TOP > 国内特許検索 > ラダー型マクラギを使用した車両用軌道とその施工方法、並びにそれに使用されるマクラギ規制具
従来の車両用軌道は、例えばバラスト道床にレールに対して直交する向きの枕木を所定間隔毎に配置することによってレールを枕木で間欠的に支持するバラスト軌道が一般的であるが、レールを横型の枕木でレールを間欠的に点で支持する構造であるため、軌道に狂いが生じやすい等の問題もあり、近年では、ラダー型マクラギを使用した軌道も開発されている(下記特許文献1参照)。
該ラダー型マクラギ100は、左右のレール200をその上面で各々支持する左右一対の縦梁101と、両縦梁101間の離間距離を維持すべく両縦梁101間に縦梁101の長手方向に所定間隔毎に設けられて両縦梁101を連結する横梁102とを備えて全体として梯子状に構成されたものである(図17参照)。そして、ラダー型マクラギは、縦梁同士が突き合うようにしながら、レールに沿って順次設置されるが、従来の横型の枕木と異なり鉛直荷重を連続的に支持するため、車両の重量が特定の箇所にかからず、軌道狂いが生じにくく、また、騒音、振動も小さいという利点を有している。
このラダー型マクラギを使用したラダー軌道には、バラストを使用したバラスト・ラダー軌道の他、バラストを使用せずにコンクリート路盤上にラダー型マクラギを敷設するフローティング・ラダー軌道がある。該フローティング・ラダー軌道は、高架橋や地下鉄等など経年沈下しにくい構造物上に用いられるものであり、その一つに防振材式のものがある。
該防振材式のフローティング・ラダー軌道は、図17のように、コンクリート路盤400に断面視略L字状の台座コンクリート300をレール200に沿って連続的に左右一対一体的に突設し、その台座コンクリート300上にゴムやポリウレタン等からなる防振材150を介してラダー型マクラギ100を敷設した構造である。換言すれば、台座コンクリート300を有するコンクリート路盤400を形成すると共に、該コンクリート路盤400の台座コンクリート300上にラダー型マクラギ100を敷設する。ラダー型マクラギ100の縦梁101と台座コンクリート300との間には防振材150が所定間隔毎に介在されており、従ってラダー型マクラギ100は台座コンクリート300から浮いた状態となっている。
また、ラダー型マクラギ100には、レール200からレール直交方向の力とレール延設方向の力を受けるが、そのうちレール直交方向の力を台座コンクリート300の縦壁部301が受け止める。即ち、縦壁部301によって、ラダー型マクラギ100はレール直交方向の位置が規制される。尚、縦壁部301と縦梁101との間にも防振材151が所定間隔毎に介設されている。
更に、この防振材式のフローティング・ラダー軌道の場合、ラダー型マクラギ100の両縦梁101には側方に突出した位置決め突起103が各々設けられる一方、台座コンクリート300の縦壁部301には位置決め突起103に対応して切欠部302が設けられており、該切欠部302に位置決め突起103がそれぞれ防振材152を介して係合している。従って、レール200からラダー型マクラギに作用するレール延設方向の力も位置決め突起103を介して縦壁部301に伝達され、該縦壁部301によりラダー型マクラギ100のレール延設方向の位置ずれも防止される。
【特許文献1】 特開平9-268504号公報
本発明は、ラダー型マクラギを使用した車両用軌道とその施工方法並びにそれに使用されるマクラギ規制具に関するものである。
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