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METHOD FOR TRANSFECTING NUCLEIC ACID USING HYBRID POLYSACCHARIDE-BASED CARRIER

Patent code P07A012653
File No. B18P15
Posted date Jan 11, 2008
Application number P2004-252009
Publication number P2006-069913A
Patent number P4712333
Date of filing Aug 31, 2004
Date of publication of application Mar 16, 2006
Date of registration Apr 1, 2011
Inventor
  • (In Japanese)新海 征治
  • (In Japanese)水 雅美
  • (In Japanese)櫻井 和朗
  • (In Japanese)狩長 亮二
  • (In Japanese)穴田 貴久
  • (In Japanese)甲元 一也
  • (In Japanese)長谷川 輝明
  • (In Japanese)沼田 宗典
Applicant
  • (In Japanese)国立研究開発法人科学技術振興機構
  • (In Japanese)三井製糖株式会社
Title METHOD FOR TRANSFECTING NUCLEIC ACID USING HYBRID POLYSACCHARIDE-BASED CARRIER
Abstract PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a new technique highly safe to biological body and improved in the ability to transfect a nucleic acid into a target cell.
SOLUTION: The new technique comprises the following: A β-1,3-glucan having a combination of cell membrane-permeable functional groups( e.g. galactose, glucose) and lipid membrane-disruptive functional groups( e.g. polyethylene glycol, cyclodextrin), or, a β-1,3-glucan having cell membrane-permeable functional groups and a β-1,3-glucan having lipid membrane-disruptive functional groups, is(are) dissolved in aprotic polar solvent or alkaline solvent followed by mixing in the presence of water and a nucleic acid to be transfected to form a conjugate of the nucleic acid and the β-1,3-glucan(s), and the conjugate is administered to a target cell.
Outline of related art and contending technology (In Japanese)


近年、遺伝子工学の進歩に対応して、アンチセンス療法が盛んに研究されており、アンチセンス医薬に関する文献・特許が多数報告されつつある。この療法に基づき既に開発段階に入っている医薬品の候補は、各種の癌や白血病、エイズや肝炎などのウイルス性疾患、乾癬、クローン病、喘息、リウマチなど多岐の疾病に対するものとなっている。



アンチセンス療法で使用されるアンチセンスオリゴヌクレオチドやsiRNAは、DNA、mRNAまたはmRNA前駆体等の標的核酸に見いだされる特異的な配列に対し相補的な配列を有するように設計されている。そのアンチセンスオリゴヌクレオチドやsiRNAを医薬として使用する場合、配列特異性の他にヌクレアーゼに耐性があること、無毒性で、製造コストが安価であること、標的組織や細胞へ送達できるような適当な薬物動態を有すること、細胞膜、小胞オルガネラ膜、核膜を通過できること、高い特異性と透過性をもって高次構造を有するRNA分子の標的領域へ侵入すること、そして、標的蛋白質の翻訳過程を最大限、阻止できるようにすることなど多くの課題がある。



それらの課題の中で、アンチセンスオリゴヌクレオチドやsiRNAの細胞内への導入効率を上げることは重要な課題であり、一般に、その解決のために遺伝子キャリアーが併用されている。当初、レトロウイルスまたはアデノウイルスが、遺伝子キャリアーとしてin vitroでは極めて見込みのある結果を与えたが、これら天然由来のウイルスの炎症性、免疫原的性質、ならびに突然変異誘発および細胞ゲノム中への組み込みの危険性が原因として、これらのin vivoにおける使用は制限されている。
【非特許文献1】
Mulligan, Science, 260,926-932(1993)
【非特許文献2】
Miller, Nature, 357,455-460(1992)
【非特許文献3】
Crystal, Science, 270,404-410(1995)
【非特許文献4】
K. Nishikura, Cell (4), 107,415-418(2001)



近年、非ウイルス性の人工キャリアーとしてポリエチレンイミン(PEI)、PEIと同様に窒素の置換基で修飾された、種々のカチオン性ポリマー、カチオン性脂質などが遺伝子キャリアー、トランスフェクション剤、薬物担体などという名称で、多数特許出願されている。



しかしながら、PEIのようなアミノ基を有する物質は生理活性が高く、体内毒性等の危険性も考えられる。事実、今まで検討されたカチオン性ポリマーは未だ実用に供されておらず、医薬品添加物辞典等に記載されていない。
【非特許文献5】
医薬品添加物辞典
【非特許文献6】
日本医薬品添加剤協会縄集、薬事日報社



一方、筋肉内注射製剤の臨床薬として実際に使用されている多糖類に、β-1,3-グルカンが存在する。この多糖は天然では3重螺旋構造をとっていることが古くから知られている。
【非特許文献7】
Theresa M. McIntire and David A.Brant, J. Am. Chem. Soc., 120, 6909(1998)



この多糖は、既に生体内での安全性が確認されており、筋肉内注射薬として約20年の使用実績がある。
【非特許文献8】
清水、陳、荷見、増淵、Biotherapy, 4, 1390(1990)
【非特許文献9】
長谷川、Oncology and Chemotherapy, 8, 225(1992)



