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血液脳関門透過性ペプチド

Patent code P210017879
File No. (S2018-0779-N0)
Posted date 2021年8月23日
Application number 特願2020-531313
Date of filing 令和元年7月16日(2019.7.16)
International application number JP2019027907
International publication number WO2020017496
Date of international filing 令和元年7月16日(2019.7.16)
Date of international publication 令和2年1月23日(2020.1.23)
Priority data
  • 特願2018-134042 (2018.7.17) JP
  • 特願2018-169209 (2018.9.10) JP
Inventor
  • 伊藤 慎悟
  • 大槻 純男
  • 山口 駿介
Applicant
  • 国立大学法人熊本大学
Title 血液脳関門透過性ペプチド
Abstract 本発明は、血液脳関門透過性の新規なペプチドを提供することを目的とする。本発明により、アミノ酸配列:SLSHSPQ(配列番号1)(但し、Pは置換されてもよい)を含む血液脳関門透過性ペプチドが提供される。本発明によりまた、該ペプチド含む脳内送達用キャリア分子、該ペプチドと血液脳関門を透過させる目的分子との複合体、および該複合体を含む血液脳関門透過性組成物が提供される。
Outline of related art and contending technology

中枢神経疾患治療薬の効果を最大限に得るためには、薬物を効率的に脳へ送達する必要がある。しかし、血液中に投与または拡散された水溶性薬物やタンパク質は、脳内にほとんど移行しないことが知られている。これは、BBBが、血液と脳の組織液とを隔てる物理的および動的障壁として機能し、脳内への物質の受動拡散を厳密に制限しているためである。そのため、血液中に投与した目的物質を脳内に送達するには、BBBを効率的に透過するキャリア分子の開発が必須である。

水溶性薬物やタンパク質などの脳内に移行しない物質を脳内送達させるためのキャリア分子が報告されている。これまでに、BBBを介した薬物の脳内送達に向け、医薬品のBBB透過率を改善するために、BBBに発現するトランスフェリン受容体に対するモノクローナル抗体(JCR株式会社のJ-Brain Cargo(登録商標))、インスリン受容体に対するモノクローナル抗体やBBB透過型抗体であるFC5、細胞膜透過ペプチドの1種であるTatやRVG-9Rペプチド、RDPペプチドまたはAngiopepといったBBB透過キャリアを用いたDrug Delivery System(DDS)開発が行われてきた(非特許文献1~6)。しかし、既存のBBB透過キャリアを用いたDDSの多くは、透過させる物質の大きさに制限があるという問題がある。また、抗体を利用したDDSは免疫原性を有することも問題となっている。

Field of industrial application

本発明は、血液脳関門(Blood-Brain Barrier:BBB)透過性のペプチドに関する。本発明はまた、該ペプチドを含む脳内送達用キャリア分子または複合体に関し、さらには、該ペプチドを含む医薬組成物に関する。

Scope of claims 【請求項1】
以下のアミノ酸配列:
(i)SLSHSPQ(配列番号1)からなる配列、または
(ii)上記配列番号1に記載のアミノ酸配列において、Pが、A,I,L,V,M,F,W,Y,S,T,N,Q,HおよびGからなる群より選ばれるアミノ酸に置換された配列、
を含む血液脳関門透過性ペプチド。

【請求項2】
少なくとも一つの非天然アミノ酸を含む請求項1に記載の血液脳関門透過性ペプチド。

【請求項3】
前記ペプチドが環状ペプチドである請求項1または2に記載の血液脳関門透過性ペプチド。

【請求項4】
前記ペプチドが下記の(a)~(f)のいずれかである、請求項1に記載の血液脳関門透過性ペプチド、
(a)アミノ酸配列:SLSHSPQ(配列番号1)からなるペプチド、
(b)SLSHSPQ(配列番号1)のアミノ酸配列のC末端および/またはN末端に1~5個の任意のアミノ酸を有するペプチド、
(c)アミノ酸配列:CSLSHSPQC(配列番号2)からなるペプチドであって、該配列中のシステイン残基同士がジスルフィド結合しているペプチド、
(d)CSLSHSPQC(配列番号2)で示されるアミノ酸配列のC末端および/またはN末端に1~10個の任意のアミノ酸を有するペプチドであって、該配列中のシステイン残基同士がジスルフィド結合しているペプチド、
(e)下記式(1):
【化1】
(省略)
(ここで、AAaおよびAAdは、それぞれ独立に1~10個の任意のアミノ酸を表し、AAbおよびAAcは、それぞれ独立に1~5個のアミノ酸を表す)のアミノ酸配列で表されるペプチド、または、
(f)SLSHSPQ(配列番号1)のアミノ酸配列のC末端およびN末端に1~15個の任意のアミノ酸を有するペプチドであって、該配列の両端に存在する任意のアミノ酸同士が架橋されているペプチド。
(g)上記(a)~(f)のいずれかに記載のペプチドにおいて、アミノ酸配列SLSHSPQにおけるPが、A,I,L,V,M,F,W,Y,S,T,N,Q,HおよびGからなる群より選ばれるアミノ酸に置換された配列であるペプチド。

