される参考文献は以下のとおりである。これらの文献に記載される内容はすべて本明細書に参照として取り込まれる。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 本発明は、テアフラビン類を安価かつ簡単に製造する方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 本発明者は、萎凋処理前の生茶葉に大量の水を加えミキサーで破砕後、静置または振とうまたは撹拌することにより、茶生葉中の4種類のカテキン類を効率よくテアフラビン類に変換しうることを見いだした。すなわち、本発明は、テアフラビン類の製造方法であって、生茶葉に水および/または緑茶葉抽出液を加えて破砕し、静置または振とうまたは撹拌により培養した後に培養物からテアフラビン類を回収することを特徴とする方法を提供する。 本発明の1つの態様においては、水および/または緑茶葉抽出液を加えて破砕した生茶葉を24時間から120時間静置する。このことにより、カテキン類を効率よくテアフラビン類に変換させるとともに、テアフラビン3-O-ガレート、テアフラビン3’-O-ガレート、テアフラビン3,3’-ジ-O-ガレートと比較して、テアフラビンを高収率で得ることができる。 本発明の別の態様においては、水および/または緑茶葉抽出液を加えて破砕した生茶葉を10分間から1時間振とうする。このことにより、カテキン類を効率よくテアフラビン類に変換させるとともに、テアフラビン、テアフラビン3-O-ガレート、テアフラビン3’-O-ガレート、テアフラビン3,3’-ジ-O-ガレートの4種類の混合物を得ることができる。 本発明の別の態様においては、水および/または緑茶葉抽出液を加えて破砕した生茶葉を10分間から8時間スターラーにて撹拌する。このことにより、カテキン類を効率よくテアフラビン類に変換させるとともに、テアフラビン、テアフラビン3-O-ガレート、テアフラビン3’-O-ガレート、テアフラビン3,3’-ジ-O-ガレートの4種類の混合物を高収率で得ることができる。撹拌のスピードをコントロールする事によりテアフラビンを選択的に得るか、または4種類のテアフラビンの混合物を得るか選択する事が可能である。 好ましくは、生成したテアフラビン類は、有機溶媒による抽出、クロマト分離、反応混合物からカフェインと没食子酸を昇華させること、または反応水溶液の温度を適宜に変える事により分別再結晶させることにより回収する。より好ましくは、反応水溶液中のカフェインをクロロホルムで抽出したのち、テアフラビン類を酢酸エチルなどの有機溶媒で抽出する。別の態様では、テアフラビン類はカフェインと没食子酸とともに回収される。 【発明の効果】 本発明の方法によれば、極めて安価かつ簡単な方法により、テアフラビン類を効率よく製造することができる。また、培養条件を調節することにより、テアフラビンを選択的に製造するか、4種類のテアフラビン類を製造するかを選択することができる。 【発明を実施するための形態】 テアフラビン類 紅茶葉のテアフラビン類の含有比率は、テアフラビン(TF) 0.08%、テアフラビン3-O-ガレート(TF3-G) 0.3%、テアフラビン3’-O-ガレート(TF3’-G) 0.2%、テアフラビン3,3’-ジ-O-ガレート(TFDG)0.4%である。 テアフラビンの生合成経路 まず、EC(エピカテキン)が、茶葉中のポリフェノールオキシダーゼまたはペルオキシダーゼにより速やかに酸化されてEC-キノンとなり、つづいてEC-キノンはEGC(エピガロカテキン)を酸化して、EGC-キノンを生成させる。これらの酸化過程で得られたEGC-キノンのEC-キノンへのマイケル付加、つづくカルボニル付加により3員環中間体を生成し、つづいて酸化、脱炭酸を経てトロポノイド骨格を形成し、テアフラビンが生成される。 茶葉中には主として4種類のカテキン[EC,EGC,ECG(エピカテキンガレート)、EGCG(エピガロカテキンガレート)]が存在し、紅茶の製茶工程、いわゆる発酵工程では、上記と同様の経路にて、以下のカテキンの組み合わせにより、4種類のテアフラビン類(TF,TF3-G,TF3’-G,TFDG)が生成される。 紅茶葉中の4種類のテアフラビン類の割合は、原料となるカテキンの含量により左右される。紅茶葉中のテアフラビン(TF)の割合が全テアフラビン中8%と低いのはエピカテキンの含量が他のカテキンに比べ低いためである。4種類のテアフラビン類の中でテアフラビン(TF)は紅茶の紅色が鮮やかであるため、TFの含量が高い程、高価な紅茶葉である。 