GOLD POLYMER NANO-STRUCTURE-SUPPORTED SCANDIUM CATALYST AND USE OF THE SAME
外国特許コード | F110005798 |
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整理番号 | E07617WO |
掲載日 | 2011年9月22日 |
出願国 | 世界知的所有権機関(WIPO) |
国際出願番号 | 2011JP053199 |
国際公開番号 | WO 2011/111482 |
国際出願日 | 平成23年2月16日(2011.2.16) |
国際公開日 | 平成23年9月15日(2011.9.15) |
優先権データ |
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発明の名称 (英語) | GOLD POLYMER NANO-STRUCTURE-SUPPORTED SCANDIUM CATALYST AND USE OF THE SAME |
発明の概要(英語) | Disclosed is a scandium catalyst that can be used with water and a water-soluble organic solvent, and does not leak scandium. In a liquid phase, this is a gold polymer nano-structure-supported scandium catalyst formed by mixing Lewis acid metallic compounds represented by gold clusters with particle diameters on the order of 1 - 50 nm, disulfide monomer, disulfide sulfonate, and ScY3 (in the formula, Y represents OSO2CF3) and polymerizing in the presence of an initiator of radical polymerization, the disulfide monomer represented by the following formula CH2 = CH - R1 - S - S - R1 - CH = CH2 (in the formula, R1 represents a bivalent hydrocarbon radical that can include an ether bond), and the disulfide sulfonate represented by the following formula MO3S - R2 - S - S - R2 - SO3M (in the formula, R2 represents a bivalent hydrocarbon radical that can include an ether bond; M represents alkali metal). The catalyst is used for an aldol reaction in water or a water-soluble organic solvent, a cyano reaction, an allyl reaction, a Michael reaction, a Mannich reaction, a Diels-Alder reaction or a Friedel-Crafts reaction. |
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国際特許分類(IPC) |
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参考情報 (研究プロジェクト等) | ERATO KOBAYASHI Highly Functionalized Reaction Environments AREA |
日本語項目の表示
発明の名称 | 金-高分子ナノ構造体担持スカンジウム触媒及びその使用 |
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発明の概要 | 水や水溶性有機溶媒中で使用することができ、かつスカンジウムの漏出のないスカンジウム触媒を提供する。 液相で、粒径が1~50nmの金クラスター、ジスルフィドモノマー、ジスルフィドのスルホン酸塩、及びScY3(式中、YはOSO2CF3等を表す。)で表されるルイス酸金属化合物を混合し、ラジカル重合開始剤の存在下で重合することにより形成された金-高分子ナノ構造体担持スカンジウム触媒であって、該ジスルフィドモノマーが下式 CH2=CH-R1-S-S-R1-CH=CH2(式中、R1はエーテル結合を含んでもよい2価の炭化水素基を表す。)で表わされ、 該ジスルフィドのスルホン酸塩が下式 MO3S-R2-S-S-R2-SO3M (式中、R2はエーテル結合を含んでもよい2価の炭化水素基を表し、Mはアルカリ金属を表す。)で表わされる、金-高分子ナノ構造体担持スカンジウム触媒である。 この触媒は、水や水溶性有機溶媒中でアルドール反応、シアノ化反応、アリル化反応、マイケル反応、マンニッヒ反応、ディールスアルダー反応又はフリーデルクラフツ反応のための触媒として有用である。 |
特許請求の範囲 |
