SLEEPINESS ASSESSMENT DEVICE
外国特許コード | F110005440 |
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整理番号 | S2011-0216-N0 |
掲載日 | 2011年9月6日 |
出願国 | 世界知的所有権機関(WIPO) |
国際出願番号 | 2010JP058904 |
国際公開番号 | WO 2010/143535 |
国際出願日 | 平成22年5月26日(2010.5.26) |
国際公開日 | 平成22年12月16日(2010.12.16) |
優先権データ |
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発明の名称 (英語) | SLEEPINESS ASSESSMENT DEVICE |
発明の概要(英語) | Provided is a sleepiness assessment device that: sets an average heart rate (HR) as a sleepiness determination value (P1) (S130); sets the standard deviation (.sigma.) of a respiration interval (RespI) over the period of one minute as a sleepiness determination value (P2) (S150); sets a value obtained by dividing the summation of the squares of average heartbeat intervals (RRIavg), when a heartbeat interval (RRI) becomes shorter (i.e., when the RRI count value (Xi) is 1), with the period of one minute as a sleepiness determination value (P3) (S190); sets a value obtained by averaging the volatility, when the respiration interval (RespI) becomes longer (i.e., when the RespI count value (Yi) is 1), as a sleepiness determination value (P4) (S210); sets a value obtained by the summation of the products of the sleepiness determination values (P1 to P4) and the respective weight coefficients (a to d), as a sleepiness determination value (P) (S220); determines that a subject is highly alert when the sleepiness determination value (P) is less than 0 (S240); and determines that a subject is less alert when the sleepiness determination value (P) is 0 or more (S250). |
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国際特許分類(IPC) |
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指定国 | AE(UTILITY MODEL),AG,AL(UTILITY MODEL),AM(PROVISIONAL PATENT)(UTILITY MODEL),AO(UTILITY MODEL),AT(UTILITY MODEL),AU,AZ(UTILITY MODEL),BA,BB,BG(UTILITY MODEL),BH(UTILITY MODEL),BR(UTILITY MODEL),BW,BY(UTILITY MODEL),BZ(UTILITY MODEL),CA,CH,CL(UTILITY MODEL),CN(UTILITY MODEL),CO(UTILITY MODEL),CR(UTILITY MODEL),CU(INVENTOR'S CERTIFICATE),CZ(UTILITY