TOP > 国内特許検索 > 抗HIV医薬組成物

抗HIV医薬組成物

Patent code P210017468
File No. (S2018-0222-N0)
Posted date 2021年3月15日
Application number 特願2019-560569
Date of filing 平成30年12月20日(2018.12.20)
International application number JP2018047049
International publication number WO2019124509
Date of international filing 平成30年12月20日(2018.12.20)
Date of international publication 令和元年6月27日(2019.6.27)
Priority data
  • 特願2017-244763 (2017.12.21) JP
Inventor
  • 天野 将之
  • 中村 朋文
  • 杉浦 正晴
Applicant
  • 国立大学法人熊本大学
Title 抗HIV医薬組成物
Abstract 本発明は、抗HIV活性を有する新規な低分子を提供することを目的とする。本発明はまた、HIV-1キャプシドをターゲットとした新規な抗HIV薬を提供することを目的とする。本発明により、下記式(I):
(式省略)
[式(I)中、Xは、C又はNを表し、R1は、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、メチル、エチル、メトキシ、ハロゲン化メチル、又はアミノを表し、R2は、水素又はフェニルを表し、R3は、水素又はメチルを表し、R4は、水素又はヒドロキシを表し、R5は、水素、ハロゲン化メチル、又はアセチルを表し、R6は、水素又はハロゲンを表し、R7は、水素、メチル、又はハロゲン化メチルを表し、R8は、XがCの場合は、水素又はフッ素を表し、nは、1又は2を表す。但し、R1がヒドロキシの場合は、R4はヒドロキシである。]で表される新規な抗HIV活性を有する化合物が提供される。
Outline of related art and contending technology

HIVの粒子は直径約120nmの球状で、ウイルス糖タンパク質Env(gp120,gp41)が植え付けられた宿主細胞由来の脂質二重膜からなるエンベロープ、エンベロープを裏打ちするウイルスタンパク群Gagの一つであるマトリックス(MA)タンパク質、その内側にやはりGagの一つであるキャプシド(CA)タンパクからなる円錐台状をしたコアが存在する。コアの内側にヌクレオキャプシドタンパク質(NC)に取り巻かれて二重体化しているポジティブ一本鎖RNAのウイルスゲノムが存在する。

自己免疫疾患(AIDS)はHIVによって生じる。遺伝学的に異なる2つの型のHIV、いわゆるHIV-1およびHIV-2がAIDS患者から単離されている。HIV-1は、世界的に分布している一般的なタイプであり、一方、HIV-2は主に西アフリカにおいてAIDSを引き起こしている。

HIVはレトロウイルスであり、多くのウイルスと同様、HIVも感染サイクルの中でウイルス粒子(ビリオン)の形になることで感染する。HIV-1ビリオンは球状であって、高電子密度の錐体形コアを含んでおり、それは宿主細胞膜由来の脂質エンベロープに包まれている。ウイルスコアは(1)主要なキャプシドタンパク質p24(CA)、(2)ヌクレオキャプシドタンパク質p7/p9(NC)、(3)2コピーのゲノムRNA、および(4)3つのウイルス酵素(プロテアーゼ(PR)、逆転写酵素(RT)、およびインテグラーゼ)を含有する。ウイルスコアはマトリックスタンパク質、いわゆるp17に包まれ、これはウイルスエンベロープの下側に位置している。ウイルスエンベロープには2つのウイルス糖タンパク質、gp120およびgp41が付いている。

HIVプロウイルスのゲノムはgag、pol、およびenv遺伝子を含有し、これらは種々のウイルスタンパク質をコードする。gagおよびpol遺伝子の産物はまず、大きな前駆体タンパク質に翻訳されるが、このタンパク質は、ウイルスのプロテアーゼによって切断され、成熟タンパク質を生成する。

CAはまず、55kDaのGag前駆体ポリタンパク質内の一領域として合成される。約4,000コピーのGagが原形質膜で集合し、出芽して未成熟なウイルス粒子を形成する。出芽後、タンパク質分解によってGagが切断されるとCAが遊離し、それが引き金となって立体構造が変化し、この変化によりキャプシド粒子の構築が促進される。2コピーのウイルスゲノム及び感染性に必須の酵素は、成熟ビリオンの中心の錐体形キャプシド内に内包される。

既存の抗HIV-1剤は、主にウイルス側の酵素である逆転写酵素、プロテアーゼ、インテグラーゼを標的として開発されているが、長期的な(生涯にわたる)加療に起因する薬剤耐性株の出現は最も危惧すべき問題となっている。そこで、現行の治療薬とは全く異なる機序でHIV-1の増殖を阻止する新たな治療法の開発が急務であり、HIV-1の骨格形成因子であるGagタンパク群(HIV-1最外層の膜を形成するマトリクスタンパク質、ウイルス内でHIV-1遺伝子を包むキャプシドタンパク質、ウイルス遺伝子のシャペロンとして働くヌクレオキャプシドタンパク質等)の阻害は、ウイルス学・創薬学的に魅力的なターゲットであるが、HIV-1 Gagタンパク阻害剤に関しては未だ臨床応用に至っていない。

