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原子力電池、原子力電池システム 新技術説明会

Patent code P210017841
File No. 14209
Posted date 2021年7月30日
Application number 特願2019-215282
Publication number 特開2021-085774
Date of filing 令和元年11月28日(2019.11.28)
Date of publication of application 令和3年6月3日(2021.6.3)
Inventor
  • 岡安 悟
  • 針井 一哉
  • 家田 淳一
Applicant
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
Title 原子力電池、原子力電池システム 新技術説明会
Abstract 【課題】放射線による劣化が小さく、小型で寿命の長い原子力電池を得る。
【解決手段】この原子力電池1においては、膜厚方向(z方向)に沿って、基板10の上に強磁性絶縁層20、金属層30が順次形成される。この原子力電池1においては、強磁性絶縁層(強磁性体層)20と金属層30とで熱電変換素子5が構成される。基板10の下側には、放射線を発する線源(熱源)40が接続されている。スピンゼーベック効果による電位差は図中でy軸方向において発生するため、金属層30におけるy軸方向における両端部側にそれぞれ第1電極31、第2電極32が接続される。この原子力電池1における熱電変換素子5(強磁性絶縁層20、金属層30)においては、放射線照射による劣化が発生しにくいため、α線以外の放射線を発する線源40を用いることができる。
【選択図】図1
Outline of related art and contending technology

半減期が長い放射性同位体(線源)が発する放射線を電気エネルギー(起電力)に変換して出力する原子力電池は、半減期が長い線源を用いることによって長期間の使用が可能であるため、特に探査用の無人機器(宇宙探査機等)において広く用いられている。放射線のエネルギーを電気エネルギーに変換するためには、放射線が吸収されることによって発する熱を熱電効果によって電気エネルギーに変換する技術(例えば非特許文献1)や、放射線を可視光等の光に変換し、太陽電池がこの光を半導体における光電変換によって電気エネルギーに変換する技術(例えば特許文献1)が用いられる。

前者においては、ゼーベック係数の異なる2種類の半導体層とこれらに接続された電極とで構成される熱電変換素子が用いられる。後者においては、可視光の吸収によって発電を行う太陽電池と同様の半導体を用いた構成が用いられ、この際に、放射線を吸収することによって可視光を発する蛍光体が用いられ、この可視光が太陽電池に吸収される構成とされる場合もある。

使用する線源として半減期が十分に長いものを用いれば、例えば電池の寿命を、他の電池では得られないような100年以上とすることも期待される。しかしながら、原子力電池においては、上記のように放射線を起源とする発電が行われる一方、熱電変換素子や太陽電池(熱電変換素子等)を構成する半導体材料には、この放射線によって結晶欠陥が発生する。この結晶欠陥によって熱電変換素子等の特性が劣化し、実際にはこのような熱電変換素子等の劣化によって原子力電池の寿命が定まる場合が多く、前記のような長い寿命を得ることは容易ではない。特にこのように結晶欠陥を発生させる放射線として、特にγ線がある。更に、線源がγ線以外の放射線を発する場合でも、この放射線による二次放射線としγ線が発せられる場合もある。このため、原子力電池においては、熱電変換素子等において放射線照射による損傷を発生させないための遮蔽が必要となるが、この遮蔽のための構造によって、実質的に原子力電池が大型化し、重量が大きくなる。

こうした観点から、上記のような線源としては、遮蔽が比較的容易であるα線を発し、遮蔽体として厚い重金属層が必要となるγ線を発さず、かつ半減期の長い238Puや210Po等が用いられている。

Field of industrial application

本発明は、線源が発する放射線によって発電を行う原子力電池、原子力電池が組み合わされた原子力電池システムに関する。

Scope of claims 【請求項1】
定常的に放射線を発する線源と、当該放射線によって発生した温度勾配によって第1電極と第2電極の間で起電力を生ずる熱電変換素子と、が組み合わせられた原子力電池であって、
前記熱電変換素子は、
基板上に形成され、面内方向に磁場を有する強磁性体層と、
逆スピンホール効果を発現する金属材料で構成され、前記強磁性体層の上に形成され、前記第1電極及び前記第2電極が前記面内方向かつ前記磁場と交差する方向で離間した箇所に形成された厚さ50nm以下の金属層と、
を具備し、
前記線源が、前記強磁性体層の厚さ方向において前記温度勾配を発生させるように前記熱電変換素子に接続されたことを特徴とする原子力電池。

【請求項2】
前記強磁性体層及び前記金属層に前記磁場を印加する磁場印加層が前記強磁性体層及び前記金属層の前記面内方向の端部に接続されたことを特徴とする請求項1に記載の原子力電池。

【請求項3】
前記基板はガリウム・ガドリニウム・ガーネット(GGG)で構成され、
前記強磁性体層はイットリウム・鉄・ガーネット(YIG)、又はガリウム(Ga)が添加されたYIGで構成されたことを特徴とする請求項2に記載の原子力電池。

【請求項4】
前記金属層は白金(Pt)、金(Au)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、又はステンレス鋼を含むことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の原子力電池。

【請求項5】
前記線源はβ線、γ線、又は中性子線を発することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の原子力電池。

【請求項6】
前記線源は前記基板における前記強磁性体層が形成された側と反対側に接続されたことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の原子力電池。

【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の原子力電池が、各々における前記磁場が共通の向き、かつ各々における前記第1電極、前記第2電極がそれぞれ共通の側にあるように複数配置され、直列接続されて支持基体上に形成されたことを特徴とする原子力電池システム。

【請求項8】
前記支持基体は略円柱形状とされ、
複数の前記原子力電池が前記略円柱形状の外周面の周方向に沿って配列されたことを特徴とする請求項7に記載の原子力電池システム。

【請求項9】
前記支持基体は定常的に前記放射線を発する材料で構成され、前記支持基体が各前記原子力電池における前記線源を兼ねる構造とされたことを特徴とする請求項7又は8に記載の原子力電池システム。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2019215282thum.jpg
State of application right 公開
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