MODEL),DE(UTILITY MODEL),DK(UTILITY MODEL),DM,DO(UTILITY MODEL),DZ,EC(UTILITY MODEL),EE(UTILITY MODEL),EG(UTILITY MODEL),ES(UTILITY MODEL),FI(UTILITY MODEL),GB,GD,GE(UTILITY MODEL),GH(UTILITY CERTIFICATE),GM,GT(UTILITY MODEL),HN(UTILITY MODEL),HR(CONSENSUAL PATENT),HU(UTILITY MODEL),ID,IL,IN,IS,JP(UTILITY MODEL),KE(UTILITY MODEL),KG(UTILITY MODEL),KM,KN,KP(INVENTOR'S CERTIFICATE)(UTILITY MODEL),KR(UTILITY MODEL),KZ(PROVISIONAL PATENT)(UTILITY MODEL),LA,LC,LK,LR,LS(UTILITY MODEL),LT,LU,LY,MA,MD(UTILITY MODEL),ME,MG,MK,MN,MW,MX(UTILITY MODEL),MY(UTILITY-INNOVATION),MZ(UTILITY MODEL),NA,NG,NI(UTILITY MODEL),NO,NZ,OM(UTILITY MODEL),PE(UTILITY MODEL),PG,PH(UTILITY MODEL),PL(UTILITY MODEL),PT(UTILITY MODEL),RO,RS(PETTY PATENT),RU(UTILITY MODEL),SC,SD,SE,SG,SK(UTILITY MODEL),SL(UTILITY MODEL),SM,ST,SV(UTILITY MODEL),SY,TH(PETTY PATENT),TJ(UTILITY MODEL),TM(PROVISIONAL PATENT),TN,TR(UTILITY MODEL),TT(UTILITY CERTIFICATE),TZ,UA(UTILITY MODEL),UG(UTILITY CERTIFICATE),US,UZ(UTILITY MODEL),VC(UTILITY CERTIFICATE),VN(PATENT FOR UTILITY SOLUTION),ZA,ZM,ZW,EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF(UTILITY MODEL),BJ(UTILITY MODEL),CF(UTILITY MODEL),CG(UTILITY MODEL),CI(UTILITY MODEL),CM(UTILITY MODEL),GA(UTILITY MODEL),GN(UTILITY MODEL),GQ(UTILITY MODEL),GW(UTILITY MODEL),ML(UTILITY MODEL),MR(UTILITY MODEL),NE(UTILITY MODEL),SN(UTILITY MODEL),TD(UTILITY MODEL),TG(UTILITY MODEL)),AP(BW(UTILITY MODEL),GH(UTILITY MODEL),GM(UTILITY MODEL),KE(UTILITY MODEL),LR(UTILITY MODEL),LS(UTILITY MODEL),MW(UTILITY MODEL),MZ(UTILITY MODEL),NA(UTILITY MODEL),SD(UTILITY MODEL),SL(UTILITY MODEL),SZ(UTILITY MODEL),TZ(UTILITY MODEL),UG(UTILITY MODEL),ZM(UTILITY MODEL),ZW(UTILITY MODEL)),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) |
日本語項目の表示
発明の名称 | 眠気判定装置 |
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発明の概要 | 平均心拍数HRを眠気判定用値P1に設定し(S130)、呼吸間隔RespIの1分間の標準偏差σを眠気判定用値P2に設定し(S150)、心拍動間隔RRIが長くなる変動が生じたとき(RRIカウント値Xiが値1のとき)の平均心拍動間隔RRIavgの2乗の積算値を1分間で除した値を眠気判定用値P3に設定し(S190)、呼吸間隔RespIが長くなる変動が生じたとき(RespIカウント値Yiが値1のとき)の変動率を平均化した値を眠気判定用値P4に設定し(S210)、各眠気判定用値P1~P4と各々に設定されている重み係数a~dとを乗じて総和をとったものを眠気判定用値Pに設定し(S220)、眠気判定用値Pが値0未満のときには高覚醒と判定し(S240)、値0以上のときには低覚醒と判定する(S250)。 |
