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パンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置

国内特許コード P07A011991
整理番号 /NO30515
掲載日 2007年12月7日
出願番号 特願平11-191611
公開番号 特開2001-018692
登録番号 特許第3618062号
出願日 平成11年7月6日(1999.7.6)
公開日 平成13年1月23日(2001.1.23)
登録日 平成16年11月19日(2004.11.19)
発明者
  • 池田 充
出願人
  • 公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明の名称 パンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置
発明の概要 【課題】 高い周波数成分を含む接触力変動現象に対応した誤差の少ない接触力測定が可能なパンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置を提供する。
【解決手段】 パンタグラフ10の舟体12には、3個の加速度計35が取り付けられている。3個の加速度計35により舟体12の曲げ1次振動モードが把握される。このようにして振動モードを把握した上で、パンタグラフ10の舟体12の慣性力Finaを求める。そして、別途求めた舟体12にかかっている力から慣性力Finaを差し引きすることにより、トロリ線9とパンタグラフ10との間に作用する接触力を求める。
従来技術、競合技術の概要


現状の営業用の電気鉄道においては、トロリ線からパンタグラフを介して電力を車体に送る方式が一般的である。このトロリ線とパンタグラフの舟体との接触力は、トロリ線の高さ変動や振動、あるいは車両やパンタグラフの振動等によって変動する。この接触力の変動が大きすぎると、パンタグラフの舟体がトロリ線から離れることがある(これを離線という)。この離線が頻発すると、両者の間にスパークが生じて、摺り板の損傷が促進され、問題となる。また、離線に至らない場合でも、パンタグラフの接触力は極力変動の小さい方がよい。



そこで、電車の走行中のトロリ線とパンタグラフとの接触力を測定し、得られた測定結果を離線の抑制対策の参考としたいとの要請がある。あるいは、将来的には、接触力をアクティブにリアルタイムでコントロールすることも考えられている。



このようなパンタグラフの接触力測定技術としては、以下が公知である。
(1)特開平7-291001号公報には、舟体支持ばねの伸縮量を測定し、この量から同バネの押圧力を計算して接触力を求める方法が開示されている。舟体支持ばねの伸縮量は、舟体と舟体支持パイプの間の寸法を渦電流式や光学式の距離センサを用いて測定する。
ところが、この方法では、舟体(摺り板を含む)の慣性力が無視されることとなり、接触力の測定誤差が生じる。



(2)日本機会学会第74期通常総会講演会講演論文集No.97-1、(I)、2149、p.699~700には、舟体と摺り板との間にロードセルを設けるとともに、摺り板に加速度計を取り付けたパンタグラフ接触力測定装置が開示されている。この装置においては、ロードセルで測定した力を、摺り板の等価質量に加速度を掛けた慣性力で補正する。したがって、比較的正確な接触力が求められる。
ところが、この装置においては、パンタグラフは非通電であり、ロードセル組み込みという特殊な加工を施したものであるため、通常の営業列車に応用できるものではない。



(3)日本機会学会第5回交通・物流部門大会講演論文集No.96-51、1115、p.127~130には、舟体の歪みならびに加速度を測定する方法が開示されている。この方法では、舟体にかかっている力(慣性力を除く静的な力)を舟体の歪みから計算する。そして、この力を舟体の等価質量に加速度を掛けた慣性力で補正する。この場合も、比較的正確な接触力が求められる。
ところが、この方法では、舟体が単なる質点として振動するのではなく、梁として振動するため、等価質量の同定が難しい。また、舟体の固有振動数(例えば100Hz、200Hz付近)近傍においては、接触力の測定誤差が著しい。



上述したように、従来の接触力測定技術はそれぞれ欠点を有している。さらに、これらの上記(1)~(3)では、慣性力を求める際に舟体の弾性変形やローリングを考慮していないため、測定可能な周波数範囲が約40Hz程度までに限られている。

産業上の利用分野


本発明は、電気鉄道におけるトロリ線とパンタグラフとの間に作用する接触力を測定する方法及び装置に関する。特には、高い周波数成分を含む接触力変動現象に対応した誤差の少ない接触力測定が可能なパンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
トロリ線(給電線)とパンタグラフ(集電装置)との間に作用する接触力を測定する方法であって;
パンタグラフの舟体の慣性力を該舟体の弾性変形を考慮した上で求め、
別途求めた該舟体にかかっている力から該慣性力を差し引きすることにより、上記接触力を求めることを特徴とするパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項2】
トロリ線(給電線)とパンタグラフ(集電装置)との間に作用する接触力を測定する方法であって;
パンタグラフの舟体の慣性力を該舟体の摺り板を含む2ヶ所の縦断面間の弾性変形を考慮した上で求め、
別途求めた上記2ヶ所の縦断面の剪断力から上記慣性力を差し引きすることにより、上記接触力を求めることを特徴とするパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項3】
トロリ線(給電線)とパンタグラフ(集電装置)との間に作用する接触力を測定する方法であって;
上記パンタグラフの舟体にn(n≧2)個の加速度計を取り付け、該加速度計により舟体のn次の振動モードを把握した上で該舟体の慣性力を求め、
別途求めた該舟体にかかっている力から該慣性力を差し引きすることにより、上記接触力を求めることを特徴とするパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項4】
トロリ線(給電線)とパンタグラフ(集電装置)との間に作用する接触力を測定する装置であって;
上記パンタグラフの舟体に設けられたn(n≧2)個の加速度計と、
該加速度計の検出値から上記舟体のn次の振動モードを把握した上で、該舟体にかかる慣性力を推定する慣性力推定手段と、
上記舟体の摺り板を含む2ヶ所の縦断面の歪みを検出する歪み検出手段と、
該歪み検出手段の検出値から該縦断面の剪断力を算出する剪断力算出手段と、
該剪断力算出手段の算出値から上記慣性力推定手段の推定値を差し引きすることにより、上記接触力を算出する接触力算出手段と、
を備えることを特徴とするパンタグラフの接触力測定装置。

【請求項5】
トロリ線(給電線)とパンタグラフ(集電装置)との間に作用する接触力を測定する装置であって;
上記パンタグラフの舟体に設けられたn(n≧2)個の加速度計と、
該加速度計の検出値から上記舟体のn次の振動モードを把握した上で、該舟体にかかる慣性力を推定する慣性力推定手段と、
上記舟体底部を上方に付勢する復元ばねと、
該復元ばねの振動に伴う上記舟体の変位を計測するレーザ変位計と、
該レーザ変位計の計測値と上記復元ばねのばね定数とを掛けることにより復元ばね荷重を算出する荷重算出手段と、
該荷重算出手段の算出値から上記慣性力推定手段の推定値を差し引きすることにより、上記接触力を算出する接触力算出手段と、
を備えることを特徴とするパンタグラフの接触力測定装置。

【請求項6】
トロリ線(給電線)とパンタグラフ(集電装置)との間に作用する接触力を測定する装置であって;
上記パンタグラフの舟体に設けられたn(n≧2)個の加速度計と、
該加速度計の検出値から上記舟体のn次の振動モードを把握した上で、該舟体にかかる慣性力を推定する慣性力推定手段と、
上記舟体底部を上方に付勢する復元ばねと、
該復元ばねと上記舟体底部間に設けられた、該舟体にかかっている力を検出するロードセルと、
該ロードセルにより検出された検出値から上記慣性力推定手段の推定値を差し引きすることにより、上記接触力を算出する接触力算出手段と、
を備えることを特徴とするパンタグラフの接触力測定装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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