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(In Japanese)セルロースの加水分解および/または加水分解物の還元用触媒およびセルロースから糖アルコールの製造方法

Patent code P09S000291
File No. P2005-101/L18-H32
Posted date Jan 22, 2010
Application number P2008-502845
Patent number P4423432
Date of filing Mar 1, 2007
Date of registration Dec 18, 2009
International application number JP2007053935
International publication number WO2007100052
Date of international filing Mar 1, 2007
Date of international publication Sep 7, 2007
Priority data
  • P2006-054342 (Mar 1, 2006) JP
Inventor
  • (In Japanese)福岡 淳
  • (In Japanese)デーペ パリッシュ・ラキシミカント
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人 北海道大学
Title (In Japanese)セルロースの加水分解および/または加水分解物の還元用触媒およびセルロースから糖アルコールの製造方法
Abstract (In Japanese)固体担体に8~11族の遷移金属が担持されたセルロースの加水分解および/または加水分解物の還元用触媒。この触媒の存在下、かつ水素含有雰囲気であり、かつ加圧下で、セルロースを加水分解し、かつセルロースの加水分解物を還元することを含む糖アルコールの製造方法。触媒と生成物の分離が容易であり、かつpH調整、酸・アルカリの中和、触媒再使用時の活性化が不要な、セルロースの加水分解・水素化による糖アルコール製造用の触媒、およびこの触媒を用いたセルロースから糖アルコールの製造方法を提供する。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)


バイオマスは再生可能な資源であり、二酸化炭素の排出抑制により地球温暖化の防止に役立つ。バイオマスからの化学品製造(バイオリファイナリー)では、酵素法、化学法によりエタノール、乳酸などの有用化学品への変換プロセスの検討が行われている。現在、バイオリファイナリーの原料としてはとうもろこし由来のデンプンが主に用いられているが、植物の主構成成分として資源量の上でデンプンよりも圧倒的に多く存在するセルロースを低分子化して有用化学品に変換する技術開発は遅れており、ほとんど手つかずの状態である(越島ら、機能性セルロース、シーエムシー出版(2003)、日本エネルギー学会編、バイオマスハンドブック、オーム社(2002)参照、それらの全記載は、ここに特に開示として援用される)。例えば、酵素によるセルロースの分解について多くの研究が行われているが、酵素法では反応速度が低く活性の大幅な向上と酵素と生成物の分離が必要という大きな問題が残っている。一方、触媒によるセルロース分解としては、硫酸やフッ酸で加水分解してグルコースを得るプロセスが試みられてきたが、酸による装置腐食、危険性、大量の中和廃棄物の生成など環境負荷が大きいため実用化には至っていない。



触媒によるセルロース化学変換の先行研究としては、BalandinとVasyuninaらが硫酸水溶液中、担持ルテニウム触媒による水素化を行っており、亜硫酸セルロースからソルビトールが82%の収率で生成している(A. A. Balandin, N. A. Vayunina, G. S. Barysheva, S. V. Chepigo, Izv. Akad. Nauk SSSR, Ser. Khim., 392 (1957)参照、その全記載は、ここに特に開示として援用される)。しかし、セルロースそのものを原料とした結果は記載されていない。また、この反応では硫酸を使用しているため生成物の分離が必要であり、中和廃棄物の生成、装置腐食という問題も生じる。さらに同グループは、絹セルロースをアルカリと酸で処理したものを原料として、水溶液中で硫酸ニッケルを添加し担持ニッケル触媒で水素化してソルビトールを得ている(N. A. Vasyunina, A. A. Balandin, G. S. Barysheva, S. V. Chepigo, Yu. L. Pogpsov, Z. Prik. Khim., 37, 2725 (1964)参照、その全記載は、ここに特に開示として援用される)。ここでも、セルロースの前処理が必要であるとともに反応後の生成物分離が容易ではない。Spechtらはセルロースとヘミセルロースを含む混合物を加水分解処理したものを原料に用い、pH 8以上に調整し担持ニッケル触媒による水素化で糖アルコールを合成しているが(H. Specht and H. Dewein, DE 1066567 (1959)参照、その全記載は、ここに特に開示として援用される)、セルロースの前処理とpH調整が必要である。



セルロースは水に不溶性であるが、類似の構造をもつデンプンは大部分のものが水溶性である。水溶性デンプンの加水分解・水素化反応は容易に進行するため、これまでに多くの研究が行われている。Atlas Powder社はNi/珪藻土を触媒としてデンプンの水素化によりポリオールを得ている(Atlas Powder, GB 872809 (1961)参照、その全記載は、ここに特に開示として援用される)。