特許請求の範囲 |
【請求項1】 被験者の眠気の有無を判定する眠気判定装置であって、 前記被験者の呼吸間隔を取得する呼吸間隔取得手段と、 前記取得された呼吸間隔が長くなる変動が生じたときに該変動の程度を眠気判定用パラメータとして用いて前記被験者の眠気の有無を判定する眠気判定手段と、 を備える眠気判定装置。 【請求項2】 請求項1記載の眠気判定装置であって、 前記眠気判定用パラメータは、前記取得された呼吸間隔が長くなる変動が生じたときの該変動の比率に基づいて得られるパラメータである 眠気判定装置。 【請求項3】 請求項1または2記載の眠気判定装置であって、 前記眠気判定用パラメータは、前記取得された呼吸間隔の標準偏差に基づいて得られるパラメータである 眠気判定装置。 【請求項4】 前記眠気判定手段は、複数の眠気判定用パラメータと、該複数の眠気判定用パラメータに各々設定されている重みとを用いて前記被験者の眠気の有無を判定する手段である請求項1ないし3いずれか1項に記載の眠気判定装置。 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか1項に記載の眠気判定装置であって、 前記被験者の心拍動間隔を取得する心拍動間隔取得手段を備え、 前記眠気判定手段は、前記取得された心拍動間隔の平均値を算出し、前記取得された心拍動間隔が短くなる変動が生じたときの該変動の頻度と前記算出した心拍動間隔の平均値とを前記眠気判定用パラメータとして用いて前記被験者の眠気の有無を判定する手段である 眠気判定装置。 【請求項6】 請求項5記載の眠気判定装置であって、 前記眠気判定用パラメータは、前記取得された心拍動間隔が短くなる変動が生じる度に、前記取得された心拍動間隔を単位時間当たりの心拍数で除した値を前記算出した心拍動間隔の平均値に乗じることにより得られるパラメータである 眠気判定装置。 【請求項7】 請求項6記載の眠気判定装置であって、 前記眠気判定用パラメータは、前記取得された心拍動間隔が短くなる変動が生じる度に前記算出した心拍動間隔の平均値の2乗を積算し、該積算した値を単位時間で除することにより得られるパラメータである 眠気判定装置。 |
明細書 |
【発明の名称】眠気判定装置 【技術分野】 本発明は、被験者の眠気の程度を判定する眠気判定装置に関する。 【背景技術】 従来、この種の眠気判定装置としては、車両の運転者の眠気を検知するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、人が眠気に抗している状態では交感神経系の活動が活発化することを利用して、心拍センサにより検出される心拍信号から心拍周期時系列を取得すると共に心拍周期時系列から心拍ゆらぎ低周波成分の振幅スペクトルパワーを取得し、この心拍ゆらぎ低周波成分の振幅スペクトルパワーが所定値よりも大きいときに覚醒度が低下していると判定している。なお、覚醒度の低下が判定されると、運転者の覚醒度を上昇させるためにブザーなどの音やメーター照明などの光,振動などの刺激を与える。 【発明の開示】 このように車両の運転者の眠気を早い段階で検知して居眠り運転を防止することは安全上きわめて重要な課題として考えられている。しかし、上述した心拍ゆらぎによる自律神経活動の推定は個人差も大きく、眠気の検知を安定して行なうことができない場合が生じる。 本発明の眠気判定装置は、人の眠気の程度をより正確に判定することを主目的とする。 本発明の眠気判定装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。 本発明の眠気判定装置は、 この本発明の眠気判定装置では、被験者の呼吸間隔を取得し、取得した呼吸間隔が長くなる変動が生じたときにこの変動の程度を眠気判定用パラメータとして用いて被験者の眠気の有無を判定する。人は眠気を感じると、あくびをしたり深呼吸をしたりすることが多くなるため、十分に覚醒しているときに比して呼吸間隔が大きく変動することに基づく。これにより、被験者の眠気の有無をより正確に判定することができる。 こうした本発明の眠気判定装置において、前記眠気判定用パラメータは、前記取得された呼吸間隔が長くなる変動が生じたときの該変動の比率に基づいて得られるパラメータであるものとすることもできる。こうすれば、被験者の眠気の有無をさらに正確に判定することができる。 