このようなβ-1,3-グルカンを化学修飾して、DNA等の生体材料とのコンジュゲートを作成し、これを遺伝子キャリアーに使用できることが知られている。この先行技術には、天然のβ-1,3-グルカン、すなわち、3重螺旋構造を有するβ-1,3-グルカンをそのまま使用し、これと生化学活性のある材料を、共有結合を介して、β-1,3-グルカン/生体材料のコンジュゲートを製造する方法が述ベられている。
【特許文献1】
PCT/US95/14800



また、最近、本発明者らにより、β-1,3-グルカンまたはβ-1,3-キシラン系の多糖類が、人工的に処理されることで、アンチセンスヌクレオチドや免疫刺激性核酸(CpG DNA)など各種の核酸と新しいタイプの複合体を形成することが見出された。そして、複合体の化学量論比を検討した際、核酸1分子に対してβ-1,3-グルカン2分子で複合体を構成していることが発見された。
【特許文献2】
PCT/JP00/07875
【特許文献3】
PCT/JP2004/006793
【非特許文献10】
櫻井、新海、J. Am. Chem. Soc., 122,4520(2000)
【非特許文献11】
木村、甲元、櫻井、新海、Chem. Lett., 1242(2000)
【非特許文献12】
水、甲元、穴田、松本、沼田、新海、長 崎、櫻井、J. Am.Soc. Chem., 126, 8372 (2004)



もともと天然もしくは水中で3重螺旋として存在するこの多糖を、極性溶媒に溶解して1本鎖にした後、1本鎖の核酸を加え、溶媒を水に戻すこと(再生過程)によって、核酸1本・多糖2本からなる、3重螺旋型の複合体が形成されるのである。このような多糖と遺伝子の複合体は、水素結合および疎水性相互作用を介して形成されると考えられる。
【非特許文献13】
櫻井和朗、井口律子、木村太郎、甲元一也、水雅美、新海征治、Polym.Preprints Jpn., 49, 4054(2000)



天然の多糖類を使用した場合の核酸との複合体における結合エネルギーは、ケースによってはさほど強くなく、比較的容易に複合体が解離する。また、予め多糖類に各種官能基を導入して核酸との複合体の安定性をより強くする方法も開発されている。さらに、これらの多糖類と核酸の3重螺旋型複合体は、細胞膜との透過性およびヌクレアーゼ耐性があり、遺伝子キャリアーとして使える可能性が高いことが本発明者らによって明らかにされた。
【特許文献4】
PCT/JP02/02228



さらに、細胞内へのトランスフェクション効率を高める手段として、最近は、標的細胞への特異的な透過性を活用する方法の研究が盛んである。例えば、細胞の表面に存在する接着蛋白にインテグリンがあり、そのインテグリン結合に有効と認められているペプチドとしてRGD配列が知られている。そして、RGDを含む配列のペプチドを、既知のカチオン性キャリアーに導入することによって、遺伝子のトランスフェクション効果を上げる試みが、特許に例示されている。
【特許文献5】
特表2002-502243
【特許文献6】
特願2003-52508



同様に、細胞の表面に存在する糖レセプターを特異的に認識することを活用するトランスフェクションの方法も研究されている。例えば、肝細胞に代表されるガラクトース受容体をもつ細胞に対して、特異的に透過性を有するガラクトースまたはガラクトースを構成成分として含むラクトースで修飾された脂質、ペプチド等の遺伝子キャリアーが、肝臓癌のアンチセンスDNA治療薬のキャリアーとして特許出願されている。また、本発明者らにより、ガラクトースを結合させたβ-1,3-グルカンを用いた肝細胞ターゲッティング製剤について特許出願している。ガラクトースおよびラクトース以外にも、N-アセチルガラクトサミン、N-アセチルグルコサミン、マンノ-ス、グルコース、フコースおよびシアル酸などが細胞表面の各種レセプターを認識する糖として知られている。
【特許文献7】
特開平9-235292
【特許文献8】
特開平11-290073
【特許文献9】
特表2002-515418
【特許文献10】
特表2002-538174
【特許文献11】
特願2003-396585



コレステロールも細胞表層に存在するレセプターを介して細胞内に取り込まれる化合物として知られており、ドラッグ・デリバリーの分野では比較的頻繁に利用されている。
また、トランスフェリンは鉄輸送タンパク質として、葉酸は核酸の塩基部位の合成に細胞に必要不可欠な分子として、細胞表層に存在するレセプターを介して細胞内に取り込まれる化合物として知られており、これらの化合物やその誘導体もドラッグ・デリバリーに応用されている。
【非特許文献14】
Bisgaier CL, Essenburg AD,Auerbach BJ, Pape ME, Sekerke CS, Gee A, Wolle S, Newton RS, J. Lipid Res, 38,2502-2515 (1997)
【非特許文献15】
Zhu ZB, Makhija SK, Lu B, WangM, Rivera AA, Preuss M, Zhou F, Siegal GP, Alvarez RD, Curiel DT, Virology, 325,116-128 (2004)
【非特許文献16】
Christopher P. Leamon, Scott R.Cooper, and Gregory E. Hardee Bioconjugate Chem., 14, 738-747 (2003)



