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研削砥石は、研削材となる砥粒を用いて被加工体表面の精密仕上げを行う機械加工用の工具の1つであり、主に砥粒や結合材などから構成される。砥粒は必要に応じた硬度を有する材料からなる粒であり、結合材は砥粒同士を結合するか、砥粒を基材に保持する材料である。
この砥粒と結合材の組合せによって研削砥石の構成を変えることができる。たとえば、砥粒同士を結合材により結合して構成した研削砥石や、砥粒を結合材により基材上に保持して構成した研削砥石などが知られている。
砥粒同士を結合材により結合して構成した研削砥石として、結合材を用いて切り粉保持機能,自生発刃機能および冷却機能を有する砥粒同士を結合した研削砥石などが提案されている(例えば、特許文献1)。この研削砥石によれば、切り粉保持機能を有することにより、研削時に発生した切り粉を一時的に砥粒内に留めることができる。また、自生発刃機能を有することにより、工具寿命を長くすることができる。さらに、冷却機能を有することにより、研削時に生じる研削熱を低くすることができる。
一方、砥粒を結合材により基材上に保持して構成した研削砥石として、結合材を用いて基材上に自生発刃機能を有する超硬粒子を保持した研削砥石などが提案されている(例えば、特許文献2)。この研削砥石によれば、自生発刃機能を有することにより、工具寿命を長くすることができる。
しかしながら、いずれの研削砥石においても、切り粉保持機能,自生発刃機能または冷却機能などの機能を有する砥粒を形成するには、粉砕や焼成などを行うだけでなく、必要に応じた添加剤を用いる必要がある。また、砥粒は結合材を用いて結合または保持する必要がある。さらに、より精密な研削を行うために必要となる粒径が極めて小さい砥粒を形成することや、粒径が極めて小さい砥粒を結合または保持し続けることは困難である。したがって、より精密な研削砥石において、目詰まりを防ぐように砥粒の形態を簡単に制御し、工具寿命が長い研削砥石を形成するのが困難であった。
精密な研削砥石において、砥粒の形態制御を比較的簡単に行い、工具寿命を長くするためには、砥粒としてナノサイズで棒状の構造体(ナノロッド)などを用いればよいはずである。ナノロッドを形成する方法として、基材表面上にナノロッドを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献3)。【特許文献1】 特開2002-346934号公報【特許文献2】 特開平6-15571号公報【特許文献3】 特表2006-508888号公報
本発明は、機械加工に用いる研削砥石に関するものであり、特に研削材を基材に埋設した研削砥石に関する。
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