また、KruseらはRu/USY触媒によりコーンデンプンから二段階でソルビトールを合成している(W. M. Kruse and L. W. Wright, US 3963788 (1976)参照、その全記載は、ここに特に開示として援用される)。



Jacobsらは、Ru/USY触媒により一段階でソルビトールを合成している(P. Jacobs and H. Hinnekens, EP 0329923 (1989)、日本特開平1-268653号公報、または英文ファミーであるEP0329923A1、それらの全記載は、ここに特に開示として援用される)。これらの文献では、水に不溶性のセルロースの水素化は行われていない。さらに、触媒はRu分散度0.58以上の高分散触媒に限定されている。



上記のように、従来のセルロースの加水分解・水素化によるソルビトール等の糖アルコールの製造においては、いずれも酸またはアルカリでセルロースを処理して水溶性にしたものを反応基質として用いており、水に不溶のセルロースそのものを反応させた例はなかった。さらに、触媒と生成物の分離、pH調整、酸・アルカリの中和、触媒再使用時に活性化が必要など環境に与える負荷が大きいという問題もあった。



そこで本発明の目的は、セルロースを前処理することなく利用でき、触媒と生成物の分離が容易であり、かつpH調整、酸・アルカリの中和、触媒再使用時の活性化が不要な、セルロースの加水分解・水素化による糖アルコール製造用の触媒、およびこの触媒を用いたセルロースから糖アルコールの製造方法を提供することにある。

Field of industrial application (In Japanese)


本発明は、セルロース加水分解還元触媒およびセルロースから糖アルコールの製造方法に関する。特に本発明は、セルロースから直接糖アルコールを製造できる触媒およびこの触媒を利用したセルロースから糖アルコールの製造方法に関する。本発明において製造される糖アルコールは、特に、ソルビトール及び/又はマニトールである。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
セルロースを加水分解するために用いられる、固体担体に8~10族の遷移金属が担持されたセルロースの加水分解および/または加水分解物の還元用触媒。

【請求項2】
 
固体担体は、少なくとも一部が多孔質材料からなる請求項1に記載の触媒。

【請求項3】
 
固体担体は、少なくとも一部が無機酸化物からなる請求項1または2に記載の触媒。

【請求項4】
 
固体担体は、少なくとも一部が酸性を示す材料からなる請求項1~3のいずれか1項に記載の触媒。

【請求項5】
 
固体担体は、少なくとも一部がシリカ、アルミナ、シリカ-アルミナ、ゼオライト、チタニア、ジルコニア、活性炭から成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項1~4のいずれか1項に記載の触媒。

【請求項6】
 
固体担体が粉体状、粒子状、顆粒状、ペレット状、ハニカム構造、押出し型、リング状、円柱状、リブ押出し型、リブリング状を呈する請求項1~5のいずれか1項に記載の触媒。

【請求項7】
 
遷移金属が、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、ニッケル、コバルトおよび鉄から成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項1~6のいずれか1項に記載の触媒。

【請求項8】
 
遷移金属が、0.01~0.6の分散度で固体担体表面に担持されている請求項1~7のいずれか1項に記載の触媒。

【請求項9】
 
遷移金属が、0.01~60質量%担持されている請求項1~8のいずれか1項に記載の触媒。

【請求項10】
 
セルロースを加水分解し、かつセルロースの加水分解物を還元するために用いられる請求項1~8のいずれか1項に記載の触媒。

【請求項11】
 
請求項1~9のいずれか1項に記載の触媒の存在下、かつ水素含有雰囲気であり、かつ加圧下で、セルロースを加水分解し、かつセルロースの加水分解物を還元することを含む糖アルコールの製造方法。

【請求項12】
 
セルロースが結晶性を有する、または結晶性を低下させたα-セルロースである請求項11に記載の製造方法。

【請求項13】
 
加水分解および還元は、水の存在下で行う請求項11または12に記載の製造方法。

【請求項14】
 
触媒の使用量は、セルロースに対して質量比0.05~5とする請求項11~13のいずれか1項に記載の製造方法。

【請求項15】
 
水素含有雰囲気は、1~100MPaの水素圧とする請求項11~14のいずれか1項に記載の製造方法。

【請求項16】
 
加水分解および還元は、150~250℃の加熱下で行う請求項11~15のいずれか1項に記載の製造方法。

【請求項17】
 
糖アルコールがソルビトール及び/又はマニトールである請求項11~16のいずれか1項に記載の製造方法。

【請求項18】
 
加水分解および還元終了後、反応混合物を固液分離に供し、糖アルコールを含む水溶液と少なくとも触媒および未反応セルロースを含む固体とを分離する請求項11~17のいずれか1項に記載の製造方法。
IPC(International Patent Classification)
F-term
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