また、本発明の眠気判定装置において、前記眠気判定用パラメータは、前記取得された呼吸間隔の標準偏差を計算することにより得られるパラメータであるものとすることもできる。こうすれば、被験者の眠気の有無をさらに正確に判定することができる。 さらに、本発明の眠気判定装置において、前記眠気判定手段は、複数の眠気判定用パラメータと、該複数の眠気判定用パラメータに各々設定されている重みとを用いて前記被験者の眠気の有無を判定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、人が眠気を感じたときの反応に個人差が生じるものとしても、眠気の有無をより正確に判定することができる。 また、本発明の眠気判定装置において、前記被験者の心拍動間隔を取得する心拍動間隔取得手段を備え、前記眠気判定手段は、前記取得された心拍動間隔の平均値を算出し、前記取得された心拍動間隔が短くなる変動が生じたときの該変動の頻度と前記算出した心拍動間隔の平均値とを前記眠気判定用パラメータとして用いて前記被験者の眠気の有無を判定する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の眠気判定装置において、前記眠気判定用パラメータは、前記取得された心拍動間隔が短くなる変動が生じる度に、前記取得された心拍動間隔を単位時間当たりの心拍数で除した値を前記算出した心拍動間隔の平均値に乗じることにより得られるパラメータであるものとすることもできる。この場合、前記眠気判定用パラメータは、前記取得された心拍動間隔が短くなる変動が生じる度に前記算出した心拍動間隔の平均値の2乗を積算し、該積算した値を単位時間で除することにより得られるパラメータであるものとすることもできる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例としての眠気判定装置20を備える居眠り防止システムの構成の概略を示す構成図である。 【図2】心電図の心拍動間隔RRIを説明する説明図である。 【図3】呼吸センサ24により検出される信号波形の一例を示す説明図である。 【図4】コントローラ30により実行される眠気判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 【図5】心拍動間隔RRIの波形の一例を示す説明図である。 【図6】呼吸間隔RespIの波形の一例を示す説明図である。 【発明を実施するための最良の形態】 次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例としての眠気判定装置20を備える居眠り防止システムの構成の概略を示す構成図である。実施例の眠気判定装置20は、自動車に搭載されて運転者の眠気の程度を判定するための装置として構成されており、図示するように、運転者の脈波を検出する脈波センサ22と、運転者の呼吸の動きを検出する呼吸センサ24と、装置全体をコントロールするコントローラ30とを備える。 脈波センサ22は、ステアリングホイール14のグリップ部に取り付けられ、近赤外光を皮膚表面から照射する発光素子と透過光または反射光を受光する受光素子とからなる光センサであり、末梢血管を流れる血流量の変化を光量の変化として検出する。この脈波センサ22により検出される信号から得られる加速度脈波のピーク間隔は、図2に示す心電図のR波の間隔(心拍動間隔)に相当するものとして考えられている。脈波センサ22により検出された信号は、増幅器,ノイズを除去するためのフィルタを介して無線あるいは有線によりコントローラ30に出力される。 呼吸センサ24は、シートベルト12が装着されたときに運転者の胸腹部に当たる部位に取り付けられたストレインゲージであり、運転者の呼吸時における胸郭あるいは腹部の動きを電気抵抗の変化として検出する。図3に、呼吸センサ24により検出される信号波形の一例を示す。呼吸センサ24により検出された信号は、増幅器,ノイズを除去するためのフィルタを介して無線あるいは有線によりコントローラ30に出力される。 コントローラ30は、CPU32を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPU32の他に処理プログラムが記憶されたROM34と、データを一時的に記憶するRAM36と、図示しない入出力ポートとを備える。このコントローラ30には、脈波センサ22からの脈波信号や呼吸センサ24からの呼吸信号などが入力ポートを介して入力されている。また、コントローラ30からは、シート10の背もたれ部やフットレスト16、ステアリングホイール14内に埋め込まれて加振する加振アクチュエータ(モータ)42,44,46への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。 