さらに、近年、Tatペプチドやオリゴアルギニンを遺伝子導入剤に応用する試みがなされてきた。Tatペプチドは、ウイルスが細胞内に侵入する際に細胞膜を貫通させるために用いる物質である。この一部が連続したアルギニン配列で構成されている。これらの持つ正電荷や構造が、そのメカニズムは明らかにされてはいないが、細胞膜透過性に深く関与していると明確に示されている。そのため、多くの研究者によって非ウイルス性ベクターにTatペプチドやオリゴアルギニン、ならびに類似の作用が期待されるRevペプチドおよびAntペプチド等が用いられている。
【非特許文献17】
S. Futaki, Biochemistry, 41,7925-7930 (2002)
【非特許文献18】
J. Philippe, The journal ofbiological chemistry, 278, 585-590 (2003)



ドラッグ・デリバリーにおける細胞内への核酸の導入では、一般にエンドサイトーシスと呼ばれる経路で細胞膜を突破することが知られている。細胞内に導入後、エンドソームと呼ばれる脂質二分子膜に包摂され、リソソームへ移行して強力な分解酵素によって分解されるなどして代謝されてしまう。即ち、ドラッグ・デリバリーにおいてリソソームでの分解は大きな障壁であり、これを回避することによってデリバリー能の向上に大きく貢献できるものといえる。ポリエチレングリコール(PEG)は、400μg/ml以上の高濃度条件下において細胞膜融合を引き起こすことが知られており、その際に、脂質二分子膜を撹乱すると考えられる。その脂質二分子膜撹乱性により輸送小胞(エンドソーム)に包まれて細胞内に浸透した複合体が、局所的に脂質二分子膜の一種であるエンドソームに対するPEG濃度が増大し、エンドソームを突破し、脱出するものと考えられている。このまた、場合によっては細胞膜を直接撹乱することにより、エンドソームを経由せずに膜内に入って、リソソームでの分解を回避する可能性も考えられる。本発明者らにより、PEGを結合させたβ-1,3-グルカンを用いた核酸治療剤のデリバリーについて特許出願している。
【特許文献12】
特願2004-66606なお、本明細書において、単に脂質膜と記述した場合は、上記の脂質二分子膜のことを指称する。



シクロデキストリン(以下、CyDと表記することがある)にも同様に、脂質分子包接能により脂質二分子膜を撹乱する可能性を有することが知られている。そのため、CyDの遺伝子キャリアーとしての付加価値について、特に細胞内に導入された後のエンドソーム膜を突破し、ターゲットである核酸に向かって運搬できるものと考えられる。また、CyDは、脂質分子の他にアダマンタンなどの疎水性分子をゲストとして包接する作用を持ち、様々な分野に応用されている。
【非特許文献19】
Hidetoshi Arima, BioconjugateChem., 12, 476-484 (2001)
【非特許文献20】
Hiroshi Ikeda, J. Am. Chem. Soc.,118, 10980-10988, (1996)



しかしながら、上記のような、機能を有する官能基を、複数組み合わせてβ-1,3-グルカンに修飾し、核酸のキャリアーとして相乗効果と最適化を図る試みは見られない。

Field of industrial application (In Japanese)


本発明は、トランスフェクション能が高く、かつ生体に安全な、多糖系の新規なキャリアーを用いる核酸類の細胞への導入法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
β-1,3-グルカンの2本鎖と被導入核酸の1本鎖とから成り、前記β-1,3-グルカン鎖が細胞膜透過性官能基と脂質膜撹乱性官能基の両方を有している複合体から構成される、標的細胞に核酸を導入するための多糖系キャリアーであって、前記脂質膜攪乱性官能基がポリエチレングリコール残基であり、また、前記細胞膜透過性官能基が単糖またはオリゴ糖の残基であり、該ポリエチレングリコール残基に該単糖またはオリゴ糖の残基が連結していることを特徴とする多糖系キャリアー。

【請求項2】
 
単糖がグルコースであり、オリゴ糖がガラクトースである請求項1に記載の多糖系キャリアー。

【請求項3】
 
β-1,3-グルカンの2本鎖と被導入核酸の1本鎖とから成り、前記β-1,3-グルカン鎖が細胞膜透過性官能基と脂質膜撹乱性官能基の両方を有している複合体から構成される、標的細胞に核酸を導入するための多糖系キャリアーであって、前記脂質膜攪乱性官能基がシクロデキストリン残基であり、また、前記細胞膜透過性官能基が単糖またはオリゴ糖の残基であり、前記シクロデキストリン残基に包接される疎水性ゲスト分子を介して該シクロデキストリン残基と該単糖またはオリゴ糖の残基が連結していることを特徴とする多糖系キャリアー。

【請求項4】
 
疎水性ゲスト分子がアダマンタンである請求項3に記載の多糖系キャリアー。

【請求項5】
 
単糖がグルコースであり、オリゴ糖がガラクトースである請求項3または4に記載の多糖系キャリアー。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2004252009thum.jpg
State of application right Registered
Reference ( R and D project ) SORST Selected in Fiscal 2001
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