原料 茶葉の品種の違い 紅富貴および紅ほまれには、やぶきた茶には含まれていないEGC3”methyl, EGC4”methyl, EC3”methyl が存在する。これらの成分は花粉症に有効とされる抗アレルギー物質である。紅富貴及び紅ほまれは紅茶品種であるため、従来の紅茶製法で製茶した場合、EGC3”methyl, EGC4”methyl, EC3”methyl の成分は消失してしまう。 1番茶から4番茶等、茶葉の収穫時期による相違 テアフラビン類の製造法 静置法 本発明では、生茶葉に水を加え破砕すると、ポリフェノールオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、加水分解酵素、さらに各種茶の成分カテキン類、カフェイン等の成分が水中へ侵出される。これらの酵素及び成分が侵出された液を静置させた場合、振とう法に比べ酸素の供給が断たれるため、テアフラビン生成に関わるポリフェノールオキシダーゼとペルオキシダーゼのうち、ポリフェノールオキシダーゼの作用が低い(ポリフェノールオキシダーゼは酸素存在下酸化反応を触媒するため、静置法では水中の溶存酸素が消費されれば働けない)。このため、24時間静置では、TF3G, TF3’G,TFDGは生成するが、振とう法に比べ他のテアフラビン類の生成率は抑えられたと考えられる(実施例1と7の比較)。一方120時間放置すると、酸素供給が絶たれているためペルオキシダーゼが主として作用するとともに、加水分解酵素が働き、24時間の反応で得られたTF3G, TF3’G, TFDGの加水分解反応が進行し、全てTFに変換する(実施例1と2の比較)。さらにこの時、次のような反応も進行すると考えられる。まず、ECとEGCよりペルオキシダーゼの酵素反応によりTFが生成する。一方、TFに関与しないECG及びEGCGは、タンナーゼあるいは加水分解酵素によりガレート基が切断され、EC及びEGCに変換された後、ペルオキシダーゼによりTFへと変換される。加水分解反応は平衡反応であるが、加水分解により得られたEC及びEGCはペルオキシダーゼによりテアフラビンに変換するため、EC及びEGCの消費に伴い平衡反応は右に傾き、ECG及びEGCGの加水分解反応は完全に進行して、120時間後では4種類のカテキンが全てテアフラビン(TF)に変換した。 【化学式4】 静置時間は、使用する茶葉の種類、含有水分、保存状態等によって異なるが、好ましくは12時間以上、より好ましくは24時間以上、さらにより好ましくは120時間以上である。静置時間の上限は特になく、テアフラビン類の生成をモニターしながら、適当な時期に反応を終了させることができる。静置温度は、酵素が作用しうる温度範囲内であれば特に制限はなく、例えば10℃から40℃、好ましくは20℃から30℃である。 振とう法 振とう時間は、使用する茶葉の種類、含有水分、保存状態等によって異なるが、好ましくは3分間から2時間、より好ましくは10分間から1時間である。カテキン類がテアフラビン類に変換した後にさらに振とうを続けると、テアフラビン類がポリマー化していくため、収量の低下が顕著である。最適な振とう時間は用いる茶葉により異なり、当業者は容易に条件を最適化することができる。振とう温度は、酵素が作用しうる温度範囲内であれば特に制限はなく、例えば10℃から40℃、好ましくは20℃から30℃である。 撹拌法 茶葉の破砕条件 水の量 緑茶葉抽出液 精製 本明細書において明示的に引用される全ての特許および参考文献の内容は全て本明細書に参照として取り込まれる。 【実施例】 以下に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。下記の実施例においては、EC,ECG,EGC,EGCG,TF,TF3G,TF3’GおよびTFDGの分析にはHPLC装置(JASCO(株)、PU-980、UV-970)とODS120A(TOSO, 4.6mm×250mm)カラムを用いた。HPLCの条件は溶媒:アセトニトリル:酢酸エチル:0.05% H3PO4 =21:3:76、流速;1.0ml/min、温度;25℃である。検出は、UV280nmでおこなった。それぞれ検量線を作成し測定した。 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 実施例6 実施例7 実施例8 実施例9 実施例1~9の結果を下記の表にまとめる。 実施例10 実施例11 |
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