【請求項5】
少なくとも一つの非天然アミノ酸を含む請求項4に記載の血液脳関門透過性ペプチド。

【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載のペプチドを含む脳内送達用キャリア。

【請求項7】
前記脳内送用達キャリアが、請求項1~5のいずれかに記載のペプチドと、リポソーム、ナノキャリア、エキソソーム、ファージ、ポリロタキサン、シクロデキストリン、マイクロカプセル、およびミセルからなる群より選ばれる薬物送達用キャリア分子とからなる、請求項6に記載の脳内送達用キャリア。

【請求項8】
トランスフェリン、フィブリノーゲン、およびRGD配列を含むペプチドからなる群より選ばれる物質とともに使用されることを特徴とする請求項6または7に記載の脳内伝達用キャリア。

【請求項9】
さらに、トランスフェリン、フィブリノーゲン、およびRGD配列を含むペプチドからなる群より選ばれる物質を含む請求項6または7に記載の脳内伝達用キャリア。

【請求項10】
請求項6~9のいずれか一つに記載の脳内送達用キャリアと脳内に送達される薬物とからなる組成物。

【請求項11】
前記薬物が、脳内で薬理学的作用を示す分子または脳内イメージング分子である請求項10に記載の組成物。

【請求項12】
前記脳内で薬理学的作用を示す分子が、低分子化合物、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、または核酸である請求項11に記載の組成物。

【請求項13】
脳疾患の予防および/または治療用の医薬組成物であって、請求項10~12のいずれか一つに記載の組成物および薬理学的に許容され得る添加剤とからなる医薬組成物。

【請求項14】
請求項1~5のいずれか一つに記載のペプチド、および該ペプチドとともに血液脳関門を透過する分子からなる複合体。

【請求項15】
トランスフェリン、フィブリノーゲン、およびRGD配列を含むペプチドからなる群より選ばれる物質とともに使用されることを特徴とする請求項14に記載の複合体。

【請求項16】
さらに、トランスフェリン、フィブリノーゲン、およびRGD配列を含むペプチドからなる群より選ばれる物質を含む請求項14に記載の複合体。

【請求項17】
前記分子が、脳内で薬理学的作用を示す分子または脳内イメージング分子である請求項14~16のいずれか一つに記載の複合体。

【請求項18】
前記分子が、低分子化合物、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、または核酸である請求項14~16のいずれか一つに記載の複合体。

【請求項19】
脳疾患の予防および/または治療用の医薬組成物であって、請求項14~18のいずれか一つに記載の複合体および薬理学的に許容され得る添加剤とからなる医薬組成物。

【請求項20】
請求項1~5のいずれかに記載のペプチドおよび該ペプチドの存在下で血液脳関門を透過する少なくとも一つの分子との混合物、および薬理学的に許容され得る添加剤とからなる組成物。

【請求項21】
前記混合物がさらに、トランスフェリン、フィブリノーゲン、およびRGD配列を含むペプチドからなる群より選ばれる物質を含む請求項20に記載の組成物。

【請求項22】
前記分子が、低分子化合物、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、核酸、リポソーム、ナノキャリア、エキソソーム、ファージ、ポリロタキサンおよび脳内イメージング分子からなる群より選ばれる1またはそれ以上の分子である請求項20または21に記載の組成物。

【請求項23】
請求項20~22のいずれか一つに記載の組成物からなる脳疾患の予防および/または治療用の医薬組成物。

【請求項24】
脳疾患の予防および/または治療が必要な対象に、請求項13、19または23に記載の医薬組成物を、予防および/または治療有効量を投与することを含む脳疾患の予防および/または治療方法。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2020531313thum.jpg
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