次に、こうして構成された眠気判定装置20の動作について説明する。図4は、コントローラ30により実行される眠気判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎に繰り返し実行される。 眠気判定処理ルーチンが実行されると、コントローラ30のCPU32は、まず、脈波センサ22からの脈波信号や呼吸センサ24からの呼吸信号などの処理に必要なデータを入力する(ステップS100)。続いて、入力した脈波信号のピーク(極大値)を抽出すると共に抽出した今回のピークと前回抽出したピークとの時間差を心拍動間隔RRIとして算出する(ステップS110)。図5に心拍動間隔RRIの波形の一例を示す。そして、算出した心拍動間隔RRIに基づいて次式(1)により1分間(60000msec)の平均心拍数HR(回/min)を算出し(ステップS120)、算出した平均心拍数HRを眠気判定用値P1に設定する(ステップS130)。ここで、眠気判定用値P1は、運転者の眠気の有無を判定するためのパラメータの一つであり、心拍数は運転中など眠ることのできない状況では人は覚醒しようとする意識が働いて一時的に上昇する傾向を示すことに基づくものである。 HR=60000/RRI …(1) 眠気判定用値P1を設定すると、次に、入力した呼吸信号のピーク(極大値)を抽出すると共に抽出した今回のピークと前回抽出したピークとの時間差を呼吸間隔RespIとして算出する(ステップS140)。図6に呼吸間隔RespIの波形の一例を示す。そして、算出した呼吸間隔RespIの1分間の標準偏差σを演算し(ステップS150)、演算した呼吸間隔RespIの標準偏差σを眠気判定用値P2に設定する(ステップS160)。ここで、眠気判定用値P2は、運転者の眠気の有無を判定するためのパラメータの一つであり、人は眠気を感じるとあくびをしたり深呼吸をしたりすることが多くなるため、十分に覚醒しているときに比して呼吸間隔RespIに大きなバラツキが生じることに基づくものである。 眠気判定用値P2を設定すると、ステップS110で算出した心拍動間隔RRIから次式(2)により平均心拍動間隔RRIavgを算出すると共に(ステップS170)、RRIカウント値Xiを次式(3)により設定し(ステップS180)、設定したRRIカウント値Xiと平均心拍動間隔RRIavgとに基づいて次式(4)により眠気判定用値P3を設定する(ステップS190)。ここで、式(2)中の「n」は1分間当たりの心拍数を示す。また、RRIカウント値Xiは、式(3)に示すように、1分間で今回の心拍動間隔RRI(i)が前回の心拍動間隔RRI(i-1)よりも小さいときに値1ずつカウントアップするものである(図5参照)。眠気判定用値P3は、人は眠気を感じると、心拍動間隔が短くなる変動が頻繁にあらわれ、徐々に上昇していく傾向を示す例が多く確認されたことに基づいている。 【数式1】 眠気判定用値P3を設定すると、RespIカウント値Yiを次式(5)により設定すると共に(ステップS200)、設定したRespIカウント値Yiに基づいて次式(6)により眠気判定用値P4を設定する(ステップS210)。ここで、RespIカウント値Yiは、式(5)に示すように、1分間で今回の呼吸間隔RespI(i)が前回の呼吸間隔RespI(i-1)よりも大きいときに値1ずつカウントアップするものである(図6参照)。眠気判定用値P4は、式(6)からわかるように、呼吸間隔RespIが長くなる変動が生じたときの変動率を平均化したものであり、呼吸が長くなる動作たとえば深呼吸やあくびの頻度が多くなると値が大きくなる傾向を示す。 【数式2】 こうして各眠気判定用値P1~P4を設定すると、各眠気判定用値P1~P4に対して予め設定された係数a~dをそれぞれ乗じたものの総和をとることにより眠気判定用値Pを設定し(ステップS220)、設定した眠気判定用値Pと値0とを比較し(ステップS230)、眠気判定用値Pが値0未満のときには眠気を感じていない高覚醒の状態と判定し(ステップS240)、設定した眠気判定用値Pが値0以上のときには眠気を感じている低覚醒の状態と判定して(ステップS250)、本ルーチンを終了する。ここで、係数a~dは、眠気判定用値P1~P4に対してそれぞれ個別に設定された重み係数であり、具体的な数値は実験などに基づいて定めることができる。このように、複数の眠気判定用値P1~P4と係数a~dとを用いて眠気の有無を判定するための眠気判定用値Pを設定するのは、眠気を感じたときに反応する指標には個人差があるから、一つの生理指標によると、安定した判定を行なうことができない場合が多いためである。