TOP > 国内特許検索 > Si-O-Si結合を含む化合物を用いた光化学的溶接法及び分解法
溶接とは一般に、2つ以上の金属部品を局所的に加熱溶融させることにより冶金的に接合させることをいう。接合強度が強く、材料の形状や材質に関する制限が少ない等の多くの利点がある。従って、金属のみならず、ガラスやプラスチックにも適用されている接合手法である。しかし、熱による局所的な変質や変形等、材料に欠陥が生じやすいこと、接合後に分解ができない等の欠点がある。特にガラスやプラスチックの場合、さらには溶接スケールがミクロン領域と微小となる場合、前者欠点がデバイス製作において致命的となる場合が多い。
本発明は、材料の溶接法に係り、とくにSi-O-Si結合を含む化合物に、所望の被接合材料を接触させ、その界面に波長190nm以下(真空紫外若しくはそれ以下の波長)の光を照射することにより、熱による材料の変質・変形が皆無な非熱的溶接を可能としたSi-O-Si結合を含む化合物を用いた光化学的溶接法に関する。また、前記光化学的溶接法により接合された前記Si-O-Si結合を含む化合物と前記被接合材料とを、フッ酸を例とするシリカガラス(SiO2)を溶解可能な薬品に浸漬することにより、再利用可能なように分解できる分解法に関する。本発明は、光回路やマイクロ化学分析システム等のマイクロ・ナノデバイス製作へ適用可能となる等、その用途は電気、電子のみならずあらゆる分野で有用である。
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