最近のいくつかの研究では、適正なキャプシドの構築がウイルスの感染性に極めて重要であることが示されている。構築を阻害するCAの変異は致死であり、CAの安定性を変化させる変異は複製を著しく減弱させる。また、CAは非常に保存された領域である(非特許文献1:V. Novitsky, et al., J Virol, 2002, 76:5435-51, HIV Sequence Compendium 2014, Los Alamos National Laboratory, USA)。よって、CAは有望な抗ウイルス標的として関心を集めている。HIV-1 CA阻害剤として、いくつか報告がなされている。Bevirimat(PA-457)は、CAとp2間でのプロテアーゼによる最終的な開裂を阻害するCA成熟阻害剤として報告されている(非特許文献2:F. Li, et al. PNAS vol. 100, no. 23, pp.13555-13560, 2003)。キャプシドアセンブリー阻害剤(CAI)は、CAのC末端側に結合する12-merのペプチドであり、感染細胞からウイルスの出芽を抑制する作用を示す(非特許文献3:Jana Sticht, et. al., Nat Struct Mol Biol, pp. 671-677, 2005)。N-(3-chloro-4-methylphenyl)-N'-{2-[({5-[(dimethylamino)-methyl]-2-furyl}-methyl)-sulfanyl]ethyl}urea(CAP-1)は、CAのN末端に結合する化合物である(非特許文献4:Chun Tang, et al., J Mol Biol, vol. 327, pp. 1013-1020, 2003)。PF-3450074は、CA多量体安定化を過剰促進させ、正常なCAの機能を阻害すると報告されている(非特許文献5:Wada S. Blair, PLoS Pathog, vol., 6, Issue 12, e1001220, 2010)。

Field of industrial application

本発明は、抗HIV活性を有する化合物を含む新規なHIVの治療又は予防のための医薬組成物、並びに、HIV感染の治療方法に関する。

Scope of claims 【請求項1】
下記式(I):
【化1】
(省略)
[式(I)中、Xは、C又はNを表し、R1は、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、メチル、エチル、メトキシ、ハロゲン化メチル、又はアミノを表し、R2は、水素又はフェニルを表し、R3は、水素又はメチルを表し、R4は、水素又はヒドロキシを表し、R5は、水素、ハロゲン化メチル、又はアセチルを表し、R6は、水素又はハロゲンを表し、R7は、水素、メチル、又はハロゲン化メチルを表し、R8は、XがCの場合は、水素又はフッ素を表し、nは、1又は2を表す。但し、R1がヒドロキシの場合は、R4はヒドロキシである。]
で表される化合物、又はその薬学的に許容されるその塩を有効成分として含むHIVの治療又は予防のための医薬組成物。

【請求項2】
下記式(II):
【化2】
(省略)
[式(II)中、R1は、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、メチル、エチル、メトキシ、ハロゲン化メチル、又はアミノを表し、R2は、水素又はフェニルを表し、R4は、水素又はヒドロキシを表し、R5は、水素、ハロゲン化メチル、又はアセチルを表し、R6は、水素又はハロゲンを表し、R7は、水素又はハロゲン化メチルを表し、R8は、水素又はフッ素を表す。但し、R1がヒドロキシの場合は、R4はヒドロキシである。]
で表される化合物、又はその薬学的に許容されるその塩を有効成分として含む、請求項1に記載の医薬組成物。

【請求項3】
上記式(II)において、R1及びR4はヒドロキシを表す、請求項2に記載の医薬組成物。

【請求項4】
上記式(II)において、R6はハロゲン、R8はフッ素である、請求項3に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩。

【請求項5】
上記式(II)において、R1及びR6はハロゲンである、請求項2に記載の医薬組成物。

【請求項6】
下記式(III):
【化3】
(省略)
[式(III)中、R1は、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、メチル、エチル、メトキシ、ハロゲン化メチル、又はアミノを表し、R3は、水素又はメチルを表し、R6は、ハロゲンを表し、R7は、水素又はメチルを表す。]
で表される化合物、又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、請求項1に記載の医薬組成物。

【請求項7】
上記式(III)において、R3はメチルを表し、R6は、Br又はIを表す、請求項6に記載の医薬組成物。

【請求項8】
以下の化合物:
【化4】
(省略)
から選ばれる化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、請求項2に記載の医薬組成物。

【請求項9】
以下の化合物:
【化5】
(省略)
から選ばれる化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、請求項6に記載の医薬組成物。

【請求項10】
他の抗HIV薬と併用されることを特徴とする請求項1~9のいいずれか一つに記載の医薬組成物。

【請求項11】
有効成分として、さらに他の抗HIV薬を含む請求項1~9のいずれか一つに記載の医薬組成物。

【請求項12】
前記他の抗HIV薬が、化学療法剤、抗レトロウイルス阻害剤、サイトカイン、ヒドロキシウレア、Gagタンパク質に結合するモノクローナル抗体、又は他のレトロウイルス複製の阻害剤である、請求項10又は11に記載の医薬組成物。

【請求項13】
抗HIV活性を有する物質をスクリーニングする方法であって、以下の工程:
(a)HIV-1の野生型キャプシドを発現する細胞からの調製したキャプシドとともに候補物質を緩衝液中で37±2℃の温度にてインキュベートする工程、ここで、該細胞は、HIV-1の野生型キャプシドの発現プラスミドを用いて形質転換した細胞であり、キャプシド以外のHIV-1由来の成分を発現しない細胞である、及び
(b)キャプシドの崩壊を検出する工程、
を含むスクリーニング方法。

【請求項14】
前記工程(b)は、無傷の(intact)キャプシドの抗原量を、抗キャプシド抗体を用いて測定する工程である、請求項13に記載のスクリーニング方法。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

※Click image to enlarge.

JP2019560569thum.jpg
State of application right 公開
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記「問合せ先」まで直接ご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close