【請求項1】液相で、粒径が1~50nmの金クラスター、ジスルフィドモノマー、ジスルフィドのスルホン酸塩、及びScY3(式中、Yはハロゲン原子、OAc、OCOCF3、ClO4、SbF6、PF6又はOSO2CF3を表す。)で表されるルイス酸金属化合物を混合し、ラジカル重合開始剤の存在下で重合することにより形成された金-高分子ナノ構造体担持スカンジウム触媒であって、 該ジスルフィドモノマーが下式 CH2=CH-R1-S-S-R1-CH=CH2 (式中、R1はエーテル結合を含んでもよい2価の炭化水素鎖を表す。)で表わされ、 該ジスルフィドのスルホン酸塩が下式 MO3S-R2-S-S-R2-SO3M (式中、R2はエーテル結合を含んでもよい2価の炭化水素鎖を表し、Mはアルカリ金属を表す。)で表わされる、金-高分子ナノ構造体担持スカンジウム触媒。 【請求項2】重合する際に更にスチレンモノマーを混合する請求項1又は2に記載の触媒。 【請求項3】アルドール反応、シアノ化反応、アリル化反応、マイケル反応、マンニッヒ反応、ディールスアルダー反応又はフリーデルクラフツ反応のための請求項1又は2に記載の触媒の使用。 【請求項4】前記反応が水、水溶性有機溶媒又はこれらの混合溶媒中で行われる請求項3に記載の触媒の使用。 |
明細書 |
【発明の名称】金-高分子ナノ構造体担持スカンジウム触媒及びその使用 【技術分野】 本発明は、水や水溶性有機溶媒中で使用することができ、かつスカンジウムの漏出のない高分子担持スカンジウム触媒及びこの触媒を用いた有機合成方法に関する。 【背景技術】 様々な金属を種々の担体に固定して金属とポリマーの複合体として、様々な反応に触媒として使用する試みは古くから行われている。 【先行技術文献】 【特許文献】
【非特許文献】
【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 本発明者らが開発した高分子内包ルイス酸金属触媒(特許文献1、非特許文献1)は、アルドール反応、シアノ化反応、アリル化反応、マイケル反応、マンニッヒ反応など多くの有機合成反応において有効に機能するが、非水溶性有機溶媒中の使用に限られ、水や水溶性有機溶媒中で使用することはできなかった。またこの触媒以外にも、従来水や水溶性有機溶媒中でスカンジウムの漏出のないスカンジウム触媒は存在しなかった。 【課題を解決するための手段】 本願発明者は、粒径が1~50nm程度の金クラスターを利用して、これにスルホン酸塩基やビニル基を有するジスルフィドを反応させて、金クラスターをこれらに内包させた金-高分子ナノ構造体を形成し、そのスルホン酸塩基にスカンジウムのルイス酸金属化合物を担持させ、更にビニル基を重合させて高分子化することにより、金-高分子ナノ構造体担持スカンジウム触媒を構成した。 即ち、本発明は、液相で、粒径が1~50nmの金クラスター、ジスルフィドモノマー、ジスルフィドのスルホン酸塩、及びScY3(式中、Yはハロゲン原子、OAc、OCOCF3、ClO4、SbF6、PF6又はOSO2CF3を表す。)で表されるルイス酸金属化合物を混合し、ラジカル重合開始剤の存在下で重合することにより形成された金-高分子ナノ構造体担持スカンジウム触媒であって、 【図面の簡単な説明】 【図1】実施例1の金-高分子ナノ構造体担持スカンジウム触媒の合成の概略図である。 【図2】実施例1で合成した金-高分子ナノ構造体担持スカンジウム触媒の構造を示す図である。 【発明を実施するための最良の形態】 本発明の金-高分子ナノ構造体担持スカンジウム触媒は、液相で、粒径が1~50nm、好ましくは1~10nmの金クラスター、ジスルフィドモノマー、ジスルフィドのスルホン酸塩、及びScY3(式中、Yは後述する。)で表されるルイス酸金属化合物を混合し、ラジカル重合開始剤の存在下で重合することにより形成される。 本発明で用いる金クラスターは、通常溶媒又は有機物質中に粒径が1~50nm、好ましくは1~10nmの金クラスターとして分散しているものであれば特に限定されない。このような金クラスターの製法は公知であり、例えば、Tsukuda et al. JACS, 2005, 127, 13464.、Hutchison et al. J. Phys. Chem.B 2002, 106, 9979.、Murray et al. JACS, 2005, 127, 8126.等の文献に記載されている。 本発明で用いるジスルフィドモノマーは、下式 本発明で用いるジスルフィドのスルホン酸塩は、下式 本発明で用いるスカンジウムのルイス酸金属化合物はScY3で表される。 これらを液相で混合すると、ジスルフィドモノマー及びジスルフィドのスルホン酸塩のジスルフィドがAu-S結合となって、優先的に金クラスターに結合し、金クラスターをジスルフィドモノマー及びジスルフィドのスルホン酸塩が内包する形態となる。 このように、金クラスターをジスルフィドモノマー及びジスルフィドのスルホン酸塩が内包し、更に3価のスカンジウムが担持されて、任意に更にスチレンモノマーを含有するミセル状混合物が形成される。 このようにして得られた金-高分子ナノ構造体担持スカンジウム触媒は、アルドール反応、シアノ化反応、アリル化反応、マイケル反応、マンニッヒ反応、ディールスアルダー反応及びフリーデルクラフツ反応などに用いることができ、非常に高い活性を示す。 【実施例】 以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。 製造例1 製造例2 製造例3 製造例4 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 比較例1 実施例5 Julolidine Trans体: 比較例2 |
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