なお、実施例では、眠気判定処理ルーチンにより低覚醒と判定されると、コントローラ30は、所定時間間隔(例えば、1秒間隔)で振動が付与されるよう加振アクチュエータを制御することにより、刺激を与えて覚醒の向上を促す。勿論、運転者の刺激を与える手法としては、これに限られず、ブザーなどの音やルームライトなどの光,エアバックなどによる加圧など様々な手法を採用し得る。 以上説明した実施例の眠気判定装置20によれば、呼吸間隔RespIが長くなる変動が生じたときの変動率を平均化して眠気判定用値P4を設定し、設定した眠気判定用値P4をパラメータの一つとして用いて運転者の眠気の有無を判定するから、呼吸間隔の指標により正確に運転者の眠気の有無を判定することができる。しかも、4つの眠気判定用値P1~P4とこれらに各々設定されている重みa~dとを用いて眠気判定用値Pを設定するから、眠気を感じたときに反応する指標には個人差が生じるものとしても、より安定して眠気の有無を判定することができる。さらに、眠気判定用値P1として平均心拍数HRを用いたり、眠気判定用値P2として呼吸間隔RespIの1分間の標準偏差σを用いたり、眠気判定用値P3としてRRIカウント値Xiが値1のときの平均心拍動間隔RRIavgの2乗の単位時間当たりの値を用いたりするから、さらに正確に眠気の有無を判定することができる。 実施例の眠気判定装置20では、眠気判定用値Pに基づいて低覚醒の状態にあるか高覚醒の状態にあるかの2段階の判定を行なうものとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、2つの閾値Pref1,Pref2を設定し、眠気判定用値Pが閾値Pref1以上のときには覚醒レベルが高レベルと判定し閾値Pref2以上で閾値Pref1未満のときには覚醒レベルが中レベルと判定し閾値Pref2未満のときには覚醒レベルが低レベルと判定するなど、3段階以上の多段階の覚醒レベルの判定を行なうものとしてもよい。 実施例の眠気判定装置20では、4つの眠気判定用値P1~P4を用いて眠気の有無を判定するものとしたが、呼吸間隔RespIの変動に関する指標として少なくとも眠気判定用値P3,P4のいずれかを含むものであれば、眠気判定用値の一部を省略するものとしてもよいし、5つ以上の眠気判定用値を用いて眠気の有無を判定するものとしてもよい。 実施例の眠気判定装置20では、脈波センサ22を心拍センサとして用いて心拍動間隔RRIを算出するものとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、ステアリングホイール14の左右のグリップ部にそれぞれ電極を貼り付けて両手が左右の電極に触れているときの電位差を検出するなど、心拍信号に相当するものとして検知することができるものであれば、如何なる心拍センサを用いるものとしてもよい。 実施例の眠気判定装置20では、呼吸センサ24としてストレインゲージを用いるものとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、呼吸に伴う胸腹部の動きをレーザ測距により検知するなど、呼吸の動きを検知することができるものであれば、如何なる呼吸センサを用いるものとしてもよい。 実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、呼吸センサ24とこの呼吸センサ24からの呼吸信号に基づいて呼吸間隔RespIを算出する眠気判定処理ルーチンのステップS140の処理を実行するコントローラ30とが「呼吸間隔取得手段」に相当し、呼吸間隔RespIが長くなる変動が生じたときの変動率を平均化して眠気判定用値P4を設定し、設定した眠気判定用値P4を含む眠気判定用値P1~P4と重み係数a~dとを用いて眠気判定用値Pを設定し、設定した眠気判定用値Pが値0未満のときには高覚醒と判定し値0以上のときには低覚醒と判定するステップS130,S150,S160~S250の処理を実行するコントローラ30が「眠気判定手段」に相当する。また、脈波センサ22と脈波センサ22からの脈波信号に基づいて心拍動間隔RRIを算出するステップS110の処理を実行するコントローラ30が「心拍動間隔取得手段」に相当する。 以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。 本出願は、2009年6月8日に出願された日本国特許出願第2009-137551を優先権主張の基礎としており、引用によりそれらの内容の全てが本明細書に含まれる。 【産業上の利用可能性】 本発明は、眠気判定装置の製造産業や自動車産業などに利用可能である。 |
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